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Web上での音環境設計実現に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)

中西

*1,林

秋光 キ

2

1.ま

えがき 普段我々の身の回 りには音が溢れている。その中には草の騒音などの不快な音 も多い。その中で 「サウン ドスケープ(sOundscape)」 とい う言葉がカナダの作曲家マ リー・シェーファーによって提 唱 された[1]。 サウン ドスケープは「個人あるいは特定の社会がどのように知覚 し,理 解 しているか に強調点の置かれた音の環境」と定義 され,聴覚 を切 り口に周囲の世界をどのように感 じるのか,そ して今一度周囲の音を聴 きなお し美的感覚 を養 うことを目的とした。 日本でも多様なサウン ドスケープ論が展開 しつつある。その領域は

,概

念成立の直接の引き金 と なった「現代の芸術思想」と「エコロジー」といった二つの領域にとどまらず

,都

,社

,環

境 をめぐる様々な思想や活動 さらには人々の生活にまで及ぶものとなっている[2]。その中で も周囲の 音環境の現況 を調べ

,望

みの音環境 を構築することは,地 域科学や地域設計 とい う観点からも取 り 組むべき重要な課題であると考 える。しか しながら

,実

環境での設計ならびにその評価は音源や建 造物の移動などを伴 うために容易には実現できない。 そこで

,本

研究では

,世

界中の誰 もがどこか らでも音環境の設計・評価が可能になるように

Web

上での音環境設計の実現について検討 を行 う。以下

,2章

においてサウン ドスケープについて説明 を行 う。

3章

ではサウン ドスケープ概念に基づき

Web上

での音環境設計を実現する際に必要 となる 機能について検討を行い

,そ

の具体的な実現方法ならびに実現結果を示す。最後に

4章

でまとめと する。

2.サ

ウン ドスケープ

2.1

概念 「サウン ドスケープISOundscapel」 とは,「サウン ド(音)」 と「∼の眺め

/景

」を意味する接尾語 「スケープ〔ぃscapel」 との複合語

,す

なわち「音の風景」を意味 し

,聴

覚 を切 り口に周囲の世界 をど のように読み込み,その環境 をどのように捉えるのか,そ して今一度周囲の音 を聴 きなお し美的感 覚を養おうとするものである。サウン ドスケープを現代社会における新たなコンセプ トとして初め て提唱 したのは ,カ ナダの作曲家マ リー・シェーファーである。この概念成立の背景には

,音

の世 界や音楽作品を地球や宇宙のスケールに拡大 して捉 えようとするシェーファー個人の独特な世界観 に加 え,1960年代の「エコロジー運動」に代表 される環境全体に対する社会的関心の高まり,「視覚 中心の西洋近代文明に対する反省 と聴覚文化復権の試み」といった思潮 と

,現

代音楽の領域に共通 して見 られた「芸術の環境化」,「西洋近代音楽の枠組みからの解放への欲求」といった風土があっ た。当時のカナダでは,「公害」といえば水質や土壊 ,大 気などの汚染が中心で

,騒

音はそれに比べ 中1地域設計学講座 助教授 ■2教育学部 総合科学課程 理数情報 コース (現株式会社 ティピカル )

(2)

中西 功 ,林 秋光:Web上での音環境設計実現に関する研究 るとあまり問題にされておらず,また彼 自身が様々な騒音に悩 まされていたことから,環境への人々 の意識 を音の面からも高めようと努力 していた。そうした中で,シェーファーは「防止」や「規制」 といったアプローチのみによって音環境の問題に対処 していく「騒音研究」の方法論に限界を感 じ, 騒音問題 を含む音環境の全体 を扱 う研究の方法論 を探 る必要性 を感 じるようになった。その一方,音 素材を「楽音」,他の様々な環境音 を「非楽音」として両者を厳格に区別 した「西洋近代音楽の伝統」 が現代音楽における様々な試みの中で打ち破 られてい く流れの中で,シェーファーにとって自らが 体験する「騒音の問題」を「音楽 とは関係のないこと」として自らの音楽的思考の対象から除外せ ず,「音楽の問題」と同次元にあるものとして考えた。シェーファーは,「騒音公害は人間が音を注 意深 く聴かなくなったときに生 じるのであり,騒音 とは我々がないがしろにす るようになった音で ある」 としている[2,3]。

2.2

サウン ドスケープの広が り サウン ドスケープ・デザインとはサウン ドスケープ概念に基づいたデザイン活動 を意味 し,サ ウ ン ドスケープの美的な質を改善するための原理 を発見 しようとするものである。そこには「騒音規 制」や「作曲活動」も含 まれ

,シ

ェーファーは人々の耳 を周 りの音環境に開かせるための音楽作品 を創作 している。「星の王女」という作品では,ハー トレイクという森の中の湖でオペラが演 じられ た。音楽活動の場をコンサー トホールから現実の湖に移行 した目的は,反響効果や残響時間など,従 来の音楽には存在 しなかった様々な音響的特性 を獲得することだけでなく,オペラを鑑賞するとき の聴 き方で自然界に向けて耳が開かれることとなり,作品が美的インターフェイスとして人々の感 性を現実の環境へ開かせ ることだった。また聴覚の美的感覚を取 り戻すための課題集「サウン ドエ デュケーション」を出版 した。その内容は

,聞

こえた音をすべて書き出す「音聴 き歩 き」などによ り「異なる聴 き方への気づ き」,「多様 な聞き方の発見」といった「他者の理解」をも大切にするも のである。シェーファーはサウン ドスケープヘの分析的なアプローチにも強い関心を示 し

,野

外調 査を通 じてサウン ドスケープ解析のための新 しい原理や概念 を生み出 した。 日本でも既 にシェーファーを越 えた多様なサウン ドスケープ論に基づ き,多岐にわたる活動が展 開 しつつある。山形県では「サウン ドスケープ創造事業」の一環 として

,県

民一人一人に身近な音 との関わ りを意識する中で環境 を考 える契機 とすることを目的として,「山形の音の募集」とい う企 画が実施 された。大分県竹田市にある「滝廉太郎記念館」における庭園整備計画では

,普

段視覚に 比べて無意識化 しがちな景観や環境への聴覚的感性や思考を喚起 しようとい う考 え方に基づいて実 施 された。「廉太郎が当時聴いていたであろうこの家や庭の音風景 を,訪れる人が少 しでも追体験で きるような音環境を設計する」ことを基本コンセプ トとし,「竹の葉が触れ合 う響 きを聴かせ るため に孟宗竹 を植 える」,「雀の鳴 き声が聞こえるように雀の食べる実のなる木を植 え,水飲み場 を作 る」, 「当時多くの人が履いていた下駄の響 きを復元するために来館者用の下駄を用意する」など,従来の 視覚 を意識 した「庭づ くり」 とい う観点 とは異なる可能性を見出 した[2]。 環境問題に対するサウン ドスケープの考 え方の最 も本質的な意義のひとつは,環境 をめぐる問題 解決やそのためのデザインを,これまでのようにそれぞれの個人や社会の周辺 に限定 して考 えてい くのではなく,常 により広い範囲の環境への配慮 ,地 球規模での発想 をもって考 えていこうとする 点である。例 えば

,遮

音性の高い住宅やその他の建築物によって

,周

囲の「音」をはじめ「熱

Jや

「風」,「空気」といった様々な環境要素か ら切 り離 された建築内部空間に居心地のよい環境 を整 えて いくということが,今 日の建築における一般的な手法であるが,それによって空調装置などの音や

(3)

熟 といった廃秦物 を建物の外 に絶 えず排出 し外部環境 を悪化 させている。この ことは ,コ ンサ ー ト ホール内の音 にのみ美的な感性 を働 かせ,その外側の音 には十分な注意 を払わなかったことが騒音 公害 を生んだ とす るシェーファーの考 え方 にその まま当てはめることがで きる。

Web上

で もサ ウン ドスケープをテーマに したサイ トや音風景 を紹介 したサイ トがある。環境庁の サイ トには1996年 に同庁 が実施 された「残 したい 日本の音風景百選」事業 により選定 された音 が紹 介 されてい る[4〕。「サゥン ドスケープ徒然記」 とい うサイ トでは

,九

州各地のお祭 り

,伝

統芸能 な どの行事や 自然音

,生

き物の鳴 き声 などのアースサ ウン ドを「音の風景」として文章で紹介 してい る[5]。 株式会社

HID内

のホームページでは

,北

海道の代表的な音風景 を聴 くことがで きる[6]。 た小 中学校の授業のテーマにサウン ドスケープを取 り上 げ,活動内容 を紹介 しているサイ トもある [7]。 ここで,サウン ドスケープは一見聴覚 に偏 っているように見 える言葉 だが,これは忘れ られた 聴覚 を意識化 させ るためであ り,決 して「視覚 に対す る聴覚の優位」を説 くものではな く,また ,音 だけを切 り離 して考 えるべ きもので もない。しか しなが ら,先 に示 した従来の

Webサ

イ トは収録 し た音 を一方的に提供 しているだけであった。

3.Web上

での音環境 の設計

3.1

実現すべ き機能 本研究の 目的は実環境の設計ではな く

,Web上

における仮想 的な音環境設計の実現で ある。その 表現方法 に加 え

,電

子的

,仮

想的だか らこそ実現可能で有効 な機能 について検討 を重ねた結果

,以

下に示す

3つ

の項 目が必須であると判断 した。

(1)サ

ウン ドスケープを扱 った従来のサイ トでは録音 した音風景 をその まま公開 してい る。しか しサウン ドスケープは音 を切 り離 して捉 えるものではな く,視覚 も含めた トータル な意味 での 風景 として表現す る必要がある。

(2)音

の近 くを通 り過 ぎる時

,音

は大 きくな りやがて小 さくなるとい うように

,実

際の環境 では 自分 と音 との距離や位置関係 によって聞 こえ方 も違 って くる。そこで使用者の意志で風景 内を 動 くことがで き,それに応 じたスピーカーか らの出力変化 を表現す る必要がある。また

,季

節 が変化すれば虫の鳴 き声 などの音風景 を構成す る音 も変わ るため ,季 節などによる環境の 自動 的な変化 も大切 な要素である。

(3)実

際の音環境の設計では,演出用のスピーカーや音の出 るモニ ュメン トの設置や移動

,土

木 工事 など大掛か りな作業 が必要 となる。そこで,シ ミュレーシ ョン機能があれば擬似 的に体感 し評価す ることがで きる。

3.2

実現方法 以下では前節で示 した3つの項 目を実現す るための具体的な方法 について述べ る。 3.2.1 動 きに応 じた音環境の変化 前節の項 目(1),(2)によれば

,視

覚 も含めた3次元の風景 を表現 し,かつ ,そ の中を自由に移動で き,さ らに動 きに応 じて自動的に音環境 が変化す る必要 がある。そこで

,音

環境の構築 にはVRA/1L

(Ⅵrtual Reality Modehng Йnguage)を用いる。Ⅵ諏比 は

Web上

で仮想的に

3次

元空間 を表現 で き,

(4)

中西 功,林 秋光:Web上での音環境設計実現に関する研究

示す るためには

VRMLプ

ラグインが必要で あり,本研究では

VRMLプ

ラグインにCosmoPlayerを使

用 した。CosmoPlayerは様 々なサイ トで採用 されてお り

,次

節で説明す るEAIを利用 したJavaア プ

レッ トの作成 にはcosmOPlayerに付属す るクラス ライプラリが必要である。またプラグインによっ ては対応 していないJavaScttptを ,次々節で説明す るよ うにscAptノ ー ドで使用す ることがで きるの が特長で ある。 3.2.2 音環境設計 音環境 を設計す るためには,あらか じめ用意 されてい る音に加 えて

,設

計者が望む音や視覚 的オ ブジェク トを

Web上

3次

元空間に追加,削除で き,ま た ,そ れ を移動 させ ることが可能でなけれ ばならない。そのため

,新

たに追加 した り

,削

除す るオブジェク トや音 を収納するファイルの在処 をⅥ削比 に認識 させなければな らないが,残念 なが ら

VRMLは

その機能 を備 えていない。そこで本 研究では外部 プログ ラムが

VRMLに

アクセスす ることを可能 にす るインターフェイスで ある

EAI

(Exttm』 Auhoring lnterface)を 用いて実現す る。外部 プログラムとしてはJaVaアプレッ トを採用

した。JaVaとは米Sun Microsysttms 社が開発 した プ ログ ラ ミング言語 で,JaVaアプ レッ トとはJaVaに よっ て作 られた

Webブ

ラウザの中で動 くプログ ラムで ある。これ らの関係 を図示 したのが図1である。 外部プ ログラム (Javaアプ レッ ト) EAI 一 図

1

外部プログラム (Javaア プレッ ト)と

VRML,EAIの

関係 VRA/1Lは ノー ドとい う命令文で構成 され,ノ ー ドとノー ドを組み合わせ ることによって一定の動 きなどを表現す ることがで きる。図2は

VRML側

の ノー ド間の関係 を示 している。今回Ⅵ曲比側 に

は 10個 のhlineノ ー ドとSOundノー ドを用意 した。Inlineノ ー ドとは,他の

U趾

VRMLモ

デル を

読み込 む ことがで きるノー ドで ある。Soundノ ー ド内には音源 と再生情報 を表すAudioClipノ ー ドが

あり,音源の

URLや

再生す る時間などが設定で きる。Javaアプ レッ トで新 たなオブジェク トが取 り

込 まれ るとInlineノ ー ドにオブジェク トの ファイルが存在す る

URLが

送 られ,音が取 り込 まれ ると

AudioClipノ ー ドに音の ファイルの

URLが

送 られ る仕掛 けとなってい る。Javaア プ レッ トで1∼ 10

の番号 を指定す ることで送 られて くる

URLを

受け取 るInlineノ ー ド,AudioClipノ ー ドが決 まる。また ,取 り込 んだオブジェク トや音 を任 意の場所へ配置で きるようにPlaneSensorノ ー ドを使用す る。PlaneSensorノ ー ドは ドラッグ した移動距離 を出力 し,それ をオブジェク トの 位置やスケール を変化 させ るTransfo二二二1ノー ド に送 ることで移動 を可能 にす る。

Transform

ノー ドは複数の ノー ドをひ とまとめに して扱 う ことがで きる。また,ま とめ られた ノエ ドは移 動や拡大

,縮

小 が可能 になる。 次 に,Javaアプ レッ ト側の処理 を説明す る。 Javaアプ レッ トの役割は挿入 され るオブジェク トや音の ファイルが存在す る

URLを

VRMLの

2 VRMLに

おけるノー ド間の関係

(5)

Inlineノー ド,AudioClipノ ー ドイこ送 るこ

とで ある。

URLを

受 け取 るために変数

urll∼ ur110,soundl∼ sound10を定義

す る。u■はオブジェク トの

URLを

指定 する変数で

,soundは

音の

URLを

指定す る変数で ある。 また

,VRML側

の どの Inlineノ ー ド,AudioClipノ ー ドイこ送 るの かを指定す るために,変数

num(1∼

10) を定義す る。図

3は

Javaア プ レッ トとそ れに対応す る

VRMLの

ノー ドとの関係 を 示す ものである。 あらか じめ用意 されてい るオブジェク トや音 を選択 した り

,番

号 を指定す る場 合 には選択形式のポ ップア ップメニ ュー を作成す るChoiceク ラスを使用す る。 Javaにはポ ップア ップメニ ュー,ボタン, Javaアプ レッ ト uli soundi u工12 sound2 u110 sound10 「一番号1………l

l h山

礎 ノー ド

AudioCIilpノ

ード

3 Javaア

プレッ トの変数と

VRMLの

ノー ドとの対応 テキス トフィール ドなどを生成す るクラスがあらか じめ用意 されてい る。オブジェク トが選択 され

るとそのオブジェク トの

URLが

,音

が選択 され るとその音の

URLが

現在選択 されてい る番号

num

に基づ き

unな

らびにsoundにそれぞれ代入 され る。

新たに必要 なオブジェク トや音 を追加す る場合 は

,1∼

10の 番号

,取

り込みたいオブジェク トや

音のアップロー ド先

URL,さ

らには音の鳴 らしたい季節 を指定す る。ここで

,音

は設計者 によって

鳴 らしたい季節が異 なるために指定 させ る必要 がある。追加す るオブジェク トや音のア ップロー ド

URLの

指定 にはテキス トフィール ドを作成す るTextFieldク ラスと,ボタンを作成す るButtonク

ラスを使用す る。オブジェク トと音の

URL用

にテキス トフィール ドとボタンを2つ ずつ用意 し,テ

キス トフィール ドにはア ップロー ド先

URLを

指定 させ る。テキス トフィール ドに書かれた文字列 は

ボタンが押 され ると現在選択 されている番号

numに

基づ きu遭な らびにsoundに代入 され る。ただ

,音

は 目に見 えないために挿入 された音 ファイル名 を表示 し

,確

認す る必要 がある。そこで

,表

示 にはテキス トを複数行表示で きるTextAreaク ラスを使用す る。

オブジェク トや音の削除 にはButtonク ラスを使用 し,オ ブジェク ト用 と昔用 に2つ ボタンを用意

す る。ボタンが押 され ると現在選択 されている番号

numに

基づ き

,unな

らびにsoundに代入 され

ている文字列 が消去 され る。

3.2.3 時間による環境の変化

時間による環境の変化 は

VRMLに

おいて行 う。現在 日時 を取 り込み,音の鳴 る時刻や色の変化が

始 まる時刻 をセッ トす ることによって ,季節の違いによる色の変化 を表現す る。具体的には,図 4の

ようにScAptノ ー ド,TimeSensorノ ー ド,ColoIInterpolatorノ ー ドをあt用iナる。Sc ptノ ー ドと1ま

ノー ド内にSc pt言語 を記述す ることによってVRA/1Lで あらか じめ定義 されているノー ドでは不可

能な表現 を可能 にす る。使用で きるスク リプ ト言語 にはJavaSC pt,Java,COSmoPlayer使 用時 には

vrmlScttptがあるが

,本

研究では比較的記述 が容易なJavaSCttptを使用す る。TimeSensorノ ー ドは 一 定 間 隔 で 何 か を繰 り返 す 場 合 や あ る時 刻 に な る と動 作 を 開 始 す る場 合 に使 用 す る。

(6)

中西 功 ,林 秋光:Web上での音環境設計実現に関する研究 Colo江nterpolatorノ ー ドは色の補 間 を行 うノー ドで ある。Script ノー ドで現在 日時 を取 り込 み, 次の季節への変化 が始 まる時 間 になるとColorlnttrpolatorノ ー ドに現在の季節の色 と次 の季節 の 色 情 報 を 送 り

,同

時 に

TimeSensorノ

ー ドを起動 させ る。TimeSensorノー ドには現在 の季節か ら次 の季節 までの変化 時間が一周期 として設定 されて お り

,起

動後の経過時間が一周 期に対す る割合 (0∼

1)と

して ColorlnttrpolatOrノ ー ドに送 られ る。 Colorlnterpolatorノ ー ドイよ TimeSensorノ ー ドか ら受 け取 っ た割合 に応 じて

,現

在の季節の 色 か ら次の季節の色へ変化 させ 同時取得 → Scriptノ‐―ド

/

一周期 に進んだ害1 TineSensorノ ー ド 変化前, 変化後の色 Colorlnterpolatorノード 図

4

時間による環境の変化におけるノー ド間の関係 る。例 えば木の葉の部分 を構成す るノー ドに色 を送出す ることで季節 に応 じた本の葉の色の変化が 実現 され る。 図5は時刻 に関す る情報 の流 れ を示 してい る。オブジェク トに付加 され る音 が鳴 り始 め るには音の鳴 り始める時刻 を

,音

が止 まるに は音の鳴 り止む時刻 をAudioClipノ ー ドが受け 取 らなければならないが

,こ

れ らはJavaア プ レッ トで処理す る。設計者の音 を鳴 らしたい 季節の情報 は前節で説明 したよ うにJavaア プ レッ トに記述 されている。Sc ptノ ー ドは時刻 をJavaアプ レッ トに送 り,Javaア プ レッ トは, 設計者 が取 り込む音の鳴 らしたい季節の情報 に基づ き,どの番号のAudioClipノ ー ドに送 る のかを判断す る。 図 6は 色 と音の状態推移 を示 してい る。色 が 変化す る時刻 になると移行期間1に入 る。そ し て完全 に次の色へ と変わると次の移行期間 2ま で色 が変化 しない安定期間 1と なる。安定期間 1に おいて鳴 るように設定 された音 は

,安

定期間1に入 って鳴 り始め

,移

行期間2でもそれは鳴 り続 け, 次の安定期間 2に 入 ると鳴 り上 むよ うに設計 されている。

Scriptノ ー ド ︱ ︱ ︱ ︱ ▼

Javaア

プ レッ ト I I I I ↓ 図

5

時刻 に関する情報の流れ 木

(7)

移行期間1 安定期間1 移行期間 2 安定期間 2 3.2.4 その他の表現 オブジェク トを配置す るための フィール ドの作成 にはElevationGridノ ー ドを使用す る。これは

X

Y平

面上の格子面の各点に高 さを与 えてで きる面 を定義す るノー ドで,高低差のあるフ ィール ド を作成す ることがで きる。オブジェク トを配置す る時,3.2.2で説明 したようにPlaneSensorノ ー ド を使用す るが,PlaneSensorノ ー ドは平面上で指定 され るので ,フ ィール ド面 に高低差 がある場合, その高低差 を考慮 して表示す る必要がある。そこで フィール ドの各地点の高 さの情報 をScttptノ ー ドにセ ッ トしておき,その都度判断 させ ることにす る。模式図を図 7に 示す。配置 され るオ ブジェク トの Transformノ ー ドか ら現在位置 を対 応す る Scnptノ ー ドに送 る。Script ノー ドは送 られて きた現在位置 か ら,その地点のフィール ドの高 さを 調べ る。そ して送 られて きた現在位 置にフ ィール ドの高 さを加 えて,配 置 され るオブジェク トのTransform ノー ドに送 り返す。 この よ うにす ることで

,オ

ブジェク トをフィー ル ドの高 さに沿 って移動 させ るこ とがで きる。 現在位置 性

ansformノ

‥ ド フィール ドの高 さを 加 えた位置情報 図

7

フィール ドの高さにあわせてオブジェク トを配置 するためのノー ド間の情報のやりとり ︱ ︱ ︱ ︱ ︶ ︵ ︱ ︱ ︱ ︱ ︱

3.2.5 HTMLフ

ァイルヘの埋め込み

構築 した音環境 を

Web上

で公開す るためには,HTA/1L内 に

VRMLフ

ァイル とJavaア プレ ッ トを

埋め込む必要がある。

HTML内

VRMLフ

ァイル を埋 め込むためには,embedタ グを記述 し

,VRML

プラグインに対 し読み込む

VRMLフ

ァイルの

URLを

srcで指定す る。例 を以下 に示す。

dhは

幅で,heightは縦の長 さである。

embed src=II糠

.un‖Widh=800 helgh卜 320>

また

,HTML内

にJavaアプレッ トを埋 め込むためには,Javaア プ レッ トをコンパ イル して ク ラス

ファイル とした後

,以

下のようにappletタ グを記述 し,ク ラス ファイルの

URLを

codeで指定す る。

d血,heightは先 ほどと同 じである。

<applet code」

!剛

.classll dh=800 heigh卜280></apple♭

3.3

実現結果

これ まで述べてきた方法 を用いて

Web上

における音環境設計のためのプロ トタイプをを実現 した。

図8は実現画面例である。上半分 が

VRMLプ

ラグインで あるCosmoPlayerの表示部分で あ り

,下

分がJavaア プレッ トの表示部分である。画面 には設計者の視点 として「setting e司 と「start ew」

安定期間 と の音 図

6

色と音の状態推移 ● 送 られてきた位置情報か らオブジェク トの位置 を判断す る

0

その位置のフィール ドの高 さを調べる 。 送 られてきた位置情報 にフィール ドの高 さを加 える

(8)

中西 功 ,林 秋光:Web上での音環境設計実現に関する研究 Fむ 翔

i拠

コ 視点変更ボタン

■下

'=1孝 │'おう売薪紡令稿嘉商 章瀧誌れ■エエー=ニエエエととi=

I―――■「i― │― ‐―i!│■ ●―■:■ │― │ II■r■│:■

8

実現 画面例 (setung view)

図9 start

ewの

画面例

が用意 されており

,図

8は 「setting view」 画面である。それに対 し図 9は 「start view」 の画面であ

る。これ らの視点はCosmOPlayerの 左下に設けられている視点変更ボタンで変更 される。「setting ew」 画面ではオブジェク トや音の挿入

,移

動が可能であり

,斜

め上方か らフィール ド全体 を見渡 す構成 となっている。挿入 されたオブジェク トはフィール ド左側に表示 され,区 別のために選択 し た1∼10の番号がオブジェク トの前に表示 される。挿入 されたオブジェク トはマウスなどのポイン ティングデバ イスによリドラッグすることでフィール ド内に自由に配置することができる。「start ew」 では

,視

点はフィール ド部分に立つような形に変化 し

,指

示カーソルを ドラッグさせて移動 させることで

,フ

ィール ド上 を自由に移動することができる。

(9)

― 器 オブジェクトU 仲ttp:// 音U lriO〃 :書

J劃

ォジ光 クト赫 除

1

音崩喩

i

音77rJレ名 メJセーツー lプラウザの取得成功:vnlex(erntt Brottser@79 番号 :取 り込んだものを区別す るための番号 (1∼

10の

選択) 図

10

」avaアプレットによるオブジエク トと音の取り込み画面例 図 10は 」avaア プ レッ トによるオブジェク トと音の取 り込み画面例 である。まず

j番

号 を選択 し, あ らか じめ用意 されたオ ブジェク トをフィール ド部分 に挿入 したい場合 は ,オ ブジェク ト

C欄

か ら 選択す る。設計者 が用意 したオブジェク トを挿入す る場合 はそのオ ブジェク トファイル を

Web上

に ア ップロー ドし,アップ ロー ド先の

URLを

オ ブジェク ト

U欄

で指定 し,入カボタンを押す。オブジェ ク トに音 を付加 したければ,あらか じめ用意 された音 を選択す る場合 は音

C欄

か ら選択 し,新たな 音 を挿入 したい場合 はオ ブジェク トと同様 にその音 を

Web上

にア ップロー ドし,アップロー ド先の

URLを

U欄

で指定 し

,入

カボタンを押す。ただ し,音

Uは

設計者 により鳴 らしたい季節が異 なる

ため

,季

節 を選択す る機能 を備 えている。オブジェク トを削除 したい場合 は削除す るオブジェク ト の番号 を選択 し

,削

除 ボタンを押す。音 を削除 したい場合 も同様で ある。オブジェク トに付加 され た音は音 ファイル名欄 に表示 され る。エ ラー等 があればメ ッセージ欄 に表示 され る。 (秋

) (冬

) 図

1l Javaア

プレットによるオブジェク トと音の取り込み画面例 図11に季節の移 り変 わ りによる変化の表示例 を示す。カラーでないので分か りづ らいが ,画 面 中 央 にある木の棄の部分 が

,春

には桜色

,夏

には葉が繁 る緑

,秋

には紅葉の赤

,冬

には雪の白に色 が 変化す るように設定 されてい る。また ,こ の木 は

,夏

になるとセ ミが

,秋

になると鈴虫が鳴 くよう に設定 されている。そのため

,棄

が緑 になるとセ ミが鳴 き

,赤

になると鈴虫が鳴 く。

VRMLは

環境 内での移動 に対 して周 囲環境の変化が可能なので,木に近づ くとセ ミや鈴虫の鳴 き声 は大 きくな り,

オ ブ ジ ェク ト│ 卜one榔 河 」 宿C 卜u2u中 甲Sll叫,Y■」

(10)

中西 功,林 秋光:Web上での音環境設計実現に関す る研究

遠 ざかると小 さくな りやがて聞 こえな くなる。詳 しくは以下のホームペ ージをご覧頂 きたい。

OSは

Windows Me,Webブ

ラウザ はInternetExploreに おいて動作 を確認 してい る。プラグインと して

CosmoPlayerも必要で ある。 http://-1,fed,totto ‐u.ac.jp/isao/soundscape/top.html

4.む

すび

Web上

の音環境設計 として実現すべ き機能について検討 を行い,それ を

VRML,Javaア

プレッ ト, JaVaScriptを用いて実現 した。今回実現 した ものはプロ トタイプであるため ,実際の音環境設計 シス テムとす るには

,例

えば

,建

物 などの実際 に環境 を構成 しているオブジェク トを作成 した り

,季

節 の移 り変わ りだけでな く

,昼

と夜 といったより細かな時間による制御 も必要 になる。ただ し,こ れ らの事柄 は今回提案 したシステムを拡充 させてい くことで対応 は可能で ある。それに対 し,フ ィー ル ドを構成す るときに使用 してい るElevationGridノ ー ドは高低や色の変更 は可能であるが広 さは変 更す ることがで きないなど

,単

純 な拡張では対応で きない課題 もあり

,今

後検討 して行 く必要 があ るもまた

,実

際に音環境の設計 として用いる中で

,設

計 システムとしての評価 を行 ってい くことも 必要で ある。

参考文献

R.マ リー・シェーファー:“世界の調律―サウン ドスケープとはなにか

",平

九社 (1986) 鳥越 けい子:“サウン ドスケープ[その思想 と実践]", 鹿島出版会 (1997) 岩宮具一郎:“音の生態学―音 と人間のかかわ リー

",

コロナ社 (2000) 残 したい 日本の音風景 100選

http://―

.env.gojp/air/1ife/oto/index.html サウン ドスケープ徒然記 htけ//w.dl,dion.nejp/∼msp/turezure‐main.html 株式会社

HID http://―

.dosanko.cojp/sOund/

図 8は 実現画面例である。上半分 が VRMLプ ラグインで ある CosmoPlayerの 表示部分で あ り ,下 半 分が Javaア プレッ トの表示部分である。画面 には設計者の視点 として「 setting  e司 と「 start  ew」
図 8  実現 画面例 (setung view) 図 9 start  ewの 画面例 が用意 されており ,図 8は 「 setting view」 画面である。それに対 し図 9は 「 start view」 の画面であ る。これ らの視点はCosmOPlayerの 左下に設けられている視点変更ボタンで変更 される。「 setting ew」 画面ではオブジェク トや音の挿入 ,移 動が可能であり ,斜 め上方か らフィール ド全体 を見渡 す構成 となっている。挿入 されたオブジェク トはフィール

参照

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