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JATO Dynamics The future of the car industry as WLTP bites November 2017 Alessandro Paolucci, Head of Service Innovation, Europe, JATO Dynamics

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JATO Dynamics

The future of the

car industry as

WLTP bites

November 2017

Alessandro Paolucci, Head of Service Innovation,

Europe, JATO Dynamics

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Where is the

automotive industry

heading amidst

more stringent

emissions

targets?

The Future of the Car Industry as WLTP Bites

The WLTP Microscope

A Complex Future

The End of the Road for Internal Combustion?

The Diesel Issue

The Long Road to Electric Vehicles

The 48 Volt Jolt

Preparing for the Future

欧州の自動車産業では、NEDC に変わる新たな排出ガス・燃費の試験方法である WLTP(the Worldwide Harmonized Light Vehicle Testing Procedure)が、注目を集めてきており、その 具体的な内容や影響(例えば、既に生産されている車両への対応や、NEDC による測定値との差 異の程度等)についての動向をうかがっている。 しかし、自動車産業は WLTP のみに注目すべきではない。昨今では、各国、ヨーロッパ、そしてグロ ーバルの政策立案者が、大気汚染物質の排出量を減らすための様々な規制法案を通過させてい る。WLTP の導入は、それらの排出ガス削減に向けての活動のうちの一つに過ぎない。WLTP はそ の導入の影響により、自動車の動力機関にイノベーションを起こすきっかけになるかもしれないが、そ れ自体はただの試験方法に過ぎない。 よって自動車産業は「WLTP にどのように適用するか」を考えるのではなく、「次の 30~40 年で要求 される排出量削減に対してどう準備ができるか」という問いに対する回答を持つことが必要になる。 この Whitepaper は、WLTP への移行による影響、様々な排出規制に適合するために自動車産業 が短期、中期的に考えうる技術や電気自動車へのシフトの実現性について論じる。 2020 2021 2030 2035 2040 2050 イギリスの Oxford が CO2排出量加重平均

Target to get the EV の保有量が増えるこ いくつかのリサーチにて欧 イギリスとフランスで EU は全ての温室効果 世界初のゼロエミッショ 値の目標を 95g/km とによる 電力需要が UK 州にて販売される全ての ディーゼル車の販売が ガスをこの時点までに

ンゾーンに に では Hinkley Point C 新車が電動化されると 禁止される 1990 年比で 80 -

の許容量を超える 予想 95%削減を目差す

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1 http://www.jato.com/wp-content/uploads/2017/07/JATO-WLTP-Whitepaper-The-Impact-on-Tax-and-Car-Design.pdf

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The

WLTP

Microscope

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Preparing for the Future JATO は WLTP の測定方法における CO2 排出量の加重平均を 95g/km 以下にする EU 2021 規制を遵守することは、自動車メーカーにとって非常に困難であると分析している。なぜな ら EU 2021 規制は、測定方法として NEDC を利用することを前提に作られたものだからである。 現実により近い WLTP が 2017 年 9 月から導入されたことにより、排出ガスの測定値はより高 くなるだろう。 我々が以前のレポート1で論じたように、Co2 排出量の数値の増加は、自動車メーカーと消費者の 関係に影響を及ぼす可能性がある。それは、EU 内の多くの国で施行されている現行の税法を考慮 すると、CO2 の排出量目標値に適合できなければ、価格の上昇は避けられないためである。さらに 自動車メーカーに対しての罰金が課される可能性もある。JATO のデータは、WLTP での測定方法 による値が NEDC での測定よりも明確に増加しているということを示している。下記に一部の車両の NEDC と WLTP(NEDC correlated value)のデータの比較を示しているが、いずれも CO2 排出 量の測定値が増加している。

自動車産業は転換期を迎えている。自動車メーカーは現在のバリューチェーンや顧客満足を維持しな がら CO2 排出量を削減する方法を必要としている。顧客は、現在所有する車と同等以上の出力や トルクを望んでおり、それに伴う CO2 排出量の増加は、各種の規制を考慮すれば避けなければならな いからである。

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Preparing for the Future WLTP の測定の導入は、測定プロセスの改善に効果がある一方で、排出ガス削減規制の一つの要素 である。自動車産業における排出ガス規制の強化は、欧州が先行して、この数年でより厳しくなることが 予測される。2015 年 9 月に導入された EURO6 指令では、明確な排出ガス/物質の削減目標があり、 その中には窒素酸化物 (NOx) 、一酸化炭素 (CO) 、炭化水素 (THC、NMHC) および粒子状物 質 (PM) が含まれている。最新の規制である EU6d temp や EU6d は、再び全ての量産車に適用さ れており、包括的に汚染物質を減少させることや燃費改善、CO2 排出量を低下することを目的としてい る。

これらの取り組みは NEDC 下での平均 Co2 排出量 95g/km に貢献するだろう。EU は 2050 年まで に全ての温室効果ガスを 80%-95%削減を目指しており、これは紛れもなく自動車産業に影響を与え る可能性がある。EURO6 は今後も発展が続くと良そうされ、各国政府は排出ガスを抑制するためのより 厳しい規制を導入することは明らかである。最近では、10 月に EU の 7 ヶ国が自動車からの炭素排出 量の規制を強めるように EU Commission に働きかけた2。これは EU Commission が、クレジット制 度に係る CO2 排出量目標値をより厳しく設定し、自動車メーカーに対しゼロエミッション車の導入を促 す事を期待しての動きである。 既にフランスやイギリスを含む複数の市場で、内燃機関の自動車の販売を次の 20-30 年で禁止する 施策がアナウンスされている。また、地域レベルでもイギリスの Oxford が 2020 年に内燃機関エンジ ンの販売を禁止し、世界で始めてのゼロエミッションゾーンとなること表明している。このように社会全体 が排出ガスに反する潮流を見せているため、自動車メーカーは、短期的にも長期的にもそれに対応す るための策を講じなくてはならないだろう。 2 https://www.reuters.com/article/us-eu-autos-carbon/countries-urge-eu-to-cut-cars-co2-emissions-by-more-than-planned-idUSKBN1CW1AC Page 4

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Preparing for the Future 増加する規制や複雑性が待つ未来に自動車産業が直面する中で、エンジンデザインに対する現 在のアプローチがそれに通用するかどうかに疑問を持つ事は妥当である。JATO の分析では、現 在欧州全体で登録されている内燃機関を搭載している自動車のうち 92%が、NEDC での CO2 排出量の値が 95g/km を超えている。つまり現在のエンジンデザインに著しい進歩がなけ れば、内燃機関エンジンの漸進的な改善効果は徐々に低下するため、内燃機関エンジンを搭 載する自動車がこの数年でこの目標値を達成することは困難であると言えるだろう。 自動車産業は、前世紀から主要な原動機であるこの内燃機関を幅広く作り続けてきた。しかし、 内燃機関エンジン車の 92%が目標値を超えている現状を鑑みれば、直ぐにでも実行に移せるエ ンジンデザインの変革が必要とされるだろう。 現在の欧州市場で販売されている車種に注目すると、SUV が全セグメントで最も成長している セグメントである。そして、その SUV は一般的にハッチバックやセダンよりも自動車重量が重く、空 気抵抗改善の効果がより少ない。つまり、自動車メーカーは、原動機やトランスミッション等のパワ ートレインの改善で排出ガスの目標値を達成することを求められることになる。

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Diesel Issue

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Preparing for the Future ディーゼルエンジンの評価はここ数年で著しく下落した。この状況は、各方面で”death of diesel”と呼ばれており、各国政府もその評価を受け入れており、例えばフランスやイギリスは 2040 年までにディーゼル車の販売を禁止することを表明した。 しかしそういった理由だけでパワートレインとしてのディーゼルエンジンを無視することは、この複雑なト ピックを議論する上であまりにも浅薄である。 ディーゼルの評判は低下しているが、ディーゼルエンジンは伝統的なガソリンエンジンと比較し、より多 くの出力とトルクを低い CO2 排出量で実現できている。現在、ディーゼルエンジンの平均出力と CO2 排出量は 142HP で 115g/km であるがガソリン車は、123HP で 122g/km である。しか し今後要求される排出ガス削減に適用するためのディーゼル車の開発には、ガソリン車よりも多くの 投資が必要になる。 但し、自動車産業はこの状況を理解しており、ここ数年よりクリーンなガソリンエンジンの開発に力を 注いでいる。結果として空燃比制御や排ガス浄化触媒のような排ガスコントロールシステムが考案 されている。これら技術の費用は低減しており、現在では比較的安価で利用可能になっている。対 照的にディーゼルの排出ガスを削減するために必要なエアマネジメント、燃料噴射、排ガスコントロ ールなどの機能は複雑で、大きな投資が必要となる。 排出ガスにおける規制は複雑である。代替となるような推進システムの開発が短期的に行われない のであれば、PM や NOx の減少させるためのディーゼル車の販売規制は CO2 排出量に少なから ず影響を与えるだろう。

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Preparing for the Future 近年の排出ガス低減に対する注目度の高まりにより、自動車の電動化にスポット ライトが浴びている。 複数のリサーチでは、2035 年にはヨーロッパで売られる自動車は全て電動化されると予測されてい る3。長期的な視点に立てば、自動車メーカーが電気自動車の開発に莫大な投資を行う事は理 にかなっている。例えばフォルクスワーゲンは最近 700 億ユーロを投資するとアナウンスしている。しか し、現在のまだ十分ではない電気自動車の普及率が急激に高まるとするならば、それを支えるイン フラについても考慮することが必要になってくる。ここで、市場は全ての車が電動化することへの準備 ができているのかという疑問がわいてくる。

懸念の一つは電力供給についてである。全ての自動車が電気自動車になるという事は、電力消費 が著しく高まるという事である。イギリスの National Grid によると、電気自動車が普及することによ り、2030 年までには電力需要がイギリス国内最大の発電所の一つである Hinkley Point C の容 量を超える可能性がある。各地域で電力需要の増加に対応するための投資は行われているが(例 えば London では電力系統の増強に 170 億ユーロの投資予定)、電気自動車が作り出す電力 需要の増加に見合う水準に到達するかは不確かである4

EV 導入に必要な充電ステーションのようなインフラも、主な懸念事項である。消費者の間では、EV は航続可能距離が十分でないという認識がある。政府や企業はそれぞれこの航続可能距離不足を 補うための投資を行っている。最近では、Hamburg で EV 用の急速充電器を 600 機導入するこ とがアナウンスされている。また、ガソリンスタンド大手の Shell が UK のガソリンスタンドとしては初めて EV 充電器を設置することを決定したと表明している。これは Shell が今後 EV の普及への対応に 重きを置くという明確なシグナルだといえる。これらの事例は、EV へのシフトを後押しするものではある。 しかし、まだ、全てのドライバーにとって EV は価格面からも入手しづらく、充分なインフラも整っていい ないため、現実的な選択肢になるような状況にはなっていない。

消費者はまだ、EV が、従来の内燃機関を搭載している自動車が持つ利便性の高さを EV が持ち 合わせていない等、その能力を完全には信頼していない。充電に必要な時間や頻度、充電場所の アクセスのしづらさが主な理由としてあげられる。もちろん政府や自動車メーカーはそういった問題を 解決するための取り組みを進めているが、EV に対する消費者のマインドを変えるためには、更なる 前進が必要になるだろう。 EV が非常に大きなポテンシャルを持っている事は明確であり、現在でも EV に係るエリアには様々なイ ノベーションが見られる。そして、長期的に見れば、CO2 排出量の目標値を達成するための解決策と しては確かなものである。但し短期的に見るならば、自動車に関わる各セクターは、消費者の要求に 応えながら CO2 排出量の目標を達成するような方策を見つけ、実行していかなければならない。 3 www.theguardian.com/environment/2017/jul/13/electric-cars-to-account-for-all-new-vehicle-sales-in-europe-by-2035 4 www.weforum.org/agenda/2016/08/can-cities-handle-an-electric-car-boom/ Page 7

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Preparing for the Future JATO の分析では、48V マイルドハイブリッド技術が市場が電気自動車にシフトするまでのつな ぎ技術になるとみている。所謂マイルドハイブリッドに加え、自動車の電源電圧を 48V に高圧 化するこの技術は、従来の内燃機関エンジンから設計や生産、サプライチェーンの再構築など を必要としない。48V マイルドハイブリッドによるソリューションは 3 つの重要なアドバンテージがあ る。 1. Cost-effective solution 48V 車は、今後高くつく問題に対応するためのコスト効率の高い方法である。自動車の電源電圧 を 48V にするために必要なコストは一台あたり 1000 ユーロ以下と見積もられており、より高電圧な ハイブリッドシステムよりも圧倒的にコスト優位である。

2. Fuel consumption is reduced

48V マイルドハイブリッドシステムは、回生ブレーキシステムを利用し電気エネルギーを発生させる 事で、トルクを高め、アイドリングストップを高機能化できる。その結果、内燃機関エンジンの燃費 効率を上げ排出ガスを著しく減少させることにつながる。 3. Additional torque 48V マイルドハイブリッドのソリューションでは、スターターモーターを内燃機関エンジンの働 きをアシストするモーターとしても活用できるため、自動車の加速をより早くすることができる。 これはドライビング性能の向上と排出ガス減少の双方のメリットをもたらす。 48V マイルドハイブリッド車は、従来のストロングハイブリッド車やプラグインハイブリッド車に比べれば、 燃費性能が低く、航続距離は短くなっている。しかし、JATO の分析によれば、この技術は上記の ようなメリットがあることから、短期間で CO2 排出量の目標値 95g/km を達成するための手助け になることは明確である。

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Preparing for the Future ますます排ガス規制が厳しくなる中、自動車産業が CO2 排出量の目標値を達成するためには、比 較的短期的なソリューションが必要である。また、CO2 排出量の測定値は NEDC より WLTP での 測定方法の下で計測した値の方が高くなっている。 WLTP への移行はすでに進んでおり、CO2 排出量の測定値が上昇し、EU 各国でそれに係る税の上昇 が予期されるため、自動車メーカーはバリューチェーンの変更などを検討するなどの影響も出てきている。 我々は、欧州市場で自動車産業が CO2 排出量の加重平均値を 95g/km 以下にするために 2021 年には EV のシェアが 15%になる必要があると分析している。これは現在の EV シェアが 1% だという事実を考慮すれば、非常にチャレンジングであると言える。また、ディーゼル需要の低下による ディーゼル車のラインナップ減少や、SUV セグメントの好調な販売、EV の低成長などの現在のトレン ドを考えると排出ガス目標を達成するためには明確な変革が必要になるだろう。 もし、欧州市場に関わるヨーロッパやその他の地域の自動車産業が CO2 排出量の目標に到達で きないと膨大なペナルティを課せられることになる。近い将来、この産業に劇的な変化が生まれつつあ ることは明らかであり、その未来のために自動車産業に関わるそれぞれが準備を行うことが必要とされ る。

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HIGHBRIDGE ESTATE OXFORD ROAD, UXBRIDGE UB8 1LX, UK enquiries@jato.com www.jato.com

参照

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