名古屋市立第一幼稚園の昭和4年保育案
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(2) 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 写真1. 人間文化研究. 表紙. 第 32 号. 2019 年 7 月. 写真2. 本文. 次頁より当時の様子に合わせて、縦書きに書き起こしたものを週に 1 枚として掲載している。な お、文中の中において、□は判読不能であったこと、【. 】の語句は推測である。. 引用文献 名古屋教育史編集委員会. 2013 「第 4 節教育分野の広がり」 『名古屋教育史Ⅰ近代教育の成立と展開』pp.364-. 372. 小山みずえ. 2017 「戦前日本の幼稚園における年中行事の位置づけ—雛祭りを中心に」 『幼児教育史研究』pp.1-. 12.. 附記 本資料の書き起こしは、名古屋学芸大学大学院子どもケア研究科の授業「幼児教育学特論」の一環として行 われたものである。. 2.
(3) 郷水) 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. 自九月十一日 至九月十四日 保育豫案 月. 始業式. 火. 水. 遊戯(月夜の兎) 手提袋の仕上げ. 手技(手提袋). 金. 誕生會. 木. 土. 保育方法及結果其他 九月十一日 水 晴 四、五日来のうつ陶しい雨も今朝はからりと晴 れて大変心持のよい日である。長い休暇の後の ためか子供はみんな多少元気がない。始業式の 後で各組でお遊戯をした。自分の体が自由に運 べないので自然子供も活気がない。 何とかしてもっと愉快に面白く遊びたいと思う けれど今しばらくの間が悲しい。 九月十二日 木 雨 今日は又朝からうつ陶しい雨で欠席者が多い。 會集の時園長先生から狸のお話をして頂き 【ラシャ紙】の□いので手提袋を作らせた。□ 簡単でハート形のを二枚切って貼り付けるので 各々一人で出来た。 男の子は積み木、女の子は絵本の切抜等して遊 ぶ。 九月十三日 金 曇 雨上がりの□□乾かないお庭に□る注意しても 元気な子供は三、四人出てブランコ遊びをする。 昨日につづいて手提袋のつづきをさせた。 【畳 紙】で蘭を作らせ出来上がりの袋へ貼らせる。 あまり興味がないのがお庭へ出る事ばかり急い でる子が多い。兎の餅搗のお遊戯を教える。歌 も遊ギも知らず知らずの間に覚えてか順序と大 体の形だけは皆出来た。. 九月十四日 土 晴 今朝はからりと晴れた清々しい大変気持のよい日で何る。 今学期になってから初めて今日は欠席者が一人で嬉しい。九時から例のお迎會を した。従前通りより幾分會の順序と方法を改めてしたが今日の會はおしまい迄子 供が長い時間の割合に静かであった。 ○○先生のお話を皆で㐂んで□いた。蓄音機を三、四枚かけて頂いたが一人も落 付いて□く子はない。騒がしいばかりで駄目であった。初めてなのでそれだけの 興味を持たないのかも分からない。十時半頃終わりお帰りをする。 備考 ○○○○転宅のため退園 ○○○○家事□合〃 ○○○○病気のため〃 ○○○○○○○○の宅 軽い風邪にて近い内出席とのこと電話す. 3. 3.
(4) 九月十七日 火 曇 青組の先生欠席のため四組一【変】に遊戯室 で遊戯をするために大変騒がしくて落付いて新 しいのを教える事がむずかしい。自分の体が不 自由なので気ばかり焦って何事も出来ないのが 何□と悲しい。砂場で女の子はお饅頭を喜んで 作る。柿の畳紙をさせたが二組の子供は流石一 人で出来る子はない。世話好のサト子が一人し て七、八人のを一人で折って得意らしい様子に 面白い。. 自九月十六日 九月十六日 月 曇 至九月廿一日 保育豫案 気前がよくなった為子供の出席もよく何とな く□□□□□□気分がいい。 月 手技(月夜の兎 □【紙】 今日の予定は月夜に兎の【□紙】をしようと と絵) 思っていたが今日から白組が言語調査をすると の事 当分の間両組一【変】に保育する事とな り従って予案を臨時変更した。 火 お 遊戯をお部屋で二、三人ずつ【交る交る】させ た。 遊戯(庭に出て□ばんを 主として教える). 言語調査. 〃. 水. 木. 〃. 〃. 金. 土. 九月十八日 水 晴 今日から紫組の言語調査を始める事にした。 子供はすっかり白組に託して□□て頭の良さそ うな子から初めた。 完全なのは一人もないが大体に【於いて】成績 はいい方と思う。五人調査の内菱形と灰色、【冊】 の名詞が今日の共通欠点であった。. 九月十九日 木 晴 昨日につづき今日も會集を終わると直ぐ初めた。出来ない【間】は誰しも【共通 である】 。今日は七人もの検査が出来た。. 九月廿日 金 雨 段々と検査の方法に慣れて今日は八人のテストができた。二組の子を一人調べて 思ったが成績に【就て】は左程の差もないが時折迚も面白い返答が出るので面白い。. 九月廿一日 土 雨 子供はもう大分○○先生に慣れて愉快さうに遊んでいる。 今日で調査が廿四人出来た。. 4. 2019 年 7 月 第 32 号 人間文化研究 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 4.
(5) 郷水) 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. 火. 月. 園外保育. 言語調査. 秋季皇霊祭にて休園. 自九月廿四日 至九月廿八日 保育豫案. 水. 木. 金. 土. 九月廿四日 火 晴 今日で言語調査がすっかり終る。子供は白組 と一【変】にお遊戯を教わる。鈴虫のお遊戯を○ ○先生に教えて頂いて女の子は得意になってす る。昨日から両組共○○先生にお【礼】をする。. 5. 5.
(6) 木. 遊戯. 運動會競争遊戯 折紙(郵便屋さん). 十一月十二日 火 晴 風邪のためか二、三日来欠席者が多い。例の運動 會の競技及び遊戯等のお稽古をした。 【すぐ】上手と 迄は行かないが一般に遊戯の伸び伸びとして軽く出 来るようになって嬉しい。右左の手足の間違は子供 としては止むを得ない。 ○○○○が塵紙で花を作って下さいと云ってやか ましい。一人作れば私も私もと女の子にみな作って やる。頭につけて大喜び。. 十一月十四日 土 晴 【明日】は運動會なのでどの組もどの組も遊戯や競技に猛練習である。お 遊戯も競技も余り毎日するためか. 十一月十五日 金 晴 今日は七五三のお祝日で一組と三組の子. 自十一月十一日 十一月十一日 月 雨 十一月十三日 水 晴 至十一月十六日 保育豫案 雨のため昨日は運動會が出来なくて残念であっ 毎日お遊戯と競走遊戯ばかりしているせいか落付いて描方をするのを余 た。何だか今日はもうお稽古をするのも気の抜けた り喜ばない。今日は保姆の遊戯講習があるため零時半にお帰りする。 月 遊戯(運動會遊戯)競争遊 ような変な感じがする。まだまだ迚も下手な遊戯で □はお□□りをした。運動會のお遊戯を今日もお稽古する。むづかしいと 戯の【練習】 あるから練習が出来て好都合なのであるけれど。【一 思つた□の律動も矢張り練習の結果が大変上手に出来るようになった。 四】の競争遊戯をするにする迄の準備に時間を費や 木 晴 す方が多い。輪くぐり競技は余り興味が少ないので 十一月十四日 火 遊戯(運動會遊戯)競争遊 輪くぐりとまり送りの競走遊戯をお庭でする。 最初のころは赤組白組両方 いろいろに変へて見た。之迄した内で今日初めてし 戯 【折紙】たぬき た二人でか交互に【くいつて】くるのが一番面白い ともお互いに勝っても負けても平気なものでちっとも欲がなくて熱がなか ったが段々と慣れるに経って今日は皆が元気に一生懸命で応援をした。 ように思った。 ○○○○○と○○○○の二人には閉にする。 食後○ちゃんや○○○ちゃん等と久しぶりに鬼ごっこをする。 私も仲間に 水 描方 運動會の自由画 入れて私も私もと大勢になる。 自分に幾分□□元気が出て動けるようになっ て来たせいか子供等にも幾分活気のあるような気持がする。 ○ちゃんと○○○ちゃんが特に目立って元気になって来たように思ふ。. 金. 土. 6. 2019 年 7 月 第 32 号 人間文化研究 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 6.
(7) 郷水) 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. 月. 遊戯 蛙の夜まわり. 運動會 休養日. 自十一月十八日 至十一月廿二日 保育豫案. 火. 水. テーブル制作 遊戯 蛙の 夜まわり. 木. 金. 祭日. 十一月十九日 火 晴 昨日迄は運動會練習の為毎日遊戯や競技で子供が 落付かないせいか大変すべてのきまりが出来なくて 困って居たが今日から当分の間訓練方面に注意した いと思ふ。 お遊戯蛙の夜まわりを少し教えた。むづかしいかと 思ったが案【外】子供は容易に□して興味を持ってす る。. 十一月廿日 水 曇 久し振りで園外に出掛る。北練兵場へ行く予定で阿 園外保育 北練兵へ稲の収 ったが大変冷々してお天気が悪いため□□園に行っ 穫を見学 た。滑り台の賑やかなこと其々ブランコその他の運動 具で遊ぶ。日短なので直ぐにお帰りした。お草履玩具 自由画 紅葉の【葉】塗絵 の整頓は出来るようになったがお食事の作法が乱れ 勝ちでさわがしい。○○さんと○○さんの□作物【造】 りをして□かす。. 土. 十月(十一月?)二十一日 木 晴 昨日の母の会に【見】て頂くのと松坂屋展覧会に提出する目的で十分の子 供に注意を与えて自由画をかかせて見た。 この時代の子供に多い模倣が特に女児には多くていいのが出来ない。 ○○ さんの飛行船 ○ちゃんの電車 ○○さんの山に【落葉】の景色画が勝れて いるやうに思った。 皆さんも今度からこんな風に書くのですよと上中下に分 けて其々批評をしておく。. 十月(十一月?)二十二日 金 晴 今日は朝から大変怜々として□い。 今朝の会集は子供が全体に落付がなくて騒々しかった。 お遊戯の当番である が前日の【つづ】きテーブルを今日完製したいと思ふので五つ程古いのをお さらいして置いた。いつのお遊戯の時も黄金虫は子供からの要求で二、三度 する事に定めて居るので大変これだけは上手に出来る。 午後一時から母の会 があるため一時に子供を帰す。 出席者十四名園長先生のお話につづいて其々 子供の成績【表】を見せて終る。. 7. 7.
(8) 十一月廿六日 火 晴 今日はお遊戯の日であるから会集がすむと直ぐに前 日よりのつづき蛙の遊戯を教へる。これは運動量が大 変大いので何回も繰返すのが困難である。子供は飛ぶ のを非常に㐂んでこの遊戯を㐂ぶ。今日は二番を教へ た。お庭が湿って居て出られないのでお伽話会をす る。 ○ちゃんの□□□い○○さんの桃太郎さん 武子 さんのサルカニ、最後に鬼のしくじりを私が話志た。 みんな一生懸命になって聞く。気弱な○ちゃんや○○ さんは目に涙を浮かべていたらしい。. 十一月廿九日 金 晴 今日も昨日のような大変暖かないいお天気である。 こんな日にどう云ふわけ か欠席者が五人もあった。サト子さんの顔が見えない。昨日ちょっときびし く叱ったものだから多分そのためにであると思ふ。 十一月三十日は○○○○ ○退園。 ○○○○○訪問。昨日から登園する事に決めた。. 自十一月廿五日 十一月廿五日 月 曇時々雨 十一月廿七日 水 晴 至十一月丗日 保育豫案 銀杏の葉で簡単なお人形を作る。葉二枚と松葉一本で 会集のあと直ぐにお部屋で体重を図る。 ○○さんがどうしても図るのが厭だ 頭と着物になる。帯が松葉で迚もあつ□□したもので と云ってきかない。着物のままなので二十分程ですんだ。 月 手技 自然物応用 銀杏 なるが子供は方方破らかしたり折ったりして上手に 蛙のお遊ギ二番が漸く出来るやうになった。 の葉人形 出来ない。墨で顔を書くとそれでもお人形らしくなっ 十一月廿八日 木 晴 た。 蛙の夜まわり一番だけは相当に出来るようになった。 今日は二、三日【素晴】らしい暖かないいお天気である。こんな日に練兵場 火 遊戯 蛙の夜まわり ○ ○ ○ が 今 日 か ら 来 る 。 へ と 出 て 思 ふ 存 分 の ん び り と し た 【 気 分 】 で 鬼 ご っ こ を し た ら い い と思ふ。 板画に一寸法師を書いたらこの塗絵がしたいと子供からの要求で、 二分團に 分け他は折紙(自由)にして塗絵をさせた。○○○さんが○さんの手をかき むしる。ちょっと自分が便所へ□□□間にこんないたづらをする。 本当に○○○には持て余す。 体重調査 遊戯(蛙の夜 まわり)の練習. 塗絵(□□□). 水. 木. 遊戯. 効□. 金. 土. 8. 2019 年 7 月 第 32 号 人間文化研究 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 8.
(9) 郷水) 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. 金. 木. 水. 火. 月. 園外保育. 遊戯 凧あげ. 手技 話 押車. 遊戯 凧あげ. 園外保育(紅葉塗絵). 手技 押車. 自十二月二日 至十二月七日 保育豫案. 土. 十二月二日 月 晴 十二月五日 木 晴 病気欠勤 今日からお机が四角なのばかりに変わり□つて排列も工合よくなつたので 子供は珍しがる。お話をするのに特に都合がいい。ラシャ紙で押車を作らせ 十二月三日 火 晴 風 た。割合に平易なのでどの子もどの子もみな自分で作る。 いつも園外の日は雨か風の強い日である。今日も久 金 晴 し振りで練兵へ出る予定であったのが駄目になって 十二月六日 凧上げの遊戯二番を教えた。この遊ギは簡単なので形だけは直ぐに出来た。 【悔】しい。 丸机の子供だけで紅葉の塗絵をした。実物を見て塗 食事前後の訓練がいつも出来なくて困るため今日から当分の間この方に注 る様幾ら注意しても全く無関心で勝手にぬる。 意したいと思ふ。□いうとレンシュウさせるため部屋の中に□□□□ 観察の指導が足らぬためである。 玩具や積木の後始末も此頃大分出来るやうになった。○○○ちゃん、○○○ 蛙の夜まわりが漸く三番迄形だけ出来るようになっ ちゃんの二人はいつもきれいに整頓をする。扉は全く□□□□ た。 ○○さんと○○さんが感心に上手に出来る。 十二月七日 土 晴 十二月四日 水 晴 第二幼稚園へ保育研究会のため出席。 何辺繰返しても蛙の遊ギは倦かぬらしい。女の子は 得意になってする。 今日は新しく凧上げを教へる。曲もいいが動作が活 発であるためか子供は迚も㐂んで元気にお稽古をし た。○さんが近頃余程快活になって来た。 [欄外]二つ迄遊戯□□子供にピッタリとくるもの であるから。□しきを□□□□□といふのを考へる と出来る。私自身も□□□□□□□□□□□□□. 9. 9.
(10) 金. 木. 水. 園外. 遊戯 お話(かなりや). 手技(ポスト) 画戯. 園外. 十二月十日 火 雨 食事前後の訓練と云ふか今日は随分おとなしく感心 に出来て嬉しく思った。いつも最後になる肇さんも 今日は皆と一緒にすむ。 「□さんがかまった」 (繰返 し記号)と泣く者四人、泣く者も泣かさる者もいつ も同じ子で○○と○○○には本当に閉口する。 何度注意しても其時かぎりで効果がない。. 備考 久し振りで練兵場へ出掛けた。 子供は□常な喜びで鬼ごっこや走り会等して 遊ぶ。枯草の上でしばらくお話をする。 ○○○○へ電話す。負傷のため□年中欠席とのこと。. 十二月十四日 土 晴 三・四は続いて迚も暖かなお天気を幸ひ. 十二月十三日 金 晴 昨日今日は全く□のような陽気である。食事がすむとお誕生会をした。プ ログラム通り次々に色々の演技が進行する。 今度は劇が二つ三つ加って子供 の興味を増した。特に三組の桃太郎さんは滑稽でおもしろかった。全体とし て、子どもの大変騒がしくて落付がなかった。午後からのため疲れていると 思われる。. 自十二月九日 十二月九日 月 晴 至十二月十四日 保育豫案 ここ一週間程子供の出席がいい。会集のあとお部屋 仕方なく三つ程共同製作にして後は立つと子供に持ち帰らす。 で遊ギ行進の練習をする。第二幼稚園参観後一層自 月 塗絵(紅葉) 遊ギ(主と 分の神経がいら立って子供につよく当たる。 十二月十二日 木 晴 して行進の練習) 悪とは感じつつ五、六人づつに分けて行進の練習ば 乱暴な子、 我儘な子供達には何度注意してもちっとも効果がなくあまりに口 かりする。 やかましく云ふのもいけないと思って三郎さん、 太郎さんの二人についての 先週した残りの児の紅葉塗絵をする。 □作物語を聞かせる。 ○○が近頃幾分○○○ちゃん等と遊ぶためか大分いた 火 遊戯(練習) づらをするようになって来た。□てに慣れて来たせいか全体として子供の 【ぶ作法】になってきた事を悲しむ。. 土. 十二月十一日 水 晴 今日は園外保育の日であるが雨後のため止むなく中 止する。いつも□□の日は定つて雨か風の強い日で 張合がない。 此の間形だけ作らせて置いたポストの続きをした。 粘土でポストの土台を作るのであるが画戯が落いた めか中々うまく立つことが出来ない。平易な積もり であったが子供には大分むづかしい。. 10. 2019 年 7 月 第 32 号 人間文化研究 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 10.
(11) 郷水) 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. 手技 羽子板と羽根. 自十二月十六日 至十二月二十一日 保育豫案 月. 遊戯( 【時計】 )凧の製作. 手技 お話 風船. 火. 木. 遊戯( 【時計】 ). 園外 凧の製作つづき. 金. 園外 遊戯 【時計】 雪. 水. 土. 十二月廿一日 土 晴 今日は大変暖かな春のような日和である。お遊戯時計の練習をする。迚も簡 単なので直ぐに出来る。 雪やこんこんのお遊戯は子供が非常な興味を持って 喜んでする。. 十二月十六日 月 晴 十二月十九日 木 晴 粘土細工は□□する□□□□□□ 田中病気のため早退する。 女児に羽子板、男児に粘土の自由製作をさせる。鋏 金 雨 の使い方練習が不十分なため大変不出来であった。 十二月廿日 今日から新しいお砂場が出来たので男の子は大喜び お遊戯時計を教えたいと思っていたが、 自分が病気後のため出来ないのを悲 で遊ぶ。 しく思う。 女児の風船製作のつづきをする。 括り方がむづかしいので個人個人につくる 事が出来ない。共同製作にして二つ作る事にした。 十二月十七日 火 雨 今日はお遊戯の日である。これ迄教えたのおさらい をすることにした。女の子は大方真面目に喜んです る□□□□○○さん、○ちゃん、○ちゃんの3人に いつも困らされる。新しい唱歌として僕の歌を教へ る。唱歌として別に教える事は余程むずかしい。勿 論その□方の拙なためである□てど 遊戯と共に教へる方が遙か子供の習得が早い。 男児の凧の絵、海辺に日の出を描かす。. 十二月十八日 水 晴 園外当【番】であるが□が悪いため中止する。男児 に凧のつづきをさせる。子供は迚も大喜びで一生懸 命になって作った。これ迄手技をした内でこんなに 熱心にしたのは始めてであった。女児には自由に折 紙をさせた。. 11. 11.
(12) 遊戯 時計の練習 雪. 保育豫案. 月. 終業式. 自十二月廿三日 至十二月廿四日. 火. 水. 木. 金. 土. 十二月廿三日 月 晴 今日は大変冷たい日である。子供は大方火鉢に寄っ て絵本等見て遊ぶ。お遊戯時計と雪のお稽古をした。. 12. 2019 年 7 月 第 32 号 人間文化研究 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 12.
(13) 郷水) 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. 自一月八日 至一月十一日 保育豫案 月. 火. 木. 遊戯. 描方 林檎の写生. 始業式. 金. 誕生会 お鏡開き. 水. 土. 一月八日 水 晴 今日から新学期が始まる。寒さが厳しいため、子供は 火鉢にのみ寄って元気がない。始業式のあとで各組の お遊戯をした。長いお休みの直後なのでどの組もいつ もより活気がなく、 【従って】下手であった。お【部屋】 でお正月中のお話等をしてお帰りした。 一月九日 木 晴 十二人の子供を【三分囲】に分けてりんごの写生をし た。写生と云うよりは臨画である。 彩色は相当に出来るが形が迚もむづかしく一人で大 体の形だけ自分が描く。それでもバックをつけたら林 檎らしく見えて○ちゃんのと○○さんのとは子供の 成績としてはいい様に思う。 一月十日 金 晴 今日新しく○が紫組に入る。まだ性格等本当に分から ないが初めての日から一人でおとなしく自分の側に ついてよく遊ぶのを嬉しく思った。お遊戯も分からぬ なりにもみんなの真似をして覚えようと熱心である。 唱歌だけ既に教えて置いた。僕の歌の遊戯を教えた。 題目の通り男児の遊戯であるので大変元気のある遊 戯□やさしいので子供は喜んで何辺繰返しても倦か ない。. スキップをする子はいつも定って十四、 五人であとの子 (大方は男児) は厭々 と云ってどうしてもしないのにいつも困って居た。 今日初めて円を作って坐り一人で円周を一回して自分自分の席に就かせる 様にしたら一人残らず出来た。 こちらも仕むけ工合で一言もなく出来たのを 愉快に思った。. 一月十一日 土 晴 今日はお誕生会とお鏡開きとを兼ねて終日愉快に遊んだ。 いつも通りお祝の 後、プログラム通り進行する。そのあとお部屋でみながお汁粉を頂く。みん なが迚も嬉しそう。時間が少し遅くなったので急いでお帰させた。. 備考 ○○○さんより電話あり。歯痛のため三、四日欠席とのこと。 ○○○○ちゃん、□五、六日間欠席との電話あり。. 13. 13.
(14) 自一月十三日 一月十三日 月 晴 一月十六日 木 晴 至一月十九日 保育豫案 寒さのためか今日は六人も欠席者がある。お庭の藤 お話をしましょうと云うと子供は何よりも大喜びでお行儀がよい。 トロヤの 棚を修繕して居るので狭いお庭が猶更せまくて不都 木馬と舌切雀のお話をした。 月 林檎の写生 合である。この前した林檎の写生を残りの子供にさ 舌切雀の舌を切られた□になるともう○ちゃんや○○ちゃん達は涙ぐんで せその後四十分程、かくれんぼや鬼ごっこなどして 居る。お婆さんが最後に化物のために驚かされるところに来ると、我事のよ 遊ぶ。子供同志であると直きに倦いてしまう様であ うに喜んである。トロヤの木馬のお話をすると、いつか園長先生に話して□ ○ちゃ るが自分も一所になって遊ぶと僕も入れて僕も入れ □つたがちょっと違うところがあるねと○○ちゃんよく覚えている。 火 遊戯(動物園) 歌劇(舌切雀) てと□□の子が皆仲間になっていつ迄もいつ迄もお んのいつもの机□□さんを今日も亦熱心に□く。 もしろく遊ぶ。 大勢なので誰が鬼やらちっとも追いかけて呉れなく 一月十七日 金 晴 ても、そんなことに関わらず満足して愉快そうに元 お遊戯象さんの二番を教えてから行進の練習をした。リズムに合わして軽 水 園外保育 □□園 二案 く、又強く歩くのが中々むづかしい。京子さん一人だけは相当うまく出来る 気に遊んだ。 花の切紙 があとの子はまだそれだけよく耳が発達して居ないのと自分の指導法の落 一月十四日 火 曇 度のためどうも鈍重である。食事の折、○ちゃんが何もしない○ちゃんの頭 どうも○ち 木 お話 トロヤ木馬 舌切雀 象さんのお遊戯一番を教えた。いつも黄組のするの を自分がちょっと廊下に居る間にたたいたと云って泣いて居る。 を見慣れて居るせいか割合早く形だけは覚える。す ゃんは一倍横着な上、調子がいいと直ぐに他の子をかまって困る。何度も○ み子ちゃんが遅刻して来たのでいつ迄もぐずぐずし ちゃんに謝るように云ってもどうしても頑固できかない。 本当にいやな性格 てお部屋に入らない。機嫌のよい時は大変素直ない の子である。 金 遊戯 動物園 女児 乳母 い子であるがちょっと気に入らぬことがあると迚も 車 一月十八日 土 晴 早 速 に 直 ら な い 。 無 口 な 淋 し い 子 で あ る 。 舌 切 雀 ( 劇 ) 久振りで練兵場へ行った。風が強いので随分寒い。思う存分広い□練兵場で の唱歌を少し教えた。 みなと鬼ごっこをして遊ぶ。体が温まると□草の上で一休み。羊のお話をし 土 園外保育 二案 お話 一月十五日 水 晴 た。もう本当に何とも云えぬ愉快な嬉々しい気分である。子供もおそらく自 園外保育の日であるが道が悪いため中止。切紙細工 分と同じ気持であろうと思う。 をすることにした。鋏の使い方も此頃では大分上手 に出来るようになった。. 14. 2019 年 7 月 第 32 号 人間文化研究 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 14.
(15) 郷水) 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. 自一月廿日 一月廿日 月 晴 至一月廿六日 保育豫案 今日は迚も暖かな小春日和のやうな日である。お庭 の日向で男児にトロッコ(木工)を作らす。木工が 月 手技(木工)男児 トロッコ 初めてな為珍しがって大喜びである。中途で小池先 女児 切抜 馬 生からお伽話をきいた。お話が大変お上手なので子 供は初めからお終ひ迄笑い通して【聞】く。 まづいながら形だけ5人程出来上がった。. 園外 二案男児 切抜 馬 一月廿二日 手技 トロッコつづき 女 ○○欠勤 児の乳母車. 遊戯 動物園 □□. 水. お話(三匹の豚と狼) 唱歌 紀元節 舌切雀. 火. 木. 遊戯 動物園 汽車 梅に 鶯. 木. 水. 晴. 晴. 一月廿一日 火 晴 ○○○○都合上欠勤. 金. 園外 二案 塗絵. 一月廿三日 ○○欠勤. 土. 一月廿四日 金 晴 朝出勤して直ぐにお部屋に入るといつも早い○○○ちゃんに○○ちゃんが 私を見ると嬉しそうに先生が今日は見えたねと○○さんがいかにも嬉しそ うな顔をする。舌切雀の劇を平易にして五、六回練習して見たが予想以上子 供にはむづかしくて迚も出来そうにないため止むなく中止することにした。 梅に鶯と云う唱歌劇の歌の初めだけをちょっと前に教えて置いたらこの方 がいいと子供に□□□□お稽古した。. 一月廿五日 土 晴 今日はあまり暖い日でもないが久し振りのため□□園に出掛けた。 園外と云 うと子供は迚も大喜びである。○ちゃん、○○○ちゃんの二人は先生方の御 用のため残るべく勧めてもどうしても□□□様子である。 往復の道はこの前練兵場へ行った時不行儀だったので繰返し注意して置い たためか大変お行儀がよかった。 □□園の鹿の前でみんながお帽子を取って今日は□□ならをする。 とても可 愛かった。. 15. 15.
(16) お話會. 一月廿八日 火 曇 今朝の会集はいつもより大変子供が元気である。 ラヂオダンスの一番を教えた。スキップで前後する のが割合むづかしい。 迚も喜んで何度も繰返す。. 自一月廿七日 一月廿七日 月 晴 至二月一日 保育豫案 今朝は薄曇りの小寒い朝であるがお庭で女児の木工 細工をした。 月 手技 木工 男児 折紙 力仕事なので寒さも一向に感じない。その内にお日 女児 乳母車 自由 様が出て非常に暖い日和となる。男児に比べて余程 この木工は困難である。蒲鉾板を切るだけで三十分 余もかかるので気短な子や根気のない子供は先生切 火 遊戯 唱歌 紀元節 ラ っ て 先生切ってと騒がしい。 ヂオダンス(一番)動物園 そ れでも三つばかり共同製作に依って出来上がっ の練習 其の他 た。食事前に○ちゃんが○○ちゃんをたたいたと云 って又さわいで居る。 水 園外 東照宮 二案 切抜 みつちゃんに謝らすように何度云ってもどうしても き お話 云はない。三十分程窓際の□に立って動かない。み んなが御飯を頂きにかかると初めて泣き出した。も うお終には自分が根気負けしてしまう。 木. 遊戯 唱歌 紀元節. 園外 □□園. 金. 土. 16. 2019 年 7 月 第 32 号 人間文化研究 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 16.
(17) 郷水) 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. 自二月三日 至二月八日 保育豫案 月. 火. 水. 木. 金. 土. 水曜日 曇 子供の気持が絶えず動揺していて落付がない。園外保 育の予定であったがしみる様な冷たさと雪模様な天 候なので、部屋の中で読話会をする。手の検査をする。 爪の汚い子供が大分いた。食後カチカチ山のお噺をす る。知っている子供が大分ある。途中でとても□□□ □□踊りと□いた子もあったが終りが拙かった。爪剪 りをする。 (十人程) 。□席少し。. 木曜日 雨 昨夜の雪は途中から雨に変わって今日はとても道が 園外保育 予定変更 目的 わるくて欠席が七人もあった。紀元節の唱歌が聞きお 地東照宮 目的 常緑樹 ぼえで歌へる程度で違っておぼえているのが多いの 落葉樹 観察 で尚引つづき練習を要すると思った。紀元節のお話と 唱歌 紀元節 歌 練習 しては神武天皇の故事に就りての歴史□□から事実 □を大変に興味深く聞ける子はまだ男児の四、五人。 談話 紀元節 それ□での程□□い□□□□□□□□□は少し□い と思った。興へ方の欠点もあったと思ったが。 遊戯 既習 唱□ 練習 雪の□□をする。随分興味が□かったらしい。これは 一ノ一 一ノ四 合同 【意想外】であった。 機にふれ【時】に応じてこれからも子供の疑【問】を 【解】いてやることに心を用いまいと思う。 園外保育 目的地 □□園 食事の時今日はさわがしかった。 目的 動物・□□ 食後爪剪りをする。これで全部終り。. 金曜日 晴 気持ちのいいお天気であった。 然しお庭はぬれているので外へ出られなかっ た。けふのお遊戯は実に愉快であった。最後にダルマかくしをして遊んだ。 かふした遊びは余りしない為か大変喜んだ。 遊戯後□□□□□□唱歌劇(舌切雀)をする。大変喜んで初めの合唱□□□ □□□□□独唱。同じくおばあさん□□□独唱。雀の独唱。 □□□□□□□□。 □□□□□□□□□□□□むつかしい。 □□□□感じる。 食後、 「花咲爺」のお話をする。大変喜んでもう一回と言うので「ジャック と豆の木」をする。途中うろおぼえだったので、失敗した。. 土曜日 晴後曇 予定は園外保育であったが道がわるいので、 よしてお部屋で舌切雀をして遊 ぶ。摺紙して紋形剪りをする。鋏を用いないで全部手で千切らせた。□□□ 初めてのこころみなので案じていたが□□□□却って趣が□□□面白い摺 があった。近頃、手技のときに特に□□□を感じて来た。ああしては、こう してはと心の中で□□思いわずらふているが、結局何も思う通り運ばない。 自らの理想として個性を発揮させる様な自由にのびのびさせられる様な□ □を探させたいと思っているがさて其の方法がわからない。. 17. 17.
(18) 画き方(チョーク画 自由 画) 木工つづき(*木曜 日と入れ替えの→あり). 自二月十日 至二月十三日 保育豫案 月. 紀元節. 園外保育 行先 娯楽園 目的 動物観察. 遊戯 おじき 雀の学校. 画き方(墨画) 唱歌劇 舌切雀練習 雀の学校. 園外保育(爪剪り) 行先 東照宮 目的. 火. 水. 木. 金. 土. 月曜日. □□を持って□□□要求をみたさせた。 【あした】□□みせると自らの□□【もっとも】手近なものの中. ワラ半紙を【掬うのは】あれが画きたい、これが画きたい要求がはげしいので□□□□□□□□。面白. 曇. 昨日の雨でお庭は出られない。チョーク画をワラ半紙にさせる。初めて. した。. で】 。近藤□□□、宮田悟、□□幸三達は□□□□困る。ちっとも落ち付かないので、二、三人爪剪りを. の試みなので杞憂もあったがとても大喜びであった。色の塗り易い点、 からヒントを得て□□□様である。□□後のお噺は□□□□□□た。子供にせがまれて【二つもしたの 柔らかな点、 【大きくて】掬ひやすい点等。特に目立って感じられる。子. 晴. 晴. 気持ちのいいお天気。それと温かいので実に園外日和である。. う。○○二人とも風邪にて欠席。あの子供は二人とも少し弱い様に思う。. 入るまでになりたいと思うがまだ自分の力ではとてもそこまでといかないのを子供の為に寂しいと思. らせたら、大得意であった。□□□□□□お遊戯の練習ははじめてであった。子供の心にぴったり立ち. 昨日に比して随分暖かい。お遊戯は随分ゆ快であった。習いかけている舌切雀をやりたかったのでや. 金曜日. 三四人どうも困った連中がある。. 車とを作りたいと云っていたが、半ら□□□□□□□□□□□□来た。次の日にゆづる事にする。男児. け】ないからかもしれない。もっともっと伸びさせてやりたい。木工を昼食後三四人する。自動車と電. チョーク画の【画きたい子(主としてけふは女児)に画かせる。人形□□□□を喜ぶ。それ以外□【画. を変更する。とてもまだまだ【画けていない】と思う。朝礼後はお部屋で舌切雀のおけいこをする。. 気持ちのいいお天気である。朝早くからお庭は大賑わい。子供はさむくても元気である。墨画の予定. 木曜日. 供の画も先生の画も決して上手とはいへないけれど余り画き方に興味. った程だった。女児ももっとどうにかして伸ばしてやりたい。園長先生. を持ってなかった子供迄が一枚画いては又次を画かせてほしいとねだ. に見て頂いた。子供等は後でとてもお得意だった。あしたも画かせてほ. 晴. っとこの方面を子供と共に研究していきたいと思う。. しいともう今日から頼んでいた子供の喜ぶ様を見ると嬉しい。もっとも. 火曜日 紀元節. 気持のいいお天気である。随分さむいのにいつもより欠席もすくなく元. 曇後晴. 当にうれしい。式は男児の四、五人が少しざわついたが他は割合静かに. 気□□□□とはうれしい。女の子が近頃とても元気に□□□□□□は本. 出来た。. 水曜日. とても冷たい。 【朝から】雪が降り出した。朝の会集の頃は吹雪となって 晴. 今日は特に娯楽園飼育の動物をゆっくり観察させた。鳥類、水鳥、山鳥、芋虫□みせた。娯楽園は獣. 園外保育 娯楽園へ. 土曜日. ョーク画をさせたのでとても熱が出て今日もせがんだ。. 舞い狂っていた。園外保育がいつも故障のために出来ない。□□□□チ. 冷めたかったので朝礼後は部屋でしばらく【元気】なものを選んで歌わ. いるので、 【とだ】の前では大きな歌声を□□□□みんなで□□□歌って喜んだ。○○○○○が市電車□. せたり、踊らせたりして後□□紙を二つ切りにして望□子に画かせた。 類に比して鳥類が多い。猿と【熊】は特に子供にとっては大人気を呼んでいる。 【とだ】の唱歌を知って 女児はみんな板画に□□□集まった。. □□□□□傷する。気の勝った子【なので】安全元気に□□□□□□□□□。 【市電気】の人も一方□□ □□□□□□□□□□□□□□□□嬉しい。. 18. 2019 年 7 月 第 32 号 人間文化研究 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 18.
(19) 郷水) 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. つづき. 遊戯 □□遊戯練習. 木工 ぬり画. 自二月十七日 至二月廿二日 保育豫案 月. 火. 水. 園外保育 目的地 東照宮 目的 常緑樹 落葉樹観察. .. 遊戯 1 好きなお遊戯練 習 2 □□練習 爪切 り 積み木競争. 唱歌. 金. 園外保育 目的地 練兵 場 遊戯会を□□□. 木. 木工 つづき 落ち葉祭り. 土. 月曜日. 晴. 気持のいいお天気であった。朝礼後部屋にて二月の□□調査をな す。欠席が数名。暖かいのに今日は割合に多い。木工のつづきをす る。 女児はどうも木工を好まない。先生にばかり頼っている。○○○. 人の前で意志を発表することに□□□□とても元気である。話し方も一番まとまっている様で. ある。雨の為か欠席が七名もあった。最も入学前なので、学校の身体検査の子も三人はわかって いるが。面々と□□□□□□元気な子供は□□だ。. 晴. も何度もこわしては作りかへていたが、お帰りまでにはまとまらなかった。女児が四、五人おひ. どうしても男児の方に興味が多いらしい。○○○○○がブランコを作る。□□が飛行機を何度. 木工のつづき。. 木曜日. る】とかと云って何もかも自らでしていた。○○○○□も木工がと. ○は不器用な割に木工をとても熱心に一人でお人形の椅子を【作. ても嬉しいらしい。わからなくなるといそいそと板□□来る。あの. 晴. ぬり画は□□の完全にできなかった。. □□しい。. て落ち付かない。○○、□□が元気に物を云って来る様になったのは嬉しいが□□□らず感激が. □□□といろいろ□□□なったらしい。 ○○が甘へて困る。○○、○○○がどうもそわそわし. い。感じが出ているので、そのままさせた。 【書写】ゆっくり「おひな様」を見せてやったので、. どんな形のおひな様がいいかしらと思い出づらっていたが子供等の表現は□□である。そして早. 子のああした顔付は始めて。大発見でもした様な嬉しさを覚えた。 な様を作る。空のボール箱を使って内裏様を作った。. 火曜日. 朗らかな天気。天候が子供の気分をよほど支配するので、こんな 日は本当に嬉しい。お遊戯はどうしたものか、今日は子供全体の気. 金曜日. 晴. いる□□□□□□□□。木工熱がとても大変で皆がせがむのでずっ. とてもいいお天気である。修了記念撮影の日である。子供等は大喜び。□□○○と○が□□ので、. 分が暗かった。こうした時は指導する者の気分の影響が因□□して. とつづけて木工をする。. おひな様のつづきをする。おひな様は殆ど完成に近くなったので、□□□□□□している途中は. □□た。○○は親戚に□□由、茂は後から小僧に連れられて来た。感冒の由。午後から、木工、 雨. 雨. あいにくの天候なので、 園外は中止。 お部屋で色々な遊びをする。 大喜びである。□□はお遊戯が出来なかった。. 水曜日. 土曜日. .. 歌会をする。舌切雀を一通りやっと終わる。雀に【旨い子】が多くてお婆さんを誰も□□いので. 修了記念写真撮影の筈であったが、雨天の為延期。予定は園外保育であったが、之も亦変更。唱. 茶とか黒とか斑とかと様々な牛が出来る。色の塗り方は大分と. 塗絵が二日の□なので今日させた。牛のところである。. だいけない。昼食後の□話会は昨日の約束通り幼児の□□として□. とのってきた。クレヨンの持ち方は大分上手になってきたがまだま. ○○供のとても元気で何人も出たがる。男児はまだ出たくはあるし. □□□傾向を持つ子を領つて□□に伸ばしてやるのは私には力が足りない。□□は思いながらも. いつも誰かの真似をしている。木工以外この子の熱のあるのを見□ける事が殆どない。色々な□. 誰の悪いいたづらでも真似て真似て困る。時々変な声を出してみたり、ひつ□かんつてみたり、. 話会。出たがるのは女児が多いのに驚く。○○、○○、○○、○○、 大笑いした。おひな様の仕事のつづきとチョーク画をさせる。板画が□□□流行した。○○○が. 恥ずかしいしと云う様な子がたくさん見受けられる。○○○○は技. さう□□をどう道びいていいか。近頃わからないことばかり。増して来る様な気がする。. 術方面はとても不得手であるが、. 19. 19.
(20) 自二月廿四日 至三月一日 保育豫案 月. おひな様 つづき 木工 つづき □話 おやゆび姫. 月曜日. 子供が大変元気すぎる程であった。後片付けがうまくいかないので注意した。. すっかり□□□□がおひな様気分になってしまっている。お唱歌会をする。. 曇. 少し暖かすぎる。子供の気分も何となくいらいらしてる様な気がす. じゃないかとも思う。. 少し体の調子がよくないのでそれが子供の気分に反映している結果. 子供に対する気持ちも自□□こせくしてる様で申しわけない。. を向いてもこちらを向いてもこちらを向いてもしたいこと事だらけの忙しさ。あわただしいので. ひな祭が来る。母の会が近よる。やがては修了式も来ようという昨今子供の私も大多忙。あちら. 木曜日 晴. る。天候のせいも幾ら影響していると思うが。すまないのは保育者が. 人チョーク画したかったのでさせた。おひな様の方が七八人にもなっ. 木工は出来ないので、お部屋でおひな様のつづきをする。男児四、五. が多かった。. たので、どちらも充分な指導が出来なかってすまないと思った。欠席. 男児の二三落付かない子があるので本当にどうしたらいいかしら。あわただしい日々□□□事に. アンデルセン童話の中「旅行カバン」をする。大喜びできいてくれる。. おひな祭りのお唱歌をする。うまくない。おひな様のつづき 手技 をする。. 金曜日 雨. □かれた。. 火曜日. 今日も雨。欠席は割合に少ない。. 晴. 気持ちのいい日本晴。どんなに元気のない子も今日は明るく感じられ. ○○○に板画をさせるので少し練習させたが之も亦思う様にみてやれなかったのですまないと. お遊戯をする。舌切り雀が思う様に出来ないので少しいらいらして子供にすまないと思った。○. 思った。子供が部屋に□をすいおひな様のつづきを出して始めるのでこちらから何をしろなんて. た。. 食の時だったので、口々においしいおいしいと云って喜んだ。遊戯の. だ未完成が多いがおひな様気分が部屋に【広がる】様になって嬉しい。誰も仕事□□めかけてい. いい出す必要の起こらなくなったのは嬉しいことである。男児が共同でひな段を作りかけた。ま. まくゆかないのは自らの大きな欠点の一つであると□き出し□なる様な事さえあるけれど。. るせいか部屋の整理が不十分。之は大いに自分にも落度のあることとて申しわけない。整理のう. るから気をつけたいと思ふ。. 曇後雨. おひな様のつづきをする。男児にも壁掛のおひな様を作らせる。 【摺】 土曜日 晴. 園外は天候の都合で中止。. 水曜日. 練習は主として母の会にさせるのをする。まだ二、三不充分なのがあ. お机が□のに代えられてお椅子が入ったのでとても大喜び。丁度お昼. 【美】しいと思う。. おやゆび姫のお話は大喜びできいてられた。アンデルセンの童話は. ). .. 遊戯 1 行進練習(□□ □□□□自由に動く練習) 2 練習□□□□通りゃ んせ .. 金. 創立記念日. (. 園外保育 目的地 東照 宮 目的 神社参拝 落 葉樹 常緑樹 観察. 火. 水. 唱歌 おひな祭り. 遊戯 春よ来い 雀踊り (其他好きなもの)積木競 争. 木. 土. 日。母の会の予定が変更されたので今日は普通の保育をする。練習が不十分なので節旬によって. 気持ちのいいお天気。昨日お遊戯の装飾をしたので今日は子供にとても喜ばれた。開園記念日当. □に□□様に練習するつもりでいたが思う様に運ばない。今更乍ら焦ってもどうすることも出来. み方が簡単なのでとても大喜びをする。箱のおひな様は□□出来た様. ないが恥ずかしいことだと思う。子供は節旬の□とどんなに待ち遠しがっているから随分元気で. であるが、まだこれから二三日かかる子もある。男児が共同でおひな 様の段のついたのをしたいと云う。はじめ○ちゃんと○ちゃんが□□. よく遊んだ。. □□いたのを他の子が□□□たわけである。. 20. 2019 年 7 月 第 32 号 人間文化研究 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 20.
(21) 郷水) 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. 自三月三日 月曜日 雨 朝の会□□後お部屋でお唱歌会やら【法話】□□会をする。みんな□□のも 至三月八日 保育豫案 待ちのぞんでいたひな祭りの当日がこんなにひどい のを出てする。紫組の女児が□□お噺をする。○○○○のお話は大変にうま 雨降りなので悲観した。然し降っても子供の心持に かった。後せがまれて七匹の山羊と狼をする。調子が良かったのが話す方の 月 おひな祭り お遊戯室にて はそんなに影響しないのかとても元気である。演技 自分としても大変愉快だった。 それがすんでからお遊戯室で兵隊ゴッコをし 自九時半 至十一時半 はやはりまだ練習不十分。板席画の時に特にそれを て遊ぶ。 前にのってあんまり大きな声を出したので声がつかれてお昼食の時 強く感じた。 にかすれて子供に笑はれたお昼食の時は二組一□なのでとても大喜びだっ 舌切り雀は独唱できる子がないからあんな□□かな た。明日は地久節なので今日はお□り前に前に会集があって【園長先生】か 火 遊戯 1.いくさ 進写練 ら なくて困った。 ら明日のお話があった。もうお天気にしたい。 習 2.□□遊戯練習 美しいひな段の前で種々演技をしたりお話を聞いた りおだんごを頂いたり子供等は本当に嬉しそうだっ 木曜日 雨 皇后陛下御誕辰ニツキ休園 た。 水 木工 つづき ヌリエ おひな様 火曜日 晴後雨 金曜日 曇 カラリと晴れて□□気持ちのいいお天気であった。 毎日はっきりしない天候はホトホト困りぬいた。 今日もやはり昨日と同じ様 お遊戯をする。緑組黄組紫組三組でする。緑組の指 に一ノ二組一ノ四組合同にて同じ部屋に入れて保育する。 木 地久節 軍人ゴッコをして皆 導が思う様に出来ないのですまない。お昼に山□の 部屋がせまい為に今日は昨日より以上に困難を感じる。 ダルマかくしは□んのっていつまでたってもやめ様といはないので 大蛇のお話をする。大喜びできいてられたが中に知 で遊ぶ。 ってる子があって先を先をと口走ってしにくかった とうとうお昼食まで遊ぶ。お昼食の時は大変混雑した。□□□が飛び出して 金 遊戯 1 □□遊戯練習 閉口した。 自らの取扱いの至らぬことにこんな時は泣き□□□程恥ぢ入りた がそれだけ活気もあって愉快だった。 2 競争遊戯 3 【行進】 くなる。 練習 水曜日 雨 又今日も雨降り。○○○○忌引きのため一ノ二と一 土曜日 雨 土 園外保育 行先 練兵場 ノ四合同で保育する。大ぜい一所なので子供等もと 今日も又雨。やはり昨日と同じ様に二組合同。今日は部屋をかえて緑組の部 目的 早春□□観察 屋でする。昨日よりも広くなったせいか大変□しい。お遊戯ではやはり軍人 ても大喜びをする。 ゴッコ。後お部屋でお雛様のヌリエをさせる。雨が降って子供の気がざわつ いて本当に困った。. 21. 21. .. .. ..
(22) 自三月十日 月曜日 晴 あれもこれもと思ひが方々にうつって心も【落ち付かない】 昼食のときに 至三月十五日 保育豫案 久し振りの快晴。【それに】 今日は陸軍記念日である。 園の【鶏】の産んだ卵を焼いて子供等に分ける。 そんな□のは 欠席が少なくて嬉しい。午前中はヌリエお遊戯等し □の部屋の火鉢なので皆にお□□させてお□□が出来とった。 月 陸軍記念日 【晴ナラバ】 てお部屋で静かに遊んだがお昼食後遊戯室にて三月 出来なかったが皆は大した喜び方で本当に嬉しそうであった。 午前中 模擬戦参観 誕生 出生幼児の誕生會並び陸軍記念日の御祝の意味の遊 会 三月誕生会 木曜日 雨 戯会を俵す。 男児を主として軍にちなんだものを主としてさせた はっきりしないお天気である。朝は随分寒かった。相変わらず欠席が多い。 火 唱歌 卒業ノ歌 遊戯 主 が 練 習 不 【 充 分 】 な た め あ ま り 元 気 が な か っ た 。 そ 男 児 が 多 い 様 で あ る 。 完 成 期 に 於 て こ ん な に 欠 席 す る の で 落 ち 付 かない。母 トシテ母ノ会 出【演技】 れ に 紫 組 黄 組 緑 組 合 同 の は 人 が 多 す ぎ る の で 練 習 の の 会 の遊戯の準備も多いのに気分ばかり焦って何も出来ないので 【すすまな 練習 足 り な い 組 も あ っ て □ □ し な く て 見 に く か っ た 。 い】 。子供になれて来たし個性も大分わかって来てやりやすくなって来た。 ○○○○の法話は□□な為きられなかった。 金曜日 曇後晴 水 木工 つづき ヌリエ 工 暖かないいお天気であったがどんよりしいてはっきりしなかった。 明日母の 場 火曜日 晴 会なので午前中一の組だけ遊戯室でプログラムの順をおって練習する。 だら 気持ちのいいお天気であった。母の会が近づいて来 け切ってとても不活発だった。明日の晴の場□が案じられる。 列連のところを揚って□□ふ時な 木工 つづき 【唱遊】 るので何となく気分が落付かなくて子供にもすまな お昼食後□□食が□□□□を揚りに来た。 木 卒業ノ歌 母ノ会出【演技】い。お遊戯の時も【興味】を□から□ん□してまる んか大喜びしていた。 で強制的なところが目立つ【ようになって】□んな 練習 土曜日 晴 から恥ずかしい。 金 【演技】練習午前中 母ノ 欠席が多い。感冒かしら。○○○○一が午前中で【帰 心配していた天気がカラリと晴れて何よりもうれしい。母の会当日である。 会午後□□ 子供等はお母様に来て頂けるというのでとても大喜び。 午前中はお部屋で製 った】 。 作をする。□□調査をする。午後一時かっきり。母の会遊戯会は始まる。前 水曜日 晴 日の練習と比して今日は子供がとても緊張していて出来ばえもよかった様 土 木工 つづき ひなの段 はしかが流行するそうである。 に思はれ嬉しかった。熱のある母の□□の□□と□って□□しい。 つづき 今日は男児が半数も欠席したので心配になる。卒業 の歌をあんき もう子供等と別れるのも目前に迫っ て来た。. 22. 2019 年 7 月 第 32 号 人間文化研究 名古屋市立大学大学院人間文化研究科. 22.
(23) 郷水). 自三月十七日 月曜日 晴 ○○先生に御話をきく。 お□□子はいつもと変わったものなので大喜びであ 至三月二十日 保育豫案 毎日お天気つづき。随分暖かになって□□□□来 まりにはしゃぎすぎて終りの頃は大変だった。 「左様なら」を元気にして、 た。修了式を前に机□□随分と幼児も先生も□懐か お別れの会は幕を閉ぢた。 月 お□□□工 電車 ヘチ しい。 マ染色 樹木製作のため もうあます日はわづか。慌□□□□□。お□紙製作 木曜日 晴 修了式の唱歌練習 電車 にとりかかる。皆熱心にする。やっと□□□ どんより曇った空。雨を案じ乍ら出勤。登園 わづかではあったがすっかり □□□□□思ふと□□とる□□後に送らねばなら 子供となじんでしまった今日である。 火 お□□□工 つづき キビガ 元 気 で 遊 ん で い る の を み て も 胸 が つ ま る 。 式 は九時半開催。 ぬ な の で と 思 ふ と 胸 い っ ぱ い に な る 。 ラ□□ 電柱 樹木製制 ヘ お 食 事 □ □ か ら 修 了 式 の □ 書 □ の 練 習 を す る 。 ヘ チ 練 習の時よりも□□□□□□□□は出来た。 式後製作物の陳列を父兄の方に チマキビガラ 粘土 女二人 マ を 染 色 し た 。 案 外 よ く 染 ま る も の で あ る 。 う れ し 見 て頂いて幼児はお庭で遊ぶ。 □□ □□につれられて「さようなら」して帰って行く後姿を見ながら【変な】寂 かった。 水 修了式唱歌練習 修了幼児 しさにとらわれる。喜んでやらなければならなひと思ひ乍らも。 【卒園】幼児 お別れの会 火曜日 晴 製作物も他の組に比べて□少なし陳列の後もしょんぼりしていて寂しい。 電車の製作。ボール紙細工は【主作】的な物をさせ 一人きり部屋に帰ってしばらくは呆然としてなす事も忘れていた。 る時には大変らくと思ふが少し不器用な子供には 木 修了式 製作物陳列 扱いにくいところも【見受け】られる。キビガラに て電柱を製作させる。食後修了式の練習をする。 ). 金. 土. 水曜日 晴 製作物完成 電車 キビガラ□工 電柱 ヘチマの樹木などを 完成する。台を粘土でした。出来前は割合に面白い ものと思った。子供等も喜んでいた。 食後は修了幼児、 【卒園】幼児のお別れの会をする。 けふは大きい組の子供は皆お□様である。二三の組 の子がたくさん変わった御遊戯をみせてくれた。. (. 敏丈・坂倉 名古屋市立第一幼稚園の昭和 4 年保育案(上田. 23. 23. (. ). (. ).
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