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1.研究室の概要

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Academic year: 2021

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第 84 巻 第 6 号 (2020) (39) 299

1.研究室の概要

 北見工業大学は国内最北に位置する国立大学であり,工 学の単科大学である。平成29年に改組しており,旧7学科

(機械工学科,社会環境工学科,電気電子工学科,情報システム工学 科,バイオ環境化学科,マテリアル工学科)の体制から,「地球環 境工学科」「地域未来デザイン工学科」の2学科に再編され ている。バイオプロセス工学研究室は旧バイオ環境化学科 や大学院のバイオ環境化学専攻に所属する学生に加えて,

地域未来デザイン工学科のバイオ食品コースの学生が在籍 している。本学は講座制を廃止しており,准教授以上が独 立した研究室を運営している。筆者は平成24年に前任の 堀内淳一教授の研究室の助教として北見工業大学に赴任し た。その後,平成27年の准教授昇任と同時に,堀内淳一 教授が京都工芸繊維大学に転出されたため,研究室を引き 継ぐかたちで「小西研」としてスタートしている。令和2年 度の研究室メンバーは筆者のほか,非常勤研究員1名,博 士後期課程2名,博士前期課程8名,学部生3名となって いる。

2.研究の内容

1)生物化学工学に関する研究

 微生物培養を中心としたバイオプロセスの研究を実施し ている。分子生物学を用いた育種や育種した微生物を用い た培養方法に関する研究,マイクロナノバブルの微生物生 産に対する影響評価,機器分析による培地成分のプロファ イリングと機械学習による培養予測技術の開発などを手掛 けている。培養や機器分析のようなWetな研究手法と,機 械学習のようなDryな研究手法を駆使して課題解決を目指 している。近年では,次世代シーケンサーを利用した発現 解析やガスクロマトグラフィー質量分析計を用いたメタボ ローム解析など,新しい分析手法の導入も積極的に進めて いる。

2)環境微生物に関する研究

 自然豊かな北海道に所在していることを活かして,環境 中から独自の凍結耐性酵母を分離したり,バイオマス糖化 北見工業大学 工学部 バイオプロセス工学研究室 小西正朗

研究室紹介

液中の発酵阻害成分に抵抗性を持つ酵母を分離したりと,

特徴のある環境微生物をスクリーニングし,その特性を調 査している。本学の環境エネルギーセンターで実施してい る表層型ガスハイドレート(GH)サイトの微生物調査にも 参画しており,北極海でのGH調査や海氷調査にも複数の 学生が参加している。昨年度は韓国の極地研究所が保有す

るARAON号の調査に大学院生が参加し,海底堆積物から

新規性の高い酵母を複数分離している。これらの酵母をバ イオリソース探索資源とすべく収集している。分類学研究 やゲノム解析なども進めている。

3)地域・民間企業との共同研究

 上述の基盤研究の成果を活用するため,民間企業や地方 自治体との共同研究も積極的に進めている。培地プロファ イリングと機械学習による培養予測技術は,発酵メーカー の個別課題の解決に向けた共同研究や食品製造における微 生物制御などの共同研究に発展している。また,機械学習 は北見市浄水場のAIを用いた凝集剤添加量の最適化・自 動化研究や道路会社の路盤材品質管理に関する共同研究に 展開している。地元企業が製造している牛尿発酵液の評価 では,植物栽培による評価もおこなっている。

3.研究室の特徴

 自主性を重んじた教育をおこなっていることもあり,自 由な雰囲気で活発に研究できる研究室を目指している。週 末に検討会をおこなっており,平日は各自,計画を立て研 究を進めている。学生は本会の年会や秋期大会のほか,生 物工学会の大会などでの発表などに参加している。修士以 上であれば,成果が出ていればひとりで国際学会に参加す ることもある。研究室イベントは学生が主体に企画してお り,堀内研時代からの慣例で,歓迎会や追い出しコンパな どは学部4年生が企画する伝統になっている。

研究室メンバー(2019 年度)

公益社団法人 化学工学会 http://www.scej.org

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参照

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