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儲かる農業の実現
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1 活動のねらい
普及センターでは、耕畜連携による水田の高度利用を図るため、飼料用米の安定生産 技術の確立と定着に取り組んできました。
一方で、飼料用米は、管内の畜産農家からの需要はあったものの、地域に適した優良 品種の選定及び多収栽培技術の確立が課題となっていました。
そのため、えびのエコフィード利用・増産推進協議会を対象として地域に適した飼料 用米品種の選定・導入と多収栽培技術の確立に取り組みました。
2 活動の経過又は普及の関わり
⑴ えびのエコフィード利用・増産推進協議会の概要
えびのエコフィード利用・増産推進協議会は、飼料用米や焼酎粕等エコフィードを 活用した豚肉の高付加価値化や、地域に適した飼料用米品種の選定・導入と多収栽培 技術の確立を図ることを目的に平成 26 年に設立されました。
構成は、えびの市内の大規模養豚農家、稲作農家、米集荷業者、酒造メーカー、市 及び県行政機関で組織されており、飼料用米と焼酎粕を活用した自給飼料生産と地域 ブランド豚肉の生産に取り組んでいます。
⑵ 品種選定と多収栽培技術への取り組み
飼料用米の優良品種選定及び多収栽培技術を確 立するため、平成 27 年度から協議会会員のほ場 において実証展示ほを設置し、品種比較(モミロ マン、北陸 193 号、ミズホチカラ、ホシアオバ) のほか、水・肥培管理方法や病害虫防除法の検証 及び生育・成熟期調査、収量調査を行ってきまし た。
あわせて栽培講習会や研修会・実績検討会にお いて、地域の耕種農家や畜産農家に対して広く得
られた成果の周知を行いました。 実証展示ほ
IJĵ ⑶ 豚肉の高付加価値化への取り組み
地域ブランド豚肉の創出に向けて、地元酒造メ ーカー由来の焼酎粕及び飼料用米の飼料成分分析 を行うとともに、協議会会員養豚農家での給与実 証試験を行いました。トウモロコシの代替として 飼料用米の配合割合を高めながら、豚への飼料用 米の嗜好性調査を行い、生産した豚肉の肉質分析 や消費者へのアンケート調査を行いました。
3 活動の成果
⑴ 平成 27 年から実施している実証展示ほで取り 組んだ品種及び栽培技術により、協議会会員のほ 場で栽培された飼料用米が、国主催の「平成 28 年度飼料用米多収日本一」コンテストの「地域の 平均単収からの増収の部」において全国2位の成 績を収めました。
⑵ 飼料用米及び焼酎粕の成分分析結果に基づく給 与設計や肉質分析、さらには消費者アンケート調 査を重ねたことにより、肉質に優れた地域ブラン
ド豚肉「いもこ豚(ぶた)」の創設につながり、えびの市ふるさと納税の返礼品にも 採用されました。
4 今後の方向
今後とも協議会としっかりと連携しながら実証展 示ほを設置し、優良品種の選定及び多収栽培技術の 確立を図っていくことにより、飼料用米の作付面積 のさらなる拡大による生産量の確保と地域ブランド 豚肉「いもこ豚(ぶた)」の消費拡大に努めていき ます。
5 対象集団又は対象農家の声
・ 協議会活動の使命である地産地消と耕畜連携に取
り組んでいくことにより、地域の活性化を図っていきます。 ・水田のフル活用により農地の保全を担っていきます。
・耕種農家・畜産農家はもとより産業間連携を強化し、仲間づくりを進めていきます。 栽培講習会の様子
「いもこ豚」 えびの市ふるさと納税返礼品