小学校第6学年及び中学校の児童生徒に内在する数学的能力について(II)
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(2) . 小学校第6 ,学年及 び中学校の児童生徒に内在する 数学的能力 につ いて. ロ. 佐々木 幸一. 1, は じ め に. 著者の前論文 「小学校第6学年及 び中学校の児童生徒に内在する数学的能力について. ) 11 」(以. 下工と略記する) においては, その能力を見出す目的で設定した問題の実施の結果を通して 思考 , の様相を専ら集団の特性という視点から, 学年差・性差をも含めて考察した. 本 稿では同じ調査結 果の資料に対し個々の問題を変数としてその関係を考察し, さらにその総合化を試みるとともに , 同一の被験者に対する知能・学力, 関心・態度に関する資料を付加し, その分析を通して通常の学 力テスト等に現れない ”潜在的能力” の所在を探ることを試みる. 以下の記述では,便宜上前論文工に掲げた調査問題の1から6までを再編して問題①~⑧とする . 表1はその間の対応関係を示すとともに, 1に述べた各問題の内容類型とそれが要求すると考えら れる思考の種類及びその程度を再録している. なお①~⑧に対する個人の得点は 工に述べた基準 , によって得たものとし, 以下の分析の中で基本的資料として使用する.. 表 1 問題の特性 問題番号. 対応する1 の問題番号. 内. 容. 類. 型. 要. 求 さ. れ. る. 思. 中 心 と な る も の. 考. 集中 拡散. ①. 問 題1. ②. 問 題20) 数列についてのパターン構成 拡散的思考 (集中的思考の要素含む). ③. 問 題2の 数列のパターン発見. 集中的思考. ◎. ④. 問 題3の 図形列のパターン発見. 集中的思考. ◎. ⑤. 問 題30) 図形列のパターン推定. 集中的思考(分析的). ◎. ⑥. 問 題4. 最簡な均衡の発見. Mi t からの脱出 nds e. ○. ○. ⑦. 問 題5. 図形の合同分割. 集中的思考 (空間洞察力). ◎. ○. ⑨. 問 題6. 数配列 (2次元) 生成のパタ 集中的思考 (帰納・一般化) ーン発見 法則の成立. 2, 調 査問題 の分 析. 図形の位相的な見方. 、. 拡散的思考 (流暢性・柔軟性・独創性). ◎ ○. ◎. ○. ◎. .. この節では問題①~⑧の得点を変量と して扱い, それらの特徴と相互関連の様相を因子分析とク 105.
(3) . 佐々木 幸一. ラスター分析によって考察する. 因子分析を学年 ごとに行い, 結果として表2のような3因子を抽出した. 各問題で要求される思 考の内容が複雑に入り組んでいるだけでなく′ , それらの中には被験者が始めて経験するものがかな り含まれており, さらには小6から中3の4年間にわたる時期が思考力と思考形式形成の上 で変動 期にあり, しかも個人差もまた大きいことから, 抽出された因子は学年内でも意味づけが困難であ. り, 学年間でも一致した傾向が現れているとはいい難い, 一般に共通性の値は小さくこれらの3因 子が変量を説明する程度は低いが, 固有値の減少の状況から, より多くの因子を考えることは無意 味と判断される,. 表2 因子負荷行列 (バリマックス回転後) 中1. 小6 ロ. 皿. ,28 ,10 ,16 - 1 ,2 .39 ,42 - ,02 .31. ,23 - 2 ,0 9 「0 - .13 - 0 .2 - 4 ,2 ,02 .15. エ. ①②③④. - 2 ,0 ,59 1 .5 ⑥ ,42 3 ,4 ⑥⑦⑧ ,00 7 .3 4 ,0. 中3. 中2. 共通性. 工. 亘. m. .13 .36 9 .2 ,24 ,38 3 .2 4 ,1 .12. 9 ,1 1 ,3 3 ,3 .08 3 ,1 4 .2 ,46 ,59. - ,17 9 .2 3 ,3 1 .1 2 .3 9 ,0 - .04 9 .1. ,23 - 2 .0 … 9 .0 1 - .3 - 8 ,2 4 ,0 - 4 .2 - ,12. 共通性 ,i2 .18 .23 1 .1 ,20 7 ,0 7 .2 9 .3. 1. 1 1. 皿. 共通性. 4 .1 ,40 .30 ,28 4 .0 0 ,1 6 ,5 5 .3. - .09 ,08 1 .2 4 .3 ,20 .37 .25 .40. .33 .12 5 ,0 .23 ,26 .00 .12 - .12. ,14 .18 4 ,1 5 .2 .11 .15 8 ,3 9 .2. I. D. 皿. 9 ,3 4 .4 ,52 2 - .0 4 .3 1 .3 4 .0 ,15. ,34 ,14 .00 ,30 .27 1 .3 ,15 ,39. - 7 .1 .00 4 .0 - 6 .2 .18 .19 .09 - 5 ,1. 共通性 ,30 1 .2 .27 .16 .23 .23 .03 .19. 以上の状況の下で変量の特徴を把握するため, 各学年の各変量 ごとに, 3変量の因子負荷量の中 から絶対値最大なものを選び, その所在を表3によって表示した. 表3 絶対値最大な負荷量の分布. ① 第1因子 第n因子 第皿因子. 3 6 12. ②. ③. 6123. 6123. ④ 6. ⑤ 6 3. 23 I. I. ⑥ I 6 23. ⑦ 612 3. ⑧ I 6 23. 2. 表中, 6 123の4個の数はそれぞれ小6, 中1~中3を表わす標識で, 例え ば第工因子の①欄に3 9)が第工因子に対するものであることを表す, とあるのは中3の①に対する因子負荷量の最大値( ,3 表3によると第1因子の②と③には全学年 が, ⑦には中3を除く3箇学年が集中 しているが, この ⑦は概ね共通に第1因子の構成要素を成していると見ることができる. 因みに, ことから変量② 《◎入 前記表1の内 容類型によれば, この3変量のもとになっている問題は, 他の問題に比べて児童生徒 に意 味が分かり易く且多少の関連する経験もあると考えられるものである. 第1因子の中には, 学 習経験と親近感が得点につな がる要素が多分にあると考えられる. 同様に第亘因子に共通な構成要素として変量⑥と⑧を考えることができるが, 表1を参照すれ ば それらは児童生徒にとって殆ど前提となる経験のない, しかもある種の閃きを必要とする問題から 作られた変量であることがわかる. 第江因子は多分に創造性と関わる因子と見ることができる,. 106.
(4) . 小学校第6学年及び中学校の児童生徒に内在する数学的能力について. n. さらに因子得点を推定することによって各児童生徒の特徴を知ることができるが, ここでは中2 を例としてその布置を図1に示した, 図では両軸に因子を割り当て, ×印の座標で各生徒の因子得 点の推定値を示ず,. ・ lx. }′※. × ×. ×. ズ×外 ×x 友×x ” lx ; . 卒 球 * , , . , , . , , . , : : : : ; ; 1 . ーご竪ご二 ‐ b霊”Tギヤ 隻ー x ” ^ニヌ ^ X”× x ス交 ×MX;攻 × × × × × お × ’× 汗 美 x ×× × x x ’ -lx. 「ふき畳も. lx. ゞ瀞 ・ぞ 聯詰冬ぎ×≦,.き桂”“1.※. 繋ぎ. 2. 図1 因子得点分布 (中2) 、 なお, 推定値の一部に大きな値 (第1因子では1 ,2以上, 第2, 第3因子では1以上とする) を もつ生徒は次の9名であった, この中左の4名が男子, 残りが女子である, これらは調査の目的か ら注目される生徒であり, 後に再び考察の対象とする. 生徒番号 第1因子 第2 因子. 第3. 因 子. 24 27 36 48 63 83 87 81 88 3 ,26 1.50 - ,95 1 ,0 1 .31 1 ,35 - .38 ,75 - .45 ,31 - ,28 1 .76 -1 ,09 ‐1 .01 - .57 1 ,01 .43 1 ,16 1 .07 ,96 ,62 .14 ,06 - .29 - ,05 1 ,28 - ,41. 図2は同じ資料に対してク ラスター分析 を試 み た 結果 を, デン ドロ グラ ム に よ っ て 表 示 した もの であ る, こ こ で. i は 距 離 と し て Standard zed i 丘dean d t組l squared Eu s ce c. を. 用い, Wa d法を適用 して分 r 析した.. 1. 図2で最も特徴的なのは変. 量①の孤立である, 仮に3個 のクラスターを求めるとすれ ば, 距離2 00~300の間で切断 すれ ばよいが, (小6 が例外. クラスター分析の結果. □↓. なのは被験者が少ないため). 得られるクラスターを左から ・ Cと す る と き 順 に A, B, ,. Aは各学年とも変量①のみか 107.
(5) . 佐々木. 幸一. . 被験者に経験のない位相 的性質についてのものであった ら成る. この変量に対する問題の視点が, ・ ことの現れであろう, なお, 変量①の挙動は因子分析では把握し兼ねたものであった. Bは最大のクラスターで, 全学年に共通な変量として, ②と⑦を含み, 中学校に限定すればこれ に⑤, ⑥が加わる, Cは流動的なクラスターだが, ①に次いで孤立的な変量⑧を, 中1, 中3の両 学年で含んでいる, 因子分析とクラスター分析の, 基礎となる考え方の違いを超えていくつか共通 な 点 がみ ら れる の は興 味 深 い,● ,. 3. 変量の主成分及 び外部変量との相関 .. この節ではまず従前の8個 の変量群について主成分分析を行い, 引き続き外部の変量として知 能・学力・態度の資料を導入し, 両群の変量について正準相関分析を試みる. 但し知能の資料は小. 6と中2のみであるため, 正準相関分析は主としてこの両学年についての考察となる. 調査問題に対応する変量①~⑧について主成分分析を行った結果は表4に示す通りである. 因子. 分析の際に述べた複雑な条件が当然この場合にも作用し, 学年間に共通に見られる傾向は僅かであ り ,固有値は第3主成分で殆ど1と ・なるため主成分は2個 .. , 学年内でも主成分の解釈は困難である, ,とするのが相当であるが, 累積寄与率 が5割を超えるまでという意味でここでは第3主成分までと る こ と に した,. 喪4 主成分分析の結果 中1. 小6 f,. 墾 ,謬 璽 固有値. 寄与率1. 累積寄与率. f2. f3. r f.,. 中2 f2 , f3. ,46 ,59 - ,10 .18 - ,01 .01 … ,46 - .03 .24 - .23 ,50 - .63 - ,19 .24 .48 .32. .00 .69 - ,19 .38 ,06 .48 ,43 - ,02 .19 .23 - ,39 - ,57 .35 - ,46 .15 .23 ,27 ,15 ,40 ,16 - ,56 .53 .21 ,00. 2 .01 1 ,38 1,04 25 ・ 17 13 25 42 55. 1 ,96 1.21 1 .00 25 15 12 25 40 52. .03 ,51 ,49 ,33 .48 .17 .33 .16. f.・. 中3 f2. f3. f.. f2. f3. .17 .69 .38 .15 ,35 - .01 .43 .07 ,22 ,28 ,24 - ,43 .49 .08 ,42 - .47. .15 - .47 - .08 .17 ,59 .55 - .24 - .09. ,46 ,41 .38 .16 .41 ,41 ,12 ,33. ,20 - .19 - .44 .69 - .17 - ,11 ,02 .47. - .04 … .26 - .28 - ,21 ,17 ,20 .86 .01. 2 ,10 1.14. 1.02 26 14 13 26 40 53. f は第. 2 .03 1 .20 1.03 25 15 13 25 40 53. 主成分, 寄与率 は%で表示. 第1主成分は各学年とも負となるところがないので, 多くの問題に共通する能力らしい, 総合点 といえる ものを表わしていると見てよいであろう. しかし, ①と⑧などのようにこれまでの考察で 特殊性が見出されている変量については, 例えば中2まで第2主成分に重みづけられていた変量① が中3で第● 1主成分に吸収されるなど, 学年間で重みに相異が現われている.. 第2, 第3主成分の意味付けが多少とも行い易いのは中2の場合で, 第2主成分は未経験な局面 での拡散的思考に重みをもち,第3主成分は分析的な要素を含む集中的思考に重みをもっといえる, この意味付けに従って被験者個々の特徴を見るために, 主成分得点を求めその布置を示したのが図 3 で あ る.. 108.
(6) . 小学校第6学年及 び中学校の児童生徒に内在する数学的能力について. ロ. x xx x. x . x . × 翼. メ ×× ×. x. x 0. 一3. 3. ~. 3. 図3 主成分得点分布 (中2) ここで, 両軸には主成分の番号を記し, ×印の座標で各生徒の主成分得点を示している, この場 合, 後に外的変量との関わりを考察する意図があるため, 何れかの主成分で高いスコアを示した生. 徒 (実際には第1主成分で3以上, 第2, 第3主成分で2以上) に注目する, その結果次の10名が 抽出された. ここで左から7名は男 子, 次の3名は女子となっている, 生徒番号. 17. 第1主成分. 3 .36. 第2主成分. 24. 26. 27. 30. ‐1 ,11 2 ,69 2 ,13 1,34 - .04. 第3主成分. ,60. 36. 39. 88. 97. 105. .98 - ,09 3,19 3 ,16 3 .96 ,78. .41. ,13. .38 - ,07 1 ,15 -1 ,21 . .02 2 .02 2 ,28 3 ,17 - ,33. .57 ′ .36 ‐1.58 - ,91 - ,49 2 ,06. 続いてこの調査の結果が日常普通に使用されている資料の知能, 学習成績 (学力と略称する) 及 び態度の測定値と関連する様相を知るために, これらを新たな変量として導入する,. 変量⑨ ・知能:知能偏差値によって表わされたもの, 但し小6と中2のみ. 変量⑩ 学力:小6では1回の算数テストの得点, 中1~中3では2回の学力テストにおける数学 の得点の和を1 0で除し丸めて整数としたもの,. 変量⑪ 態度:DAS (湊三郎氏の和訳によるものを同氏の諒解の許に用いた) による態度値を1 0 倍した値 これらの変量についての基本的統計量は次表の通りである. 表5 外部変量の統計量 小6. 変. 量. 平. 均. 標準偏差. 最小値 最大値. ⑨. 中1. ⑲. ⑪. ⑨. ⑩. ●⑪. 61,3 65 」8 ,7 69. -. 13 .9 63 .I. 7 .8 11,3 14.3 38 29. -. 3 .1 16 ,9 3 29. 40 80. 86. 92. -. 20. 91. 中2. ⑨. 中3. ⑩. ⑪. 56 ,4 13 ,5 59 .4 6 ,8 37 75. 3 .6 19 ,0 2 23 20. 91. ⑨ -. ⑲. ⑪. 14 ,4 61 ,4 3 ,7 20 ,2. - -. 4. 22. 20. 93. ①~⑧を第1変量群, ⑨~⑪を第2変量群として正準相関分析を行い, 表6の結果を得た. 求め 109.
(7) . 佐々木 幸一. ることが可能な正準変量の組は, この場合小6と中2で3組, 中1と中3で2組であるが, 前者に 6と.2 0 ) ついても2組に止めた. (小6と中2の第3正準相関係数はそれぞれ,2 表6 正準相関分析の結果 小6 A. B. 中3. .49. ,36. ,52. .19. ,52. ,24. .51. .22. .23 .35 ,21 - .25 … ,30 .24 .65 ,35. - .21 - .35 .11 - .49 - .63 ,18 .14 … .02. .07 ,72 .24 ,24 - .34 .20 ,16 .16. .09 .42 - .75 .43 ,46 .07 - ,55 .16. - ,03 .77 ,15 .06 .12 ,30 ,19 .04. - ,80 .14 .06 - .22 - .12 - .38 .10 ,34. - .02 .68 .01 ,22 .18 .32 .01 ,25. .35 ,55 - .28 … .69 - .17 - .55 - .12 .29. ,63 ,12 ,56. … .41 - ,60 ,93. ①②③④⑤⑥⑦⑧. ⑨⑩⑪ C. 中2. 中1. ,77 ,79 ,37 ‐1,04. .42 ,57 - .55 1 .06 .17 ‐1 .02. ,93 ,54 .16 -L06. A欄は正準相関係数 B欄とC欄はそれぞれ第1群と第2群の正準変量 を構成するための標準化された変量に対する係数 第1正準相関係数は0 .5前後で高いとはいえないが, ある程度の相関を認めることができる, 知 能及び学力は認知的な外部変量であるが, これがほぼ一致して正の 向きに関係するのは中学校にお. ける変量②(数列におけるパターン構成の問題に対応)であって, この変量が通常いうところの(練 習効果を含む) 算数・数学学力を表現していることがわかる. 類似の傾向は小6でも見られるが, やや異なるのは学力に代って情意的変量である態度が強く関わること, 第1変量群の中の図形の合. 同分割に対応する変量⑦が最大の重みをもつことの2点である, 第1正準変量については, かなり 明確に小6と中学校に分れるようである.. 第2正準変量は第1変量群と態度との関係を表わす意味がありそうだが, 共通な傾向は読み取れ ない. ただ中3における②に対する④と⑥のように, 態度と正逆それぞれの関り方をしている変量. を見出すことはできる.. 4. 個別に見た数学能力の特性 前論文工の目的に述べたように, この調査の主なねらいは児童生徒に潜在すると仮定される数学 的能力を検出することにあり, その故に用具として使用した調査問題も通常の学力テストの問題と は著しく異なるものとなっている, 従っ て個人の得点の分布及 びその外部資料との関連の仕方も. 様々であるが, 大局的に見るとそれらはかなり似た傾向を示し, 変動もほぼ一定の枠内におさまっ ている. それにもかかわらず, その枠の上限付近にはなお突出する若干個の値が見られるのが常で, それらと外部資料とを併せて総合的に考察することにより個人の中にある隠れた特徴的数学能力を 読み取ることができないかというのが筆者の視点であった. この研究ではそのような児童生徒をす. べて選び出すことの実行よりも方法的な面に重点を置くので, 例として, 対象を中2に限定して考 察するが, 既に第2節と第3節で上の意味から注目される生徒を特定してあり, その数は重複も含 110.
(8) . 小学校第6学年及び中学校の児童生徒に内在する数学的能力について. 亘. めて第2学年の被験者総数116人中15人である,表7はこれらの生徒のリス トであり その中 で因子 , , 主成分の欄はそれぞれの分析 で高い数値を示した因子または主成分の番号を また知 能値以降の欄 , 内右側の数は第2学年内における偏差値を表す. 表7 能力特性上注目される生徒 生徒番号 因 子 主成分 17 24 26 27 30 36 39 48 63 81 83 87 88 97 105. 知能値. . ←“ ム 58 52 q リ 49 リ ム 56 5 8 ー ヱ 1 11 十 ▲ 52 64 61 55 ーリ ▲ ム . ← 60 54 り 4 59 71 72 47 36 ー ▲ 54 47 . ← 60 55 リ ム 58 52 q リ 53 45 リ ム つ 42 ワ ム 51 5 7 51 Q U 61 57. 学力値 17 13 12 17 6 18 17 8 19 16 13 17 16 6 11. 60 49 46 60 29 63 60 35 65 57 49 60 57 29 43. 態度値 77 82 84 90 29 90 74 38 82 30 42 71 35 54 78. 59 62 63 66 34 66 58 39 62 35 41 56 37 47 60. 知能・学力ともに概ね普 通以上の生徒で因子・主成 分の一方ま たは両方が1と なっ て い る 場 合 に つ い て. は, 第1因子, 第・ 1主成分 の解釈か ら自然とも・ いえる. が, 同様の条件をもつ多く の生徒の中で卓越している. こと はや はり 注 目 に値 す る, 番 号17 , 27 ’ 63 , 36 ,. 8 1の生徒がこの型に相当す る, 既 に 触 れ た よう に この ,. 学年に限っては第2因子 , 第2主成分は多分に創造的 な 能 力 を 表 わ す と 見 る こ と が で き る. こ の 意 味か ら は24 2 39 48 83 88 97 , , , , , , ・の 生 徒 が注 目 さ. れるが, 中でも4 8 7は異質性を現わしているし, 88は努力型であるにもかかわらず数学に対する ,9 忌避があり, しかも創造的と いう複雑さがある. 3 0は恐らく数学忌避型であろうがそれを克服する ことによって能力の開花が期待される有望な型である. これらの生徒がこの後数学での活動面でどのような発展をするか 大いに期待と興味がもたれる , ところであるが, よい将来のために, 自己の特性の自覚とそれを意識した教師の指導が求められる 所 で あ る,. これまでは調査で得た生データを数的に処理・解釈し その結果を主として文章によって表現し ,. て き た が, 次 に は 状 況 を 視 覚 に 訴 え て 表 現 す る 一 つ の 例 と して Cher no” の Face gr aph に よ る 生 徒. の特徴のグラフ表現を試みる, 顔の表情はもとより各部に変量を割り当てる方法の選び方によって 大きく変わるもので, この例 でも例えば柔和な, あるいは厳 しい顔がそれに対応する一定の意味を. もつようには構成していないため, 全体として表情の類似の程度だけが問題にできる , 考察の対象としたのは中2の中から抽出した3 5名で, その中に表7の15名全員を含め, 中2の残 りの生徒からランダムに2 0名を選んで追加した. 変量は①~⑪のすべてを用い 準備としてまずこ , れに標準化されたユークリッ ド平方距離を与え Wa d法によってクラスター分析を行った. 図4は r その結果を示すデン ドログラムで, 0は表7の生徒のうち高い因子スコアによって抽出された者 , ◎は高い主成分スコアによ 〉これら15名の生徒の番号は左か ら右へ順に ●って抽出された者である. 105, 27, 36, 17 30 63 48 83 88 81 24 26 97 39 87 , , , , , , , , , , ,. と な っ て いる,. この図を距離4 0の線で分割すると5個のクラスターを得るが これを左から順に第工群~第V群 , と称することにする, 特徴的であると認めた1 5名が集中する群の有無について考えるために それ , らの生徒の割合が平均値 である15/3 5(=0 29) を大きく超えるクラスターを求めると, 結果的 ,4 111.
(9) . . 佐々木 幸一 ・群 第1. 1 0 5. 第n群. O. ⑦⑦①⑦⑦. ⑦◎◎⑦⑦ 第m群. 江 田. W. V. 4 8. 8 8. 8 3. 第N群. ことができた, 図5は各群各生徒の. .. 第V群. =. “. 断であるが, 15名の生徒が表情の上 で 多 少 と も特 徴を 示 して い る と いう に は無 理 があ り そ う で ある.. ・. o. 図5. o 抽出生徒の Fa c egraph. 5. お わ り に. 平成4・5年の教育課程改訂に向けて,昭和62年12月に教育課程審議会による答申 が行われたが, その中で学校教育の基本に据えて育成すべき能力として思考力, 判断力, 表現力が挙げられ, とり わけ新たな発想を生み出すもとになる論理的な思考力と想像力, 直観力が強調されている, これを 算数,数学の教科領域で考えるとき, 従来よりも一層積極的な形で創造的な思考の育成に取り組む ことの必要を示唆 していると見てよいだろう, その具体的な方策として筆者は, 第一に学習者 が創造的に取り組むことのできる場面を構成して 提供すること, 第二に学習者が時に示す数学的能力の閃きを敏感にキャッチする力量と姿勢を指導 者がもつことを強調したい. 一方, 上の第二点がいわ ば 「待ち」 の構えであるのに対し, 組織的な 形で学習者の特徴ある能力を見つけ出すことも大切であり, 本研究はこの面に焦点を当てたものと いえる, 前論文1に掲 げた本研究のねらいに対 し, 評価用問題群の構成, 処理方法の提示, 及び数 学的な能力の面で特徴をもつ生徒を検出する具体例を挙げることにおいて, 一応の成果を得たと考 え て い る が, 次 の 点 で は後 に 課 題 を 残 した こ と にな る,. ①目的に対する問題の妥 当性. 論文1で挙 げた, 問題が具備すべき条件の充足についてはさらに ある. また各問題の要求する思考 が複雑に絡み合って分析を困難にし 適合度を高める研究 が必要で・ たことが反省され, より単純な思考構造の問題によって所期のねらいを達成する可能性を探ること の必要を感じた. 112.
(10) . 小学校第6学年及び中学校の児童生徒に内在する数学的能力について 1 1. ②検出された能力の追跡, 中2を例として特定した生徒は, あくま でも仮定的な可能性の水準で 選び出したに過ぎない. その検出が結果として有効であったか否かは そこに本人の自覚や教師の , 指導のあり方に関わる複雑な問題があるにしても, 追跡によって検証されなければならな いが 今 , 回の 研究 で はそ こ ま で は到 らな か っ た,. この稿を終えるに当って, 調査に協力された北海道教育大学教育学部附属旭川小学校及び同旭川 中学校の児童生徒諸君, ならびに教職員各位に深く感謝の意を表する次第である,. 〈注〉 1) 佐々木 幸一 小学校第6学年及 び中学校の 児童生徒に内在する数学的能力について 学紀要1部C3 8巻2号 ( 19 88 ) 118 , 103‐. 工 北海道教育大. (本 学 教 授 ・旭 川 分校). 113.
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