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体育授業を忌避する要因について(高等学校男子生徒の場合)

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(1)

体育授業を忌避する要因について(高等学校男子生徒の場合)

野田 洋平* 北見  裕* 吉沼  充* 樫村いずみ* 浦井 俊憲*

赤津 二二* 佐藤 恭子* 沢畑 好朗* 森  信二** 高野 祐一*

は じ め に

 高校生レベルでの体育授業で,興味や関心のない種目,活動量が単純で多い種目,道具を身につ けたり,身体へのダメージのある種目,身体接触が多い種目,他の人の活動の痕跡が汗やぬくもり で残る道具を交代で身につける種目,礼儀作法がうるさく感じる種目,スポーツ種目をより手段化 したもの,とにかく疲れる活動を強いられる種目などは,生徒に嫌われ,見学の多い種目として観 察される。それらの中でも特に,水泳,徒手・器械運動,陸上競技,剣道,柔道などは,いやがら れ,学習意欲の低い種目といえる。A校で著者は,水泳,陸上競技,剣道を指導したが,その中で

もっとも見学者の多い種目は,水泳であり,次いで剣道,陸上競技の順であった。これらの種目に 対し,生徒は,少しでも身体の調子が悪いと見学や欠席をするが,バドミントンなど生徒が好む種

目は,身体の調子が悪くても学習に参加する傾向が著しい。

 心理学的立場から,本明 )は,嫌いの心理を不快の体験を源泉とし,教科の嫌いは,満足でない 経験を通して得られた態度とした。加賀2)も「好き一嫌いjを態度ないし信念であると述べた。大 浦3)は,運動の場での体育嫌いを,つまずき,学習不振により,うまく学習できないことに起因し,

意欲ないし,やる気の欠如が特定の学習事項や学習形態と結びついて体制化したものとした。

 体育嫌いの原因については,教科体育に対して嫌い,体育で行う運動種目に対して嫌い,体育授 業を構成する人間関係に対して嫌い(対教師,対集団,対個人など),興味・関心・流行性,活動 の質量,施設・用具,カリキュラムなどに対する態度等多岐にわたる原因が考察されている。

 体育嫌い・運動嫌いにかかわる原因について研究者の研究活動を簡単にまとめる。

波多野 )は,本人自身にかかわる要因のみでなく,経験する体育授業の管理運営ともかかわりをも つ,調枝5)は,直接原因を「運動不足」とし,それに体育の施設や用具の不備,画一的な体育授業,

個人の欲求レベルと一致していない運動種目,教師ならびに生徒の性格が体育嫌いに一役買ってい るとした。岡村6)は,身体に原因がある場合,精神的・心理的に原因がある場合,運動の技能や器 用さに原因がある場合をあげ,近藤7)は,子どもの運動経験が昔の子どものそれと比べ極端に貧し くなっていること,子ども自身に主体的な運動学習への体制が十分に形成されていないことを体育 嫌いの原因として示した。

 岡村8)は,運動嫌いと体育嫌いを,体育での授業は,子どものもつ運動に対する好みを抑制する 傾向があること,高学年において嫌いになる傾向が強められること,中学校期に嫌いな傾向が高ま

ること,成長発達し伸びが低下してからは,運動に対する興味が減少する傾向にあることなどを説 明し,その諸要因をA 家庭的要因 B 生徒自身の要因 C 運動学習の場の要因 D 教師の要

*茨城大学教育学部 保健体育講座  **勝田市立馬渡小学校

(2)

にあるとし,子どもの欲求が阻止されると,子どもは不快な情緒的経験を伴い嫌いな子となると述 べている。

 体育嫌いにかなり接近した概念としての運動嫌いについて,佐久本9)は,「運勤嫌いとは,体育 やスポーツ活動を行うことの一般に対して極端に嫌う態度または,この種の態度に色どられた個人 の総称である」と述べ「運動嫌いにさせる要因網」を次のような4要因に構造化した1) 教師の 要因(人間性,人格,健康,指導理念,能力,愛情,熱意,態度など) 2) 運動学習の場の要 因(運動種目,選択教材の有無と領域,施設用具の必要量・質など) 3) 生徒自身の要因(能 力的問題,性格,健康,人間関係,情緒的体験,意識,態度,欲求など) 4) 家庭的要因(親 子関係,不和,運動体験と領域など)。小林ユ0)は,運動嫌いを広義には運動欲求の低い者,狭義に はスポーツ嫌いとし,運動嫌いを規定する要因を模式化した。「運動嫌い一運動能力+性格+社会 的条件(家庭環境+教師+学習集団+運動の特質+……)」。波多野11)は,運動嫌いを,「みずから スポーツ活動や身体活動を行うことに対して,否定的態度を有する個人の総称であると限定する」

とし,「運動嫌い」の生成機序に関する分析の視点をあげた。基礎項目と家庭的要因,本人自身の 要因,体育授業の要因,教師の要因,成績評価の要因,体育授業と現在の運動への態度との関係で ある。運動嫌いの特徴や原因,要因,背景については浅田12),松田13),末利14),丹羽15),江川16),高 田n)らの研究も報告されている。

 野田ら18)は,大学生に対して,小学校時の体育嫌いに関して,内山 9)の遊び・運動行動の成立要 因・条件に関する概念図の構造視点で因子分析によって検討した,それらは イ)環境的要因(運 動学習の場,家庭環境,体育教師,体育授業) ロ)運動能力・体力・技能要因(身体的・知的・

情緒的,社会的技能,運動能力,適性など) ハ)健康状況の要因(ODに関する項目,全身症状,

気質,精神,消化器系,疲労度その他) 二)運動欲求,意思,動機の要因(健康,活動,所属,

協同,承認遊戯達成,探索,創造など)の4要因であった。4要因に対して,体育好き群と嫌 い群の因子構造の差を検討した。

 吉沼ら20)は,中学生の体育に対する意識の因子構造をA環境要因①体育の教師(人間性,

人格性格,健康,指導理念,指導能力,愛清,熱意,運動体験と領域,情報) ② 学習の場

(人類文化価値意識,学校管理指導体制,学校長の教育観遊具・施設,友人及びグループ,遊び 空間,遊びに関するマスメディア,安全)③家庭環境(住居,経済状態家族関係,親子関係,

運動体験と領域家族の運動への関心,その他)B主体的要因①運動能力e技能(身体的 技能,社会的技能知的技能情緒的技能,適性,その他)②運動やスポーツに関する欲求

(健康欲求,活動欲求,遊戯欲求,所属・協同欲求,承認欲求,達成欲求,創造欲求,探索欲求な ど)から検討し,中学生の体育好き群・嫌い群の因子特性を解明した。そしてA,B両要因からの 研究方向が実態を究明するためにきわめて有効であることを明らかにした。

 本研究は,高等学校生徒の体育好き群と嫌い群が体育授業を忌避する要因を明らかにすることを 目的とした。

研究方法及び対象内容

1 研究対象 茨城県立A高等学校 243名(男子)

茨城県立B高等学校 231名(男子)

(3)

2 調査期間 平成元年11月〜12月

3 調査内容 調査内容は,主体的要因,環境的要因の2要因から構成された。この要因について       は,内山の「遊び,運動行動の成立要因・条件に関する概念図式」2 )を参考にして       内容が検討された。

      A 主体的要因 42項目(意思,意欲,欲求,能力,スキル,心身の健康状態など)

      B 環境的要因 50項目(教育的,人的,自然的,物理的,家庭的な環境など)

4 調査方法 質問紙によるアンケート調査を実施した。その結果は,体育好き群(S群)428名,

      体育嫌い群(K群)46名の両二間で検討された。

本論では,単純集計,クロス集計されたデータをもとに報告する。

結果と考察

1.単純集計の結果からみた体育好き群と嫌い群の要因別特性 主体的要因について

  好き群できわめて高い肯定を示し,体育授業を忌避すると思われる項目には(80%以上の項目),

 技術が上達しないとき,記録が伸びないとき,競争して負けたとき,自分の身長が不利になる運  動をするとき,授業が近づくと頭痛がすることがあるから,生活習慣がみだれているとき,授業  をさぼりたいと思って学校へ来たとき,授業に気持ちが集中できないとき,自分の活躍がみとめ  られないとき,自分達の作戦どおりゲームが進まないとき,自分がほめられないとき,他の人に  注目されないとき,自分より周囲の人が下手のとき,ゲームで相手に勝てないとき,体力が向上  しないとき,自分の活躍するところがないとき,やったことのない運動をするときをあげること  ができる。それらは,記録・技術e体力の伸びや発達がみられないとき,競争場面で勝利経験が  ないとき,怠学・生活習慣の乱れ,身体的な調子の悪いとき(頭痛,集中力欠如),活躍の場,

 活躍の承認賞賛,注目がないとき,初挑戦への不安,体格的不利を認識したときなどをあげる  ことができる。

  逆に,否定的回答率が高かった項目には,気分の乗らないとき,興味のない運動をするとき,

 自分でやろうとする意欲が弱いとき,自分の苦手な運動をするとき,体の調子が悪いとき,怪我  をしているとき,疲れがたまっているとき,などがあげられた。身心の状態が悪くても,意欲が  弱く興味が低くても,苦手な運動であっても忌避する要因にはなっていないと言える。

  嫌い群で,高い肯定回答をした項目(70%程度)は,自分がほめられないとき,他の人に注目  されないとき,自分より周囲の人が下手すぎるとき,自分の納得のいくプレーが出来なかったと  き,ゲームをしても相手に勝つことができないとき,体力が向上しないとき,自分の活躍すると  ころがないとき,やったことのない運動をするとき,記録がなかなか伸びないとき,競争して負  けたとき,自分の身長が不利になる運動をするとき,授業に近づくと頭痛がすることがあるから,

生活習慣が乱れているとき,気持ちが集中できないとき,自分の活躍がみとめられないときなど  であった。記録・体力の向上がない,競争・ゲームに勝てない,身体不調(頭痛・集中力欠如),

生活習慣が悪い,活躍の承認初体験の運動,体格の不利を認識する運動にまとめられる。否定  回答の多い項目には,気分がのらないとき,朝起きたときの状態が悪いとき,自分の目標にとど  かないとき,練習方法や技術が理解できないとき,自分の思い通りにいかないとき,興味のない

(4)

運動をするとき,自分でやろうとする意欲が弱いとき,自分の苦手な運動をするとき,自分の能 力がついていかないとき,みんなにとけこめないとき,体力に自信がないとき,自分に得意なス  ポーッがないとき,運動能力のレベルが低いとき,体の調子が悪いとき,怪我しているとき,疲  れがたまっているとき,寝不足のとき,食事をしてすぐ運動するときなどがあげられた。それら  は,体調不良(朝起きの状態,調子がわるい,怪我,疲れ,寝不足 食事直後の運動,気分がの  らないなど),興味・意欲の低下,目標・方法・技術の理解,体力・能力のレベルの低さ,苦手  なスポーツ,得意なスポーツがないなど必ずしもプラスの条件が成立していなくても,体育授業  をやりたくないとは思わない傾向がつよい,前述した体育嫌い・運動嫌いの原因と本調査結果が

一致しているとは考えられない。

  好き群と嫌い群両群間の有意性は42頁目中,自分の納得のいくプレーが出来なかったとき,自  分の活躍がみとあられないときの2項目には有意性がみとめられなかったが,他の項目では,全  ての回答に有意差が認められ,恩遇がことなる回答傾向を示したと判断できる。

  そこで両群に特徴的な忌避条件を検討してみる。

  好き群が忌避する理由,朝起きたときの状態が悪いとき,自分の目標にとどかないとき,練習  方法や技術が理解できないとき,自分の思い通りにいかないとき,技術が上達しないとき,体力  に自信がないとき,自分に得意なスポーツがないとき,運動能力のレベルが低いとき,自分に得  露な技能がないとき,運動不足で体がなまっているとき,食事をしてすぐに運動するとき,授業  をさぼりたいと思って学校に来たときなどであった。これらの項目の回答は,好き群が肯定,嫌  い群は必ずしもそれが忌避する重要な理由として成立することを示してはいない。すなわち,逆  傾向である。

  嫌い群が忌避する理由には,好き群とことなる高い肯定傾向を示した項目はほとんど見られな  い。体育授業をやりたくないとは思わない意識を示した項目には,好き群とことなる傾向であっ  た。それらは,先に好き群の忌避理由の反対傾向の項目として述べた。しかし,興味のない運動  をするとき,自分の苦手な運動をやるとき,自分の能力がついていないとき,自分が周囲の人よ  り下手だとわかったとき,みんなにとけこめないとき,体の調子がわるいとき,怪我をしている  とき,疲れがたまっているとき,寝不足のときでも,やりたくないとは思わないという結果であっ  た。

  これらのことから,歯群が反対の意識傾向を示した要因は,1) 体調が不調のとき(朝起き  の状態,食事後の状態)2) 体力・運動能力の自信・レベルが低次のとき(体力,運動能力,

 運動不足)3) 自己目標の達成・意志の発揮が不可能なとき 4) 技術の理解・上達・得意  な技能・スポーツが達成されないとき 5)授業に対する意欲が低いときなどに分類できる。こ  れが晶群の特徴を言える。

環境的要因について(表2)

  好き群で80%以上の高い肯定的回答率を示した項目は,チームプレーが必要なとき,先生が相  手をしてくれないとき,自分が弱いチームにはいっているとき,下手な人と練習するとき,自分  が授業に遅刻したとき,先生がほとんど指導してくれないとき,授業が遊びのようになってしまつ  たとき,自分達で練習方法を考えるとき,文化的行事が近いとき,授業で使う用具が古いとき,

 体育館がきれいに整備されていないとき,体育の授業はほとんど受験に影響がないから,個人プ  レーだけの競技のとき,休日の次の日に体育の授業があるとき,体育的行事が近いとき,男女混

(5)

 合で運動するとき,友達が授業をさぼったとき,授業に緊張感がないときなどがあげられた。こ  れらは,人的,教育的,文化的,物理的環境を含む内容である。その中でも,人的環境に関する  項目が多く,生徒と教師の関係,仲間と仲間,集団とチーム,個人と集団,異性間など多岐にわ  たる人間関係を含んでいる。教育的環境では,授業への参加,指導,授業,教育施設・用具,受  験との関係,文化的・体育的行事などがある。文化的環境としては,行事が含まれ,物理的環境  には,休日の次のHの授業などがある。とくに人的・教育的環境に集中していて,体育授業を忌  避する環境的原因が,本来そうであってはいけない教育的,人的関係に起因することは検討を要  する課題となろう。

  嫌い群が80%以上のあてはまる意見を示した項目は,簡単な運動をするとき,下手な人と練習  するときの2項目にとどまった。率では好き群と有意差はみとめられなかった。70%以上の肯定  率を示した項目は,前の2項目をのぞいて,12項目を数えることができた。好き群同様,人的,

 教育的環境に全て含まれた。項目も同傾向であった。

  両群の回答に対して行った有意差検定の結果からみて,差のみられなかった項目は,教師に関  するもの,指導に関するもの,授業に関するもの,などが主な条件となった。

  両面がことなった回答を示した項目には,雨が降っているとき,運動面やくっを忘れたとき,

 先生の話が長いとき,周囲の人にひやかされたとき,嫌いな人と運動するとき,先生が自分達の  意見をきいてくれないとき,テストが近いとき,上手・下手がはっきりわかる運動をするとき,

 先生の指導がきびしいとき,ルールがよくわからない運動をするとき,苦しいことやつらいこと  を続けるとき,運動量が多いとき,活躍する人が決っている種目のとき,とても暑いとき,難し  い運動をするとき,先生に失敗をけなされたとき,不快指数が高いときなどであった。これらの  項目での回答率は,好き群が忌避iする項目は50%以上を示した項目であり,嫌い群は反対に否定  した回答が50%をこえた項目であった。後者群では,これらの条件下では,やりたくないとは思  わない条件となり,好き群では,忌避理由となる。

  したがって,好き群は,自然環境(気象,雨,暑さ,不快指数)が悪いこと,教育的環境(運  動着,運動量,困難性,叱責,椰楡,指導,助言,話し)に問題があるとき,人的環境(教師と  生徒,下手・上手,指導,仲間,メンバー固定)にギクシャクするときなどが体育授業を忌避す  る要因であり,嫌い群は必ずしもそうではない。むしろ忌避理由にしていない。

2.クロス集計からみた体育好き群と嫌い群の要因別特性

 本論では,因子分析の結果について報告していないが,主因子解によるバソマックス法にて分析 した結果,すなわち,各要因別に因子負荷量の高い項目を10項目ずつ選び,それら10×10のクロス 集計を試みた。その結果が表1,表2である。主体的項目をY軸,環境的項目をX軸にとりクロス 集計を行った。

 好き群における因子負荷量の高かった主体的要因での項目は,授業に関するもの,身体状況に関 するもの,記録,意志,注目,賞賛,興味などに関する10項目であり,環境的要因では,人的(教 師,家族,チーム),教育的(授業,行事,困難性,用具,運動量),自然的環境(寒さ),物理的 環境(休日後)の10項目であった。クロス集計した結果は,表1の示す通り,全ての組合せに関連

を示した。したがって今回組み合せた各10項目が互いに強い関連を示したことは,主体的要因と環 境的要因が密接な関係をもっていることを示すものである。

 嫌い群では,主体的要因からの10項目は,賞賛,注目,勝敗,意欲,能力・運動,融和,怠学等

(6)

に関する項目であった。好き群とことなっているのは,体調,知識の発達等に関する項目がないこ とであった。とくに,勝敗,能力,融和等の項目は好き群では見られなかった。環境的要因も好き 群とことなった項目に因子負荷量が高く,それらが選択された。これらは,施設・用具,人間関係

(嫌い,男女混合,下手な人,授業(練習方法),テスト,体育行事,雨)などが加わった。クロス 集計の結果は表2の通りに関連が示された。この中でも,興味のない運動をする,苦手な運動をす

る。周囲の人が下手であるの3項目と他項の関連はきわめて低い。

 したがって,クロス集計により判明した関連を十分考慮し,これからの体育授業に対する改善の ための課題とすることが必要となろう。

ま  と  め

これまでの検討をふまえ次の知見を得た。

1.両群が反対の意識傾向を示した主体的要因は

  1)体調が不調のとき 2)体力・運動能力の自信と低いレベル 3)自己目標の達成,意志 の発揮が不可能なとき 4)技術の理解・上達,得意な技能・スポーツが達成されないとき 5)

授業に対する意欲が低いときであり,これらによって,両群の体育授業忌避の要因はことなると 判断された。

2.環境的要因に関しては,好き群が,自然環境教育的環境,人的環境に問題があるとき,それ  らが忌避原因となる。しかし,嫌い群では,忌避理由にはならない。

3.主体・環境それぞれに因子負荷量の高い項目同志でクロス集計した結果,平群町には,こと なった項目選択がなされた。

4.好き群では,選ばれた項目間にきわめて高い関連が認められたが,嫌い群では,興味のない運 動をする,苦手な運動をする,周囲の人が下手すぎると他項との関連は少ない。

引 用 文 献

1)本 明 寛 「好きと嫌いの心理」『児童心理』第42巻,第11号,pp.3−5.

2)加賀 秀夫  「好きと嫌いの態度形成」『体育科教育』第5号,1983年,p.19.

3)大浦  猛  「学習におけるつまずきとは何か」『体育科教育』第10号,1980年,p.2.

4)波多野義郎 伊藤平等  「体育授業ぎらいの生徒に関する因果推論の試み」『体育学研究』

  第27巻第3号,1983年,p.240.

5)里国 孝治  「体育嫌いの原因の探求とその対策」『学校体育 増刊号』1978年 p.13.

6)岡村栄太郎 「下手な子・嫌いな子はどうしてできる」『学校体育 増刊号』1981年        pp.12−IZ

7)近藤 義忠  「運動好きと体育ぎらい」『体育科教育』第5号 1970年 pp.283−288.

8)岡村,前掲書 6) p.16.

9)佐久本 稔 「運動嫌いにさせるものはなにか」『体育の科学』第5号,1970年pp.283 一 288.

10)小林  篤 同上書9)pp.289−293.

11)波多野義郎 中村精男「運動ぎらいの生成機序に関する事例研究」『体育学研究』第26巻

(7)

12)浅田 13)松田 14)未必 15)丹羽

夫男博昭隆岩 勧 第7号1981年pp.177−185.

「運動嫌いを形成するもの」『体育科教員』第10号 前掲書 7) pp,10−13.

前掲書 2) pp.18 一 24.

1982年 pp.12 一 15.

         「運動ぎらいや運動への無関心層をいかに引きつけるか」『体育の科学』

        第20号,1970年pp,294 一 297.

16)江川 狡成  「運動能力の劣等感とその克服」『児童心理』第ll号 1975年 pp.126−131.

17)高田 典衛  『体育嫌いを作らない体育授業』(第一法規 1981年)pp.10.13.

18)野田洋平・渡部寄生・内山 源・三浦忠雄・尾形敬史e岡本研二・本間信幸・服部真光          「本学学生の体育に関する意識(小学校時の体育嫌い)の因子分析的研究」『茨         城大学教育学部紀要』 第37号 1988年 pp.61−84.

19)吉沼 充・野田洋平 「中学生の体育に対する意識の因子構造」『茨城大学教育学部紀要(教         育科学)』第40号 1991年 pp.99−122.

表1 因子負荷量の高かった項目聞におけるクロス集計(好き群 主体10×環境10)

分類項 目(Y) 集計項 目(X) x2 l 判定

52.授業に来て気持ちが集中できない 88.運動量が多い

W7.苦しいことやつらいことを続ける X1.休日の次の日に体育の授業がある U4.先生の話が長い

T7.とても寒いとき

V3.先生がほとんど指導をしてくれない P02.家族や友達とけんかをした

U9。自分が弱いチームに入っている W1.授業で使う用具が古い

X3.体育的行事(体育祭など)が近い

108.63 U3.77 P85.11 V7.83 U7.71 P47.44 P48.42 P29.38 P45.73 P32.31

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆51

業をさぼりたいと思って学校に来  た 88.

動量が多い87.苦

オいことやつらいことを続ける91.休 冾フ次の日に体育の授業がある64.先 カの話が長い57.と

トも寒いとき73.先

カがほとんど指導をしてくれない102.

ニ族や友達とけんかをした69.自 ェが弱いチームに入っている81.授 ニで使う用具が古い93.体

逑I行事(体育祭など)が近い 111

4769.7 X157.

U879.7 W71.5 U105.

S6122.

S0103.

O2135.

V5113.

O5 ☆☆☆

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

D疲れ42

まっている 88.運動量 多い87.苦しいこ

ニやつらいことを続ける91.休濁の次 フ日に体育の授業がある64.先生の話 ェ長い57.とても寒

「とき73.先生がほ

ニんど指導をしてくれない102.家族や F達とけんかをした69.自分が弱

「チームに入っている81.授業で使

、用具が古い93.体育的行

磨i体育祭など)が近い 133.21

1.4149 D5455 D4212 R.535 S.9972 D7955 D8656 D3435 D92

凵凵凵凵凵

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

(8)

分類項 目(Y) 集計項 目(X) x2 l 判定

43.寝不足のとき 88.運動量が多い

W7.苦しいことやつらいことを続ける X1.休日の次の日に体育の授業がある U4.先生の話が長い

T7.とても寒いとき

V3.先生がほとんど指導をしてくれない P02.家族や友達とけんかをした

U9.自分が弱いチームに入っている W1.授業で使う用具が古い

X3.体育的行事(体育祭など)が近い

153.06 X4.23 U8.80 V0.70 P46.83 V8.95 W2.21 P12.41 X5.22 T5.92

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵☆☆

39

の調子が悪い 88. 動量が多い87.苦

オいことやつらいことを続ける91。休 冾フ次の日に体育の授業がある64.先 カの話が長い57,と

トも寒いとき73.先

カがほとんど指導をしてくれない102.

ニ族や友達とけんかをした69.自 ェが弱いチームに入っている81.授 ニで使う用具が古い93.体

逑I行事(体育祭など)が近い 134

21125.

U929.4 T61.5 U120.

O576.9 O43.7 U42.8 P50.4 R23.4

P ☆☆☆

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆凵凵凵

☆☆☆

R6.L録

かなか紳びない 88.運動量 多い87.苦しいこ

ニやつらいことを続ける91.休騒の次 フ日に体育の授業がある64.先生の話 ェ長い57.とても寒

「とき73.先生がほ

ニんど指導をしてくれない102.家族や F達とけんかをした69.自分が弱

「チームに入っている81.授業で使

、用具が古い93.体育的行

磨i体育祭など)が近い 111.75

6.1610 V.101 O3.097 X.9510 V.201 R6.281 T5.751 S0.336 R.92

凵凵凵凵凵

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆凵 16D自分 フ思い りに行かない 88.運動量が多い 7.苦しいことやつ

轤「ことを続ける91.休日の次の日に フ育の授業がある64.先生の話が長い T7.とても寒いとき

V3.先生がほとんど

w導をしてくれない102.家族や友達と ッんかをした69.自分が弱いチー

?に入っている81.授業で使う用具 ェ古い93.体育的行事(体

迯ユなど)が近い 118.9498.

663.31 T7.04 T8.51 U2.17 U3.69 W7.14 W6.30 R5.75

☆☆☆☆

凵凵凵凵凵

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆☆

凵凵凵

☆☆19

D他のlに注 レされ 88.運動量が多い87. しいことやつらいこ

ニを続ける91.休日の次の日に体育の 業がある64.先生の話が長い57.

ニても寒いとき73.

謳カがほとんど指導を

オてくれない102.家族や友達とけんか した69.自分が弱いチームに入 チている81.授業で使う用具が古い X3.体育的行事(体育祭な

ヌ)が近い 44.0333.7576

0042.

Q332.

S654.

U756.

O375.

O656.

S365.

S8 ☆☆

凵凵凵凵凵

☆☆☆☆☆

☆☆☆

凵凵凵☆☆☆

凵凵凵

☆☆18

D自分ェほめ 轤黷ネ「 8

運動量が多い87.苦しい とやつらいことを続

ッる91.休日の次の日に体育の授業が

?る64.先生の話が長い57.とても ヲいとき73.先生が

ルとんど指導をしてく

黷ネい102.家族や友達とけんかをした U9.自分が弱いチームに入ってい

驍W1.授業で使う用具が古い93.

フ育的行事(体育祭など)が

゚い 52.2447.39130.9

51.02 R8.17 W7.806 X.421 O4.04 P07.7 P106.

U2 ☆☆☆

凵凵凵凵凵凵

☆☆☆☆☆☆

☆☆☆

凵凵凵☆☆☆

凵凵

(9)

分類項 目(Y) 集計項 目(X) x2 l 判定

22.興味のない運動をする 88.運動量が多い 90.08 ☆☆☆

87.苦しいことやつらいことを続ける 111.29 ☆☆☆

91.休Bの次の日に体育の授業がある 23.65 ☆☆

64.先生の話が長い 35.64 ☆☆☆

57.とても寒いとき 60.◎9 ☆☆☆

73.先生がほとんど指導をしてくれない 29.07 ☆☆☆

102.家族や友達とけんかをした 41.11 ☆☆☆

69.自分が弱いチームに入っている 35.46 ☆☆☆

81.授業で使う用具が古い 44.58 ☆☆☆

93.体育的行事(体育祭など)が近い 20.18 表2 因子負荷量:の高かった項目間におけるクロス集計(嫌い群 主体10×環境10)

分 類項 目(Y) 集 計 項 目(X) x2 l 判定

18.自分がほめられない 81.授業で使う用具が古い 17.47 82.体育館がきれいに整備されていない 16.48 67.嫌いな人と運動をする 25.61 ☆☆

71.テスト(期末試験など)が近い 18.75 96.男女混合で運動をする 21.11

93.体育的行事(体育祭など)が近い 22.19 ☆☆

86.ルールがよくわからない運動をする 38.30 ☆☆☆

70.下手な人と練習をする 50.00 ☆☆☆

77.自分たちで練習方法を考える 15.67

56.雨が降っている 19.50

19.他の人に注目されない 81.授業で使う用具が古い 29.03 ☆☆☆

82.体育館がきれいに整備されていない 17.71 67.嫌いな人と運動をする 28.88 ☆☆

71.テスト(期末試験など)が近い 25.43 ☆☆

96.男女混合で運動をする 24.18 ☆☆

93.体育的行事(体育祭など)が近い 31.31 ☆☆☆

86.ルールがよくわからない運動をする 38.55 ☆☆☆

70.下手な人と練習をする 66.05 ☆☆☆

77.自分たちで練習方法を考える 21.28 56.雨が降っている 23.16 ☆☆

37.競争して負けた 81.授業で使う用具が古い 24.46 ☆☆

82.体育館がきれいに整備されていない 27.63 ☆☆

67.嫌いな人と運動をする 30.11 ☆☆☆

71.テスト(期末試験など)が近い 23.52 ☆☆

96.男女混合で運動をする 24.56 ☆☆

93.体育的行事(体育祭など)が近い 21.06 86.ルールがよくわからない運動をする 57.34 ☆☆☆

70.下手な入と練習をする 57.89 ☆☆☆

77.自分たちで練習方法を考える 22.37 ☆☆

56.雨が降っている 18.67

22。興味のない運動をする 81.授業で使う用具が古い 16.50 82.体育館がきれいに整備されていない 21.5◎ 67.嫌いな人と運動をする 20.94 71.テスト(期末試験など)が近い 14.73 96.男女混合で運動をする 14.10 93.体育的行事(体育祭など)が近い 8.90

86.ルールがよくわからない運;動をする 8.21 70.下手な入と練習をする 12.66 77.自分たちで練習方法を考える 11.99

56.雨が降っている 8.53

25.自分の能力がついていかない 81.授業で使う用具が古い 11.38 82.体育館がきれいに整備されていない 10.92 67.嫌いな人と運動をする 19.67 71.テスト(期末試験など)が近い 18.83 96.男女混合で運動をする 23.13 ☆☆

93.体育的行事(体育祭など)が近い 10.78 86.ルールがよくわからない運動をする 41.92 ☆☆☆

7α下手な人と練習をする 20.73 77.自分たちで練習方法を考える 20.66

56.雨が降っている 19.87

(10)

分類項 目(Y) 集計項 圏(X) x2 l 判定

24.自分の苦手な運動をやる 81.授業で使う用具が古い 10.45 82.体育館がきれいに整備されていない 5.34 67.嫌いな人と運動をする 9.12 71.テスト(期末試験など)が近い 14.48 96.男女混合で運動をする 15.48 93.体育的行事(体育祭など)が近い 6.82 86.ルールがよくわからない運動をする 23.26 ☆☆

70.下手な人と練習をする 8.66 77.自分たちで練習方法を考える 16.85

56.雨が降っている 16.77

32.みんなにとけこめない 81.授業で使う用具が古い 5.01 82.体育館がきれいに整備されていない 蕊4.63 67.嫌いな入と運動をする 24.97 ☆☆

71.テスト(期末試験など)が近い 23.4◎ ☆☆

96.男女混合で運動をする 14.93 93.体育的行事(体育祭など)が近い 11.37

86.ルールがよくわからない運動をする 37.19 ☆☆☆

70.下手な人と練習をする 19.27 77.自分たちで練習方法を考える 14.23

56.雨が降っている 16.69

23.自分でやろうとする意欲が弱い 81.授業で使う用具が古い 18.78

82.体育館がきれいに整備されていない 17.46 67.嫌いな入と運動をする 35.68 ☆☆☆

71.テスト(期末試験など)が近い 21.66 96.男女混合で運動をする 22.80 ☆☆

93.体育的行事(体育祭など)が近い 7.64 86.ルールがよくわからない運動をする 29.23 ☆☆☆

70.下手な人と練習をする 12.39 77.自分たちで練習方法を考える 12.40

56.雨が降っている 8.96

20.自分より周囲の人が下手すぎる 81.授業で使う用具が古い 10.91 82.体育館がきれいに整備されていない 10.06

67.嫌いな人と運動をする 9.59

71.テスト(期末試験など)が近い 21.24 96.男女混合で運動をする 7.46 93.体育的行事(体育祭など)が近い 10.68

86.ルールがよくわからない運動をする 15.15 70.下手な人と練習をする 24.96 ☆☆

77.自分たちで練習方法を考える 5.76

56.雨が降っている 16.79

51.授業をさぼりたいと思って学校に来 81.授業で使う用具が古い 19.85

82.体育館がきれいに整備されていない i8ほ3

67.嫌いな人と運動をする 25.34 ☆☆

71.テスト(期末試験など)が近い 28.03 ☆☆

96.男女混合で運動をする 25.06 ☆☆

93.体育的行事(体育祭など)が近い 30.76 ☆☆☆

86.ルールがよくわからない運動をする 25.40 ☆☆

70.下手な人と練習をする 29.43 ☆☆☆

77.自分たちで練習方法を考える 15.08

56.雨が降っている 15.77

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