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風胴 内におかれた水平氷 円柱 の融解 におけ る 遷 移領域 の伝熱 特 性

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Academic year: 2021

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(1)

長 崎 大学 教 育 学 部 自然 科 学 研究 報 告 第35号45〜50(1984)

風胴 内におかれた水平氷 円柱 の融解 におけ る 遷 移領域 の伝熱 特 性

廣 ・藤 卓*1

長 崎大 学 教 育 学 部 工業 技 術 教 室 (昭 和58年10月31日 受 理)

Properties of Heat Transfer in the Transition Region when Horizontal Cylindrical Ice Fuses in the Wind Tunnel

Katsuhiro NOZAWA and Takashi FUJIKI

Depertment of Technology, Faculty of Education, Nagasaki University, Nagasaki 852

(Received Oct. 31, 1983)

Abstract

In the horizontal wind tunnel, the fusion of horizontal cylindrical ice is experimented in the range of Re number from 600 to 2,500. Consequently, it is observed that the transition region exists clear where the experimental value of Nu number is near Re number 1,000 .

氷 の 融 解 現 象 は,3相 の 変 化 を 伴 うた め 複雑 な様 相 を 呈 す る こと は 良 く知 られ て い る 。 しか し,そ の 研 究 例 は 少 な く遅 れ て い る。

筆 者 らは,湿 り空 気 中 に お か れ た 氷 の 融 解 に 関す る 伝 熱 工 学 的研 究 を 行 い,そ の 特 性 の 実 験 的 検 討 を 行 って きた 。 今 回 は ま だ解 明 され て な いRe数1,000か ら3,000の 範 囲,す なわ ち層 流 か ら乱 流 へ の 遷 移領 域 につ い てNu数 の 実 験 値 を求 め て検 討 した 。 そ の結 果 若干 の 知 見 が得 られ た の で報 告 す る。

*1玉 之 浦 中 学 校 教 諭

(2)

46 野澤勝門廣・藤木   卓

1 実験装置およぴ実験方法

実験装置をFig.1に示した。

9 7

5

200

一〇8 よ」刊ow

6Wbodbar

1Blower       6C。C Thermocouple 2Expansbn chamber for DB8・WB褥mp,

3F乏ecoder         7Gylindricaしice 4Cold junction    8Auto drive camera 5C・C Thermocouple g Hot−wiranemometer

3 A

6  4I  lI  ll  I

  I211  11  11  1

5 1 1

A 7

Fig.1.Experimental apparatus

測定に用いた氷円柱は,初期直径52mm,長さ95mmである。これを主流空気に対し直 角になるよう固定した。実験は室温空気を用い,実験開始前に慣らし運転を1〜2時間行 い,装置が安定したところで氷円柱をセットし,自動カメラにより一定時間毎における氷 円柱の形状変化を写真測定した。実験範囲を下に示す。

主流速度

Re数

空気温度 空気湿度 氷円柱直径

O.17〜0.68m/sec 614〜2431

18.4〜52.3。C

O.OO66〜0.0274kg/kg/

52mm

 Re数,Nu数に使用する代表寸法は,氷円柱が融解する場合,直径が変化するが,現 象が遅く準定常と考え,また半径方向の融解速度が一定の初期伝熱を考えることにし,氷 円柱の初期直径を代表寸法とした。

(3)

風胴内におかれた水平永円柱の融解における遷移領域の伝熱特性 47

2 遷移領域付近の実験値の整理

Re数600〜2,500,湿度0.OO66〜0.0274々9擁〆の範囲における平均Num数の特性をFig・

2に示した。従来の研究4)により,

Re数700から3000のあいだに遷移 領域の存在が推察されている。そこ でFig.2を観察すると,Re数600 から2500までのあいだの平坂NUm 数とRe数の関係は,広い湿度の範 囲ではあるが,実験値のばらつきが 大きく,相当に複雑な不安定領域に なる傾向のあることがわかる。

100

7一50

ε

Z

2亀00 NUm

     詮△

    響        

     NUmニ0、73Re臥58      3  key H[kg/k幻  ▼》▼▼▼α・・66一…11     ▼  △ 0、0131−0、018

=10Re1!5 ■・0188一臥・238      0  0、0242−0、0274

3 遷移領域における平均NUm

 数とRe数

     1000       5000

      Re[一]

Fig.2 Experimental value near the    tranSiSiOn regiOn

 遷移領域の傾向を観察する目的か ら,Fig.2の湿度を整理してH−0.

0066からO.0169勿/勿 の範囲におけ る平均NUm数とRe数の関係をFig.

3に示した。また同じ湿度範囲の Re数100から1000までの実験値4)及 びRe数3000から5000までの実験値3)

を追記した。参考のために前報 の

実験式2〜4).Eq.(1)(2)(3)をFig.3に

併記した。

    NUm=O.73ReO・58      (3000<Re<15000)

    NUm=10Re1/4      (1500<Re<10000)

    NUm=10Re1/5      (IOO<Re<IOOO)

E Z

102

10

H=0、0075・}α0169kg kg8

     Nu =0、73Reα58

      m

Nu 310Re1■4  m

 /醤。脂㊤

Nu =馨ORe1/5

 m

●∂

102    103    104

       Re[一]

Fig.3 Relationships between mean Num    and Re in the transition region

(1)3)

(2)2)

      (3〉4)

Fig.3から平均NUm数とRe数の関係を観察すると,次のような傾向が明らかとなっ た。すなわち,Re数1000から3000までの範囲における平均Num数の実験値は,誤差概 略±20%でEq.(1)の値に一致する傾向がある。また,Re数600から1000までの実験 値は誤差概略±20%でEq.(3)の値に一致する傾向がある。さらにRe数600から2500 の平均NUm数の実験値と前報3。4)の実験値を合わせて考察すると,明確に遷移領域の存 在が認められ,特にRe数IOOO付近は層流伝熱から乱流伝熱への遷移点であることが明 確にわかる。

(4)

48 野澤勝廣・藤木

4 遷移領域における局所の最大Nu。数,背面Nu.数,最小NUm呈、数.

  Fig.4は,遷移領域における局  所Nu数の傾向を観察する目的か  ら,Fig。2を基にして局所の最大  Nu。数,背面Nuπ数,最小NUm1.

 数とRe数との関係を示したもの

 である。参考のため,前報3)の氷円  柱前面の実験式Eq.(4)と,Mc−

 Adamsの整理した物質移動のない  円管外の平均NUm数の値(以下,

 単純伝熱の値1)という)を追記し

 た。

    Nu。一2.9ReO・48

     (3000<Re<120000) (4)3)

  Fig.4における最大Nu。数と  Re数の関係を観察すると,実験値  は誤差±20%の範囲で,Eq.(4)と一  致する傾向にあることがわかる。ま  た,Re数1000から2000にかけて実  験値の低下する傾向のあることが観  察される。これは,Re数1000付近  が遷移点であり,かなり複雑な伝熱  特性を示すためと考察される。

  背面Nu。数とRe数の関係を  Fig.4から調べると,実験値は単  純伝熱の値1)より大きく,それから  70彩の範囲内にまたがって散在する  ことが観察される。Re数1000から  2000にかけては,実験値の低下する  傾向のあることが観察される。

  最小NUm1.数とRe数の関係を  Fig.4から観察すると,実験値は  Re数1000から2000の範囲も同様に  低下する傾向のあることがわかる。

 特にRe数1600付近では,単純伝

熱の値1)より著しく低くなる傾向のあ ることがわかる。

150

100

Z

10

5

     ,、,轟

NUo=2、9Re     △

    ▽》智△

▽ 評▽▽▽

.講

劃 &タMCAdams

  》▽▼i▼

こイ莞

    ● ▼

   

H[k/kg 1 Nu Nu Nu

O.0066−0,013

.0131−0,018

.0188−0.0238

.0242−0.0274

▽△□O ▼△田Φ ▼▲■●

500       1000      4000

       Re[一]

Fig.4 Relationships between Nし。,Nuπ,

   Num!n and Re in the tansition    region

2 102

10

key H[㎏H,・・kgdryalr]Num。、。18=073Reα58

=811他 レ霧

潔鑑、、

102

Fjg.5

   103       104    Re[一コ

RelatiOnShipS NumH VS Re

(5)

風胴内におかれた水平氷円柱の融解における遷移領域の伝熱特性 49

5低風速領域におけるNUmH数とRe数

 特に低湿度におけるNUmH数とRe数の 間の関係を実験的に求めてFig.5に示した。

 これによると湿度Hがo.OO5kg/kgノと小 さい場合は(5)式で表わされる。

   NumH=0.45Reo・58        (5)

    Re−1000〜IOOOO (一〕

 また,Re数1000以下については(6)式で表 わされる。

   NumH=8.75Reo・17        (6)

6 遷移領域における局所Nu数とRe数

 Fig.6は,遷移領域内での局所Nu数と Re数の関係を観察するために,湿度0.O吻/

た9ノ,Re数649,1315,1677においての局所 Nu数の値を示したものである。この図を観 察すると,局所Nu数とRe数の関係は前 報4)と類似した波形の傾向を示すことが明ら かになった。

100

G50 Z

0『

H=0、01kg kg8

    且 2     1匡    311, 2    21乙

     φ【rad】

Fig.6 Relationships between    local Num and Re in    the trasition region

 風胴内におかれた水平氷円柱の融解実験をRe数600から2500の範囲について行った。

それによってえられた平均NUm数の値と,前報3。4)の実験値を合わせて検討した。その 結果,Re数1000付近に明確な遷移領域の存在することが明らかになった。

  謝辞

本研究は藤岡貴君,越道久美君,水田芳美嬢,東直助君らの協力を受けた。記して感謝の意を表わ

す。

H Nu Re

φ

      Nomenclature

=humidity[kg.H20/kg.dry.air][kg/kgノ]

=Nusselt number         [一]

=Reynolds number        [一]

= angle       [rad]

(6)

50

mmin

O

π

φ

(subscripts)

= mean

=minimum

= angle O rad

= angleπrad

=angle

野澤勝 廣・藤 木

1)

2)

3)

4)

      引  用  文  献

McAdams,W.H.: HeatTransmission ,McGrawHillCo.,

(1954)

Nozawa,K. Kagaku Kogaku Ronbunshu,4,325(1978)

No2awa,K. Kagaku Kogaku Ronbunshu,6,339(1980)

Nozawa,K. Kagaku Kogaku Ronbunshu,6,533(1980)

New York,3rd、P259

参照

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