ソ連における新技術の価格決定に
ついて
石 津 英 堆 現在進められている経済改革の基本的目標が,社会的生産の効率向上紅おか れているこ.とほよ.く知られている。そしてこうした課題が,経済管理の形態と 方法の抜本的な変革に.よって解決されるものであることもこれまでに指摘され たところである。もちろん,国民経済発展の基礎としての計画が新しい条件で も有効であることに.変りほない。しかし同時紅計画課題の遂行にあたって生産 者の物質的関心に主要な注意が向けられている。この間題の解決が経済改革の 基本原則一社会に.とって利益に.なることは各企業紅とっても利益に.なる柵 を実施紅移すことに大きく依存している。いうまでもなく,計画ほ.社会主義企 業の独立採算蘭Lヒの関心を通じて実現される。このことのみが現実にほ.社会と 企業との間の利害の対立を解消せしめる。 経済改革を行う軋あたっての中心的な問題のひとつとなったのが,技術進歩 の経済的調整形態である。新技術の導入をどのようにして円滑に行うのか。こ. の問題は,過去においては直接的な行政的方法によって行われてきたのである が,改めてその再検討が必要とされるに至った理由はどこにあるのであろうか。 新技術の導入の目的が社会的労働生産力の向上に.あることほ全く明らかであ る。技術進歩が社会の成員の欲望を充足する可能性をもたらすとすれば,改め てなぜ紅∴それを導入すべきであるかを問う必要があるのだろうか。こうした必 要性は,社会全体の利害が個々の生産老の利害と−・致しない場合にのみ発生サ るのである。今日のソ連においてほ技術進歩を促す政策が経済的なテコを通じ て実現されなくてほならない,とみなされるようになった。新しい技術を開発 したり,あるいはそれを採用したりするためには特別の刺戟策が必要なのであ る。国民経済的観点からみて有利な技術が企業の収益を増大させるのであれ ば,明らかに新技術の開発に特別の日原を必要としたり,追加的な奨励策を必 要としたりすることほない。したがって,社会主義経済に関係のない社会と企ソ連における新技術の価格決定について −69一 業との間の利害の対立の解決において:中心的な位置を占めるのほ,価格体系の 改善であって,正しく形成された価格のもとでほ最新の科学技術の成果の利用 は必然的に企業収益の向上をもたらす。 近年ソ連をほじめとする社会主義諸国でほ新技術についての価格決定の方法 論についてさまざまな検討が行われている。そこでの問題の本質は.,新技術に ついての価格にその経済効率をどのように.算入するかの原則に.あるようにみえ る。 技術進歩を促進するにあたって価格がはたす役割ほきわめて大きい。このこ とは誰しも否定しなも1、であろう。ソ連では1965年9月に.おける党中央委員会の 決定にもとづいて,すでに.1967年7月1日からエ業生産物の新卸売価格が導入 されたことはよく知られている。卸売価格の改訂紅おける基本的な課題は,次 の2点に要約されるといってよい。すなわちその第1ほ;価格をできるだけ社会 的必要労働支出に近づけ,すべての標準的に活動している企業に.生産費を償い, 生産フォンドの使用料と企業の奨励フォ・ンドの創設とを保証する最小限の利潤 を与えること。第2にほ競争生産物紅ついて技術進歩を促し,個々の生産部門 に最適な発展率を従守させるように.正しい価格比率を決定することである。も ちろん,標準的に活動している企業をどのように理解するかをめぐって議論が 続いており,また社会と企業との利害の調和をどのように.して実現するか紅つ いても統一・した見解ほない。 ところで,1967年7月1日に実施された固定卸売価格ほ,新生産物の現行の 価格決定制度を廃止するものでほない。新生産物の価格決定は,通常の計画的 な価格形成過程の主要な内容をなしている。このような経済的に根拠のある価 格の計画化は,社会的および個人的なさまざまの欲望を完全に充足するように 諸資源をもっとも経済的に.利用するのを促進する上で重要な役割をもってい る。原則として技術進歩と関連した新生産物の出現ほ,そのあらわれでありま た結果である。そのために新生産物の価格決定ほ,技術進歩を反映しそれを促 進するものでなくてほならない。 現行の計画的価格形成の過程がもつ特徴ほ,価格の全般的な改訂とは異な り,歴史的に形成された価格体系の枠内でこの過轟を改善すること紅ある。類 似生産物ないしは代特可能な生産物の現行価格を考慮することなしに,現行価
香川大学経済学部 研究年報 8 J−96β ・− 70一− 格が構成された原則とは別の原則によって新生産物の価格と決定することはで きない。新生産物の価格決定紅さいして考慮すべきこうした事情が,理論的に. 検討される計画的な価格形成の科学的根拠を具体化するさいに制限をかくすの である。こうした事実に.もかかわらず新生産物の価格形成ほ,日常的に価格体 系を改善する重要な方法であることに違いはない。 現行の価格体系の欠陥は,新生産物の合理的な価格形成をさまたげるもので あるが,異なる品質の生産物や代替可能な生産物の価格関係の改善,地帯別差 別価格の改善,標準的に.活動する企業の利潤保証,個別生産物の生産の可能性 とその需要との問の釣合いを考慮することによって,厳しい科学的根拠に立っ て価格を改善することの可能性を排除するものではない。 新技術にかんする価格形成原則の改善ほ.,いうまでもなく,経済学の中心的 課題のひとつである。1964年に.ソ連邦科学アカデミ−・経済研究所と価格形成問 題にかんする科学会議とが, 新工業生産物の卸売価格についての経済的根拠づ けを行い,その標準法を作成した。これが1965年5月にソ連邦ゴスプランの承 認した「経済=技術パラメータを考慮した新工業生産物の卸売価格決定法の基 本的主張1)」(以下「基本的主張」と略称)を作成する基礎をなしている。 標準法の基本的な立場ほ,1965年9月4日の党中央委員会と閣僚会議の決 定,すなわち「計画化の改善と工業生産の経済的刺戦の強化に.ついて2)」の中 で承認された。 周知のように.,この決定は緊急の課題として次のような事がらを提起した。 すなわち,第1ほ生産物の質,信頼性および耐久性紅たいする要求の向上を規 定した新しい基準と技術的条件を導入すると同時に・,追加支出や利用者にとっ ての経済的効果を考慮してこの生産物の卸売価格を改訂することである。第2 ほ.,旧生産物にたいする新生産物の改善された技術的=経済的指標によって, 利用者には経済的利益を保証し,他方では生産者にほ追加支出の補填と,原則
1) ≪OcHOBHblX nOJrOXeHⅥ蹟MeTO皿舶用OrIpeAeJleHH510nTOBblX qeH Ha HOByIO
rIpOMbItlrJIeH打yEO rrpOAyK代打fO C ytleTOM ee TeXH材Z(O.9Z(OZlOM椚eCTmX rrapaMe TOB≫>,1965..
2)・≪O coBepLueHCTBOBaHZIH rTJIaI川POBaHt4月H yCHJleZiIIH9KOHOMHtICIくOrOCTHM一・
y.汀HpOBa上川兄口pOMbm山刀eHHOrOnpOH3BO几CJTBa≫,1965い『科学的共産主義の実践か
ソ連に.おける新技術の価格決定について ー 7J− としですでに㌧生産している生産物の利潤よりも高い利潤とを保証するように, 新生産物の卸売価格を決定することである。第3にほ価格が生産を抑制し,国 民経済への新技術の導入をさまたげ,生産物の販売を困難にするような場合に ほ,個々の製品グル−プの卸売価格の改訂を適宜に行うことである。新生産物 の価格決定に結びつく課題の正しい解決にとって大きい意味をもつのほ,新生 産物という概念の明確な限定である。 新生産物とほ,新しい基準ないしほ技術的条件に.もとづいて初めて生産され る製品であって,それほ既存の製法にもとづいてすでに製造されている生産物 とは異なる。 新しい種類の生産物の価格決定法ほ,この生産物が構造と使途の点ですでに 生産されている生産物と類イ以のものであるか,それとも原理的に新しく,その 国で初めて一関発され,既存の製品の中に類イ以品をもたない生産物であるかによ って異なる。 第1の場合にほ,新生産物と類似品との価格−・致の原則が完全に適用され る。新生産物の価格は,そ・の構造および使途の点で類イ以せる既製品の現行価格 水準に,より高い生産性や利用者紅とってその生産物がもつその他の技術=経 済上の優位性(質の改善,生産費やその利用者にとっての流通費の削減,労働 条件の軽減,住民の生活条件の改善など)を考慮して決定すべきである。この ような新生産物の価格決定制度は,品質やその他の使用性能の点で進歩改善さ れた生産物の創設と導入を促し,社会の欲望や到達した技術水準に照応しない 技術的にまた経済的に老朽化せる生産物の生産を抑制することに.なる。 第2の場合には,新生産物の価格と現行価格との−・致の原則は,価格にふく まれた利潤の大きさとその決定力式の面でのみ適用される。したがって,生産 物のフォンド集約度を考慮した社会的必要労働支出に基礎をおく価格体系へ移 行することは,必然的にこの方式を変化させるこ.とになる。 ことに一1司限りの注文によって製造される唯一備に.の新生産物(部品の見本 や新生産物のレリ・−ズ)の価格決定についてほ特別の方式が必要とされる。こ の場合にほ製造企業と柱文主(利用者)との問の契約が決定的な役割をほたす ことになろう。 新生産物の科学的に根拠のある価格決定にとって大きな意義をもつのほ,新
香川大学経済学部 研究年報 8 −72− ユタ6β 生産物とすでに.開発されている類似生産物との正しい価格関係である。この関 係の決定紅あたっては,(1)技術=経済パラメータにもとづいて新旧生産物の生 産に要する支出を考慮すること,(2)新旧生産物の利用による経済的効果,生産 的ないし私的消費に‥おけるその経済性の度合いを反映すること,(3)新生産物紅 たいする欲望充足の可能性を考慮しながら,利潤水準を差別することに.よって 生産者と消費者とに正しく経済的な関心を抱かせることが必要であるb さきに・指摘したゴスプランの「基本的主張」でほ,新生産物と類似生産物と の支出の比較にあたって原価指標のみが予定されているに.すぎない。これに反 して,科学アカデミL−の「標準法」は,生産物原価に反映される経常支出だけ でなしに.,生産フォンドへの投資の比較をも考慮すべきことを勧告している。 同時に開発資金の形成の改善を考慮し,開発に.要する支出の補填について特別 の方式を考慮すべきであるとしている。 新生産物の価格決定に.さいしてほ,新旧生産物の原価の比率が考慮されるが, 新旧生産物の使用性能(品質,信楓性および耐久性)とは無関係である。多く の場合に生産物の生産と関連する追加支出は,新生産物の生産者にとってほ補 償されず,それは多くの生産部門において技術進歩の主要な障害となる。こう した観点からみるかぎり,ゴスプランの基本的な提案は誤りというぺきであろ う。 社会主義における新生産物の不変の条件は,その進歩性の考慮でなくてはな らない。新生産物は経済的により効率的でなくてはならないし,最小の支出で もって最大の効果をあげなくてはならない。したがって,新生産物の正しい価 格決定にあたってほ,すでに生産されている生産物にノたいする新生産物の経済 効率の祥細な検討を必要とする。このことは,経済的に根拠のある価格にとっ ての最初の資料一すで紅生産されており,基準として用いられる生産物と比較 される新生産物のできるだけ完全なより精確な技術的経済的特性−の価値によ って決定される。このような特性として次のようなものがあげられる。すなわ ち,基準ないし類似の生産物と比較した新生産物の使用性能の評価,新生産物 と用途の類似した生産物との生産に要する計静支出の算定,新生産物の利用過 程に.おける費用(新生産物の利用にもとづく利用者の節約),その生産が制限さ された自然資源の利用,つまり使用される原料や燃料の国民経憐的バランスに
ソ連における新技術の価格決定について −73一 影響を及ぼしたり,輸送関係や輸出入に1影響を及ぼす場合に.ほ,新生産物の生 産紅よる国民経済的効果の算定を行うことが必要とされる。しかしゴスプラン の「基本的主張」では国民経済的効果の算定ほ.とりあげられて1、ない。 部門の科学研究機関ほ,それぞれの部門の新旧生産物の技術=経済的特性に. ついての具体的な標準指標体系を策定しなくてはならない。こ.うした穿カなし にほ新生産物の価格決定を正しく行うことほできない。 ところで,新生産物の価格紅たいサーる重要な−・般的要求ほ,生産者にとって も利用者に・とっても新生産物の生産が利益をもたらすことである。新生産物の 生産にもとづく利益ほすでに生産されている生産物の利益よりも高くなくて.ほ ならない○同時に利用者に・ほ新生産物の取得と利用によって節約がもたらされ なくてはならないが,このことは,新生産物の価格がすでに生産されている類 イ以生産物の価格よりも低いという条件のもとで可能に.なる。 生産者と利用者との利益の最適結合,これが新生産物の経済的に.根拠のある 価格の主要な基準である○このような最適性の達成は,まず第1に新生産物の 検討にあたって課題の中にひとつのパラメー・タとして含まれる制限価格の規定 に・よって保証される。標準的な利潤を含んだ新生産物の計算支出が限界価格を 越えてほならない0いうまでもなく,限界価格と計算支出との差額が企画され た生産物の経済性の度合いを特徴づける0第2に最適性は,新生産物の計画価 格を決定するさいの目標としての経済的に許容される価格の上限および下限を 算定することによって保証される。 経済的に許容される価格の上限は,新生産物とすでに開発されている類似生 産物とが利用者に・同じ利益をもたらすような水準になる。いまこ.こで新生産物 と類似生産物の使用性能の比率をaという代替率で示し,両生産物を利用する さいの利用者の支出の差を指標9(支出が節約されるときにはプラスの記号,支 出が増えるときにほ∴マイナ■スの記号)であらわすと,価格の上限(u㍑)ほ,基準 として用いられる類似生産物の現行価格(uタ)から導きだされる。数式でそれ を示すと, u眈=up・a+9 (1) のように.なる。 この算式からわかるように,価格の上限を計算するさいの確実性ほ,代替率
香川大学経済学部 研究年報 8 J−96β 鵬−クゼーー (a)と支出の差額(9)の大きさをどれだけ正しく決定するかにかかっている。多 くの場合紅基本的なパラメータ紅ついてほかなり確実な結果を討算することが できる。こ.こでいう基本的なパラメー・タとほ,新生産と類イ以生産物との使用性 能の比率,年々の生産性の比率,労働手段に.ついての経済的に根拠のある使用 期間,労働対象についてほ.単位支出の比率などである。指標(9)の決定ほ,利用 者が新生産物を利用するさいに,生産物の輸送費や,新しい労働手段の操業や修 繕に要する支出や,新しい労働対象の開発に要する支出が大きく変化するよう な場合に必要となる。 そのうちでも生産物の質の変化を考慮することがもっとも大きな意味をもっ ている。同時紅新旧生産物の品質だけでほなく,新しい生産物を用いて生産さ れる製品の質に.及ばすその影響をも考慮に入れなくて−ほならず,このことほ.新 しい労働手段や労働対象を用いる利用者にとって生産昂の相対的な変化として あらわれる。 (1)式紅よって算定される価格の上限(U比)は,きわめて稀少な生産物であっ て,その需要を制限すべきであるような場合の計画価格の決定に.とって−直接的 な基礎となりうる。つまりそれほこ.の生産物の稀少性を克服するまでの期間だ け紅ついて嶋・時的に役立つのである0「同一・欲望の充足にたいする同一・価格」 の原則ほ,静態紅おける使用性能の計界紅かんする問題が検討されるような価 格の全般的な改訂のさい紅のみ認められる紅すぎない。他の条件にして等しけ れば,代替可能な生産物の価格比率ほ原則としてこの生産物の消費における経 済効率の比率に.−・致しなぐてはならない0もし・その利用過程においてこ.の生産 物が2倍だけ大きな効果を与えるのであればこの種の生産物の価格ほ2倍だけ 大きくなくてほならない0 しかし新生産物の価格の決定にさいしてほ,上述の原則は認めることができ ない。というのほ,新生産物の価格決定紅おいてこの原則を厳しく適用しよう とすると,利用者にとって−ほ新旧いずれの生産物が利用されようとかまわない ことになり,新生産物の採用ほ不可能となるからである。ところが問題ほ,利 用者に.新しいより進んだ生産物を取得し利用するように物質的な刺戟を与える ことなのである。 このような価格形成は,価格を社会的必要労働支出から帝離させ,しかも価
ソ連に.おける新技術の価格決定について −7β・− 格の全般的な上昇を不可避的に.導くなることを考慮する必要がある。技術進歩 はまずなによりも労働生産性の向上となってあらわれ,その結果ほ単位生産物 の社会的必要労働支出の低下となる。だから,価格が社会的必要労働支出に・対 応し,その変化とともに変化しなくてはならないのであれば,技術進歩とそれ によってもたらされる労働生産性の上昇に応じて価格ほ系統的に引きさげられ ざるをえない。新生産物の価格決定にあたって−「同一・欲望の充足にたいする同 一欄i格」の原則を厳しく適用することほ.この客観的な過程に.矛盾することにな る。それにもまして技術進歩に.よって生産物の使用性能が向上するかぎり,上 述の原則を通用しようとすれば,技術進歩はたえざる価格の上昇を生ぜしめる こと㌣こなる。 このように.して,新生産物の計画価格の決定に.おいては「同一・欲望の充足に たいする同一・価格」の原則からの帝離が必要とされる。そして新生産物が導入 されて,もほや新しい生産物でほ.なくなる将来に.おいてのみ,新旧両生産物の 価格水準ほ.指摘された原則によって−あらわされるぺきである。 新生産物の価格ほ,原則としてその利用者にたいしですでに生産されている 類似生産物に.比較して実質的な経済的利益を保証するものでなくてはならな い。類似生産物と比較した新生産物の減価率紅よって決定される最小限のこの 利益ほ,限界(制限)価格の決定に・おいて考慮されるぺきである0これを算式 で示すと, u‡=(u少・a+9)・6 (2) のようになる。 係数(6)ほ,技術進歩のテンポやこの生産物を生産する部門の労働生産性の 上昇率,新生産物の経済効率の変化の可能性などを特徴づける計画期間中の現 実的な諸条件に応じてノ決められなくてほならない。価格決定において−この係数 を用いることは,新生産物の利用者や社会全体に損失を与えないためである。 もしそうしなければ,早期に経済的陳腐化を招き,新生産物の類イ以生産物にた いする優位性の完全かつ精確な計算を十分に行うことはできなくなる。すべて の生産部門や重要な生産物のグル−プについて標準的な減価率を作成するこ と,これほ部門の科学研究機開の課題のひとつである。 新生産物の経済的に根拠のある価格決定にとって−きわめて重要な意義をもつ
香川大学経済学部 研究年報 8 ー76− ∫96β のほ,基本製品の正しい選択である。つまり新しい生産物との比較を行うため の基準として用いられる既開発製品の選択がこれである。 ゴスプランの「基本的主張」では基本製品を選択する基準として所与の生産 物のグル−プの生産に.おける比重があげられている。既開発の製品の中でいく つかの類似ないしは代替製品がある場合に.ほ,そこで注意を向けるべきなのは 製品のもっとも高い技術二経済上の特性である。基本製品を選択する主要な基 準としてもっとも正しいと思われるのほ製品の進歩の度合いであり,ゴスプラ ンの指摘した愚的要素(所与の生産物グループの生産払おける比重)ほ,所与 のグループに.おける生産物の需要とその生産との比率の側面を検討する紅すぎ ない。 現行価格が生産物のフォ・ンド集約度と使用性能とを考慮した社会的必要労働 .支出にもとづいているのであれほ,出発点として基本製品の価格を用いること に誰しも疑いをもたない。しかし現行価格がこうした要請紅こたえず,しかもさ まざまの生産物について十分な経済的な根拠づけもなしに異なる割合で社会的 必要労働支出から帝離しているのであれば,問題の解決ほいっそう複雑である。 現代の価格形成条件のもとでの現行価格を許容するかどうかの評価基準ほ, 生産物を生産するさいの相対的な利潤水準である。基本製品の現行価格が,歴史 的に形成された部門の利潤水準に比して二利潤をほなはだしく引きあげたり,あ るいほ逆紅いちじるしくそれを引きさげるのであれば,基本製品の利潤を部門 平均水準紅まで導くように修正をはどこすことが必要である○原則としてこの ような価格の修正は,新製品の計画価格決定の導入とともに一個限り行われる。 新生産物の計画価格の経済的に許容される下限ほ,新生産物の生産者にはそ の生産に要する費用を完全に回収させ,しかも新生産物の開発と生産拡大に経 済的関心を抱かせるような利潤を保証する水準紅設定されなくてほならない。 このためには価格に含まれるこの利潤の大きさほ,少くとも基本製品の利潤水 準か部門の利潤水準かでなくてほならない。経済改革以前のような方式,つま り利潤が原価にたいする比率で計算されるのであれば,価格の下限ほ次の(3)式 のようになろう。 u花=C兜(1十Pの乙)−トEK” (3) ここでC,さは.新生産物1単位あたりの原価,Pげねは基本製品の利潤もしくは部
ソ連紅おける新技術の価格決定紅ついで ・−77− 門利潤率,Eは投資の標準効率係数,K乃は新生産物の生産軋閑適した追加投資 をそれぞれ示す。 それ以外の利潤計算方式(加工価値や生産フォ・ンドに.たいする利潤)を用い るときにほ,それ軋応じて(3)式ほ変形されるこ.とになり,原価も別の計簸支出 紅とって代られる。3) 上記の方法で算定される価格の下限ほ,第1に.新生産物の導入とともに既存 の類似品の生産が縮少される場合に,欝2に新生産物の生産規模がこの価格水 準のもとで急速に藷要を完全に充足するような場合にかぎって,新生産物の計 画価格として採用されるであろう。その他のすぺての場合については,新生産 物の開発と生産拡大に企業の独立.採算制にもとづく物質的関心を抱かせるため に,その生産の利潤ほすでに.生産されている類似生産物よりもいく分か高くな くてはならないし,その上企業の全般的な利潤水準ほ.,新生産物の開発と生産 拡大の結果低下をきたしてほならない。このことは,一ゝ般原則として新たに開 発される生産物の計画価格が(3)式に.よって算定される価格の下限よりも高くな くてほならないことを意味する。 要するに,新生産物の上限価格と下限価格とを計算するのは,その採用の合 目的性を決定するためである。こ.の価格の閑差が大きければ大きいはど,国民 経済に.とって新生産物を導入することが有利となる。しかしこれら2つの価格 の限界を算定するだけでは新生産物の卸売価格を決定するのに不十分である。 新生産物の計画価格はこの2つの制限価格の範囲内に設定されなくてほ.なら ない。2つの制限価格の差によってあらわされる新生産物の採用からえられる 国民経済的効果は,この生産物の生産者と利用者との間に・配分され卑。いまK をもって生産者に.与えられる利益の割合を示めすと,新生産物の卸売価格(uo) ほ次のようになるo u。=u拘十K(u↓−u殉) (4) 係数Kの大きさほ,さまざまな生産部門における技術進歩率,この生産物の 生産に要する支出の低下,その生産物の充足度などを考慮して決定される○計 3) これ紅ついてほ下記の論文参照のこと。
くno r10BORy HeKOTOpblX BOrlpOCOB TeIくy上qerOlleHOO6pa30BaHH!IHa HOByEO
TeXHHKy>,≪Bo叩OCb19KOHOⅢ北龍≫,Ho・9,1966・CTpい118−123
ヱ96∂ 香川大学経済学部 研究年報 8 −7β− 画価格の決定に.さいしてほ,それが新生産物を生産し,利用する各企業の利潤 や,国家やコルホー・ズの収入,住民の実質収入などに及ぼす影響を計算するこ とが必要である。 新生産物の価格決定に.おいてほ生産費や生産物の使用性能の計算に限定する ことはできない。新生産物の需要に応じてその生産を拡大する可能性も考慮に 入れるぺきである。ジ′ヤチエンコは,これが「計画化と経済管理に.おける価値 的,商品=貨幣的テ∵コの合理的利用のひとつの条件である4).」としている。確 かに計画的に決定された需要を考慮しつつ,生産者をしで新生産物の拡大に・関 心を抱かせるぺきであろう。同時匠新生産物の利用に.たいする利用者の関心は そ・の不足度に結びつけられなくてほならない。こ.のことが,生産者と利用者と の間に.新生産物によってえられる効果配分のひとつの基準になる。 技術進歩や生産の発展および改善に.もとづぐすべての利益ほ,結局のところ 利用者に.おいて実現されなくてほならない。したがって,新生産物の計画価格 を決定するさいの最初の目標ほ経済的紅許容される下限価格でなくてほならな い。しかし豊富に存在して「いる既製品に.追加される新生産物に.ついては,計画 価格ほ(3)式によって算定される下限価格から生産者に追加利潤(P8)を保証する ために帝離しなくてほならない。 u。=lln+P8Cn=Cn(1+P。n+P∂)+E・Kn (5) こ.の計画価格は,新生産物の開発と生産増大に.企業の関心を抱かせ,その広 範な販路のための条件を維持する。というのほ.,新生産物の採用からえられる 経済効果の大部分はその利用者に帰するからである。 追加利潤率(P∂)は,新生産物の−・般利潤がこの生産物がより進んでおればお るだけ高くなるという条件のもとで,この生産物の経済性の大きさに応じて差 別されなくてはならない。そのためにほ部門の発展条件を考慮に㌧入れた上で新 生産物の経済効率軋応じた利潤率表を作成することが必要である。 新しいより進んだ生産物の開発と生産拡大とを刺戟する追加利瀾は,新生産 物が完全に.開発されるか,その需要を完全に充足する程度に.生産を拡大するま での−L時的な方法として−認められる紅すぎない。新生産物の生産の拡大とそれ
4) ≪npo6JleMb19KOHOM椚eCXOrゝO CTHMyJIHpOBatlH兄rIaytlHO・TeXHHtIeCKOrO rIPO
ソ連紅おける新技術の価格決定について −79− への需要の充足に応じて,追加利潤ほ削減され,結局のところそれはゼロとな らなくてはならない。こうした点からして新生産物の価格が作用する期間を決 めることが必要である。この期間ほ各部門における技術進歩の速度を考慮し, 新生産物の技術条件の予定された作用期間との関連に.おいて決定されるべきで ある。 ところで,ここであれわれが問題にしたいのほ,ゴスプランの「一基永的主張」 にたいする疑問である。そ・の第1は効果の配分係数である。ゴスプランの提案 では価格は・係数(∂=前古評)の助けをかりて計算されるとしている0 この係数におけるaほ新技術をつくりだす部門での労働生産性の上昇率,βは 新生産物の技術=経済パラメータの増加(改善)率,7’は新製品の使用期間を それぞれあらわす。明らかにこれほ,機械制作に.おける労働者1人あたりの労 働生産性の_ヒ昇率と新しい掘がん機のひしゃくの大きさの増加率とを集計する ものであって,石炭1トンと穀物1トンとを合計するような内容をもつもので ある。問題は,配分係数の不自然さほもとより,国民経済的利益とホズラスチ ョ−トの利益との一・致のために効果を配分する原則そ・のもの紅ある。「基本的 主張」は,1,000個の新製品が生産されたとすると,1から1,000までの各製品 の効果が同じであるとの仮定から出発している。しかしこのような仮定は無差 別に認められるものではなく,ある−・定のところまでしか認められない。同じ 効率をもって利用される同じ機械やトラクダーが2つと存在しないというのは 極論であるとしても,経済計算においてシリーズ製品の利用効率上の差異を正 しくほあぐすることなしには,問題の解決ほ不可能というぺきである。そのた めに.ほ新技術の利用効率の異なる利用分野を明確にする必要がある。特定の利 用分野内部での効率の差ほ非本質的なものであり,新製品の利用に.あたっては まずその効果の最大な分野から需要を充足すべきである。実際に.は開発の初期 における新製品の生産嵐ほ,その可能な利用分野の需要を充足するのに足りず, 新製品ほ稀少な状態紅おかれている。もしここで新製品が不足をきたす時期を いくつかの期間にわかつならば,各期間にはそれに応じたいくつかの利用分野 が存在することになろう。当然そこに.は効率のもっとも低い分野があるはずで ある。この分野における新製品の利用効率が,同時に所与の計画期間に.おける
香川大学経済学部 研究年報 8 ∫96β −β∂− その生産品の増加の経済性を特徴づけるこ.とになる。もしこの計画間期におけ る新製品の価格がその製品の生産軋要する支出とその生産崖の増加の経済性を あらわす大きさを含むのであれば,新技術の生産と導入にたいする国民経済的 利益とホズラスチョー・トの利益とが十致するこ.とになろう。新製品の卸売価格 ほ,このような観点から形成されなくてほならない。この立場に立て−ば,新技 術の導入によってえ.られる利益を生産者と利用者とに周己分するという人為的な 課題ほ消滅し,最大限の国民経済的効果をもたらす分配での利用の促進をまず 第1に.行うことができるのではなかろうか。 またさきに示された価格の上限を算定する場合,そ・こでは新製品の経済効果 の正しい計算が重要な役割をもつことが示された。しかし具体的にはこの問題 についての−・致した見解ほいまのところない。それだけに.この間題の検討が必 要なのであるが,多くの経済学老ほこ.れを不問に.付している。 新技術の経済効率の決定紅ついては2つの実際的な方法があるとされてい る0もっとも普及している方法ほ,「国家科学技術委員会」の作成したもので あり,もうひとつの方法は,ゴスプランの「基本的主張」が勧告した方法であ る。前者の場合には,利用者が新旧両技術を用いて同一年間生産鼠を生産した ときに生ずる計算支出の差によってその効果を示している。これに反して後者 ほ,新製品の限界価格とその生産に要した費用との差として新技術の経済効果 をほあくするのである。これについて−ほすで紅示したとおりである。 新技術の経済効率の決定にあたってこれら2つの方法がいかなる関係に.ある のか,これが第2の問題点である。これについてはすでにホフマンとぺトラコ フの説明がある。5)以下それによりながら,両者の関係をみることにしよう。 まず初めに.記号を次のように定義する。5■打と∫ガは旧製品と新製品とについて の利用者の生産と輸送に要する計算支出であり,αクとα方は生産された生産物1 単位あたりの旧労働対象と新労働対象の支出,β打とβ∬ほ旧新の労働手段を用 いて生産される年間生産鼻,好打と打方は旧新の労働対象を用いるさいの生産物 1単位のフォ・ンド集約度,rクとr斗ほ旧新の労働手段の使用期間,タグとダガほ旧
5) Z(・rO㊥MaHH Hl・neTpaIくOB,<∋KOHOMHtZeCIくa兄011eHZ(a HOBO鎮TeXHHZ(H B
ycJrOBH兄ⅩⅩ03月鎖CTBeHt†0葺pe㊥opMbl>,≪BoIlpOCbI9KOHOMHKH>>,Hol5,1967,
ソ連における新技術の価格決定について ーβユ ー 新の償却率を除いた生産物1単位あたりの操業支出,且は生産フォンドの標準 Zg∂−∫忍 効率指標,Z首ほ新製品の限界価格,8ほ新製品の減価率(∂■く1),pほ なる Z好一∫∬ 係数とそれぞれ定めることにしよう。 国家科学技術委員会の用いた方法による新製品導入の年間の経済効果ほ次の ように示される。 労働対象に/ついてほ, 忍グ=〔(∫クαグ」一夕ク1一点署ワ)−(∫忍α方げ軋十属だガ〕β方(6) 労働手段については, 屈グ=〔(蒜−げク+欝ト(蒜岬+欝)〕βg(6α) となる。 他方,ゴスプランの「基本的主張」によって算定される新製品1単位あたり の経済効果ほ.次のようになる。 労働対象についてほ 衰=㌘∂−∫忍=(㌘−∫ガ)β=恭一P (7) 労働手段についてほ, ガ!,r〝 亮=Z首∂一∫ガ=(Z好一∫ガ)β= β (7α) 1+属7Ⅵ となる。 上述の界式からわかるように,2つの経済効果の算定法は相互に関連しあっ ているのであって,労働対象についてみると,(7)式の係数βがなければ何らの 対立ほない。この係数を捨象して考.え.ると,辞式(6)と(7)では効果が年間生産量 に.ついて算定されるか,それとも単位生産物に.ついて−算定されるかの差にすぎ ない。ホフマンとぺナラコフはこ.こで1つの疑問を提起している。それによる と,「年間生産左舷ついての製品の利用分野における同一・効果を算定するにあ たってほ.効果の慈恵的な減少ほ容認しがたいとみなされるのにり 新製品1単位 についての利用効果の算定にあたってほなぜ修正係数が必然的であるのか理解 できない」と。両者は,ゴスプランの方式を具体例をあげながら批判し,結論 として次のように指摘して−いる。すなわち「新技術の経済効率の決定において 限界価格の計算に生魔物の減価率や生産者と利用者との問に.効果を配分する係
J96β 香川大学経済学部 研究年報 8 ー&2−− 数などを導入するととは,事怨の現実的な状況をゆがめる紅すぎず,したがっ てそれほ正当とはみなしがたい」と。 労働対象紅ついては2つの経済効率計算法ほ同じ;陪果をもたらすとしても, 労働手段についてほこのような結論ほあてほまらない。第2の計算方法でほ新 しい労働手段の経済効果ほ,欝1の方法のように1年についでではなく,その 全便用期間について決定される。その限りでほ国家科学技術委員会の効率計算 法よりもゴスプランの方法の方がすぐれている。労働手段は,ただ−・回限り効 果を生ずるのではなく,きわめて長い期間払わたって効果をあげるという特長 をもって.いる。このこ.とほ.経済計算において無視することができない。 新技術の効率を根拠づける場合,機械の取得紅要する利用者の支出と∴それか らえられる効果とほ.時間的に剛・致せず,しかも械機の利用による効果ほその使 用期間中に1部ずつえられる。ところが「基本的主張」ではこのような要因が 考慮されないでいる。総効果の算定ということになれば,償却率の算定におい て特に.時間要素を加味しなくては.ならない。現在のところ償却率は使用期間の 逆数とみなされているが,これほ正しい方法とほいえない。償却額ほそのまま にされないで,国民経済的な循環に投入され,−・定額の所得をもたらす。それ ほ標準効率係数の大きさだけ剰余生産物を増加させるものとみられる。これを :r 複利計算したものが本源的な投資額に等しくなる。いま総償却額を∑呵′で示 £=1 すと,その関係は次のように.示されよう。 7† エ1甲(1+β)γ ̄Z=Ⅳ(1−トβ)7’ ̄1−ト仲′(1+β)γ ̄2十 名=1 1+β)アー1 +Ⅳ= =Z (8) したがって㌧償却率ほ, W わ==▼ 1「 且 (1十月)γ−1 (9) に等しくなる。 これを用いて(7α)式を修正すると,
ソ連に.おける新技術の価格決定について 一一d3− 司〔 ∫クβ ∫月旦
■ β¢
β♂〔(1十β)れ㌢一1〕 〔(1+β)㌢忍・−・1こ〕β〟 仕00 +タβ十貰〕〉 〔(1十β)㌢忍−1〕βガ β(1+β)㌢ガ が導かれる。この算式の(〉の部分は,所与の機械の助けをかりて生産される 生産物1単位あたりの節約を示す。仕切式と(7α)式との差ほ償却率の計算の仕方 紅ある0いま(10)式の〈 〉の申の大きさを宮であらわすと, 〔(1+且)アガ−1〕β忍 忍=忍/ (11) は等比級数項の合計値であ β(1+且)㌣好 (1+β)㌢好一1 且 となる。いうまでもなく,(11)式の る。したがって,給節約額ほ時間要素を考慮した全使用期間中の節約額の合討 で示される。も に等しい。このときの時間要素をあらわす乗数ほ, (1十β)㌢だ ちろん,このことは年々の経済効率係数が−・定不変であることを前提としてい る。 その問題はさておき,次に.ほ修繕費を考慮する必要がある。いまそ・れをⅣで 示すと,生産物1単位当り紅ついての値鞘は意(紙大修繕までの年数)と なる。機械の機能期中に.大修繕ほ1回以上行われるとみられるから,それ底・要 する支出ほ, 一十−+……十− ‘ となる。 さて新旧の機械が等収益をもたらすとすれば,その条件は次のように・して示 される。すなわち等許+女真崇+P瑠=賃掛友葺
+輿 巨・■ ヨ‖監 こ.の式のエほ機械の残存価値である。この(11)式から新技術の限界価格を求めるJ96β 香川大学経済学部 研究年報 8 ー・β4 −− と, 、\、−、 ・− ・ 名 (∫クーエロ) 1 ZJ7こ二二 ・ ・T・ Jl Ⅳ嘗 ′ ■
ー・P隼蒜許〕蒜
(1劫 がえ.られる。この式は攣利計算であるから,これを複利計昇に.改めると,次の (14)式が導かれる。 ・\こJご + タロ」一㌘=(評荒叢㌔
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〉 丘鱒〔(1+・β)ア月−1 ‡l心 属(1+且)㌢月 ここでもし機械や設備が永久的なものとみなすことができるならば,爛式ほざ らに単純化される。.\ ̄′〟 ZⅣ=〔欝+(友貨1前石石嶋友真
・\一・Jご −▲一ん−一 ← (1十点)抒⊥1 十(Pクー門〕一一箪ri5)
こ申式における〔.〕の中は,機械に・よってえられる生産物1単位あたりの収入
(フォンド使用料+資本修繕費屈よび操業皆の節約)である。この収入紅年間
生産量を乗ずれば,年間の収入額がえられ,さら紅これを効率係数でわれば,
限界価格が導かれる。要するに,新技術についての限界価格ほ機械の生産と操
業からえられる社会の所得を標準効率係数で資本還元したものに外ならない。ゴスプランの「基本的立場」において示されたところの,新製品の限界価格
とその生産に要する支出との比較という経済的意味はこれから明らかとなる○ソ連における新技術の価格決定について −β5一 こうした比較ほ,効果対費用の比較評鼠を意味していることになる。限界価格 が新旧両製品の取替に、よる効果に等しいかぎり,それは新製品の生産に.結びつ いた追加支出ど対比されなくてはならない。したかって,新製品を生産すると との経済的な合目的性を決定するに.あたってほ,限界イ面格を部門平均支出と比 較するこ.とは妥当しない。この点でゴスプランの「基本的主張」の提言ほ誤り であるというべきであろう。新製品の限界価格が経済計算聡おいてもつ原理的 な役割ほ2つの点に.要約される。第1に新技術が用いられる最終分野において 静定される限界価格埠,現存資源の利用からえられる国民経済的効果を最大化 するように,生産手段の需給を均衡化させることである0 したがって,限界価 格ほ価格定価表を作成するための基準とみなされるべきである○第2に限界価 格の経済的本質を解明するにほ,このカテゴリーを最適計画価格と結びつける べきである。つまり最適価格体系を構成する上で新製品の限界価格決定ほ望要 な役割をほたすものとみられる。