• 検索結果がありません。

道徳635

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "道徳635"

Copied!
10
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

編 修 趣 意 書

教育基本法との対照表

※受理番号 学校 教科 種目 学年 28-185 小学校 道徳科 道徳 第6学年 ※発行者の番号・略称 ※教科書の番号・略称 ※教科書名 38光村 道徳635 道徳 6 きみが いちばん ひかるとき

██

Ⅰ.編修の基本方針

編修の趣旨

道徳の学習全体を通して,最も大切にすべき ものとして,「命」を位置づけました。自分の 命,他の人の命,草木や動物たちの命,地球 の命,その全てを大切に思うことが究極の目標 であると考えました。 これを端的に表すフレーズ,「みんな 生きて る みんなで 生きてる」を各巻の冒頭に掲 げ,全編を貫きました。 6年 巻頭ページ

「みんな 生きてる みんなで 生きてる」

語り合いたくなる

道徳的価値のよさに気づき,自らの思いや考えを伝え,他者の考えも知りたくなる教科書を目ざしました。

考えたくなる

動きだしたくなる

一人一人が成長し,自らの力を信じ,みんなと力を合わせて動きだしたくなる教科書を目ざしました。 教材の中に引き込まれて思わず自分を重ねながら考えて しまう,考えずにはいられない教科書を目ざしました。

(2)

編修の留意点

.考えたくなる教科書

■ 発達段階を考慮した教材の選定に意を用いました。

高学年の児童は,自分を高めたいという思いや理想を追い求める一方で,自分に自信がもてないなど,夢と現実の違い を意識するようになってきます。そのような時期だからこそ,子どもの悩む姿や,伝記等で知られる先人や,現在,各界で 活躍する人物が,失敗や葛藤を乗り越える姿など,子どもの心を捉える物語教材を選定しました。 →(※1)(※2)

この教科書でしか出会えない作品,作者が子どもの学びを考え書きおろした作品,美しい描きおろしの絵や迫力あ る写真で,子どもたちの感性に訴えます。 →(※3)(※4)

これまで気づかなかったような新しい見方を示唆する教材,視角的に子どもの興味を引く漫画形式の教材,見開き の一枚絵やデータから考える教材など,児童が教材に引き込まれ,考えずにはいられない多様な教材を取り上げま した。 →(※5)(※6) (※1)p.24-25「自分を信じて――鈴木明子」 (※2)p.52-53「みんな,おかしいよ!」 (※3)p.64-65「命の旅」 (※4)p.70-71「コスモスの花」

(3)

2

.語り合いたくなる教科書

■ 無理なく自然に考えを表現できるよう,教材化を工夫しました。

高学年の児童は,自他を客観的に捉え相手の状況を自身に置き換えることができるようになってきます。そこで,教 材本文のその後の展開を想像し,個々に考えたことを話し合ったり,役割演技をしたり見たりすることを通して感じた ことについて議論できるような発問を,随所に盛り込みました。 →(※7)

自分の考えや気持ちを書いたり,道徳的な問題の解決策を考えたりすることで,自分の考えをみんなに伝えたい, みんなの考えも知りたいという思いをもてるように工夫しました。 →(※8)

3

.動きだしたくなる教科書

■ 自分に自信をもち,みんなで力を合わせて行動したくなるようなしかけを盛り込みました。

学んだことを自分で確かめられる「学びの記録」に,学んだことや自分の心の変化を自由に書き留め振り返ること ができるページを設け,自分に自信をもち,行動につなげる素地が育まれるようにしました。 →(※9)

児童一人一人の成長がクラス全体の変容につながることを願って,身近な人々と協力し助け合うことや,集団や社 会のきまりを守ることなど,高学年の児童に特に育んでほしい道徳性については,該当する内容項目を重点的に取り 上げ,多角的に考えられるように工夫しました。

各教材には「つなげよう」というコーナーを設け,道徳で学んだことが,1時間の授業で閉じてしまわないよう,次の 行動につなげられるようなヒントとなる投げかけを示しました。前に学んだ同じ内容項目についての振り返りもできる ように配慮しています。また,他教科の学習や学校行事へのつながりなども示し,児童の「動きだしたくなる」気持 ちを引き出せるよう配慮しました。 →(※10)(※11) (※9)p.38-39「学びの記録」 (※10)p.51 「子ども会のキャンプ」 (※11)p.163 「私には夢がある」 (※8) p.88-89「六年生の責任って?」 (※7)p.126-127「どうすればいいの?」

(4)

██

Ⅱ.対照表

[第6学年] 図書の構成・内容 特に意を用いた点や特色 該当箇所 巻頭詩 これから始まる道徳の時間に期待と希望をもって取り組んでいくことができるように,巻頭に児童へのメッセージとなる詩を掲載した。【第一号】 見返し-p.1 道徳の時間は 道徳の時間に行うさまざまな活動や学びを紹介する中で,疑問を追求していく態度や,他者を尊重しながら意見を交流すること,自分自身を見つめることの重要性を感じることができるようなページを設けた。【第一号】 p.4-5 四月 五月 学習 1  まどさんからの手紙   ――こどもたちへ さまざまなことに全力で挑戦し,未来に向かって夢をもって歩んでいけるような豊かな情操を培える教材として,まど・みちおさんが子どもたちへ書いた手紙を大胆なイラストと共に掲載した。【第一号】 p.6-14 2  世界人権宣言から学ぼう 「世界人権宣言」の全文を掲載し,自他の権利を尊重しながら考えられる教材を設けた。【第三号】 p.15-20 3  自分を信じて――鈴木明子 体調を崩しながらも,オリンピックを目ざしたフィギュアスケーター・鈴木明子さんの姿を通して,物事をあきらめず,自分自身の能力を伸ばすことの大切さについて考えられる教材を設けた。【第二号】 p.21-25 4  ぬくもり 自信をもてない主人公が,友達のアドバイスを受けて自分のよいところに気づき,長所を伸ばそうとする児童の物語を通して,自分の価値について考えられる教材を設けた。【第二号】 p.26-29 5  なれなかったリレーの選手 不規則な生活により,リレーの選手になれなかった児童の物語を通して,自主及び自律の大切さに気づかせる教材を設けた。【第二号】 p.30-33 6  「すんまへん」でいい 社会生活を営むうえで,真摯な態度や真心のこもった挨拶は欠くことができない。日々の生活を振り返って,時と場に応じた挨拶について考えられる教材を設けた。【第二号】 p.34-37 学びの記録 る書き込み欄と,4月~5月の学習のまとめとしての書き込み欄があるページを設けた。【第二号】 学習した道徳的価値や,それに関連した自分自身のことを振り返り,自己評価ができるよう,1時間ごとの学習を振り返 p.38-39 六月 九月 学習 7 ここを走れば 危篤の祖父のもとへ向かうときでさえ,交通規則を守る父親の姿を見つめる児童の物語を通して,規則を守ることの大切さとその意味について考えられる教材を設けた。【第三号】 p.40-43 8 マイルール について考えられる教材を設けた。【第二号】公共の交通機関で自分で決めたルールに従って行動する児童の姿を通して,自律的に判断し実行することの清々しさ p.44-47 9 子ども会のキャンプ 集団生活の中で班長としての役割を果たそうとする児童の物語を通して,自分の責任を果たすことの大切さを考え,将来社会に参画し,その発展に寄与しようとする態度を養う教材を設けた。【第三号】 p.48-51 10 みんな,おかしいよ! 友達との関わりの中で,自分の考えや思いの伝え方について悩む児童の物語を通して,互いの違いを認め合い,他者を尊重する態度の大切さについて考えられる教材を設けた。【第三号】 p.52-56 [環境について考えるユニット] 11 海のゆりかご――アマモの再生 12 命の旅   持続可能な社会とは?/夏休みに調べてみよう 環境の保全に寄与する態度を養える教材,複数の写真と共に命のつながりについて考えられる教材,持続可能な社 会について学べるコラムを通して,環境について考えられるユニットを設けた。また,夏休みの調べ学習に役立てら れるコーナーを設けた。【第四号】 p.57-69 [いじめについて考えるユニット] 13 コスモスの花/14 泣き虫   いじめについて考え続けよう 本当の友達とは何かについて考えることができる教材,いじめを許さない心をもつことの大切さについて考えることが できる教材,高橋みなみさんからのメッセージを掲載したコラム通して,いじめ問題について考えることができるユニッ トを設けた。【第三号】 p.70-82 15 今度は,ぼくの番 病気休養の先生に宛てて手紙を書くことを決めた主人公の物語を通して,相手の立場に立った思いやりの在り方について考えることができる教材を設けた。【第三号】 p.83-87 16 六年生の責任って? 最高学年として,よりよい学校にしていくために必要なことは何かを考える児童の物語を通して,将来,主体的に社会の発展に寄与する大切さについて考えられる教材を設けた。【第三号】 p.88-91 学びの記録 学習した道徳的価値や,それに関連した自分自身のことを振り返り,自己評価ができるよう,1時間ごとの学習を振り返る書き込み欄と,6月~9月の学習のまとめとしての書き込み欄があるページを設けた。【第二号】 p.92-93 十月 学習 17 日本植物分類学の父   ――牧野富太郎 植物の研究に邁進した牧野富太郎の伝記を通して,物事を探究する心をもつことのすばらしさを感じられる教材を設けた。【第一号】 p.94-97 18 小川笙船 さについて考えられる教材を設けた。【第二号】人々の命を救うため,療養所の設立・運営に尽力した小川笙船の伝記を通して,努力して物事をやり抜くことの大切 p.98-101 19 「働く」ってどういうこと? 一枚絵でさまざまな職業に就く人々の姿を喚起するとともに,働く人のエピソードとアンケート調査を通して,働くことに対して考えを深められる教材を設けた。【第二号】 p.102-106 20 ようこそ,菅島へ! 自分の郷土を誇りをもってガイドする児童たちの取り組みを通して,郷土や自分が住んでいる地域のよさについて理解を深められる教材を設けた。【第五号】 p.107-111 なんだろう なんだろう 「自分って何だろう」というテーマについて,作者と問答をしながら,イラストと共に楽しく考えられるページを設けた。【第一号】 p.112-113 21 ロレンゾの友達 幼なじみの悪いうわさを聞き,どうするべきか悩む登場人物たちの物語を通して,友情について考えることができる教材を設けた。【第三号】 p.114-119 22 手品師 ことについて考えられる教材を設けた。【第三号】大舞台での活躍よりも幼い子どもと交わした約束を守ることを選んだ手品師の物語を通して,自分の心に誠実に生きる p.120-124 23 どうすればいいの? 友達との関わりの中で,友達を許すことができない児童の物語を通して,広い心で相手の過ちを受け止めることの大切さについて考えられる教材を設けた。【第三号】 p.125-128 24 マザー = テレサ 貧しい人々に対し慈愛の手を差しのべ続けたマザー=テレサの姿を通して,畏敬の念を深めることができる教材を設けた。【第一号】 p.129-133 25 命のつながり 過去から現在へと綿々とつながってきた命の存在を知ることを通して,命は自分一人だけのものではないと感じることができる教材を設けた。【第五号】 p.134-137 [国際理解について考えるユニット] 26 五十五年目の恩返し 27 ブータンに日本の農業を   国際親善――私たちにできること/冬休みに調べてみよう 支え合い助け合おうとする人々の善意に対して感謝する心について考えられる教材,国際親善の根底に流れる相手 を理解しようとする心について考えられる教材,国際親善の取り組みを紹介したコラムを通して,国際理解について考 えられるユニットを設けた。また,冬休みの調べ学習に役立てられるコーナーを設けた。【第一号】【第四号】 p.138-149 学びの記録 学習した道徳的価値や,それに関連した自分自身のことを振り返り,自己評価ができるよう,1時間ごとの学習を振り返る書き込み欄と,10月~12月の学習のまとめとしての書き込み欄があるページを設けた。【第二号】 p.150-151 一月 学習 [情報モラルについて考えるユニット] 28 気に入らなかった写真   インターネット上の権利 インターネットを利用する際,自律的に判断することの大切さについて漫画形式で考えられる教材,他者の権利を守る ことの大切さを考えられるコラムを通して,インターネットを活用するうえで気をつけなければならないことについて考え られるユニットを設けた。【第二号】 p.152-158 [福祉・共生について考えるユニット] 29 私には夢がある 30 エルトゥールル号――友好の始まり   差別のない社会を目ざす 差別や偏見のない社会づくりについてキング牧師の活動から考えられる教材,他国への理解を深め人々と支え合うこ との大切さを考えられる教材,データを基に差別のない社会について考えられるコラムを通して,福祉・共生について 考えられるユニットを設けた。【第三号】【第四号】 p.159-171 31 おじいちゃんとの約束 祖父の死をきっかけに命を見つめる児童の姿を通して,かけがえのない命をどう生きるかについて考えることができる教材を設けた。【第四号】 p.172-176 32 最後のおくり物 主人公が受けた親切を通して,心からの思いやりや親切とは,どんなものか考えられる教材を設けた。【第三号】 p.177-182 33 ぼくの名前呼んで じることができる教材を設けた。【第三号】障がいをもつ両親に自分の名を呼んでほしいと願う主人公の物語を通して,社会の最小単位である家族のきずなを感 p.183-187 34 「ありがとう」の気持ちを伝える データや児童作文を通して,感謝の気持ちを伝えることの意味について考えられる教材を設けた。【第三号】 p.188-191 35 一さいから百さいの夢 中学校への進学前に夢をもって歩み続けることができるように,さまざまな年齢の人が書いた夢を掲載した教材を設けた。【第一号】 p.192-197 学びの記録 る書き込み欄と,1月~3月の学習のまとめとしての書き込み欄があるページを設けた。【第二号】 学習した道徳的価値や,それに関連した自分自身のことを振り返り,自己評価ができるよう,1時間ごとの学習を振り返 p.198-199

(5)

██

Ⅲ.上記の記載事項以外に特に意を用いた点や特色

1█ 全ての児童にとって使いやすく,分かりやすく [特別支援教育への配慮]

教科書全体において,色覚特性や特別支援教育の観点から,専門家による校閲を受け,全ての人が使いやすい ユニバーサルデザインの観点に立った編修とデザインを心がけました。 [学習上の配慮]

文字について

文字の大きさは,発達段階,教材の内容によって,十分に配慮しました。

文字の書体は,本文は原則として書き文字に近い教科書体活字を用いました。

表記について

第2〜6学年について,当該学年の配当漢字には全て振り仮名を付しました。

読みの負担を軽減するため,熟語の混ぜ書きを極力避けました。そのため,当該学年より上の配当漢字が掲出 される場合には,その全ての漢字に,振り仮名を付しました。

仕様について

小学生の手に持ちやすいB5判としました。

本文用紙は,軽くて裏写りしにくく,環境に配慮した紙を採用しました。

レイアウトについては,本文と挿絵の配置など読みやすさを最優先としながら,めりはりのある紙面構成にしました。 [人権上の配慮]

教科書全般にわたって,教材や挿絵に登場する人物や執筆者について,性別による偏りがないようにしました。ま た,人種・身体的特徴などについても多様性に意を用いるとともに,人権に配慮した記述をしました。 2█ 今日的な課題について,考えを深めていけるように [「いじめ問題」について]

第6学年では,現在活躍する著名人が,「いじめをしているあなた」「いじめをそばで見ているあなた」「いじめられている あなた」に向けて発信したメッセージを取り上げ,「いじめを許さない心」が育めるように配慮しました。 →(※12)

全学年を通して,さまざまな内容項目から「いじめ問題」に結び付く教材と,コラムを合わせてユニットとして設定し, 「いじめ」をしない,させない,見過ごさない力が系統的に育成できるように工夫しました。 [情報モラルについて]

第6学年では,情報機器を扱う際に侵害されやすい権利を紹介し, 自他の権利の尊重に思い至れるような内容を取り上げました。情報 モラルについて,自分自身や友達だけでなく,社会的な範囲にまで目 を向けられるよう配慮しました。 →(※13)

全学年を通して,情報モラルの内容を扱ったコラムを教材と組み合わ せた「ユニット」として設定し,道徳科の特質を踏まえたうえで,情 報モラルに関して深く考えることができるように工夫しました。 [地域や伝統を大切に]

さまざまな地域の題材や日本の伝統を取り扱った教材を,全学年に 掲載しました。自分とは関わりのない地域の事例の場合でも,自分の 住む地域につなげられるように学習のてびきを工夫しました。さらに, 第3学年以上には,日本各地の伝統文化を紹介した付録を設け,第 6学年では,日本のいろいろな地域で取り組みが行われている「町 おこし」について取り上げました。 →(※14) (※14) p.204-205 「日本の 『町おこし』」 (※12) p.81-82 「いじめについて 考え続けよう」 (※13) p.157-158 「インターネット 上の権利」

(6)

編 修 趣 意 書

学習指導要領との対照表,配当授業時数

※受理番号 学校 教科 種目 学年 28-185 小学校 道徳科 道徳 第6学年 ※発行者の番号・略称 ※教科書の番号・略称 ※教科書名 38光村 道徳635 道徳 6 きみが いちばん ひかるとき

██

Ⅰ.編修上特に意を用いた点や特色

構造上の特徴

1█ 一年間の道徳の学びの流れ ○道徳の授業開き 学年の冒頭には,児童が,書いたり読んだり演じたりする活動に取 り組みながら,主体的に考え,話し合うことが道徳の授業であるこ とを示す,「道徳の時間は」を設け,「考える道徳」「議論する道 徳」の具現化を図りました。道徳で学んだことは,他教科や日々の 生活と結び付くものであるという道徳の授業の本質を児童がつか めるよう,紙面を工夫しました。 ○「学習のまとまり」 学校生活の実態と,それに伴う児童の一年の成長を考慮して,一年間を四つのまとまりに分けました。 まとまりを分かりやすくするために,形と色で識別できるマークをそれぞれに付しました。 4・5月 新しい学級に慣れ親しみながら,自己を見つめる学習のまとまり  6~9月 学級づくりを中心に,友達などの他者との関わりを見つめる学習のまとまり 10~12月 学級の醸成の中で,成長する自分と向き合い,より深く自己を見つめる学習のまとまり 1~3月 進級に向け,さらに広く深く人や社会との関わりを見つめる学習のまとまり p.4-5「道徳の時間は」 授業開 自己 を 見 つ め る ( A の 視点 に 重点) 記録 他者 と の 関 わ り を 見 つ め る ( B の 視点 に 重点) 記録 よ り 広 く 人や 社会 と の 関 わ り に つ い て 考 え る ( C の 視点 に 重点) 記録 成長 す る 自己 と 向 き 合 う ( A の 視点 に 重点) 記録 1~3月 10〜12月 6〜9月 4・5月 ﹂を

(7)

○教材とコラムを組み合わせた「ユニット」 物事を多面的・多角的に考えることができるよう,年間に5か所,教材とコラムを組み合わせた「ユニット」を設けまし た。コラムには,現代的な課題について考えられる内容を取り上げ,「ユニット」を通して,子どもたちが現代的な課題 にふれ,自己の生き方についての考えを深められるよう配慮しました。 ○「学びの記録」 「学習のまとまり」の区切り目の4か所に,「学びの記録」を設けました。児童 が,毎時間の学びの記録をつけるとともに,「学習のまとまり」の区切りごとに, そこまでの自分の学びの変化や成長をいつでも振り返ることができるように構 成しました。児童の自己評価の記録を通して,教師が長期的に児童の成長 を見取れるように配慮しています。 2█ 1時間の授業をイメージしやすい教材構成 ○授業への誘い→教材冒頭の問いかけ(※1) 第2~6学年では,教材の冒頭でキャラクターから児童への問いかけを示しました。児童と,教材を通して学ぶ道徳的 価値とを結び付ける役割を果たします。キャラクターが問いかけることで,児童が無理なく学習に入ることができるよう 工夫しました。 p.138-139 「五十五年目の恩返し」 p.144-145 「ブータンに日本の農業を」 p.148-149「世界とつながる  国際親善――私たちにできること」 p.38-39「学びの記録」 <国際理解のユニット> コラム 教材② 教材① 教材 (「 お じ い ち ゃ ん と の 約束 」) 他教科の学びや 日々の生活へ めあての確認・問いに沿って,考えを深める 導入 ( ※1) ( ※2) ( ※3) めあて

(8)

○学びのめあてを自覚し,主体的に考える→学習のてびき「考えよう」(※2) 児童が,教材を通して何を学ぶのかをはっきりと意識することができるよう,太字で学びのめあてを示しました。また,め あてに沿って,次のように発問を構成しました。  ①教材の内容について,児童が同じ共通理解に立つための問い  ②道徳的な価値に迫るための中心的な問い  ③道徳的価値を自分や日々の生活に結び付けたり,問題を解決するためにはどうすればよいかを考えたりする問い  これらの問いについて,児童が主体的に考えられるよう,話し合ったり,書いたり,演じたりする言語活動を位置づけま した。 ○道徳の学びを広げ,深める→学習のてびき「つなげよう」(※3) 第2~6学年では,キャラクターの呼びかけによって,道徳の時間の学びが,次の行動につながるようにしました。他教 科で学習する内容との関連付け,特別活動との関連付け,関連する内容をもつ図書の紹介,日常生活への意識づけ などを通して,計画的,発展的な学習ができるように配慮しました。 3█ 学びの深まりとつながりを意識した内容項目の配列 1時間1時間の学びが有機的に結び付くよう,内容項目間の関連に考慮し,指導の順序を意識した配列を工夫しました。 例えば,9月は, 規則の尊重 ▶ 善悪の判断,自律,自由と責任よりよい学校生活,集団生活の充実相互理解,寛容 …… という内容項目の配列となっています。これは,規則を守る大切さについて考えを深めたうえで,自律的な生き方につい て学び,さらに一人一人が自律的で責任ある行動とはどのようなものなのかということについて考えを深めた後,集団で 生活することの大切さ,また互いに理解し合うことの大切さについて考えるという,必然性をもった内容項目の配列を意 識しています。

教材化の配慮と工夫

○発達段階に即した内容構成の重点化 全学年を通して,特に「生命を大切にする心」の育成に重点を置き,「生命 の尊さ」に関する教材を三つずつ掲載しました。さらに,全学年に,生命誌 研究者・中村桂子さんによる「生命の尊さ」に関する書きおろし教材を掲載 しました。発達段階に即して,「命」についての学びが深められます。 また,第5・6学年の重点事項である「相互理解、寛容」「規則の尊重」「よ りよい学校生活,集団生活の充実」に関する教材を学年二つずつ,「伝統と 文化の尊重,国や郷土を愛する態度」「国際理解,国際親善」に関する教材 は二学年合わせて三つとし,児童の実態に即し,児童が自分事として考えられ るような題材で,教材を構成しました。 ○児童の興味を引き出す工夫 ▶ 「なんだろう なんだろう」 第3学年以上に,「うそってなんだろう」「友達ってなんだろう」「生きる幸 せってなんだろう」「自分ってなんだろう」というテーマを設け,それぞれの テーマについて,作者(ヨシタケシンスケさん)と問答ができるようなページ を設けました。複数の道徳的価値が含まれた内容として,授業の時間以外 p.134-135「命のつながり」 <生命の尊さ>

(9)

▶家庭や地域とのつながり ・長期休み前に配した「環境」「国際理解」を扱ったコラムの中で,「夏休みに調べてみよう」「冬休みに調べてみ よう」というコーナーを配しました。道徳で学んだことが,長期休みの間に自主的な学びや家庭での話し合いへつ なげられるような話題を提示しました。 ・第3学年以上の巻末付録「日本に伝わる『○○』」で,日本各地の伝統文化や新たな文化を創造しようという取り 組みを紹介しました。「伝統と文化の尊重,国や郷土を愛する態度」を扱った本教材の内容とも関連させています ので,補助資料として扱うことも可能です。 ▶ 「あなたへのメッセージ」(巻末付録) 第3学年以上に,現在,各分野で活躍している人物から,児童に向けた メッセージを掲載しました。 3年 内村航平(体操選手)/中川李枝子(児童文学者) 4年 吉田沙保里(レスリング選手)/さかなクン(魚類学者) 5年 辻井伸行(ピアニスト)/滝川クリステル(アナウンサー) 6年 田中真弓(声優,俳優)/山中伸弥(幹細胞生物学者) ▶よりよい対人関係を築くための技能(巻末付録) 全学年に,道徳的行為に関する体験的な学習として,人とよりよい関係を築 くための能力を培えるような取り組みを提示しました。第6学年では,人に 対する言い方について,知っておきたい「こつ」を具体的に示しました。 関連する本教材のページを示したので,連動して活用することもできますし, また,年間を通して,随時学級活動の時間に取り組むこともできます。さら に,特別支援の観点からも,一人一人の個性に配慮しながら,誰もが気持 ちよく集団生活を営むために身につけてほしい基本的な内容を取り上げま した。 ▶ 「私たちの学ぶ世界」(巻末付録) 一年間に学ぶ道徳の内容が,どのような広がりをもって,自分と実際の世 界とをつないでいるのかを見渡せるページを設けました。道徳の学びは, 一つ一つ独立したものではなく,それらは関連しながら自分と世界をつない でいるのだということを,視覚的に実感できるよう工夫しました。 ○内容項目の可視化 各教材とA~Dの視点や内容項目との関係を,指導者に分かりやすく明示しました。 教材の冒頭には, A=  B=  C=  D= のマークと主題を提示しています。 また,巻末には,全教材と内容項目や主題等が俯瞰できる一覧を掲示しました。併 せて,「現代的な課題等との関わり」「他教科・領域との関わり」についても分か りやすく示しています。 p.206-207「私たちの学ぶ世界」 p.200「あなたへのメッセージ」 p.202-203「おたがいがここちよくなる 話し方を身につけよう!」

(10)

██

Ⅱ.対照表

[第6学年] 図書の構成・内容 学習指導要領の内容 該当箇所 配当時数 視点 内容項目 自分自身 集団 社会 生命 自然、 崇高 巻頭詩 見返し-p.1 道徳の時間は p.4-5 四月 五月 学習 1 まどさんからの手紙――こどもたちへ ○ (22)よりよく生きる喜び p.6-14 1 2 世界人権宣言から学ぼう ○ (12)規則の尊重 p.15-20 1 3 自分を信じて――鈴木明子 ○  (5)希望と勇気,努力と強い意志 p.21-25 1 4 ぬくもり ○  (4)個性の伸長 p.26-29 1 5 なれなかったリレーの選手 ○  (3)節度,節制 p.30-33 1 6 「すんまへん」でいい ○  (9)礼儀 p.34-37 1 学びの記録 p.38-39 六月 九月 学習 7 ここを走れば ○ (12)規則の尊重 p.40-43 1 8 マイルール ○  (1)善悪の判断,自律,自由と責任 p.44-47 1 9 子ども会のキャンプ ○ (16)よりよい学校生活,集団生活の充実 p.48-51 1 10 みんな,おかしいよ! ○ (11)相互理解,寛容 p.52-56 1 11 海のゆりかご――アマモの再生 ○ (20)自然愛護 p.57-61 1 12 命の旅 ○ (19)生命の尊さ p.62-67 1 • 持続可能な社会とは? ○ (20)自然愛護 p.68-69 13 コスモスの花 ○ (10)友情,信頼 p.70-74 1 14 泣き虫 ○ (13)公正,公平,社会正義 p.75-80 1 • いじめについて考え続けよう ○ (13)公正,公平,社会正義 p.81-82 15 今度は,ぼくの番 ○  (7)親切,思いやり p.83-87 1 16 六年生の責任って? ○ (16)よりよい学校生活,集団生活の充実 p.88-91 1 学びの記録 p.92-93 十月 学習 17 日本植物分類学の父――牧野富太郎 ○  (6)真理の探究 p.94-97 1 18 小川笙船 ○  (5)希望と勇気,努力と強い意志 p.98-101 1 19 「働く」ってどういうこと? ○ (14)勤労,公共の精神 p.102-106 1 20 ようこそ,菅島へ! ○ (17)伝統と文化の尊重,国や郷土を愛する態度 p.107-111 1 • なんだろう なんだろう p.112-113 21 ロレンゾの友達 ○ (10)友情,信頼 p.114-119 1 22 手品師 ○  (2)正直,誠実 p.120-124 1 23 どうすればいいの? ○ (11)相互理解,寛容 p.125-128 1 24 マザー = テレサ ○ (21)感動,畏敬の念 p.129-133 1 25 命のつながり ○ (19)生命の尊さ p.134-137 1 26 五十五年目の恩返し ○  (8)感謝 p.138-142 1 27 ブータンに日本の農業を ○ (18)国際理解,国際親善 p.143-147 1 • 国際親善――私たちにできること ○ (18)国際理解,国際親善 p.148-149 学びの記録 p.150-151 一月 学習 28 気に入らなかった写真 ○  (1)善悪の判断,自律,自由と責任 p.152-156 1 • インターネット上の権利 ○  (1)善悪の判断,自律,自由と責任 p.157-158 29 私には夢がある ○ (13)公正,公平,社会正義 p.159-163 1 30 エルトゥールル号――友好の始まり ○ (18)国際理解,国際親善 p.164-169 1 • 差別のない社会を目ざす ○ (13)公正,公平,社会正義 p.170-171 31 おじいちゃんとの約束 ○ (19)生命の尊さ p.172-176 1 32 最後のおくり物 ○  (7)親切,思いやり p.177-182 1 33 ぼくの名前呼んで ○ (15)家族愛,家庭生活の充実 p.183-187 1 34 「ありがとう」の気持ちを伝える ○  (8)感謝 p.188-191 1 35 一さいから百さいの夢 ○ (22)よりよく生きる喜び p.192-197 1 学びの記録 p.198-199

参照

関連したドキュメント

 大正期の詩壇の一つの特色は,民衆詩派の活 躍にあった。福田正夫・白鳥省吾らの民衆詩派

 □ 同意する       □ 同意しない (該当箇所に☑ をしてください).  □ 同意する       □ 同意しない

《サブリース住宅原賃貸借標準契約書 作成にあたっての注意点》

小学校学習指導要領より 第4学年 B 生命・地球 (4)月と星

2:入口灯など必要最小限の箇所が点灯 1:2に加え、一部照明設備が点灯 0:ほとんどの照明設備が点灯

2:入口灯など必要最小限の箇所が点灯 1:2に加え、一部照明設備が点灯 0:ほとんどの照明設備が点灯

(a) ケースは、特定の物品を収納するために特に製作しも

「都民ファーストでつくる「新しい東京」~2020年に向けた実行プラン~」(平成 28年12月 東京都)では、「3つのシティ(セーフ