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IRUCAA@TDC : ヒトiPS 細胞からヒト骨細胞の作製を目指して

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

ヒトiPS 細胞からヒト骨細胞の作製を目指して

Author(s)

篠, 宏美

Journal

歯科学報, 116(3): 228-228

URL

http://hdl.handle.net/10130/4002

(2)

近年,iPS 細胞は骨組織,骨疾患研究の基礎研究,臨床研究の両者に重要なツールとなり得ることが証明さ れている。特に骨細胞は骨リモデリングの中枢であり,骨組織で最も重要な細胞である。しかし,骨細胞は骨 基質中に存在するがゆえに研究が困難であった。そのため,iPS 細胞から骨細胞を分化誘導する技術の確立は 特に重要である。口腔領域においても,顎骨嚢胞や顎骨腫瘍,あるいは歯周炎等によって破壊された口腔内硬 組織の再生は口腔疾患治療にとって重要な課題であるといえる。また,骨形成に異常をきたす先天性疾患も数 多く存在し,こういった病態を解明するうえで iPS 細胞は非常に有用なツールである。 我々が開発した方法は,iPS 細胞から骨細胞へ分化誘導するため,骨組織を段階的で複雑な酵素処理によっ て骨細胞を単離する必要がない。また,表面抗原マーカーであるアルカリホスファターゼ(ALP)が骨芽細胞 分化初期マーカーであることに着目し,生きた骨芽細胞を分化可能な状態のまま分離することに成功した。さ らに,骨細胞へ分化誘導するにあたり最も効率良く ALP 陽性細胞を誘導するサイトカイン cocktail を発見し た。我々の方法を用いて iPS 細胞から効果的に骨細胞を分化誘導することで,骨に埋没し単離が困難であった 骨細胞の機能解析が可能となり,いまだ不明な点の多い骨細胞の特性を明らかにすることは骨再生メカニズム の解明やさまざまな骨疾患の治療法の開発に大きく貢献する可能性がある。特に,近年注目される骨形成促進 剤開発においては必須のツールとなり得ると考えられる。 また近年,疾患特異的 iPS 細胞を活用して病態解明と創薬研究が進められている。これは,患者由来の iPS 細胞からその疾患における標的細胞を作製し,病態を in vitro で再現することによって発症メカニズムの解明 や治療標的の探索に応用しようという画期的な戦略である。しかしその多くは神経疾患であり,骨系統疾患に おける研究はまだ少ない。 現在我々は,PTCH1を原因遺伝子とし,骨形成異常や外胚葉系異常,また悪性腫瘍といった表現型を呈す Gorlin 症候群患者から疾患 iPS 細胞を作製し,この細胞を我々の確立した方法で分化誘導後 PCR array 等で 解析し,その分化メカニズムの解析を行っている。

<受賞論文>

A novel strategy for enrichment and isolation of osteoprogenitor cells from induced pluripotent stem cells based on surface marker combination.

Hiromi Ochiai-Shino, Hiroshi Kato, Takashi Sawada, Shoko Onodera, Akiko Saito, Tsuyoshi Takato, Takahiko Shibahara, Takashi Muramatsu, Toshifumi Azuma

PLOS ONE,2014;9⑹: e99534

≪プロフィール≫ <略 歴> 平成15年3月 東京農業大学応用生物科学部バイオサイ エンス学科卒業 平成15年4月 慶應義塾大学医学部消化器内科臨時職員 平成17年4月 東京歯科大学分子再生研究室研究支援業 務者 平成18年4月 慶應義塾大学医学部消化器内科特別研究 員 平成20年4月 東京歯科大学生化学講座助手 平成23年4月 東京歯科大学生化学講座助教 平成25年8月 東京歯科大学生化学講座非常勤講師 平成27年4月 東京歯科大学生化学講座助教 現在に至る <受賞歴> 平成23年 硬組織再生生物学会 学会賞受賞 <研究テーマ> 疾患特異的 iPS 細胞作製による病態機序の解明

平成27年度 学長奨励研究賞受賞講演 2

ヒト iPS 細胞からヒト骨細胞の作製を目指して

東京歯科大学生化学講座助教

宏美

学 会 講 演 抄 録 228 ― 62 ―

参照

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