• 検索結果がありません。

講 演 1 月 12 日 ( 土 ) 9:00-9:30 開 場 受 付 9:30-9:50 開 会 挨 拶 中 束 明 佳 ( 勇 魚 会 会 長 国 際 水 産 資 源 研 究 所 ) 第 一 部 : 海 棲 哺 乳 類 の 摂 餌 生 態 座 長 : 吉 田 弥 生 ( 京 都 大 学 ) 9

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "講 演 1 月 12 日 ( 土 ) 9:00-9:30 開 場 受 付 9:30-9:50 開 会 挨 拶 中 束 明 佳 ( 勇 魚 会 会 長 国 際 水 産 資 源 研 究 所 ) 第 一 部 : 海 棲 哺 乳 類 の 摂 餌 生 態 座 長 : 吉 田 弥 生 ( 京 都 大 学 ) 9"

Copied!
15
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

2012

年度

勇魚会

(

海棲哺乳類の会

)

シンポジウム

「海棲哺乳類の摂餌生態と餌環境」

1月12日(土) 9:00-9:30 開場、受付 9:30-9:50 開会挨拶・主旨説明 9:50-11:10 講演 第一部前半 海棲哺乳類の摂餌生態 11:10-11:20 (休憩) 11:20-12:10 講演 第一部後半 海棲哺乳類の摂餌生態 12:10-13:30 (昼休み) 13:30-14:50 講演 第二部前半 餌環境 14:50-15:05 (休憩) 15:05-15:45 講演 第二部後半 餌環境 15:45-16: 35 講演 第三部 モデリング 16:35-17:15 総合討論 17:15-17:45 茶話セッション 18:30- 懇親会 日新ビル 1 F PRONTO品川店 1月13日 (日) 9:00-9:30 開場、受付 9:30-10:30 一般口頭発表 10:30-10:45 (休憩) 10:45-12:00 一般口頭発表 12:00-13:00 一般ポスター発表・展示ブース 13:00-13:15 発表大賞、写真展大賞 表彰 閉会の挨拶

(2)

【 講演

講演

講演

講演 】

1

1

1

1

12

12

12

12

日(

(

(

(土

土 )

)

)

)

9:00-9:30 開場、受付 9:30-9:50 開会挨拶 中束 明佳(勇魚会会長 国際水産資源研究所) 第 一 部 : 海 棲 哺 乳 類 の 摂 餌 生 態 【 座 長 : 吉 田 弥 生(京 都 大 学)】 9:50-10:30 ハ ク ジ ラ 類 の 食 性 バ リ エ ー シ ョ ン 大 泉 宏 氏(東 海 大 学) 10:30-11:10 ヒ ゲ ク ジ ラ 類 の 摂 餌 生 態 と 餌 環 境 に つ い て 小 西 健 志 氏(日 本 鯨 類 研 究 所) 11:10-11:20 (休 憩) 11:20-12:00 日 本 近 海 に お け る 鰭 脚 類 ( ト ド ・ ア ザ ラ シ ・ オ ッ ト セ イ ) の 食 性 と そ の 変 化 後 藤 陽 子 氏(稚 内 水 産 試 験 場) 12:00-12:10 第 一 部 総 合 質 疑 応 答 第 二 部 : 餌 環 境 【 座 長 : 中 束 明 佳(国際水産資源研究所)】 13:30-14:10 中 深 層 性 魚 類 マ イ ク ロ ネ ク ト ン の 生 態 と 資 源 量 推 定 安 間 洋 樹 氏(北 海 道 大 学) 14:10-14:50 小 型 浮 魚 類 ( イ ワ シ ・ サ バ 類 な ど ) の 生 態 と 資 源 川 端 淳 氏(中 央 水 産 研 究 所) 14:50-15:05 (休 憩) 【 座 長 : 木 村 里 子(名 古 屋 大 学)】 15:05-15:45 イ カ ・ タ コ 類 は 海 生 哺 乳 動 物 た ち の 大 好 物 − 生 き 残 る た め の 戦 略 − 窪 寺 恒 己 氏 (国 立 科 学 博 物 館) 第 三 部 : モ デ リ ン グ 15:45-16:25 海 棲 哺 乳 類 と 海 洋 生 態 系 - 道 具 と し て の 生 態 系 モ デ ル - 村 瀬 弘 人 氏(国 際 水 産 資 源 研 究 所) 16:25-16:35 第二 、 三 部 総 合 質 疑 応 答 16:35-17:15 総 合 討 論 17:15-17:45 茶 話 セ ッ シ ョ ン

(3)

【 一般口頭発表

一般口頭発表

一般口頭発表・

一般口頭発表

・ 一般

一般

一般

一般ポスター

ポスター

ポスター

ポスター発表

発表 ・

発表

発表

・展示

展示

展示ブース

展示

ブース

ブース】

ブース

1

1

1

1

13

13

13

13

日(

(

( 日

(

日)

)

)

)

9:00-9:30 開場、受付 一 般 口 頭 発 表 【 座 長 : 山 本 知 里(長 崎 大 学)】 9:30-9:45 O-01 播磨灘北部海域におけるスナメリの生息状況について ○近藤茂則(大阪コミュニケーションアート専門学校) 9:45-10:00 O-02 ジュゴンの発声行動における周期性の検証 ○松尾侑紀(京大)、市川光太郎(地環研)、溝端紀子、荒井修亮(京大) 10:00-10:15 O-03 野生ミナミハンドウイルカに見られる対物行動の地域間比較 ○ 竹下知里(帝科大)、小木万布(御蔵島観光協会) 岡本亮介(小笠原ホエールウォッチング協会)、篠原正典(帝科大) 10:15-10:30 O-04 鯨類に“文化”をみる難しさ ○篠原正典(帝科大) 10:30-10:45 (休憩) 【 座 長 : 佐 藤 晴 香 】 10:45-11:00 O-05 北海道沿岸海域におけるカマイルカの分布要因の推定 ○岩原由佳、三谷曜子、宮下和士(北大) 11:00-11:15 O-06 飼育下カマイルカ仔の異なる飼育環境下での遊泳パターンの変化と行動発達 ○石川恵、西本周平、地本和史(海遊館) 11:15-11:30 O-07 鯨類漂着個体の腐敗・分解過程から迫る鯨類化石の産状へのアプローチ ○丸山啓志(京大) 11:30-11:45 O-08 オガワコマッコウ頭部の肉眼的構造・画像解析による検討 ○ 植草康浩(医療法人千秋双葉会・千葉大・鶴見大)、皆川智子、 酒井孝(アクアワールド大洗)、中村耕司、伊藤春香(中央水研)、 奥津健司(八景島シーパラダイス)、樽創(神奈川県博)、小寺春人(鶴見大)、 古屋充子(横浜市大) 11:45-12:00 (休憩)

(4)

【 一般口頭発表

一般口頭発表

一般口頭発表・

一般口頭発表

・ 一般

一般

一般

一般ポスター

ポスター

ポスター

ポスター発表

発表 ・

発表

発表

・展示

展示

展示ブース

展示

ブース

ブース】

ブース

1

1

1

1

13

13

13

13

日(

(

( 日

(

日)

)

)

)

12:00-13:00 一般ポスター発表・展示ブース P-01 飼育下ベルーガにおける排泄物中の性ホルモン測定による生殖生理調査法の確率 ○ 松村亜裕子、楠田哲士(岐阜大)、柿添裕香、大野佳、伊藤美穂、西本沙代、 柿添太、齋藤豊(名古屋港水族館)、土井守(岐阜大) P-02 釧路沖に出現するシャチの個体識別 ○ 幅祥太(三重大) P-03 骨格標本の重要性 ―現生種から見た化石イルカの分類基準の見直しの一例― ○ 丸山啓志、松岡廣繁(京大) P-04 マイルカ上科3種(バンドウイルカ、カマイルカ、ベルーガ)における自己鏡映像の認知 ○ 陳香純(関大)、友永雅己(京大)、中島定彦(関大)、上野友香、 吉井誠(名古屋港水族館) P-05 サメとイルカの胃内容物調査方法 ○ 杉山いくみ(東海大) P-06 鯨の指輪 〜鯨モチーフ作品で鯨をもっとメジャーに〜 ○ 栗山夏美(WAVE TALE) P-07 アクアサウンドの水中音響機器 ○ 新家富雄(株式会社アクアサウンド) P-08 マリンピア松島水族館と研究協力例 ○ 神宮潤一(マリンピア松島水族館)、○吉田弥生(京大) P-09 飼育下ワモンアザラシにおける水中音声の機能推定 ○ 水口大輔(京大)、角川雅俊(小樽水族館)、幸島司郎(京大) P-10 御蔵島のミナミハンドウイルカ個体識別調査 ○ 酒井麻衣(京大) P-11 小型鯨類音響観測装置A-tag ○ 木村里子(名大)、亀山紗穂(京大) 13:00-13:15 発表大賞・写真展大賞 表彰 閉会挨拶 吉田 弥生(勇魚会副会長 京都大学) 閉場

(5)

講演要旨

講演要旨

講演要旨

講演要旨

ハ ク ジ ラ 類 の 食 性 バ リ エ ー シ ョ ン

大 泉 宏 氏 ( 東 海 大 学 海 洋 学 部 海 洋 生 物 学 科 )

ハクジラ類には小型種から大型種まであり、さらに沿岸性の種類から外洋性の種類まで見られるなど、 その形態的あるいは生態的特徴は変異に富んでいる。日本の近海にも多くのハクジラ類が生息している。 演者と共同研究者は過去十数年の間に彼らの食性の特徴について多くを明らかにしてきた。例えば、イ シイルカについては外洋域では資源量が多いハダカイワシ類をよく捕食し、沿岸域では浮魚類の資源変 動に応じて餌を切り替えることが分かってきた。 イシイルカで見られるようなその場に多いものを食べるという結果はハクジラ類では典型的なもので あり、かつてはハクジラ類が持つ採餌の特徴は「日和見的採餌」という一言でくくられることが多かっ た。しかしよく考えてみれば、場当たり的に多いものに採餌対象を変化させるという以上の意味を特に 持っていない「日和見的採餌」という用語は、どのような基準で採餌対象を変化させるのか、あるいは 基準そのものが有るのか無いのかについて特に説明するようなものではない。 実際のバリエーションについて詳しく分かってくると、変異を規定する条件が幾つか考えられることが 分かってきた。例えば餌の分布密度以外にも採餌にかかるエネルギー効率、餌生物が分布する時間およ び空間条件、さらに種間競争や種内競争によるニッチの細分化といった要因は実際の餌組成決定に影響 しているであろう。また、種間に見られるニッチの変異は形態的あるいは生理的な特性とも関係してい る可能性が考えられる。 本講演では、これまでに演者らが集めてきたデータを基にハクジラ類に見られる餌のバリエーション を概観し、そこから考えられる採餌の特性について、変異を規定する要因を含めて考察していく。

ヒ ゲ ク ジ ラ 類 の 摂 餌 生 態 と 餌 環 境 に つ い て

小 西 健 志 氏 ( 財団法人日 本 鯨 類 研 究 所 学 )

ヒゲクジラ類は、その特徴であるクジラヒゲという器官を持つことにより、体の大きさと比較して、 動物プランクトンを含む極めて小型の生物を餌とすることができる。この事は、より低次の生物を利用 できることで、バイオマスが大きい生物を利用できるという利点もある。一方で、餌生物は群集性のあ る餌によって、一回の摂餌行動によって捕食できる量を確保する必要が有るため、胃内容物は餌種がほ ぼ単一のことが多い。特にナガスクジラ科鯨類は、スピードを付けて餌を海水ごと口腔内に入れること が可能であり、そのために下顎から腹部にかけて柔軟性のある畝という組織を備えている。この索餌方 法では、遊泳性のある魚類も餌生物として利用できることで、さらに幅広い食性を持つことが可能とな っている。 以上のような特徴を持ったヒゲクジラの食性は、索餌海域、季節および物理環境の影響を多く受けて いる。財団法人日本鯨類研究所では長年に渡って胃内容物調査を行なっており、北西太平洋ではイワシ クジラ、ニタリクジラおよびミンククジラの捕獲を行なっている。これらの結果から、これらのヒゲク ジラは種ごとに特徴のある食性を持つことが分かり、物理環境や利用できる餌を上手く利用している事 が明らかとなっている。北西太平洋のミンククジラは、ヒゲクジラの中では小型であるが、餌生物は最 も多様である。沖合では、カタクチイワシ、サンマが最も卓越し、大陸棚から陸棚斜面域ではオキアミ に加えてスケトウダラやスルメイカも利用している。大型で外洋性のイワシクジラとニタリクジラでは、 大型の餌は見られず、ともに動物プランクトンやカタクチイワシが主要な餌生物である。さらに、イワ シクジラはミンククジラと比較的近いSST で分布しているが、Neocalanus属カイアシ類も重要な餌生 物の一つとなっている。これらのヒゲクジラは、SST やクロロフィルといった海洋環境に加え、餌の分 布により年ごとに餌の組成が変化し、特に沖合域では黒潮続流に乗って流れてくる餌の組成は、ヒゲク ジラの食性に大きく影響していると考えられる。

(6)

講演要旨

講演要旨

講演要旨

講演要旨

日 本 近 海 に お け る 鰭 脚 類 ( ト ド ・ ア ザ ラ シ ・ オ ッ ト セ イ ) の 食 性 と そ の 変 化

後藤

陽 子 氏 ( 稚 内 水 産 試 験 場 )

現在日本近海に鰭脚類はアシカ科2種(キタオットセイ・トド)およびアザラシ科5種(ゴマフ・ゼニガ タ・クラカケ・ワモン・アゴヒゲ)の計7種が生息している。これらの主要生息域である北海道では、鰭 脚類による漁業被害がかねてより社会問題化しており、漁業現場からその対策を強く求められている。 そのため、北海道では各研究機関において、これらの食性について積極的に調査が行われている。 これまでの多岐にわたる調査機関による食性調査の結果、日本近海に生息する鰭脚類のうち、ベントス 食 性 で あ る ア ゴ ヒ ゲ ア ザ ラ シ や 知 見 の 少 な い ワ モ ン ア ザ ラ シ を 除 く 、 そ の 他 の 種 は opportunistic feeder(日和見食性)であり、そのとき食べやすいものを食べているということが明らかにされている。し たがって、海洋環境の変化、とりわけ餌生物環境の変化に鰭脚類は柔軟に対応し、主要餌生物を変化さ せてきたであろうことは想像に難くない。例えば、Yonezaki et al.(2008)は、キタオットセイの食性の 10年スケールでの変化が、マイワシ・マサバの魚種交代によるものであることを明らかにしている。 このような時間スケールでの食性の変化の他に、生息海域によっても、食性は異なっている。アラスカ の例ではあるが、 トドの上陸場ごとの餌生物環境の差異が、その後の繁殖成功率に影響する可能性が示 唆されている(例えばLander et al. 2009)。 このように鰭脚類の食性調査からは、社会科学のみならず生態学的にも有益な知見が得られている。 本発表では、これまでの調査により明らかにされてきた、鰭脚類の日本(特に北海道)における食性をレ ビューするとともに、主にトドの食性についてその時空間変化を紹介する。

中深層性魚類マイクロネクトンの生態と資源量推定

安間

洋樹

氏( 北海道大学 )

中深層性魚類マイクロネクトン(以下中深層性魚類)は、深度200m~1000mの中深層に生息する魚類で、 主にハダカイワシ科、ヨコエソ科、ムネエソ科、ワニトカゲギス科などで構成される。これらの魚類は、 外洋における音響散乱層の主要な構成要素であり、膨大な生物量を有することが知られている。また、 多くの魚種が大規模な日周鉛直移動を行うため、プランクトンフィーダーとして表層の食物網に影響を 及ぼすと考えられているほか、近年のバイオロギング技術の発展により、多くの海棲哺乳類や大型魚類 が中深層を利用していることが示されていることから、これらの直接的な餌生物としても注目されてい る。このため、海洋生態系の物質循環機構を理解するうえで、中深層性魚類の資源量や鉛直移動の規模 を正確に把握すること(定量化)の必要性が指摘されてきた。本講演では、発光器の発達や、高い脂質含有 による浮力調整・エネルギー貯蔵機構といった、中深層性魚類のユニークな生態を紹介した後、中深層 性魚類の定量化を実現するうえで最も期待されている音響手法の適用について、優占的なグループであ るハダカイワシ科魚類を例に最新の研究例を報告する。

(7)

講演要旨

講演要旨

講演要旨

講演要旨

小 型 浮 魚 類 ( イ ワ シ ・ サ バ 類 等 ) の 生 態 と 資 源

川 端

淳 氏 ( 中 央 水 産 研 究 所 )

小型浮魚類のマイワシ、カタクチイワシ、マサバ、ゴマサバ、サンマは、日本各地沿岸から外洋まで 分布し、漁業で一度に大量に漁獲されるように、大群を形成し索餌場などの海域にまとまって分布する 特性があり、このため鯨類の餌生物となりやすいだろう。いずれも昼夜とも表層に分布し、季節回遊を 行い、暖流周辺で越冬、産卵後、夏季には索餌回遊する。成魚の索餌北上範囲は資源水準によって変化 し、低水準では北上せずに暖流周辺を索餌場とするが、水準が高くなると餌の多い寒流域まで索餌回遊 するようになる。資源の変動はとくに太平洋において大きい。稚幼魚期に広大な黒潮-親潮移行域を生 育場とすることで資源を増大することができる一方、環境変化を受けやすく、幼魚の豊度の年変化が大 きいためである。マイワシは変動が顕著であり、1980年代の北西太平洋の寒冷レジームにおいて資源が 増大した。資源量は膨大であり、高密度で餌不足となって成長、肥満度が低下した。生態の類似するカ タクチイワシはその影響を受けて外洋域で減少した。温暖レジームへシフトした1980年代末~1990年 代には、マイワシは稚仔魚期の生残率低下が見られ、資源が大きく減少した。マイワシが減少した1990 年代以降、カタクチイワシは外洋域で増大した。マサバは、1970 年代の高水準から、1980~90 年代に 大きく減少して低水準となった。減少は稚仔魚期の生残率低下も要因であるが、高い漁獲圧に因るとこ ろが大きい。マサバの減少に伴い、ゴマサバは増加し、2000年代以降は成魚が親潮域まで索餌回遊する ようになった。最近は、マイワシ、マサバとも2000年代の低水準を脱して増加しており、成魚が親潮周 辺の道東海域まで索餌回遊するようになった。サンマは、北西太平洋において、大きな減少は見られて いないが、春夏季の幼魚の分布域が東方に偏る、秋季の成魚の日本沿岸への来遊が遅れるなど、分布回 遊状況に変化が見られている。

イカ・タコ類は海生哺乳動物たちの大好物

-生き残るための戦略-

窪 寺 恒 己 氏 ( 国立科学博物館

標本資料センター

) 深海に生きる哺乳動物たちが何を食べているのかを知るのはかなり難しい。岸近くの浅い海にすんで いるものは、摂餌行動を直接観察できるので、それらの食性は比較的容易にわかる。しかし、外洋にす んでいる歯鯨類や鰭脚類がなにをどのようにして捕食しているのかを知るのは、計画的な調査と得られ た資料を解析する特別な知識が必要となる。 今までに東北沖のコビレゴンドウ、日本海のオウギハクジラ、北太平洋・ベーリング海のイシイルカ、 東北沖から北太平洋のキタオットセイやマッコウクジラの食性を調べてきた。コビレゴンドウはサンマ とサケガシラを除くと餌の大半はイカ・タコ類が占め、特にミズダコを専食する季節がある。オウギハ クジラはドスイカを主餌としてテカギイカ科イカ類を捕食していた。イシイルカは成熟状態・海域によ り異なるが、コビレハダカを除くと餌生物の50~80%を表・中層性の小型イカ類が占めた。キタオット セイはホタルイカが個体数で最も多く、その他17種のイカ類を摂餌していた。マッコウクジラでは、数 的にも量的にも餌の95%以上が中・深層性の頭足類に占められ、12科33種のイカ・タコ類が捕食され ていた。 これらが生息する海域には餌となる魚類など他の生物がいるはずだが、なぜ、歯鯨類や鰭脚類の多く がこのようにイカ・タコ類を好んで食べるのか? この疑問が私の長年の関心事になっているのだが、どのような調査や研究アプローチを考えればよい のか、胃内容物を調べるだけではなかなか分からない。摂餌のための支出と餌から得られる収入のバラ ンス、すなわち摂餌効率が重要なファクターになると考えている。イカ・タコ類は魚類より捕食しやす いのだろうか、餌料栄養学的に優れているのだろうか、疑問は尽きない。いずれにせよ、動物は生き残 るためになにかを食べなければならないし、なにかに食べられないようにしなければならない。

(8)

講演要旨

講演要旨

講演要旨

講演要旨

海 棲 哺 乳 類 と 海 洋 生 態 系 -道 具 と し て の 生 態 系 モ デ ル -

村 瀬 弘 人 氏 ( 国 際 水 産 資 源 研 究 所 )

多数のドキュメンタリー番組がテレビ放送されていることからわかるように、多くの人が、海洋生態 系における海棲哺乳類の生活に興味をもっているように思われる。海棲哺乳類は、大型なうえ、寿命が 長く、また、回遊を行う種も多く、その分布域は広大である。このため、海棲哺乳類が棲息する海洋生 態系を実験水槽に再現することは、実際には不可能に近い。それではどうしたらよいだろうか?ここで 登場するのが、生態系モデルである。生態系モデルを用いて、科学調査によって得られた、海洋環境、 餌生物、そして海棲哺乳類などの数値情報を組み合わせて、海洋生態系をシミュレーションするのであ る。数値モデルというと、なにやら難しく聞こえるが、航空機の操縦訓練に使われるフライトシミュレ ーションと同じようなもの、と考えると理解しやすい。 生態系モデルは、まず、調査によって得られたデータを用いて、現在の生態系を数値的に再現するこ とから始まる。そこから、環境条件などを変えると、生態系がどのように変化するのかを、モデルの中 でシミュレーションしていくことになる。実際に航空機を墜落させる実験はできないが、フライトシミ ュレーションではそれを仮想的に経験することができる。同様に、生態系モデルでは、たとえば、環境 条件を悪化させていくと、いつ海棲哺乳類が絶滅するかといった、現実にはできないことをシミュレー ションすることができる。生態系モデルを用いて、いろいろと条件を変化させシミュレーションを行う ことにより、将来起こりうる、海生哺乳類を含めた海洋生態系を予測することができる。生態系モデル を用いることにより、純粋に海洋生態系の研究を行うことができる。さらに、漁業などの人為的な要因 なども考慮して、海洋生態系の管理方策を検討することもできる。

(9)

口頭発表

口頭発表

口頭発表

口頭発表要旨

要旨

要旨

要旨

O O O O----010101 01 播磨灘北部海域におけるスナメリの生息状況について ○近藤茂則(大阪コミュニケーションアート専門学校) 大阪コミュニケーションアート専門学校は、過去にスナメリの密度が大きく低下した可能性がある瀬 戸内海東部海域において、同種の生息状況を把握するための調査を継続的に行ってきた。その一環で、 2010年8月~2012年8月に、播磨灘北部の姫路港と福田港(小豆島)を連絡する約38kmの航路において、 カー・フェリーからの目視調査を実施した。ビューフォート風力階級 2 以下で海面反射が無い条件下を 5482.5km調査して、1名の観察者が合計93群167頭を発見した。単位調査距離当たりの発見頭数(発見 率)は、5・6月に高い値を示す傾向があり、小豆島に近い海域(距岸約1海里以下)でとくに高かった。瀬 戸内海中・東部海域においては、海岸線に近い海域におけるスナメリの生息状況が、極端に悪化した可 能性が指摘されている。こうした中、自然海岸が比較的多く残された小豆島に近い海域は、スナメリの 生息にとって好ましい環境が例外的に今日まで保存されてきたと考えられる。 O O O O----020202 02 ジュゴンの発声行動における周期性の検証 ○松尾侑紀(京大)、市川光太郎(地環研)、溝端紀子、荒井修亮(京大) 本研究では、タイ国タリボン島周辺海域を対象とし、ジュゴンの発声行動の周期性を検証した。具体 的には、①時間帯、②潮汐との関連を調べた。 調査には、対象生物の発する音を録音し、音響学的な解析によって生態、行動のデータを得る受動的 音響手法を用いた。2004年2月から3月、2006年11月、2008年1月に、録音された水中音データを 解析対象とした。①時間帯との関連について、2・3月、11月は日中よりも夜間の検出鳴音数が多かった。 ②潮汐との関連について、1周期の最大干満差が小さいほど検出鳴音数が多かった。以上の結果から、 ジュゴンの発声行動は、時間帯や潮汐などの外因的要素の影響を受けることが示唆された。 一 方 、 飼 育 下 で の オ ス 個 体 の 鳴 音 発 声 は 内 的 な 要 因 に よ り 誘 発 さ れ る こ と が 示 唆 さ れ て い る (Hishimoto et al. 2006)。次の課題として、内因的要素による発声行動の変化を解明する必要がある。そ こで、今後の研究では、生理周期に伴うホルモン分泌の変化に着目する。飼育個体の定期的な観察、お よび生理周期のモニターを行い、生理周期と鳴音発声の関連を調べる。 O O O O----030303 03 野生ミナミハンドウイルカに見られる対物行動の地域間比較 ○ 竹下知里(帝科大)、小木万布(御蔵島観光協会) 岡本亮介(小笠原ホエールウォッチング協会)、篠原正典(帝科大) イルカ類は海洋生物やゴミ、あるいは泡などの“物”を使った行動(以降、対物行動)をみせる。 伊豆諸島御蔵島と小笠原諸島父島の沿岸域に定住するミナミハンドウイルカ(Tursiops aduncus)個体群 においても、これらの対物行動が観察されている。本研究はその基礎的な記載を目的として、両個体群 でそれぞれ10年間、6年間、個体識別を目的に撮影された水中動画の解析を行なった。合わせて、小笠 原個体群においては、地元ウォッチング事業者へのアンケート調査、および、現地での行動観察調査も 約 2 ヵ月間行った。動画解析からは、対物行動の生起頻度に顕著な地域差はみられず、モノの種類や扱 い方には地域差が示唆された。しかし、小笠原個体群において行ったアンケート調査から、アンケート 結果と動画解析結果に差があり、動画解析では行動の全体像を把握できていないと思われた。 また、現地調査からは、小笠原個体群の動画解析では観られていなかったビニールや海藻をヒレに引っ 掛けている行動や、個体間で魚を渡し合う行動が観察でき、両個体群間の対物行動の、モノの種類や扱 い方にも差がないのではないかと思われた。事例報告的になるが、写真や動画を紹介するので、幅広い 意見を期待する。

(10)

口頭発表要旨

口頭発表要旨

口頭発表要旨

口頭発表要旨

O O O O----040404 04 鯨類に“文化”をみる難しさ ○篠原正典(帝科大) 霊長類、鳥類、鯨類などヒト以外の動物においても文化的行動が報告されてきた。しかし、観察され たある行動が、ある個体によって発見され、それが集団に広がり世代間で引き継がれていくという“文 化”的なものとして、明確に報告する事は常に困難を伴う。大きく先行する霊長類などの研究史を参考 にしつつ、鯨類という観察条件が限られた動物種において文化的行動を報告する際の困難さを整理・検 討し、この分野の発展可能性を聴衆のみなさまと一緒に考える話題提供をしたい。 O O O O----05050505 北海道沿岸海域におけるカマイルカの分布要因の推定 ○岩原由佳、三谷曜子、宮下和士(北大) カマイルカは 3~12 月に北海道沿岸に来遊し、時に 1000頭以上の群をなすことが目視調査で明らか となっている。本種はイワシ類やスケトウダラなど、沿岸において重要な漁業対象種を捕食することか ら、その分布や分布要因の把握が重要である。そこで本研究では、カマイルカが生態系に与える影響を 把握するための基礎的知見を得ることを目的とし、6~8月に繁殖海域として利用する噴火湾と摂餌海域 である津軽海峡に注目し、目視及び音響資源調査により得られた本種の分布と餌生物・物理環境との関 係を統計モデルにより表し、分布要因を推定した。 2011、2012年5~10月における目視調査より、噴火湾では44群855頭の発見があり、本種の分布と 塩分、魚群反応の間に正の相関が認められた。調査時期には親潮系水の影響下にある当海域において餌 のスケトウダラ稚魚が多いためと考えられる。一方、津軽海峡では31群361頭の発見があり、海底傾斜 と正の相関が見られた。一般的に傾斜の多い海域は餌豊度が高いため、本種は当海域で餌の潜在的遭遇 率の高い海域を選好していたと考えられる。 O O O O----060606 06 飼育下カマイルカ仔の異なる飼育環境下での遊泳パターンの変化と行動発達 〇石川恵、西本周平、地本和史(海遊館) 国内のカマイルカLagenorhynchus obliquidensの飼育開始は1930年代からであるが、飼育下で繁殖 した仔の行動発達に関する知見はほとんどない。海遊館では、2006年と2010年に同じ個体が出産し、 その仔は異なった環境で飼育した。本研究では、仔の遊泳パターンと社会行動の種類やバリエーション に注目して行動を記録・解析し、行動発達について検討した。2006年は予備水槽で母仔飼育(母仔)、2010 年は展示水槽で群れ飼育(母仔と成獣・亜成獣メス 4 頭(群れ))を行い、それぞれ 0 から259日齢、 260 日齢まで、1~24時間の連続観察を行った。その結果、母仔飼育では 生後約1カ月以降は仔が単独で泳 ぐ(単泳)割合が増加した。一方、群れ飼育では、単独遊泳が増加した後に、母仔と他個体による遊泳や仔 と他個体による遊泳が増加し、遊泳パターンが様々に変化している様子が観察された。また、群れ飼育 では仔の社会行動の種類やバリエーションが多く、行動発達の促進が示唆された。

(11)

口頭発表要旨

口頭発表要旨

口頭発表要旨

口頭発表要旨

O O O O----070707 07 鯨類漂着個体の腐敗・分解過程から迫る鯨類化石の産状へのアプローチ ○丸山啓志(京大) 鯨類化石の中には、互いが関節せず、遠く離れた骨要素が寄せ集められたように産出するものがある。 このような産状はなぜ・どのような過程を経てもたらされるのであろうか?これを解明するアプローチ の一つとして、鯨類遺骸の沿岸域での腐敗・分解過程の観察を行っている。一事例として、2011 年 10 月13日に愛知県田原市中山海岸に漂着したスナメリ1個体を用い、漂着した地点により南に50 m移動 させた上で、同海岸にて2ヶ月間経過観察を行った。 また、同時期に漂着した他の個体の観察・回収も 行い、比較した。結果、一度漂着した遺骸では、空気中で皮膚が乾燥し、特に遺骸末端部の硬化が進行 するため、鯨類遺骸の腐敗・分解過程は主に体幹部から進行し、硬化した末端部の骨要素が残存する“中 抜け”状態へと変化することが明らかになった。これは、既知の陸上脊椎動物の過程とは異なり、鯨類 特有の脂皮が関係していると考えられる。本研究より、鯨類化石の産状を検討する際、漂着による遺骸 の腐敗・分解・硬化についても考えることの重要性が示された。 O O O O----080808 08 オガワコマッコウ頭部の肉眼的構造・画像解析による検討 〇植草康浩(医療法人千秋双葉会・千葉大・鶴見大)、皆川智子、酒井孝 (アクアワールド大洗)、中村耕司、伊藤春香(中央水研)、奥津健司(八景島シーパラダイス)、 樽創(神奈川県博)、小寺春人(鶴見大)、古屋充子(横浜市大) イルカ類(ハクジラ類)は通常左右に分かれた鼻道のそれぞれに一対の脂肪嚢(Monkey lips)を有してお り、鼻空間内の空気の移動によってこの組織を振動させて超音波を発生していることが知られている。 オガワコマッコウの頭部形態には著しい左右差があり、通常の歯鯨とは異なった頭部形態を持つ。それ ゆえの興味深い超音波音の発生についての検討は報告が少ない。今回、同種における肉眼解剖の機会を 得たので、それらについて若干の検討を行った。また筆者は死亡個体に関する病理組織学的検討をライ フワークにしている。それらについても若干の報告を行う。

(12)

ポスター

ポスター

ポスター

ポスター発表

発表

発表 ・

発表

・展示

展示ブース

展示

展示

ブース

ブース要旨

ブース

要旨

要旨

要旨

P P P P----010101 01 飼育下ベルーガにおける排泄物中の性ホルモン測定による生殖生理調査法の確立 ○ 松村亜裕子、楠田哲士(岐阜大)、柿添裕香、大野佳、伊藤美穂、西本沙代、柿添太、 齋藤豊(名古屋港水族館)、土井守(岐阜大) ベルーガの生殖生理の解明と飼育下繁殖促進に向け、より低侵襲的な方法である排泄物を用いた内分 泌モニタリングが可能かどうかを検討した。名古屋港水族館の雄1頭と雌2 頭において検温時の仰臥位 で排泄された糞と尿、サインにより採取した尿を用いて、性ステロイドホルモン代謝物を定量し、血中 濃度の動態と比較した。また、犬用の排卵期検出簡易キットを用いて、雌の尿中LHの反応性を調べた。 雄の糞中と尿中テストステロン値は血中での動態と同様に9月から翌年4月に上昇する年周期性を示し た。交尾し妊娠に至った雌では、交尾期に尿中エストロジェン値に顕著な上昇が認められ、頂値を示し た日には LH の高い陽性反応がみられた。交尾日以降、プロジェスタージェンとエストロジェンは妊娠 期間を通して高値で維持された。糞または尿を用いて雌雄の性ステロイドホルモンの分泌動態を推定で き、また、犬用キットを用いて尿中 LH サージを検出できることが判明した。これらの方法により、ベ ルーガの生殖腺活動の状況を低侵襲的に捉えられるものと考えられた。 P P P P----020202 02 釧路沖に出現するシャチの個体識別 ○幅祥太(三重大) 日本近海に来遊するシャチについては、沖合域や北方四島周辺海域での発見分布などが報告されてお り、知床・根室海峡では個体識別研究も行われているが、その生態に関する知見は乏しい。本研究では、 釧路沖で秋季に目撃が多く、チャーター船による観察ツアーも行われていることをうけ、日本近海に生 息するシャチの生態解明の端緒として目視調査および個体識別用写真の撮影を行った。目視調査は2009 ~2011年に行われ、調査で得られた写真と別途提供を受けた2007~2011年の写真を用いて個体識別を 行った.識別後は知床・根室海峡との照合を行い、海域間の移動を探った。その結果、計72頭が識別さ れ、21頭で年を経た再発見が確認された。知床・根室海峡との照合の結果、10頭で一致がみられ、少な くとも釧路沖から知床・根室海峡までを行動圏とする群れの存在が確認された。このシャチ研究は、昨 年度から東海大学、北海道大学、常磐大学、京都大学、三重大学で協力体制をとり始め、調査の幅も広 がってきている。今回は、本調査がどのように行われているか、実際に使用している機材や写真を用い て紹介するほか、個体識別作業を簡易的に体験できる場を設ける。 P P P P----030303 03 骨格標本の重要性 ―現生種から見た化石イルカの分類基準の見直しの一例― ○丸山啓志、松岡廣繁(京大) 著者の所属する研究室では、化石に基づき、その“形”から脊椎動物の進化・分類・機能形態の解明 に取り組んでいる。その研究を行う上で、化石だけでなく、現生の骨格標本とも比較していく。そのた め、サンプルとして、脊椎動物化石の収集だけでなく、骨格標本の作成・収集も行なっている。 本ブースでは、著者の研究に用いたサンプルに加え、海棲哺乳類の化石・レプリカ・骨格標本を展示 する。また、研究に使用する機器等の展示も行う。 さらに、北海道沙流郡日高町富岡の沙流川河床左岸に分布する下部~中部中新統ニニウ層群より産出 したケントリオドン科Kentriodon属に属するイルカ化石(日高標本)の種レベルでの分類についてのポス ターを掲示する。本研究では、現在、ケントリオドン科が棲息してしないために、ケントリオドン科に 系統の近いマイルカ科・ネズミイルカ科の頭骨を用いて、従来のケントリオドン属の分類に使用された

(13)

ポスター

ポスター

ポスター

ポスター発表

発表

発表 ・

発表

・展示

展示ブース

展示

展示

ブース

ブース要旨

ブース

要旨

要旨

要旨

P P P P----040404 04 マイルカ上科 3 種(バンドウイルカ、カマイルカ、ベルーガ)における自己鏡映像の認知 ○陳香純(関大)、友永雅己(京大)、中島定彦(関大)、上野友香、吉井誠(名古屋港水族館) 名古屋港水族館で飼育されているバンドウイルカ2頭、カマイルカ1頭、ベルーガ3頭の合計6個体 を対象に、鏡に映った自分の姿を自分だと認識する「自己鏡映像認知(mirror self-recognition)」につい て調べた。バンドウイルカとカマイルカでは亜鉛華軟膏、ベルーガでは口紅を使用し、各個体の左目上 後方と頭部の2ヵ所にマークを付けたうえで鏡を10分間呈示し、その間に観察された行動をビデオ記録 し分析した。その結果バンドウイルカでは、1個体がマークの付いた左側を鏡に向ける頻度が増加し、左 目上に付いていたマークを凝視していた可能性が考えられた。ベルーガでは1個体がマークを壁面や展 示面に擦るような行動が観察された。しかしカマイルカでは、鏡に対して口を開ける、頭を振るといっ た社会的反応が見られ、鏡像を他者と認識した可能性考えられた。これらのことから、バンドウイルカ とベルーガにおいて自己鏡映像認知が示唆されたため、鯨類の中でも自己鏡映像認知が可能なグループ、 不可能なグループが存在する可能性が推測される。また、展示ブースでは実験方法についても紹介する。 P P P P----050505 05 サメとイルカの胃内容物調査方法 ○ 杉山いくみ(東海大) 現在、サメとイルカの食性を調べるために胃の内容物の調査を行っている。サメ・イルカは、胃の内容 物はもちろん、胃の構造、大きさは異なるが、ほぼ同じ調査方法でその食性を分析することができる。 ここでは、その胃内容物調査の方法を示す。まず、胃袋を切開し、内容物を取り出す。取り出した内容 物には、消化が進んでいない魚類・頭足類、肉片や骨片、寄生虫、甲殻類などがあるが、これらを分類し、 重量などの測定、写真撮影を行う。すべての魚類と頭足類からは、その種類を調べるために、それぞれ 耳石・顎板を取り出す。また、消化されずに残っているすべての耳石・顎板も回収する。次に、回収した 耳石・顎板から、全魚類・頭足類の種を調べる。耳石・顎板は、ともに種によって形状が異なるため、これ を調べることによって、魚類・頭足類の種を知ることができる。このたびは、サメとイルカの胃から実際 に出現した内容物の一部を使用し、上記の胃内容物調査について展示を行う。 P P P P----060606 06 鯨の指輪 〜鯨モチーフ作品で鯨をもっとメジャーに〜 ○栗山夏美(WAVE TALE) 鯨類の形態や生態をリアルに捉えた、オリジナルシルバーリングの展示。研究者による研究が世に反 映されるためには、広く一般の方々の海や鯨類への興味関心が必要と考える。都内で個展等を開催し、 来場者に海や鯨類に興味を抱かせることをねらっている。その活動と手応えの紹介。 P P P P----07070707 アクアサウンドの水中音響機器 ○新家富雄(株式会社アクアサウンド) 海 棲 哺 乳 類 の 調 査 用 に 開 発 さ れ た 、 水 中 録 音 装 置 :AUSOMS、 AUSOMS-mini、 水 中 マ イ ク の AQHシ リ ー ズ 、曳 航 式 ハ イ ド ロ ホ ン:Towed Aquafeeler な ど の 水 中 音 響 機 器 を 展 示 、 紹 介 を さ せ て 頂 き ま す 。 ま た 、 水 中 音 響 機 器 を 使 っ た 調 査 の ご 相 談 も 受 け 付 け ま す 。

(14)

ポスター

ポスター

ポスター

ポスター発表

発表

発表 ・

発表

・展示

展示ブース

展示

展示

ブース

ブース要旨

ブース

要旨

要旨

要旨

P P P P----080808 08 マリンピア松島水族館と研究協力例 ○神宮潤一(マリンピア松島水族館)、○吉田弥生(京大) マリンピア松島水族館の生き物紹介を行います。また大学との研究協力活動の一環として、飼育下で は希少種となっているイロワケイルカを対象にした、研究事例をご紹介致します。 P P P P----090909 09 飼育下ワモンアザラシにおける水中音声の機能推定 ○水口大輔(京大)、角川雅俊(小樽水族館)、幸島司郎(京大) 水中では音の伝達効率が非常に高く、多くの海棲動物が音を用いてコミュニケーションを行う。北極 圏に生息するワモンアザラシにおいてもまた、非常に多様な水中音声が報告されている。しかし、野外 での水中行動の観察が困難なことから、音声の機能については未だ明らかにされていない。本研究では、 行動の直接観察が可能な飼育下アザラシにおいて水中音声と行動とを併せて観察し、発声前後の行動 および発声の季節性から音声の機能を推定した。水中音声は音響的特徴から6つのタイプに分類された。 このうち 3 タイプについては年間を通じた発声が見られ、発声は主に闘争行動に付随して観察された。 定着氷域を選好する本種においては、呼吸穴を巡る闘争が頻繁に起きていると考えられており、野外で はこのような闘争に際して水中音声が用いられる可能性が示唆された。残り3タイプの音声については、 繁殖期にのみ、また成獣オスでのみ観察され、発声は成獣メスへの接近時に起こった。したがって、こ れらの音声は求愛行動に付随するものと考えられた。 P P P P----101010 10 御蔵島のミナミハンドウイルカ個体識別調査 ○酒井麻衣(京大) 伊豆諸島のひとつ御蔵島では、島の周辺に生息するミナミハンドウイルカを対象に、1994 年より現在 まで水中ビデオ撮影による個体識別調査が行われています。この展示では、調査の方法や調査の結果明 らかになったことを展示します。水中映像の展示、個体識別作業体験コーナーも設ける予定です。 P P P P----111111 11 小型鯨類音響観測装置 A-tag ○木村里子(名大)、亀山紗穂(京大) A-tagという小型鯨類(イルカ類)の音響観測装置の展示をおこないます。イルカの声を受信することで、 その存在だけでなく頭数を数えることができる装置です。日本のみならず、中国、トルコ、マレーシア など世界各国で実際に使用され、明らかになったイルカの生態とともに紹介させていただく予定です。

(15)

本 年 度 も 「 海 の 生 き 物 − 食 べ る い た し ま す 。 研究・調査・観光・ウォッチングなどで 海 棲 哺 乳 類 の 餌 と な る 、 プ ラ ン ク ト ン 出品していただき、会場入口フロアに いただきました写真から、参加者 真の下についているラベルにシールを

勇魚

機関誌「勇魚」のバックナンバーを 1月12日(土)18:30〜(18:20〜受付) 会 員 : 一 般 4,000 円 、 学 生 非 会 員 : 一 般 4,500 円 、 学 生 勇魚会事務局 京都市左京区田中関田町 ウェブサイト

写真展のご案内

べ る 生 物 ・ 食 べ ら れ る 生 物 − 」 を テ ー マ と し て ・ウォッチングなどで撮影された海 棲 哺 乳 類 プ ラ ン ク ト ン 、 魚 類 、 頭 足 類 等 の 写 真 を 思 フロアに展示させていただいております。 参加者の皆様の投票により大賞を決めさせていただきます についているラベルにシールを張っていただきます。皆様の投票お待ちしております

勇魚バックナンバー販売のご案内

のバックナンバーを販売しておりますので、ぜひこの機会にお手

懇親会のご案内

) 学 生 3,000 円 学 生 3,500 円 2012年度勇魚会シンポジウム 京都市左京区田中関田町2-24 京都大学野生動物研究センター ウェブサイト:http://isanakai.web.fc2.com/index.html 店名 住所 電話 アクセス 事務局員 090-を テ ー マ と し て 写 真 展 090-を 開 催 海 棲 哺 乳 類 の 写 真 は も ち ろ ん 、 思い出エピソードとともに めさせていただきます。投票方法は写 ちしております。 手に取ってご覧下さい。 センター内 075-771-4399 http://isanakai.web.fc2.com/index.html 店名 PRONTO 品川店 住所 東京都港区港南 1-8-27 日新ビル1F 電話 03-5769-8513 アクセス JR・京急本線 品川駅港南口 徒歩2分 事務局員(山本知里)受付携帯 -3460-8970

参照

関連したドキュメント

名称 原材料名 添加物 内容量 賞味期限 保存方法.

■はじめに

「光」について様々紹介や体験ができる展示物を制作しました。2018

2016 年 9 月 17 日に国際学会 APACPH(Asia-Pacific Academic Consortium for Public Health Conference)においてポスター発表を行った。. 題名「Social Support and

令和4年3月8日(火) 9:00 ~ 9:50 10:10 ~ 11:00 11:20 ~ 12:10 国  語 理  科 英  語 令和4年3月9日(水) 9:00 ~ 9:50 10:10 ~

平成30年5月11日 海洋都市横浜うみ協議会理事会 平成30年6月 1日 うみ博2018開催記者発表 平成30年6月21日 出展者説明会..

授業内容 授業目的.. 春学期:2019年4月1日(月)8:50~4月3日(水)16:50

③展示場 一般社団法人 日本展示会協会 経済産業省 館内換気徹底の記載のみ