100KWタイプ発電能力 37.8 円(2013.7買取価格) 稼働率 発電量kW 売電料金(円)
100% 365,000 13,797,000 90% 328,500 12,417,300 80% 292,000 11,037,600 70% 255,500 9,657,900
6 今後の整備手法のあり方の検討 (1)整備手法検討条件の整理
① 検討ケースの考え方
整備の手法の検討は、新地新設、現地新設、廃止の 3 ケースで行う。
新地新設、現地新設のケースについては、市場関係業者のヒアリングで意見のあった、仲卸の 小間に冷蔵庫設置スペースや加工スペースなどを確保した「個別加工」パターンと、将来の輸出 対応等加工需要の伸びに対応することを踏まえ大型の加工施設を別途設ける「共同加工」パター ンの 2 パターンで検討する。
② 土地の購入・売却について 1) 購入費
新地新設のケースの土地購入費は、現在よりも成田空港に近接するなど有利な条件での移転 を前提とする。
民間不動産会社が提供している価格情報を参考に、概算工事費算出用の土地購入費を設定す る。
成田空港に近傍(十余三 等)の大規模事業用地(おおむね 3,000 坪以上の土地を参考)の か価格は 12 千円/㎡~18 千円/㎡と幅があるため本調査では平均をとって 15 千円/㎡とする。
2) 土地売却費
新地新設、及び廃止の場合の現在の市保有地の処理等、売却する場合の費用を設定する。ま た、民間不動産会社が提供する価格情報を参考に、概算工事費算出用の土地売却費を設定する。
現在の市場用地周辺に近傍(並木町、公津の杜 等)で、価格は 36 千円/㎡~60 千円/㎡と幅 があるため本調査では平均をとって 48 千円/㎡とする。
(2)工事費の試算
① 工事概算費試算結果概要
新地新設では現在の市保有地を売却する方針で試算を行ったが、新地新設と現地新設では、最 大約 23 億円以上の差が出るという結果となった。
② 新地新設整備 1) 概要
現在の場所から移転して、新しい場所(成田空港近傍を想定)に施設を新設。 整備事業費=[移転先の土地購入費]+[既存全施設の撤去費]+[新施設の整備費]。
2) 新地新設整備のポイント
・関連棟、直売施設、仲卸の近接性への配慮
・日中の利用への配慮と、一般利用者の卸売エリアへの立ち入りを制限するため、直 売所施設を入口付近に配置
事
務
所
青
果
仲
卸
売
場
青
果
卸
売
場
駐車場
水
産
加
工
施
設
青
果
加
工
施
設
水
産
卸
売
場
水
産
仲
卸
売
場
事
務
所
駐車場
駐車場 駐車場
駐車場 駐車場
直売所 (+広場) 管理棟
新地新設整備 配置イメージ
青
果
関
連
棟
水
産
関
連
3) 概算工事費
【施設整備費(新地新設)】
規模(m2) 工事費 規模(m2) 工事費 <土地・造成>
用地購入 18 38,330 689,941 40,778 734,005
用地売却 -45 14,000 -630,000 14,000 -630,000
造成 0.9 38,330 34,497 40,778 36,700
<建築>
青果卸売棟 建屋 200 2,223 444,600 2,223 444,600
青果仲卸売場 小間(一般) 200 600 120,000 600 120,000
通路 200 600 120,000 600 120,000
荷捌きスペース 200 600 120,000 600 120,000
加工スペース 420 300 126,000 0
水産卸売棟 卸売場 200 1,195 239,040 1,195 239,040
低温卸売場 450 240 108,000 240 108,000
水産仲卸売場 小間(荷捌き、通路含む) 200 1,620 324,000 1,620 324,000
加工スペース 420 810 340,200 0
倉庫 200 253 50,600 253 50,600
冷蔵庫 0 0
加工施設 バナナ発酵施設 0 0 0 0
共同加工施設(青果) 420 0 0 1650 693,000
共同加工施設(水産) 420 0 900 378,000
便所 市場関係者用 0 0 0 0
来場者用 0 0 0 0
直売所 350 400 140,000 400 140,000
関連棟 350 5,000 1,750,000 5,000 1,750,000
業者事務所 青果卸 200 300 60,000 300 60,000
水産卸 200 300 60,000 300 60,000
水産仲卸 200 70 14,000 70 14,000
その他 200 150 30,000 150 30,000
管理棟 420 300 126,000 300 126,000
<外構>
駐車場 市場関係者用 20 7,300 146,000 7,300 146,000
一般来場者用 20 1,000 20,000 1,000 20,000
その他(通路部分等) 20 5,000 100,000 5,000 100,000 ごみ集積所 20 1500 30,000 1500 30,000 その他 道路、緑地、他インフラ用地 20 9,689 193,777 10,697 213,937 <撤去>
撤去費用 建築 30 11,730 351,900 11,108 333,240
舗装等 10 18,739 187,390 18,739 187,390
工事費計1 5,295,945 5,948,512
発電設備 太陽光発電設備 37.5 1,000 37,500 1,000 37,500
工事費計2 5,333,445 5,986,012
市場面積 38,330 40,778
建築投影面積 13,841 15,281
※最低必要面積 23,069 25,469
対象施設
単価 (千円)
③ 現地新設整備 1) 概要
現在の区域内で施設を新設。水産卸棟を青果卸棟付近に移設し動線を改善 整備事業費=[既存水産部門関連施設の撤去費]+[水産部門関連施設の整備費]
2) 現地新設整備のポイント
・青果棟整備⇒水産棟整備⇒直売所整備(⇒加工施設整備)、という段階的整備により、極 力休業が発生しないよう配慮
・青果棟整備後、水産棟整備時点で、青果水産の間の通路を北西に移動して新設 ・大型車両駐車スペースの集約化
・仲卸業者数の多い水産棟は横長の配置とし、小間の使い勝手に配慮 ・関連棟、加工施設、直売所の近接性に配慮
関連等
水産仲卸売場
青果仲卸売場 青果卸売場 駐車場
駐車場
駐車場 水産卸売場 駐車場
駐
直
売
所
白色 :既存
:新設
水産 加工 施設 青果加工施設
駐車場
3) 現地新設整備のポイント
【施設整備費(現地新設)】
規模(m2) 工事費 規模(m2) 工事費
<土地・造成>
用地購入 18
用地売却 45
造成 0.9
<建築>
青果卸売棟 建屋 250 2,223 555,750 2, 223 555, 750
青果仲卸売場小間(一般) 250 600 150,000 600 150, 000
通路 250 600 150,000 600 150, 000
荷捌きスペース 250 600 150,000 600 150, 000
加工スペース 420 300 126,000 0
水産卸売棟 卸売場 250 1,195 298,800 1, 195 298, 800
低温卸売場 450 240 108,000 240 108, 000
水産仲卸売場小間(荷捌き、通路含む) 250 1,620 405,000 1, 620 405, 000
加工スペース 420 810 340,200 0
倉庫 250 253 63,250 253 63, 250
冷蔵庫 0 0
加工施設 バナナ発酵施設 0 0 0 0
共同加工施設(青果) 420 0 0 1, 650 693, 000
共同加工施設(水産) 420 0 900 378, 000
便所 市場関係者用 24 0 24 0
来場者用 0 0 0 0
直売所 350 400 140,000 400 140, 000
関連棟 350 0 0
業者事務所 青果卸 250 300 75,000 300 75, 000
水産卸 250 300 75,000 300 75, 000
水産仲卸 250 70 17,500 70 17, 500
その他 250 150 37,500 150 37, 500
<外構>
管理棟 420 300 126,000 300 126, 000
駐車場 市場関係者用 20 7,300 146,000 7, 300 146, 000
一般来場者用 20 1,000 20,000 1, 000 20, 000
その他(通路部分等) 20 5,000 100,000 5, 000 100, 000
ごみ集積所 20 0 0
その他 道路、緑地、 他インフ ラ用地 20 5,703 114,056 4, 263 85, 256
<撤去>
撤去費用 建築 30 11,441 343,230 11, 441 343, 230
舗装等 10 7,300 73,000 7, 300 73, 000
工事費計 3,614,286 4, 190,286
発電設備 太陽光発電設備 37.5 1,000 37,500 1, 000 37, 500
工事費計 3,651,786 4,227, 786
市場面積 29,424 29, 424
建物投影面 積計 8,865 10, 305 0
※最低必要 面積 14,775 17,175
共同加工パタン 個別加工パタン
対象施設
④ 廃止 1) 概要
今後の経営継続が困難と判断した場合に、公設卸売市場としての事業を廃止するケース。 本調査では、廃止後に発生する撤去費用と市の保有地を売却して得らえる収入について試算 している。
2) 既存施設の撤去費用と土地の売却による収入
既存施設の全撤去と市保有地の売却により、約 0.9 億円の収入が見込まれる。
3) 廃止に伴う影響
地元農家が安心して買い取ってもらえる卸売市場がなくなることは、生産者に大きな影響。 特に零細農家にとっては、少量でも出荷できる卸売市場の役割は無視できないものであると考 える。
前述の波及効果においても、成田市場を介して流通している 1 次生産品の量から推測される 生産誘発額は、現状で 19.3 億円、雇用誘発者数で 100 人となっている。
市場が廃止となった場合この全てが失われるわけではないが、生産者は出荷先を求め、商業 者等は仕入れを揃えるための労力が増すなど、生産効率を低下させることになる。
左記の生産者アンケートにもあるように、零細農家が出荷先を選定する条件としては近接性 が重要との意見があることからも、地域の食を支える役割の果たし方が問われるところである。
4) 市場関係者への補償について
他市場における過去の事例を調査した結果、開設者である地方自治体における廃止に伴う市 場関係者に対する補償の必要性はないという判例も存在する。
ただし、市場施設利用者と開設者が、委託や雇用契約等を結んでいる場合で、その契約期間 中途での廃止(契約の解除)となる場合には、補償の必要性が生じる可能性がある。
市 業 新 現有施設 規模(m2) 工事費(千円) <土地・造成>
用地売却 -45 14,000 -630,000
<撤去>
撤去費用 建築 30 11,730 351,900
舗装等 10 18,739 187,390
費用合計 -90,710
対象施設
単価 (千円)
7 運営上の課題 (1)市場会計の分析
① 市場会計の現状
以下に平成 21 年度から 23 年度までの損益計算書を示す。
実質収支をみると、3 年度とも黒字となっているが、繰入金を前提とした収支となっている。 また、前年度繰越金が急速に減少しており、純粋な収支では赤字化していることがわかる。さら に、平成 22 年度から平成 23 年度にかけては繰入額が増加しており、この増加分は基準外繰入と なっている。
総収入に占める料金収入は各年度とも 50%を下回る低い割合となっている。
H21 H22 H23
収益的収支
総収益 A B+C 205,812 190,850 195,595
営業収益 B 135,468 135,516 131,581
料金収入 b 93,670 93,902 93,065
b/A 45.5% 49.2% 47.6%
売上高割使用料 23,538 23,672 23,538
施設使用料 70,132 70,230 69,527
その他収入 41,798 41,614 38,516
営業外収益(繰入) C 70,344 55,334 64,014
基準額 57,347 55,334 59,702
その他 12,997 0 4,312
総費用 D 196,346 200,541 202,250
営業費用 E 191,157 196,884 199,765
職員給与 50,391 52,092 53,347
その他 140,766 144,792 146,418
営業外費用 F 5,189 3,657 2,485
その他 3,663 3,526 2,485
借入金利息 0 0 0
地方債利息 1,526 131 0
収支差引 G 9,466 -9,691 -6,655
資本的収支
資本的収入 25,641 1,441 11,390
他会計補助金 25,641 1,441 7,888
国庫補助金 3,502
資本的支出 25,641 2,883 11,390
建設改良費
補助対象事業 10,517
単独事業 873
地方債償還金 25,641 2,883
※財源 25,641 1,441 11,390
国庫補助(1/3負担) 3,502
他会計繰入金 25,641 1,441 7,888
収支差引 0 -1,442 0
収支再差引 9,466 -11,133 -6,655
前年度繰越金 11,366 20,832 9,699
② 収支改善シミュレーション
平成 23 年度決算の実質収支は 3,044 千円の黒字となっているが、これは前年度からの繰越金 や他会計からの繰入金によるところが大きく、本来の収益の柱である料金収入は総収益の 47%に とどまっている。参考に主要な中央卸売市場の収益の構成比をみると、料金収入が総収益に占め る割合は 60%~80%程度となっており、成田市場においてもこの水準を目標とすべきと考える。
※東京都中央卸売市場における売上高割と施設使用料の合計が総収益に占める割合 63% ※宇都宮市中央卸売市場の売上高割と施設使用料の合計が総収益に占める割合 81.6%
このような状況を踏まえ収支改善の方向性として以下のケースを検討した。 ⅰ)基準外繰入を見込まずに黒字化するケース
⇒売上高割使用料を 1.05 倍または施設使用料を 1.02 倍にする必要がある
ⅱ) ⅰ)に加え前年度繰越金を見込まずに黒字化するケース
⇒売上高割使用料を 1.47 倍(または施設使用料を 1.16 倍)にする必要がある
ⅲ) ⅱ)に加え基準内繰入金を削減し、料金収入の総収益に対する割合を 60%まで改善するケース
⇒売上高割使用料を 2.21 倍(または施設使用料を 1.41 倍)にする必要がある
ⅳ)基準内繰入無しに黒字化(独立採算化)し、料金収入の総収益に対する割合を 81%とするケース
⇒売上高割使用料を 3.8 倍(または施設使用料を 2.02 倍)にする必要がある。
本調査で検討した戦略展開が順調に推移した場合の取扱高想定は、青果水産合計額 10,600 百万円、
売上高使用料は 26,500 千円となり、ⅰ)のケースをクリアできる。
ケースⅰ ケースⅱ ケースⅲ ケースⅳ
収益的収支
総収益 A B+C 192,551 202,250 202,250 202,250 営業収益 B 132,849 142,548 160,048 202,250 料金収入 b 94,333 104,032 121,532 163,734 b/A 49.0% 51.4% 60.1% 81.0%
売上高割使用料 23,538 24,806 34,505 52,005 94,207
105% 147% 221% 380%
施設使用料 69,527 69,527 69,527 69,527
その他収入 38,516 38,516 38,516 38,516
営業外収益(繰入) C 59,702 59,702 42,202 0
基準額 59,702 59,702 42,202 0
その他
総費用 D 202,250 202,250 202,250 202,250
営業費用 E 199,765 199,765 199,765 199,765
職員給与 53,347 53,347 53,347 53,347
その他 146,418 146,418 146,418 146,418
営業外費用 F 2,485 2,485 2,485 2,485
その他 2,485 2,485 2,485 2,485
借入金利息 0 0 0 0
地方債利息 0 0 0 0
収支差引 G -9,699 0 0 0
前年度繰越金 9,699
(2)施設使用料等の適正
成田市場においては、入場業者の経営状況等を勘案した施設使用料の減免措置や、共用スペース として課金を行っていない施設、そして駐車場の課金が限定的であるなど、施設使用料収入を最大 化できていない状況にある。
ここではこれらの施設使用料を適切に課金した場合の収入を検討するとともに、市場会計におけ る営業赤字を解消しようとした場合に施設使用料をどの程度まで引き上げる必要があるかを検証 する。
② 施設使用料の検証
現在減免や課金対象外となっている施設類をすべて適正に課金された場合にどの程度の施設 使用料収入となるか検証する。
検証は卸売業者、仲卸業者、駐車場使用料金の 3 ケースで、それぞれ以下の視点を踏まえて検 討する。
・ 市場業者の経営健全化を前提に、現状で料金徴収可能な施設の使用料を徴収した 場合の施設使用料(固定額)
・ 新設整備を行った場合に、減価償却分見合いをすべて使用料として徴収した場合 の施設使用料(固定額)
※補助金なし(全額借入)の条件で、整備対象の全建築を対象として均等に面積 割した月額使用料として算定している(卸、仲卸のウェイト付は 1:4 で計算) ・ 戦略展開により取扱金額が目標の青果 19 億円、水産 87 億円に達した場合の施設
使用料(取扱い高割)
1)卸売業者の施設使用料
卸売場は金額の 2/3 減免、通路部分の課金対象外化などを行い、特に青果卸の早期の経営改 善を期待しているところである。卸売業者の努力もあり現在取扱高が徐々に改善されてきてい ることから、今後 5 年程度の間に使用料の適正化を行うべきと考える。
固定分 売上高割分
現在の使用料(固定) 月額単価
卸売場:210 円 事務所:588 円
低温卸:200~1,000 円
13,900 千円 (卸:仲卸=約 1:4
として算定)
23,538 千円
現状で減免等を行わない 場合
13,900 千円 23,538 千円
戦略の目標値を達成した 場合
13,900 千円
(19 億+87 億)×2.5/1000
26,500 千円 新設後の施設使用料
月額単価 卸売場:288 円 事務所:805 円
低温卸売場:~9,857 円 ※低温設備込
45,997 千円 26,500 千円
2) 仲卸業者施設使用料 〔固定使用料〕
固定分 売上高割分
現在の使用料(固定) 月額単価
仲卸売場:1,470 円 事務所:588 円
55,600 千円 (卸:仲卸=約 1:4
として算定)
-
新設後の施設使用料 月額単価
仲卸売場:2,013 円 事務所:805 円
111,552 千円
-
3) 駐車場
現在 43 台分のみ料金徴収を行っているが、本来は時間単位で課金を行うか、買出し人使用 分も均等割りで負担するかなどして料金徴収を行い、受益者負担の原則を守ることが望ましい。
現状では入場業者の経営状態、買出し人確保のためのサービス等、様々な状況があると考え られるが、今後経営状態が改善し、本来の課金が行われた場合の使用料収入を試算した。
台数 使用率 面積 単価(円)
月額 (千円)
年額 (千円)
現状 普通車 43 100% 533.2 323 172 2,067
新設 普通車 430 70% 3,763 323 851 10,208
大型車 100 70% 1,750 646 791 9,496
合計 19,705
種別
③施設使用料収入の市場会計に対する影響
上記の検討のうち、売上高割使用料と駐車場使用料については、市場会計における収入のプラ ス要因ととらえられる。
収入の増加額 = 売上高使用料増加分 + 駐車場使用量増加分 =(26,500-23,538) + (19,705-2,067) =20,600 千円
平成23年度の決算報告を もとに、支出条件は変わら ないものと仮定し、上記の 増額分を反映させると、営 業収益に占める料金収入 は 56.8%まで改善し、一 般会計からの繰入も 1 千 万減額が可能となる。 しかし、依然として繰入額 は約 5 千万となっており、
総収益 A B+C: 202,250
営業収益 B 153,449
料金収入 b 114,933
b/A 56.8%
売上高割使用料 ##### 24,806
増加分 2,962
施設使用料 69,527
増加分 17,638
その他収入 38,516
営業外収益(繰入) C 48,801
(3)市場関係者の課題
① 仲卸業者の経営規模の検証
全国的に仲卸業者については経営規模の適正化が課題となっている。商業者等の大型化の傾向 は今後も続くものと思われ、仕入れに関しても多種多量の品揃えが要求される傾向が強くなると 考えらえる。これに対応するためには経営規模を拡大することや、他事業者との連携による仕入 れなどが有効策と考えられる。
本調査では、1 社当たりの売上高規模を県内他市場や近県の市場を参考に比較し、成田におけ る今後の仲卸業者の経営規模のあり方を検討する材料として取りまとめた。
この結果、水産部門では突出している桐生を除くと平均して成田市場の 2 倍程度の規模、青果 部門にいたっては突出している松戸北を除いても7倍以上の規模となっている。
設備投資の判断や新しいサービスの導入など、経営の柔軟性を確保するためにも、統合や連携 による現状以上の経営規模拡大の検討が望まれる。
2 0 .4
1 0 .0 9 .9 9 .3
7 .0 5 .7
5 .7 3 .8
1 .0 9 .0
0 .0 5 .0 1 0 .0 1 5 .0 2 0 .0 2 5 .0
青果部門 1 社当り取扱い規模
松戸[北] 千葉★ 松戸[南] 市川 土浦 桐生 柏 船橋★ 成田 他市場平均
9 .1
2 .2
1 .8 1 .7 0 .9
1 .0 2 .8
0 2 4 6 8 1 0
水産部門 1 社当り取扱い規模
桐生 土浦 柏 千葉★ 船橋★ 成田 平均
成田 成田
桐生 松戸【北】
② 施設使用料減免のルールについて
使用料に関して一部減免措置が取られているケースがあるが、使用料の減免についての既定が 明確に示されておらず、減免の期間も定められていない。
今後の運営に当たっては、企業の経営努力を促すような減免のルール作りが求められる。 具体的には、減免を適用する取扱い高の規定と、減免の対象期間を設定し、戦略の展開等によ り取扱高が上がった場合は、その程度に応じて段階的に減免の幅を縮小し、最長5年などの期限 を切って適用すべきと考える。
これにより、入場業者の経営状態が厳しい時には減免措置による支援が可能であり、期限を切 ることで事業者の経営改善の動機づけとなると考えられる
取扱高基準1
取扱高基準2 取扱高
5年 取扱高基準3
までは 100%減免
取扱高基準2
までは 50%減免
取扱高基準3
取扱高基準1
までは 20%減免
ただし減免は最長
(4)戦略の実現による経営力強化のための取組み
上記の将来取扱量・取扱金額の達成には、今後も現在の水準を維持していくとともに、新たな取 組みを進めていくことが必要であり、これまで以上の経営力の強化が必要となる
①生産者サイドへの対応
・取引における生産者の信頼の回復
・生産者への消費者ニーズの的確な伝達と連携による商品開発
②商業者等への対応
<小売業・飲食業者へのサービス>
・差別化を図るため、少量多品種化での提供 <小売業・飲食業者へのリテールサポート>
・食材の調理方法、機能情報・アレルギー情報等の提供 ・食材のプロモーション(POP 作成支援)
③消費者サイドへの対応
<団体、事業者への販路拡大>
・市内の病院、介護施設のニーズの把握 <一般消費者へのサービス>
・駐車場・休憩施設等の充実、来場者を楽しませる仕掛け(イベント開催等) ・試食販売。屋台等
④海外展開への対応 <マーケティング>
・海外の消費者の動向の把握。
・海外のニーズに対応した品種の選定、パッケージ等 <輸出規制・輸出条件>
・日本産品の輸出規制状況、輸出関税等の動向把握 <情報提供>
(5)民営化管理運営手法の検討 ① 事例調査
全国の地方卸売市場で導入されている管理運営手法とその特性を以下に示す 1)公設公営方式
民間事業者のような経営のインセンティブが働きにくく、赤字分の補てんが一般会計から行 われるため、経営責任もあいまいになりがちである点が問題とされており、現在新公営企業会 計法の全部適用が進められている。
行政職員の異動が伴うため技術的な蓄積が難しいなどの問題もある。 2)公設民営化方式(指定管理者制度 等) (釧路市、鳥取市、稚内市等)
地方卸売市場では、行政固有業務も本庁で行い、卸売市場には市職員が常駐していないこと が多い。
運営を民間に任せることで効率化が図られ、主に人件費削減効果が期待されている。 ■事例 <指定管理:釧路>
地方市場に転換し、指定管理者として、年 3,000 万円の 3 年契約。
人件費部分は 3 人分 1,200 万円。現職員 6 人の業務を横割りし、新たな職員は 2 人増に とどめ計 8 人体制で精算業務と指定管理者の業務。
仲卸や関連に使用料集金は指定管理者が行い、そのまま釧路市に送金。未収責任は基本 的に釧路市が負う体制。
<特性>
・精算業務対応の行政職員にプラスアルファとして指定管理業務を受けていたために実 現が可能となったが、市の常駐職員がゼロで新たに指定管理者の組織を作ろうとすると 3 人では困難との見解。
・清算会社が指定管理者となり、使用料の徴収や施設の維持管理を行ったことで、修繕 などの対応に迅速になったなどの評価がある。
3)公有民営化方式
もともと公設公営だった卸売市場について、開設自治体が運営を断念し、土地・施設は市が 所有したままで、卸売市場業者に施設を使用してもらう方式。
施設を無料使用するケースが多く、公共財産の扱いについて問題視する声もある。
移行当初は卸売市場業者には有利な条件となるが、施設の維持管理、老朽化に伴う施設更新 などは行政が行わないのがふつうであるため、将来の更新需要への対応を独立採算で行わなけ ればならないことから、経営努力により利益拡大が見込めない場合は、事業の継続性が確保で きない。
■事例 <公有民営:伊勢崎>
平成 16 年 5 月に「伊勢崎市公設地方卸売市場」が民営化。
当初、伊勢崎市は市場用地、施設ともに業界に売却する方針であったが、水産卸「群馬 丸魚」は市場外に配送拠点施設を建設したばかりで、仲卸、関連業者も機能していたこ とから売却できず、伊勢崎市は、市場用地と施設は市が所有したまま、水産と青果の卸 売事業者が作った民間管理会社に 15 年間無償で貸借することになった。
<特徴>
4)第三セクター方式
開設者が第三セクターとなって、行政も出資した企業が開設者となる方式。 取り扱い規模の比較的大きな市場が多い。
出資しているので市が抜けたわけではないが、民間企業の色彩が強くなる。
独立した企業であるため、意思決定がしやすく迅速な経営判断が可能となり、生産性の高い 加工センターの整備(尾張東市場)などにより業績を上げている事例もあるが、一方で責任の 所在があいまいなために効果的な経営が行われない例も多く存在している。
一般的に公共のサポートが少ないため、施設使用料は高くならざるを得ないことから、入場 業者への経営指導や誘致には慎重な対応が求められる。
■事例 <第三セクター:高崎>
昭和 54 年 10 月に、高崎市が 52.5%出資の第三セクターとして「高崎市総合卸売市場 株式会社」(授権資本金4億円)が開設。開場後 3 年目から単年度黒字を計上し、12 年 目に当初の累積赤字を解消。
<特徴>
・商標登録したトマトのブランド名の生産者への使用権貸与 ・低温卸売場の「まぐろ置き台」の特許権取得
・太陽光発電装置の設置(合計 200kw) ・青果卸売業者の事業統合
・移動販売業者支援センター開設
5)完全民営方式
民間企業(卸売会社が多い)開設者が開設者となり、最初から土地、施設を所有
② 民営化・管理運営手法の検討 1) 各手法に期待される効果と課題類
前述の各手法について、その特徴を整理するとともに導入により期待される経営上のポイン トを比較した。
概要 より質の高い公共サービ
スを効率的に提供するこ とを目的に、民間の能力 を導入する。
公共施設等の建設、維持 管理、運営等を、民間の 資金、経営能力・技術的 能力を活用して行う。
公設公営の卸売市場につ いて、開設自治体が土 地・施設を所有したまま 民間業者に施設を使用し てもらう。
公的な目的を有し、運営 に民間のノウハウの活用 が有効な事業を、国や地 方公共団体と民間が出資 して設立する法人が実施 する。
開設者 地方公共団体 地方公共団体 地方公共団体 第3セクター会社 (行
政主導の経営体)
管理運営民間企業
(指定管理者)
民間企業 民間企業 第3セクター会社 (行
政主導の経営体)
管理運営 会社との 資本関係
資本関係なし 資本関係なし 資本関係なし 資本関係あり
地方公共 団体の監 督
事業契約による 事業契約による 事業契約による 株主として、または役員
派遣によりコントロール 行政指導(間接的)
特徴 ・迅速で効率的、かつ柔
軟な市場経営が可能 ・施設の有効利用や市場 全体の魅力向上が期待
・迅速で効率的、かつ柔 軟な市場経営が可能 ・施設の有効利用や市場 全体の魅力向上が期待
・迅速で効率的、かつ柔 軟な市場経営が可能 ・施設の有効利用や市場 全体の魅力向上が期待
管理運営 体制の変 更により 期待され る点
・業者の事務負担が軽 減。
・取引規制の緩和など経 営の自由度が高まり、新 たな事業展開も可能。 ・民間の管理運営によ り、施設の有効利用、市 場全体の魅力向上に期 待。
・専任の市町村職員は不 要。
・単純な業務委託よりは 自由度があるが、制限は 大きい。
・業者の事務負担が軽 減。
・取引規制の緩和など経 営の自由度が高まり、新 たな事業展開も可能。 ・民間の管理運営によ り、施設の有効利用、市 場全体の魅力向上に期 待。
・経営戦略を踏まえた施 設整備提案を受け付ける ため、より効果的な戦略 展開が期待できる。
・業者の事務負担が軽 減。
・取引規制の緩和など経 営の自由度が高まり、新 たな事業展開も可能。 ・民間の管理運営によ り、施設の有効利用、市 場全体の魅力向上に期 待。
・資産を保有せずに事業 を行える点は事業者の負 担軽減に。ただし、施設 の補修や更新に注意が必 要。
・公設市場に準ずる公共 性を確保しながら、商法 法人としての意思決定と 企業会計に基づく財務の 独立性を保持。
事例 釧路、鳥取、稚内、 神戸 伊勢崎 龍ヶ崎、高崎
公設民営化 (指定管理者)
公設民営化 (PFI) 公有民営化
(開設自治体が土地施設 を保有したまま施設を卸 売業者に貸借して民営化 する方式)
第3セクター 民間の資金力と経営力
2) 成田市場における適用の考え方
地方卸売市場で活用されている市場運営の手法は対象施設の公共性・公益性や公共の関与の 度合いにより、下図のように整理できる。
代表的な手法と、成田市場への適用を検討する上での留意点は以下の通り。 a.公設公営
・これまでと同様の運営体制。市場事業者に対する経営指導は、実際には困難な場合が多 く、効果的な改善策を打ちにくいのが実情。
・大幅な売り上げ増が望めない中で、税金を投入しても維持するべき施設であるという公 共性(教育機能や交流機能などの付加価値的な公共的機能も含む)の強化が必要となる。
b.指定管理制度
・唯一の事業収入である施設使用料の徴収にあたり民間のノウハウを活かせる点では、成 田市場においてもメリットとなる。管理業務そのものに対する行政の関与は無くてもよ いが、場内業者数が多い事や、使用料の減免など、指定管理者が決定できない事項もあ ることから、明確な事業範囲の分担を行うことが必要である。
・成田市場の場合、特に青果については過去からの経緯があり産地の信用回復が最大の課 題となっていることからも、当面は産地との調整や営業にも成田市として関与していく ことが必要と考えられる。
c.第3セクター方式
・今後、国内の新たな市場開拓を行ったり、海外進出を図る上で、民間会社として活動で きることはメリットだが、成田市場の現状からはこのような攻めの戦略よりも、まず足 場を固める守りの戦略展開が必要と考える。
・第3セクターでの運営の場合、独立採算が基本であるため施設使用料が高くなるが、現 在の市場関係事業者の経営状況では3セク化への対応は困難であると考える。
第三セクター・自治体出資会社への委託
小
大
大
小
官民連携(Public Private Partnership:PPP) 公設民営
DBO ※
等
PFI
公
設
公
営
公共の関与の度合い
民
営
化
公
有
民
営
化
直
営
方
式
公設民営
・民間への
包括委託
・第三者委託
・指定管理 等
施
設
の
公
共
性
・
公
益
性
※ DBO(Design Build Operatie)
公共が資金調達を負担し、設計・建設、運営を民間に委託する方式
成田市卸売市場基本方針策定にかかる調査報告書
発 行 成田市
編 集 成田市経済部卸売市場
〒286-0046
成田市飯仲 42 番地 2
TEL 0476-23-0021
発行年月 平成 25 年 7 月