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JAIST Repository: コーポレート・テクノストック・モデル : 利益回収・再投資から見た持続可能な研究技術開発投資

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(1)

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title

コーポレート・テクノストック・モデル : 利益回収・

再投資から見た持続可能な研究技術開発投資

Author(s)

亀岡, 秋男; 高柳, 誠一

Citation

年次学術大会講演要旨集, 13: 162-167

Issue Date

1998-10-24

Type

Conference Paper

Text version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/10119/5669

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す

るものです。This material is posted here with

permission of the Japan Society for Science

Policy and Research Management.

(2)

C9

コーポレート・テクノストック・モデル

ー 利益回収・再投資から 見た持続可能な 研究技術開発投資 一

0 亀岡秋男,高柳誠一 ( 東芝 )

はじめに

近年特に、 企業の研究・ 技術開発㊤, TD:Research8 皿 chnolo 甜 Development) の適正な投資のあ り方、 つま

り 、 如何にしてその 知的生産性の 向上を図り、 効果的な技術開発を 行うかが企業経営の 非常に重要な 課題にな

っている。 これまで、 テクノストックの 概念を企業レベルに 敷延 して、 コーポレート・テクノストック・モデ

(Co

orate

chnolo

StockModel)

を提案してきた。 このモデルの 特長は " 陳腐化

(Depreciation

ドの概

念の導入であ り、 研究開発により 蓄積された技術ストックは、 時間の経過とともに 減少し、 その速度は技術進 歩や市場の成熟度により 分野によって 異なる、 という考え方であ る。 この基本モデルをべ ー スに、 企業におけ る ①研究開発投資額の 策定ガイドラインや②効果的な 投資のタイミング 設定、 さらには③多角企業の 性格 の異なる複数事業分野への 投資配分、 などについて 数値シミュレーションにより 検討してきた。 また、 テクノストックの 考えをべ ー スに研究開発 図 R&D

Expenditure --.E R よ DExpenditu(re of@year Research & Development :ゝim‘‥elay 凌一一一人よ D EZfic た れ cy Et の 生産性および 効果的な共同研究のあ り方等につい ても、 マクロ的な視点から 考察してきた。 これらの 、 ンミュレーション 結果は実務経験と 照らしても妥当 性があ り、 企業の研究技術開発プロセスの 全体を理 - ガ , Ⅳ ew 走 ec 古 nolo9 ノタ /oc 化

Technology@Stock@(St) a イ Ⅰ edin ノ ear

App Ⅱ lCa 廿 。 Ⅱ InteIlllectuaI

Tec ⅡⅡ 0logyStock (Sa) Pro Ⅰ le Ⅰ ntv Ba Ⅰ。 Tac Ⅱ Know[edge Tec ㎞ o[o 緩 Stock (Sb)

Rate}

Eng ㎞ eer 面 g Know-how

Produc は

Sal ㏄ ぢ 77c たれ c ノだ t

Commercialization・fficiencyゝ]t

Sales

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9,:TotalAm

in

ear"t@

ounto/Sares

Ⅰ ro 卯 fEfftc ねれ cy ズ t P rofit - ・… P ,,T0741 尹 ro 尹 ・ fin ノ Ⅰ 沖 1 コーポレート・テクノストック・モデル 解し技術経営の 諸問題をマクロ 的に把握して 技術戦 略を構想する 上でかなり有効な 方法論になり 得ると 考えている。 ここでは、 利益回収から 再投資へと持 続発展可能な 研究・技術開発投資モデルについて 検 訂 する。 1. コーポレート・テクノストックの 数値モデル これまでコーポレート・テクノストック・モデル と して、 単層構造モデルと 二層構造モデルを 導入して きた。 1.1 単層モデル 単層モデルはテクノストックを 全体的に同じも

(3)

のとして捉え、 次ぎのように 表す。

S t こ (l 一 P )S t-l+ Ft

(1-1)

F t = EtE t,m

(1-2)

ンナ @"

S t : t 年度のテクノストック 絶壁 Totaltec ㎞ ology stock)

P : テクノストックの 陳腐化率の epreciation rate)

Ft : t 年度に追加されたテクノストック 増加分 ( 血 creaseoftec ㎞ oloWstock 伍 year" の

Et :t 年度の研究・ 技術開発投資額 侭及 Dexpenditure) と t : 研究,技術開発効率㊤ &De 伍 ciency) m : テクノストックに 変わるラグタイム (T ㎞ edelay) 式 (1-1) および (1-2) から研究開発投資とテクノストックの 関係は次 式 で与えられる。 St 二 (l 一 P )St-l+ と tE t-m

(1-3)

ここに、 売上高がその 年のテクノストシ ク 総量に比例すると 仮定ればその 年の売上高総額は 次 式 で与え も れる。 Qt@ =@ Kt@ 7)t@ Sf

@(1-4)

ここ @ こ 、 百 t: 商品 コイヒ 効率 (C0m

e 「 Cla Ⅱ Zatl0ne 伍 ClenCy)

K,t: 販売効率 (SaleSe 伍 ciency) Q t: t 年度の販売総額 (Totalamountofsales 下 year"t") さらに、 式 (1-3)(1-4) より七一 m 年度の研究開発費とと 年度の販売総額の 関係は次 式 で得られる。 Qt=@(l ・ p)Qt ・ l+@ K ・ t@ T]@t@ E@t@ Et , m

(1-5)

そこで、 その後の n 年間の平均売上の 伸び率を毎年 p とすると、 n 午後の売上総額は 次 式 で表される。 Q@ t+n=(l+3)11@ Qt

(1-6)

売上高利益率を 几 止 とすると、 売上利益 Pt は 次式 のようになる。 Pt 二九七曲

(1-7)

したがって 、 ,、 り、 E および几を簡単のため 一定と仮定すると、 対 売上高研究開発投資比率および 射利 益 投資比率は、 それそれ (1-8)(1-9) 式で表される。 Et/@Q@ t@ =@(p/KT]i)@(l+@/@@l+S)"1

(1-8)

(4)

Et/ Pt =(17

)Et/Qt

(1

)(P7K

りと

)(l

WP)(1

千田

)ml

(1-9)

1.2 二層モデル

同様に、 二層モデルでは、

テクノストックの

内容をより基盤的なものと、

より応用的なものに

分け、

前者を

基盤技術ストック

(BasicTec

oloWStock)

、 後者を応用技術ストック

(ApplicationTec

㎞ o1o 野

Stock)

と呼び、 そ

れぞれの内容と 形態などの特性を 類別して考える。 したがって単層構造モデルは 二層構造モデルの 一 形態で、 場合によってこれらを 使い分けることができる。 これらテクノストックと 研究開発リソース 投入や売上高の 関 係は、 数値モデルとして 次のように数式的に 表わすことができる。 コーポレート・テクノストック・モデルに 基づき、 テクノストックの 総量は応用技術ストック 伍

ppficat

ゴ ㎝ デ ec 肋

olo9

ァ甜 oc めと基盤技術ストック 伍ぬ ic デ ec 栃 o1 ㎎ ァ冊 oc めの 和 として、 二層モデルでは 次式 のよう に表される。 S,= S Ⅳ +S., 二 (l-A")Sd-..+Ea,+(1- 円 )S"-.1+ 弓, (2 一 1) 但し S, : t 年度のテクノストック 総量 タ " : t 年度の第 1 類 テクノストツ ク (L@ 用 技術テクノストツ ク ) S 。 , : t 年度の第 2 類 テクノストック ( 基盤技術テクノストック ) p", 巧 : 第 1 類 および第 2 類のテクノストツ ク の陳腐化率 F", 弓 , : t 年度に追加された 第 1 類 および第 2 類のテクノストック 増加分 これら増加分は、 所定のタイムラグの 年数だけ遡った 年の研究開発費投入に 比例し次 式 で表される。

F,

二 % ㍉ 十 Ⅰ レ二

9"4-m

+6"E

m,

(2 一 2) 但し f", ら, : 研究開発費が 第 1 類 、 第 2 類のテクノストックに 転換する研究開発効率 m",m 。 : 研究開発費が 各テクノストックに 転化するまでのタイムラグ E, : t 年度の研究開発費 研究開発費とテクノストックの 関係は

(2-1)

式と

(2-2)

式から次のように 表される。 ここで、 m" 二 m う 二 m, ど Ⅳ +6% ニ ど とすると S, Ⅰ (l 一 p 。 )S 引目 +(l 一 Ph)S れ目 +g,E ト m

(2 一 -4) なお、 単層構造モデルにおけるテクノストックは、 (2-4) 式において基盤技術ストックと 応用技術ストックを 統合し、 次式 のように単純化して 表わすことができる。

(5)

笘二 (1 一戸 )S,-@ 十包 E,-m (2 一 5) このように二層構造モデルは 単層構造モデルを 拡張したもので、 単層モデルは 二層モデルの 一つの形態であ る 。 また、 研究開発における 重要な指標であ る、 売上高研究開発比率は 次 式 によって表される。

9,

(l+P

サ "",[ タ日ト

((l-Z

)p

。 + グ b 戸 。 Ⅰ ] (2 一 6) C だワど 単層構造モデルの 場合には 次式 で表される。 (2 一 7)

だワど だワ 6 戸 ちなみに、

(2

Ⅱ ) 式の

(1

一れ ) 戸 。 十れ巧は、 テクノストック 総量の陳腐化率であ り、 p で置き換えると

(2

イ ) 式 となり、 (2 ㎡ ) 式でれ %0 とした場合の 特殊ケースで、 二層構造テクノストック・モデルは、 単層の基本 モ デル を拡張したものであ ることが分かる。 単層モデルの 場合と同様に、 売上高利益率を 几 も とすると、 売上利益

Pt

は 次式 のようになる。 Pt Ⅰ 几 t C 汁 (2 一 8) したがって、 射利益投資比率は (2-9) 式で表される。 (2 一 9) 青二

%,

(1+P

;

才 プ

+

)

二九

%

-(1

十号Ⅹ

1+

¥m-l

2. 研究・技術開発投資と 収益回収一再投資サイクル 研究開発および 技術開発投資は、 製品化し事業として 商品として市場に 出し売り上げて、 その利益を回収 し 、 さらに研究・ 技術開発投資を 継続し、 規模を拡大しながら 成長する。 投資した資金はテクノストックと 蓄 積され、 この技術資産は 製品に転換され 市場を通して 利益金に還元される。 図 2 は、 一定の投資額を 継続的に投入した 場合の投入累積 額と テクノストックの 累積蓄積量の 関係を示した もので、 半減期は速いと 蓄積量は低い

値で撲和してしまう。 半減期が長く、

陳腐化の遅い 分野では飽和 値は高 くなる。 したがって、 投資タイミングが 重要になる。 図 3 は、 研究開発投資と 利益回収の関係を 示したもので、 半減期を 4 年、 6 年、 1 2 年に取った場合の 3 つ ケースについて、 売上高利益率に 対する利益累積 額 、 つまり回収利益総額を 示す。 点線は投入資金の 累積総額 を示し、 この 綜 より上になれば 回収利益が総投資金額より 上回り、 ト一 タル として利益が 投資を超えることに なる。 これらの図は、 研究開発投資の 収益回収サイクルをシミュレーションで 分かりやすく 示している。 これ らは、 単純な成長プロセスのシミュレーションであ るが、 今後、 成長期から成熟期、 さらに衰退期の 含むライ フサイクルの 全体をスルーして、 投資とリターンの 関係を検討したいと 考えている。

(6)

図 ・ 2 テクノストックの 飽和特性

""

"

ぷ 8 ㏄ 壷 ロ O O

8

伯卍刈 Ⅲ 乙互 庵れ ァ 肪甘 7 10 13 16 19

㏄︶ ㏄

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㏄㏄㎎

0 Ⅰの 屈 おのの チ ⅠⅠ Time (years) 図 3

Ⅰ・研究開発投資と 利益回収

(2)

図 3

㍉・研究開発投資と 利益回収

(3)

120 200 Half , life:@6@years ・ 80 Ⅱ al 丘 li 騰 : l2 years

6 レ Ⅰ 60 由 Ⅰ ガ ] ㏄ Totalpro 打 t ぢ ㏄ 宙の Ⅱ 屈

ぢ Ⅰ㏄ Pro Ⅱ lt は te 3 ㎝ ち 60 20% チ宙 Ⅰ㏄ 10%

Total ⅠⅠ Ve8tment

Time (years)

Time@(years)

おわりに 以上は単純化したモデルによる 考察であ るが、 企業の研究開発現場にいた 技術経営の経験から 見ても、 こう したシミュレーション ,モデルによる 思考実験は多くの 示唆を含んでいる。 このシミュレーションの 特長は経 験的に持つているメンタル・モデルを 数値モデルでビジュアルに 働かせることで、 そのインターラクションの 中で定量的な 思考が働き、 意思決定に役立っものと 考えている。 今回は、 投入からテクノストックの 蓄積、 さらに利益獲得までの 全事業プロセスをマクロにフォロ ー してみた。 今後は、 もう少し詳しくモデリンバして みる必要があ る。 ただし、 重要なことは 人間が主体であ ることで、 モデルはあ くまでもその 思考を助ける 役目 であ る。 したがってモデルはで 直感的にきるだけ 理解しやすい 単純明快なものが 望ましい考えている。 また、 数式的な定量的な 側面からだけでなく、 テクノストックの 内容や形態など 質的な側面からも、 プロセスの沿っ てどのように 形態変化が起きているのかななど 観察を深め、 コーポレートテクノストック・モデルをさらにブ ラッシュアップして 行きたい。 いろいろの観点からご 支援 ご 協力をお願いしたい。

(7)

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15. 亀岡秋男,高柳誠一「コーポレート・テクノストック ,モデル ー 複数事業分野への 戦略的研究開発投資の

参照

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