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北海道十勝地方の鳥類7. 札内川上流部の鳥類

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北海道十勝地方の鳥類7. 札内川上流部の鳥類

その他(別言語等)

のタイトル

Birds of Tokachi District, Hokkaido 7 : Birds along the upper reaches of the Satsunai River

著者 室瀬 秋宏, 藤巻 裕蔵

雑誌名 帯広畜産大学学術研究報告. 自然科学

巻 21

号 2

ページ 33‑39

発行年 1999‑06‑30

URL http://id.nii.ac.jp/1588/00001874/

(2)

骨太研報21(1999):33、39  

北海道十勝地方の鳥類7    札内川上流部の鳥類  

室瀬秋宏一・藤巻裕蔵2  

I3il一(lsofTokachiI〕istl・ict,Hokkaido7.  

Birdsalongtheul〕perl−eaChesoftheSatsunaiRIVelJ   Akillil−OMエJROSEandYuzoFul  

摘   要   

卜勝地万札内川上流部沿いの落葉広葉樹林における繁殖期の鳥類相を明らかにするた   め,1978年7軋1985、19終年の5\7別こ調査を行った。相対優占度2%以上の主要  

種は,キセキレイ,ミソサザイ,コマドリ.コルリ,アカハラ,エゾムシタイ,センダイ   ムシタイ,キビタキ,オオルリ,コサメビタキ,7オジで,このうちアオジ.エゾムシク   イ,コルリ3種の相対優占度が14.6〜19.4%と高かった。この地域の鳥類相を北海道の他   地域の落葉広葉樹林の鳥類祁とを比べると.大部分の主要種は他地域と共通であったが,  

キセキレイ,コマドリ,エゾムンクイ.オオルリはここだけで主要橡となっでいた。一方,  

他地域で主要健であるピンズイ,エナガ,シジュウカラ,ゴジュウカラ,イカル,ニュウ   ナイスズメは調香地では少なかった。鳥類相にみられるこのような地域差は.地形上の特   徴や森林の構造の違いによるものと考えられる。また,繁殖期の調査として,5月の調査   が非常に重要であることを指摘した。  

キーワード:落葉広葉樹林.鳥類札 繁殖期,河川。  

の山間部の森林を流れているが,下・中流部沿いの   環境は,十勝‖との合流点から約8klTlが都乱 そ    緒   官  

札剛1=ま中部口高山脈に源を発して十勝平野中央  の上流部約Z5knlが農耕地,さらにその上流部の約   部で十勝川に合流するべ この川の上流部は日高山脈   6l(111が森林と農耕地のモザイク状となっている。  

】アークコーポレーション㈱ 〒鴎(〕勝00 帯鉛け東6粂蘭7丁目弧 2帯広畜産大学者産環境科学科生怒系保護学講    座 〒鴨0防55 帯広市稲田町  

】A由allぐeResel・ChofClでabru軸IRC)Cnrpol▲i1日肌H曙aSlli6,h4ilultlj720,()uliro胞〕08凪2Ⅰ』l)OratUl ̄ydV用押掛   Er血め・,l万西畑噸1−tC>rAgropE11ViL・0■一1rlel−talSしIi一:Tl〔:CLlOt】i】】iroUI−ibersit〉TOfAg]inlltureandV止し珊1aryMe(1icine・Inada・  

()billiroO邸一8555  

(3)

室淘秋宏・藤巻裕蔵   

ユ4  

上鱒部の森林帯が始まる∴あたりに札内川ダムが建   設され,1997年からダム建設後のモニタリング調査  

が行われている。大規模な環境改変が行われた後の   モニタリングは,これらの環境改変が鳥顆を含む生  

蟄系にどのような影習を与えるかを明らかにする上   で重農である。モニタリングのためには,環境改変  

前の環境に関する十分な資料が欠かせない。   

札内川ダムについては建設前に環境調査の一環と   して鳥類楯の調査が行われたがけL内川ダム環境ア  

セスメンも委員会1984),調査時期は6〜8月上   旬で,繁殖期の調査として重要な5月の調査が行わ   れていない。このはれ北海道(1979)による日高   l1L系自然生態系給合調査で日高山脈の鳥類の概要が   明らかにきれているが,札内川上流部分は7月上旬   の調査である正そのため,これらの調査結果は繁殖  

覿におけるダム湖予定地戚の鳥類瀾を十分把握して   いるとはいいがたい。   

われわれは 

類楕を明らかにするため,1985〜19鶴年の5、7月   に調査を行った。なお11978年7月に同じ地域で別   の目的で調査を行ってt、るので,その結果もこの報   告に加えた。  

調査地と調査方法   

調査地はピョウタンからダム耕湛水予定地最上流   部までの釣10kmの間で,穂高は390〜550mである。  

調査勝として,札内川右岸の札内川林道を用いた。  

ニの区間は針広混交林帯であるが,調査終が川に近   いため,観察できる範囲は落葉広葉樹が便占してい   る。そのため,ここでは調査地の林相を落葉広葉樹   林とした。また.林道の両側から樹木の枝が林適上  

に伸び,樹冠部は比較的うっ関していた。   

調査では,夜月別ナかち10時ころまでの間に調査路   を約2kln/時で歩きながら片側25m,計50mの偶に  

出現する鳥類を記録した。戟寮帯幅外で観察きれた   場合には,個体数にほ含めなかったが,この地域に  

生息す為ものとして種だけを記録Lた。調査回数は,  

1978年7月2回,19弱年5月1軌1g終年6月1臥   19畠7年5月2回,1988年5月2臥 6月2臥 7月  

1回である。なぉ,毎回調査賂全体を調査したわけ   ではなく,その一部だけむ調査した場合もあるが,  

のべ調査距軌よ30k111であった。これらの調査期間  

中に調査地の環境に大きな変化がなかったので,結   果のとりまとめにあたっては,5年間の結果を月ご  

とにまとめた。   

相対倭占度は各月ごとに求めたほカ㌔ 5月と6月  

の観察個体数のうち多い方を用いて算出してした値   を全体の相対僅占庭とした。全体の相対儀占度を求   めるさいに7月の結束を用いなかったのは,一部の  

種で巣立ち幼鳥の加入により個体数が増え,紫姫し  

た個体数を正しく反映していないと考えちれるから   である。   

ここでは,palnlglで】l(193())が相対倭占産5%以   上の種をdl)111iれalltSpeCies, 5%未満2%以上の饉   をiI1月uビIltSpeCiesとしている狩に基づき.、相対使占   度2%以上の種を主要種とした。  

調 査 結 果    各月に観察された鳥類の1批ITL当たりの観察個体   数と相対債占席をTablぐ1に示す。   

5月には40種が記録された。このうちアオジ,エ   ゾムシタイ,コルリの相対傍占度はそれぞれ17.1,  

16.0.12.5%と高く,それ以外の主要種はキセキレ   イ,ミソサザイ,アカハラ.ヤプサメ,センダイム   シクイ,キビタキ,オオルリ,コサメビタキであっ   た。6月には32種が記録され種数は5月より少な  

くなった。相対優占鮭が高かったのは,5月と同株   にコルリ,エゾムシタイ,アオジの3観で,次いで   キセキレイ.カワガラス,コマドリ,アカハラ,セ   ンダイムシタイ,キビタキ,オオルリ,コサメビタ   キが主賓種であった。7月の複数は,6月よりさら   に少なくなり,欝種であった。優占していたのほ5,  

6月と同様の3硬で,次いでキセキレイ,、ミソサザ  

イ,コマドリ,アカハラ,キビタキ,オオルリ,ゴ   ジュウカラ,カワラヒワが主要種であった。   

調査期間をとおして,全部で47種が貢己轟された。  

これらのうち舟ッコウとエゾセンニュウは,それぞ   れ5月中・下旬,5月下旬、8月上旬に渡来するの   で,6月以降の調査時に初めて記録された種であ   る。   

56月の相対倭占度を見ると,アオジ,エゾム  

シタイ,コルリの3種がユ4.6へ19.4%で高く,次い  

でセンダイムシクイの10.9%,キビタキの9.3%,オ  

オルリの5.7%,ミソサザイの3;6%,アカハラとヤ  

ー34−   

(4)

【ii】・古川川】L−S舶tt111ililく爪,ぐl−   

Tablel・BirdsoftheupperreachesoftheSatsunaiRiver.Figuresindjcatethenumberof   birdscountedonast巾of25rT.WidtheitflerOfthetrailperTOkm.ffbirdswere   Observedoutsidethestnp,thespecieswasrepresentedwithaplusmark.  

Nl叩   」ule  

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十   +   +   

十   1.0(0.6)  

1.7(0.7)  

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1.7(0.7)  

1.3(0.8J  

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0.引0.3)  

り.机0.3)  

3.3(1.4)   4.0(2.3)   1.3(U.8)  

7.5(3.2)   2.0(】.り   6.3(4.0)  

3.3(1.4)   5.0(2.8)    1(〕.〔)(6.4)  

29.2(1ニZ.5)   30.ロー16.9)   16.3(1U.4)  

2.5(ユノユ)   十   +   

+   

2.5(1.1)   1.0(0.6)   

0.呂(0.3)   

6.7(2.9)   6.0(3.4)   

6.7(2.9)   1.0(0.6)   

0.糾0.3)   2.0(1.1)  

37,5(16.Oj   29.0(16.4)  

22.5(9.6j   ll.0(6.2)  

19.2(8.2)   ユ3.0(7.3)  

=.7(5.0)    10.0(5.6)   

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1.3(0.8)  

3.8(2.4)   

(5)

尋瀬秋宏・藤巻裕蔵  

36   

プサメの3.3%,キセキレイの2.9%,コサメビタキ   の2.S%.コマドリとハシアトガラの2.4%,ヒガラ   の2.0%で,これらが主要種であった。土嚢種は,  

キセキレイが山地渓流部の鳥類である点を除けば.  

すべて森林性鳥類であったく1主要謹以外の種も,ヤ   ヤシギ,ツツドリ,アカゲラ,ヤプサメ,シジュウ   カラ.ゴジュウカラ,カケ見なピ大部分が森林性鳥   腰で,カツコウ.ウグイス,ホオジロ,カワラヒワ.  

ペニマシコといった開けた環境を好む琶は少なく,  

これらの相対侯占庶は0.5%以下であったっ また1   諷査路が川沿いに設けられたため,カワァイサ,イ   ソシギ,セキレイ類3種.カワガラスのような河川   性鳥類も観寮された。  

考   察    まず,観寮された鳥類の理数の季節変化について   検討しておく〔種数は5月から7月にかけて40.32,  

29と次第に少なくなった。今回記録された鳥類のな   かには,ミソザサイ,コマドリ.ルリビタキ,ヨガ   ラ,タロジ,ウソのように北海道でほ比較的高額高   地で繁績する種がいる。これらのうち.夏鳥は渡来   してしばちくのf軋 また留鳥の場合は非繁殖期に低   標属地におり,繁殖期が始まるとともに次第に高層   高地に移動する。しかし今回の調査結果をみると,  

コガヲとウソは3か月ともあ亭り多くなく,その他   の種は月により観察個体数に変化があるものの3か   打とも出現しているので,高標高地への移動が6月   と7月の種教戒少の凍囚とは考えられない。これま   で北海道の森林や潅木草原における調委で,7月に  

ほさえずり活動が不活賛となるため観察される個体   数が減少し,種によっては生息していても記録きれ  

ず.観察される種数が減少することが知られてしら   れている(FLljimaki&Hikawa1982,藤巻19餌,  

19g4)。このようなことが,今回の5〜7月の種数   の減少の理由と考えられる。また→方では,前述の   ように,7月には巣立ち幼鳥が観察され始める′ため,  

繁殖期の鹿島の個体数を正しく把握することほ幽礫   である占 これらのことから,調査地内の繁殖期の鳥  

類相の特徴を示すには5.6月の記録に基づくのが   署当であるといえる。   

調査期間中にのベ47種が観察された。これに対し   建設前の調査で記録されたのはわずか28経である  

(軋内川ダム環境アセスメント要具会19朗)。このう   ちヤマセミとピンズイの2種は今回観察されていな   いので,この2種を加えると,これまで調査地で記   録きれた烏掛ま49種となるコ今回の調査では5月ガ   けでも40毯 調査地で記録された全種のS2%が出現   しているが,6,7月だけだと3良種,調査地め全種   の78%である。このことからも,5月の調査が行わ  

れない場合には観察される種の艶が少なく一その地   域の鳥類粕を十分把倭できないことが明ちかであ   る。この、ような比較から,ダム建設前の環境アセス  

メント調香で僅数が少なかった理由且,針月め調査   を欠いたことにあるといえよう。   

調査地で観察された鳥類は,ほとんどが森林性の   種であった。しかし,同じ森林低層類でも,種構成  

とそれぞれの種の相対倭古座にほ地域差があるよ考   えられるりそこで,調香地の鳥類相の特徴を明らか  

にするため,北海道の他地域の落葉広集樹林(商標   高のダケカンバ林を除く)における鳥類相と比較し  

てみる一っ   

これまで北海道の落葉広葉樹林ではいくつか鳥類   相の研究が宥われているが,これらのうち新得町新  

得山(藤巻19鮒),阿寒珂立公園 く藤巻・黒沢   1994),苫小牧市北海道大学演習林(Fujimaは19鮎),  

岩見沢市利根別白換休養林(鈴木ほか19$3),足  

寄町九州大学演習林(1旬i【11aki19鱒)では5,6   月に調査が行われているので,5月と6月のいずれ  

かの観察価体数/10klTlまたは記録つがい数/1鈍如   に基づt丁て相対優占度を餐出して比較したb   

まず.今回の調査地以外の落葉広葉樹林5フう、威の  

鳥相について検討しておくゎ これらの森林で共通し   ている主要裡は,キビタキ,ハシザトガラ,シジュ  

ウカラ,アすジ,イカルの5種である(Table2)。  

これらに加え.3→4か所で共通している穫はコゲ   ラ,ピンズイ,ヤプサメ.センダイムシクイ,コサ   メビタキ,エナガ,ヒカムラ,ニュウナイスズメであ   る(1 ablぐ2L ミソサザイ,キクイタグキ,マヒワ   は比較的高標高に生息する種である∨が,北海道では  

東都になるにしたがって低額席にも生息するように   なる r藤巻1996a,1996b,1白9釦。阿寒国立公園  

でこれら3種が主要穫となっている′のは,このよう  

な理由によると考えられる。,ヤマガラが苫小牧で主  

要種となっているが,この種は北海道南西部では普  

ー36一   

(6)

【iil・(lsolllll仁1トロ[sttlllaiI〜i\′ぐ「  

TabIe2.NumbersofirTdividualorpairandrelativeabundanceofnainspeciesindeciduousbroad−1eavedforests   inSatsunai,Shintoku,Akan,Tomakomai,LwamizawaandAshoro,Hokkaido,  

SatsⅢ1ai ShiI山)lくl」    ∧kaIl l ()111akolllaiIwanljzawa AsllⅢ ̄(〉  

Nり.()rl〕1l・(1s′′′10k川ぐ村   No.〔)rp乙1il◆s/10011aぐり  

S】)Pビips  

8.1(2.2)  

10.0(4.8) 13.1(2.5) 9.7(2.7)  

11.2(5.4) 5.0(2.4)13.1(2.5)  

助ゆ坤姉川痴血ぬ   伽融和ゆ町転成■  

朋祝断浦山力椚協   動助山加掛血  

乃昭弘か鱒力喝ねか細   励批紬叩頓知  

山鱒毎払研鱒   九州鱒正明祓拙   仙哩励町柳叩ゆゆ  

勒〃郎吻〟S占〔けⅥ7Jd鹿ぶ  

坤畑即妙飢郡硯血   旦那血侍昭押奴  

爪加血沈=∽汀血流柑  

印加研肋即納鱒止如   励郡毎姑血卿血   動画抽仙郷血血  

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6.∩(2.9)  

45二5(1().8)  

1U.0(4.引  

12.5(6.0)  

5.0(2.1)  

46.5(8▼9) 51.6(1′1.1)  

17_5(8.4) 45.9(8.8)  

5.0(2.4)   

7,5(3.6)  

5.0(2.4)  

30.0(14.6) 7、9(3,7)  

6.7(3.3)  

6.7(3.3) 4.1(2,0)  

37.5(18.2)  

22,5(10.9) 12.2(5.即  

19.2(9.3) 9.2(4.3)  

11.7(5.7)  

5.8(2.8)  

5.机2.4) 5.7(2.7)  

4.2(2.0) 4.1(2.0)  

5,1(2.4)  

5.7(2.7)  

25.3(6.0〕  

17.5(8,4) 68.7(13.2) 66.1(18.1) 38,4(9.1)  

7.5(3,6)16.2(3.1)   22.2〔5,3)  

15.2(2.9) 8.1(2.2)16.2(3,9)  

7.5(、3.6) 32,3(6.2)17.7(4.8) 40.4〔9.6)  

10.0(4.8)19.2(3.7)   27.3(6.5)  

14.1(2.7)  

15.0(7.2) 48.5(9.3) 3D.6(8.4) 42.4(10.1)  

5.0(2.4) 26.3(5.1)   32.3(7.7)  

13.1(3.1)  

21.2(4.1)  

40.0(19.2)13.1(2、5) 45.2(12.3)18.2(4.3)  

12.1(2.3)11.3(3.1)  

7.5(3.6)  

5.0(2.4)16.2(3.1) 8_1(2.2)15.2(3.6)  

11.1(2.1)  

30.3(5.8) ′16.8(12.8) コ5.3(6.0)  

40.n(19.4) Eう.1(25.4)  

10.2(4.9)  

18.4(8.8)  

′1.1(2.())  

25.1(12.0)  

通に生息Lているが,中東部や日商山雁湾眉間では   少なくなるため,苫小牧以外では主要礁となること   ばない。このほか,苫小牧でホオジロヤシメといつ   た開けた環境を好む種が主要産となってい、るのは,  

ニこでの調査期間中に→郎伐採きれ御題うっ閉度が  

低くなったためである 什l】ji】11akj1986)。また,新  

得山でハシポソガラスとハシブトガラスが主要種と  

なっているのは,、ここがカラス頼のねぐちになって   いるのと,調査路とした新四国八十八か所の地蔵の  

供物を食べにカラス類が集まってくるためである   

(藤巻1980)。上述のように,北海道内で偏った分   布をする種,カラス類のように特別な理由で主要稗   となっているものを除き,調査地5か所のうち3か  

所以上に共通している種を北海道の落葉広葉樹林に  

共通する主要種としでよいであろう。  

上の検言すの結果に基づいて,次に今回の調査地の   

土嚢種と他地域の落葉広葉樹杯の主要樺とを比較し   

てみる。調査地で観察された鳥額のうちヤプサメ,   

(7)

峯瀬秋宏・藤巻裕蔵  

センダイムシタイ,キビタキ,コサメビタも ハシ   ザトガラ,ヒガラ,アオジは他地域と共通している  

(Tabl(t2)。泉なる点は,まずキセキレイ,コマド   リ\エゾムシタイ,オオルリが札内川沿いだけで主   要種となっていることである。これは,調査路が川   沿いであったため,渓流を主な生息環境とするヰセ  

キレイと沢沿いに多いコマドリやオオルリが他の地   域におけるより多かったことによると思われる。し  

かし,エゾムシクイがここだけで主要種でぁる理由   は明らかではない(,一方,他の地域で主要種となっ   ているピンズイ。エナガ,シジュウカラ,ゴジュウ   カラ,イカル,ニュウナイスズメは調査地では主要   稜となっていない(Table2)色前述のように,調査   路は比較的うっ関していたので.ピンズイ,ニュウ   ナイスズメのように森林でも疎林や疎開Lた所を遇   好する種は少なかったと思われる。しかし,その他  

の毯が主要種にならなかった理由についてはよくわ   からない㌧   

以上のように.札内川沿いの落第広葉樹林の鳥相   は.他地域の落葉広葉樹林と比べで異なる点があっ   たが,その要因は調査地が沢沿いにあるという地形  

上の特徴や樹冠部の疎開状態のような森林の横遺の   遠いにあり,さらに地確約に偏った分布をする種が  

加わるかどうかにもよるといえる。  

謝   辞    調査に協力いただいた石井隆,岡田睦子.柿崎乳  

鈴木邑泉 田中英利の各氏にお礼もうしあげる、。  

引 用 文 敵  

藤巻裕蔵,1細0.北海道l頂地方の鳥類工.新得山    とその付近の鳥類.山階鳥研報12:40→52.  

Flljill正札YJ9紡.Bree(1ingbil.deo刑nultityilla   

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Japalりap.J.n171iLhol.37:69→75.  

藤巻裕蔵.1弛9.北弾道十詳地方の鳥頗5.十勝川    下流沿いの鳥類.山階鳥研報,21:76−83.  

藤巻裕嵐.1994.北海道十勝地方の鳥類、6.十勝川    中流沿いの鳥類,山階鳥研報,26:舶76.  

藤巻裕蔵,1996a.北海道南東部におけるウソの分    布.森林野生動物研究会誌(22):24−28.  

藤巻裕嵐,1996b.北海道中部・南東部におけるカ    ワラヒワとマヒワの生息状況.帝大研報 2P:   

4147.  

藤巻裕蔵,199臥 北海道中部・南東部におけるミソ    サザイの生息状況.森林野生動物研究会誌(飢):  

1319.  

Fl】.紳硯ki、Y.&HilくaWa,Nl.19把.Breedil唱bird紬1≠   

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do〔】‖う叩brpp(lingspa$On.Ya111aShillaIllSf.   

On】ilhul.14:206−213.  

藤巻裕蔵・黒沢倍道,1994.阿寒の鳥類,阿寒国立    公園の自然1g93,抑9963.前田一歩園財団,阿    寒.  

北海道,1979.日高山系自然生態系総合雨登報告書.   

北温乱 札幌.  

札内川ダム環境アセスメント委貞会,19鋭.昭和59    年辰札内川ダム曝墳調査報告善資料編−.札内    川ダム環境アセスメント香貞会,札幌.  

Palnlgl▲軋P‥1938.QuantilaliveUntersllebu噸en    助erdi仁・Voge肋Ll11aindenWddernS鵬血相111ds,   

AぐbZ()f)l.F出1Il.7:ユー218.  

鈴木悌司・斎藤新一郎・斎藤満、1983.岩見沢地方   

の天然生落葉広葉樹林における穀殖期の鳥覿群   

集.林試研報(21):95−103.  

−3邑一   

(8)

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