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北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科

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Academic year: 2021

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Japan Advanced Institute of Science and Technology

JAIST Repository

https://dspace.jaist.ac.jp/

Title マスタスレーブマニピュレータシステムのバイラテラ

ル非線形制御に関する研究

Author(s) 藤原, 雅之

Citation

Issue Date 1999‑03

Type Thesis or Dissertation Text version author

URL http://hdl.handle.net/10119/1248 Rights

Description Supervisor:藤田 政之, 情報科学研究科, 修士

(2)

マスタスレーブマニピュレータシステムの バイラテラル非線形制御に関する研究

藤原 雅之

北陸先端科学技術大学院大学 情報科学研究科

1999

2

15

キーワード: マスタスレーブマニピュレータ,ロバスト制御,リアプノフベース法,非 線形システム, バイラテラル制御.

マスタスレーブシステムは、人間がマスタマニピュレータに与えた指令をスレーブマ ニピュレータが実行する遠隔操作システムであり、作業対象物や環境の状況変化を認識し つつ、人間が判断しながら直感的に操作ができる特長がある。そのため従来から、原子 力施設や深海・宇宙などの極限環境での補修や採集などといった非定型作業に応用されて きた。

マスタスレーブシステムの制御において、精巧な作業性能を達成するために環境との 相互干渉力を測定して制御に用いる、バイラテラル制御法について様々な方法が研究さ れてきた。近年、力と位置のフィードバックをマスタとスレーブ双方に行う非線形制御が 行なわれているが、その手法の多くは非常に複雑な計算を必要とし、多自由度系への応 用は計算量の点で困難である。マスタスレーブシステムにおける最も基本となる制御目 標は、力を含めた全ての感覚が矛盾なくマスタ側で再現されるという、システムの透明性

(transparency)である。しかし、環境や操作者の特性が変化したり、システムに不確かさ

が含まれるために、ロバスト性を含めた議論をする必要がある。

そこで本研究では、リアプノフベース法に基づいた追従制御法をマスタスレーブシステ ムに適用して、環境の変動にも対応できる制御則の導出を目指した。基礎となるリアプノ フベース法はロボットダイナミクスの性質を利用した制御法であり、ロバストな制御則を 構成するのに有効な手法である。

本研究で扱うマスタスレーブシステムは2台の相似なn自由度マニピュレータである。

まずマニピュレータダイナミクスが完全に既知であるという仮定のもとで、漸近的な透明 性の達成について考えた。制御の目標は、マスタとスレーブの関節角度および関節角速度

Copyrightc 1999byFUJIWARAMasayuki

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をれぞれ一致させること、操作者がマスタに加える力とスレーブが環境に伝える力を等し くすることである。

提案した制御則では外力を測定して補償することにより、マニピュレータ単体の追従制 御則をそのまま利用してマスタスレーブシステムに適用できるようにした。このような構 成にすることで、システムの安定性について単体のリアプノフベース制御法と同様な証明 手法をマスタスレーブシステムの制御に応用でき、制御目標が達成されていることを証明 した。

次にロバスト制御問題について考えた。制御目標は、不確かさの上界が既知であるとい う仮定のもとで、ある時間が経過した後に追従誤差がある領域の中に入り、それ以降その 領域中にとどまり続けること、すなわち一様終局有界である。本研究ではマニピュレータ 単体に対するリアプノフベース追従制御法のロバスト化の手法を参考にして、マスタス レーブシステムの公称制御則をパラメトリックな不確かさに対してロバスト性を有する制 御則に拡張することを試みた。この結果、不確かさが存在する場合に、追従誤差に関して はロバストであるが、力の誤差については一様終局有界性がいえず、現時点では透明性が 実現されていない。

マスタスレーブシステムの公称制御則、ロバスト制御則の性能を確認するため、水平2 自由度マニピュレータのモデルを作成し、シミュレーションを行った。まず公称制御則に より、マニピュレータ単体のリアプノフベース制御法とほぼ同じ計算を行うことで、マス タスレーブシステムの追従制御の目標が達成されていることが確認できた。次にシステム にパラメトリックな不確かさが存在する例として、マニピュレータの手先におもりを付け 加えた場合を考え、物理パラメータの不確かさの上限を与えてスレーブをマスタに追従さ せる制御を行い、不確かさが無い場合との比較をした。公称制御則を用いた場合では、不 確かさが存在すると追従誤差が要求された性能を満たさない場合があるが、ロバスト制御 則を用いれば追従誤差に関しては設計した領域内に収めることができることを確認した。

さらにスレーブマニピュレータが弾性環境に接触した状況における挙動を観測し、その場 合にもロバスト制御則の有効性を確認した。

参照

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