第1学年○組 国語科学習指導案
指導者 ○○○○立 ○○○○中学校 ○○ ○○ 1 単元名 段落の役割を考えて文章を構成する ~『次はこれを読もう』が見つかる、ブックガイドを作ろう~ 2 指導観 ○ 本単元は、ブックガイドを作るという学習の目的を設定し、本の魅力を相手に伝える文章を書く学習を 行うことで、目的や相手を意識して文章の構成を考える力をつけることをねらいとする。本単元に関して は、これまでに学習したマッピングや文章構成の工夫について得た知識を活用して学習を進める。このこ とは、来学期に計画している「鑑賞文を書こう」という単元において、感動を伝えるために、根拠を明確 にして書くという学習に発展していく。このように、文章の表現過程に沿った段階的な学習を行うことは、 生徒が既習事項を想起して学習に取り組み、課題解決の道筋を自覚することができるため、日常生活に生 きてはたらく力を育成する上でも大変意義深い。 ○ 本学級の生徒は、言語による表現意欲が高く、スピーチ発表等、熱心に学習に取り組んできた。本単元 の学習内容についても、「文章を書く力をつけたい」と考える生徒は 98%と意欲は高い。しかし、ある程度 まとまった文章を書くことには苦手意識を抱いている者が多いことが意識調査のアンケートから分かった。 アンケートでは、「書くこと自体が嫌いだ・面倒だ」という者が 40%いた。また、4月に実施した標準学力 分析検査では、「書くこと」の領域でC判定となった者が 11%いた。「話す・聞く能力」、「読む能力」、「言 語についての知識・理解・技能」等の領域においては、C評価は3%であることからも、「書くこと」にお いて課題がある生徒が多いという実態がある。 生徒はこれまでに自己紹介のスピーチをする学習で、話題を設定するためにマッピングを活用して情報 を収集・整理してメモを作成することを学習しており、材料を集めながら自分の考えをまとめることがで きるようになってきている。また、説明文「水田のしくみを探る」の学習では、各段落のもつ役割を確認 し、文章全体の構成の工夫について学んでいる。授業では学習のまとめや授業の感想等、100 字程度の文章 を数回書かせているが、まとまった文章を書く学習は本単元が入学後初めてとなる。そこで、既習の学習 内容を活用し、「書くこと」に取り組ませることで、生徒の苦手意識を軽減させ、進んで表現しようとする 意欲を喚起したい。 ○ 本単元の指導に当たっては、まず、ブックガイドについて知り、必要な内容を確認させる。その際、実 際に多くのブックガイドに触れさせ、読み比べをさせることでブックガイドに必要な内容を考えさせる。 また、学習の計画を立てる時には、今までの「書くこと」学習での経験を振り返らせ、必要な学習内容を 確認して学習の計画を立てさせる。そして、自分のブックガイドで用いる本の魅力について、マッピング で情報を整理させる。その際、マッピングを具体的に例示したり、良さを伝え合う小集団での交流活動を 行わせたりすることで、ブックガイドの相手と目的を意識させ、マッピングを作成する新たな視点をもた せる。次に、ブックガイドの構成を考えて記述し、意見交換を通して推敲を行う。その際、付箋を移動さ せながら内容や構成を考える学習プリントを工夫し、本の魅力が効果的に伝わる内容を選択し、構成を決 定できるようにする。最後に、完成したブックガイドを読み合い、意見交流する。その際、どのような書 き方が本の魅力を効果的に伝えていたかということを考えさせ、段落の役割について学習のまとめを行わ せる。 3 単元目標 ○ 本の魅力を紹介することに関心をもち、ブックガイドを作成することで、文章を書いて考えをまとめようとする。 (関心・意欲・態度) ○ 紹介する本の魅力についてマッピングを行うことで、相手や目的を意識して情報を収集・整理することが できる。 (書くこと) ○ 自らのブックガイドに必要な内容・言葉の必要性や重要性、書く順序を考えることで、段落の役割を意識 して文章構成を決定することができる。 (書くこと) ○ 書いた文章を互いに読み合い、意見交換する活動を行うことで、本の魅力が読み手に伝わる表現・形式を 工夫することができる。 (言語に関する知識・理解・技能)
4 単元計画(6時間) 関:関心・意欲・態度 話・聞:話すこと・聞くこと 書:書くこと 読:読むこと 言:言語に関する知識・理解・技能 次 時 学習活動・内容 手だて(○) 評価規準 一 2 1 ブックガイドについて知り、学習の見通 しをもつ。 ・ブックガイドを読み比べ、必要な内容を 考える。 ・あらすじ ・登場人物 ・見どころ ・引用 ・作者について ・作品のメッセ ージ ・おすすめの人 ・自分の感想 ・読み手へのメッセージ 等 ・ブックガイドの相手(クラスの友達)や目 的(本の魅力を伝える)を確認する。 ・学習の計画を立てる 2 マッピングを活用して、紹介する本の 魅力を考え、まとめる。 ・マッピングを行う。 ・小集団でマッピングの仕方を交流し、考 えの広げ方を見直す。 ・ブックガイドに入れたい言葉や内容を付 箋に書く。 ○関心を高め、ブックガイドに必 要な内容を多く見つけさせる ために、人数分のブックガイド (本)を準備して、読み比べを させる。 ○文章を書く学習を振り返らせ、 今までの経験から必要な学習 内容を考えさせる。 ○ブックガイドの相手と目的を 意識させ、マッピングを作成す る新たな視点をもたせるため に、教師からマッピングの例を 示したり、良さを伝え合う小集 団での交流活動を行わせたり する。 関:ブックガイドに関心をも ち、紹介する本を選択できる (学習プリント) 書:選んだ本の魅力について、 ブックガイドの相手や目的 を意識して考えを広げ、まと めることができる。 (マッピング) 二 3 2 / 3 本 時 3 ブックガイドの内容について考える。 ・教師作成のブックガイドから、これから作 成するブックガイドのイメージをもつ。 ・ブックガイドに入れたいと考えていた内 容がなぜ必要なのかを考える。 ・ブックガイドの相手や目的を意識して、 内容を見直し、決定する。 4 ブックガイドの構成について考える。 ・教師作成のブックガイドから、構成の 考え方や学習プリントの用い方を確認 する。 ・付箋を移動させながら、構成を考える。 ・小集団で自らのマッピングの構成を述 べ合い、助言し合う交流を通して、構 成を見直す。 5 ブックガイドを作成し、本の魅力が伝 わる文章になっているかを見直す。 ・ブックガイドを書く。 ・小集団で文章を読み合い、助言し合う。 ・ブックガイドを推敲し、完成させる。 ○作成するブックガイドのイメ ージをもたせるために、教師作 成のブックガイドを例示する。 ○ブックガイドの相手や目的を 意識して内容を見直させるた め、マッピングでまとめた内容 が、なぜ必要かを考えさせる。 ○付箋を用いることで、生徒が考 えを増やしたり、精選したりす る思考を可視化できるよう、学 習プリントを工夫する。 ○学習の流れや学習プリントの 活用の方法が理解できるよう に、板書を工夫する。 ○付箋を移動させながら考える ことで、内容同士のつながりや 順序を意識できよう、学習プリ ントを工夫する。 ○文章の構成の仕方について、理 由をふまえて考えを述べ合い、 良さや助言を伝え合う活動を 行わせることで構成を見直す。 ○どの文章が興味を引くかとい うことを中心に意見交換させ ることで、自らの文章を見直す 場とさせる。 書:活動の相手や目的を意識し て、自らのブックガイドに必 要な内容をその理由をふま えて選択できる。 (学習プリント) 書:段落の役割を考えて、ブッ クガイドの構成を考えるこ とができる。(学習プリント) 言:文章を互いに読み合い、目 的や読む相手を意識した文 章という観点で表記や語句 の用法について意見を述べ 合い、自らの文章を見直すこ とができる。
5 本時 平成○○年○月○○日(○) 第○校時 1年○組教室 (第二次の2時) (1) 本時の指導観 生徒は前時までに、ブックガイドを作成するために、マッピングを活用して選んだ本の魅力について考え をまとめ、ブックガイドに必要な内容を考える学習を行っている。 そこで本時では、本の魅力が相手に効果的に伝わる文章構成を考えることをねらいとする。まず導入では、 学習計画を振り返り、めあての確認を行う。教師がブックガイドをどのように作成したのか、その方法を具 体的に例示することで、学習の流れと学習プリントの活用方法を示す。次に、本の魅力が効果的に伝わる文 章構成を考えさせる。ここでは、伝えたい内容を書いた付箋を学習プリントに貼り、その付箋を移動させな がら構成を考えさせることで、内容同士のつながりや順序を意識させる。また、互いの考えの良さや助言を 伝え合う交流活動を取り入れることで、生徒が自らの考えを客観的に見直し、構成を考えることができるよ うにする。最後に、文章構成と各段落の役割を明確にさせることで、次時の記述内容をイメージさせる。 (2) 主眼 ・ 本の魅力を効果的に伝えるブックガイドの構成を考えることができるようにする。 ・ 他者の文章構成の工夫に気づき、自らの文章構成を見直すことができるようにする。 (3) 準備 学習プリント、付箋、自己評価表 (4) 展開 (ブックガイド、学習プリン ト) 三 1 6 ブックガイドを読み合い、本の魅 力が伝わる点(内容・構成)につい て意見交流し、学習のまとめを行う。 ○全体で文章を読み合い、どの観 点の段落に興味を抱いたか、意 見交換させることで、段落の役 割について考えを深めさせる。 書:書いた文章を互いに読み 合い、段落の役割や構成の仕 方について考えることがで きる。(学習プリント) 学習活動・内容 主な支援・指導 配時 形態 1 学習計画と前時の学習を振り返り、本時 の学習のめあてをつかむ。 2 文章構成を考える。 ① 教師のブックガイド作成の手順を知る。 ② 段落の役割を意識しながら付箋を学習プ リントに貼る。 ③ 付箋を移動させながら構成を考える。 ④ 構成を考えたら、その順序にした理由を 学習プリントに記入する。 3 良さや助言を伝え合う意見交流を行い、 考えを見直す。 ① 理由をふまえて自分の考えを説明し合 い、良さや助言を伝え合う。 ・興味をもてたこと ・もっと知りたいこと ・よく分からなかったこと 等 ② 各班の意見交流の内容を共有する。 ③ 文章構成を見直す。 4 本時のまとめをし、次時の予告をする。 ○構成を考える学習の流れや学習プリントの活 用方法が理解できるように、例示しながら具 体的な手順を示したり、板書を工夫したりす る。 ○付箋を移動させながら考えることで、内容同 士のつながりや順序を意識できよう、学習プ リントを工夫する。 ○段落を意識して付箋を移動できているか、机 間指導を行い、確認する。 ○「なぜその順番にしたのか」と理由をふまえ て発表させ、良さや助言を伝え合う交流を行 うことで、構成を見直させることができるよ う、机間指導を行い、確認する。 10 20 15 5 一斉 個 班 個 一斉 めあて 本の魅力が伝わる構成を考えよう。