し は じ め に
青森県弘前市における観光の現状と諜題
一回大まつりを中心 i こ児て一
小 林 孝 史
近年日本における観光動向辻、所得水準の向上や余暇時間の増大に伴ってヰ域化する傾向におり、
る j 観光ばかりではなく、 「参加する J • r 滞在する J 観光へと、観光の多様化が進んでいる。
本誌では、青森県弘前市における観光告、四大まつりを中心l こ、その的の観光事業についても若 干の考察をしながら現状を論じ、それちについて今後どのような課題が取り上げられるか、またそ の課題;こ対する対応策について考えていくことを目的としている。
I I . 地域概観
弘前市は、岩木山や広大なりんご圏などの自然環境を背景にごみちのくの吉都 j として城下賄の とどめ、弘前公園を中心に、歴史的な文化遺産が数多く残されている。さちに東北自動車道 の全線開通や吉轟空港の拡充など、高速交通体系の整備が進み、首都慰との時間距離が短縮してい る。そのため、東北有数の観光地として年間約 4 0 0 万人以上の観光客が訪れている(図 1 )
0岩本出 A
青轟県主要道路地関 ( 1 9 9 7 ) より作成
間 1 研究対象地域
はじめに、次章では弘前市の観光の現状をより詳結に論じていきた l ' o
皿 弘 前 市 の 観 光 の 現 状
弘詰市織の観光の現状を田大まつり、
べることにする。
十 四 大 ま つ り に つ い て
駐車場、宣伝活動の状況に関して訪
弘前のまつりは、過去ド観光を進めるうえで、重要な観光資源である
O特に「四大まつり j 辻、四 季折々のイベントとして市民生活に定着し、観光関連産業や地域経済に大きな波及効果をもたらし ている。弘前市の観光のメインである「さくらまつり」は、 4月下旬から 5月上旬にかけて開催守 れ、全国有数のまっちとして、観光客は年間約 2 0 0 万人に達する
or ねぷたまつり j は伝統的な夏
つりとして全国的に知名度が高く、年間 1 5 0 万人近い観光客が集まる。この 2 つのまつりは、
県内外から多くの観光客を迎えている o 弘前域もみじと菊人形まつり j と「弘前域雪遊箆まつり は、季語惑を取り入れたイベントとして定義しているが、今一つ譲り上がりにうにけ、観光客も、
前域もみじと菊人形まつり」は 7 0 万人程変で「弘前域雪短寵まつり J に至っては、その半分のお となっており、遠方からの観光客にはなじみの薄いまつりとなっている(表 1)
0表 1 四大まつりの行事内容
ま つ り 期 間 関 纏 場 所 内 害
さくらまつり 4 丹 23
日弘前公閣内 ソメイヨシノ令中心に 5 千本の桜が囲内を埋
‑‑5 月 5
日めつくし、話年約 200 万人が訪れる。
ねぷたまつり 8 月 1 B 市内中心地 国ねぷたや範ねぷた入ソトあわせて約 6 0 台が
‑ ‑ ‑ 8 月 7
日参加し、掛け声とともに市内を穿く
Gもみじと鶏人態 1 0 月上旬 弘前公閣内 約 1 f‑本のもみじのま E 葉が映え、豪華な素人 まつり ‑ ‑ ‑1 1 見上旬 形を中心
iこ香:り高い多数の菊花が続き誇る。
まつり 2 丹上旬 弘前公爵内 閣内は約 200 基の場燈龍と約 300 棋のミ
iニカマクラ群を望むことができ、 「みちぬく 五大雪まつり J のーっとして佳討されている。
弘前市ガイドブックより作成
2 . 宿泊施設数扶況
現在、弘前 m の詰泊施設は、ホテル 1 2 軒、旅館 1 1 9 J 軒、簡易宿所 9 軒があり、約 4 , 0 ∞
が可能で、あるが、旅館は撮して小規棟経営であり、大型の団体客を受け入れる f 転倒が整っていないむ
したがって、市外に語治先を求めるなど、通過型の観光客が多い(表 2)
っ表 2 宿泊施設数
年 度
フレ / 旅 館
機 易 宿 所総 数
施 設 数 1 容 室 数
端 設 数 客 室 数 描 設 数 審 寄 数 施 設 数 客 議 数 4 1 5 , 1 0 1 6 1 2 9 1 . 3 5 6 s 5 0 l 5 2 乙 1 2 2 5 1 5 1 . 0 1 6 1 2 9 1 .
,1 1 2 s 5 0 '15~ 2 . 1 7 8 8 1 2 9 1
,1 1 2 8 1 . 3 9 8 8 5 0 1 1 8 2 . 3 6 2 7 1 2
き1 1 ! 1 8 , l 2 1 8 8 5 0 1 3 8 2
,2 3 9 8 1 2 9 1 1 1 1 9 1 . 2 6 1
号5 1 HO 2 . 2 5 9
弘前市役所企画課統計係 ( 1 9 9 7 ) 弘前市市政要覧より引用
3 . 慧車場の状況
市内の駐車場は、通堂時の観光客への詰要を満たしてはいるものの、桜まつり期間は臨時の駐車 して対応している。しかし、弘前公麗周辺への駐車場を者望する観光客が多く、公韻馬辺 の循環者が多いため、これが市街地の交通渋諾を引き起こしているという状況である。
ι 宜伝活動状況
弘前市は、恵まれた観光資源や回大まつりを全国的に紹介するため、各種の宣伝活動を実撞して いる
Qその主なものは、県の東京サ…ビスセンター、旅行会社や J R 主要駅の回大まつりポスター の提示などを通じて行われる観光 P R と措報収集などである。また、北海道においても、修学旅行 の誘致そ主目的とする観光キャうパンを組織し、キャンペーン事業を展開している。
このように、現在でも観光客の誘致を目的に様々な観光活動が行われている。:こもかかわらず、
通過型の観光客が多いという事実はぬぐえない。現に市で行った調奈の結果、次のことがわかった。
8 年疫の観光レクリエーション客人込調査では、入込客数は総数 4 9 2 万 6 千人で、内訳は県 内が 3 3 5 万人、県外客は 1 5 7 万 6 千人である。さらに、日帰りむ観光客は 4 6 0 万 8 千人で、街泊客 は 3 2 万人しかいなし、。この現状を打開するため、つまり通過型のの観光客から諜在型の観光客の増 加を促すための具体的な課題を次章で論じていこうと思う(表 3) 。
総 d
十表 3 平或 8 年度における弘前市の罷光客入込数の内訳 県 外 l 日 域 り 一 一
4.926 l , 576 4.606 320
市役所観光課での聞き取ち調査により作成
I V . 今後の課題
弘前市が、観光都市とし とげるためには、基本的な姿勢として、 「観光客を暖か
く迎える j という市民相互のコンセンサスが必要であ
そこで観光客のニーズとして第 l に考えられること辻、宿泊施設の質・祉の不足で、ある。
修学掠行生:ま北海道を中心に年間約 6万人が弘前市を訪れており観光関連業界に大きな波及効来が 期待できる。したがって、大型団棒客の観光を通過型かも滞在型へ誘導するためには、
整儲することが重要な課題とな
2 に考えられることは、環境面においてである。弘前市.内の道路事'出をみると、城下町特存の 道幅の狭い道路が多いうえに、一方通行による交通規制がしかれているため、観光客寄日的地に
しにくい而を抱えている
Oまた、案内標議等の不足といったところから、観光標識や観光案内最 したり、主要な観光臨設においては駐車場を充実する必要があ
これまで、まつりの運営は多分に行政主導型で進められてきた。今後まつりの活性化を図るため には企画・運営の柔軟性が必要であり、民間主導型で進めていくことが求められている。そのため、
四大まつりを市民総参加のまつりとして推進し、観光宣伝の強 f むこ努め、効果的なものに変えてい く必要がある。また、情報の迅速化に対応するために蕗時清報の交換が可能な情報システムの確立 をはかり、観光客に利便性や溝足惑を提供することが重要な課題となっている
Oもう 1 つ、弘前市 が親元の拠点都市として、長期滞在型の観光客の誘致を提進するための手段として考えられること は、質・量共に高水準なリゾート施設号、岩木山麓及び市街地周辺に整備することで品る。そのた めに夏夜考えられている対築は、第 l 氏、岩本山麓の白熱保護と景観保全にト分注意して、弥生地 大型スキー場をはじめとするスポ…ツ・レクリヱーション施設や大型宿泊脆設など駕の高い リゾート議設告整備することである。この計画は、昭和 4 0 年代かちの市のテーマであり、
の産業を発達させようという試みであった。そして昭和 6 3 年に制定されたワゾート法与をきっかけと して民間もそれを望み、収益性のあるスキー場の建設計酬が出された。しかし、弥生地託は保安林 でるるためその解除が必要だ、が、現段踏ではまだ実行されていなし、。第 2 に、小栗山地区に、
を利用した留治課養施設の建設を進めることであるむこれは平成 2 年 3 月に温泉が出たということ で、技館団地組合が大型自体客を対象とした大型宿泊施設を作ろうということで合意したが民間と いうことで資金力が不足しており現段請ではめどがたっていない。第 3には、悪戸地互にショッピ ング機能与を構えた大規模なレジャー施設や器市型リゾートホテんの整備を進めることである。この 計掘は、某りんご農家からの申し出により始まり、市がそれに応じて{患の農家に固体交法を行った が、現段培で i ままだ交渉が終わっていない(表 4)。
表ヰ 津軽岩木リゾート構想、薬
地 名 内
ιf勺}'弥/主地区 スポーツ・レクリエーション諸説、大型指治雄誌、文化活動擁設 レシャー施設
小栗山地以 柄 i l ' 1 保 養 施 設 〈 温 泉 な ど ) 、 ス ポ ー ツ 雄 投
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