• 検索結果がありません。

力覚デバイスによる仮想彫刻訓練システムの構築

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "力覚デバイスによる仮想彫刻訓練システムの構築"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)情報処理学会第 82 回全国大会. 5F-02. 力覚デバイスによる仮想彫刻訓練システムの構築 神原 利彦 † †. 1. 岩切大知 †. 八戸工業大学 電気電子工学科. 序論. チェーンソーアートのような彫刻で美しい作品を作 り出すには、刃物をどのように操り、どうやって削り 出して行くかを経験を重ねて習熟する必要がある。だ が、刃物自体が危険な物体であり、どんなに安全面で 気をつけていても習熟の途中で疲労から負傷するおそ れがある。そこで、本研究ではロボットアーム先端に 付けた刃物を力覚デバイスで少し離れた場所から遠隔 操縦し力加減などを仮想空間と実空間の両方で経験し ながら安全に習熟していく彫刻訓練支援システムを提 案する。. 2. 手法. 2.1 手法概要 本手法の概要を図 1 に示す。アームの操縦者側と、 患者およびロボットのいるロボット側の2箇所は、距 離が離れているが、図のスレーブ PC とマスター PC の間をインターネット経由で常時接続している。操作 者が力覚デバイスのスタイラスを握りアーム先端の刃 物を遠隔的に操作する。スタイラスの位置および姿勢 の情報がマスター PC で読み取られ、インターネット 経由でスレーブ PC へと伝送される。スレーブ PC は その位置・姿勢の情報を基にロボットアームの各関節 を駆動する。ロボットアーム先端には力覚センサの付 いた刃物が付いており、物体を切り裂く際に刃物にか かる反力が計測され、その反力情報がスレーブ PC 経 由でマスター PC へ伝送される。マスター PC は、そ れらの反力情報を基に力覚デバイスで擬似的な力を発 生させて操作者に呈示する。仮想空間で彫刻を習熟す る場合は、ロボットアームが CG に置き換わり、力覚 センサは、物理計算シミュレータへと置き換わる。 2.2 システムの実装 図 1 に示したシステムの一部を実装した。実空間で はなく仮想空間で動かすシステムであり、図 2 にその 例を示す。この例では、力覚デバイスでアーム先端の 刃物を動かして刃物 CG と物体 CG が接触しても切れ 跡が残らない。そこで、仮想空間上でも切削現象を CG で表現する必要がある。 2.3 仮想空間で切削現象を表現する手法 前述のように、バーチャル彫刻では仮想空間において ロボットアーム先端の刃物を操作して、塑像を彫り出し ていくタスクを CG で表現しなければならない。まず 削られる物体を m 個のボクセル Oi (i = 1, 2, 3, · · · , m) で表現し、積み上げる。これらを「物体ボクセル」と呼 Development of Remote Operation System for a Manipulator by a Haptic Device Toshihiko KANBARA† and Taichi IWAKIRI† † Dept. of Electric and Electronic Engineering, Hachinohe Institute of Technology 031-8501, Hachinohe, Aomori, Japan {kanbara, g162002}@hi-tech.ac.jp. 4-3. 図 1: システム概要. 図 2: CG ロボットアームでの実装実験 ぶ。次に、アーム先端の刃物も n 個のボクセル Kj (j = 1, 2, 3, · · · , n) で表現する。これらを「刃物ボクセル」と 呼ぶ。そして、刃物ボクセル Kj と物体ボクセル Oi の 衝突を計算し、衝突した物体ボクセルを消滅させるこ とで、刃物による切削を表現する。衝突の判断は、Oi と√ Kj のボクセル間距離 Lij がボクセルの一辺の長さ l に 3 掛けたものより短い場合は衝突したと判断する。 つまり、以下の式を満たす場合は衝突が成立し、物体 ボクセル Oi を消滅させる。ただし、(Oix , Oiy , Oiz ) は ボクセル Oi の中心座標を表す。 √ √ (Oix − Kjx )2 + (Oiy − Kjy )2 + (Oiz − Kjz )2 < l 3 以降は、i と j を変動させて、総当たりで m × n 通り の繰り返し計算すべてで衝突を判断し、衝突した場合 は物体ボクセルを消滅させる。. Copyright 2020 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 82 回全国大会. 2.4 サンプリングの問題 単位時間に刃物ボクセルが大きく動く場合は、動く 前と動いた後の周辺の物体ボクセルのみが消滅し、そ の中間位置の物体ボクセルが消えずに残る現象が発生 する。そこで、単位時間あたりの刃物ボクセルの動き が大きい場合にはその中間のボクセル軌道を順運動学 で5ほど点サンプリングし、その5点を通るスプライ ン曲線を算出し、その曲線が通った物体ボクセルを消 滅させる。 2.5 力覚の計算手法 前節で述べた、i と j の総当たりの組み合わせの中 で、衝突と判断された組み合わせを記録しておく。1 つ前のフレームにおける刃物ボクセルの位置との引き 算でボクセルの速度ベクトル vj を求め、速度ベクトル に比例した反力ベクトルの総和を力覚デバイスで発生 させる。要するに、刃物が速く動いて物体に当たった 時は大きな反力が、ゆっくり当たった小さな反力が発 生するように設定する。比例係数は繰り返し実験で調 整する。 2.6 3次元ラベリング 物体ボクセルを積み上げた中を刃物ボクセルが通過 することで、切削痕ができるが、刃物が通ってない場 所に小さな、除去したい塊が残る問題点がある。例え ば、図 3 の右上の塊などがそれに該当する。仮想空間 には重力が存在しないので、それらの小さな塊は、大 きな塊から切り離されているにもかかわらず、滑り落 ちることもなく空中に浮かんでいる。この奇妙な現象 が発生する問題を解決するために、2次元画像処理で 行われている「ラベル付け処理」を3次元ボクセルに 対して適用する。. Aopen 製 A2661-S(Celeron2.4GHz/RAM2GB) を使用 した。 3.2 お手本のポリゴン像の生成 図 1 のシステムから、ロボットアームを CG に置き 換え、力覚センサを物理シミュレータに置き換えて、 バーチャル彫刻のシステムを構築した。削られる物体 を 20 × 30 × 40=24000 個 (m=24000) のボクセルで 表現した。彫刻の経験が無い初心者でも簡単に彫刻で きるようにお手本となるウサギの像をポリゴンで表現 し、その像全体を覆うようにボクセルを配置した。ボ クセルそのものは 0.5 度の透明度で表現し、ウサギの 像を透けて見えるようにした。その例を図 4 の左下に 示す。操作者は、この透けて見えるポリゴン像を誤っ て削らないように、刃物を進めることで、ボクセルの 塑像を彫り進めて行く。 3.3 バーチャル彫刻システムの実装 CG のロボットアームと、お手本を埋め込んだ物体ボ クセルを組み合わせて表示した。刃物ボクセルの個数 は n = 50 とした。物体ボクセルの個数は m = 24000 なので毎フレーム、n × m = 120000 通りの総当たり で衝突を判断し物体ボクセルを消滅させた。この実験 の例を図 4 に示す。力覚も3次元ラベリングも実装し た。3次元ラベリング処理に時間がかかるため、5点 サンプリングやスプライン曲線を使った衝突判定は未 実装である。. 図 4: バーチャル彫刻の実験. 図 3: 空中に浮かぶ小さな塊 手法としては、3軸に沿って1回目の走査を行い、左 または下、または奥の隣り合うボクセルが消滅してい ないなら、その残っているボクセルに付けられた仮ラ ベルを付ける。同時に、どの仮ラベルと仮ラベルが同 一であるかをルックアップテーブルに記録する。2回 目の走査で、仮ラベルから真のラベルに付け直す。真 のラベルごとに体積計算を行い、体積の少ないラベル の付いたボクセルは自動的に消滅させる。体積のしき い値は実験的に決める。. 3. 4. 結論. 刃物の危険性を憂うことなくロボットアーム先端の 刃物を遠隔操縦して、バーチャル彫刻の練習ができる システムの構築手法を提案した。ボクセルを使った CG で、切削痕を残す表現に加え、力覚呈示や3次元ラベ リングを実装した。逆運動学 [2] で刃物を傾ける操作 を実装し、分散処理などで、高速化を目指すことを今 後の課題とする。また、ボクセルのサイズをもっと小 さくして高解像度化することも今後の課題である。. 参考文献. 実験. 3.1 実験装置 力覚デバイスとして Sensable 製 Phantom-OMNI を、 スレーブ PC として、マウスコンピュータ製 PC(Core i5-3470 3.6GHz/RAM8GB) を、マスター PC として、. 4-4. [1] 神原利彦、千野謙吾: 力覚デバイスを用いたロボット アームの遠隔操縦、情報処理学会第 81 回全国大会予稿 集,2019. [2] John J.Craig(著) 三浦宏文 (訳) 下山勲 (訳): ロボティ クス機構・力学・制御,91/124, 共立出版,1991.. Copyright 2020 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(3)

参照

関連したドキュメント

題護の象徴でありながら︑その人物に関する詳細はことごとく省か

上げ 5 が、他のものと大きく異なっていた。前 時代的ともいえる、国際ゴシック様式に戻るか

tiSOneと共にcOrtisODeを検出したことは,恰も 血漿中に少なくともこの場合COTtisOIleの即行

救急現場の環境や動作は日常とは大きく異なる

この P 1 P 2 を抵抗板の動きにより測定し、その動きをマグネットを通して指針の動きにし、流

運航当時、 GPSはなく、 青函連絡船には、 レーダーを利用した独自開発の位置測定装置 が装備されていた。 しかし、

以上の基準を仮に想定し得るが︑おそらくこの基準によっても︑小売市場事件は合憲と考えることができよう︒

石綿含有廃棄物 ばいじん 紙くず 木くず 繊維くず 動植物性残さ 動物系固形不要物 動物のふん尿