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流下抵抗の研究 利用統計を見る

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(1)

(昭和40年8月31日受理)

佐々木大策

荻原能男

Flow Resistance in the Open Channel

DaisakuSASAKI YoshioOGIHARA

Synopsis

  Most of natural Streams have composite sections in which the roughness varies with respect to the low water channel and the flood opening. Therefore we must study the composite エoughness and distribution of the velocity of flow through the section of the stream.   We found the following results according to the investigation:    (1) In the open channel having the composite roughness, Lotter’s formula gives the       sufficient proper value of the equivalent roughness.   (2) The uniform flow resistance formula in the open channel having the composite       sectlons IS       γ=CRξ1η       1      where ξ=14.7R2/3 and η=       2   (3) The relationship between roughness factorηand roughness heightえis       η=0.0184 え1/6    (4) In the Theoretical velocity formula,       V/γ*=:6.25十5.75 109 」R/乏 The constants are 6.25 and 5.75, but the former and latter are together variable with respect to the roughness and slope of the channel.    (5) The relation between roughness composition ratio and velocity distribution coefficientα,βis plotted in Fig.2, Fig.13 and Fig.14. The max. valueα,βof occurs when roughness composition ratio is 50% 序 論  最近は災害科学に関する研究が多くの部門で行われ ており,土木工学の水工部門では主として河川災害に 関する研究が文部省の科学研究費で多数の大学および 研究所において行われていることは,今後の水工学の 発展に非常に役立っものと思う。  当研究室もその一部門を受け持ち,現在研究中であ るが,昭和39年度に行った基礎研究をまとめ,ここに 報告する。受け持った研究は次記のものである。 昭和39年度文部省科学研究

課題番号

研究担当者 研究分担者 課 題 名

分担課題

     特定研究(1) 95438 京大 石原安雄教授 山梨大 佐々木大策教授 河川災害の予知の総合的研究 洪水流の流下抵抗にっいて  さて昭和39年度の研究は洪水流の流下抵抗の基礎に なる定常流の流下抵抗にっいて行ったもので,複合粗 度を有する河川の抵抗則を中心に研究したものであ る。自然河川の多くは高水敷と低水敷を有し,その粗

(2)

度が異るために,抵抗則や流速分布にっいても研究し なければならない点を多く残している。ここではこの 点について,特に山梨県の地形等を考えに入れて甲府 市を流れる荒川(河巾約100m市内)と相川(河巾約 30m市内)の両河川における草木等の繁茂による粗度 の変化が河川の抵抗にどのように影響し,災害にどの ように関係するかという点に研究の目的をおいた。

1.理

論    1の1 一様断面水路における等流抵抗則  開水路の等流抵抗則いいかえれば開水路の平均流速 公式は,管水路における抵抗則を応用して古来多くの 人々によって表現式を実験的に見出そうと努力されて 来た。その中で現在最も利用されているものを次に示 そう。   (1) Chezy公式(1775年)  平均流速をγ,径深をR,エネルギー勾配を1とす ると,係数Cを使って,平均流速Vは次式で示され るとしている。       V=Cン頁ア      (1)  この式は最も古い経騒公式のように思われるが簡単 であるために,現在でもしばしば用いられている。   (2)’ Manning公式(1889年)  Ganguillet−Kutterの公式(1869年)における粗度 係数と,Manningの粗度係数とは非常に近い値をと ることが知られており,その係数をnとすると,

  V=⊥R・/・11/・      (2)

    2z   (3)対数公式  乱流理論より理論的に計算され,実験によって確め られている対数公式は,現在でも多くの未解決の点を 残しているが,一般に次のように与えられている。   V−V・{6・25+5・751・g・・÷} (3)  ただし職は水路潤辺の平均摩擦速度==V頭

    Rは径深

    ksは砂粒粗度と関係ある係数  所が吾々は一般に複断面水路を含めた,等流不等流, 不定流の計算を行う関係で,上記の抵抗則は基礎的な 式として重要である。したがって計算の簡易化も考え て次のような表現を用いる。   (4) 通水能と等流断面係数

 通水能Kを用いると流量9は次のように定義され

る。     2:=V.A=Kll/2      (4)  ここにAは流積断面積である。  また等流断面係数Rは        R=・AR2/3 である。 (4)’    1の2複合粗度をもっ水路断面における       等流抵抗則  潤辺の粗度が部分的に相違する場合の等流抵抗則あ るいは平均流速公式は,断面を分割して計算する方法 と,次に説明する全潤辺に対する等価粗度係数を計算 して,それを全断面の計算に用いる方法とある。  不等流や不定流の計算には後者の等価粗度係数を用 いる方法が便利であるので,ここでは従来から行われ ている等価粗度係数の計算方法を示す。

  (1)HortonおよびEinsteinの方法

 土木学会水理公式集に示されている方法で,次のよ うにして計算されている。今諸量を次の文字で表わす と 各断面の流積を 〃 11 〃 〃 〃 潤辺を 粗度を 径深を

A,,A2,……An全断面A

カ1,カ2,……カn nl, 722,’’’’”ηπ R1,1∼2,……Rπ 〃エネノレギー勾配を1、, 〃 等流断面係数をR1, R2,……Rn 通水能を   K,,K2,……Kn          12,……ln 平均流速を  Vi, v2,……Vn 〃 〃 〃 〃 〃 〃 〃 ク

R

R

K

1 γ 次の仮定により等価粗度係数が計算される。  1.平均流速は各断面ともに等しい。  2.エネルギ・・勾配は各断面ともに等しい。 とすれば    γ一芸・印一÷避…璃一÷(の璃・1ρ  iv= Vi(i=1,2,3,…n)とすれば    ÷(9)2/3・璃一☆(会ア/3・i’/2  1=五(i=1,2,3・…n)とすれば    ÷(カ)2/3−☆(歪)2/3

故に士(2)一±(会)−c

 故にA =・ Cni・5カおよびAi=Cnzl・5Pi      n  一方A=・ 2Aiなる故      τ=1

      n

   nl・515=Ση乞1・5カz       i=1

    −{鷲叶 (5)

(3)

なる計算式が得られる。   (2) Pavlovskii,N6hlhofer, Einsteinおよび     Banksの方法  この方法は次のように等価粗度係数を計算してい る。水路床に働く抵抗力は全断面平均して    τ=wRI=wn2V2/Rl/3 従って全抵抗力は    F;ψL=(wn2V2/Ri/3)PL ただしLは流下方向にとった水路の長さである。  各断面に働く全抵抗力は同様にして    Fi=(wni2Vi2/Ri2/3)PzL  ここでV=VTi (i=1,2,…n)

    R=Ri (  〃

    L=const.  と仮定すると

   F=Σ凡

    i=1  なる関係より

   n一麿ダ

なる計算式が得られる。   (3) Lotterの方法 ) (6)  山梨大学で行われた実験によると,前の二方法に比 較して,この方法によって計算した等価粗度係数は最 とも良く実験と一致することが判明している。  この方法は次のようにして計算される。   全流量は    Ω=K11/2   各断面の流量は9z=Kぱ1/2

また9=Σ②であり 1=hとすれば

    i= 1

     K=ΣKz

       i=1

  故に n=R/曇⊥Rz

        i=lni 従ってn.=AR・/・ぽ⊥A、R、・/・         i=1 ni       一ρR・1・/£⊥P、Ri5/・          i=1ni なる計算式が得られる。

1の3流速分布係数

(7) (7)’  複合粗度をもつ水路においては,水路断面の各部分 において粗度が相違するために流速分布が非常に変化 していることが予想される。  そのために粗度の小さい部分では流速が大きくて運 動エネルギーも運動量も共に大きいのに比較して粗度 の大きい部分では流速が小さくてそのために運動エネ ルギーも運動量も共に小さいという現象が生じて,全 断面で平均化された平均流速によって,複断面水路に おける流れの研究を行う場合には,エネルギr−一補正係 数α,運動量補正係数βに特に注意しなければなら ない。  すなわち開水路の流れの基礎方程式は全断面につい て平均化された流速や,運動エネノレギー,運動量を用 いて解析すると非常に便利であるが,その時には,こ の流速分布係数が1・0に比較してかなり大きな値にな ることを考えに入れないといけない。  この研究では,この点にっいて実験により詳細に調 べてみようとした。

1の4Stricklerの式

 粗面水路における理論的水路粗度kとManningの

粗度係tw nとの間にどのような関係があるのかの点に ついてStricklerは次のように導いている。    V=「V*{6.25十5.7510gR/k}    =iV/函’{6.25十5.75 10gR/k『}   一方V=1.R2/3 i1/2 上の二式より          Ri/6    n=      gl/2{6.25十5.75109 R/k}    =_一._」丞1/6  k1/・     gl/2{6.25十5.7510gR/k}

   一φ(♀)k・/・   (8)

となり    δ=φ(R/k)  とおくと,δはの値はR/kの相当広い範囲にわたっ てほぼ一定の値をとるので,Stricklerは実験によっ てその値を次のように決めている。        δ=0.0342ft−1/2sec      (9)  この値は当大学の実験設で実験した結果確認が得ら れている。

2.実

   2の1実験の目的

 潤辺粗度が2種類以上の混合をしている場合を特に 複合粗度を有する水路と呼ぶことにするが,現地では  1)高水敷,低水敷を有する河川。  2)季節的に草木が繁茂して粗度が変化する河川e  3)河川工事により河道の一部を改良した場合。 等において,この複合粗度が問題になり,流速分布が 大きく変化するために,平均流速公式すなわち抵抗則

(4)

もどのようになるかの疑問が生ずることになる。この 点に主点をおいて,流れはなるべく等流にして実験す ることになる。 2の2 実 験 設 備  実験設備は当山梨大学に従来からある設備を利用し て,特にこの実験のために用意することはなかった。 使用した水路は次のような性能をもっている。  水路型式   側壁ガラス張り,床塩化ビニール製の勾配可変型   水路

水路巾

水路高

水路長

水路断面 流量測定 水深測定 流速測定

50cm

40cm

8.00m 長方形断面水路 直角三角堰 ポイントゲeジ ピトー管と傾斜マノメーター ^水路に粗度をもたせるために0.5cmの節を通過して ag.25 cmの筋に残る砂を水中ヘルゴンペンキで水路床 に密着させて粗度を与えるようにした。  水路床勾配は1/100,1/400,1/800になるべく近い 勾配を選んで実験を行った。 2の3 複合粗度の与え方  この実験の対象にした河川は先にも説明したとおり 岬府市内を流れる荒川と相川であって,今荒川の高水 敷の現場粗度をnp=O’i 040とすると,荒川の川巾が約 100mであることを考えに入れて,模型の縮尺が1/200 であるから実験室の粗度係数nmは次のようにして計’ 算される。         nm==( 1200)㌦          ==( 1200)1’6×・・…          =0.0165 となり,一方Stricklerの式より理論的粗度係数(相 対粗度)kを計算すると,       ゐ=(n/δ)6        =(0.0165/0.0342)6        =0.0126(ft)        =0.00384m        =・3.84mm なる値が得られる。このkの値と砂の粒径とは必ずし も一致しないといわれている。砂粒の張りつけ方など によって粗度に相当大きな差が出来るといわれてい る。しかし一応の目標として実験に使った砂は51nm

 ④

tiku

 ◎

 @

 ◎

図一1 水路の粗度混合形式

 ㊦

の箭を通過して2.5mmの箭に残るものを選んだ。  砂の張り方は図一1に示すA,B, C, D, E, F の8種類とした。

   2の4流量の決定

 流量は先に説明した荒川,相川の現地流量を参考に して決定することにした。  荒川の計画洪水流量は建設省の推定によると680 m3/secとなっており,相川の洪水流量は320m3/sec

で各河川の河巾が荒川は約100mm,相川が約30mで

あるので,Froude数による相似則を用いて流量を計 算すると  実験室流量は 荒川の場合 相川の場合    40000×14.14  =1.21/sec 2m−(⊥M)5/2Ω・ 一(160)5/2×32・M3/・ec     320000 1/、 Ωm−(☆)5/29・ 一(㍍アμ・68・m・/・ec     680000 1/、ec   3600×7.75 :=11.51/s となるので,この値を参考にして,実験に用いた流量 }ま約 11/sec,21/sec,41/sec,81/sec,121/sec の5種類とした。

   2の5実験の方法

 前述の実験水路にA,B, C, D, E, F(図一1 参照)の複合粗度を有する水路断面をABC……の順 序に作成して,その各々について水路勾配を1/100・ 1/400,1/800として各勾配ごとに流量をll/sec, 21/sec,41/sec,81/sec,12 1/secの5種類に変化さ せて合計 6×3×5=90回の実験について各々流速 分布,粗度係数の測定を行った。   (1) 粗度係数の測定  流れはなるべく等流に近くして特に人工的に不等流

(5)

にするようなことはしなかった。そうして抵抗則は等 流抵抗則の基本としてManning型, Chezy型,およ び理論対数型について,複合粗度によってどのように なるかを調べることにした。   (2) 流速分布の測定  流れは等流として,水路の中央部分の十分境界層が 発達して安定したと思われる部分,すなわち流速分布 が安定した箇所を一箇所選んで,ここの横断方向の流 速を測定した。横断方向を10等分して,各区間の中間 点を10ケ所,水深が2cm以上になると鉛直方向に二段 20ケ所又は三段30ケ所の点の流速をピトー管で測定し た。ピトー管に接続したマノメーターはtanθ=1/10 の傾斜をもたせたものである。

3.実験結果と考察

   3の1等価粗度係数

 実験の結果から等価粗度を実測し,これと第1章2 節で説明した計算値とを比較すると,次のことがわか った。実測値と計算値とが良く一致するのはLotterの 方法であってHorton&Einsteinの方法, Pavlovskii の方法等は良い結果が得られない。 図一一3  等価粗度の計算のための流積配分は図一3に示すと おり,A1, A2,およびA3にわけている。ただし, A,=Alt十A3”である。側壁はガラスでその粗度係数 はn=0・009,水路床塩化ビ⇒一ル部分の粗度は n= o.oogとし,砂粒の部分の粗度はn=0.017とし た。これらの値はいつれも実測値である。  さて,水路形式A,B, C, D, E, Fの各々に対 する等価粗度係数の実測値とLotterの方法による計算 値とを比較すると,表一一1のとおりであって計算値が 実測値と良く一致していることが判る。またこの関係 を他の水理量と一緒にして,砂粒付着率によって,ど のように変化するかを図一2に示した。  また,各水路形式別に水深によつて粗度係数がどの ように変化するかを調べると図一4のようになる。こ 」色

a,e,。.  ∠

1::旨づヱ

n

e,02’ o.02e d.et7 ao’8 白0〃 o.o’‘ ao tS かOt午 ∂、et3 ePlz ∂.ett e.o’o aeOP aee8 omOP 0

Is7

6、5’ 2s  5り  妙  !ρρ

砂粒付葛率㈱

図一一一・2 粗度混合と諸量の変化

8

O  O

8e

Of.P ψ3 !2 K/ !0 表一一1 実測粗度と計算粗度 1

凡例

AβCP

E F

e

θ

① ●

O

    tO o

    dP(C

  Φ Φ ●●●●O

ΦΦ①Φ

ウ⑲゜Φ二

 θ θ6D θ

゜e智

ee⑰

④④①

 ④ ●

o◎

      Φ  ①

     eΦ

ee8e eΦΦ①

 ●     e  e

Boo①①①①

水路形式ゆゆ1司司司⑧

0.017 0.017 t

2

3

図一4 nとRの関係

0.014 0.014 0.017 0.017 れより次のようなことが判る。  (1) 0.010 0.010 0.012 0.Ol1

4

尺伽 n no 0.008 0.008     水路床の粗度と側壁の粗度とがほとんど等し い水路形式Aにおいては水深の変化によってほとんど 粗度係数の値が変化せず一定の値を示している。また これと全く同一の条件にある水路形式Fにおいては水

(6)

深が増加するに従って粗度係数が小さくなっている。  (2) 水路形式AとFの中間の水路形式においては 潤辺粗度が混合しているにもかsわらずAとFとの間 の性質をもっている。  以上のことより次のようなことが考えられる。水路 形式Aにおいては滑面水路の性質をもっているものと 思われ,Fにおいては粗面水路になって, V/V*= 6.25+5.7510gR/kの右辺第二項が支配的であるこ と,A, B, Cと形式が変って,粗の潤辺が増すに従 って,滑面水路から粗面水路へ移行して行くものと考 えられる。 として,ξ,ηなる係数の変化を調べることにした。  そこで式(10)の両辺の対数をとって    log V=log C十ξ10g R十η1091 正規方程式を作成すると     〔logV〕=〔1〕logC十〔logR〕ξ十〔log1〕η   〔IOg「VIOgR〕=〔IOgR〕!OgC十〔IOgR IOgR〕ξ          十〔logR lO91〕η   〔IOgV IOg1〕=〔IOgl〕10gC十〔IOgR IOgl〕ξ          十〔logl log」r〕η となって測定した90個のデr−・’タ・・一より,上の式によっ てC,ξ,ηを計算すると,表一2に示すような値が 得られる。ここでn「は平均の径深を用いて参考まで

3の2等流抵抗則

 複合粗度を有する水路の等価粗度係数の面より前節 において検討したのであるが,等流抵抗則そのものに 疑問が残っている。すなわち図一5に示すとおり, Lotterの等価粗度係数計算値と実測等価粗度係数と は平均値においては比較的よく一致するが,図一5に 示されるとおり径深の変化によって特に粗度係数の大 きい場合には相当の差が生じていることがわかる。こ の原因はLotterの式にあるのでなくして, Manning の抵抗則にあるのではなかろうと考えて,平均流速公 式,すなわち,等流抵抗則を     τ7=C1∼ξ1一η       (10)

表一2

④1⑬

◎1⇔1⑧

⑧ ξ η

C

n’ 0.601 0.452 430.59 0.0108 0.721 0.481 411.65 0.Ol13 0.716 0.490 371.65 0.0125 0.860 0.479 264.96 0.0175 0.954 0.404 135.53 0.0342 0.920 0.322 85.19 0.0545 ただし,n’はCを(m’“i/3.sec)に換算したものである。

0   /   z   3   4  cm

図一5 実測粗度係数と計算等価粗度係数

にCの値よりManningの粗度係数を計算したもので

ある。  この関係を図一6に示すと,径深Rの係数ξは粗度 が増すに従って2/3より大きい値を示している。この ことによって,先に疑問にした図一5の問題も解決さ れることになる。又勾配1の係数ηも1/2より粗度の 増加に従って小さくなるような傾向がある。参考まで に図一2にもこの関係を他の諸量と共に示してある。  又nとξの関係はPavlovskiyの式によると

    ξ一÷+1−ni/・   (・・)

であるが,本実験の結果は     ξ==14.7n2/3       (12) なる結果が得られた。その関係は図一一7に示すとおり である。       イ3

}4{繋

1}=

・堅・ k{γ●蓋1 (臼 OV∼ θθ 4φノ   玖OZ       力

図一7 ξとnの関係

(7)

 ㌦ 潤Co∫8 x

酬感ミよ5

0,o’7 O,ρ’6 ニ、θ’㌻ x  セ・2      1      1 持 : 2 oメ 1 θの2 1 4ρ!3 ぷ1 @{ 1 o 1 o,o’2 ユ.o” ב o ρ0’O  l 1 1 o、θo 潤D“8       ‘ ノ  l    o 1 1

6’  θZ  43  θ4  θ♂  θ6  σク  ρ8  ρタ  !ρ7

図一6 ξSηとnの関係

   3の3理論流速公式

 粗面水路に対する理論流速公式は     γ/V*==6.25十5.7510gR/k      (12)

    吋干一碩

で与えられる。  (1)粗度高克にっいて  式(12)において粗度高kを与えられた水路におい て適当に与えることによって,平均流速を計算するこ とができるのであるが,この粗度高kは砂粒の平均粒 径や砂礫の並べ方に関係しており,平均粒径dmとk との間には     k==(0.5∼4.0)dm       (13) なる関係のあることが従来からの実験によって判明し ている。  筆者等の実験によって式(12)を用いてkの値を逆 算してみると,その値は非常にばらついていることが 判る。表一3にその結果を示した。         表一3 kの逆算値

型式麟馴⇒え…1ん…/刷備考

A

B

C

D

E

F

0.008 0.010 0.012 0.014 0、017 0.017

 cm

O.OO32 0.0075 0.0268 0.0204 0.0362 0.0226

 cm

O.0241 0.0535 0.113 0.340 0.875 0.986 7.54 7.14 4.22 16.7 24.2 43.6 dm=O.357cm  今,Eにおいては k=(0.097∼2.3)dm

   F〃 k=(0.060∼2.6)dm

となることが判る。  このように,kの値が非常にばらっいては,水路に よってkを決めることができず,不便である。kの値 が同一の水路においてこのように変化するのは(12)式 の係数6.25と5.75に原因があるように考えられる。こ の点については後で説明する。  (2)粗度高kとManningの粗度係tw nとの関係 kとnの関係はStricklerの式としてすでに式(8)に 示しておいた。  実験の結果を図一8に示したのであるがStrickler の示した式     n=二〇.0190 k1/6       (14) と実験資料より求めた実験式     n・・O.0184 ki/・     (15) とは非常に近い結果を与えている。しかしながら実験 値は図一8に示されるように,ぱらつきが大きく,同 一のnの値に対してkのとり得る範囲は相当に広いこ とが理解される。このことは表一3の結果と一致して いる。  (3)理論流速公式の係数について  このようにkの値が不安定であっては実用上で大変 困難なことになる。そこで前にも説明した通り,係数 6・25,と5.75に対して検討を加えることにした。  まず     V/「V,=6.25十5.7510gR/k

(8)

η 図一8 相対粗度kと粗度係数nの関係 Rlii”k

グラ7

図一一9 一一1

 87s

R

4

3

2

d、 ψ d.

水路彰式⑧

2

    3 A  !x o γρ  : “△ o oo  ▽ \ △

4

x

グラ7より

〃司, 含 =在θ。。女 / 」5’6 z二〇.!俗’ 吻r2・3σ 為r久zプo を変形して

    1・gR』篶・25+1・gk

として・縦軸に1・9⊇軸にW 帥フ・25

Rと鴫三ξ・25の関係その・

(16)        をとって グラフを書くと,勾配が1で切片がlog kを与える直 線になるはずである。

2

3 %−6.zs

5カ8

 今実測値をこのグラフに落したものが図一9の1. 2,3であって勾配も,切片も図の通りになっている。 この原因は前の説明のとおり,係数の6.25と5.75に問 題があると考えて6.25をX;5.75をYとして,実験

値より,このX,Yの値を最小自乗法によって求め

た。すなわち

(9)

3

2

4

aノ

7k路砂式◎

      575

図+2RとW

氏E’5の関係その2

   1・gR』睾X+1・gk  (・7)

において次の段階によってX,yを決めた。  i)各水路形式別,各勾配別にグラフの勾配が1 になるように

   1・gR一鴫元・25+1・gk

なるをm乗じて

    y=5.75/m としてYの値を定める  ii)各水路形式別に実験資料を使って最小自乗法 により,切片の値log feoを計算する。その計算結果 は表一4に示されている

       表一4 koの値mm

2

3 vzi7t’−s,∼s 値との差を用いて,6.25なる係数Xを決定した。 その結果は表一5に示されている。 表一・−5(1)Xの値

水路形式已1司@lol⑧[⑧

6.33 11.07 13.80 10.40 2.73 8.63 13.51 8.29 4.89 6.33 7.04 6.09 3.25 10.06 15.81 9.71 7.04 10.64 15.53 11.07 6.61 12.94 18.98 12.84

表一5(2)Yの値

水路形式1⇒⇒@iol⇒⑧

…6i・・251・・18レ・1・11・,・11・53

水路形式1釧⇒@1司⑧已

ko 10.36  1.90 −1.34  3.64 13.87 8.23 5.28 9.13 3.81 7.36 5.50 7.22 9.79 9.37 9.22 9.45 8.91 7.28 8.67 8.29 8.11 7.96 10.42 8.84 iii)上のkoの値を使って,図一一 9より読んだkの i1, i2, i3,は水路床勾配を表わし, i1÷1/100, i2÷

(10)

フk路形式◎

   1 2

ノ〃/

,・f・       5ク含

図+3RとW

h・25の関係その3

5言ク8 ユ/400;i3÷1/800である。  この関係を水路形式A,C, Fだけについてグラフ ・にすると,図一10のようになる。この図からわかるよ

うに,係数X,Yは水路床勾配および粗度係数によ

って大きく変化するが,その間には一応の規則性があ る。  すなわち,Xは粗度の小さい水路形式Aにおいては 勾配の急になるに従って大きな値をとるようになり, 粗度の大きい水路形式Fになるとその逆の性質にな る。  又Yにっいては,どの水路形式についても,勾配が 急になると値が小さくなることがわかる。  これらX,yの値を使って式(12)と比較するため ・に図一一11にその結果を示した。水路形式又その各々に おける水路勾配の曲線を示してあるが,その間に相当 大きな差があることが判る。 Y,X 2●

巴=X+Y可炎

1瑳/

一:−L:‘7 tΦ’

UFv

Cx       e7v       Ax    図一10理論平均流速公式の係数 (A,C,Fは水路型式,添字X,YはX,Yの値であることを示す。)

(11)

Q、lQ、lQ,lQ、[Ω,

1・17い979い1711733。1119。。

一一一一

P−一一1−−1−一一1−一

cm3/s

 A,B,…F 水路形式

 1,2,3… 勾配1/100,1/400,1/900 図一一一11係数X,Yの修正による理論式との比較

滴遮

/∂ρ

④勾配1/108

llプ/・一一・一一一一一一一 一一N−一一 一一.一._.ri 7iく路・rレ /  z  3 4  ふ  6  ク     図一12−1 流速分布図    3の4流 速 分 布  流速分布が,複合粗度を有する開水路においては大 きく変化して,そのためにエネノレギr−・一補正係数α,運 動量補正係数βがどのようになるか,ということにっ いては,前に理論のところで説明した。  さて,運動量補正係数βは

    β一∫A(v)2登   (・8)

で,エネルギー補正係数αは

Q−Q,IQ−9、IQ、

1・・3い92・137。518。,, 112315 一一一一 P…一一一1−一一i−一一1 cm3/S        Fの各々につい て三ケの勾配によって流速分布がどのように変化して いるかを示すと,図一12の1∼18になる。この各々に ついてα,βを計算して水路形式別,勾配別に図示す ると図一13,図一14に示するような結果が得られた。 (表一6参照)

    ・一∫A(Lv)3芸   (・9)

で与えられる。ただし   γは平均流速, Vは各微小面積の流速   Aは流積, dAは微小面積 である。  まず水路形式A,B, C, D, E,

c% ノee ④ 勾配 1/471 フk路市 5’OC〃7 1 2  3  4  s  8 2 8 タ 図一一一12−2 流速分布図 ノリ

剥真

(12)

Q、lQ、1Q,1Ω、|Q,

1・川2432 13977179S6 112458

一一

P…一一一1−一’・“一トーヨ cm3/s

④勾配1/813

Q、1Ω,lQ、lQ、lQ5

1・1・i i99614212[8。。,11185。

『‘

軏D

一一一一

P−一’1一叫一一1

cm3/S .lee

//\

焉≠アこ\

! z 3 α s 6 2 8

    図一12−一一 3 流速分布図

9!°三嫉

ノ00疵 ⇔ 勾配 1/419 50句、 図一12−5 流速分布図 IO 刻美 501

Q、lQ,lQ、lQ、IQ,

1275 123471399’9 1813。111639

一一一

P−一一1−一一1−…1

cm3/s ⑬ 勾配 1/107

Q、lQ,lQ、lQ、19,

116。1−”’ ,sg3 13653 177S9 111592 瓶援

一一

鼈鼈鼈黷P−一一1−…1

cm3/S

    !グ

20

  _一一ノ ノ0

糟㌦

∂ 4 5 6 7 a 9 10

       劉蓑

図一12−4 流速分布図

100ラ気

  珪

50

⑬ 勾配1/905

ポ蜘

5㊨鍋ピ

ノ234567δ9〃

       MI蓑

   図一12−6 流速分布図

50

(13)

Q−Q、lQ、1Ω、lQ,

1276 12464 1399S 17891 112822

…叫一…1−一一1−一一1一

cm3/S Q,

Q2

Q31Q41Q5

1156 1  2116 1  4051 1  8114 1 11850 一一一一 P−一一一・・…一[一一一1−一一1 cm3/S       (◎ 勾配 1/107

 層く醜      下

       ’一一、

      /     

       “毛

       \

       1       \

         /ノ /

        // /

         //

         /㌶ ノー”一”へ“・、

        /’/

  ,一一一・一’ ,.㌶/

 ∼”㍉’一・一”ヨ(蹄巾

      5’ocm

…魅 cro/s lao

◎ 勾配 1/775

ン”

   図一一12−・ 7 流速分布図

Q、 l Q2 1 Q3 | Q4 1 Q5

121312448 13946い986112822

一一一

P−一一1−一一1−一一1

        !!一一一一一一一一{ごミ

ー㌻・一一

aノ_,一一 一一一一一一 一 .一一.一 _._,一・一・”        二,! ・・・・・・… @…・… ’・・ノ’

      ア1●帥

       s’o cm

・∼3ass789

   図一12−9 流速分布図

cmS/s ◎ 勾配 1/380 Q,

Q2

Q3

Q,  Q, 1313 1  1774 1  4009」  7844 1 11685 一・− P−一…−1−一一1−一一{ cm3/s 三え速

1θρ ◎ 勾配 1/104 ミ徒, e拘!s

←,_プー’{\

三づ二:「二一z’”

て一・一・一一’”

        /

     オc路市

34s∠ク 8タノo

       璃A

図一一12− 8 流速分布図

3vs6987’o『

      刻臭

図一12−10 流速分布図

(14)

’Qt

[ Q2 ∫ Q3 j Q4 J Q5

1207 1  2175 1  4051 1  79641 12051 一一一一 P−・一一1−一一1−一一[ cm’a/S

⑪勾配1/392

Q、lQ,lQ、lQ, lQ,

129712・1・[435・S 184・・112・5・

違連

’防,ts 〃o 一・一一

P−…一一1−−1−一一1

cm3/s

1 2 3 手 δ・ 6 7 8 タ

   図一12・一一11流速分布図 ノ 

測臭

cm3/S

⑧勾配1/103

Q、 I Q2 1 Q, l Q、 l Q, 1・72121 7S 14・6・17フ6ナ112・3・ 一一一

P……1−一一1−・一一1

◎ 1/915 図一・12−13 流速分布図

Q、lQ,lQ、lQ、lQ,

9S9 12159 1389417627卜2294

el%

 頑連

lOO 一一一一

g…−1−一一1−一一1

cm3/『

3 4 ♪ d   げ   /e

      碧伎

図一12−12 液速分布図 伽ゐ

 三纏

/00 se

⑧勾配1/395

一一一一一一一一一一一一一一一一一・・1−’一’“一’一”一一一一一’N..       一{一一一一《s、、^ ____五_一一一一∼ら、____,一一一一一一、一一 ノ’・戸’“一・・一一・一・.∼.・’・’一’s−”『”一”一一

      水路■

      So cm

     9 ♪     8 7 ノρ

       躍峡

   図一12−14 流速分布図

(15)

91 1 Ω2 1 Q3 1 Q4 1 Q,

1・82 i21・・1…9い861112132

一一・− P−・一…1−一一1−一一1 cm3/s

QllQ,lQ31Ω、1Ω、

127d 2。,, 1、…1S372 11179・

一・一一

gー…1−−1−一一1

ぴ/5

 三樋

!ρ0 ⑧ 勾配 1/867 cm3/S .lv−一一一一一一一一一一一.

         一

,」ξ__一__一___一.._一一●__一一一●一一一一

一・一一…

ホご一∼一こ・・.一一.

      80 cnt 1 2  3  4 8  6 ク ∂  9 !0

       翠1峡

   図一12−15 流速分布図

ちnt

IOO$

⑧ 勾配1/430

一!i.一.・””一’”一“””」”””“”一一一x. 多!

     赤膠巾

      50Wt

      /0

       ;則勇

   図一一12−17 流速分布図

Q、1Ω,19, 1Ω、1Ω,

122S 12165 1…, 17669112458

一一一

P……1−一一トー−1

cm3/s

⑧勾配1/103

Ω、 iQ,lQ、lQ、lQ,

1164い98213S94 lS274 112。51

一・一一 gー一・一・−1−−1−一一) cm3/S 10 エ/ 糸路巾 50哨

  4    6

図一一12−−16 流速分布図

 t10

三副美

1。 三荒

⑧勾配1/1055

 4

図一12−18 流速分布図 50 10 劃兵

162

(16)

Ct 1.0 エ ネ 1レ 考“ 補 正

  /

ク’ / ρ.一、\ /       \ ◎ \ 0        25        50       75        700

        粗度混合李%

      ↓= 図一13         −一一〇一一一va 00  粗度混合率とαの関係  一一一●一’一 Y400        −一+一一t/600 i・i 撃撃q 1.0

/1 _《r−

  ,/ 0       25       50       95      700

      粗度璃合竿%

図一ユ4

粗購とβの関係二宴ゴ認

       一一一一一・・一{一・一一 Yδoo   表一6 α,βの値  このことより粗度混合が50%の時,すなわち水路型 式Cにおいて,α,βも大きな値を取るがその値はαで 1・3,βで1.1位であるので特に大きくなることはない。 この関係は図一2にも他の諸量と共に示してある。  複合粗度を有する開水路において,流れの計算をす る折には,エネルギー係数で30%,運動量係数で10% の修正を必要とされる。背水曲線の計算などでは,こ の点を注意しなければならない。

  4.結   論

以上の研究の結果次のようなことがわかった。 (1)複合粗度を有する水路においては等価粗度の値 を求めるのにLotterの式を使って充分な結果が得 られた゜ (2)複合粗度を有する水路の等流抵抗則は一般の場 合と多少異るが,近似的にManningの式を用いる のが艮いが式(10)のV=CRξ1ηとすると,指数ξ, ηは必ずしもManning又はChezy型と一致しない。 そして    ξ=1.47 n2/3       (12) なる結果が得られた。ηの値は大略1/2である。 (3)粗度係数nと粗度高kとの間には       n=0.0184kl/9 なる結果が得られ,これはStricklerの式が正しい ことを示している。 (4)理論流速公式V/V*=・ 6.25+5.75 log R/kに おいて定数6.25および5、75は粗度と水路勾配によっ て変わる。実用するには疑問点が多すぎる。 (5)粗度混合と流速分布係数α,βとは図一2,図 一13,ee・−14に示す関係があって,混合が50%の時 に最大になるがその値は1.1∼1.3位である。

  5.謝   辞

 本研究にあたり,京都大学教授石原安雄博士の終始 御熱心な御指導を受けましたことを深く感謝します。 又実験および計算の手伝いをして頂いた上田律夫君 (水野組),竹中弘治君(東洋建設)に謝意を表します。 j α β 水路 形式 ④ ⇔ ◎ ◎ ⑧ ⑧ 水 路 勾 配 1/100il/400il/sool平均 1.Ol 1.14 1.31 1.28 1.Ol 1.04 1.01 1.06 1.06 1.08 1.02 1.02 1.04 1.05 1.12 1コ0 1.02 1.02 1.02 1.08 1.16 1.15 1.02 1.03

1

  水 路 勾 配 1/10011/40011/sool平均 1.00 1.05 1.11 1.01 1.01 1.02 1.00 1.02 1.03 1.03 1.01 1.Ol 1.Ol 1.02 1.04 1.03 1.01 1.01 1.00 1.03 1.06 1.02 1.Ol 1.01         参 考 文 献 1.佐々木,荻原     自然河川における背水曲線の近似計算法        土木技術   35年 1月号 2.佐々木,荻原    不定流の一一ge析法

     山梨大学工学部研究報告第11号

3.佐々木,荻原    関水路水面形の簡易計算法      山梨大学工学部研究報告 第15号

4.岩垣雄一

   開水路水流の理論      土木学会水工学論文集 28年3月 5.H.A.Einstein and R.B. Banks  Fluid Resistance of Composite Roughness     Transaction A.G.U Vo131 No.4

6.足立昭平

   開水路模型実験の相似律に関する研究      京都大学防災研究所年報 33年12月

参照

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