ガロア理論を使わず5次方程式の解の公式不存在の予想 埼玉県公立中学校教諭 佐々木俊二
2 次 方 程 式 の解をa,bとする.
の2つの解,x=1,-1 を使って
2つの解 a,b について,次の恒等式が成り立つ.
3次方程式 の解をa,b,cとする.
の3つの解、 を使って
3つの解 a,b,c について,次の恒等式が成り立つ.
4次方程式 の解を a,b,c,d とする.
の4つの解、x=1,-1,i,-i をつかって
x
2+ c
1x + c
0= 0
x
3+ c
2x
2+ c
1x + c
0= 0
x
4+ c
3x
3+ c
2x
2+ c
1x + c
0= 0 x
2= 1
x
3= 1 x = 1,ω ,ω
2a = a + b + c + ( a × 1+ bω + cω
2) × 1+ ( a × 1+ b ω2+ cω ) × 1
3
b = a + b + c + ( a × 1+ bω + cω
2) ω2+ ( a ×1 + bω
2+ cω ) ω
3
c = a + b + c + ( a × 1+ b ω + c ω
2) ω + ( a × 1+ b ω2+ c ω ) ω
2
3
x
4= 1
a = a + b + { a × 1 + b × (−1) } × 1
2 = a + b + (a − b) 2 b = a + b + { a × 1 + b × (−1) } × −1 ( )
2 = a + b + (b − a) 2
a=a+b+c+d+
{
a+b(−1)2+c(i)2+d(−i)2}
×1+{
a+b(−i)2+c(−1)2+d(i)2}
×1+{
a+b(i)2+c(−i)2+d(−1)2}
×14
=a+b+c+d+(a+b−c−d)+(a−b+c−d)+(a−b−c+d) 4
b=a+b+c+d+
{
a+b(−1)2+c(i)2+d(−i)2}
(−1)2+{
a+b(−i)2+c(−1)2+d(i)2}
(i)2+{
a+b(i)2+c(−i)2+d(−1)2}
(−i)24
=a+b+c+d+(a+b−c−d)−(a−b+c−d)−(a−b−c+d) 4
c=a+b+c+d+
{
a+b(−1)2+c(i)2+d(−i)2}
(−i)2+{
a+b(−i)2+c(−1)2+d(i)2}
(−1)2+{
a+b(i)2+c(−i)2+d(−1)2}
(i)24
=a+b+c+d−(a+b−c−d)+(a−b+c−d)−(a−b−c+d) 4
d=a+b+c+d+
{
a+b(−1)2+c(i)2+d(−i)2}
(i)2+{
a+b(−i)2+c(−1)2+d(i)2}
+{
a+b(i)2+c(−i)2+d(−1)2}
(−1)24
=a+b+c+d−(a+b−c−d)−(a−b+c−d)+(a−b−c+d) 4
2次から4次までの方程式は,このように同じ「構造」を持つ.
しかし,5次方程式は,この同じ「構造」で恒等式をつくろうとすると,恒等式は成り立たない.
5次方程式で,同じ「構造」をつくってみる
で, のx=1ではない解を z1,z2,z3,z4 とする.
だから, が成り立つ.
z1=λとすると が成り立つ
これは,5次方程式の一つの解 a については恒等式がなりたつ.しかし,他の解について考えてみると,
になり,恒等式は成り立たない.
5次方程式に解の公式がないことの証明は,現在では「ガロア理論」による証明が常識になっている.それ はもちろん正しいが,ガロア理論は群論や体論を使って,その意味で,「難解」な理論である.
それを使わずに,対称式(例えば,a+b )と交代式(例えば a-b) の性質だけを使って,2次〜4次までの方 程式は,上記に示した「恒等式」だけで,それぞれの解を示すことができることがわかった.
2次方程式の場合の例で示すと,次のようになる.
交代式の2乗は,基本対称式の四則演算であらわすことができることがわかっている
右辺のa+bとabは,解と係数の関係より,
であるので,2次方程式 の解は, となる.
この詳細は, http://ameblo.jp/titchmarsh/ にアクセスしてpdfファイルをダウンロードしてください.
x
5− 1 = 0 x − 1
( ) ( x
4+ x
3+ x
2+ x
2+ x + 1 ) = 0
x
5= 1 z
1= e
2πi 5
,z
2= e
4πi 5
, z
3= e
6πi 5
,z
4= e
8πi 5
z
2= z
12,z
3= z
13, z
4= z
141 + λ + λ
2+ λ
3+ λ
4= 0
a+b+c+d+e+
{
a+bz1+cz2+dz3+ez4}
+{
a+bz2+cz3+dz4+ez1}
+{
a+bz3+cz4+dz1+ez2}
+{
a+bz4+cz1+dz2+ez3}
5
=a+b+c+d+e+
{
a+bλ+cλ2+dλ3+eλ4}
+{
a+bλ2+cλ3+dλ4+eλ}
+{
a+bλ3+cλ4+dλ+eλ2}
+{
a+bλ4+cλ+dλ2+eλ3}
5
=a
a+b+c+d+e+
{
a+bλ+cλ2+dλ3+eλ4}
λ+{
a+bλ2+cλ3+dλ4+eλ}
λ2+{
a+bλ3+cλ4+dλ+eλ2}
λ3+{
a+bλ4+cλ+dλ2+eλ3}
λ45
=a+b+c+d+e+
{
aλ+bλ2+cλ3+dλ4+e}
+{
aλ2+bλ3+cλ4+dλ+eλ3}
+{
aλ3+bλ+cλ2+dλ4+e}
+{
aλ4+bλ3+c+dλ+eλ2}
5