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肢体不自由児の療育を考える「上越地域療育連携研究会」について

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Academic year: 2021

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―  ―49

上越教育大学特別支援教育実践研究センター紀要,第18巻,49,平成24年3月

 肢体不自由児の抱える障害や,障害による生活及び学習上の 困難の改善に向けて,医療チームのスタッフをはじめ,療育や 教育,福祉,行政の担当者等さまざまな職種の専門家が役割を 果たしている。しかし,肢体不自由児にかかわるそれぞれの職 種の専門家が連携し,お互いの役割やその遂行による成果等に 関する情報交換・情報共有を行う場は意外と少ない。

 そのような状況の中,上越地域で肢体不自由児の医療・療 育・教育にかかわっている筆者は,①肢体不自由児の療育に携 わっている職種の専門家同士の連携を図ること,②若手専門家 (後輩)育成を行うこと,③専門家である自分たち自身が行って いる諸活動を再考し,地域療育に携わるスタッフの水準を高め ていくこと,の3点を目的に,「上越地域療育連携研究会」を 設立した。そして,その目的を達成するべく,本年度は表1の 内容で第1回目の研修会を実施した。

 本研修会には,筆者及び筆者の呼びかけで本会の趣旨に賛同 した者(医師,理学療法士,福祉用具開発・製造・販売事業所 スタッフ,特別支援学校教諭,上越教育大学大学院生等)が集 まり,ミニ講演会やポスター発表,その後の懇親会の企画・運 営・参加を通して,この地域の肢体不自由児の療育に関する情 報交換・情報共有をすることができた。

 平成14年12月に閣議決定された新しい「障害者基本計画」に おいて,障害のある子ども一人一人のニーズに応じてきめ細か な支援を行うために,乳幼児期から学校卒業後まで一貫して計 画的に教育や療育を行うことの重要性が示されている。また,

中央教育審議会(2005)は,「特別支援教育を推進するための 制度の在り方について(答申)」における「総合的な体制整備 に関する課題」の中で,「学校内外の人材の活用と関係機関と の連携協力」を挙げている。障害のある子どもたちへの総合的 な支援体制整備に当たって,学校内の人材はもとより,「医師,

看護師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士等の外部の専門 家の総合的な活用を図る」ことや「福祉,医療,労働など関係 機関等との連携協力を進める」ことの必要性を述べている。さ らに,現行の特別支援学校学習指導要領(文部科学省,2009)

で示されている,「学習上や生活上の困難の改善・克服」をめ ざす領域である自立活動の「指導計画の作成と内容の取扱い」

において,子どもたち一人ひとりの障害の状態に合わせ,適切 な指導を行うために,「必要に応じて,専門の医師その他の専 門家の指導・助言を求める」ことを挙げている。

 障害のある子どもたちによりよい療育(医療・教育)を提供 するために,専門家同士の連携は欠かせない。本会では,今後 も定期的に研修会を実施するなどして,肢体不自由児にかかわ る専門家同士で情報交換・情報共有を密にするとともに,賛同 者を増やし,上越地域における療育担当者の連携をさらに深 め,療育の質的向上を図っていきたいと考えている。

【引用文献】

中央教育審議会(2005)特別支援教育を推進するための制度の 在り方について(答申)

文部科学省(2009)特別支援学校幼稚部教育要領,小学部・中 学部学習指導要領,高等部学習指導要領.海文堂出版.

地域の情報

肢体不自由児の療育を考える「上越地域療育連携研究会」について

笠 原 芳 隆*・山 本 典 子**・高 橋 良 明***

表1 2011年度研修会 開催日時 2011年10月1日(日)10:00~16:00 開催場所 上越教育大学特別支援教育実践研究センター テ ー マ 肢体不自由の子どもたちの支援について考える 内 容 (1)「座位」についてのミニ講演会

 ① 「発達から見た座位について」

   上越地域医療センター病院理学療法士 山本典子  ② 「発達を考えたシーティングについて」

   ケアベアーズ代表シーティングエンジニア

高橋良明

 ③ 「特別支援教育における座位指導場面と指導法例 -自立活動と動作法を参考にした指導-」

   上越教育大学特別支援教育コース准教授

  笠原芳隆

(2)ポスター発表

   理学療法士,ケアベアーズスタッフ,

   特別支援学校教諭,

   上越教育大学大学院生等による実践・研究発表    ※研修会参加者は原則全員発表

 * 上越教育大学大学院学校教育研究科臨床・健康教育学系  ** 上越地域医療センター病院

*** 福祉用具開発・製造・販売 ケアベアーズ

参照

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