はじめに
性ステロイドホルモンをはじめとした低分子量脂溶性 生理活性物質群をリガンドとする核内受容体群は,リガ ンド依存性DNA結合性転写制御因子として機能し,染 色体の構造・機能を調節することで標的遺伝子群の発現 を正負に転写レベルで制御する.その結果発現制御され る遺伝子産物が,これらリガンドの生理作用を担う[1,
2](図1).本稿では,この転写制御機構のなかでも,
染色体上での転写制御反応に必須な環境を整えるエピ ジェネティックな制御の分子機構とその制御因子群につ いて,概観したい.
1.脂溶性リガンドと核内受容体
体内および食品に存在する分子量400前後の脂溶性生 理活性物質のなかには,核内受容体リガンドとして作用 するものが,数多く知られている.内分泌ホルモンとし て古くから知られているステロイド/甲状腺ホルモン や,ビタミンA(レチノイド),ビタミンDに加え,最 近ではエイコサノイド,さらにコレステロール代謝物,
胆汁酸等がリガンドとして作用することが示されている
(図2).核内受容体群は,1つの原初遺伝子から分子進 化した遺伝子スーパーファミリーを形成しており,その メンバーはヒトゲノム解読の結果,48種にものぼると推 定されている[3](図2参照).これらのファミリーは,
線虫にも存在するが[4],植物には存在しないことが わかっている.依然としてリガンド未知のオーファン受 容体の他,ステロイド受容体と異なり,複数の内因性リ ガンドを有するRXRとのヘテロ2量体型非ステロイド 受容体群も存在する[5―8].
2.核内受容体領域構造と機能
核内受容体群は,その高い相同性からいずれもA〜E までの機能領域に分断することができる(図3).また ステロイド受容体群はホモ2量体として,ビタミン・甲 状腺ホルモン受容体群はヘテロ2量体として特 異 的 DNA配列に結合する.一方,オーファン受容体の多く は,1量体としてDNAに結合する(図2).機能領域 のなかで最も高度に保存されているのが,受容体分子中 央のC領域であり,特異的DNA配列認識結合に必須な Znフィンガー構造の2つを有している.リガンド結合 領域は,E領域に存在し,疎水性に富む配列に囲まれた リガンド結合ポケットを有する.核内受容体のリガンド 依存的な転写促進領域は,2ヵ所存在する.1つは,受 容体C末端E領域に存在し,その機能(activation func- tion2;AF―2)は完全リガンド結合依存的である.一方 N末端A/B領域に存在する転写促進領域(AF―1)は,
恒常的な転写促進能を有する.リガンド未結合状態では,
AF―2により,AF―1機能は抑制されている.リガンド結 合は,AF―2の機能誘導のみならずAF―1機能をも促進す る.AF―1,AF―2活性は細胞種によって異なり,また 同じ細胞であっても細胞の状態によっても活性が変わる ことが知られている(図3).これらAF領域は,転写 共役因子群と直接相互作用することで転写を制御する.
一方オーファン受容体群のなかには,恒常的に転写促進 因子として機能するものの他,常に転写抑制に働くもの も知られている.
3.リガンド誘導性転写制御因子としての核内受容体
リガンド依存性の核内受容体群はいわゆるクラスÀ
(mRNAをコードする)遺伝子群の発現を制御するエン ハンサー・サイレンサー結合性転写制御因子である.し かしながら,その転写調節能にはリガンド結合を必須と する点で他の転写制御因子とは大きく異なる[4].こ のリガンド依存的な転写制御では,リガンド依存的に転 写共役因子群の解離あるいは,会合がおきる.このよう なリガンド依存的な相互作用を介し,転写促進のみなら 連絡先:加藤 茂明,東京大学分子細胞生物学研究所・核内
情報研究分野
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核内性ステロイドホルモン受容体による転写制御の分子機構
加藤 茂明,藤山(中村) 沙理
東京大学分子細胞生物学研究所
クロマチン 再構築 ヒストン
アセチル化
α, β α, β, γ
α, β α, β/δ, γ α, β α, β
α,β,γ
α,γ
α,β,γ α,β α,β,γ
α β
ず転写抑制を行うことも知られている.核内受容体転写 共役因子の多くは,単独ではなく,複合体として機能す ることがわかっている[4,9](図1参照).これら共役 因子複合体群の機能は,大きく分類して2つに大別され る.1つが,ATP依存性染色体構造調節因子である.
他の転写制御因子に対しても同様に,ヌクレオソーム環 境を整える作用が考えられているが,転写反応にはむし ろ間接的に機能すると考えられている.2つ目が,ヒス トン修飾酵素群である.核内受容体に作用し,転写共役 活性化因子(コアクチベーター)複合体と作用すること が最初に証明されたものが,CBP/p300やSRC―1/TIF2
(p160)ファミリーを含むヒストンアセチル化酵素(his- tone acetyl transferase ; HAT)である.また,その逆の 機能をもつヒストン脱アセチル化酵素(histone deacety lase ; HDAC)としてNCoR, SMRTを含む転写共役抑制 化因子(コリプレッサー)複合体が,最初に同定されて いる.コアクチベーターとコリプレッサーは,リガンド 依存的に入れ替わるように核内受容体と相互作用するこ とで,染色体上の転写制御での一連のプロセスに関与す ると考えられている(図1).
図1 核内受容体による情報伝達機構(概念図)
脂溶性ビタミン A,D およびステロイドホルモン類は,核内受容体のリガンドと して作用する.リガンドが結合した核内受容体は,その転写制御能が活性化され ているため,DNA に結合すると通常下流の標的遺伝子群の発現を正と負に制御す る.この遺伝子発現調節には染色体の構造調節やヒストンタンパク質の修飾を伴 う.こうして発現制御された遺伝子群の産物(タンパク質)が生理作用を発揮する.
図2 核内受容体スーパーファミリーの分類とリガンド
核内受容体群は,DNA への結合様式から4群に大別される.ステロイドホルモン受容体群 は,ホモ2量体として,非ステロイドホルモン受容体群は,RXR とヘテロ2量体として結 合する.リガンド未知のオーファン受容体群は,2量体もしくは1量体として DNA に結合 する.
A
B 細胞種特異的 AF-1/AF-2 活性
COS-1 細胞 AF-1 > AF-2 HeLa 細胞 AF-1 < AF-2
4.染色体の構造調節と転写制御
細胞核のマクロ的な観察から,染色体が大きく構造変 化を起こすこと,またそれに伴いダイナミックな遺伝子 発現パターンが変わることは多くの研究から明らかにさ れてきた.染色体の最小単位はヌクレオソームであり,
ヒストン8量体が重要な構成タンパク質である(図4).
ヒストン8量体は4種類のヒストンH2A,H2B,H3,
H4により構成される.長い間,このヒストン8量体は 普遍的なヌクレオソーム構成因子でありその構成成分の 組み合わせも不変と考えられてきた.しかしながら,最 近DNA修復やDNA複製の際に特徴的なヒストンタン パク質のアイソフォームが,染色体上の特定部位に集積 することが明らかになりつつある[10,11].このよう にヒストン8量体は,染色体から抜き取られ,新たなヒ
ストン8量体アイソフォームが組み入れられると考えら れる.このようなヒストン8量体の可逆的な入れかわり を,トランスファーと呼ばれている[12].また,染色 体DNAが巻き付いているヒストン8量体自身の染色体 上での位置は,いわゆるスライディングと呼ばれる反応 により,ダイナミックに動くことが明らかになっている.
このようにヌクレオソーム構造は,固定された静的なも のでなく,刻々と再配備され,主にヒストン8量体のト ランスファーとスライディング反応によって染色体構造 が調節されると考えられている(図5)[13].このよう な染色体構造調節は,実際の転写反応を遺伝子プロモー ター上で効率よく進めるための環境を整えるのに必須の プロセスと考えられる.
図3 核内受容体のドメイン構造
A;ヒト女性ホルモン受容体 ERα,βのドメイン構造の模式図.核内受容体は,遺伝子スーパーファミリーを形成して いるので,各領域構造に分断される.受容体分子 N 末端より A から F までの領域構造に分けられる.特に転写因子と しての機能を担う AB および EF 領域は,おのおの AF‐1と AF―2とよばれ,転写共役因子複合体群との接触部位と考え られている.
B;細胞種特異的な AF 活性の例
図4 ヒストンタンパク質の種類と構造
A;ヌクレオソームの基本構造は,ヒストン H2A,H2B,H3,H4が2分子ずつ会合した8量体(コアヒストン)にゲ ノム DNA が1.75回転巻き,ヌクレオソーム構造を形成する.
B;各種ヒストンは,おのおのアイソフォームを有する.ドメイン構造を模式的に示した.各種ヒストンはヒストン フォールドドメイン(HFD)と N 末端,C 末端のテール領域を有する.ヒストンタンパク質の翻訳後修飾は主に N 末 端テール領域にて観察される.
5.ヒストンコード仮説
ヒストン8量体とそれに巻き付くDNAとの結晶構造 解析の結果から,ヒストンタンパク質N末端は,巻き 付いているDNAの外側に突き出していることが,今か らおよそ10年前に解き明かされた.そして,この飛び出 しているヒストンタンパク質N末端 (ヒストンテイル)
は,アセチル化,メチル化,ユビキチン化,リン酸化等,
種々のタンパク質翻訳後修飾を受けることが証明されつ つある[14,15](図6).以前より染色体DNAの化学 修飾についてはDNAのメチル化が広く知られ,またメ チル化されたDNA領域は染色体が不活性化されている ことは確立された概念である[16,17].このDNAメ チル化反応は,エピジェネティクスそのものと長い間考 えられてきた.しかしながら,ヒストンタンパク質の翻 訳後修飾の発見から,現在ではエピジェネティクスは,
広い意味でヒストンタンパク質の修飾を包含するように なってきている.そして,このヒストンタンパク質修飾 の組み合わせは一種の遺伝暗号と考えられ,現在 ヒス ト ン コ ー ド 仮 説 と し て そ の 実 証 が 進 み つ つ あ る
[18,19].DNA配列情報のみでは,高等動物の時期・
組織特異的な遺伝子発現制御機構を理解することはでき ない.そのためヒストンコードはこの複雑な制御機構を 説明しうる第2の遺伝暗号と考えられている.
6.ヒストンタンパク質修飾
当初ヒストンタンパク質のアセチル化が染色体上での 転写反応の活性化に必須な修飾と考えられ,またヒスト ンタンパク質の脱アセチル化が転写反応の不活性化を導 く修飾と考えられた.このように,ヒストンのアセチル 化/脱アセチル化の可逆的反応は,染色体活性化/不活 性化の最上流と思われたが,現在ではヒストンH3N末 端のリジン残基のメチル化がきわめて重要であることが 分かり,メチル化/脱メチル化がより上流に位置し,ア セチル化/脱アセチル化はむしろ染色体活性度のマー カーと考えられるようになってきている(図7).メチ ル化の例として,ヒストンH3の4,36番目のメチル化修 飾は,染色体を活性化する方向に導き,9,27番目のメチ ル化修飾は染色体を不活性化することが明らかになって きている[11,20].さらに,このようなメチル化修飾 は,1残基のメチルだけでなく,最大3つのメチル基が
などによって構造変換される.
図6 コアヒストンタンパク質の各種翻訳後修飾
導入されることがわかっている[21].一方,脱メチル 化反応については,長い間脱メチル化酵素の存在が証明 されておらず,むしろヒストン脱メチル化反応の観察が 先であった.2004年に脱メチル化酵素の存在が明らかに なると次々と脱メチル化酵素が見い出され[22],現在 では1つの標的ヒストンアミノ酸残基に対して,数種類 の酵素が基質とすることが常識化しつつある.
最新の研究成果から,転写開始反応のみならず転写伸 長や終結反応,またDNA修復時での染色体上において,
これらヒストンタンパク質の修飾は互いに調和的に制御 される可能性が示されている.染色体上の厳密かつ整然
とした生物反応は,刻々とヒストンコードを変えていく ことで,効率の良い環境を提供しているように思われる.
7.染色体構造調節複合体因子群は複合体を形成する
以上述べてきたような染色体構造調節因子や,ヒスト ンタンパク質修飾酵素群の多くは単独因子として機能せ ず,核内複合体として機能することが知られている(図 8).染色体構造調節反応は,ATP依存的である[23].
染色体構造調節にはエネルギーが必要であり,そのため 染色体構造調節因子複合体の活性サブユニットはAT-
図7 ヒストンタンパク修飾とクロマチン構造変換(模式図)
A;クロマチン不活性化修飾 1)HMTase Suv39H1, Suv39H2等によってヒストン H3K9 がメチル化される.2)メチル化 H3K9特異的にヘテロクロマチンタンパク質(HP1)が 結合する.HP1と結合した Suv39H によって H3K9メチル化が拡散する.3)不活性化クロ マチン構造が形成される.
B;クロマチン活性化の修飾1)ヒストンメチル化酵素(HMTase)SET1,MLL 等によっ てヒストン H3K4特異的にメチル化される.2)メチル化 H3K4特異的に CHD1タンパク 質が結合する.さらに CHD1を介してヒストンアセチル化酵素(HAT)複合体がリクルー トされる.3)アセチル化ヒストンが増加し,活性化クロマチン構造へと誘導される.
図8 染色体構造調節因子複合体群の分類
型複合体は常に染色体を不活性化する方向にのみ働くこ とがわかっており,実際この構成因子の中にヒストン脱 アセチル化酵素(HDAC)が含まれている[26].
ヒストン修飾酵素複合体群も同様に,その多くは複合 体を形成することがわかっている.ヒストン修飾酵素が 複合体を形成する生理的な意義については必ずしも解明 されていないが,複合体の他の構成因子群は酵素反応を 円滑に進める役割を担っていると考えられる.実際複合 体の構成因子群の中には,PHDフィンガーやクロモド メイン等の修飾されたヒストンを認識・相互作用能を有 する機能ドメインを有するものが多く見つかっている
[27,28].また,ヒストン修飾複合体や染色体構造調節 因子複合体群は,複数のクラスの転写制御因子の機能を 支持することがわかっている.そのためこれら複合体群 は,いくつかの細胞内シグナルのクロストーク経路にお いて種々の機能を担うと考えられる[29,30].
8.エピゲノムと核内受容体による転写制御
最近これら染色体構造調節全般が,エピゲノム制御と して捉えられるようになってきている.そのため,核内 受容体への転写共役因子群の主たる機能が,エピゲノム 制御であると理解できるようになった.すなわち不活性 化状態の染色体近傍での,核内受容体標的遺伝子が活性 化されるためには,まずある程度は転写制御が行われる よう標的遺伝子周辺の染色体状態が活性化されているこ とが必要なのである.この場合はおそらくヒストンのメ チル化等が必要のように思われる.一方ある程度染色体 が活性化されている場合では,核内受容体標的遺伝子プ ロモーターは,さらにアセチル化等のヒストン修飾を受 けることで,さらに染色体の状態が活性化されるように 思われる.このように標的遺伝子の核内受容体による転 写制御は,染色体環境によってホルモン/リガンド応答 が異なると予想でき,これが個々の標的遺伝子の個性的 な発現制御の基盤になっていると理解できよう.このよ うに核内受容体を含めたDNA結合性転写制御因子群 は,エピゲノム制御を伴い転写を制御していることがわ かりつつあるが,依存としてこの制御の分子基盤の大部 分は不明であり,今後のさらなる研究の進展が期待され
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