第33回麻布環境科学研究会講演要旨 103
1.はじめに
麻布大学環境教育研究会主催「親と子の自然環境セ
ミナー
2013」の実践について報告する。
本事業は,2004年以来毎年
1
回相模原市内の親子 を対象に,教員の指導のもと学生が主体的に企画・実 施しており,本年度は10
回目である。本年度は昨年度までの経験のある学生の準備段階か らの参加が困難であり,経験の乏しい
1・2
年生が中 心となって準備を進めた。開催が近くなると,3・4 年生および高校生の学習支援ボランティア(麻布大学 附属渕野辺高校,神奈川県立城山高校,東京都立園芸 高校から計8
人)がスタッフとして参加した結果,ス タッフは総勢31
名となった。以下,事業の目的,事前準備,事業内容,実施結果,
成果と課題について報告する。
2.事業の目的
本事業は「相模川の川原や生物・礫などについて,
野外体験活動を通して親しむとともに,感じたことや 見つけたことなどをフィールドノートに表現するこ と」を目的としている。
この目的のために,大学教員の指導のもと大学生が 主体的にプログラムの企画・運営を行うとともに,高 校生の学習支援ボランティアもスタッフに加わり,環 境学習の「実践コミュニティ」を形成する。参加者は 相模原市内の小学生とその保護者である。このよう に,大学教員,大学生,高校生,小学生およびその保 護者と多様な主体の交流も本事業の特色である。
この交流を通して,大学生,高校生,小学生,保護 者,そして大学教員それぞれの学びも期待している。
3.事前準備
6月
14
日の第1
回の学生スタッフ打ち合わせから 数えて,ほぼ週1
回のペースでプログラムの準備を進 めた。7月20
日と8
月24
日には現地の下見も行った。前日準備の
8
月24
日には高校生の学習支援ボランティ アも参加した。広報としては,学生自身がチラシを作成し,約
2
万 枚を相模原市内の小学校に配布した。参加の受付・連絡等は麻布大学学術支援課が担当し てくれた。
4.事業内容
当日のプログラムは以下のようなものである。
8
月25
日(日)
於麻布大学大教室および相模川 の大島川原① 受付
② アイスブレイク「笹舟作りと石の歌」
③ 開講式
④ バスで相模川へ移動(車中で岩石と水生生 物についての紙芝居)
⑤ 大島川原でのアクティビティ ・笹舟レース
・水質調査(透視度)
・ダムづくり ・水生生物調査
・自分だけの石を探そう
⑥ バスで麻布大学へ移動
⑦ 昼食・休憩・岩石洗浄
⑧ 活動の振り返り・フィールドノードづくり の説明
第
33
回麻布環境科学研究会 一般演題7
学生が企画・運営した相模川での自然体験活動の実践
小此木 美咲1,大石 蓮2,村山 史世3
1麻布大学 環境科学科 1 年,2麻布大学 環境科学科 2 年,
3麻布大学 地域環境研究室 講師
麻布大学雑誌 第25巻 2013年 104
⑨ フィールドノートづくり
⑩ 水質調査デモンストレーション
⑪ 発表会
⑫ 閉講式
5.実施結果
8月
25
日(日)朝は小雨が降っていたためプログラ
ムの変更も準備していたが,天候も回復したため結果 的にはプログラムどおりに事業を実施した。参加者数は
13
組34
人(内訳:小学生18
人,未就 学児童1
人,大人15
人)であり,スタッフは大学生21
人,高校生8人,教員1
人,市民1人の計31
人であっ た。事故もなく,安全に事業は実施された。
6.成果と課題
参加者のアンケート結果によると,満足度は高い。
解散後に来年も参加すると声をかけてくれた小学生 が多くいた。
閉講式後のスタッフの振り返りにおいても,多くの スタッフが達成感を覚えていた。