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教員養成における小学校専門科目「図画工作」 に関する研究(1) : 小学校 「図画工作」についての調査を通して

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(1)

教員養成における小学校専門科目「図画工作」 に

関する研究(1) : 小学校 「図画工作」について

の調査を通して

著者

小江 和樹, 小江 香南子

雑誌名

鹿児島大学教育学部教育実践研究紀要

24

ページ

55-58

別言語のタイトル

A study on an elementary school special

subject 'Art and Handicraft’ in the teacher

training (1) : through an investigation about

the elementary school ‘Art and Handicraft'

(2)

BulletinoftheEducationalResearchandDevelopment,FacultyofEducation,KagoshimaUniversity 2015,Vbl24,55-58`

教 員養成 における小 学校 専門科 目 「

図画工作 」 に関 する研究(1)

一 小 学 校 「図 画 工 作 」 に つ い て の 調 査 を 通 し て 一 小 江 和 樹[鹿 児 島 大 学 教 育 学 部(美 術 教 育)] 小 江 香 南 子[鹿 児 島 国 際 大 学 福 祉 社 会 学 部] Astudyonanelementaryschoolspecialsubject`ArtandHandicraft'intheteacher training(1) ‐Throughaninvestigationabouttheelementaryschool`ArtandHandicraft'‐ OEKazuki・OEKanako キ ー ワ ー ド:教 員 養 成 、 小 学 校 専 門 科 目 、 図 画 工 作

1.は

じめ に

小学 校教 員 養成 を行 な って いる大 学 の学 部 、学

科 に は、 図画 工作 に関す る小学 校専 門科 目が 開設

さ れて い る。 小学 校 にお いて 図画 工作 を指 導 して

い く上 で 、造 形表 現 に 関す る基 礎 的知 識や 能 力 を

もと に した実 践 的技 能 、 さ らに教材 解 釈や 教 材 開

発 の能 力 は、 指導 者 に と って非 常 に重 要 な もので

あ る と言 え る。そ こで本研 究 で は 、小 学校 図 画工

作 の実 践 的な 指導 力 を育 成す るた め に、教 員 養成

に お ける 小学 校専 門 科 目 と して の 「

図画工 作 」 の

在 り方 につ いて 明 らか にした い。

まず 本稿 で は 、小 学校 教員 を 目指 す 大学 生 へ の

ア ンケ ー ト調 査 を実 施 し、 小学 校 で受 け た図 画工

作 の授 業や そ の 内容 につ いて調 査 し、 経験 の 実態

を 明 らか にす る と と もに、 どのよ うな 領域 、 分野

に苦 手意 識 を持 って いる か につ い て考察 す る。

そ して 、そ の調 査 結果 と現 在 の 小学校 図画 工作

科 の教 科 目標 、 内容 、教 科書 、 教材 事 例 との 比較

を とお して 、 教員 養 成 にお け る小学 校 専 門科 目と

して の図画 工 作 の 目的や 具体 的 な 内容 につ いて考

察す る。

2.研

究 方 法

(1)小 学校 「

図画 工 作」 につ いて の ア ンケー ト調

調 査対 象:

鹿児 島大 学教 育学 部学 生209名

鹿児 島 国際大 学福 祉社 会学 部学 生93名

調 査項 目:

小 学 校 で 受 け た 図 画 工 作 の 授 業 小 学 校 で 受 け た 図 画 工 作 の 授 業 内 容 小 学 校 で 受 け た 図 画 工 作 で 最 も 楽 し か っ た 教 材 回 答 方 法: 選 択 式 及 び 記 述 式 分 析 方 法: 調 査 項 目 の 内 容 ご と に 集 計 を 行 い 、 そ れ ぞ れ の 傾 向 と特 徴 を も と に考 察 (2)小 学 校 図 画 工 作 科 の 目標 及 び 内 容 か らの 考 察 ・小 学 校 学 習 指 導 要 領 図 画 工 作 編 ・小 学 校 図 画 工 作 科 教 科 書 ・具 体 的 な 教 材 事 例 (3)小 学 校 専 門 科 目 「図 画 工 作 」 の 在 り方 に つ い て の 考 察 ・授 業 内 容 を 構 築 し て い く上 で の ポ イ ン ト ・具 体 的 な 授 業 内 容 の 提 案 と実 施 ・考 察 結 果 か ら見 え て き た こ と(成 果 と課 題) 3.ア ン ケ ー ト調 査 の 結 果 と 考 察 (1)小 学 校 で 受 け た 図 画 工 作 の 授 業 「小 学 校 時 代 、 図 画 工 作 は 好 き で し た か 」 と い う質 問 に対 し て の 回 答 は 、 次 の とお りで あ っ た 。 表1:小 学 校 時 代 の 図 画 工 作 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き」20367.2% 2「 き ら い 」3712.3% 3「 どち らで も な い 」6220.5% 調 査 対 象 学 生302名 の 中 で 、「好 き 」 と 回 答 し た

(3)

学 生 は203名 で 、 全 体 の67.2%に あ た り、 高 い 数 値 で あ る と い え る 。 しか し な が ら12。3%の 学 生 は 明 らか に 「き ら い 」 で あ っ た と 回 答 し て い る 。 そ の 理 由 と して 、 次 の よ う な こ と を あ げ て い る 。 ・自分 自 身 が 不 器 用 で あ り 、 自信 が な い ・自分 で 考 え 、つ くる ことが 苦手 。 ・自分 に 美 術 の セ ン ス が な い 。 ・工 作 以 外 は 面 白 く感 じ な い 。 ・絵 を 描 く こ と や 想 像 し て つ く る こ と が 苦 手 。 ・教 材 が 決 ま っ て い て 、 自 由 に創 作 で き な い 。 ・先 生 か ら笑 わ れ た 。 ・自分 の 絵 に 先 生 が 勝 手 に手 を加 え た 。 ・友 達 の 作 品 と 比 べ られ た 。 以 上 の よ う な 記 述 か ら、 図 画 工 作 が き ら い に な る 要 因 と し て は 、 次 の 二 つ の 点 が 導 き 出 さ れ る 。 一 つ は、 自分 自 身 の意 識 の 問 題 と して と らえ る場 合 、 も う一 つ は教 師 か らの言 動 や 行 動 に よ る場 合 で あ る 。 特 に 後 者 は 、 将 来 教 師 を 目 指 す 学 生 に と っ て は 、 図 画 工 作 を 指 導 し て い く 上 で 、 非 常 に 重 要 な 課 題 と な っ て く る 。 (2)小 学 校 で 受 け た 図 画 工 作 の 授 業 内 容 小 学 校 図 画 工 作 の 授 業 内 容 を10の 領 域 や 分 野 に 分 類 し、 そ れ ぞ れ に つ い て 「好 き 」、「き らい 」、「ど ち ら で も な い 」、 「経 験 し な か っ た 」 の4項 目 か ら 選 択 す る 方 法 で 調 査 を 実 施 し た 。 ① 絵 を描 く 表2:「 絵 を 描 く」 の 回答 結 果 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き 」17056.3% 2「 き らい 」7524.8% 3「 ど ち ら で も な い 」5718.9% 4「 経 験 し な か っ た 」00% 絵 を 描 く こ と を 「好 き 」 と 回 答 し た 学 生 は170 名 で 、 全 体 の56.3%に あ た り、 そ れ 程 高 い 数 値 で あ る と は 言 い 難 い よ うで あ る 。 ま た 全 体 の24.8% の 学 生 が 「き ら い 」 と 回 答 して い る こ と は 、 他 の 領 域 や 分 野 と 比 較 して も 極 め て 高 い 数 値 で あ る 。 これ は 、絵 を描 く こ とが 好 き」 と 「き らい 」 を は っ き り と 分 け る 分 野 で あ る と い う こ と を 裏 付 け て い る よ うで あ る 。 ② 版 画(木 版 画 、 紙 版 画 な ど) 表3:「 版 画(木 版 画 、紙 版 画 な ど)」の 回 答 結 果 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き」16655.0% 2「 き ら い 」4615.2% 3「 どち らで も な い 」8929.5% 4「 経 験 しな か っ た 」10.3% 版 画 を 「好 き 」 と 回 答 し た 学 生 は166名 で 、 全 体 の55.0%に あ た り 、 絵 を 描 く こ と と 同 様 そ れ 程 高 い 数 値 で あ る と は 言 え な い 。 ま た 「き ら い 」 と 回 答 した 学 生 が15.2%と い う こ と は 、 絵 を 描 く こ と に 比 べ て 低 い 数 値 で あ る 。 これ は 版 画 の 持 つ 技 法 的 な 特 徴 、 つ ま り描 く こ と に加 え て 、 つ く る 活 動 が 含 ま れ る こ とや 計 画 性 を 必 要 と す る 活 動 で あ る こ と に起 因 して い る よ う で あ る 。 ③ 粘 土 で つ く る 表4:「 粘 土 で つ く る 」 の 回 答 結 果 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き」20868.9% 2「 き ら い 」237.6% 3「 どち らで も な い 」6722.2% 4「 経 験 しな か っ た 」41.3% 粘 土 で つ く る こ と を 「好 き 」 と回 答 し た 学 生 は 208名 で 、 全 体 の68.9%に あ た り 、 高 い 数 値 で あ る と 言 え る 。 粘 土 遊 び を幼 児 期 か ら 経 験 し て い る こ と に加 え 、 触 覚 体 験 を重 視 し た 立 体 表 現 活 動 を 好 む 傾 向 が 高 い こ と を裏 付 け て い る よ う で あ る 。 ④ 工 作(紙 、 木 な ど を使 っ て) 表5:「 工 作(紙 、 木 な ど を 使 っ て)」の 回 答 結 果 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き」22875.5% 2「 き ら い 」258.3% 3「 どち らで も な い 」4815.9% 4「 経 験 しな か っ た 」10.3% 工 作 を 「好 き 」 と 回 答 し た 学 生 は228名 で 、 全 体 の75.5%に あ た り、10の 領 域 、 分 野 の 中 で 最 も 高 い 数 値 で あ る 。 こ れ は 、 粘 土 で つ く る活 動 と 同 様 、 立 体 表 現 活 動 へ の 興 味 、 関 心 が 高 い こ と を 裏 付 け て い る と考 え られ る 。 ⑤ 焼 き 物 を つ く る 表6:「 焼 き 物 を つ く る 」 の 回 答 結 果 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き」11337.4% 2「 き ら い 」41.3%

(4)

3「 ど ち ら で も な い 」3511.6% 4「 経 験 し な か っ た 」15049.7% 焼 き 物 を つ く る こ と を 「経 験 し な か っ た 」 と 回 答 した 学 生 が 約 半 数 い る の に 対 し て 、「好 き 」 と 回 答 し た 学 生 が113名 で 、 全 体 の37.4%と い う 数 値 は あ る 意 味 で 高 い 数 値 で あ る と 言 え る 。 ま た 「き ら い 」 と 回 答 した 学 生 は4名 で わ ず か1.3%で あ る こ と も 、 こ の よ う な 結 果 を 裏 付 け て い る と考 え られ る 。 ⑥ 造 形 遊 び(教 室 内 で の 活 動) 表7:「 造 形 遊 び(教 室 内 で の 活 動)」の 回 答 結 果 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き 」16354.0% 2「 き らい 」113.6% 3「 ど ち ら で も な い 」8528.2% 4「 経 験 し な か っ た 」4314.2% ⑦ 造 形 遊 び(教 室 外 で の 活 動) 表8:「 造 形 遊 び(教 室 外 で の 活 動)」の 回 答 結 果 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き 」15952.6% 2「 き らい 」155.0% 3「 ど ち ら で も な い 」6621.9% 4「 経 験 し な か っ た 」6220.5% 教 室 内 で の 造 形 遊 び を 「好 き 」 と 回 答 した 学 生 は163名 で 、 全 体 の54.0%、 教 室 外 で の 造 形 遊 び を 「好 き 」 と 回 答 し た 学 生 は159名 で 、 全 体 の 52.6%に あ た り 、 い ず れ も 半 数 程 度 で 同 じよ う な 数 値 で あ る 。 こ の 数 値 か ら 、 教 室 外 で の 活 動 の 経 験 は や や 少 な い も の の 、 造 形 遊 び が 、 図 画 工 作 科 の 一 分 野 と し て 定 着 して い る こ と が う か が え る 。 ま た 「き ら い 」 と 回答 し た学 生 は3%か ら5%で 、 い ず れ も低 い 数 値 で あ る 。 これ は 造 形 遊 び が 立 体 表 現 活 動 で あ り 、 様 々 な 材 料 を 用 い る 点 や 遊 び 感 覚 で 取 り組 め る 点 な どか ら 、 楽 し い 造 形 活 動 と い うイ メー ジが 形 成 され て き て い る こ とが うか が え る 。 ⑧ パ ソ コ ン で 絵 を 描 く 表9:「 パ ソ コ ンで 絵 を描 く 」 の 回 答 結 果 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き 」11237.1% 2「 き らい 」4213.9% 3「 ど ち ら で も な い 」8929.5% 4「 経 験 し な か っ た 」5919.5% 小 江 和 樹 ・小 江 香 南 子:教 員 養 成 にお け る小 学 校 専 門 科 目 「図画 工 作 」 に関 す る研 究(1) -57一 パ ソ コ ン で 絵 を描 く こ と を 「好 き 」 と 回 答 し た 学 生 は112名 で 、 全 体 の37.1%で あ り、 そ れ 程 高 い 数 値 と は 言 え な い が 、「経 験 し な か っ た 」 と 回 答 した 学 生 が59名 で 、 全 体 の19.5%と い う 数 値 は 、 小 学 校 図 画 工 作 に コ ン ピ ュ ー タ を 用 い た 授 業 が 定 着 し て き て い る こ と を裏 付 け て い る よ う で あ る 。 ⑨ 写 真 作 品 の 製 作 表10:「 写 真 作 品 の 製 作 」 の 回 答 結 果 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き」4715.5% 2「 き ら い 」62.0% 3「 どち らで も な い 」3411.3% 4「 経 験 しな か っ た 」21571.2% 写 真 作 品 の 製 作 を 「経 験 し な か っ た 」 と 回 答 し た 学 生 が215名 で 、 全 体 の71.2%と い う 数 値 は 、 10の 領 域 、 分 野 の 中 で 最 も 高 い 数 値 で あ る 。 カ メ ラ な ど表 現 活 動 に 必 要 な 道 具 を そ ろ え る必 要 が あ る た め の 結 果 で あ る と考 え られ る 。 ま た 「好 き 」 と回 答 した 学 生 は47名 で 、 全 体 の15.5%で あ る が 、 経 験 し た 学 生 の 半 数 以 上 が 「好 き 」 と 回 答 して い る こ と に な り 、 興 味 や 関 心 は 高 い と考 え られ る 。 ⑩ 作 品 鑑 賞 表11:「 作 品 鑑 賞 」 の 回 答 結 果 項 目 回 答 数 割 合 1「 好 き」11538.1% 2「 き ら い 」4113.6% 3「 どち らで も な い 」11437.7% 4「 経 験 しな か っ た 」3210.6% 作 品 鑑 賞 を 「好 き 」 と 回 答 した 学 生 は115名 で 、 全 体 の38.1%、 「ど ち らで も な い 」 と 回 答 し た 学 生 は114名 で 、 全 体 の37.7%で あ り、 同 じ よ う な 数 値 を 示 して い る こ とか ら 、 鑑 賞 の 対 象 と な る 作 品 に よ っ て 大 き く 左 右 さ れ る こ と 、 さ ら に 図 画 工 作 の 授 業 で 「作 品 鑑 賞 」 を展 開 す る と き の 指 導 方 法 の 難 し さ を 示 して い る よ う で あ る 。 (3)小 学 校 で 受 け た 図 画 工 作 で 最 も 楽 し か っ た 教 材 10の 領 域 や 分 野 に 分 類 し た 小 学 校 図 画 工 作 の 授 業 内 容 の 中 で 、 記 載 が 多 か っ た 領 域 や 分 野 を 順 に 示 す と 、 次 の よ う に な る 。 1位:「 工 作 」 全 体 の24.8% 2位:「 絵 を 描 く 」 … … … 全 体 の22.4%

(5)

3位:「 版 画 」 全 体 の18.4% 4位:「 粘 土 で つ く る 」 … 全 体 の10。0% こ の 結 果 は 、「好 き 」 と 回 答 し た 学 生 数 が 多 い 領 域 や 分 野 と 、 ほ ぼ 一 致 し て い る よ う で あ る 。 具 体 的 な 内 容 と し て は 、「工 作 」 で は 、 特 に 木 を 使 っ た 教 材 が 数 多 く あ げ られ て い る 。 ま た 「絵 を 描 く 」 で は 、 教 室 内 で の 活 動 よ り も野 外 ス ケ ッチ な ど の 教 室 外 で の 活 動 が 多 く あ げ られ 、「版 画 」 で は 木 版 画 の 教 材 が 目 立 っ て い る 。 4.お わ り に 小 学 校 図 画 工 作 の 授 業 内 容 の 中 で 好 き だ っ た 領 域 や 分 野 は 、「工 作 」 「粘 土 で つ く る 」 「絵 を 描 く 」 の 順 で あ る 。 「工 作 」 や 「粘 土 で つ く る 」 を 好 む 学 生 が 多 い こ とは 、 触 覚 体 験 を 伴 っ た つ く る活 動 、 つ ま り平 面 的 な 表 現 活 動 よ り も 立 体 的 な 表 現 活 動 を 好 む 傾 向 が 高 い と考 え られ る 。 ま た 小 学 校 図 画 工 作 の 授 業 内 容 の 中 で き ら い と 回 答 した 学 生 が 多 い の は、「絵 を描 く」 で あ っ た 。 「絵 を 描 く 」 活 動 に は 、 好 き と き らい が は っ き り と分 か れ る と い う特 徴 が 見 られ る 。 こ の よ う な 点 か ら 、 図 画 工 作 の 好 き 、 き ら い に大 き な 影 響 を 与 え る も の は 、「絵 を 描 く」 活 動 で あ る と言 え る 。 こ こ に は 、 描 画 の 発 達 段 階 と の 関 連 性 が そ の 一 因 と して 考 え られ る 。 小 学 校 図 画 工 作 の 授 業 内 容 で 「経 験 し な か っ た 」 と 回 答 し た 学 生 が 多 い 領 域 や 分 野 は 、「写 真 作 品 の 製 作 」 「焼 き 物 を つ く る 」 で あ る 。 い ず れ も興 味 や 関 心 は 高 い 分 野 で は あ る が 、 特 別 な 設 備 や 道 具 を 必 要 とす る た め 、 小 学校 図 画 工 作 の教 材 と して は 、 定 着 して い な い よ うで あ る 。 以 上 の よ う な ア ン ケ ー ト調 査 の 結 果 か ら、 小 学 校 専 門 科 目 「図 画 工 作 」 の 在 り方 を 検 討 して い く 上 で 、 次 の よ う な ポ イ ン トが あ げ られ る 。 ・好 き 、 あ るい は得 意 と され る領域 や 分野 の 内容 を よ り深 め 、 伸 長 す る こ と。 ・「絵 を 描 く 」 こ と へ の 苦 手 意 識 を 克 服 す る た め の 具 体 的 な 方 法 を探 る こ と。 ・経 験 が 少 な い 領 域 や 分 野 の 技 法 的 な 特 徴 を 、 体 験 を通 して 理 解 す る こ と 。 これ ら を も と に 、 そ れ ぞ れ の 領 域 や 分 野 の 指 導 方 法 も あ わ せ て 理 解 して い く必 要 が あ る 。 な お 次 稿 で は 、 調 査 対 象 学 生数 を 増 や す と と も に、 ア ン ケ ー ト結 果 を さ ら に深 く 詳 細 に 分 析 し て 、 学 生 の 専 門 分 野(所 属 専 修)と 図 画 工 作 各 領 域 及 び 分 野 の 「好 き 」 「き ら い 」 の 傾 向 と の 関 連 性 に つ い て 明 ら か に した い 。 こ の よ う な 視 点 は 、 受 講 対 象 学 生 の 所 属 専 修 に 合 わ せ て 、 小 学 校 専 門 科 目 「図 画 工 作 」 の 授 業 内 容 を 構 築 し て い く 上 で 、 重 要 な 事 柄 で あ る と考 え られ る た め で あ る 。

参照

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