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バイオ医薬品のフォーミュラリーについての調査 目次

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(1)

厚生労働行政推進調査事業費

次世代バイオ医薬品等の革新的な医薬品創出に向けた環境整備に関する研究 分担研究報告書

「バイオ医薬品のフォーミュラリーについての調査」

研究代表者・分担研究者

坂巻 弘之 神奈川県立保健福祉大学(大学院ヘルスイノベーション研究科 教授)

研究協力者

舟越 亮寛*、安室 修、伊勢崎 竜也

(医療法人鉄蕉会 亀田総合病院 薬剤部 *:同部長)

研究協力組織

一般社団法人 日本病院薬剤師会 業務委託

株式会社 矢野経済研究所 要旨

わが国におけるフォーミュラリーへの関心の高まりを背景に、今後のフォーミュラリー普及およびバイオシミ ラー(BS)使用促進に係る課題を明らかとするためバイオ医薬品のフォーミュラリーに関する調査を行った。

併せて、BS の採用に関する考え方や採用等における薬剤師の関わり、院外処方せん発行、BS使用促進へ の意見等についても調査を行った。

調査は、地方厚生局の公開情報から抽出した「後発医薬品使用体制加算1」届出施設 1,677 施設および 大学病院(DPC/PDPS施設のⅠ群施設)80施設、合計1,757施設を対象とし、往復郵送方式でのアンケート 調査を実施し、434件からの回答を得た。

病院における BS の採用状況では、ダルベポエチン・アルファ注「KKF」(後発医薬品として承認、薬価収 載)が最も多く、次いでインスリングラルギンであり、いずれの BS も採用していない病院は 15.0%であった。

BS 採用において重視する項目としては、「情報」、「安定供給」、「効能・効果が先行品と類似」、「納入価格」

などであった。BS 採用・供給管理・モニタリングに薬剤師の関わりが多かった。BS に係る院外処方せんにつ いては、回答病院の半数以上がインスリングラルギンの院外処方せんを発行していた。院内フォーミュラリー は回答病院の 21.4%が作成あるいは作成予定と回答し、特に DPC 病院の 38%が作成・作成予定と回答し た。フォーミュラリーを作成している病院の25%はバイオ医薬品のフォーミュラリーを作成しており、これらのす べてがDPC病院であった。地域フォーミュラリー作成は回答病院のうち2件(0.5%)にとどまっていた。

わが国でのバイオ医薬品のフォーミュラリー作成はまだ緒についたところであるが、フォーミュラリー作成と ともに、BSの採用や管理等において薬剤師の関わりが重要であることが示された。

A.調査背 景と目的

わが国 では、薬 事 承 認 を受 けた新 医 薬 品 につ いては、生 活 改 善 薬 等 を除 き、基 本 的 にすべて が薬 価 収 載 され、その後 、原 則 として1年 間 の長 期 投 与 制 限 (14 日 間 )を経 た上 で広 く現 場 に提 供されることが可能となっている。

一方、欧米 諸国の多くは、薬事承認 と償還・価 格 設 定 とは別 プロセスとなっていることが一 般 的 である。EU では、薬 事 承認 を受 けた新 薬 につい て、EU 加盟各国において公的制度で償還(カバ ー)するかどうかの判 断 を独 自 に行 う。カバーされ る医薬品のリストをフォーミュラリーとよんでいる。

(2)

例 えば、英 国 の うちイングランド・ウェールズな どでは、薬 事 承 認 を受 けた新 薬 のほとんどは、効 果 と 費 用 対 効 果 等 が 評 価 さ れ 、 公 的 制 度

(National Health System: NHS) でカバーされる 医薬品について国レベルのフォーミュラリーである

「British National Formulary: BRF」に収載される

1。逆 に、BNF に収 載 されていない医 薬 品 は、薬 事 承 認 を受 けていても NHS のもとでは使 用でき ない。また、国全体の BNF をもとに、地域や病院 単 位 でも独 自 のフォーミュラリーを作 成 している。

英国のように国や連邦国家の州単位でのフォーミ ュラリーは、オーストラリアやカナダでも導 入 されて いるほか、米 国 では保 険 者 や医 療 機 関 単 位 での フォーミュラリーも一般的である2

わが国でも、フォーミュラリーについて、2015 年 前後から議論が活発化している。わが国において、

2017 年の中央社会保険医療協議会(中医協)に おいて、フォーミュラリーを「医 療 機 関 等 における 標準的な薬剤選択の使用方針に基づく採用医薬 品リストとその関連情報。医薬品の有効性や安全 性、費用対効果などを踏まえて、院内の医師や薬 剤 師 等 で構 成 される委 員 会 などで協 議 し、継 続 的にアップデートされる」と定義している3。また、フ ォーミュラリーは、医療機関単位、あるいは地域単 位で作成され、医療機関単位で作成されたものを

「院内フォーミュラリー」、地域単位で作成されたも のを「地域フォーミュラリー」と呼んでいる4

フォーミュラリ ー導 入 に より、地 域 や 医 療 機 関 での医 薬 品 使用 の効 率 化 が期 待 されることから、

1 BNF Publications: BNF.org

2 株 式 会 社 エヌ・ティ・ティ・データ経 営 研 究 所 :平 成 30 年 度 厚 生 労 働 省 保 健 局 医 療 課 委 託 事 業 「質 を確 保 し つつ持 続 可 能 な医 療 提 供 を確 保 する医 薬 品 の使 用 促 進 方 法 に関 する調 査 研 究 」報 告 書 (平 成 30 3 月 )

(非 公 表 )

3 中 央 社 会 保 険 医 療 協 議 会 総 会 :外 来 医 療 について

2017111日 資 料 )

https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai- 12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000183042.pdf 4 中 央 医 療 社 会 保 険 協 議 会 総 会 :医 薬 品 の効 率 的 か

わが国 においても、今 後 、作 成 の広 がりが期 待 さ れている。中 医 協 では、診 療 報 酬 改 定 の結 果 検 証 に 係 る 特 別 調 査 とし て、「 後 発 医 薬 品 の 使 用 促進策の影響及 び実施状況調査」が毎年実施さ れている。近 年のフォーミュラリーへの関 心の高ま りもあり、2017 年 度 調 査 から、同 調 査 の中 でフォ ーミュラリーの作 成 状 況 の調 査 が盛 り込 まれてい る。最新調査結果である2018年度調査(2019年 度 実 施 )をみると、病 院 の 3.5%が院 内 フォーミュ ラリーを「定 めている」、8.5%が「今 は定 めていな いが、予 定がある」との回答 であった。一 方 、病 院 所 在 地 における地 域 フォーミュラリーの作 成 は、

調査回答306施設のうち、「存在する」・「作成中」

ともに 1 施 設のみであり、地 域 フォーミュラリーの 作成はそれほど進んでいるとは言えない5

フォーミュラリーに含めている薬効等についても、

同 調 査 では、プロトンポンプ阻 害 薬 (PPI)、ACE 阻 害 薬 ・ARB(RAS 系 薬 ) 、H2 阻 害 薬 、HMG- CoA 還 元酵 素阻 害薬 、ビスフォスフォネート剤 な どが多 いことが明 らかとなっており、これらは後 発 医 薬 品 (ジェネリック医 薬 品 、以 下 「GE」という)の シェアが大きい領域でもある。

近 年 、バイオ後 続 品(バイオシミラー、以 下 「BS」 という)の開 発 ・上 市 が進 んでいる。BS は、薬 事 承 認 上 の扱 いは、先 行 バイオ医 薬 品 と同 等 /同 質 の品 質 、安 全 性 、有 効 性 を有 する医 薬 品 であ り、GE と異なり、品質特性、非臨床、臨床 試験で の 高 い類 似 性 を明 らかにするための データの 提 出 が 求 められている6。しかしながら、保 険 上 は、

つ有 効 ・安 全 な使 用 について(2019 6 26日 資 料 )

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/0005223 73.pdf

5 中 央 社 会 保 険 医 療 協 議 会 診 療 報 酬 改 定 結 果 検 証 部 会 :後 発 医 薬 品 の使 用 促 進 策 の影 響 及 び実 施 状 況 調 査 報 告 書 (案 )(20191115日 資 料 ) https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/0005667 98.pdf

6 厚 生 労 働 省 医 薬 食 品 局 審 査 管 理 課 :バイオ後 続 品 の 品 質 ・安 全 性 ・有 効 性 確 保 のための指 針

(3)

薬価が原則として先行 医薬 品の 7 掛けである他 は、基 本 的 に GE と同 様の扱 いである。したがっ て、今 後 、BS についても医 療 機 関 においてフォ ーミュラリーにどのように盛 り込 むべきかの議 論 が あsdfghjkl;gfb-たかまることが予想される。

こうした背 景 から、病 院 、地 域 におけるフォーミ ュラリーにおいて BS がどのように扱われているか について明 らかにすることは、今 後 のフォーミュラ リー普 及およびBS使用促進において重要と考え、

バイオ医 薬 品 のフォーミュラリー作 成 に関 する現 状 調 査 を行 うこととした。併 せて、フォーミュラリー 作 成 の前 提 となる BS の採 用 に関 する考 え方 や 採 用 等 における薬 剤 師 の関 わり、院 外 処 方 せん 発 行 、BS 使 用 促 進 への意 見 等 についても調 査 を行った。

B. 方法 (1) 調査対象

調 査 は、フォーミュラリーを作 成 している割 合が 高 いと思 われる「後 発 医薬 品 使 用 体制 加 算1」届

出施設 1,677 施設および大学病院(DPC/PDPS

施設のⅠ群施設)80 施設、合 計 1,757 施設を対 象とした(いずれも平成 30 年 9 月末の状況)。対 象 施 設 については、地 方 厚 生 局 の公 開 情 報 から 上記に該当する施設全数を抽出した。

(2) 調査実施方法

① アンケート

BS を含むフォーミュラリー作成の現状と課題 、 薬 剤 師 の役 割 等 について現 状 把 握 を目 的 とし、

病 院 属 性 、BS 採 用 状 況 、病 院 薬 剤 師 の関 与 、 BS の院外処方の状況 、院内・地域 フォーミュラリ ーの作 成 状 況 と作 成 方 法 、フォーミュラリー作 成 による効 果 と課 題 等 の質 問 からなるアンケート用 紙 を作 成 した。アンケートについては、本 報 告 書

https://www.pmda.go.jp/files/000206248.pdf

の添付資料1に示した。

本 調 査 では、後 発 医 薬 品 として承 認 、薬 価 収 載 されたダルベポエチン・アルファ注 「KKF」も含 めることとし、本 製品について「後発バイオ医 薬 品」

と称した。

② 調査方法

往 復 郵 送 方 式 とし、上 記 対 象 施 設 の「病 院 薬 剤部門の長」宛に郵送した。実 施期間2019年11 月 19日発送、2019年 12月 20日までに回答が あったものを集計対象とした。

上 記 「後 発 医 薬 品 使 用 体 制 加 算 1」届 出 施 設 および大学病院の合計1,757施設にアンケートを 発 送 し、434 件 から回 答 を得 た。発 送 後 、あて先 不明で返送されたものが 12 件あったため、有効 回答率は 24.9%(434/(1,757-12))であった。

③ 集計

集 計は、各質 問 に対する全 体の割 合を計算 す る ほか 、DPC( 診 断 群 分 類 包 括 評 価 )の 導 入 状 況別に「DPC 対象・準備病院」(以下「DPC 病院」

という)、「DPC 対 象 ・準 備 病 院 以 外 」(以 下 「 非 DPC 病院」という)でクロス集計 を行った。

その他 、所 在 地 域 、開 設 者 、総 許 可 病 床 数 、 オーダリングシステム(「OS」という)、後 発 医 薬 品 使 用 体 制 加 算 の算 定 状 況 の それぞれに ついて のクロス集計も行っており、それらの結果について も本報告書の添付資料2として示した。

なお、本 調 査 に係 るデータ入 力 ・集 計 業 務 の 一部を株式会社矢野経済研 究所が実施した。

④ 倫理的配慮

アンケートは匿 名 での回 答 であり、医 療 機関 名 や回答者を特定することがないため、倫理審査は 実 施 していない。ただし、返 送 アンケートならびに 入 力 データ、解 析 データ等 は、個 人 情 報 保 護 法

(4)

等関連法規に則り適正に保 管した。

C. 結 果 1. 病院属性

回答のあった434件の施設属性を地域別でみ ると、「九州・沖縄」が全体の21.9%と最も多く、次 いで「首都 圏」の 21.2%であった(スライド 2)。発 送 に対 する割合についてみると、「北海 道 ・東 北」、

「近 畿 」がやや低 い傾 向 であった(下 表 。発 送 数 に 対 する割 合 、あて先 不 明 で返 送 された分 も含 む)。ただし、地域別の回答率は20~29%の間に あり、地域 的な偏りは問 題とするものではなかった と考える。

送 付 数 回 収 数 回 収 率

北 海 道 ・東 北 229 46 20.1%

関 東 ・甲 信 越 151 38 25.2%

首 都 圏 365 92 25.2%

中 部 ・北 陸 163 47 28.8%

近 畿 300 63 21.0%

中 国 ・四 国 195 49 25.1%

九 州 ・沖 縄 354 95 26.8%

不 明 4

開設者別では、医療法人が全体の58.8%を占 めた。発 送 に対 する割 合 では、「医 療 法 人 」から の回 答 率 が低 かった(スライド 3)(下 表 は、発 送 数 に対 する割 合 。あて先 不 明 で返 送 された分 も 含む)。

送 付 数 回 収 数 回 収 率

125 41 32.8%

公 立 133 41 30.8%

公 的 22 12 54.5%

社 会 保 険 関 係 団 体 5 2 40.0%

医 療 法 人 1286 255 19.8%

個 人 21 9 42.9%

学 校 法 人 35 17 48.6%

その他 の法 人 129 53 41.1%

不 明 1 4

総 許 可 病 床 数 別では、「150~199 床 」が全 体 の 18.9%と最も多く、次いで、「50~99床」17.7%、

「100~149 床」15.7%の順であった(スライド 4)。

また一般病床数 、その他 病床数の回答数の割合 をスライド 5、6に示した。

DPC 対応状況では、「DPC 対象病院・準備病 院 以 外 」 が 全 体 の 61.8% と 最 も 多 く 、 次 い で

「DPC 対象病院」25.1%、「DPC 準備病院」8.5% の順であった。「DPC 対象病院+DPC 準備病院」

は全体の33.6%であった(スライド 7)。

オ ーダリ ング システム (OS)の 対 応 ・ 選 択 可 能 域 に つい ては 、「 一 般 名 処 方 に 対 応 可 能 」が 全 体 の 33.6%であり、「先 発 品 (先 行 品 )入 力 で後 発医薬品も BS も選択可能」が 21.2%、「後発医 薬品のみ選択可能」が 2.8%、「OS を導入してい るが GE、BS 選択の機能はない」が 15.0%、「OS を導入していない」が 26.3%であった(スライド 8)。

後 発 医 薬 品 使 用 体 制 加 算 の算 定 状 況 につい ては、アンケート発 送 を「後 発 医 薬品 使 用体 制 加 算 1」を算 定 している病 院 を対 象 にしたが、調 査 実 施 時 点 では変 更 があったものと思 われ、「算 定 していない」、「体制加算 2」、「体制加算 3」、「体

制加算 4」の施設 も含まれていた(スライド 9)。

2. バイオシミラー採用状況

BSおよび後発バイオ医薬品の採用状況では、

最 も 採 用 件 数 が 多 かった も の は、 ダ ル ベ ポエチ ン ・ ア ル フ ァ 注 「KKF」 ( 後 発 バ イ オ 医 薬 品 ) で 、 54.8%(回答 434 件の病院のうち238 病院)で採 用されていた。次いで、インスリングラルギンBS注

「リリー」の 50.2%であった。いずれの BS(後発バ イ オ 医 薬 品 も 含 む ) も 採 用 し て い な い 病 院 は 、 15.0%であった。

複数の BS が発売されている品目では、フィル グラスチムは「モチダ」が最 も多 く、インフリキシマ

(5)

ブは「NK」、エタネルセプトは「MA」、トラスツマブ は「NK」のシェアがそれぞれ高 かった。(スライド 10)

DPC 対応別では、概ねすべての BS 製剤の採 用が「DPC 病院」で高 い傾向 であり、一方、「いず れも採用していない」割合は「非 DPC 病院」で高 かった(スライド 11)。

3. バイオシミラー採用に対する考え方

施設におけるBS採用に対する考え方は、「BS が発 売 されているものは、積 極 的 に採 用 する」が 38.0%と最も多く、次いで、「診 療科 からの要 望が あれば採 用 する」32.3%、「薬 の種 類 によって積 極 的に採 用する」11.5%の順であった。「BS を積 極的には採用していない」は 6.0%であった。「BS が対象 となる患 者がいない」は 6.7%であった(ス ライド 12)。

「品目によって積極的に採用する」とした品 目と しては以下の自 由回答があった。

· インスリン。

· 抗 がん剤 以 外 。

· AGのあるもの。

· BSは実 臨 床 や技 術 のデータ等 を参 照 して判 断 。

· 添 加 物 や 試 験 内 容 を 見 た 上 で 、 医 師 の 了 解 が あ れば検 討 。

DPC 対応別では、「DPC 病院」では「非 DPC 病 院 」に比 べ、「積 極 的 に採 用 」が多 かった(スラ イド 13)。

「BS を積極的には採用していない」と回答した 26 件における積極的に採用しない理由について 問 うたところ、最 も多 かったのは「診 療 科 からの要 望がないから」53.8%であり、次 いで「品 質 や有効 性 、 安 全 性 に 疑 問 」34.6% 、 「 経 営 上 の 観 点 」 30.8% 、 「 適 応 症 の 違 い 」30.8% 、 「 情 報 不 足 」 19.2%の順であった(スライド 14)。

特 に懸念 がもたれる製品としては、インスリン製 剤が最も多かった。

· インスリングラルギン(10件 )

· ダルベポエチン、エポエチン(4件 )

· トラスツズマブBS

· エタネルセプトBS

· リウマチバイオ

· ベバシズマブなど高 価 なもの

· 薬 価 の高 いもの

· HD関 係 薬

· 添 加 物 や 試 験 内 容 を 見 た 上 で 、 医 師 の了 解 が あれば検 討 している。

· 抗 がん剤 以 外

· ①AGのあるもの ②BSは実 臨 床 や技 術 のデー タ等 を参 照 して判 断 します

· その都 度 使 用 する。医 師 と相 談 。

· DPC等 収 益 に直 結 するもの

· 使 用 回 数 が多 い薬 剤

積 極 的 に採 用 しない理 由 として以 下 の自 由 記 述があった。

· 先 発 品 が基 本

· ダルベポエチン以 外 は積 極 的 に採 用 しない

· デバイスの使 用 感 の違 いがあるかが不 安

· 医 師 が先 行 品 メーカーへの信 頼 度 が高 く、BS への 変 更 を望 まない

· MRが来 ていない/情 報 提 供 がない

· 自 身 の知 識 不 足

· 対 象 患 者 が少 ないので、先 行 品 の方 が看 護 師 から 理 解 されやすい。

· 購 入 後 、対 象 薬 剤 が動 いていない

· メーカーより供 給 を断 られた。

· 経 営 上 のメリットがない(BSでなくても GEの加 算 は 算 定 出 来 ている)

· 後 発 品 としては納 入 価 が高 い/差 益 が小 さい/ DPC ではないため差 益 重 視

· キャッシュフロー改 善 効 果 、納 入 率 、数 量 ベース後 発 品 割 合 を総 合 的 に評 価 し、採 用 する。

· グループの採 用 品 目 が統 一 されている

4. 医 師 による院 内 患 者 (入 院 ・入 院 外 を含 む)

に対するバイオシミラー使用に関する状況 医 師 による院 内 患 者 (入 院 ・入 院 外 を含 む)に 対する BS 使用に関する状 況(薬剤師からみた)

は、「BS が発売されているものは、積極的に使用 する」が 45.4%、「薬 の種 類 によっては積 極 的 に 使 用 する」が 24.5%、「積 極 的 には使 用 していな い」が15.8%であった(スライド 15)。

(6)

DPC 対応別では、「DPC 病院」では「非 DPC 病 院 」 に 比 べ 、 「 積 極 的 に 使 用 」 が やや 少 なく 、

「薬の種 類により積 極的に使用 」の割合がやや高 い傾向であった(スライド 16)。

「薬 の種 類 によっては積 極 的 に使 用 する」した 品目としては以 下の自 由回答があった。

· インスリン(4件 )

· ダルベポエチン(4件 )

· EPO3件 )

· 抗 がん剤 以 外 (3件 )

· インフリキシマブ(1件 )

· エタネルセプト(1件 )

· リウマチ系 (1件 )

· フィルグラスチム(1件 )

その他、使用に関して以下の自由回答があった。

· 採 用 品 お よ び 外 来 処 方 に おい て 医 師 が 希 望 す る 場 合 は使 用 する。

· 医 師 の意 向 に合 わせる(Drにより異 なる)

· BSにかかわらず必 要 であれば採 用 。BSであるから という基 準 はない。

· 薬 剤 部 採 用 したものを使 用

· 薬 剤 部 からBSへの変 更 を依 頼 する

· BS を採 用 すると先 行 品 は 採 用 中 止 になるため選 択 肢 はない

· 院 内 採 用 品 があればBSを積 極 的 に使 用 する

· 院 内 では積 極 的 に利 用 したい

· 対 象 となる患 者 がいれば積 極 的 に使 用 する。

· 薬 剤 が包 括 の病 棟 には少 しでも金 額 の安 いものを 使 用

· 経 済 性 による

· グループの方 針

5. 先 行 品 ・バイオシミラー間 の切 り替 え(スイッ チ)に対する考え方

バイオ医 薬 品 の投 与 を受 けている患 者 におけ る先行品・BS 間の切り替え(スイッチ)に対する院 内の考え方 は、「BS が発売 されているものは、積 極的に切り替 える」が 51.3%であり、次いで「薬に よって異 なる」が 19.4%、「切 り替 えは原 則 として 控え、BS は新規患者に対して投 与」は 14.1%で あった(スライド 17)。

全体的には、スイッチに対 する抵抗 感はそれほ ど高いものではなかったが、「DPC 病院」での「BS は新 規 患 者 に対 して投 与 」の割 合 は、「非 DPC

病院」に比べ高い傾向であった(スライド 18)。

切 替 えに つい て特 記 する 自 由 記 述 と し ては 、 下 表 の とおり、「抗 がん剤 は原 則 として控 え 、BS は新 規 患 者 に対 して投 与 検 討 」、「原 則 、混 用 は 控えるがスイッチのデータがある BS は可としてい る」、「対 象となる患 者については積 極的に切 り替 える」などがあった。

なお、自 由 記 述 の多 くは、採 用 品 としての切 り 替えについてと思われる記述もあった。

· 抗 がん剤 は原 則 として控 え、BS は新 規 患 者 に対 し て投 与 検 討

· 原 則 、混 用 は控 えるがスイッチのデータがあるBS 可 としている

· 対 象 となる患 者 については積 極 的 に切 り替 える

· 患 者 との面 談 の上 、了 承 を得 られた場 合 のみBS 使 用 する。

· 切 りかえがうまくいかず、入 院 した者 はBS

· 使 いやすさ(患 者 が自 己 注 できるか)

· 採 用 したものは積 極 的 に切 り替 える(3件 )

· 経 済 的 理 由 のある患 者 に使 用

· ケースバイケース

(以 下 は、採 用 における切 り替 えと思 われる意 見 )

· 医 師 の意 向 (5件 )

· AGを採 用

· 採 用 ではどちらか一 方 のみ

· 経 営 的 メリットのあるもの(3件 )

· グループの方 針

· 適 応 の違 いがあれば使 用 しない。

· 必 要 時 はBSを採 用 する

· 単 回 発 注 のため、切 り替 えは問 題 ない

· 対 象 患 者 が少 ない、医 師 からの要 望 がないなどで 方 針 が決 まっていない(4件 )

6. 複 数 社 より発 売 されているバイオシミラーか ら優先的に採用する製品の採 用基準 同成分に対し複数社からBSが発売されている 場合、優先的に採用する製品の採用基準につい て は 、 「 安 定 供 給 へ の 信 頼 性 の あ る 製 品 」 が 83.9%、「情 報 (品 質 、非 臨 床 、臨 床 試 験 等 )が 充 実 している製 品 」69.6%、「納 入 価 格 」63.4%、

「効 能 ・効 果が先 行品 と近い製 品 」55.5%、「当 該 領 域で経験 を有 するメーカーの製品 」41.7%の順 であった(回答者全体)(複数回答)(スライド 19)。

なお、BS の採用実績のある病院のみでの集 計で

(7)

も重 視 す る項 目 の 順 位 に 変 化 はなかった(複 数 回答)(スライド 20)。

最 も重 視 するものについても、「情 報 が充 実 」、

「安定 供給」、「効 能・効果が先行品 と類似 」、「納 入 価 格 」を重 視 する意 見 が 多 く、必 ずしも「最 初 に発売された BS 製品」を優先 的に採用するわけ ではなかった(回答者全体)(スライド 21)。BS の 採 用 実 績 のある病 院 のみでの集 計 でも重 視 する 項目の順位に変化はなかった(スライド 22)

DPC 対応別で重視する項目は、「DPC 病院」

では「非 DPC 病院」に比べ、「情報が充実」、「当 該領域での経験」、「原産地国情報の開示」、「効 能・効果が先行品と類似」を重視する割 合がやや 高い傾向であった(スライド 23、24)。

複数BSからの選択に関する自由記述としては、

以下があった。

· AG/添 加 物 が先 行 品 と同 一 のもの(2件 )

· 本 部 、グループ、地 域 での採 用 品 (3件 )

7. バイオシミラー採用に関わる病院薬剤師関与 採 用 、供 給 管 理 からモニタリングまでの一 連 に ついて、BS に関わる病院薬剤師の関与について は、「BS 採 用 に関 わる情 報 収 集 や情 報 の評 価 」

が 75.8%であり、次いで「採 用における病院 への

申 請 」66.6%、「事 前に医師 への説 明を行い合 意 して、BS への切り替え」43.8%、「他の医 療スタッ フ ( 看 護 師 、 ソ ー シ ャ ル ワ ー カ ー 等 ) へ の 説 明 」 40.8%、「混 用 防 止 のための対 応 ・ 対 策 」30.9% の順 であった(回 答 者 全 体 )(複 数 回 答 )(スライ ド 25)。BSを採用している病院のみで集計した結 果 についても、ほぼ同 様 の結 果 であった。(複 数 回答)(スライド 26)。

DPC 対応別では、「他の医療スタッフへの説明」

を除いたすべての項 目も「DPC病院」の薬剤師の 関わりの頻度が高かった(スライド 27、28)。

その他 薬 剤 師 の関 わりについての自 由 記 述 と しては、以下があった。

· 薬 剤 委 員 会 運 営

· 説 明 会 実 施

· 経 営 判 断 による採 用 (2件 )

· 採 用 はAG

· 全 医 師 への意 向 確 認

· 院 内 処 方 数/在 庫 量 管 理 (2件 )

· PBPM を活 用 した処 方 の適 正 化 。患 者 への説 明 、 同 意 、副 作 用 のモニタリング

· 採 用 がないため現 在 では関 わりがない

8. 外 来 自 己 注 射 を行 っている患 者 に対 するバ イオ医薬 品の院外処方せんの発行状況と処 方せん発行に関する考え方

外 来 自 己 注 射 が可 能 なバイオ医 薬 品 に対 応 する BS について、院 外 処 方 せんの発 行 状 況 を 調 査 した。調 査 時点 では、ソマトロピン、インスリン グラルギン、エタネルセプトの3製品が該当したが、

「インスリングラルギン」については 58.5%(リリー、

FFP)、「エタネルセプト」9.7%(MY、TY)、「ソマト ロピン」(シュアパルを含 む)の順 であった(スライ ド 29)。

DPC 対応別では、すべての BS製剤で院外処 方 せん発 行 割 合 が「DPC 病 院 」で高 く、「いずれ も 院 外 処 方 せ ん を 発 行 し て い な い 」 割 合 は 「 非 DPC 病院」で高 かった(スライド 30)。

外 来 自 己 注 射 を行 っている患 者 に対 する BS に関 する院 外 処 方せんの発 行 に関する考 え方に ついては、無 回答(スライドでは「不明」と表 記され ている)が最も多かったため、無回答を除いた248 件 で集 計 すると、「BS が発 売 されているものは、

積極的に BS の処方せんを発行する」が最も多く 38.3%、「薬の種類によっては積極的に BS の処 方 せんを発 行 する」26.6%であり、「BS の処 方 せ んを積極的には発行していない」は17.3%、「BS・ 先 行 品 の対 象 となる患 者 がいない」が 1.2%であ った(スライド 31)。DPC対応別では「薬の種類に よって積極的に発行する」の割合が「DPC 病院で」

(8)

高かった(スライド 32)。

なお、ここで、「BS の処 方 せん」には、保 険 薬 局で BS 調剤が可能な一般名 処方、後発品への 変 更 不 可 欄 にチェックがないものを含 んでいる。

また、「積 極 的 に発 行 する」とは、「後 発 品 への変 更 不 可 欄 にチェックがない処 方 せん」を発 行 する 場合でも、患者に対してBSの説明を積極的に行 うことを意味している。

BS に係 る院 外 処 方 せんの記 載 様 式 について は、「商品名で処方(「インスリングラルギン BS 注

「 リ リ ー 」 」 な ど 「 屋 号 」 ま で 記 載 ) 」 が 最 も 多 く 69.0%、次 いで「インスリングラルギンなどの成 分 名のみを記載して処方」が 21.0%、「先行 品商品 名 で処 方 し、変 更 不 可 欄 にチェックを付 けない」

が 6.0%、「「インスリングラルギン後続 1」などまで 記載した一般名 処方」は 1.2%であった(スライド 33)。DPC 対応別では、「非 DPC 病院」で「成分 名 のみを記 載 して処 方 」の割 合 が高 かった(スラ イド 34)。

なお、処 方 せん発 行 様 式 は、オーダリングシス テム導 入 と関 係 があるこ とが 示 唆 され、「 一 般 名 処方に対応する OS 導入」施設では、「商品名で 処 方 (「屋 号 」まで記 載 )」は 69.6%、「先 行 品 入 力で BS も選択可能な OS 導入」で 79.7%、「OS を導入していない」では41.9%であった。

1

全体 248 15 52 3 171 - 7

100 6.0 21.0 1.2 69.0 - 2.8

一般名処方に 対応可能

102 5 22 3 71 - 1

100 4.9 21.6 2.9 69.6 - 1

先発品入力で後 発品も選択可能

64 3 9 51 - 1

100 4.7 14.1 - 79.7 - 1.6

後発医薬品のみ 選択可能

5 - - - 4 - 1

100 - - - 80 - 20

導入しているが 1~3 の機能なし

31 - 5 - 25 - 1

100 - 16.1 - 80.6 - 3.2

OS を導入してい ない

43 6 16 - 18 - 3

100 14 37.2 - 41.9 - 7

不明 3 1 - - 2 - -

100 33.3 66.7

OS:オーダリングシステム

上 段 :回 答 数 、下 段 :回 答 数 に対 する%

各 選 択 肢 は、「先 行 品 商 品 名 で処 方 し、変 更 不 可 欄 に チェックを付 けない」、「一 般 名 (成 分 名 のみを記 載 )で 処 方 」、「一 般 名 (「インスリングラルギン後 続 1」などま で記 載 )で処 方 」、「商 品 名 で処 方 (「屋 号 」まで記 載 )」

の表 記 を略 している。

「先 行 品 商 品 名 で処 方 し、変 更 不 可 欄 にチェ ックを付 けない」処方 せん様 式の場 合 、当 該 患 者 のバイオ医 薬 品 に対する理 解 度 、製 造 販 売 後 調 査の対象であるかどうか、先行品や他 BS との混 用 の可 能 性 など、薬 局 における調 剤 について留 意 すべき事 項 がある。そのため、BS に係 る院 外 処方せん発行について、病院と薬 局との間であら かじめなんらかの取 り決 めを行 っているかどうかに ついて調査を行った。

その 結 果 、「先 行 品 商 品 名 で処 方 し、変 更 不 可欄にチェックを付けない」と回答した 15 件にお いて、「特に取り決めをしていない」が 60.0(9 件)

と最も多かった。その他 、「バイオ医薬 品について は、原 則、商品 名 どおりの調 剤 を行 うように取 り決 めている(医 師 への確 認 は行 わない)」が 2 件 、

「発 売 されている場 合 、なるべくバイオシミ ラーを 調剤する」が1件であった(スライド 35)。

(9)

9. 院内フォーミュラリーの状況

院 内 フォーミュラリーの作成 状 況 は、「作 成 して いる」が 8.3%、「今は作成 していないが作 成 する 予 定 が あ る 」13.1% で 、 「 作 成 し て い な い 」 が 75.1%であった(スライド 36)。

DPC 対応別では、「DPC 病院」では「作成して いる」18.1%、「予 定 あり」20.1%、合 計 38.2%に 対し、「非 DPC 病院」では「作成している」3.4%、

「予定あり」10.2%、合計 13.6%であった(スライド 37)。

なお、本 調 査 において院 内 フォーミュラリーに ついて「医 薬 品 の有 効 性 や安 全 性 、費 用 対 効 果 などを踏まえて作 成 された院 内の採 用医 薬品 リス ト等で、医 薬品使 用の優先 順位 なども定めたもの」

と定義した。

院内フォーミュラリーを作成している 36 病院に おける作成 領 域では、「経口 PPI」58.3%、「注 射 PPI」27.8%、これらに続 いて「BS(対 応 する先 行 品 の 場 合 も 含 む ) 」 が 25.0% で あ った (ス ラ イ ド 38)。

その他 の領 域 としては、抗 菌 剤 、抗 インフルエ ンザ薬 、PTH、消 化 器用薬 、循 環器 用 薬 、抗 アレ ルギー薬 、呼 吸 器 用 薬 、抗 菌 薬 、抗 真 菌 薬 、消 炎 剤 、鎮 痛 剤 、糖 尿 病 薬、向 精 神 薬 があった(い ずれも1施設)。

バイオ医 薬 品のフォーミュラリーを作 成 している 病院はすべて「DPC病院」であり、「非DPC病院」

で作成しているところはなかった(スライド 39)

フォーミュラリ ーを作 成 している場 合 の 情 報 に ついては、(BSに限定せず)一般的に、「薬価」が 最 も多 く 33.3%(「作 成 」と「予 定 あり」と回 答 のあ った 93 件に対する割合、以下同じ)、次いで「経 営 上 の メリット」26.9%であり、「生 物 学 的 同 等 性 試 験 / 臨 床 に お け る 同 等 性 ・ 同 質 性 試 験 」 25.8%、「安 全 性 に関 する同 等 性 ・同 質 性 試 験 」

20.4%が続 いており、相 対 的 に経 営 的 な情 報 が 上 位 であった。なお、無 回 答 (スライドは「不 明 」)

が回答のあったもののうちの過半 数あった(スライ ド 40)。

これらのうち、BS を含むフォーミュラリー作成に おいて特 に重 視 した情 報については、無 回 答 (ス ライドは「不 明 」)がもっと多 く、次 いで「特 に重 視 したものはない」であり、BSに係る科学的な(同等 /同 質 )情 報 についての利 用 については、今 後 の 議論であると考えられた(スライド 41)。

BSを含むフォーミュラリーを作成している36病 院 において、導 入 後 薬 剤 費 (購 入 額 等 )の 変 化 について調 査 を行 ったところ、無 回 答 (スライドは

「不明 」)が 50%と多かったものの、「減 少 した」が 36.1%あった。「不変」は 2.8%であったが、「増加」

はなかった(スライド 42)。

10. 地域フォーミュラリーの状況

地 域 フォーミュラリーの作成 状 況 は、「地 域 フォ ーミュラリーが存 在 する」は回 答 434 件 中 2 件

(0.5%)のみで、「地 域 フォーミュラリーを作 成 中 である」も 3 件 (0.7%)とわずかであった。また、

「今後、作成を計画中である」が 25 件(5.8%)あ った。多 くは、「地 域 フォーミュラリーが存 在 せず、

作 成 の計 画 もない」48.2%と「どのような状 況 であ るか分からない」40.1%であった(スライド 43)。

なお、本 調 査 において地 域 フォーミュラリーに ついて「医 薬 品 の有 効 性 や安 全 性 、費 用 対 効 果 などの情 報 を地 域 で共 有 し、使 用 する医 薬 品 を 地域で標準化したリスト等 で、医薬品使用の優 先 順 位 なども定 めたものを指 します。また、この場 合、

特 定 の 病 院 と同 一 敷 地 内 薬 局 や門 前 薬 局 など での取り決めは含まない」と定義 した。

地 域 フォーミュラリーを作 成 しているとの回 答が あった病院 は2件のみであったが、その中の1件

(10)

では BS を含 むフォーミュラリーを作 成 していると の回答であった。

11. バイオシミラー使用促進に向けた今後の対応 今後の BS 使用促進に関連して、どのような対 応が進めば BS の採用を進めてよいと考えるかと の 質 問 に 対 し て 、 「 安 定 供 給 へ の 信 頼 感 」 が 67.1%と最 も多 く、次 いで「先 行 品 ・BS 間 の切 り 替 え に 関 す る 臨 床 試 験 デ ー タの 充 実 」53.2% 、

「より患 者 負 担 が軽 減 されること(高 額 療 養 費 制 度 、公 費 医 療 制 度 も 含 め)」47.5%、「在 庫 負 担 への軽 減 措 置 (返 品 制 度 など)」42.6%、「医 師 、 薬 剤 師 への国 からの BS に関 する情 報 の周 知 」 38.7% の 順 であ っ た 。 診 療 報 酬 に 関 連 し て は 、

「BS採用・備蓄等に関わる施設に対する加算 」が 36.6%と上 記 に続 き、相 対 的 に上 位 の回 答 であ っ た が 、 「 使 用 等 に 関 わ る 技 術 料 へ の 加 算 」 は 26.5%であった。「BS 普 及 は時 期 尚 早 」、「普 及 のための対 応 は必 要 ない」については、ほとんど なかった(スライド 44)。

DPC 対応別では、「DPC 病院」で、「施設への 加 算 」、「技 術 料 への加 算 」、「患 者 負 担 の軽 減 」、

「国 からの情 報 発 信 と患 者 の理 解 」、「切 り替 えの 臨 床 試 験 データ」、「臨 床 ガイドライン」を重 視 す る意見が多かった(スライド 45)。

その 他 、自 由 記 述 として、以 下 の問 題 指 摘 が あった。

· BSについて知 識 がない。

· 特 に医 師 への情 報 提 供 が足 りない。

· 「バイオセイム」が増 加 すること。

· 一 般 名 処 方 で出 せない。

· 安 定 供 給 。

D. 考察 ・結論

わが国 におけるフォーミュラリーへの関 心 の高 まりを背 景 に、今 後 のフォーミュラリー普 及 および BS 使 用 促 進 に係 る課 題 を明 らかとするためバイ オ医 薬 品 のフォーミュラリー作 成 に関 する調 査 を 行 った。併せて、BS の採用に関 する考 え方 や採 用 等 における薬 剤 師 の関 わり、院 外 処 方 せん発 行 、BS 使 用 促 進 への意 見 等 についても調 査 を 行 った。調 査 は、比 較 的 フォーミュラリーを作 成 し ていると予 想 される「後 発医 薬 品 使 用 体 制 加 算 1」

届 出 施 設 および大 学 病 院 を対 象 とし、往 復 郵 送 方 式 でのアンケート調 査 を実 施 し、434 件 からの 回答を得た。

採用状況についてみると、病院における BS の 採 用 状 況 で は 、 ダ ル ベ ポ エ チ ン ・ ア ル フ ァ 注

「KKF」(後 発 バイオ医 薬 品 )が最 も多 く、次 いで インスリングラルギンであり、いずれの BSも採用し ていない病 院 は 15.0%であった。ダルベポエチ ン・アルファ注「KKF」は、令和元 (2019)年8月 5 日に発売となっており、発売約 4か月後の調査で あるが、きわめて速 いスピードで採 用 されているこ とが明らかとなった。

BS の採 用 方 針 については、積 極 的 に採 用 お よび薬 の種類によって積 極的に採用と回答 したも の が 全 体 の 49.5% 、 診 療 科 の 要 望 で 採 用 が

32.3%に対 し、積極 的には採 用しないは 6%にと

どまっていることから、BS に対 する拒 否 感 はそれ ほど多 いとはいえない。この点 は、(薬 剤 師 からみ た)医 師 の 使 用 意 向 でも、積 極 的 に使 用 および 薬 の 種 類 に よ っ て 積 極 的 に 使 用 が そ れ ぞ れ 45.4%、24.5%合 計 70%であった。ただし、積 極 的 には使 用 していないが 15.8%と薬 剤 師に比 べ て医師の使 用したくない割合は高かった。

採 用 において重 視 する点 については、今 回 の 調 査 では質 問 に含 めなかった。近 年 、同 一 成 分 について複数のBSが発売になっていることから、

(11)

それらの中でどれを選ぶかを調査 した。採用 品 目 の状況では、最 初に発売された BS のシェアが高 い傾 向 があるが、本 質 問 に 対 しては、安 定 供 給 や情 報 を重 視 する意 見 が多 く、発 売 順 番 を重 視 しているわけではないとの結果であった。

BS 製剤は、低分子 GE と異なり、先行品と品 質 や臨 床 面での同 等/同質 性 が重 要 であることか ら製造販売 後調査 、製品 の評価やモニタリングな ど、薬 剤 師 の関 わりが重 要 と考 えられる。そこで、

採 用 、供 給 管 理 からモニタリングまでの一 連 につ いて、BS に関わる病院薬剤師の関与を調査した ところ、BS 採用に関わる情報収集や情報の評価、

採 用 における病院 への申請 、事 前 の医 師 への説 明と合意によるBSへの切り替え、看護 師、ソーシ ャルワーカー等 の他 の医 療 スタッフへの説 明 、混 用 防 止 のための対 応 ・対 策 など、病 院 内 で採 用 から、BS を安 全 に使 用 するためなど、薬 剤 師 が 多様な役 割を果 たしていることが明 らかとなった。

バイオ医 薬 品 の投 与 を受 けている患 者 におけ る先行品・BS 間の切り替え(スイッチ)に対する院 内 の考 え方 は、全 体 的 には、スイッチに対 する抵 抗 感はそれほど高いものではなかったが、自由 記 述をみると、採用 品としての切り替えについてと思 われる記 述 もあり、「スイッチ」自 体 の概 念 が十 分 に理解されていない可能性もあった。

フォーミュラリーの作成については、院内 フォー ミュラリーは回答病院の 21.4%が作成 あるいは作 成 予 定 と回 答 していたが、地 域 フォーミュラリー作 成 は回 答 病院 のうち 2 件 (0.5%)にとどまってい た。院 内 フォーミュラリーについては、特 に DPC

病院の38%が作成 ・作成予定と回答した。

診 療 報 酬 改 定 の 結 果 検 証 に 係 る 特 別 調 査

7 バイオ後 続 品 導 入 初 期 加 算 における処 方 せんの記 載 について、初 めて以 下 のように通 知 で記 載 され、BS の一 般 名 処 方 の記 載 様 式 については、これまで統 一 されていなかった。

「バイオ後 続 品 の一 般 的 名 称 で処 方 した場 合 (例 え

(2019 年度調査)では、院内フォーミュラリーにつ いては、「DPC 対象病院・DPC 準備病院は、「定 めている」 と「今 は定 めていないが、予 定 がある」

の合計が26.3%であったが、今 回は「後発医薬品

使 用 体 制 加 算 1」届 出 施 設 および大 学 病 院 を調 査 対 象 としていることから、こうした施 設 では、フォ ーミュラリーに対 する関 心 が相 対 的 に高 いものと 考えられる。ただし、地域フォーミュラリーについて は、結 果 検 証 に係 る特 別 調 査 でも、「地 域 フォー ミ ュ ラ リ ー が 存 在 す る 」0.4% 、 「 作 成 中 で あ る 」 30.5%との結 果 であり、地 域 でのフォーミュラリー 作成は、まだ緒についたところといえる。

なお、院 内 フォーミュラリーを作 成 している病 院

の 25%はバイオ医 薬 品のフォーミュラリーを作 成

しており、これらのすべてがDPC 病院であった。

今後、どのような対 応が進めば BS の採用を進 めてよいと考 えるかとの質 問 に対 しては、安 定 供 給 、先 行品 ・BS 間の切 り替 えに関 する臨床 試 験 データ、患 者 負 担 軽 減 されること(高 額 療 養 費 制 度 、公 費 医 療 制 度 も 含 め)、在 庫 負 担 への軽 減 措 置 (返 品 制 度 など)があった。医 師 、薬 剤 師 へ の国 からの情 報 周 知 の要 望 も依 然 多 く、また、診 療 報 酬 におけるインセンティブとして、BS 採 用 ・ 備 蓄 等 に関 わる施 設 に対 する加 算 を求 める意 見 も相対的に多かった。

令 和 2 年 度 診 療 報 酬 改 定 において、在 宅 患 者に BS 処方した場合、「導 入初期加算」に加え て、「バイオ後 続 品 導 入 初 期 加 算 」が算 定 できる ことになった7一 方 、院 内患者 (入院 、入院 外 を含 む)に 対 する加 算 等 の導 入 は、今 後 の 議 論 と思 われるが、診療報酬上の BS への評価により、BS への 関 心 が さらに 高 まるもの と予 想 され、今 後 、

ば、「○○○○○○(遺 伝 子 組 換 え)[●●●●●後 続 1]」と処 方 した 場 合 をいう。)又 はバイオ後 続 品 の販 売 名 で処 方 した場 合 (例 えば、「●●●●● BS 注 射 液 含 量 会 社 名 」と処 方 した場 合 をいう。)をいう。」

(12)

DPC 病 院 を中 心 にバイオ医 薬 品 を含 むフォーミ ュラーについても作 成 が増 加 するものと予 想 され る。

以 上 から、わが国 でのバイオ医 薬 品 のフォーミ ュラリーは、これからの拡大が期待 されること、フォ ーミュラリー作 成 とともに、BS の採 用 や管 理 等に おいて薬 剤 師 の関 わりが重 要 であることが示 され た。

E. 参考文 献

各ページ下に記 載。

F.健康 危険情報 該当しない。

G.研究発表 1.論文発表 未実 施。

2.学会発表 未実 施。

H.知的財産権 の出願・登録状況 (予 定を含む。)

1.特許取得 予定 なし。

2.実用新案登録 予定 なし。

3.その他 予定 なし。

I. 添付資料

1. アンケート依頼状 およびアンケート 2. クロス集計表

(13)

バイオ医薬品のフォーミュラリーについての調査 目次

1. ⽬次

2. 施設属性(1)都道府県 3. 施設属性(2)開設者 4. 施設属性(3)総許可病床数 5. 施設属性(4)⼀般病床数 6. 施設属性(5)その他病床数 7. 施設属性(6)DPC対応

8. 施設属性(7)オーダリングシステムの対応・選択可能域 9. 施設属性(8)後発医薬品使⽤体制加算の算定状況 10. バイオシミラーおよび後発バイオ医薬品の採⽤について 11. バイオシミラーおよび後発バイオ医薬品の採⽤について(クロス)

12. バイオシミラーの採⽤に関する考え⽅

13. バイオシミラーの採⽤に関する考え⽅(クロス)

14. バイオシミラーを積極的に採⽤しない理由

15. 医師による院内患者(⼊院・⼊院外を含む)に対するバイオシミラー使⽤

に関する状況

16. 医師による院内患者(⼊院・⼊院外を含む)に対するバイオシミラー使⽤

に関する状況(クロス)

17. 先⾏品・バイオシミラー間の切り替え(スイッチ)に対する院内の考え⽅

18. 先⾏品・バイオシミラー間の切り替え(スイッチ)に対する院内の考え⽅

(クロス)

19. 複数社より発売されているバイオシミラーの中から優先的に採⽤する製品 の採⽤基準について(全体)

20. 複数社より発売されているバイオシミラーの中から優先的に採⽤する製品 の採⽤基準について(BS採⽤機関)

21. 複数社より発売されているバイオシミラーの中から優先的に採⽤する製品 の採⽤基準について【最も重視する基準】(全体)

22. 複数社より発売されているバイオシミラーの中から優先的に採⽤する製品 の採⽤基準について【最も重視する基準】(BS採⽤施設)

23. 複数社より発売されているバイオシミラーの中から優先的に採⽤する製品 の採⽤基準について(全体)(クロス)

24. 複数社より発売されているバイオシミラーの中から優先的に採⽤する製品 の採⽤基準について(BS採⽤施設)(クロス)

25. バイオシミラーの採⽤〜供給管理〜モニタリングに関わる病院薬剤師の 関与(全体)

26. バイオシミラーの採⽤〜供給管理〜モニタリングに関わる病院薬剤師の 関与(BS採⽤施設)

27. バイオシミラーの採⽤〜供給管理〜モニタリングに関わる病院薬剤師の 関与(全体)(クロス)

28. バイオシミラーの採⽤〜供給管理〜モニタリングに関わる病院薬剤師の 関与(BS採⽤施設)(クロス)

29. 外来⾃⼰注射の院外処⽅せんの発⾏について 30. 外来⾃⼰注射の院外処⽅せんの発⾏について(クロス)

31. 外来⾃⼰注射を⾏っている患者に対するバイオシミラーの院外処⽅せん 32. の状況外来⾃⼰注射を⾏っている患者に対するバイオシミラーの院外処⽅せん

の状況(クロス)

33. バイオシミラーの院外処⽅せんの記載形式①

34. バイオシミラーの院外処⽅せんの記載形式②(クロス)

35. 変更不可欄にチェックのない処⽅せんの場合、地域薬局での変更調剤に ついての取り決め

36. 院内フォーミュラリーの作成状況 37. 院内フォーミュラリーの作成状況(クロス)

38. 院内フォーミュラリーの領域 39. 院内フォーミュラリーの領域(クロス)

40. フォーミュラリー作成のための情報

41. バイオシミラーを含めたフォーミュラリー作成において、特に重視した 42. 情報バイオシミラーを含めたフォーミュラリー作成による薬剤費の変化

43. 地域フォーミュラリーについて

44. バイオシミラーの使⽤促進に向けた今後の対応

45. バイオシミラーの使⽤促進に向けた今後の対応(クロス) 1 クロス︓DPC病院・⾮DPC病院別のクロス集計

2

1.施設属性(1)都道府県

調査数 北海道・東北 関東・甲信越 首都圏 中部・北陸 近畿 中国・四国 九州・沖縄 不明

回答数 434 46 38 92 47 63 49 95 4

構成比(%) 100.0 10.6 8.8 21.2 10.8 14.5 11.3 21.9 0.9

北海道・東北 10.6%

関東・甲信越 8.8%

⾸都圏 21.2%

中部・北陸 10.8%

近畿 14.5%

中国・四国 11.3%

九州・沖縄 21.9%

不明 0.9%

(14)

3

1.施設属性(2)開設者

9.4%

公⽴

9.4%

公的 2.8%

社会保険関係団体 0.5%

医療法⼈

58.8%

個⼈

2.1%

学校法⼈

3.9%

その他の法⼈

12.2%

不明 0.9%

調査数 公立 公的 社会保険関係

団体 医療法人 個人 学校法人 その他の法人 不明

回答数 434 41 41 12 2 255 9 17 53 4

構成比(%) 100.0 9.4 9.4 2.8 0.5 58.8 2.1 3.9 12.2 0.9

4

1.施設属性(3)総許可病床数

0床 0.0%

1〜49床

4.1% 50〜99床 17.7%

100〜149床 15.7%

150〜199床 18.9%

200〜249床 9.4%

250〜299床 8.3%

300〜399床 6.5%

400〜499床 4.6%

500〜699床 4.8%

700〜999床 5.1%

1000床以上 2.3%

不明 2.5%

調査数 0床 1~49床 50~99床 100~149床 150~199床 200~249床 250~299床 300~399床 400~499床 500~699床 700~999床 1000床以上 不明 平均(床)

回答数 434 - 18 77 68 82 41 36 28 20 21 22 10 11

構成比(%) 100.0 - 4.1 17.7 15.7 18.9 9.4 8.3 6.5 4.6 4.8 5.1 2.3 2.5 258.0

(15)

5

1.施設属性(4)⼀般病床数

0床 12.4%

1〜49床 20.0%

50〜99床 23.3%

100〜149床 9.7%

150〜199床 6.5%

200〜249床 4.4%

250〜299床 3.2%

300〜399床 2.8%

400〜499床 1.4%

500〜699床 4.8%

700〜999床 3.7%

1000床以上 1.6%

不明 6.2%

調査数 0床 1~49床 50~99床 100~149床 150~199床 200~249床 250~299床 300~399床 400~499床 500~699床 700~999床 1000床以上 不明 平均(床)

回答数 434 54 87 101 42 28 19 14 12 6 21 16 7 27

構成比(%) 100.0 12.4 20.0 23.3 9.7 6.5 4.4 3.2 2.8 1.4 4.8 3.7 1.6 6.2 167.5

6

1.施設属性(5)その他病床数

0床 0.0%

1〜49床 26.3%

50〜99床 26.0%

100〜149床 16.2%

150〜199床 6.8%

200〜249床 6.4%

250〜299床 2.8%

300〜399床 3.1%

400〜499床 1.9%

500〜699床 0.3%

700〜999床 0.9%

1000床以上

0.0% 不明 9.4%

調査数 0床 1~49床 50~99床 100~149床 150~199床 200~249床 250~299床 300~399床 400~499床 500~699床 700~999床 1000床以上 不明 平均(床)

回答数 434 107 86 85 53 22 21 9 10 6 1 3 - 31

構成比(%) 100.0 24.7 19.8 19.6 12.2 5.1 4.8 2.1 2.3 1.4 0.2 0.7 - 7.1 86.7

(16)

7

1.施設属性(6)DPC対応

DPC対象病院 25.1%

DPC準備病院 8.5%

DPC対象病院・準備病院以

61.8%

不明 4.6%

調査数 DPC対象病院 DPC準備病院 DPC対象病院・準備病院以

不明

回答数 434 109 37 268 20

構成比(%) 100.0 25.1 8.5 61.8 4.6

8

1.施設属性(7)オーダリングシステムの対応・選択可能域

⼀般名処⽅に対応可能 33.6%

先発(先⾏)品を⼊⼒した とき後発医薬品もバイオシ

ミラーも選択 21.2%

後発医薬品のみ選択可能 2.8%

OSを導⼊しているが、GE、

BS選択の機能はない 15.0%

OSを導⼊していない 26.3%

不明 1.2%

調査数 一般名処方に対応可能

先発(先行)品を入力したと き後発医薬品もバイオシミ ラーも選択

後発医薬品のみ選択可能 OSを導入しているが、1~3

の機能はない OSを導入していない 不明

回答数 434 146 92 12 65 114 5

構成比(%) 100.0 33.6 21.2 2.8 15.0 26.3 1.2

参照

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