平成24年11月30日
総合通信基盤局
事業政策課
市場評価企画官
柴崎
哲也
資料3
電気通信事業分野における
競争状況の評価2011の概要
電気通信事業分野における
競争状況の評価2011の概要
競争状況の概要
1競争評価のプロセス
競争評価2011における分析・評価の対象市場○ 2003年電気通信事業法改正により、規制の体系を事前規制から事後規制を基本とする仕組に
転換。そこで、急激な変化を続ける市場動向を的確に把握するための手段として競争評価を導入。
評価結果については、政策立案の基礎データとして活用。
○ 競争評価2011においては、近年、スマートフォン等の普及に伴いサービス形態やビジネスモデ
ルの変化が著しい「移動系データ通信市場」や、メタル回線から光ファイバへのマイグレーションの
進展が予想される中、「ブロードバンド市場」及びその中心的な存在である「FTTH市場」について、
市場規模、市場集中度、料金といった従来の基本データに加え、幅広い要素を勘案して重点的に
分析・評価を実施。
概 要
競争評価アドバイザリーボード構成員
2縣
公一郎
早稲田大学政治経済学術院教授
依田
高典
京都大学大学院経済学研究科教授
大橋
弘
東京大学大学院経済学研究科教授
岡田
羊祐
一橋大学大学院経済学研究科教授
川濵
昇
京都大学大学院法学研究科教授
辻
正次
兵庫県立大学大学院応用情報科学研究科教授
野原
佐和子
株式会社イプシ・マーケティング研究所代表取締役社長
林
秀弥
名古屋大学大学院法学研究科准教授
舟田
正之
立教大学法学部名誉教授
【座長】
【座長代理】
50音順● 2011年度末の移動系通信市場における契約数は、1億3,276万(対前年度+7.7%)と漸増。事業者
別シェアは、ドコモ45.3%、 KDDI26.4%、ソフトバンクモバイル21.8%(ウィルコムを含めると25.2%)。
● 市場集中度(HHI)は3,268と依然として高水準にあり、3社による寡占的な状態にあるが、数値自体
は年々減少傾向。
● 評価に当たっての新たな勘案要素として、①MVNOの動向(契約者数484万、247社)、②SIMロック
解除の状況(55.2%)、③番号ポータビリティ(1622万件(H24.6))、④移動と固定の連携サービス(P5
参照)、⑤データ通信専用端末の動向(契約数898万)、⑥ネットワークレイヤーと上位下位レイヤーと
の関係(P4参照)、について分析。
【契約数(MVNO契約数を含む)】 【事業者別シェア及び市場集中度(HHI)】 1,020 2,088 3,152 4,153 5,114 6,114 6,935 7,594 8,192 8,700 9,179 9,672 10,272 10,749 11,218 11,954 12,125 12,313 12,556 12,820 151 603 673 578 571 584 570 546 514 448 469 498 462 456 411 375 399 415 431 456 1,171 2,691 3,825 4,731 5,685 6,698 7,505 8,140 8,706 9,147 9,648 10,170 10,734 11,205 11,630 12,329 12,524 12,728 12,987 13,276 129.8% 42.1% 23.7% 20.2% 17.8% 12.0% 8.5% 7.0% 5.1% 5.5% 5.4% 5.5% 4.4% 3.8% 6.0% 7.7% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 120% 140% 0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 96.3 97.3 98.3 99.3 00.3 01.3 02.3 03.3 04.3 05.3 06.3 07.3 08.3 09.3 10.3 11.3 11.6 11.9 11.12 12.3 PHS 携帯電話(フィーチャーフォン、スマートフォン等) 携帯電話・PHS 増加率(対前年度末) (万契約) (増加率) 56.7% 55.9% 54.6% 54.2% 53.5% 52.0% 49.7% 48.7% 48.2% 47.1% 46.6% 46.3% 45.9% 45.3% 22.3% 22.6% 24.3% 25.7% 26.6% 27.8% 28.3% 27.5% 27.4% 26.8% 26.6% 26.4% 26.4% 26.4% 16.9% 17.7% 17.7% 16.7% 15.9% 15.7% 17.3% 18.4% 18.8% 20.6% 20.9% 21.1% 21.4% 21.8% 4.3% 4.1% 3.5% 3.0% 3.2% 3.3% 3.3% 3.4% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 0.4% 1.3% 2.0% 2.5% 2.7% 2.8% 2.9% 3.0% 4,024 3,966 3,903 3,926 3,855 3,756 3,594 3,500 3,461 3,386 3,355 3,331 3,304 3,268 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 02.3 03.3 04.3 05.3 06.3 07.3 08.3 09.3 10.3 11.3 11.6 11.9 11.12 12.3 NTTドコモ KDDI(沖縄セルラー含む) ソフトバンクモバイル ウィルコム(旧DDIポケット+旧アステル沖縄) イー・アクセス HHI移動系通信市場①
3 (参考)12.6値 13,461 (参考)12.6値 470 (参考)12.6値 12,991 (参考)12.6値 22.1% (参考)12.6値 26.5% (参考)12.6値 44.9%移動系通信市場②(上位下位レイヤーの動向)
4
【上位下位レイヤーにおけるサービス提供状況(主要3事業者)】
自社提供 資本出資 業務提携 docomo au Softbank Apple Google Amazon Microsoft その他
SNS ドコモコミュニ
ティ
・au one GREE
・うたとも Google+
Facebook Twitter GREE Mobage mixi 動画配信
BeeTV ・LISMO Video ・EZチャンネルプラス ・ビデオパス 選べるかんた ん動画 iTunes ・Google Play ・YouTube ニコニコ動画 GyaO Ustream Hulu dマーケット VIDEOストア 音楽配信 dマーケット Musicストア ・LISMO Store ・うたパス かんたんミュー
ジック iTunes Google Play Amazon MP3
music.jp レコチョク mora/mora win dwango.jp
検索サイト Google Bing(MSN) goo
Yahoo! アプリ マーケット dマーケット アプリストア au Market Softbankピック アップ App Store
Google Play Amazon AppStore for Android Marketplace ソフトフォン
(VoIP) Line Skype
LINE Viber 050 plus 端末
(OS) iOS Android Windows
端末 (ハード)
・iPhone ・iPad ・iPod Touch
・Nexus7 Kindle ・Surface 【上位下位レイヤーの全体像】 ● 近年、スマートフォンやタブレット端末の普及に伴い、SNSや動画・音楽配信、アプリマーケットなど、プラット フォームレイヤーの事業者が世界的に利用者数を拡大するなどしており、これらの事業者やその提供する サービス等が、ネットワークレイヤー(特に移動系通信市場)における競争へ及ぼす影響の有無については、 本競争評価においても大きな関心事項であることから、上位下位レイヤーとネットワークレイヤーとの関係に ついて分析を実施している。 ● 端末やプラットフォームレイヤーで高いシェアを有する、又は短期間で利用者数が爆発的に増加している サービスのアプリのプリインストール率が高い。今後、それらの上位下位レイヤー事業者と通信事業者との間 で排他的な取引等が行われることがあれば、特定の通信事業者に利用者がロックインされる可能性は否めな いが、現時点でそのような状況にあるとはいえない。
データ通信(固定系)①(固定系ブロードバンド市場)
【契約数の推移】 1,780.2 1,855.4 1,910.6 1,975.7 2,021.8 2,093.1 2,143.0 2,189.9 2,230.3 973.5 936.1 899.0 859.3 820.1 778.9 741.2 705.8 670.5 531.4 537.7 552.8 566.6 567.4 573.4 577.9 590.9 590.9 3,285.2 3,329.2 3,362.5 3,401.6 3,409.3 3,445.4 3,462.1 3,486.5 3,491.7 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 10.3 10.6 10.9 10.12 11.3 11.6 11.9 11.12 12.3 FTTH契約数 ADSL契約数 CATVインターネット契約数 (単位:万回線) 【事業者別シェア及び市場集中度(HHI)の推移】 27.7% 29.1% 30.0% 22.5% 23.4% 24.0% 7.7% 8.3% 8.5% 11.6% 9.3% 7.5% 4.3% 5.1% 5.2% 6.1% 5.5% 5.8% 7.0%1.6% 5.7% 4.6% 1.5% 1.4% 12.5% 11.9% 12.1% 3,048 3,008 3,152 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 10.3 11.3 12.3 NTT東日本 NTT西日本 J:COMグループ ソフトバンクグループ KDDI 電力系事業者 イー・アクセス UCOM その他 HHI●
2011年度末の固定系ブロードバンド市場における総契約数は3492万(対前年度+
2.4%)。事業者別シェアを見ると、NTT東西54.0%(+1.5%)、J:COMグループ8.5%(+0.2%)、ソフ
トバンクグループ 7.5%(▲1.8%)、KDDI6.1%(+0.9%)、電力系事業者5.8%(+0.3%)。
● 市場集中度(HHI)は全国では3,152。東日本で3,590、西日本で2,771と東高西低の状況。
● 評価に当たっての新たな勘案要素として、①固定系と移動系の連携サービスの動向(例: au
スマートバリュ=2012.3開始)、②事業者グループの状況(例:通信事業者と医療・教育・環境等の
他業種との連携)、について分析。
● ①については初期状態にあることや、②については固定系ブロードバンド市場への影響が
不透明であることから、今後注視すべき分野との結論。
5 (参考)12.6値 595.8 (参考)12.6値 634.4 (参考)12.6値 2283.9 (参考)12.6値 3514.1 (参考)12.6値 30.1% (参考)12.6値 24.2% (参考)12.6値 7.1% (参考)12.6値 6.5% (参考)12.6値 4.2%【契約数の推移】 163.9 193.0 226.0 264.4 312.8 361.6 409.2 456.6 501.2 550.0 599.1 650.5 704.2 754.5 796.5 839.4 881.8 928.5 969.8 1,014.3 1,058.4 1,097.4 1,135.3 1,180.3 1,217.5 1,256.2 1,292.5 1,326.9 1,364.7 125.0 147.3 171.1 198.5 232.0 268.0 305.3 336.5 378.3 418.5 451.6 482.4 511.2 554.1 579.1 602.3 619.9 660.4 682.2 705.3 721.9 758.0 775.3 795.4 804.3 836.9 850.4 863.0 865.6 288.9 340.3 397.1 462.9 544.8 629.5 714.5 793.1 879.5 968.5 1,050.8 1,132.9 1,215.3 1,308.6 1,375.6 1,441.7 1,501.7 1,588.9 1,651.9 1,719.6 1,780.2 1,855.4 1,910.6 1,975.7 2,021.8 2,093.1 2,143.0 2,189.9 2,230.3 17.8% 16.7% 16.6% 17.7% 15.5% 13.5% 11.0% 10.9% 10.1% 8.5% 7.8% 7.3% 7.7% 5.1% 4.8% 4.2% 5.8% 4.0% 4.1% 3.5% 4.2% 3.0% 3.4% 2.3% 3.5% 2.4% 2.2% 2.2% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 05.3 05.6 05.9 05.12 06.3 06.6 06.9 06.12 07.3 07.6 07.9 07.12 08.3 08.6 08.9 08.12 09.3 09.6 09.9 09.12 10.3 10.6 10.9 10.12 11.3 11.6 11.9 11.12 12.3 戸建て+ビジネス向け市場 集合住宅市場 増加率(四半期) (単位:万回線) (増加率) 【事業者別シェア及び市場集中度(HHI)の推移】 30.6% 34.7% 38.6% 40.8% 41.9% 42.3% 42.1% 41.9% 27.0% 28.0% 30.4% 31.4% 32.2% 32.1% 32.4% 32.3% 18.1% 17.0% 10.8% 10.8% 11.1% 9.2% 9.2% 9.0% 6.6% 5.8% 5.5% 8.0% 8.8% 9.5% 9.8% 8.7% 6.2% 4.6% 3.4% 3.0% 2.5% 2.2% 14.6% 11.6% 7.3% 6.6% 5.9% 5.3% 5.1% 5.0% 3,704 4,281 5,046 5,424 5,713 5,836 5,704 5,691 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 05.3 06.3 07.3 08.3 09.3 10.3 11.3 12.3 NTT東日本 NTT西日本 電力系事業者 KDDI UCOM その他 HHI (HHI)
●
2011年度末のFTTH市場における契約総数は2,230万(対前年度+10.3%)と、増加割合は鈍
化傾向ながら依然として増加。事業者別シェアを見ると、NTT東西74.2%(▲0.3%)、電力系
事業者9.0%(▲0.2%)、KDDI9.5%(+0.7%)。
● 市場集中度(HHI)は近年減少傾向であるも5,691。東日本で6,630、西日本で4,429と東高西低。
● 評価に当たっての新たな勘案要素として、①設備競争の状況、②事業者間取引の状況、③固定
系と移動系の連携サービスの動向、④ISPとのセット販売、⑤事業者グループの状況、について分
析。④に関する利用者アンケートによれば、セット販売がISPと契約する決定要因であるとの回答は
13.8%に過ぎず、FTTH市場への影響は僅少。また、①・②はP7、③・⑤はP5のとおり。
データ通信(固定系)②(FTTH市場・全国)
6 (参考)12.6値 1,401.1 (参考)12.6値 882.8 (参考)12.6値 2,283.9 (参考)12.6値 41.7% (参考)12.6値 32.2% (参考)12.6値 10.0% (参考)12.6値 10.0% (参考)12.6値 2.2% (参考)12.6値 4.9%データ通信(固定系)③(FTTH市場・都道府県=設備競争の状況)
【NTT東西による光ファイバの貸出回線数及び当該回線数のNTT 東西の保有光ファイバ回線数に占める割合(都道府県別)】 ‐5.0% 0.0% 5.0% 10.0% 15.0% 0 20,000 40,000 60,000 80,000 100,000 120,000 140,000 160,000 北海 道 青森 県 岩手県 秋田 県 宮城 県 山形 県 福島 県 新潟県 茨城 県 栃木県 群馬県 埼玉県 千葉 県 東京 都 神奈 川県 山梨県 長野 県 静岡 県 岐阜 県 愛知 県 三重 県 富山 県 石川 県 福井県 滋賀 県 京都 府 大阪 府 兵庫 県 奈良 県 和歌 山県 鳥取県 島根 県 岡山 県 広島 県 山口県 徳島 県 香川県 愛媛県 高知 県 福岡県 佐賀 県 長崎県 熊本 県 大分県 宮崎県 鹿児 島県 沖縄 県 10.3 11.3 12.3 10.3 11.3 12.3 左軸(棒):NTT東西による光ファイバの貸出回線数 右軸(線):当該回線数のNTT東西の保有光ファイバ回線数に占める割合 西日本地域 東日本地域 全国平均(5.8%)●
都道府県別の契約数及び事業者別シェアを見ると、東日本地域と比較し、西日本地域では
FTTH契約数におけるNTT西日本以外の事業者のシェアが高い傾向にある。また、東日本地域
及び西日本地域の東海ブロックでKDDIが一定程度のシェアを有しているほか、西日本地域で
電力系事業者のシェアが総じて高くなっており、特に静岡、奈良、島根及び徳島の各県では
CATV事業者のシェアも高い傾向にある。
●
2011年度末時点におけるNTT東西による光ファイバ回線の貸出回線(相互接続)の総数は
約72万回線。このうち、NTT東日本分は約48.9万回線、NTT西日本分は約22.8万回線となって
いる。NTT東西が保有する光ファイバ回線数に占める貸出回線数の割合は、全都道府県平均
で5.8%。
【事業者別シェア(都道府県別 、2011年度末)】 7,547 8,663 6,129 5,650 8,779 4,189 6,504 5,269 5,818 7,967 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 9,000 10,000 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 北 海 道 青 森 県 岩 手 県 秋 田 県 宮 城 県 山 形 県 福 島 県 新 潟 県 茨 城 県 栃 木 県 群 馬 県 埼 玉 県 千 葉 県 東 京 都 神 奈 川 県 山 梨 県 長 野 県 静 岡 県 岐 阜 県 愛 知 県 三 重 県 富 山 県 石 川 県 福 井 県 滋 賀 県 京 都 府 大 阪 府 兵 庫 県 奈 良 県 和 歌 山 県 鳥 取 県 島 根 県 岡 山 県 広 島 県 山 口 県 徳 島 県 香 川 県 愛 媛 県 高 知 県 福 岡 県 佐 賀 県 長 崎 県 熊 本 県 大 分 県 宮 崎 県 鹿 児 島 県 沖 縄 県 NTT東西 電力系事業者 KDDI UCOM その他 ブロック別HHI 西日本地域 東日本地域 7評価結果(主なもの)
8 ■ 固定系ブロードバンド市場 ○ 事業者別シェアの状況、市場集中度、固定電話市場からのレバレッジの懸念があること等を踏まえれば、東日 本地域ではNTT東日本が、西日本地域ではNTT西日本が各々単独で市場支配力を行使し得る地位にある ○ 第一種指定電気通信設備に係る規制措置が講じられている中、FTTHの契約数の増加率が鈍化傾向にあること 等も踏まえれば、NTT東西が実際に市場支配力を行使する可能性は低い。 ○ なお、事業者別シェアの数値のみを見れば、NTT東西と他のシェア上位の事業者が協調して市場支配力を行使 し得る地位にあるが、固定系ブロードバンド市場における競争状況を勘案すれば、実際に協調して市場支配力を 行使する可能性は低い。 ■ FTTH市場 ○ 東日本地域においては、NTT東日本が依然として単独で市場支配力を行使しうる地位にあると考えられるが、 第一種指定電気通信設備に係る規制措置が講じられている中、契約数の増加率は鈍化していることや、事業者間 取引の分析、新たなサービス競争状況も踏まえれば、実際に市場支配力を行使する可能性は低い。 ○ 西日本地域においては、NTT西日本が単独で市場支配力を行使し得る地位はNTT東日本と比較して低下して いると考えられるが、東日本地域と同様、第一種指定電気通信設備に係る規制措置が講じられている中、設備競 争の分析結果や新たなサービス競争状況を踏まえれば、実際に市場支配力を行使する可能性は低い。 ○ NTTドコモのシェアは依然として高いが近年減少傾向にあること、平均月次増加率や番号ポータビリティの状況 などを踏まえれば、市場支配力を行使し得る地位は低下している傾向にある。 ○ 料金等のキャンペーンの展開状況、MVNOによる潜在的な競争圧力、上位下位レイヤー等との連携サービスな どの各社の取組状況を踏まえれば、NTTドコモが単独又は協調による市場支配力の行使の可能性は低い。 ○ 上位下位レイヤーとの関係については、現時点では、業務提携等を通じ、特定の通信事業者が利用者を囲い込 む状況は見られないこと等から、上位下位レイヤーとの連携を通じた市場支配力の形成の兆候は見られない。 移動系通信市場(音声通信、データ通信) データ通信(固定系)<参考>競争評価2011の意見募集に対して寄せられた意見等
9 提出意見 総務省の考え方 ■ 市場画定に関するもの ・情報通信市場全体を一つの市場として、上位・下位レイヤー等 も含めて分析・評価すべき【NTT持株、NTT東、ドコモ】 ・ 固定・移動を一つの市場として捉えた分析・評価等を行うべ き【NTT東、NTT西】 ・ 評価結果案では、個々の市場における事業者 別シェア等の数値を踏まえ評価を行ったところ。 なお、今後のサービスや市場の動向について データ収集の可能性も含め、注視する。 ・ 現状は、需要の代替性等により市場を画定し ており固定・移動別々の分析を行っている。将 来的な市場の在り方について検討を行っていく 旨、評価結果案に記述している。 ■ 市場支配力に関するもの ・ 移動体通信市場においては、明らかに市場支配力を有すると される事業者は存しない【ドコモ】 ・ 移動体通信市場において、上位3社に市場支配力が強く存在 【KOP】 ・ 固定系ブロードバンド市場及びFTTH市場においては、N TT西日本は市場支配力を行使し得る地位にはない【NTT 西】 ・ FTTH市場において、「NTT東・西が実際に市場支配力 を行使する可能性は低い」と評価すべきではない【KDDI、 SB】 ・ 評価結果案では、事業者別シェア等の数値に 加え、様々な要素を勘案し、総合的に評価を 行ったところ。 ■ 分析方法・内容に関するもの ・ データ収集については、報告規則などの見直しを含めた制度 面での整備も視野に入れることが必要【イー・アクセス】 ・ 報告規則の見直しを含めたデータ収集の在り 方については、今後検討を行う。 意見募集期間 平成24年7月18日(水)~同年8月16日(木) 提出事業者 日本電信電話(株)、 (株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ、東日本電信電話(株)、西日本電信電話(株)、KDDI(株)、 ソフトバンクグループ、イー・アクセス(株)、 (株)ケイ・オプティコム、ヤフー(株)競争評価2012に向けた取組 ①
スケジュール(案)
10▲
▲
データ収集・アンケー ト調査及び分析12年
10月
13年
1月~
11月
12月
3月
4月
5月
6月
第1 回 第3 回 最終報告(案) 定点 的評価の評価案 に関 する 検討 実施細 目 20 12( 案)につい て の検討7月
競争評価2 0 12の確定意
見
招
請
実施細目2 0 12 (案 )に係る 意見招請 実施細 目 20 12の確定 第4 回 最終報告書案の検討▲
アンケート内容 (事業者向け、 利用者向け)の 検討 第2 回 戦略的評価 の討議▲
競争評価2012に向けた取組 ②
市場画定の部分見直し(移動系超高速ブロードバンド市場の急成長)
・ 本年6月時点におけるLTEとBWAの契約数の合計は666.4万で、ADSLやCATVインターネットの契約数を超えて おり大きな伸びを示している。特にLTEは大手2社が本年9月にサービスを開始するなど、今後更なる成長の見込み。 ・ そこで、LTEとBWAについては、移動系超高速ブロードバンド市場として一体的に捉え、移動系通信(データ通信)市 場の部分市場として画定する。 【LTE及びBWAの契約数の推移】 【参考:固定系ブロードバンド市場における契約数の推移】 ※ 電気通信事業者協会(TCA)の発表によれば、最新の契約数は次のとおり。 http://www.tca.or.jp/database/2012/10/・BWAの契約数のうち、UQコミュニケーションズとWireless City Planningの合計値 303.8万契約(12.06時点) ⇒ 419.4万契約(12.10時点)
・LTEの契約数のうち、NTTドコモの契約数
331.7万契約(12.06時点) ⇒ 671.6万契約(12.10時点)
競争評価2012に向けた取組 ③
市場画定の部分見直し(全体像)
音 声 通 信 メタル FTTH CATV 050‐IP電話 NTT東西 加入電話 0ABJ‐IP電話 CATV電話 直収電話 《 有 線 》 〈固定電話市場〉 〈050-IP電話市場〉 ソフトフォン 〈WANサービス市場〉 IP‐VPN 広域イーサネット インターネットVPN NTT東西のフレッツVPNワイド等 固定系 移動系 法人向けネットワークサービス 《 無 線 》 P H S L T E MVNO MVNO 3 G MVNO 〈移動系通信(データ通信)市場〉 公衆 無 線 L A N 凡例: 画定市場 部分市場 B W A MVNO PHS 《 無 線 》 ソ フ ト フ ォ ン 携帯電話 〈移動系通信(音声通信)市場〉 メタル 《 有 線 》 ISP FTTH CATVCATV A D S L 〈ISP(固定系)市場〉 〈固定系ブロードバンド市場〉 集合 住宅 戸建 住宅 + ビジネス C A T V FTTH データ通信 12 部分市場として、 「移動系超高速ブロードバンド市場」 を画定競争評価2012に向けた取組 ④
実施細目2012(案)のポイント
13 ・ 競争評価2011の枠組を原則として維持し、「移動系通信(音声通信・データ通信)」、「データ通信(固定 系)」、「音声通信(固定系)」、「法人向けネットワークサービス」における各市場を画定 ・市場構造の急速な変化に対応するため、「移動系超高速ブロードバンド」(LTE、BWA)を データ通信(移動系)の部分市場として画定 ・ 競争評価2011中「勘案要素」とした指標をできる限り基本データとして継続的に分析 (例:MVNOやデータ通信※専用端末の動向、設備競争の状況、事業者間取引の状況) ※ 事業者アンケート等を通じ入手・分析したデータ通信の契約数等について、より正確なデータ把握に努める。 ・ 需要側データの分析・評価を強化するため、従来の「料金」に加え以下の項目を追加 ①料金等、②サービス品質、③サービス変更コスト基本データの整理・拡充
○ 移動系通信市場における新規参入事業者の事業環境
・新規参入事業者(MVNO事業者各社)の視点からの競争条件の分析○ 市場間の連携サービスの利用動向
・スマホ+FTTHをはじめとした連携サービスの普及動向と競争条件への影響○ 固定ブロードバンド・モバイルインターネットの上流サービス利用分析
市場画定の部分見直し
戦略的評価の新テーマ採用
「電気通信事業分野における競争状況の評価に関する基本方針(本年2月改
定)」に基づき、2012年度における「電気通信事業分野における競争状況の評
価」(以下「競争評価」という。)の具体的な実施プロセス等の詳細を定める。
領域 データ通信 音声通信 法人向けネット ワークサービス 固定系 ISP(固定系) 移動系 移動系 固定系 市場 固定系ブロードバンド ISP(固定系) (データ通信)移動系通信 (音声通信)移動系通信 固定電話 050-IP電話 WANサービス FTTH 移動系超高速ブロードバンド 分析指標 基本 データ [供給側データ] ・市場の規模、 事業者別シェア ・市場集中度 ・設備競争の状況 ・事業者間取引の状況 [供給側データ] ・市場の規模、 事業者別シェア ・市場集中度 [供給側データ] ・市場の規模、事業者別シェア (MVNO、データ通信専用端末等(通信 モジュールを含む。)を含む。) ・市場集中度 [供給側データ] ・市場の規模、 事業者別シェア ・市場集中度 [供給側データ] ・市場の規模、 事業者別シェア ・市場集中度 [供給側データ] ・市場の規模、 事業者別シェア ・市場集中度 [需要側データ] ・料金等 ・サービス品質※1 ・サービス変更コスト ※2 [需要側データ] ・料金等 [需要側データ] ・料金等(ARPUを含む。) ・サービス品質※1 ・サービス変更コスト※2 (SIMロック解除、番号ポータビリ ティ、端末コスト等を含む。) [需要側データ] ・料金等 (接続料含む) [需要側データ] ・料金等 [需要側データ] ・料金等 評価に当 たっての 勘案要素 ・NTT東西加入電話によ るFTTH市場へのレ バレッジの懸念関係 ・FTTH市場における 参入が進んでいないエ リアの状況 ・上位下位レイヤーをレバレッジと したネットワークレイヤーへの影 響 ・クラウドサービ スの影響 テーマ ① 移動系通信市場における新規参入事業 者の事業環境(供給側) ② 市場間の連携サービスの利用動向(需要側) ③ンターネットの上流サービス利用分析固定ブロードバンド・モバイルイ 分析指標等 ・MVNO事業者の参入・退出の状況 ・MVNO事業者の事業内容のパターン分類 ・MVNO事業者から見た競争条件 ・海外における新規参入事業者の参入状況等 ・市場間の連携サービスの利用動向 ・FTTH市場における市場支配力の固定電話やISP に与える影響 ・スマートフォンを中心とした連携サービスの状況 ・事業者グループの状況 昨年度に引き続き、「固定ブロードバ ンド・モバイルインターネットの上流 サービス利用分析」を取り上げる。 ※1 通信速度、利用者満足度を含む。 ※2 解約手数料ほか、メールアドレスや電話番号を維持するための費用を含む。 <戦略的評価> <定点的評価>