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出産直後の母子接触と「母と子の絆」I

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(1)

出産直後の母子接触と「母と子の絆」I

緒 言

ア メ リカ合衆国のCaseWesternReserve大学 のKlaus,M.H.とKenne

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J

.

H.らは,1972年 に 出産直後 の母親 と乳児 との接触が,その後 の母親 の乳児に対す る愛情の粋 (affectionalbonding) や アタ ッチ メン トの形成 に与 える効果 に関す る最 初 の実験的研究を行 った。KlausとKennellらは, この報告以後 も対象 とな った母子を追跡研究 し, 生後3日間 におけ る16時間の余分の母子接 触が, 母親 の子 どもに対す る行動 に

1

年以上 もの長期 に わた って影 響力を もつ ことを見出 した のであ る。 この事実 か ら,彼 らは出産後 まもな くの母親 には, 子 ど もに 対 して 感 受 性 が 最 も強 くな る敏 感 期 (sensitiveperiod)が存在す ると主張 し, この時 期 に母親 は他の どの時期 よ りも,乳児 に対す るア タ ッチメン トや粋を結びやす い としたのであ る。 したが って,Lamb,M.E.(1983)の指摘 にみ られ るよ うに, この時期 に母子分離を体験 した母親 に は様 々な タ イ プの偏 った親 行動 が生 じや す くな り, そ うした悪影響 に打 ち勝つためには相当な努 力が必要 になる とい う考 え方 が登場 して くるので あ る。 こ うしたKlausやKennellの主張 の背 景 には, 動物 の母子 関係を対象に した研究結果や, 出産直 後か ら長期 の母子分離を体験 した未熟児やノ、イ リ スク児の母親行動の障害(motheringdisorders) に関す る知見が存在 してい る。た とえば動物 の母 子関係を取 り扱 った研究 として,Kennellら(1974) は羊や山羊 とい った動物では,誕生直後 の短期間 (1-2時間) の母子分離が,明 らかに異常 な行 動 をひ きお こし,母親 は 自分の子 どもを無視 した り,頭で突 いて拒絶 した り, 自分の子 どもとその 他 の子 ど も とを区別せず に授 乳す る と したCol -1ias,M.(1956)やHersher,Letal.(1958)の研 究, また山羊では,誕生後の最初 の5分間の うち に,安定 し且つ特異的な母 と子の粋 を形成す るこ と,す なわち, もし子山羊が母親 とこの短時間の うちに接触す るな らは,その子山羊 は母親か ら授 乳 され保護 され るが,最初の5分間 のあいだ子山 羊が取 り去 られて しま うと,母親 はその子 山羊を 拒絶 し,保護す ることを拒否す ることを見 出 した Klopfer,P.H.etal.(1964)の研究 を引用 してい るのであ る。 また未熟児や- イ リス ク児の母親行 動 については,器質的 な病気がないに もかかわ ら ず順調 に生育 しない乳児には,早期産で誕生 した 乳 児 の割合 が非 常 に高 い こ とを示 したAmbuel, ∫

.

etal.(1963)やShaheen,E.etal.(1968)の 研究や,早期産 あ るいは重 い病気の乳児 と母親 に よる子 どもの虐待 との関連, また新生児期の母子 分離 と子 どもの虐待 との関連が,それぞれ非常 に 強い ことを指摘 したElmer,E.etal.(1967)守 Klein,M.etal.(1971)の研究を紹 介 している。 こ うした研究結果か ら推論 されて設定 された, 人間の母親 に も出産直後に特殊 なアタ ッチ メソ ト 期が存在す る とい う仮説を支持す る知見を見出 し たKlausとKennellらの一連 の研究 は,母子相互 作用 に関心 を抱 く各国の発達心理学 者,小児科医, 産科医 に大 きな衝撃を与 え,従来 は注意の払われ ることが少 なか った出産直後 の時期 の母子相互作 用を見直 させ るひ とつの大 きな契機 とな ったので あ る。 実 際, このKlausとKennellらの 主 張 に よ っ て,現在 の西洋社会で広 く行 きわた ってい る出産 直後の母子分離や未熟児の隔離保育 に対 して見直 しを行 お うとす る気運が生 じ,以来多 くの病院で, 新 しく親 とな る人達 が子 どもを産む とき, またそ の子 どもと接触す る ときに体験す る興奮,喜び, 達成感 をで きるだけ医療が妨害 しない よ うに しよ うとす る配慮が なされて きている(Lamb,1983)0 -

(2)

27-表1・Extendedcontact群とコン トロール群の母親の臨床データ (From Klausetal.1972)

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tNqro. ;Whjte. 出産直後の母子関係をよ り自然で人間的な ものに す ることを促進 させたのは,KlausとKennellら に負 うところが大 きいのであ り,親が出産直後の 子 どもとの接触から経験す る子 どもに対す るポジ テ ィブな情動体験を尊重 しよ うとす る医療環境の 変化は望ましい変化 にちがいない。 しか し,最近,KlausとKennellらの主張が立脚 している証拠 の正当性については多 くの疑問が提 出され論議 されて きている。 この拙論では,出産 直後の母子接触効果 に関す る代表的な研究を紹介 しなが ら, こ うした論議の経緯を明 らかに してい くことになろ う。

I

EarlyandExtendedContactに

長期効果 を見 出 してい る研究

1) KlausとKennellおよびその共同研究者た ちの研究

④ Klaus,M.H.etal.(1972)の研究

Klausらは,人間の母親 に特定のアタ ッチメン ト期が存在す るとい う仮説を検討す るために,正 常な満期産児を出産 した

2

8

名の初産の母親を, コ ン トロール群 とearlyandextendedcontact(早 期および長期接触)群に振 り分け,その後の両群 の母親の子 どもに対す る行動を比較 した。表1に はこの両群の母親 の臨床 データが示 されている。 コン トロール群に割 り当て られた14名の母親に は,合衆国の病院でルーテ ィンに行われている乳 児 との接触方法,す なわち出産直後に乳児を一 目 見せ,生後

6-1

2

時間の ときに子 どもの確認のた め短時間の接触 をさせ,それ以後 は4時間 ごとの 授乳のために20-30分間接触 させ るとい う方法が 取 られている。 IMJLIc. 1FenJle. 一万,14名のextendedcontact群 には,コン ト ロール群 と同一の接触手続 きを取 る以外 に, ヒー トパネル付 きのベ ッ ドで出産後

3

時間以内の

1

時 間裸の乳児 と一緒にさせ, また出産後の最初の3 日間は コン トロール群 よ りも

1

5

時間だけ多 く 接触の時間が設け られている。 したが って出産後 の

3

日間のあいだにコン トロール群 よ りも

1

6

時間 多い接触時間を もっているのである。. Klausらは, この両群の母親の出産後1カ月時 の母親行動を比較す るために,母親に生後

2

8

日∼ 32日日のあいだに子 どもと一緒 に病院に来て もら い, 3種類の異なった観察を行 った。その観察の 方法 は,① 一定 の質 問 が な され る面接 (sta nd-ardizedinteⅣiew),②子 どもの診察中にみ られ る母親 の行動の観察,③子 どもに授乳 していると きの母親を撮影 して分析す るとい うものである。 (一定の質問がなされ る面接の結果) 次の2項 目の質問に対す る選択肢 の得点の合計が 分析 されている。 質問 1.赤ちゃんがすでに ミルクを飲んで お り,おむつ も濡れていないのに泣 いた とき,あなたは どうしますか。 (得点) 0-いつ も泣かせ っぱな しにす る

1

-泣かせ っぱな しに していることが多い 2-抱 きあげることが多い

3-

いつ も抱 きあげ る 質問

2

・赤ちゃんが誕生 してか ら外 出 した ことがあ りますか。その ときあなた は どう感 じましたか。 (得点) 0-外出中は気分が良か った

1-

外出中は赤ちゃんの ことを考 えていた

(3)

2-

外 出中に赤 ち ゃんの ことが心配にな っ た 3-赤 ちゃんを残 して外 出 しよ うとは思わ なか った この2つ の質問か ら得 られた得点 の合計点 を, コン トロール群 とextendedcontact群 とで比 較 した ところ,extendedcontact群のほ うが有意 に 高 く (P<.05),乳児が泣 いた場合 には抱 きあげ る ことが多 く, また乳児 と一緒 に家にいることも 多か ったの であ る。 (診察中にみ られた母親 の行動観察の結果〉 次 の2項 目の母親の行動が観察 され,得点化 さ れてい る。 観察項 目 1.母親 は椅子 に座 って眺めてい たか。 (得点) 0-座 った ままで無関心であ った

1

-座 った ままで眺め ていた 2- ときどき立 って眺めていた 3- いつ も立 った ままで眺めていた 観察項 目2.赤 ち ゃんが泣 いた とき,母親 はなだめ よ うとしたか。 (得点) 0- 赤 ち ゃんを無視 した

1

- た まになだめた 2- ときどきなだめた

3-

いつ もなだめた ここで も観察項 目 1, 2の合計得点 は,両群 間 で有意差がみ られ (P

<

.02),extendedcontact

群の母親 は診察中に立 った ままで見守 ってい る こ とが多 く, 診察中に乳児が泣いた場合 にもあや し てなだめ る ことが多い ことが見 出されてい る。 (授乳児の母親 の行動分析の結果) 授乳時 の母親 の行動 を分析す るために, ワン ウ ェイ ミラーを通 して

1

分間 に

6

0

フレームの速度 で 15分間の撮影 が行われた。母親 には撮影 されてい ることが知 らされてお り, また好 きなだけ時間 を かけて授乳 して よい ことが教示 されていた。母親 8 一b 4 2 0

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∝ u d 4 2 EFEトのED CONTAm CONTROL Nf14 Nil4 図 1.生後1カ月時におけるExtendedcontact群 と コン トロール群の母親 のenfaceとfondling の出現率 (FromKrausetal.1972) と乳児 の行動は

1

秒 ごとに分析 され,最初 か ら

6

0

0

フレーム(10分間)が母親 の所属す る群を知 らな い分析者 によって分析の対象 とされてい る。分析 された行動項 目は

2

5

種額であ り,育児の技術 に関 す るもの (例 :授乳時 の哨乳 ピソの位置) か ら, 母親の乳児に対す る関心や愛情に関す るもの (例 :母親 の体 と乳児の躯幹 との接触,愛撫の量) に までお よんでい る。 分析 の結果,両群間には育児の技術 に関す る行 動 に も,母親が乳児を見ていた時間 の量 に も有意 差 はなか ったが,enface行動(顕 と顔 とを見合わ せ る行動,すなわち母親 が顔 を回 して, 自分の 目 と乳 児 の 目とが 同一 の平 面 上 で しっか り合 うよ うにす る行動) と,fondling行動 (愛撫行動,す なわ ち授 乳 とは 無 関 係 に母 親 が 自発 的 に行 う

stroking,kissing,bouncing,cuddlingといった 行動)の出現率は,extendedcontact群 の母親 に 有意 に多 く(P<.05)出現 したのであ る (図 1)a

以上 の結果か ら,Klausらは出産直後 の母子の 接触 は,少 な くとも1カ月間 は母親 の乳児 に対す る行動 を変 えさせ る効果 を もつ ことを指摘 し, こ の出産直後の時期 を"maternalsensitiveperiod"

(4)

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図2.1歳時の面接での母親の回答

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1974) と命 名 した の で あ る。 さ らに

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(1967)や

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(1970)らの母親の 乳児に対す る関心の増加は,乳児ゐ探索行動や認 知行動の発達を促進 させ るとい う研究報告を引用 し

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群の母親で観察 された乳児に対す る関心の高 さ, また乳児の泣 き に対す る応答の良 さは,乳児 との相互作用を促進 させる効果を もち,乳児の以後の発達に良い影響 を もた らすであろ うと論 じたのである。 ⑥

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の研究 この研究で

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llらは,上記の

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らの研 究で対象 となった母子の生後1年時の母子相互作 用 を観 察 し, この 時 点 で も コン トロール群 と

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群の母親行動 に違い がみ られ るか ど うか検討 した。 観察は母親 とはなじみのない観察者に よって, 次の7種類 の異 な った状況 の もとで行 われ てい る。すなわち,(》母親 との面接,②体重測定 と-マ トクリット測定 をともな う身体検診,③母子の分 離場面(母親が ドアの後に隠れ,再 び戻 って くる), ④ 母 子 の写 真 撮 影,⑤ 母 と子 の 自由遊 び,⑥

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発達検査,⑦授乳時の撮影である。 ① の面接では

,

「赤ちゃんの誕生後,あなたは働 きに出た り,学校へ行 った りしましたか」 とい う 質問が な され, コン トロール群 の母親 では7名,

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群では

6

名が 「ほい」 と答えている。 さらに 「はい」と答 えた母親 には, 「その とき, どんな気分だったですか」 と尋ねて いるO また(塾の身体検診の場面では,15秒 ごとの 母親の位置 と行動が記録 されている。 その結果, 1歳の時点 で も両群の母親に面接で の質問に対す る答えと,乳児の身体検診場面での 行動に有意差がみ られてい る。 まず面接での質問 に対す る答 えをみると,仕事や学校に もどった母 親の場合

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群の母親もま赤ちゃん の ことで気を操み,赤ち ゃんがいな くて非常に寂 しかった と答 えることが多か ったのに対 し, コン トロール群の母親は赤ち ゃんのことについて言及 しない ことが多か ったのであ る(図

2)

。 また検診 場面での母親行動 も

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群の母親 のほ うが,医者を助けなが ら診察台の近 くに立 っ ていることが多 く(P<.05),乳児の泣 きをあや してなだめ る行動 も多い傾 向にあることが見出さ れている。

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l.(1975)(1976)_の研究

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ら(1975)は, コン トロール群 と

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群 それぞれ

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組 の母子 を対象に した フォローア ップ研究で, 自由遊 び場 面での母親か ら子 どもへの話 しことばの特徴 とし て

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群 の 母 親 の ほ うが 質 問 (P<.05)早-主題あた りの単語数 (P<.05), また形容詞 の使用頻度(P

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.02)が高 く,逆 に命 令す ることが少ない こと (P

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.05)を見出 してい る。 また生後 5年 目での研 究 報告 (1976)で は,

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群の母親 の子 どものほ うが,育 意に高いI

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を示 し,言語 テス トで も高い得点が 得 られた とされている

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ll,1976)a

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l.(1977)の研究

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らは母親 の

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の範囲を検 討す るために,母親 を

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群,コン トロール群 の

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群に分け,各群の 母親の行動を比較 した。 対象 とな った母親は, ガテてラ共和国の ガテマ ラ市にあるルーズベル ト病 院 で, ルーテ ィンの経 陛分娩を した16-35歳の60名 の健康 な初産婦であ った。 ルーテ ィンの経歴分娩 とは,局所麻酔によ る会陰切開術が施行 され 鎮痛剤の服薬はな く, 甜子 も使用 されない場合を さ している。対象児は 満期で誕生 した健康 児で, 出生体重は2100-3500

(5)

表2.各群の母親 と乳児の特徴 (From Halesetal.1977) CItnrllClcrl'StJ'CJ 血 rlycoTLrqCt DC/Oye.d

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Co/tIrOI ♪ MotMe/tearnasge(y√s) 19.1(SD3.5) 19.4(SD 2.8) 19.4(SD 3.5) NS● MarilaⅠstatus-sJngTe 5 6 4 NS+lL -Tnarricd 15 14 16 InJMcTu′ttaSnwcight(g) 2882(SD342.0) 2842(SD396.1) 3005(SD 351.4) NS● Se.I-ma一e 6 7 】3 NS●● ●ANOVA

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I 表3.生後36時間の ときの母親行動のスコア (From Halesetal.1977) l Be/'E'l●ior l血 rlyro"t〝

DC/OycdE.OnrOr′ c0,,fro/ Il J, l MenIISD 〃paI7SD MpnrlSD Era"orexccittEPnya-:ZaJ'ntaJ.m.ng 世 i7:.… 10.4 6.2 8,6 6.6 <.

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34.9 19.4 31.6 J6.8 NS● 'ANOVA;carlycontact!cL,r.trot g, 大部分 の対 象児が合衆 国の中流階層 の母親が 産 んだ新生 児 と較 べ る と,痩せ てお り栄養状態 が 悪 か った。 また仮死,感染症, 先天性奇型 のみ ら れ た児は除 外 され てい る。 こ れ ら の 母 子 が20組 ず つ ラ ン ダ ム にearly contact群,delayedcontact群, コン トロール群 の3群 に分 け られてお り,蓑 2にはその各群 の母 子 の特徴 が記 されて いる。 earlycontact群 では,会陰切開 の縫合 中に,分 娩 台の上 で乳児が母親 にわた され その後す ぐに 個 室 に移 され,そ こで母親 は45分間 ヒー トパ ネル の下 で裸 の乳 児 と肌 と肌 を接触 させ て横 にな って いた。 delayed contact群では,生後12時間の ときに earlycontact群 と同様 の肌 と肌 との接触 を母 子 が行 った。 コン トロール群で は, 出生後,乳 児を新生 児室 に連 れて行 く前 に母親 に乳児を見せ, それ か ら約 12時間後 に身 体が布 で くるまれた乳 児が看護婦 に よ って母親 のベ ッ ドに連 れ て こられ てい る。 これ が この病院 で ル ーテ ィンに行われて い る方 法 であ る。 乳 児は各 群 とも, 7ベ ッ ドあ る部屋 に午前 9時 か ら午後5時 まで母親 と一緒 にお り,全員が 2日 間 の入院 中 にはbreast-feedingを うけた。 また ヒ ー トパ ネル付 きのベ ッ ドでの45分間 の コンタク ト 以外 で の母子へ の看護 は各群 とも同 じで あ った。 母親 の行動観察 は,生後36時間 の ときに,母親 の所属す る群 を知 らない1名の観察者 に よって行 わ れ た。母 親 は観 察 時 に は,普 段 と変 わ りな く breast-feedingを した り,話 しかけた り,世話 を し た りしていた。観 察時間 は15分間で あ り, 1分 ご とに初 め の15秒 間 の母 親 の行 動 が チ ェ ックされ てい るO母親 の行動 は,affectionatebehavior(餐 情表 現的行動),proximity・maintainingbehavior

(近接維 持行動),Caretaking(世話 行動)の3種 類 に大 き く分類 され てい る. 観 察 の結 果 は,affectionate behaviorにのみ earlycontact群 と コ ン ト ロ ー ル 群 で 有 意 差 (P<.01) がみ られたのであ る (蓑 3)。す なわ ちeariycontact群 の母親 は コン トロール群 よ り も有意 に多 くのaffectionate behaviorを示 し, delayedcontact群 のそれ は両群 の中 間 にあ る こ とが示 され て い る。 この 研 究 で はaffectionate behaviorとして,enface行動,lookingatthe baby(乳 児を見 る),talkingtothebaby(乳 児 に話 しかけ る),fondling(愛撫す る),kissing(辛 スす る),smilingatthebaby(乳 児 を見て笑 う) -

(6)

31-表

4.

母親の

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とい う6種類の行動が挙げ られている。

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で は有 意 な群問差はみ られていないが, この行動の場合に も

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種 板 の行動 について検討 した結果では

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行動を示 しているの である。

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を付与 したのではないか と みな している。特 に

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行動 を

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の状況を設定 しよ うとす る母親 の気持 ち の反映であ る とみ な され るか らで あ る

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。確かに,この

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の位置で乳児は母親 か らの刺激を最 も多 く受 けやす く, この母親か ら の刺激をきっかけに乳児が微笑 した り,母親の顔 に視線を向けた りす ることにな り, こ うした乳児 の行動が再び母親 の乳児への行動を刺激す ること になるのであろ う。

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llは, これ まで紹介 して きた よ うな研究や臨床的な報告 を集約 した

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で,出産直後の時期 は母 親の子 どもに対す るきず なが成立す る上で重要 な 意味を もち,その影響は1年間あるいはそれ以上 にもわたると考 えられ るとし, さらに こうした事 実は出産直後 に母子のアタ ッチメン トの形成 に と って最適な時期である

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llらの研究以外にスウェーデ ンの

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の もの が よく知 られている。

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llらの研究では,出産後3時間 以 内 の

e

ar

l

y c

ont

ac

t

と生 後 3日間 に わ た る

e

xt

e

nde

dc

ont

ac

t

が母親行動 に及 ぼす 効果 を検 討 しているのに対 し

,deChat

e

au

Wi

be

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g

は出 産直後の

e

a

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l

yc

ont

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t(

e

xt

r

ac

o

nt

ac

t

)

だけの 効果を問題 に している。 対象 とされた母子は,妊娠中 と分娩時に異常が ない健康 な母子

6

2

組で,いずれ も

Ume

a

地区に居 住 している。 この

6

2

組の母子は,ルーテ ィンの看 護を受 けた初産の母子

2

0

組 (P群) と経産の母子

2

0

(

M

群),そ して

e

xt

r

ac

ont

ac

t

を受 けた初産 の母子

2

2

(P

十群)か ら構成 されている。(以下, P群,M群, P+群 と記述す る。) そ してこれ ら3群の母親の平均年齢,社会的階 層,教育水準,出生前の ク リニ ックへの来所回数, 妊娠中の母親 の体重の増加量, また父親 の分娩場 面-の参加率には差がないように配慮 されている。

(7)

表5.生後2日時のbreastイeeding中の母親 と乳児の行動 (From deChateau&Wiberg 1977a) Figuresdcnotcmeanfrequencyorbchavl'ourduringthetwenty]5seeobseryationperiods・P+王prLmlparOUSmOlh一 trSandinfantsvH'thextracontact.P=primlParOuSmothersandinfantswithroutinecare.M=multlparousmothersand infantswithrouthleCare Meanfrequencies Obscrvation P+ P M (n=22) (n--20) (n--20) P+lP P+/M P/M Mo一yingdown

Mo)eaningoncJboW Mosittingup Infantcrylng Holdshranl Encompasslng 8.1 .9.2 3.2 2.4 7.9 3.5 10.1 3.3 13.6 1.0 2.4 0.5 10.9 2.9 11.7 9.3 5.3 10.9 0.04 0.02 0.009 0.2 0.2 0.001 0.1 0.02 0.08 0.003 0.03 0.0005 9・03 ルーテ ィンの看護 とは,出産後に乳児の身体 を タオルで清拭 してか ら母親に短時間見せ,その後, 体重測定,沫浴,身体計測,点眼のために母親 か ら30分ほ ど離 され る。着衣 された乳児はべ ビ-ベ ッ ドに寝か され,母親のベ ッ ドの横 に連れて こら れ る。そ こでは,母親は乳児を見 ることも,その 顔 に触れ ることもで きる。母親 と乳児そ して分娩 場面に しば しば参加す る父親は,出産後約2時間 は分娩室に一緒に留 ま り,それか ら母親の部屋 に 移 され るとい う手順をふんでいる。 一方

,

P+

群では このルーテ ィンの看護以外 に, 身体 が タオルで清拭 され贋帯 の結紫が終 って か ら,助産婦 が裸の乳児を母親の腹の上 に うつ向け に乗せ,乳児の背中の上 にはブランケ ットがかけ られてい る。 この母 と子 のskin-to-skin contact

(裸の接触) は出産後約10分の ときに開始 され, それか ら約

5

分後 には助産婦が乳児を母親 の胸 の 上 に移 し,乳児が母親 の乳首を吸 うことがで きる よ うに され てい る。 この・extra COntCatはおお よそ10-15分間続け られ,出産後25-30分頃にル ーテ ィンの看護手順 に移 されている。 出産

2

時間後か ら生後

6-8

日の退院までの母 親への看護 は, P群

,M

,P+

群 とも同 じであ った。すなわ ち,最初の3日間は昼間に4時間 ご との授乳を母親が行 ったが,夜 とその授乳時間以 外は,乳児 は母親か ら分離 され新生児室で看護 さ れた。生後

4

日以後か ら乳児は昼間は母親の部屋 に移 され,母親 は乳児の世話 に積極的な役割を取 るよ うにな り,入浴 させた り,お しめや衣服を取 り換 えた りした。 母親の行動観察は,生後36時間 (レンジ32-40 時間)の ときに母親の部屋でbreast-feeding中に 行われた。観察は1名の観察者 によってなされ, 観察者 には母子が どの群 に属 してい るかは知 らさ れていない。母親 はすべて

4

人部屋 にお り,観察 中に他の母親たちはいつ も通 りに自分の子 どもの 世話を していた。観察時間は15分間であ ったが, 1回の観察 イソタグァルは15秒間で,そのインタ ヴァル後の30秒間で観察の記録がな された。 した が って観察 イソタグァル数は20になる。観察行動 項 目数は35であ り,観察 インタヴァル中に行動が 生 じた場合には1が与 えられた。 この得点の合計 が行動頻度 とされたので,行動の最高頻度は20と なる。

結果は表5にみ られ るよ うに,extracontactを 受 けた初産婦

(P+

秤)はルーテ ィンの看護だけ を受けた初産婦

(P

群) と比較 して,肘 に もたれ かかることが少な く

(P<.

0

2

)

,起 きて座 ってい る こ とや

(P

<

.

0

0

9

)

乳 児 を 抱 い て い る こ と

(p<.

0

0

1

)が多いことが見出 されている。 また

p

十群 とル二テ ィンの看護を受けた経産婦

(

M

群) とでは,横になって寝ている行動だけが

P+

群 に 多い

(P

<

.04)だけで,残 りの行動 には有意差が な く

,P+

群は

M

群 とよ く似た行動を しているこ とが知 られ よ う。

deChateauとW ibergは,母親 との面接で,母 親 と自分の母親 との関係,夫 との関係,妊娠の計 画性,妊娠 ・出産 ・乳児に対す る準備の程度な ど に関 して

P+

群 と

P

群の母親 に違いを見出せなか った とし,出産直後のextracOntaCt,つま り1 5-20分 の母 子 の裸 接触 がKlausとKennellらの研 究 にみ られ る効果 と同様の影響を母親 に与 えたの -

(8)

33-表6.乳児の性差による母親行動の違い (From deChateau&Wiberg1977a) P+=pTlmlParaeWithextracontact.P=pnmlParaeWith routinecare,M三muZtJParaeWithroulinecare

P+group P・group M・group (128-109) (138-79)(108-109) Observation p-vaTues p-va一ue p・Yalue Burps Infantonknees Ho一ds Encorrtpasslng Enface Talkstoinrant Smlnesatinfant 一 一 一 l 一 一 一 であるとみな している。 したが って, この研究で は出産後の最初 の数時間が,母親行動 に影響を与 える最 も重要な時期であるとい うことにな り, こ れは先 に紹介 した Halesら (1977)の研究結果 と 一致 した傾 向を示 して い る とい え よ う。 しか し Halesらの研究結果では,enface行動に有意差が み られたのに対 し,deChateauとW ibergの研究 では差のある行動 として出現 していない。母親行 動 として en face行動が重要祝 され ることが多い ことを考慮す るな らば,両研究結果にみ られた こ の差異は注意 しておかねばな らないだ ろ う。

また deChateauとW ibergの研究で興味深 い ことは,extracontactが女児 と母親のペアよ りも 男児 と母親 のベ アのほ うに大 きな効果を もつ とい う事実である。蓑 6をみ ると,男児 と女児に対す る母親行動 に有 意差 のあ る項 目が一番 多 いのは P+群であることが知 られ よ うO男児の母親 に有 意 に多 い行動 は,排 気 させ る (P<.04),抱 く (P<.02),乳児を見て笑 う (P<.02),そ して enface行動 (P<.04)であ り,女児の母親 に有 意に多い行動 は,乳児に話 しかける行動(P

<

.01) である。 しか し, この論文では,子 どもの性差に よって母親行動 に何故に差が生 じるのかについて は論 じられていない。

(砂 deChateauとW iberg (1976)の研究

この研究では, P+群 とP群の母子が生後 3カ 月の ときに家庭 で観察 されている。母子の 自由行 動場面が行動観察の対象 とされ,母親 にベル, ガ ラガラ,つ り輪 が渡 され,それ らの使い方 は母親 の 自由にまか された。観察時間は10分間で, 1分 表7.乳児の行動と母親行動 (男児) (From deChateau&Wiberg1977b)

Meanfrequency Obsen/ation P+(nEH) tPn=12) P+/I)・VaPlue IIJTlJIJlbpJl〟l・iour SmHing/一aughing MLJIe〝MIbeJlaIll-our Lookscnrace SrnJles KJ'sses Olh亡rSpresent 3.0

1

..

1

0.03 4.6 0.8 0.01 5.9 3.7 0.07 I.2 0.3 0.OI 4.8 1.5 0.08 表8.乳児の行動と母親行動 (女児) (From deChateau&Wjberg1977b) MeanfrequerLCy Observation P+(〟-IO) P(〃=7) p・♪十〝'va]de In/antbe/1aVloLLr Eyesclosed Eyesopen ML7temoIbeJlaVl'oJJr Cleans

0

2.9 0.08 10.0 7.1

0

.

0

4

0.1 1.1 0.02 ごとに最初 の15秒間の行動が61項 目にわた って記 録 された。行動が15秒間のあいだに生 じると 1が 与 えられたので,最高頻度 は10になる。観察者に は,母親が P+秤, P群の どち らに所属 している かは知 らされていない。 また観察者 は母親 と個別 的な面接 も行 ってお り,妊娠, 出産,病院での

1

週間,家庭での3カ月間にまつわ る母親の心理状 態 についての質問を行 っている。 その結果,男児の場合には(表 7), P+群の母 親 の ほ う が en face行 動 (P< .01) も キ ス (P

<

.01) も有 意 に 多 く,笑 い か け る 行 動 (

p<

.07)で も多い傾向がみ られている。 また乳 児側の行動で も

,P

+群のほ うに微笑や笑いが有 意 に多いことが知 られ よ う (P

<

.03)。 女児の場合には(表8), P群の母親 のほ うが子 どもをナプキンやテ イシ ューで きれいにす る行動 が有意に多 く (P<.02), P+群の乳児のほ うが 眼を開いていることが多い(P

<

.04)ことが見出 されている。 また男児 と女児を一緒に した P+群 とP群 との 比較では (表 9), P+群の母親のほ うが enface

(9)

行動 (P<.008)もキス (P<.009)も多 く,逆 に 子 ど もを きれ い に す る 行 動 は 少 な い こ と (P<.05),乳児の行動では,P群に泣 きが多 く (P<.02),P+群に微笑や笑いが多い(P<.0

2

)

ことが見出 されているのである。 母親 との面接では,夜間の乳児の覚醒頻度が両 群で同 じであ り, またP+群の乳児のほ うが2倍 も長い時間,夜中に授乳 されているにもかかわ ら ず

,P

群の母親 のほ うが夜の授乳に多 くの問題 を 訴 えている。 さらに

P

群の母親は,退院後の家事 の手伝 いをP+群 よ りも長い期間 うけてお り,乳 児に対す る適応 もい くらか劣 っているとされてい る。breast-feedingがp+群の母親 に多い ことも 見出 されてい る。 こ うした結果か ら,de ChateauとWibergは extracontact効果 は生後3カ月の時点で も存 続 し, ポジテ ィブな影響力をもつ ことが予期 され る 母親行動がP+群で よ り多 く生 じているとしてい る。た とえは乳児の行動では,泣 きは

P

群で微笑 はP+群で よ り頻繁 に生 じているが,泣 きは母子 の同調性 の発達 の乏 しきを示すサ インで あ る と し, P群の母親 に多 く生 じた子 どもを きれいにす る行動をsoothing(なだめ)行動 と解す るな らば, 子 どもをきれいにす る行動が多いことはP群の乳 児にみ られ る泣 きの多 きに起因す るのではないか としている。一方,乳児の微笑 と笑いはP+群で 多 く生 じてい るが, これは母親 に本能的な反応 を ひきお こす解発刺激 として働 き, ポジテ ィブな母 親行動を活性化す る役割を果 しているのであ り, これがP+群 の母親 にキスやenface行動 といっ たaffectionate(愛情表現的)な行動を多 くさせて いるのであろ うと考 えられている。 また子 どもの 性差によって生 じた母親行動の違いについては, 男児 と女児 に対す る母親の期待に起因す る母親 の 態度の違いによって もた らされた もの とみなされ ている。 以 上 の よ う に,KlausとKennellそ し てde ChateauとWibergの一連の研究を紹介 して きた が, これ らの研究結果には細部に異なる点 もあ る ものの,いずれ も母子間のearly and extended contactが数 カ月以上後 まで も母親 と乳児の行動 に影響力を もつ ことを見出 している。 こ うした長 表9.乳児の行動と母親行動 (男児、女児) (FromdeChateau&Wiberg1977b) MeaTlrTtquenCy Obseryal-1on P+(rl=21) (Pn=79)P+/p・YaPlue ln/tLnIbpltllVioIJr Crying Smning/Iaughing

″aternalbehavio〟r

Looksenrace Kisses. C一ean∼ 0.2 1.2 0.02 2.7 1.4 0.02 3.1 0.8

0

.008 1.1 0.3

0

.咲)9 0.1 0.5 0.05 期効果を見出 している研究 として, ここに紹介 し た研究以外に もKontos

,

D.

(1978),Siegel,E.et al.(1980),Ali

,

Z.

&Lowry

,

M.

(1981),Anisfeld,

E.& Lipper

,

E

.(1981)の研究が知 られている

(Lamb,1983)

0

I

EarlyandExtendedContactに 短 期 効 果 しか 見 出 して い な い研 究

earlyandextendedcontactに関す る最近の研 究のなかには,earlyandextendedcontactが母 親行動 に与 える効果 は長期間 にわた る もので な く,ほぼ新生児期 に限 られ,新生児期以後にはそ の効果 は衰退す るとい う結果を見出 している研究 が増加 して きている。次にこうした研究をい くつ か紹介 してみたい。 1) Schaller

,

.

etal.(1979)の研究 ス ウ ェー ≠ ソのGGteborg大 学 のSchallerら は,彼 ら自身の一連の研究結果(Carlsson,S.G.

&

Schaller

,

.

etal.1978.1979.)をふまえて,c on-tact条件 と看護条件を組み合わせ,その効果を検 討 しているo contact条 件 と して は

,

Limited Contcatと Extended Contactの2条 件 が あ り

,

Limited Contactでは,母親は出産直後,乳児を最高5分間 抱かせ られ るが,その後,乳児を母親 のベ ッ ドと は別 の ベ ビーベ ッ ドに寝 かせ た の に対 し ,Ex-tendedContactでは,母親は出産直後 の1時間, 裸 の乳児を母親 自身のベ ッ ドで預けられている。 - 35

(10)

-表10.行動カテゴリー (From

Sc

h

aH

e

re

ta

L1979)

DesCTiplion

ProJ(imoI仙 yI'○′

〟od- rubscN・PQfsdt.dlild-onotei-burp・

仙れ●rkiISeSdTedlildo,trirW ithlofoce-†〇・focH ontod. 八〇dw toudts∼tejnfonI一Iboreskin.

Nod.erpc.-H rofhedpc.r-i0日nfonf・ 八〇心 rodiLJSIsinfEmI`H Jofhirq.

PnzJ'tr7〇・d;slolbeh ▼ior

〟odwrforksloinfonI.

'`Enfc・Ce/'仙 dler(粕 nsherf

o

cein仙 scneye'Ikolplon●ofrotolionos∼te-'nfonrI(Robson,1967).

仙ofher一miresOIinlonl.

看護条件にも

01

dRo

ut

i

ne

Ne

wRo

ut

i

ne

2

条件が設けられてお り

,Ol

dRo

ut

i

n

e

では看護 婦の関心が主に新生児の看護に向け られたのに対 し

,Ne

wRo

u

t

i

n

e

では看護婦の主要 な関心が母親 への助言や援助 に払われ るようにされている。 対象にされた母子は

4

6

組で,次の

3

群 に分け ら れている。

A群 :

Ext

e

nde

dCo

n

t

a

c

t

+

Ne

wRo

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ne

(15

組)

B群 :

Ext

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t+Ol

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(17

組)

C

群 :

Li

mi

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t

+

Ol

dRo

ut

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n

e(

1

4

組) 対象の母親は,安定 した社会生活をい となんで いる健康 な初産婦で,ランダムに選択 されている。 また出産時にも新生児期 にも問題 となることはな い。母親の平均年齢は

, 3

群 とも

2

5

歳であ り,揺 とんどの母親が計画的に妊娠 している。 また平均 の 教 育 年 数 は,母 親 も父 親 も12-13年 で あ る

(

Ca

r

l

s

s

o

n

,1979)

o

行動観察は,生後

2

, 4

,4

2

日に授乳場面 を対象に して行われている。生後

2

日と

4

日では すべての母親 が

br

e

a

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-

f

e

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di

n

g

を行 っていたが,

4

2

日目では13名 の母親が

bo

t

t

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-

f

e

e

di

n

g

に移 って いた(A群 :4名, B群:5名,C群 :4名)。生 後

2

日と

4

日が第

1

,4

2

日が第

6

週 とされてい る。 観察は乳児が乳首を ロにふ くんだ ときか ら開始 され,乳首が乳児の 口か ら離れて2分間経過す る まで続 け られ て い るO母 親 の行 動 は

Pr

o

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O U U

t2a

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30

1

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1

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図3.授乳場面における母親の行動 (From

Sc

h

al

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.

1979)

be

ha

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Pr

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ha

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o

r

に 分 け ら れ(表10),15秒 ごとに行動 の有無がチ ェックされ た。

結果の分析では

,Ne

wRo

u

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i

ne

01

dRo

ut

i

ne

とでは母親行動に差がみ られない ことが明 らかに されているので

(

Ca

r

l

s

s

o

n,e

ta

l.1978),A群 と

B

群 とは一つの群

(

A+B

群) としてまとめ られ ている。 結果 は図

3

に示 されて い るよ うに

,Ext

e

nde

d

Co

n

t

ac

t

を受 けた

A+B

群 と

Li

mi

t

e

dCo

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t

C

群 とに,第1週では

Pr

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xi

ma

l

be

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r

には差 がみ られたが

(p<.

01),第

6

遇で は

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に も

Pr

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-

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に も有 意 な差はみ られなかったのである。 この結果か ら

,Sc

ha

l

l

e

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らは,出産直後の母子 の

Ext

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a

c

t

は 生 後 1週 目の 母 親 の

Pr

o

xi

ma

lbe

ha

vi

o

r

にだ け影響力を もつが,その

(11)

秦ll.各群の母親と乳児のデータ(From GrossmannetaL1981) Genderof Prim)p -newborn Meanbirlh・ aras Group Mothers with qualihcd education' vcight - M亡anaSC -n F M (ingrams) n % ormother lI % Control Ear

l

)

contact Extendedcontact Ear)yand 12 4 8 12 9 3 17 9 8 extcndedcontact 13 5 8 TolaI 54 27 27 3,340 7 58 28.3⊂ 3,570 6 50 25.8 3.330 9 53 25.I 3.470 6 46 25.4 3,490 28 52 25.9 3 2 7 ノhV 00 9 0 0 7 ′0 1▲ l 'J l 'J 7 1 9 4 'J 4 'J っJ d 5 4 00 4 -・2 ^'ote.F-female.M -male.

'Atleast10yearsorschooleducationwithaqualifyingexamination. blnanswertothequestion,I.Didyouor)glnallyplanthis

`onemotherwasovcr40yearsolagc.Forn-1;M =

Jonemotherdidnotwanttogivethisinrormalion. 影響力 も6週間以内に消失す るよ うに思われると

している。

2) Grossmann,K.etal.(1981)の研究 西 ドイツのRegensburg大学 のGrossmann,K.

E.とGrossmann,K.らも,early and extended contactの長期効果を見出す ことはで きなか った が(Grossmann,K.E.etaL1981),短期効果を見 出す ことには成功 している (Grossman,K.etal.

1981)。ここでは,後者の研究を取 り上げてみ よ う. 研究対象 となったのは54組の母子で,母親は ド イツ育ちで,妊娠中に問題 はな く,正常 な分娩で 満期産児を出産 している。大部分の家族が中流階 層 に属 し,安定 した生活を営んでいる。表11に, 親 と乳児のデータが示 されている。 Grossmannらほ,この54組.の母子を コン トロー ル群

(

1

2

組),earlycontact群

(

1

2

組),extended contact群 (17組),earlyandextendedcorltaCt 秤 (13組)の 4群 に分 け,母親 の乳児 に対す る touching行動 を分析の指標 として,母子 のcon・ tact効果を検討 しているQ touching行動 を分析の指標 として選 択 した理 由 としては,乳児は 自分の社会的パー トナーを理 解す る能力が制限 されているため,touchingや抱 かれることは幼君乳児に とって非常に重要 な情報 の媒介体であ ること(Ainsworthetal.1978),秦 らかで暖かい接触を好み,そ うした接触時には静 かで穏やかな状態になること(Brazelton,1977) な どをあげ,理論的立場のいかんにかかわ らず, pregnancy?'' 27.0. 多 くの科学者 と小 児科医 はtouchと親 密 な身体 接触を乳児の正常で健康 な発達 にとって必須な条 件 であ る と確信 してい るか らであ る としてい る (Ainsworth,etal.1978:Bowl by,1958:Bra-zelton,1977;Hassenstein,1973:Ribble,1944; Spitz,1945他)。また過去に発表 されたearlyand extendedcontact効果に関す る研究で,母親が影 響 された行動は,抱 く,愛撫す る, キスす るとい った母親 と子 どもとの身体接触領域の ものであ っ た ことも考慮 されている。 コン トロール群 は,ルーテ ィンの手順で分娩 と 母子接触が もたれた。す なわち出産後数分以内に 乳児が母親 に見せ られ,母親が短時間touchす る ことも許 されてい る。母親 と乳児への処置が終 っ てか ら,乳児は服 を着せ られ,ベ ビーベ ッ ドに寝 か され,上か ら布がかけ られて,母親の分娩台の 横 に移 された。母子は分娩室 に2時間いて監視 さ れたが,母親がベ ッドの端に移動 して手を伸ばせ ば,乳児の頭にtouchす ることがで きた。その後, 退院まで母親は授乳をす るために毎 日

5

, 1

回 約

3

0

分間,乳児を抱 くことがで きるよ うにされて いる。

earlycontact群 七は,ヒー トパネル付 きの分娩台 の上で,母親は裸 の乳児を抱か され, 出産後最初 の

1

時間の内 に少 くとも

3

0

分間 の接触 を体験 し た。い く人かの母親は乳児を もっと長 い時間抱い ていることを希望 したが,乳児を抱 くことをいや が る母親はいなか った

。3

0

分経過後に母親が乳児 をベ ビーベ ッドに戻す時間を決定 した。その後退 - 37

(12)

-院 までは, コン トロール群 と同 じ看護条件 に され ている。

e

xt

e

n

de

dc

o

nt

a

c

t

群では,出産直後の看護手順 は コン トロール群 と同 じであ るが,母親が病室 に 移 ってか らは,毎 日午前 中4時間 と夕方 の1時間, 母親のベ ッ ドの横 に乳児が連れて こられている。

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群では

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群 と

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de

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t

群 の両群で用 い ら れた母子接触 の手続 きが併用 されている。 母子の観察 は

VTR

に よって授乳時に

3

回行わ れ, 1回 目は生後1日か2日, 2回 目は4日か5 日,3回 目は7日か ら8日あるいは9日であ った。

VTR

の記録時間は平均

2

0

分であ る。母親行動の 分析は

,VTR

か ら母親 の属す る群を知 らない観 察者に よって行われてい る。分析の対象 とされた 母親行動は

t

o

uc

hi

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,c

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種 榎 に分燥 され て い る。前者は養育 目的 に役立つ

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とされ,母親 の乳首を 口にふ くませて授乳す る,乳児の頭や手 を点検 した り清潔 に した りす る,授乳のために乳 児を 目ざめ させ よ うとして頬 を軽 くたたいた り押 した りす る とい った行動 が含 まれてい る。後者 は, 遊 びなが ら頬 を柔か く撫 でた り,や さしくたたい た り押 した りす る,鼻や額 にキス した り撫でた り す る,顎や首 を くす ぐる,母親 の指を握 らせ る, 耳たぶを軽 くかむ とい った愛撫す るタイプの もの である。 結果 については群問差に 関す るものだけをみて お きたい。

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別 に検討 し てみ る と,前者 には有意 な群間差はな く,後者 に のみ差 がみ られ て い る。図

4

は,各群 の

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の平均 頻 度 を観 察 日別 に示 した もので あ る。 こ の 図 を 見 る と

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日で は

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群, コン トロール 群 の順 にス コアが低 くなっているが

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日では コン トロール群 のス コアが急激 に伸 び,一番高 く なっていることが知 られ よ う。 また

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の出現時間の結果で も, この平均頻度 の結果 と同 様の傾 向がみ られている

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が急激 に増加 した理 由について,病院のル ーテ ィ ンな処置の もとで生 じる軽 い母子分離条件 の もと

〇一一一・・・o GR 1:⊂ontrotgroup

△ -→△ CR3・ext'nd'd 。onta。tgroup

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4.

各群の

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の平均頻度 (±1SD)

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1) では,母親 が乳児に対 して親密感 を もつためには よ り長 い時間 を必要 と した こ とが 想像 され る と し,逆 に

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群では,母親が誕生後 しば ら くの問, 自分 の子 どもに対 して感 じる奇 妙 さ

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を コン トロール群 よ りもず っ と早 くな くして しま った ので あ ろ うとして い る。 した が って

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に影響す るが,その効果 は生後

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日に限 られてお り

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日にはその効果 は消失 し て しま うもの とみなされている。 また

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を受 けた群 で は

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時間 経 験 した 母 親 は,授 乳 時 以 外 の と き に

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を十分 に行 ってい るためで あろ うとされて い る。 次 に

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H ln7101 図5.母親のtendertouch行動に対するearty contact効果 と母親の妊娠計画の有無 との関係 (From Gross・ manneta

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981

)

動 に対す るearlycontact効果 と母親 の妊娠計画 の有 無 との関連 を検討 して い る。図5は,early contact群 とearly and extended contact群 を

earlycontactとし,extendedcontact群 とコン ト ロール群 とをno eary contactと した場 合 の tendertouch行動 の頻度 を図示 した ものであ る。 a)はすべて の母親,b)は計画的 に妊娠 した母親, C)は計画的 に妊娠 したので はない母親 を対 象 に している。 この図か ら,tendertouch行動 に及 ぼ すearlycontact効果は計画的 に妊娠 した母親 に のみあては ま ることが知 られ よ う。 こ のGrossmannらの 研 究 は,母 親 のtender touch行動 に及 ぼすearlycontact効果 は生後5 日頃 までに限 られ,生後

7-9

日までは持続 しな か った こと,またearlycontact効果 は,母親 の妊 娠の計画性 の有無に よって著 しく影響 され る事実 を指摘 した点 が興味深い。

3) Sostek,A.M.etal.

(

1

9

8

2

)

の研究 合衆 国のGeorgetown大学 のSostekらは,正 常 な満期産 児 とその母親

3

4

組 を対象 に,子 どもの 養育 に対す る母親の 自信度を測定す る質問紙 と母 子 の行動観察 な どを用 いてcontact効果 を検討 し てい る。 児はすべて経歴分娩で誕生 した第1子であ り, 白人

1

8

名,黒人

1

4

名,混血

2

名であ る。母親 の年 齢 は

1

8-4

1

歳で,その社会経済階層 は非常 に多様 であ った。 6組 の母子が分娩時の医学的理 由か ら母子分離 されたが, この分離群の生後

1

2

時間か ら

6

0

時間 ま での

4

8

時間における母子接触 (乳児が母親 の部屋 にい る)時間は平均

7.

9

時間(レンジ :

0-1

2

時間) であ り,残 りの非分離群 のそれ は平均

2

2.

3

時間(レ ンジ :

1

4-3

1

時間)であ った ことが,母親 の看護 婦 の 日誌 か らわか っている。 観察 は生後

2-3

日に行われ,母親 にで きるだ け 自然 に乳児を取 り扱 った り,遊 んだ りす るよ う に教示 した うえで,乳児が覚醒 してい るが授乳 さ れ て いな い場 面 を, 5分 間VTRで記 録 して い る。VTRか らは,looking,touching,vocalizing, smile/laughとい った母親 と乳児の行動 が,10秒 ご とに コー ド化 されている。また生後3日目には, 乳児の個体差が母親の乳児 に対す る行動や態度 に 影響 して い るか も しれ な い とい う理 由 か ら,

BrazeltonNeonatalAssessmentScale(NBAS)

が施行 されている。 また同時 に,質問紙で母親 の 自信 (meternalconfidence)の程度を測定す る こ とが試み られてい る。 この質問紙は,乳児を抱 い - 39

(14)

-た り,おむつを替 え-た り,入浴 させ-た り,授乳 し た りす るときな どに,それぞれ最 も うま くやれ る のは,母親 自信,母親 自身の母親,夫,医者,看 護婦,経験豊かな他の母親のいずれであるかを選 択 させ るものである。 生後4- 6遇では,31組の母子 に実験室 に来て もらい,NBASの再検査 と母子相互作用場面が観 察 されている。 また母親の 自信を測定す る質問紙 も再施行 されている。 生後6カ月では,母親の 自信を測定す る質問紙 を郵送 し

,2

5

名の母親か ら回収 している。 生後1年では,21組の母子に実験室に来室 して もらい,BayleyScalesofInfantDevelopment

を施行 している。 また母子相互作用をVTRで記 録 し,生後2- 3日の場合 と同 じ方法で行動が分 析 されている。 結果は

2

種板の方法で整理 されている。第

1

は サ ンプルを分離群 と非分離群に分けて分析す る方 法であ り,第2は,非分離群の平均接触時間であ る22時間を区切 りにして,高接触群(22時間以上) と低接触群

(

2

2

時間未満)とに分けるものである。 Sostekらは,第1の分け方を母親 のパ ーソナ リテ ィとは無関係な純粋 に医学的理 由か ら母子の接触 時間に差が生 じた場合であ り,第2の場合の接触 時間の多寡 は,母親の態度によって決定 された も の とみな している。 図6は,上段 が高接触群 と低接触群,下段が分 離群 と非分離群 の結果を示 した ものである。 この 図か ら,高接触群 と低接触群(P

<

.05)の場合に ち,分離群 と非分離群(P

<

.05)の場合に も,柄 院での母子接触の少なさが,新生児期では母親 の 乳児に対す る自信の程度 と非常に関連 しているこ とが知 られ よ う。しか し生後1カ月 と6カ月では, 両群問に有意差がな くなっているのである。 また生 後3日目に行わ れ たNBASの結 果 に は,高接触群 と低接触群に差がな く,母親 の自信 の程度は乳児の行動特徴 と関係がない とされてい る。 そ して母子相互作用場面で観察 された母親行動 には, どの年齢 において も接触条件の違 いによる 差異がな く, 1歳時 に行われたBayleyの発達検 査で も群間差はみ られなかったのである。 以上のよ うな結果か ら,Sostekらは母親 の乳児 10 9 8 7. 6

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図6.新生児期、生後1カ月、6カ月時における母親の

自信 (FromSosteketaI.1982)

を養育す る自信は新生児期においてのみ低接触群 と分離群で低め られ るとし,出産直後の母子接触 は一時的な効果 しか母親に与 えないとしている去

earlyandextendedcontactが短期効果を もつ こ とを示 して い る研 究 と して ほ,そ の ほ か に

Hopkins,∫.B.&Vietze,P.M.(1977),Peterson,

G.H.& Mehl,

LE

.(1978),Anisfeld,E.& Lipper

,

E.(1981)な どの研究が存在す る(Lamb, 1983)

0

〔8-I.E〕 文 献 1)Ainsworth,M.D.S.:Pattems of alh2Chment. Hillsdale,N.J∴Erlbaum,1978.

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(15)

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.

5

)

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(16)

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表 2. 各群の母親 と乳児の特徴 ( F r om Hal e se tal . 1977) CI t nr l l C l c r l ' S t J ' C J 血 r l yc o T L r q C t D C /O ye
表 4. 母親の ■ e nf a c e ' 行動のスコア ( F r omHa一 e se tal .1 977)
表 5. 生後 2 日時の br eas t イeedi ng 中の母親 と乳児の行動 ( Fr om deChat eau &amp; Wi ber g 1977a) Fi g ur esdc not cme a nf r e quenc yorbc ha vl ' ourdur i ngt het went y] 5s e eobs e r yat i onpe r i ods ・ P+ 王pr L ml pa r OUSmOl h 一 tr Sandi n f ant sv H ' t hext r
表 6. 乳児の性差による母親行動の違い ( Fr om deChat e au &amp; Wi ber g1977a) P+=p T l ml P a r a eWi t he x t r ac on t ac t .P=pnml P a r a eWi t h r o u t i n ec a r e , M三muZ t J P a r a eWi t hr oul i n ec a r e
+4

参照

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