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沖 縄 密 約 情 報 公 開 訴 訟 最 高 裁 判 決 の 意 義

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   同志社法学 六七巻二号三六一七一五

           

         

一  はじめに   二〇一五年七月一四日、最高裁は、いわゆる沖縄密約情報公開訴訟の上告審判決 1

(以下﹁本判決﹂という。)を下した。

(2)

   同志社法学 六七巻二号三六二七一六

沖縄返還の密約とは、一九七二年の沖縄返還に際して、﹁琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定﹂(以下﹁沖縄返還協定﹂という。)で定められた三億二〇〇〇万ドルを大きく上回る額を日本側が負担すること、米軍用地原状回復補償四〇〇〇万ドルを日本が肩代わりすること、米短波放送施設の国外移転費一六〇〇万ドルを日本側が負担すること、を国民に知らせず日米両政府の間で交わされた秘密の合意である 2

。原告らは、これらの密約を示す文書を外務省及び財務省に開示請求したが、文書不存在を理由に不開示決定がされたため、この不開示決定の取消し等を求めて提起された訴訟が本件である。本件では、密約の存否、国家秘密に対する国民の知る権利の保障、また政府の説明責任が問われ、社会の耳目を集めた。一審判決

)3

及び控訴審判決

)4

は、密約文書が作成されたことを認めたが、外務省及び財務省が不開示決定の際に密約文書の保有をしていたか否かについては一審判決と控訴審判決で判断が分かれた。この点について本判決は、本件不開示決定の際には密約文書は保有されていなかったと判断した控訴審判決を支持したが、開示請求対象文書が不存在の場合の主張立証責任の分配の問題について初めて最高裁が判断を示したものであり、注目される。そこで本稿は、本判決を取り上げて検討し、本判決の意義を明らかにしたい 5

二  本判決の紹介

⑴   事 実 の 概 要

  原告らは、沖縄返還協定の締結に至るまでの日本政府と米国政府との間の交渉(以下﹁本件交渉﹂という。)において、日本が米国に対して沖縄返還協定で規定した内容を超える財政負担等を国民に知らせないままに行う旨の合意(いわゆる﹁密約﹂)があったとして、二〇〇八年九月二日、外務大臣及び財務大臣に対し、﹁行政機関の保有する情報の公開に

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   同志社法学 六七巻二号三六三七一七 関する法律﹂(以下﹁情報公開法﹂という。)四条一項に基づき、密約を示す行政文書及びそれに関連する行政文書(以下﹁本件各文書﹂という。)の開示を請求した(以下、外務省に開示請求された文書を﹁文書一﹂、財務省に開示請求された文書を﹁文書二﹂という。)。

  文書一は、⑴

⑵野駐カリメアと吉公長局カリメア省日使外を﹂、書文たし録記話ス会のとーダイナ務   ﹁

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NFNIOSSUTIOISAMMULIATNEIDFNOC題す二る一九七一年六一日、付け文書で、と﹂月

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九一るす題と﹂   文書二は、⑴

。てまま米国との間で合意しいいことを示す文書であるた に定七条が基づき日本還協の返縄沖、でもたしにから出支ドす財なせら知に民国をる負政担る〇三回二〇億〇万ルを上 の明を要概の識認通共て縄、う伴に還返い沖は政書文のられこ。る財経で国つに則原の渉交の両済米日るす関に題問あ   ﹁EC

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月け書文関の⑴二書文⑵と書文付二日二﹂と題する一九六九年一連   本件各文書のうち、関連文書以外のものは同一内容の文書が米国国立公文書館において一九九五年頃に公開されており、原告らは、その写しを本件開示請求書に添付していた。外務大臣及び財務大臣は、二〇〇八年一〇月二日、本件開示請求に対していずれの行政文書についても保有していないこと(不存在)を理由とする各不開示決定(以下﹁本件処分﹂という。)をした。そこで原告らは、国(被告)に対し、本件処分の取消し及び本件各文書の開示決定の義務付けを求めるとともに、本件処分によって精神的損害を被ったと主張して、国家賠償法一条一項に基づき損害賠償を請求した。一審判決は本件処分を取り消して開示を命じ、国家賠償請求も認めたが、控訴審判決は一審判決を取り消した。

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   同志社法学 六七巻二号三六四七一八

  なお密約については、二〇〇九年八月三〇日実施の衆議院選挙によって、自民党から民主党に政権交代が行われ、この民主党政権の下、内部調査が行われたが、密約文書は存在しないとされた。その後、外務省の委嘱により有識者委員会が発足し、同委員会は二〇一〇年三月九日付けで﹁いわゆる﹃密約﹄問題に関する有識者委員会報告書

)6

﹂を公表したが、同報告書も密約文書の存在を認めていない。しかし同報告書は、外交文書の欠落を指摘したため、外務省は、この問題の事実関係を調査・確認するために、﹁外交文書の欠落問題に関する調査委員会﹂(以下、﹁欠落調査委員会﹂という。)を設置した。同委員会は、二〇一〇年六月四日付けで調査報告書 7

を公表したが、同報告書も密約文書が存在していることを認めず、廃棄された可能性に言及している。

⑵   本 判 決 の 要 旨

  1﹁情報公開法において、行政文書とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該行政機関が保有しているものをいうところ(二条二項本文)、行政文書の開示を請求する権利の内容は同法によって具体的に定められたものであり、行政機関の長に対する開示請求は当該行政機関が保有する行政文書をその対象とするものとされ(三条)、当該行政機関が当該行政文書を保有していることがその開示請求権の成立要件とされていることからすれば、開示請求の対象とされた行政文書を行政機関が保有していないことを理由とする不開示決定の取消訴訟においては、その取消しを求める者が、当該不開示決定時に当該行政機関が当該行政文書を保有していたことについて主張立証責任を負うものと解するのが相当である。﹂ 8

  2﹁ある時点において当該行政機関の職員が当該行政文書を作成し、又は取得したことが立証された場合において、不開示決定時においても当該行政機関が当該行政文書を保有していたことを直接立証することができないときに、これ

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   同志社法学 六七巻二号三六五七一九 を推認することができるか否かについては、当該行政文書の内容や性質、その作成又は取得の経緯や上記決定時までの期間、その保管の体制や状況等に応じて、その可否を個別具体的に検討すべきものであり、特に、他国との外交交渉の過程で作成される行政文書に関しては、公にすることにより他国との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国との交渉上不利益を被るおそれがあるもの(情報公開法五条三号参照)等につき、その保管の体制や状況等が通常と異なる場合も想定されることを踏まえて、その可否の検討をすべきものというべきである。﹂ 9

  3﹁本件交渉の過程で作成されたとされる本件各文書に関しては、その開示請求の内容からうかがわれる本件各文書の内容や性質及びその作成の経緯や本件各決定時までに経過した年数に加え、外務省及び財務省(中央省庁等改革前の大蔵省を含む。)におけるその保管の体制や状況等に関する調査の結果など、原審の適法に確定した諸事情の下においては、本件交渉の過程で上記各省の職員によって本件各文書が作成されたとしても、なお本件各決定時においても上記各省によって本件各文書が保有されていたことを推認するには足りないものといわざるを得ず、その他これを認めるに足りる事情もうかがわれない。﹂ ₁₀

三  本判決の考察    以下では、本判決の論点を三つに分けて、考察する。

⑴   開 示 請 求 対 象 文 書 の 不 存 在 の 場 合 の 主 張 立 証 責 任 の 原 則

  本判決は、開示請求対象文書の不存在を理由とする不開示決定の取消訴訟において、当該文書の存在の主張立証責任は取消訴訟の原告が負うことを明らかにしている。文書の不存在については﹁解釈上の不存在﹂と﹁物理的不存在﹂が

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   同志社法学 六七巻二号三六六七二〇

あり、本件は﹁物理的不存在﹂の場合に該当する。﹁解釈上の不存在﹂とは、開示請求対象文書が物理的には存在しているが解釈上存在していない、たとえば開示請求対象文書が職員の個人的メモとしては存在しているが、情報公開法上の行政文書であるためには組織共用文書でなければならず、職員の個人的メモは組織共用文書に該当しないような場合である。このような﹁解釈上の不存在﹂の場合の主張立証責任は、行政側が負うと解されている。なぜなら当該文書は行政機関が保有しているのであるから、行政機関が組織共用文書であるか否かを実際に文書を見分して判断することができるからである ₁₁

。これに対して﹁物理的不存在﹂の場合には、原告と行政側のどちらに主張立証責任があるかについては学説の対立がある。

  まず第一説は、取消訴訟に民事訴訟の通説的見解である法律要件分類説を援用する説である。法律要件分類説とは、根拠法等の規定によって、その条項が権利根拠規定、権利障害規定、権利阻止規定及び権利消滅規定のいずれかにあたるかを確定し、その各々について、それが自己に有利に働くほうが立証責任を負うとする説である。第二説は実質説と呼ばれるものであり、侵害処分については原則として行政側が負い、申請拒否処分については、その申請制度の原告の地位を考慮して、自由の回復・社会保障請求権の充足である場合には行政側が、資金交付請求であるときは原告が主張立証責任を負うという説である。第三は個別具体説と呼ばれるもので、当事者間の公平、事案の性質、事物に関する立証の難易によって個別具体的に判断すべきとする説である ₁₂

  第一説の法律要件分類説に立つと、情報公開法三条、二条二項柱書き本文の規定ぶりから判断して、開示請求対象文書が物理的に存在することは開示請求権の発生要件であると解され、これらの規定は開示請求権の権利根拠規定に当たり、原告がこれについて主張立証責任を負うことになる。次に実質説に立てば、行政機関の長が行う開示決定は、情報を公開することによって国民の権利を拡大する授益処分に当たるから、当該行政文書が物理的に存在することについて

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   同志社法学 六七巻二号三六七七二一 原告が主張立証責任を負うことになる。最後に第三の個別具体説によると、主張立証責任を類型的、一般的に判断することは困難であるが、当該行政文書が物理的に存在することについては、原告が主張立証責任を負うとの考え方に親和的になり、他方、当該行政文書が物理的に不存在であることについては、行政文書を作成、取得、保有しているのは行政機関であることから、行政側が主張立証責任を負うとの考え方に親和的となると考えられる。 ₁₃

  この問題について本件下級審判決の判断をみてみると、まず一審判決は以下のように判示している。﹁情報公開法三条は、﹃何人も、(⋮略⋮)行政機関の長(⋮略⋮)に対し、当該行政機関の保有する行政文書の開示を請求することができる。﹄と規定しているところ、上記の﹃行政文書﹄とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録であって、当該行政機関が保有しているものをいう(情報公開法二条二項柱書き本文)。

  そうすると、情報公開法三条が規定する行政文書の開示請求権に基づいて開示を請求することができるのは、行政機関が保有している行政文書であるということになるから、ある行政文書の開示請求権が発生するためには、行政機関において当該行政文書を保有していることが必要であり、したがって、行政機関が文書を保有していることは、当該行政文書の開示請求権発生の要件ということができる。 したがって、開示請求の対象である行政文書を行政機関が保有していないこと(当該行政文書の不存在)を理由とする不開示決定の取消訴訟においては、同訴訟の原告である開示請求者が、行政機関が当該行政文書を保有していること(当該行政文書の存在)について主張立証責任を負うと解するのが相当である。﹂ ₁₄

  次に控訴審判決は、以下のように判示している。﹁情報公開法は、二条二項柱書き本文において、﹃この法律において﹁行政文書﹂とは、行政機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(⋮略⋮)であって、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして、当該

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   同志社法学 六七巻二号三六八七二二

行政機関が保有しているものをいう。﹄と規定して開示の対象となる公文書を定義した上、三条において、﹃何人も、(⋮略⋮)行政機関の長(⋮略⋮)に対し、当該行政機関の保有する行政文書の開示を請求することができる。﹄と規定し、また、五条において、﹃行政機関の長は、開示請求があったときは、開示請求に係る行政文書に次の各号に掲げる情報(以下﹃不開示情報﹄という。)のいずれかが記載されている場合を除き、開示請求者に対し当該行政文書を開示しなければならない﹄。と規定している。上記各規定によれば、ある行政文書の開示請求権が発生するためには、行政機関において当該行政文書を保有していることが必要であるということになるから、行政機関が文書を保有していることは、当該行政文書の開示請求権発生の要件ということができ、また、行政機関の長は、開示請求権が認められる以上、原則として当該行政文書を開示する義務を負い、例外的に開示を拒むことができるのは、当該行政文書に情報公開法五条各号に掲げる不開示情報のいずれかが記載されている場合に限られるから、情報公開法五条各号の非開示事由の存在は開示請求権行使の障害事由になるものと解される。 したがって、開示請求の対象である行政文書を行政機関が保有していないこと(当該行政文書の不存在)を理由とする不開示決定の取消訴訟においては、開示請求者が、行政機関が当該行政文書を保有していること(当該行政文書の存在)について主張立証責任を負い、不開示事由があることを理由とする不開示決定の取消訴訟においては、不開示事由の存在について国が主張立証責任を負うと解するのが相当である。﹂ ₁₅

  このように本件下級審判決は、開示請求対象文書の存在を開示請求権の発生要件と位置づけ、行政機関が当該文書を保有していることの主張立証責任を原告に負わせており、法律要件分類説にたっているといえる。裁判例の大勢は、この法律要件分類説に従って、開示請求対象文書の不存在の主張立証責任は不開示決定の取消訴訟の原告が負うという判断を示しているが ₁₆

、本判決も、本件下級審判決と同様に、このような先例の判断を踏襲している ₁₇

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   同志社法学 六七巻二号三六九七二三

⑵   推 認 に よ る 判 断 手 法

  本判決は開示請求対象文書の不存在の場合の主張立証責任の分配の原則を示したが、この原則に従えば、実際に原告が当該文書の不存在を証明することは容易ではない。本件では、本件各文書と同一の内容の文書が米国国立公文書館において既に公開されていることから、外務省と財務省が本件各文書を過去のある時点において保有していた事実が認定されており、本件下級審判決は、この事実から、原告の主張立証責任を緩和する基準を示している。この点について一審判決は、以下のように判示している。﹁取消訴訟の原告である開示請求者は、不開示決定において行政機関が保有していないとされた行政文書に係る当該行政機関の管理状況を直接確認する権限を有するものではないから、︹当該行政文書の存在についての

のいと。﹂るあできべう ₁₈ 該定決示開記上は関機政行な当、り限い時し証立張主をの不点有にるれさ認推とたいてしも保当をいてもお該行政文書 開上記不定示決点の時書が、文政行該当ていおに告被でまれにて廃とたれわ失が有保のそこっにとこたさ等管移棄、よ 求示請て者におい上開、るあで告原ばれす慮考①を記上を②こ、れさ認推上実事が記主、はに合場たし証立張とるか置れ 書行の関政行該当、が文政当該員、てしそ。るなにとこ職機が定に下制体理管の組以準水上一いて的に用織るのとしも すれを保有至るにり、がそそ関機政行該当、し得取は又②状のこなかほるす証立張主をといるてし続継も後のそが態い 過は、①点去のある時的にす本基、めたた果を任責証おに当い行、し成作上務職を書文政該てが員職の関機政行該当、 ︺注者主張立 - 著

  このように一審判決は、①過去のある時点において行政機関が当該行政文書を保有するに至ったことが主張立証された場合には、②行政機関が当該行政文書をその後も継続して保有していることが事実上推認されるとの判断を示し、③行政機関が不開示決定の時点までに当該行政文書の廃棄、移管によってその保有を失ったことを主張立証しない限りは、

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   同志社法学 六七巻二号三七〇七二四

その推認は破られないとの判断基準を示した ₁₉

  次に控訴審判決は、以下のように判示している。﹁開示請求者は、不開示決定において行政機関が保有していないとされた行政文書に係る当該行政機関の管理状況を直接確認する権限を有するものではないから、上記の主張立証責任を果たすため、基本的には、①過去のある時点において、当該行政機関の職員が当該行政文書を職務上作成し、又は取得し、当該行政機関がそれを保有するに至り、②その状態がその後も継続していることを主張立証すべきことになる。

  もっとも、被控訴人らも主張するように開示請求者は当該行政文書の管理状況を直接確認・調査することが困難であるのに対し、当該行政文書を保有するものとして開示請求を受けた当該行政機関はこれを調査し得る立場にあることや、行政機関が行政文書を保有するに至った場合、当該行政文書が、通常であれば、当該行政機関の職員が組織的に用いるものとして一定水準以上の管理体制下に置かれることなどの点を考慮すると、開示請求者の側において上記①を主張立証した場合には、上記のような管理体制下に置かれたことを前提として、上記②が事実上推認され、特段の事情がない限り、当該行政機関は上記不開示決定の時点においても当該行政文書を保有していたと推認されるものというべきである。これは、事実上の推認であるから、控訴人において、当該行政機関が不開示決定の時点においても当該行政文書を保有していたと推認することを妨げる特段の事情を主張立証し、保有が失われた疑いがあるとの反証を挙げた場合には、その推認が破られることになることはいうまでもない。﹂ ₂₀

  このように控訴審判決は、一審判決の①、②の判断は踏襲しているが、③については、﹁これは︹筆者注︱︱②の推認︺は、事実上の推認であるから、⋮⋮当該行政機関が不開示決定の時点においても当該行政文書を保有していたと推認することを妨げる特段の事情を主張立証し、保有が失われた疑いがあるとの反証を挙げた場合には、その推認が破られる

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   同志社法学 六七巻二号三七一七二五 ことになる﹂と判示し、一審判決とは異なる文言を用いている。この点、一審判決は事実上の主張立証責任の転換を認めたものであるが、控訴審判決は、②についてあくまでも事実上の推認にとどまるものであるとし、特段の事情があれば推認が働かない場合もあると述べており、主張立証責任の転換まで認めたものではないと指摘されている ₂₁

。ただし控訴審判決も推認による判断手法を用いており、原告の主張立証責任の軽減は図っているといえよう ₂₂

  本判決は、本件下級審判決と同様に推認による判断手法を用いているが、①の要件が充足された場合、推認が可能になるかどうかは﹁当該行政文書の内容や性質、その作成又は取得の経緯や上記決定時までの期間、その保管の体制や状況等に応じて、その可否を個別具体的に検討すべき﹂という新たな基準を示している。すなわち、本件下級審判決では、①の要件が充足されれば、推認が働くという②の判断が認められるとするが、本判決は、①の要件が充足されても、②の判断が可能となるためには、諸事情を考慮に入れた個別具体的検討が必要であると述べており、②の判断を容易に認めていない。したがって本判決は、推認による判断手法を認めたものの、本件下級審判決のように原告の主張立証責任を緩和したものとはいえず、本件下級審判決から﹁明らかに後退した判断といわざるを得ない﹂ ₂₃

であろう。

⑶   外 交 文 書 へ の 考 慮

  本判決は、②の推認の判断についての個別具体的検討の必要性を示したが、その際、公にされれば他国との信頼関係が損なわれるおそれのある外交文書については、﹁その保管の体制や状況等が通常と異なる場合も想定されることを踏まえて﹂、推認の可否を検討すべきであると判示し、外交文書について特別の考慮をすべきという判断を示している。この点について控訴審判決も、以下の判断を示している。﹁こうした事情に照らすと、かつて外務省においては、これらを直接裏付ける本件各文書一を秘匿する意図が強く働い

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   同志社法学 六七巻二号三七二七二六

ていたことが窺われるのであって、このことと⋮外務省における網羅的で徹底した調査にもかかわらず本件各文書一等が発見されなかったことや

本件文書一(一)及び(二)の管理状況に関する原審証人⋮の証言等を考え併せれば、これらの文書は、通常の管理方法とは異なる方法で、通常の場所とは異なる場所に限られた職員しか知らない方法で保管された可能性が高く、また、欠落調査委員会も、その報告書において、情報公開法の施行前には、同法施行への対応作業の中で不用意な文書廃棄により密約関連文書が廃棄された可能性がある旨指摘している

とおり、情報公開法の制定により、情報公開請求に応じて本件各文書一を公開しなければならなくなり、それまでの外務省の説明が事実に反していたことを露呈することを防ぐため、その施行前に、上記のような通常の管理方法とは異なる方法で管理されていた可能性の高い本件文書一(一)及び(二)を秘密裏に廃棄し、ないし外務省の保管から外したという可能性を否定することができない。﹂ ₂₄

  このように控訴審判決も、本件各文書が通常と異なる方法で管理され、廃棄された可能性について言及している ₂₅

。この控訴審判決の判断を敷衍すれば、外交文書は、機密性の高い行政文書であるから、その機密性の保護のために、通常と異なる方法で保存され、場合によっては廃棄されることも十分に想定できるので、容易に保有が継続していると推認すべきではないとの判断であり、控訴審判決は、②の推認を否定する一つの要素として、外交文書の通常と異なる保管体制に言及したと思われる。本判決は、この控訴審判決と同様の判断に基づいて、右述の︿本判決の要旨﹀2の判示をしたと解することができよう。

  他方で、本判決のこの判示については、外交文書は通常とは異なる方法で保管されているので、行政機関の徹底した調査がなければ、安易に推認を否定してはならないことを示唆しているとも解することもできる。このような調査について、まず本件下級審の判断をみることにする。

(13)

   同志社法学 六七巻二号三七三七二七   一審判決は、﹁被告は、本件各文書一について、合理的かつ十分な探索を行ったものの、それらを発見することができなかった旨主張しているところ、一般的な行政文書については、行政機関が過去のある時点においてそれを保有していたとしても、その後当該行政機関が合理的かつ十分な探索を行ったにもかかわらずこれを発見することができなかったとすれば、当該行政文書は、既に廃棄等されたものと推認するのが相当であると解する余地があり、その場合には、前記⋮の推認は妨げられるものと解される﹂ ₂₆

と判示している。そこで一審判決は、外務省が行った調査が十分なものであったかについて検討を行い、まず文書一について、以下の判断を示している。﹁本件文書一(一)及び(二)は、⋮日本政府においてそれらの存在及び内容を秘匿する必要があったものであり、⋮極めて重要性が高いものであったのである。⋮そうすると、このように秘匿する必要性のある極めて重要性が高い行政文書が、⋮調査時点における保管先とおぼしき部署への機械的又は事務的な方法による探索によって発見されるような態様で保管されていると考えることは困難というべきである。また、そもそも、被告は、沖縄返還に際しての支払に関する日米間の合意は沖縄返還協定がすべてであると主張し、⋮本件文書一(一)及び(二)の内容を否定していたのであり⋮、そのような立場にある者において、自らが否定する内容が記載されている本件各文書一を探索したとしても、その精度及び結果の信用性には一定の限界があるものといわざるを得ない。⋮本件各文書一については、その秘匿の必要性及び内容の重要性という特質を考慮するならば、⋮調査時点における保管先とおぼしき部署への機械的又は事務的な調査だけではなく、歴代の事務次官、アメリカ局長、条約局長、アメリカ第一課の課長を始めとする同課在籍者等、外務省が本件各文書一を保有するに至ったと考えられる時期以降にこれらに関与した可能性のある者に対し、逐一、本件各文書一の取扱いや行方等について聴取することが求められ、このような調査を行うことによって、初めて合理的かつ十分な探索をしたと評価することができるものというべきである。そして、本件各文書一は、もともと、条約の締結

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   同志社法学 六七巻二号三七四七二八

交渉に関する一切の文書として、外務省旧規程及び外務省現規定のいずれにおいても永久に保存するものとされていたのであり、仮にそれらが既に廃棄されているとすれば、外務省における相当高位の立場の者が関与した上で、それらを廃棄することについて組織的な意思決定がされていると解するほかないから、上記のような調査を行えば、その廃棄の具体的状況が明らかになるはずである。⋮以上によれば、外務省が本件各文書一について合理的かつ十分な探索を行ったということはできないのであり、また、外務省による本件各文書一の保有が失われた事実を認めることはできない。﹂ ₂₇

  このように一審判決は、推認を覆すためには、﹁合理的かつ十分な﹂調査が必要であるという立場にたっているといえる。次に控訴審判決は、文書一について﹁外務省調査チーム、有識者委員会及び欠落調査委員会の調査は、網羅的で大掛かりな徹底したものであり、

その信用性は高いというべきである﹂ ₂₈

と指摘しているし、文書二についても財務省の内部調査は﹁網羅的で徹底したものであり

その信用性は高いというべきである﹂ ₂₉

と指摘している。控訴審判決は、このような認定の下、本件各文書が保有されている﹁推認を妨げる特段の事情﹂があると判断しており、一審判決と同様に、②の推認を覆すためには行政機関の徹底的な調査が必要であり、このような調査があって初めて推認を覆すことができるとの立場をとっているといえる ₃₀

。本判決も、﹁外務省及び財務省(中央省庁等改革前の大蔵省を含む。)におけるその保管の体制や状況等に関する調査の結果など、原審の適法に確定した諸事情﹂を、推認を否定する根拠としており、控訴審判決の判断を支持したものと思われる。

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   同志社法学 六七巻二号三七五七二九 四  本判決の検討   以下では、先に本判決の論点として取り上げた開示請求対象文書の不存在の場合の主張立証責任の原則と外交文書への配慮の二点について、若干の検討を加えたい。

  まず、開示請求対象文書の不存在の場合の主張立証責任の原則について、本判決の最大の意義は、当該文書が不存在の場合に原告が主張立証責任を有することを最高裁として初めて明らかにしたことであるといえる。しかし、本件では、原告が米国国立公文書館において既に公開されている文書の写しを入手できたことから、行政機関が過去のある時点において当該行政文書の保有していることを立証できたが、通常、開示請求対象文書が外国で公開されているといったような状況は期待することができず、原告がこのような立証をすることは容易ではない ₃₁

。この点、本件の上告受理申立て理由において原告は、以下の主張をしている。﹁行政文書の存否の認定は、情報公開制度の信頼の根幹を支えているものであるにもかかわらず、﹃存否﹄、﹃形態﹄、﹃保有実態﹄といった事実に対して行われ、しかも行政内部の事情に依存するものであるから、行政機関の恣意的判断を招来しやすい。行政文書の存否の主張立証責任は、そのような恣意的判断を招くことなく、説明責任を基本原理とする情報公開制度に堪えうるものでなければならず、行政文書の存否に関わる事実︱作成・取得、保管、廃棄・移管という具体的事実︱に精通する相手方が負担するのが妥当である。

略 < 中

>   さらに、開示請求者=申立人らは行政文書ファイルにアクセスする権限はなく、行政文書の管理状況を知らないのに対し、相手方は、容易にこれを確認することができるのであって、当事者の公平や事物の立証の難易の点からしても、

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   同志社法学 六七巻二号三七六七三〇

相手方が、文書の不存在の主張立証責任を負担すべきである。

  このことは、情報公開訴訟の主張立証の実情からも理解できるところである。開示請求者側に行政機関内部の文書の存在について主張立証責任があるとするならば、理論的には、公開を希望している文書そのものを何らかの形で入手し、証拠として提出したうえ、作成者・保管者らの証言を得る以外に、開示請求者が文書の存在を主張立証する手立てはないといってよい。これは、情報公開の理念に背馳するものであり、実質的には、開示請求者に対して文書の不存在を理由とする処分について争う途を閉ざすに等しい結果となる。

  一方、相手方は、行政機関内部の文書の管理方法について熟知しており、開示請求対象の文書が作成、取得、保管されたか否かを、当該行政文書の周辺文書によって確定できるとともに、その後、廃棄又は移管がなされたとしても、これについて、担当者に対する聴き取り調査等によって事実の確認をなしうる立場にあり、文書不存在に関する主張立証責任は、相手方にとって過度に負担となるものではない。﹂ ₃₂

  この原告の主張は説得力のある論理を展開していると思われる。本判決は、法律要件分類説に立って、開示請求対象文書の存在(保有)という要件を権利発生要件と捉え、当該文書の存在(保有)について原告が主張立証責任を有すると判断したが、﹁文書不保有を権利発生阻害要件と捉えることもできる﹂ ₃₃

。また本判決は﹁行政文書の開示を請求する権利の内容は同法によって具体的に定められたものであ﹂ると述べているが、﹁知る権利が憲法上抽象的にでも保障されており、不開示決定はその憲法上の自由の制約である﹂ ₃₄

との理解にたち、﹁民主的政治過程の確保という観点からすれば、不開示を正当化する事実の立証責任は行政側にある、という立論も当然に可能である﹂ ₃₅

との批判もある。したがって、本判決が示した開示請求対象文書の不存在の場合の主張立証責任の分配の原則それ自体について、慎重な検討が必要であろう ₃₆

(17)

   同志社法学 六七巻二号三七七七三一   次に推認の手法を用いる場合の外交文書への配慮については、本判決は、﹁外交文書をあえて取り上げて特別視し、通常ではない管理方法を肯定した﹂ ₃₇

との批判がある。一審判決は、本件密約文書について﹁沖縄返還交渉における難局を打開した経緯又は手法を示す外交文書として、第一級の歴史的価値を有するものであり、極めて重要性が高い文書というべきである﹂ ₃₈

と認定している。また本件とは別件の本件密約文書の情報公開訴訟の一審判決 ₃₉

も、本件密約文書が、﹁本来永久保存されるべき文書であり、資料としての重要性のあるものである﹂と認め、当該文書が﹁通常の管理方法とは異なる方法で管理された可能性が高く、またその後に通常とは異なる方法で廃棄とされた可能性がある﹂ことに言及し、このような﹁保管状況にあったことには問題があったといわざるを得ない﹂と指摘している。本判決の示唆した通常ではない管理方法を肯定すれば、歴史的な重要な価値のある外交文書が国民の目から隠されてしまうことが懸念される。外交文書については、確かに情報公開法五条三号の不開示情報に該当するものも多いであろうし、特定秘密保護法によって秘密指定されることも多いであろう。しかし、そのことは、外交文書を特別視し、通常でない管理方法を認めることに結びつかない。本件密約文書は﹁本来永久保存されるべき文書﹂であり、その永久保存のために、通常の管理方法で保存されるべきものであったといえる。したがって、外交文書への配慮を示した本判決の判断については疑問が残る。

五  おわりに   本件下級審では、本件処分の理由付記の瑕疵も争われた。原告は、外務大臣の不開示決定に付記された理由(﹁当省は該当する文書を保有していないため、不開示(不存在)としました。﹂)のみ瑕疵があると主張したが ₄₀

、一審判決は、

(18)

   同志社法学 六七巻二号三七八七三二

本件処分当時、当該文書を外務大臣が保有していたと判断したことから、その理由付記が十分なものであるか否かについて判断していない。これに対して控訴審判決は、開示請求対象文書が作成されたとされる時点から四〇年近く経過している文書であることから、不存在の理由の記載を求めることは難しいと判断して、外務省の理由付記に違法はないとした ₄₁

。本判決は、この問題について言及していないが、文書の不存在の場合でも、情報公開法上の開示請求がなされている以上、情報公開法の目的である説明責任を果たすことが行政機関の責務であるといえる。一審判決は、行政側が説明責任を果たしていないことから国家賠償請求を認めたが、この説明責任について、以下のように判示をしている。﹁原告らは、それぞれ様々な個人的な思いを持ちつつも、本件各文書一及び二の開示を先鞭とする日本政府の自発的かつ積極的な情報公開により、国民が政府の政策を正確に把握して、日本、その領土でありながら特異な状況に置かれてきた沖縄及び米国の関係を自ら考え、現在及び将来の政策に結び付けていくことこそが民主主義に資するという信念を共有していたこと、そして、今となっては、日本政府もこれに誠実に応答するものと期待して、本件開示請求一及び二をしたものであることが認められる。そして、上記のような事情の下では、日本政府は、過去の事実関係を真摯に検証し、その諸活動を国民に説明する責務を全うするとともに、公正で民主的な行政の推進を図るために最大限の努力をすべきものであるから(情報公開法一条参照)、原告らのそのような期待は極めて合理的なものであり、法的にも保護されるべき期待であったということができる。換言すれば、米国国立公文書館で公開された文書を入手していた原告らが求めていたのは、本件各文書一の内容を知ることではなく、これまで密約の存在を否定し続けていた我が国の政府あるいは外務省の姿勢の変更であり、民主主義国家における国民の知る権利の実現であったことが明らかである。﹂ ₄₂

  ここにいう﹁民主主義国家における国民の知る権利の実現﹂のためには、行政機関が文書の不存在を理由とする不開示決定をする場合には、なぜ文書が不存在なのか又は廃棄されたのか、その理由を十分に説明することが求められるべ

(19)

   同志社法学 六七巻二号三七九七三三 きであろう ₄₃

。そうでなければ、﹁仮に国家が意図的かつ秘密裏に文書を廃棄したとしても、理由の如何を問わず、国が文書の不存在の事実のみを主張して開示請求をかわす逃げ道を開くことを意味する。これが認められるようでは、情報公開制度そのものが画餅に帰すことになるであろう。 ₄₄

  また、本件は、公文書の管理の在り方を問うものであった ₄₅

。本判決は、密約の存在を否定しなかったものの、外務省及び財務省が密約文書を保有していることを認めなかった。それは、重要な外交文書の欠落を意味している。﹁外交文書の欠落問題に関する調査委員会﹂の調査報告書は、この点について以下の指摘をしている。﹁外務省では一連の﹃密約﹄調査後、﹃外交記録公開・文書管理対策本部﹄を設置し、三〇年自動公開ルールの導入や非公開基準の明確化等を柱とする﹃外交記録公開に関する規則﹄を制定した。今後は文書管理部門の人員強化・組織改編、さらには、既存の文書管理規則の改定、文書管理マニュアルの作成を予定している。

  公文書管理法は、﹃国及び独立行政法人等の諸活動や歴史的事実の記録である公文書等が、健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源として、主権者である国民が主体的に利用し得るものである﹄とし、﹃国及び独立行政法人等が有するその諸活動を現在及び将来の国民に説明する責務が全うされるようにすることを目的とする﹄と述べている。わが国の外交の重要な歴史的事実を記す文書が欠落しており、その原因を示す記録すら見出せないことはまことに遺憾であり、このようなことは二度と繰り返されてはならない。

  外交文書を失うことは歴史を失うことである。その認識に立って、外務省の文書管理体制を強化・改善していく必要がある。﹂ ₄₆

  今後は、行政の文書管理について、本件当時まだ制定されていなかった公文書管理法が重要な役割を果たしていくことになろうが ₄₇

、文書の﹁適切な管理﹂からはずれる﹁通常でない管理方法﹂を認めることになれば、公文書管理法の理

(20)

   同志社法学 六七巻二号三八〇七三四

念が損なわれることになろう。右記報告書が指摘しているように、公文書管理法の理念を十分に反映させた行政の文書管理体制の構築が必要といえよう。

  本件については、外務省及び財務省が本件各決定をした﹁時から四〇年近く前に作成された外交交渉に係るものであり、正式の署名等がされたものではなく、交渉担当者のイニシャルが記載されたにとどまるものであり、これに加え本件においては、政権交代後の民主党政権下での大掛かりな調査がおこなわれたものの本件各文書を発見するに至らなかったという特異な経緯を経た事案であり、一般化することは困難な事案﹂ ₄₈

であろう。しかし、本判決が示した法理が今後の判例において定着していくことも予想される。したがって、﹁民主主義国家における国民の知る権利の実現﹂を図るためには、本判決の法理を再検討することが必要であると思われる。

1)  2) ﹁﹃

)﹂ - 沖

- 二

3) 

4)  5) 稿稿

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№3

- 四

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- 五

9) 

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参照

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