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虫垂切除後に診断された虫垂Goblet cell carcinoidの1例 第72巻01号0020頁

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Academic year: 2021

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症例報告 III

虫垂切除後に診断された虫垂 Goblet cell carcinoid の 1 例

野田 顕義1)  古畑 智久1)  浜辺 太郎1)  小野 龍宣1)

丹波 和也1)  佐々木貴浩1)  宮島 伸宜1)  大坪 毅人2)

聖マリアンナ医科大学東横病院消化器病センター1),聖マリアンナ医科大学消化器・一般外科2)

 症例は 40 歳代の男性.腹痛の精査加療目的に当院紹介となり,CT 検査にて急性虫垂炎と診断され腹 腔鏡下虫垂切除術を施行された.病理組織学的検査にて虫垂 Goblet cell carcinoid(以下虫垂 GCC)と診 断され,虫垂切除断端は陽性であった.2 期的に腹腔鏡下回盲部切除術を施行した.術中所見では腹膜播 種結節を多数認めた.病理組織学的検査では,脈管侵襲,リンパ節転移は認めなかったが,腹膜の結節は 播種と診断された.現在,外来通院中であるが再発所見なく経過している.虫垂 GCC は稀な疾患であり 報告する.

索引用語:Goblet Cell Carcinoid,急性虫垂炎, 2 期的手術

緒  言  虫垂 GCC は悪性度が高く,大腸癌取り扱い規約 第 8 版では悪性上皮性腫瘍に分類され,腺癌の亜型 とされる稀な疾患である1).虫垂 GCC は急性虫垂炎 を契機に診断されることが多い.今回われわれは, 急性虫垂炎に対して腹腔鏡下虫垂切除術を施行し摘 出標本の病理組織学的検査で虫垂 GCC と診断され 根治的手術を目的に腹腔鏡下回盲部切除術を施行し た 1 例を経験したので若干の文献的考察を加え報告 する. 症  例  症例:40 歳代 男性.  主訴:右下腹部痛.  家族歴:なし.  既往歴:なし.  現病歴:数日前からの腹痛にて近医を受診.急性 虫垂炎を疑われ当院へ紹介となった.CT 検査にて 糞石を伴う虫垂腫大および周囲脂肪織濃度の上昇を 認め,急性虫垂炎と診断した.  血液検査所見:WBC:11,700/µl,Hb:15.3g/dl, Plt:15.1 万/µl,CRP:6.26mg/dl,CEA:3.0ng/ml, CA19-9:10.5U/ml.  腹部単純 CT 検査:噴石を伴う腫大した虫垂を認 め,周囲脂肪織濃度の上昇も認めた(図 1 ).  初回手術所見:臍下部に Open method にて 12 mm ポートを挿入し気腹を行い,左下腹部および恥 骨上やや左側に 5 mm ポートをそれぞれ挿入した. 腹腔内には明らかな播種結節は認めなかった.回盲 部を検索すると周囲と炎症による癒着を伴う腫大し た虫垂を認めた(図 2 ).虫垂根部は容易に同定でき Endo GIA Camel 45(Covidien®)にて切離し手術終 了とした.

 病理組織学的所見:組織学的に,腫瘍細胞を認め 虫垂腔から同心円状に散在していた.腫瘍細胞には 杯細胞様の形態を呈するものが含まれていた.CD56 (+),Synaptophysin(+),ChromograninA(+),CEA (+),Grimelius(+)であり Goblet Cell Carcinoid と 診断された(図 3 ).標本上,腫瘍細胞が漿膜面外に 露出しており大腸癌取り扱い規約に準じると T4a と診断した.また,脈管侵襲 ly2,v1 であり虫垂断 端は陽性であった.  以上から,虫垂 GCC と診断し脈管侵襲陽性,虫 垂断端陽性であり追加切除の方針とし,術前精査と して下部消化管内視鏡検査および腹部造影 CT を施 行した.  下部消化管内視鏡検査:明らかな異常所見は認め なかった.  腹部造影 CT 検査所見:明らかな腫瘍性病変およ

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び他臓器への転移の所見は認めなかった.  再手術所見:初回手術から 28 日後に再手術を施 行した.腹腔鏡下手術の方針とし,臍部から 5 cm 程 の小切開をおき腹腔内の癒着を観察し気腹を行い右 下腹部,側腹部に 5 mm ポート,左下腹部 12mm, 左側腹部に 11mm のポートをそれぞれ挿入し手術 操作を開始した.腹腔内を観察すると右側腹部,左 側下腹部,骨盤内に多数の白色結節を認めた(図 4 ). 腹膜播種であると判断し結節の全切除を行った.術 式は回盲部切除の方針とし後腹膜剥離先行内側アプ ローチにて剥離を開始し回盲部切除術を施行した.  病理組織学的所見:組織学的に,虫垂断端に粘液 に富む腫瘍細胞を認めた.また,腹膜播種結節にも 腫瘍細胞の浸潤を認めた.免疫組織学的検討では虫 垂切除標本と同様,CD56(+),Synaptophysin(+), ChromograninA(+),CEA(+),Grimelius(+)であ り Goblet Cell Carcinoid と診断された.大腸癌取り 扱い規約に準じると,T4a,N0,H0,P2,Stage Ⅳ, ly2,v1,PM0,DM0,CurB であった.  術後経過:再手術後,腹腔内膿瘍を併発したが抗 菌剤の投与にて改善し術後 15 日目で退院となった. Stage Ⅳであり結腸癌に準じた化学療法を検討した が,化学療法の同意が得られず,外来での厳重なる 経過観察を行っている.初回手術後,24ヵ月経過し た現在は無再発生存中である. 考  察  1969 年にカルチノイドと腺癌両方の病理所見を 有する腫瘍として Gagne ら2)が報告し,1974 年に Subbuswamy ら3)に よ っ て 杯 細 胞 カ ル チ ノ イ ド

(Goblet Cell Carcinoid)と命名された.本邦では, 1981 年に岩下ら4)が初めて報告しており,虫垂切除 術症例の 0.02~1.5%に存在すると報告されている. その特徴としてカルチノイド腫瘍と腺癌の性質を併 せ持つ腫瘍と報告されており4)大腸癌取り扱い規約 第 8 版では腺癌の一亜型として分類されている1).本 邦では,深田ら5)が 109 例をまとめ報告している.そ れによると,男女比は 59:49(不明 1 例),平均年 齢は 57.7 歳,術前診断については,急性虫垂炎 59 例(54.1%),腸閉塞 19 例(17.4%),虫垂腫瘍 6 例 (5.5%),骨盤内腫瘍 19 例(17.4%)と報告され,自 験例のように急性虫垂炎に対して緊急手術を行った のちに病理組織学的検査にて確定診断をされるもの が多い.  病理組織学的特徴として,均一小型で弱酸性の細 胞質をもつ細胞と粘液産生性の胚細胞 2 種類の腫瘍 細胞が胞巣状,腺房状,索状に発育し全層性に浸潤 する.また,粘膜上皮に悪性所見が乏しいことなど が特徴とされている6).自験例でも腫瘍細胞は虫垂腔 から同心円状に小疱巣を形成し発育し脈管侵襲も認 図 1  腹部 CT 検査 糞石を伴った腫大した虫垂(矢印)および周囲脂肪織 濃度の上昇を認めた. 図 2  腹腔鏡下虫垂切除術 術中写真 周囲臓器との癒着を呈する先端部が腫大した虫垂を 認めた.

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めていた.本疾患は,大腸癌取り扱い規約第 8 版で は非充実性型の低分化腺癌の一亜型と分類されてお り治療は腺癌に準じた治療を行うべきと考えられて いる.また,診断時に遠隔転移が 11.2%,卵巣転移 3.6%,腹膜播種 1 %,リンパ節転移も 8.8%~38% と高率であり生物学的悪性度は高い疾患である7) Tang ら8)は GCC を組織学的特徴から典型的杯細胞 カルチノイドを Group A,杯細胞カルチノイドに印 鑑細胞癌を合併した Group B,杯細胞カルチノイド に未分化型腺癌を合併した Group C という 3 つの グループに分け臨床学的特徴について考察した.そ の中で,全症例の平均生存期間は 43± 7 ヵ月であっ たが,Stage Ⅳ症例の 5 年生存率は Group A 100 %,Group B 38%,Group C  0 %と組織の Sub-type が異なると 5 年生存率にも差が出ると報告し ている.このことからも,虫垂切除標本の評価で, 壁深達度,断端評価,脈管侵襲の有無などを評価し 悪性度に準じてリンパ節郭清を伴う追加切除を行う べきであると考えられる.また,本病理組織学的に 印鑑細胞や未分化型腺癌を認めなかったことから上 記分類では Group A であったと考えられ,現在まで 無再発で経過している.Pham ら9)はリンパ節郭清目 的の追加切除を検討する基準として,腫瘍径が 4 cm 以上,漿膜外浸潤を認める腫瘍,リンパ管侵襲陽性, 盲腸への直接浸潤,臨床的リンパ節転移陽性と考え られる症例に対して追加切除の適応があると報告し ている.本症例では,漿膜外浸潤,断端陽性,脈管 図 3  a: HE 染色(×40 倍).胚細胞様細胞や弱酸性細胞質をもつ細胞が小充実状包巣で増殖し ていた.    b:Synaptophysin 染色(×10 倍).Synaptophysin 染色陽性.    c:Chromogranin 染色(×10 倍).ChromograninA 染色陽性.    d:CD56 染色(×10 倍).CD56 染色陽性. a b c d 図 4  腹腔鏡下回盲部切除術 術中写真 左側腹部. 腹腔内を観察すると右側腹部,左側下腹部,骨盤内に 多数の白色結節(矢印)を認めた.

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侵襲が陽性であり追加切除の方針とし,腹腔鏡下回 盲部切除術を施行した.術中に初回手術に認めてい なかった腹膜播種結節を認めたことからも追加切除 は妥当であったと考える.医学中央雑誌にて 1983~ 2017 年 12 月の期間で「虫垂炎」「Goblet Cell Carci-noma」または「虫垂杯細胞カルチノイド」「腹腔鏡」 で会議録を除く形で検索したところ自験例を含め腹 腔鏡下に追加切除が行われた症例は 16 例であった. 自験例を加え 16 例の手術の詳細および経過などを まとめ表 1 に示した5,10-22)  全例で回盲部切除術が施行されており初回手術か ら追加切除までの期間は平均で 37.5 日,術後の平均 在院日数は 12.2 日であった.初回手術では開腹虫垂 切除術が 7 例,腹腔鏡下虫垂切除術が 9 例であり, いずれも初回手術後の癒着による開腹移行や合併症 は認めなかった.転機に関しては平均 24.4ヵ月の無 再発期間であり 5 年無再発生存を 3 例に認めており 追加切除は根治性のある治療法と考えられるが,安 全性および有効性を示すには症例の蓄積および予後 の追跡が必要である.  化学療法については,虫垂 GCC は症例数が少な く一定の見解が得られていないのが現状であり,本 邦では大腸癌に準じて化学療法を施行する報告が散 見されるのみである.Tang ら8)は GCC の治療方針 について,転移を伴う症例について化学療法を推奨 しているものの具体的なレジメンについては言及し ていない.また,本邦では腹膜播種症例に対して抗 癌剤の腹腔内投与例が散見されるが,欧米では完全 減量切除術(Cytoreductive Surgery)や術中腹腔内 温熱化学療法(Hypothermic Intraperitoneal Che-motherapy)が予後を延長するとの報告を認める23) また,腹膜播種症例に対する Bevacizumab 投与は 腸管穿孔の危険性があるため症例の選択の必要があ るものの Bevacizumab の併用により奏効した症例 も報告24)されており大腸癌と同様に虫垂 GCC の進 行再発症例に対しても Bevacizumab 併用療法の意 義は十分あると思われる.自験例では Stage Ⅳであ り再発進行大腸癌の治療に準じ FOLFOX 療法もし くは FOLFIRI 療法を検討していたが,化学療法の 同意が得られず,現在まで経過観察を行っているが 再発所見なく経過している.GCC に対する化学療法 に関しても今後の症例の蓄積が必要であると思われ る. 結  語  自験例では腹膜播種を伴い術後化学療法を施行す べき症例であったと考えられる.現在,術後 2 年を 経過するが無再発生存中であるが厳重な経過観察が 必要である.また,GCC は稀な疾患であり腹腔鏡下 での追加切除の安全性,有用性および化学療法の是 非について症例の蓄積が必要と考える. 本論文内容に関する著者の利益相反:大坪毅人(大 鵬薬品工業株式会社) M:男性 F:女性 Lap-Appendectomy:腹腔鏡下虫垂切除術 Appendectomy:開腹虫垂切除術 Lap-ICR:腹腔鏡下回盲部切除術 Cap:カペシタビン L-OHP:オキサリプラチン UFT/LV:テガフール/ウラシル の期間(日) 1 村上10) 35 M 急性虫垂炎 Appendectomy 陰性 37 Lap-ICR D2 なし 5 年生存

2 村上10) 76 F 急性虫垂炎 Appendectomy 陽性 14 Lap-ICR D2 Ⅲa なし 5 年生存

3 Suzuki11) 49 M 急性虫垂炎 Lap-Appendectomy 陰性 18 Lap-ICR なし 不詳

4 寺岡12) 65 F 急性虫垂炎 Lap-Appendectomy 陰性 43 Lap-ICR D3 なし 3 年生存

5 福田13) 75 M 急性虫垂炎 Lap-Appendectomy 陰性 65 Lap-ICR D2 なし 1 年 9 ヵ月生存

6 永易14) 53 M 急性虫垂炎 Appendectomy 陽性 - Lap-ICR D3 UFT/LV 2 年生存

7 島田15) 61 M 急性虫垂炎 Appendectomy 陰性 32 Lap-ICR D2 なし 7 ヵ月生存

8 横田16) 60 F 急性虫垂炎 Appendectomy 陰性 70 Lap-ICR D2 なし 8 ヵ月生存

9 後藤17) 69 F 急性虫垂炎 Lap-Appendectomy 陽性 57 Lap-ICR なし 不詳

10 杢野18) 49 M 急性虫垂炎 Appendectomy 陰性 32 Lap-ICR D2 なし 5 年生存

11 深田5) 51 M 急性虫垂炎 Appendectomy 陽性 30 Lap-ICR D2 UFT/LV 10ヵ月生存

12 正司19) 80 M 急性虫垂炎 Lap-Appendectomy 不明 53 Lap-ICR D3 不明 1 年生存

13 木村20) 60 M 急性虫垂炎 Lap-Appendectomy 陽性 9 Lap-ICR D2 Ⅲa なし 9 ヵ月生存

14 三浦21) 43 M 急性虫垂炎 Lap-Appendectomy 陰性 32 Lap-ICR D3 なし 8 ヵ月生存

15 三輪22) 66 F 急性虫垂炎 Lap-Appendectomy 陰性 42 Lap-ICR D3 Cap・L-OHP 1 年 3 ヵ月生存

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文  献

 1) 大腸癌研究会編:大腸癌取り扱い規約.第 8 版,東京, 金原出版,2013

 2) Gagne F, Fortin P, Dufour V, et al: Tumors of the ap-pendix associating histologic features of carcinoid and adenocarcinoma. Ann Anat Pathol 14:393-406, 1969  3) Subbuswamy SG, Gibbs NM, Ross CF, et al: Goblet cell

carcinoid of the appendix. Cancer 34:338-344, 1974  4) 岩下明徳,豊島里志,岡田和郎ほか:虫垂の胚細胞カル

チノイド(goblet cell carcinoid).癌の臨床 27:268-275,1981  5) 深田真宏,横山伸二,奥本瀧夫ほか:虫垂切除後に診断 され再手術を施行した胚細胞カルチノイドの 3 例.日臨 外会誌 75:1909-1914,2014  6) 多久和輝,高橋忠照,岡田和郎ほか:虫垂杯細胞カルチ ノイドの 1 例.日消外会誌 37:1771-1776,2004  7) Phalavan PS, Kanthan R: Goblet cell carcinoid of the

appendix. World J Surg Oncol 3:36, 2005

 8) Tang LH, Shia J, Soslow RA, et al: Pathologic classifica-tion and clinical behavior of the spectrum of goblet cell carcinoid tumors of the appendix. Am J Surg Pathol 32:1429-1443, 2008

 9) Pham TH, Wolff B, Abraham SC, et al: Surgical and chemotherapy treatment outcomes of goblet cell carci-noid: a tertiary cancer center experience. Ann Surg Oncol 13:370-376, 2006

10) 村上真基,宗像康博,林 賢ほか:腹腔鏡下回盲部切除 術を行った虫垂杯細胞カルチノイド(goblet cell carci-noid)の 2 例.日臨外会誌 63:927-931,2002 11) Suzuki O, Ono K, Sekishita Y, et al: Laparoscopic

two-stage surgery for goblet cell carcinoid of the appendix: report of a case and review of the Japanese literature. Surg Laparosc Endosc Percutan Tech 16:106-108, 2006 12) 寺岡 均,竹内一浩,櫻井克宜ほか:腹腔鏡虫垂切除術 を行った虫垂杯細胞カルチノイドの 1 例.日臨外会誌  67:1053-1056,2006 13) 福田直也,角谷昌俊,竹林徹郎:虫垂杯細胞カルチノイ ドの 1 例.北海道外科誌 56:127-130,2011 14) 永易希一,河合雅也,嵩原一裕ほか:虫垂炎術後に診断 された虫垂杯細胞カルチノイドの 1 例.日外科系連会誌  36:818-822,2011 15) 島田雅也,角谷慎一,棚田安子ほか:穿孔性壊疽性虫垂 炎を契機に診断され腹腔鏡補助下回盲部切除術を施行 した虫垂 goblet cell carcinoid の 1 例.臨床外科 66: 1397-1401,2011 16) 横田健太郎,高橋昌宏,岡田邦明ほか:虫垂杯細胞カル チノイドの 1 例.癌と化療 39:2286-2288,2012 17) 後藤正和,三浦連人,木下貴史ほか:虫垂杯細胞カルチ ノイドの 1 切除例.臨外 67:291-294,2012 18) 杢野泰司,亀岡伸樹,小川明男ほか:虫垂切除後に腹腔 鏡下回盲部切除術を行った虫垂杯細胞カルチノイドの 1 例.外科 74:665-669,2012 19) 正司裕孝,今 裕史,石川隆壽ほか:虫垂 Goblet cell carcinoid の 1 例:本邦 57 例の検討.日外科系連会誌  40:266-272,2015 20) 木村 慶,賀川義規,加藤健志ほか:虫垂炎術後に診断 され追加切除を行った虫垂杯細胞 Goblet cell carcinoid の 1 例.癌と化療 42:2221-2223,2015 21) 三浦孝之,吉田 寛,橋本明彦ほか:虫垂炎術後に診断 され腹腔鏡下に追加切除を施行した虫垂杯細胞カルチ ノイドの 1 例.日本腹部救急医学会雑誌 36:937-941, 2016 22) 三輪高嗣,鎗田哲暢,武田重臣ほか:虫垂炎症状を繰り 返した虫垂 Goblet cell carcinoid の 1 例.日鏡外会誌  21:855-861,2016

23) Randle RW, Griffith KF, Fino NF, et al: Appendiceal goblet cell carcinomatosis treated with cytoreductive surgery and hyperthermic intraperitoneal chemothera-py. J Surg Res 196:229-234, 2015

24) 芝原幸太郎,高井真紀,力丸達也ほか:化学療法が奏功 した腹膜播種を伴う虫垂原発胚細胞カルチノイドの 1 例.臨牀と研究 90:1775-1778,2013

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Akiyoshi Noda1), Tomohisa Furuhata1), Taro Hamabe1), Tatsunori Ono1),

Kazuya Niwa1), Takahiro Sasaki1), Nobuyoshi Miyajima1) and Takehito Otsubo2)

1)St.Marianna University School of Medicine Toyoko Hospital Division of Gastroenterological and General Surgery, 2)St.Marianna University School of Medicine Division of Gastroenterological and General Surgery

  The case was a male in his 40s who was referred to our institution for further examination and treatment of abdomi-nal pain. He was diagnosed with acute appendicitis by CT examination and underwent laparoscopic appendectomy. Histo-pathological examination revealed Goblet cell carcinoid (GCC) of the appendix and the appendiceal stump was positive with GCC. Accordingly, we conducted laparoscopic ileocecal resection as an additional operation with curative intent. In-traoperatively, we recognized a number of peritoneal dissemination nodules. We removed all the peritoneal nodules that were thought to have disseminated from GCC because we did not recognize any distant metastasis. Currently, the patient continues to visit our institution as an outpatient without recurrence so far. We report our experience of GCC as a rare dis-ease.

Key words: Goblet cell carcinoid, Acute Appendicitis, Two stage surgery

(2018 年 7 月 19 日受付) (2018 年 8 月 10 日受理)

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