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育成複二倍体作物とその両親作物との生理生態学的性質の差異について 第XIII報 生育と土壌反応との関係-香川大学学術情報リポジトリ

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(1)

琴6巻第Ⅰ蔓(柑54)

育成複二倍体作物とその両級作物との

生理生態学的性質の差異終りいて

第柑報 生育と土壌反応との閑係

桑 田

Studies onthe difference$Of physiologicaland、eCOlogicalcharacteristics

of the artificial1y raised gnphidiploidin comparison:with thbse

Ofits parents

XⅡⅠ′The’relation between plan七 郎q雨h狐dsoil箪eadion

By Hikaru^KuwADA

(Lぬ血如煎 of、Plant BIeeding) (Received May17,19畠4) 竜

1J緒

() 襲の予軸 岬て人工申に作られた各種pH土域軋於けるオクラ、 ($) に?き報告し∼第Ⅴ嘩匹於て咋特殊土壌即や酸性,乾燥及び蝉薄土壌に於ける上記3作物?凝芽,生 育につき報告した.本報では之等3作物の隼育と土壌反応と・り園係をみるため軋更東・詳輌な計画の下 に実験を行ったのでその結果を報告する. く 卒研究ほ京都大学教授香川冬夫博士の御怒涛なる御指導滋函.匿′文部省科学研究費の補助?下に行 われている事を附記して共檻深甚の謝意を零する次第である・

Ⅱ.′実験材料及び方法

供試材料ほオクラ(AみgJ仰ぶCゐ〝5g5ぐ〝gβプ‡オ〝5)(2n=124)と†ロロアフヒ(A裾朋あヱ伽f) (1) し2、、姦這68)及び之等の問に出来た複二僧体である糊麻(A∂gJ・gg鋸励∂・如才ダJ勘、.(芦.や・去192)?

3作物である.各種p地域の作製軋ほ硫黄撃と石灰を用いた.pH価の測愚こほ.迅速永森イ,瓢ン測定

器とpH泌紙を用いた・実験ほ1950年と.1951年め2ケ勾三に立ち を,19引年には上塗の尺鉢を削、た∴試験区は両年共に土壌のpI王につきて.ハつの区を簸けた・こ・をの内 ト2,8区は硫発車を混入する事により酸性転・,5,6∴ した.4区は両薬品を入れず標準区とした.各区に於け■る土壌のp王‡ほ.実験結果の所で示す.各試験 区1作物2鉢とし,各鉢によく精選した種子を50粒宛挿種した.

1950年にほ5月20日に各種の土壌を調整し,5月22日に播種し,6月30日迄発芽及び生育の状況

即ち発芽生存数並.びに.その間に本葉を出した個体数を・調査した.之を各作物共庭.2鉢ゐ平均値七して 示した.発芽が略々完了したと思われる7月1日に各試験区期こ生育が順観で,予而も草丈,集奴がそ

め鉢め略々平均値に.近い借を示す個体を残して,他を全部間引き,各試験直の3作物共に庚々■2鉢で

各鉢3本仕立と・し,以後8月19日迄略々1週間毎に生育を調査した. 1951年にほ4月王0日に土壌を調整し,5月11日挿超し,6月7日迄発芽及び生育の状況を調査した・ 発芽か略々完了したと思われる6月1=]に各試験区共に1950年の場合と同様の方針で間引きを行い,

(2)

香川県立農科大学学術報告 i22

各試験区.の3作物共に.′2、鉢そ;十各鉢写:本位立どして8月鱒甲琴約1週間轟紅塵育を調査した・

欄.車扱結果及び考察

1.土 壌 のpH 硫黄撃及び石灰を以て夫々酸性及びアルカリ性土壌を作製したため,日時の経過と共にpHは変化 する.従っ て土壌調整 後約20日乃 至1ケ月毎 にpHを測 定した.そ の結果ほ, 第1表に.示 す如くであ 第1衷 各試験区に於け\る土壌のpI‡ 195㌻ 1951

卜摘ユ.6日i8月フ日

5月23日」6月、20仁= フ月22日1・l4月23日】5月ノ14日l6月5日く■l6月30 区 \ 16118】1.フーー2.112,0−28弓2,8−3.2 斗一血一l一一 。た11惹 556 11 8 【 5.0 区区区区区区区 ⊥つん3456フ 218!40−−42;44・−5.0 已56 011 r 司d叫引。川 一伸一一m Oし︵∠806 琶けにけ1J ︵H︶26 2︵︾428 5い4−5.8】5小フ・−6.2 64・−7.0

62−68 7い2−・フい6 フ巾2−・フ、8

6 フー 69 ユ10−ユ12 ユ10−−112 110−1ユ 2

6.2・−6小8 6‖8 フ.3 フ,.5

る1.1959年には1,2,3区は硫黄準の混入が梢 々少なすぎたため,4…8以下の土壌が得られなか った‖一一・方5,6,7区では石灰の混入が多すぎた ため,共に強いアルカリ性を示し,而も試験区の 間紅大差なかった..1951年にほ前年の成紡を考慮 し七各種pHの土姐を作製した.∴従っ七両年¢成 績を合すと略々1.2Jより1Ⅰ∴台逸の間の種々ゐ p‡王が得られたと云えよう. 2.種子の‥発芽状況 播種後⊥定期間内の発芽生存数,そめ問に本葉 を出した個体数,犬死数・を調査したご (1)発琴牢存数 (ノ去)/i寵dノ辛夷駁結塊は第1図に二示す如ぐであ る…√棟準の.4区.では3作物共に.播種後5日日よこり 発芽し始め,以後王釘ヨ申迄ほ急激に発芽鹿存数を 増加し′,カークヲ,・、トロロア考ヒはこ中将に噂々最 落籍芽生存数に述し,その後ほ凍き・な変化逸示さ ない小′柚聯は1引]目以後も若干発芽生存数な増加 し,29∼35[=∃に略々最高薙聾生存数を示、し,∴以! 後大きな変化を示さない・.1,2,3区では4区七 同様,3作物共に挿種後5′Y7日目より発芽し丁始 め,以後発芽生存数を増加し,各区共にオク烹; †ロロアフヒほ13日目紀夫々17′・ノ19本,8qん芦3茶 の撮高発芽生存数を示し, 1,2,3区兄只・19∼21、日日,25日∵臥 27∼29日・計 に琴高発芽生存数な示し,以後減少する・5,・6, 7区では4区に比し,、3作物共濫発芽開始ほ若干 遅れるが,日時の経過と共に発芽生存数を増加し, H発明

カクヲ トロロアブヒ 糊 麻 第 ‖ 土芽 図 に存 壌生

6 区ユ0 ニンくここ _____∴‥二・∴ .′・′「/ ̄ ’メ′ . 一旦ここ. 一/一・■湖も⊥ .一..,.■■._、.−.−−こ.こ.._.__ 0 U ㌧ 4 ト一一Ltl一L 発 30 ∠.ゝ_ニ 一一一一、←一一一 却 10 0ち 5 区

芽 生 存・欺

ピ七プニ」ニニモニ 0 3′2 4、区 30 20 10 0 3 区 ′ ._′ ̄■ ̄ \ /ノ′て二「 \,′「一一一 ̄、 、 アtユニニ \ 、\ \ 、⊥ゝ、−_ふ 工ゝ−ナべこ 30 1200 区10 0 ニ〆こ、−−_、 \ \ 35 7■9−1日=博17Ⅰ921232527293133353739 (之‰)播種彼の経過日数 (%r)

(3)

欝6巻滞1号(1954)

123 オクラ,、†ロロアフヒは一定の時期に達してから後ほ変化を示さないか戎ほ若干減少の傾向を示す

場合も見られるが,糊麻ほ播種後39日目迄徐々に.でほあるが増加の傾向を示す.而して3作物共紅

5,6,7区となるに∴従って最高発芽生存数は減少する. 本実験期間中のpHほ6月30日の調査ほないが,5 月23日,6月20日の調査でほ,1,2,3区夫々

4・8へノ5・0,5・0∼5・2,5り4∼15り6であり;試験区の閏年0・2乃至0・6程度の差しかないため,各作物

共に溌芽生存数増減の傾向ほ試験区により大差ほ認やられない.しかし39日目に於ける発芽宣布数は

試験区の間に若干の差を示し,オクラ,糊麻は3区,2区,1区となるに従づて発芽生存数は減少する.

モノロロアフヒは各区共に0或は殆んど0に.近い.而して1区では3作物共に.発芽生存数は0或注それ

紅近い、ため,3作物間の酸性に対する強弱ほ決定出来ないがノ,2,3,区∵では明かに糊麻が最も多く,

次紅▼オクラ,fロロアフヒの順である.従って働牲土壌に対する発芽時の抵抗性は糊麻が最も強く,

次虹ノオクラ,トロロアフヒの順であると云えよう.

5;’6,7区のpHは5月23日及び6月20日の調査では夫々11.0,11.2∼11,8,11,4∼11.8で;試

験区間のpIiの差ほ著しく大きくないため,各作物共に.発芽生存数増減の傾向ほ試験区により若干の

差異が認められるにすぎない.しかし39日目に.於ける発芽達存数ほ試験区の間に若干の差を示し,一3

作物共に・5償,6区,7区となるに従つて発芽生存数は減少する..しかし3作物間の顕著な差異ほ糊

麻ほ5,6,7区を通じて発芽開始後,日時の経過と共に発芽生存数を徐々に増加するが,オクラ,

トロロ1アフセは一定の時期に最高発芽生存数を示し卜以後は変化を示さないか,或は梢減少の傾向を

示す・之等P事実よりみて,アルカリ性土壌に.対する発芽時 の抵抗性ほ糊麻が著しく強い.オクラとIロロアフヒとでは 欝2図 各種闘士壌に・於ける 発芽生存数(1951) 〔註〕第1図軋同じ そ」の強弱ほ.論じ難い

(b)1951:第簡結果ほ第2図に示す如くである.棟準

の4区二でほ3作物共に1950年の場合と略々類似の成績を示し た・′唯発芽生存数の増加は1951年の方が1950年のそれよりも 7 梢々急なる傾向を示すが,之ほ実験の年度による礪塊,管理 区20 の差,特に・1950年に・は素焼の8寸鉢を,195岬にほ上塗の尺 10 鉢を使用したためと思われる・同様な事英は他の実験項批免 0

ついても云い得よう.1,2区では酸性が非常に強いため3

6300

作物共に1本も発芽しなかった巾 3区ではp王‡4.8∼5.2であ芽 区20

るため酸性の影響を著しく受け発芽生存数に多少の差異はあ 40 生 るが,1950年の1,2,3区のそれらと類似の傾向を示した. 30

5,6,7区でほ試験期間中のpHが夫々6−6∼7小4,7小0−7・6,存520

7・6∼8・0であるが,何れも強いアルカリ性でないため,各区 の3作物の発芽巷存数増減の傾向は4区のそれと,又1950年 の4区の場合とよく類似の傾向を示す‖l唯7区紅於て,3作 物の発芽開始がオクラ,lロロアブヒは9日目より,糊麻ほ 7日目より始まっているが,之ほ発芽時のpH即ち5月14日 のpHが8い0であり,5区,6区の同日のp王iが夫々6..6′・・ 7.2,7.4・−7小6に放し僅かではあるが高いため.オクラ,ト ロロアフヒは糊麻よりもアルカリ性の影響をより顕著に受け たため斯かる差異を生じたものと思われる. 以上両年の結果より,アルカリ性土壌に於ける3作物の発 芽生存数の差の有意性につき第2表に示す如く,1950年は ュ0 320 (宣10 0 8 57911131517柑2】232R27 (1筈) (笈) 拝観彼の経過日数

(4)

香川県立鹿科大学学術離合 39日臥1951年は.27日日の値を基こ紅ごし てt検定を行うと,オダラと糊噺;′ノ、\ト ロロアフヒと摘麻との間には夫々ミ p:0。02一一0.朋,p、:OJ朋{0.001を 示し,明かに有意性をホレたが,一■オク ラとtロロアフヒ、との間にほ有意性は 認められなかった (2)本葉を出した個体数

(a)1950:芙駅結果は第2衷に

124

第2未 本来を出した個体数 ()内の数字ほ発芽生存個体数

臼−1950,6月30日(39日冒)】ユ951,6月7日(2フ日削

カクヲト茅冒封糊呵オクラiを蔓冒怪空 ︶︶︶\−ノ︶︶\ノ 05055.50 1 2 ︵︵︵︵︵/﹁\︵ 1410⊥06 1∠ニノ〓⊥ ︶、lノ︶ヽIノ︶︶︶ 0︵︺000︵UO nWュl入U7十2 421﹁⊥ ︵︵J■lへ︵︵︵く 0 ユ/109▲7J4 4 ユ 050500∩︶ ハU29弓こ∠26 3︵∠÷⊥ ︵︵︵′∴\︵︵︵ 0003543 31 区区区区区区区 工234︻b67・ ∩︶∩︶500 仙141424037 ︵︵︵︵ /l\ 012︵∪5 d.443 ︶︶∼ノ︶︶ OhUn︶05 仙1238424140 ︵︵︵︵︵ 0621エ6 ︵J443 ︶︶︶︶︶ ︻b5055 ︵∠つム42q︶ っム′﹄﹁443 01005 444︵J 示す如くである㌧.4区では絡番後39日

冒に3作物共に.発芽生存植物の殆んど全部が本柴を出す・・1,2,3区でほオクラは本葉を出\し東灘針

体ほなか:った∴tロマアブセほ発芽生存個体が非常に少いので詳細ほ不明である∴糊麻ほ2区iでは

4…5本中4本,3区こでは21本増車本か本来を出した.5区では3作物共に発芽崖存橙物の∼半分以止

が本来を出すが,6,7区に∵なると,.8作物共に略々半数或は.それ以下となる・従って本葉を遡済個

体数の点よりみれは,/磯性土壌に.於てほ相席が昂著紅多い.アルカリ性土壌に・於ては.各試験区共紅

3作物間の優劣は判明しない∴

(b)1950一:r実験結泉ほ.やほり儲2衷に承す如くで,4区でほ播種後27日冒に於て,・、1950年の場

合と同様3作物共に・殆ん半金個体が本柴を出す・1,2区ほ勿論3区では8作物共に本葉を出した個

体ほ顧、、つたr′与,.6,7区でノほ富作物共に4区と殆んど類似の傾向を示すが,7区でほ8作物共紅

5,6

月14日,6月5日のp壬まが5区ト6区のそれらに比し梢々高いためであろう

房蓬高年め聴衆より,酸性鱒びアルカリ性土壌紅於ける3作物の本葉を出した個体数の羞の有意性

ヽヽ につきt検定を行うと,酸性土頓に於てほオクラ,†ロロアフヒが0或ほ殆んど0に近いためこの検

定は出来ないが,嘲麻が最も強いと云え享・う巾 アルカサ性土壌に磨てほオクラと糊麻∴トロPアブセ

と糊麻との間にほ何れもp:d、05−0。02を示し,明かに有意性を示したが,オクラとトロロアブヒ

との間藍慨有意性ほ認あられなかった.尚発芽生存数に対する本葉を出した個体数の割合については

各試験区共に3作物間の傑好ほ.認められなかった.

β)犬 死 数

19岳1年徴発穿埠十足癖間中り犬死数を調査した0 ち播種後27[=∃でほ◆串作物共に.5,6,7区しの犬死 数及び発芽数に対する犬死数の割合ほ4区のそれ らと殆んぞト軋じであ苛々ミ,4!5,6,7区に於ける 3作物問の差につきt検定を行うと,オクラとI ロロアフヒとの間では♭:0.001より小,オクラ と相席との問でほp:0.01∼0…001,トロロアフ と糊麻との間でほp:0.05∼0.02を示し,明か に.3作物閉め有意性は認められた..一・方3区に於 てほ酸性が梢々強いた吟,3作物共に・犬死数ほ・4, 及び発芽数に対する犬死数め割合の点よりみれば, その結果は罪3衷に示す如ぐである.6月7日即 発8衣 発芽後の犬死数(1951,叩7甲)

()内の数字ほ発芽数

「忘「完 \、rF物名 訳験区\\、\、、 †・ロ ロ ア ブ ヒ オク ラ ︶︶︶ヽリノ﹀ 00005 95︵061† つん4444 ︵︵︵︵︵ 55000 6っんつ山2︵∠ 3 区 4 区 5 区 6 区 7 区 95(21.5) 1・5(39・5) 1.5(430) 1・0(415) 1・○(41・5) 11・0(12小0) 30(435) 25(450) 30(43け0) 3・5(405) 5,6,7区二に比し著しく増加する.従らて犬死数 アルカリ性土填でほ3作物共に4区のそれと殆ん ど同じで,伯fも3作物間でほトロロアフヒが最も多く,次に紬妹,オークラの噸である..酸性土填では 3作物共に犬死数ぼ4区に比し著しく増加し,†ロロアフヒが駿も多く,次にれクラ,糊昧¢順であ る

(5)

発6巻第1号(1954)

125 尚,酸性及びアルカリ性土壌庭於ける3作物の発芽の状態と犬死数との間に次の関係を示す.即ち酸 性土填ではこ3作物共に発芽開始ぼ株準区と大差ないが,発芽生存数ほ著しく少くなり,犬死数東増加 する..然るにアルカリ性土壌では3作物の発芽開始は棟準区に.比し若干おくれるが,発芽生存数は酸 性土頓における程少くならず,犬死数も酸性土頓に.おける程多くなく,標準区と殆んど同じである. 8.幼植物の草丈,本葉数,根長 発芽が略々完了したと思われる時,即ち1950年は7月1日,1951年は6月11日に発芽生存全植物に つき草丈,本葉数を調査した.尚1951年の材料でほ間引きを行った個体につき根黄をも調査した.調 韓験庭により各作物共異なるが,多い区でほ88本,少い区でもi2本で,大部分惟50本以上 験結果は第4費に示す如くである, 第4蒙、幼植物の草丈,本葉数及び根長 (1)草 丈 (a)1950:4区∴ではオクラ, 糊麻の草丈は略々同じで共に†ロ ロアフヒよりも高い.5、区でほ3 作物共に4区のそれらよりも低く 6,7区では更に低い.しかし3作 物の草丈の高低の傾向はゃ区の場 合と類似している.

(b)1951:4区の8作物の草

丈.ほ1950年の場合と略々類似の傾 向を示す・3区のそれは酸性の冬 めに.3作物共に.草丈ほ極贋東低 い・5,6区/でほ3作物の草丈咋 4区のそれと実売似し,中には4区 よりも梢々高い傾向を示すものす ら認められる.7区ではこの区のp王まが5,6区のそれらよりも梢々高いため,アルカリ性の影恕が 現れ,4区に∴比し,オクラ糊麻は.約2,3削,†ロロアフヒほ.約5割宛草丈が低い. 上記よりみて,p王王4r8→5・2の酸性土填では3作物共に顕著に草丈は低い・ り性土壌では8作物共に草丈にたいした影響ほ認められないが,p王ま7・6∼8・0では梢々著しく影響を 受けて単文は低い.アルカリ性土壌における3作物の草丈の羞の有意性につきt検定を行うと ラキ†ロロアフヒとの間紅ほp:0・−001より小,糊麻とトロロアフヒとの間に・はp:0・01 を示し,明かに有意性は認められるが,オクラと糊林との間に.は有意性ほ認められない. (勿 本 葉 数 (a)1950‥1個体当りの本共数ほ4区では3作物間に著しい差異ほ.ない㊥ 5区では3作物の本葉 数は減少し,6,7区では更に減少する. (b)1951‥ 4区の3作物の本柴数は1950年の場合と略々類似の傾向を示す小 3区では酸性が強い ため3作物共に1個体も本葉を出さなかった〃 5,6区では3作物共に4区と殆んど類似の傾向を示 す・・7区でほ草丈の場合と同株,5,6区に比し,3作物の本央数ほ減少する.3作物間に.於ては, 4区より6区迄はトロロアブヒの本葉数がオクラ,糊麻より多い傾向にあるが,7区でほ之が同じか 或は少い傾向を示す. 以上よりみて,pH5り6以下の酸性土壌に於てほ3作物共に本葉を出さない.アルカリ性土壌に於 てはpH7㊥6∼8い0を境にして,単文の場合と周様の影響を受ける.アルカリ性土壌に.おける3作物の 本乗数の羞の有意性につきt検足を行ったが,本実験の範囲内に於ては有意性ほ認められなかった.

(6)

香川県立鹿科大学学術報告 126 ¢))限 艮 4区では板民は糊麻が巌も長く,次にオクテ,トロロアフヒの順である。3区でほ3作物共軋地 上部が小さいため根も非静に.小さく,殆んど測定する挙が出来ない.3作物共に5,6,7区となる に.従い板ほ短くなる傾向が明である.又3作物間では 5,6,7、区を通じてトロロアフヒの根が最も 短い.アルカリ性土壌における3作物の根長の差の有意性につき.七検定を行うと,オクラと下ロロア

第3図 4,5,6区に於けるノ限の発育状態 血閣毒諾す)

第4顔 7区に於ける根の発馴犬態 (異常な発育を示す) フヒ及び糊麻とlロロアフヒとの間にほp:0.05∼0〃02を示し,明かに有意性ほ認められるが,オク ラと細林立の問には有意性ほ認められない. 尚,根の発台状態に.ついてほ4,5,6区では第3図に示す如く,8作物共に主根が深く伸び,を れ虹若干の側板が生じ正常な発育を示すが,7区では第4図に/示す如く,3作物共に主根の生長は途 中で停_しとし,硝々縮れた側板が多数生じているのが見られた.之は7区では4,5,6区に比し頭‡ が梢元高く,8・0前後を示しているためと思われる・か かる土壌における根の発育の異常の原周等については別 に詳細な研究に侠たねばならない.

4.生長,開花結実

発薮及び幼植物の調査後,芙験方法の所で述べた如く, 各蕗に間引き孝行い,以後の生育並びに開花結実を調査 ノ し、た二 尚試験関知寺の草丈が各作物及び同じ作物でも試 験区により多少異なる故,草丈伸長の結果ほすべて試験 開始時の他を100としたの指数時で示サ. (1)草丈仲良の割合 1950年の英験純米ほ第5区=こ示す如くである.4,5, 6,7区を通じ,糊麻の単文.の伸長はオクラ,†ロロアフ ヒに放し顕著に旺盛である.特にトロロアフヒほ5区で は8月5日迄,6,7’良では7月15日迄,オクラは7区で ほ7月22日迄生育し,以後枯死するが,糊麻にほ8月19 日迄の間に枯死する個体は見られなかった. 1951年の芙験結果は5,6,7区の土壌のp三三が1950年 に.おける程整いアルカリ性でないため,3作物共に.生育 第5図 各種pH土壌に於ける 草丈伸長の割合(1950) 〔註〕罪1図に.同じ 草丈伸長の割合 250 4 200 三叉150 1(Jひ 調査月日

(7)

127

途中枯死する個体はなかった.しかし各区共に・3作物間に

草丈伸長の割合に差異を示す..その結果ほ儲5表紅示す如

ぐで,各試験区共に草丈伸長の割合ほ糊覇が最も大である

以上の結果より,アルカリ性土壌に於ける草丈伸長の

割合ほ糊森が最も顕著に艮好で,次にオクラ,tロロアフ

ヒの順であり,1951年の値に関㌧各作物間の差の有意性た

っきt検定を行うと,オクラと糊麻,†ロロアフヒと糊麻

との間にほ夫々p:0.bolより小,p:01.0∼

し,明かに有意性が認められるが∴オクデとトロセアブヒ

との間にほ有意性ほ認めら堆ない (2)本葉数嘩加?状鰻

、 iノ950年の実験結果は.第6図た示す如くである.4区では8

月19日には本葉数ほトロロアフヒが恵も多く,オクラ,糊

麻ほ殆んど同じである.5,6,7区ではl・ロロタフとの

帯q巻第1号(19牢) 許5衷 草丈仲島の割合(i95り フ区 449 421 5フ0 オ ク ラ †中ロアフヒ 糊 麻 ( を100とした8月18日 ) 欝6表 本 葉 数(1951) \\試験区 \ 佐塑盈⊥二二ニエ オ∵プ.∴ヲ トロbアフヒ 糊 麻 (8月18日における枚数)

全部,オクラの一部がや月19日迄に・枯死してこいるため,3作物間の差異は論じ難い・

1951年の実験結果は溺記草丈伸長の割合の場合と同様に.各区其3作物間紅本葉数に差異な示す・そ

の結果は第6衷に示す如ぐで,各試験区共に†ロロアフヒの本魂数が鼓も多く,糊杯,オク如ミ之た

第咽 各軸H土壌庭於ける

本葉数(1950) 【二註二〕軍1図に同じ・ 次いでいる. 以上の結果より,アルカリ性半壊に於ける本葉数ほ」 ロロアフヒが最も多く1951年の値に閲し各作物間の羞の 有意性に.つきt検定を行うと,オクラと†ロロアフヒ, 糊麻と†・ロロアフヒとの間には共に.p:0.01∼.0100を 示し,明かに着意性が認められるが,オクラと糊麻との 間転は有意性ほ 認められない. 問着蕾数及び 若潮数 潜蕾数及び着 朔数の実験結果 ほi951年のみの 第7図各種p‡‡土壌に於ける潜雷数 第 (1951) 〔註〕第1図に同じ 調査月日 第8図 各種pモ‡土壌に.於 ける着朔数(1 _■.__・▲一一 .・ .′ 成績であるが,着 1 ︶ 5 9 川し 同 に 図 l 〔註〕罪 夫々罪7及び第 8図に示す如く 雷 ‥三三二二 ;ヱ㌶ −▲−−′  ̄ /  ̄ ̄、∴

.ご士プ=二

である.着否に ついては4区で はカ・クヲ,糊麻 は7月7日にほ 既に着蕾をみる が,†・ロロアフ ヒは7月21日に 始めで之をみる・ 8月18日にほ着 数

5100

区﹁l巨︼

潜 朔 数 20 ほ 10 ま・⋮尤 ′ ′.■′・−−−一一叫− エイムー ̄′ ̄ ̄

0」ぞ ̄−閻:恋奴Il

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(8)

128 香川県立濃科大学学術報告 蕾数は†ロロアフヒが顕著に多く次に糊隠オクラの順である・5,、㌧6;7区で咋8作物共に・4区と 類似の傾向を示す.8月18日における着蕾数に閲し,3作物間の差の有意性につきt検定を行うと, オクララと一口ロアフヒ,糊麻とトロロアフヒとの間には共に p:0・01ん0・00Jlを示し,明やゝに,有 意性が認められるが,オクラと糊麻との間にほ有意性ほ認められない. 潜新に・ついては,4区ではオクラ,糊麻は7月28日に,t・ロロアフヒは8月1=ヨに.潜帝をみたが, 8即8日における†ロロアフヒの着新数ほオクラ,糊麻のそれらよりも相々多し、傾向を示した.5,

6,7区では3作物共に4区と略々類似の傾向を示すが,唯7区では3作物共た麿新の時期及かその

数が争少遅延及び減少の傾向を示した・8月18日における潜新数檻関し,3作物間の差の有意性につ をt検定を行ったが,何れも有意性は認められない.

取.摘

要 8)人工的に・作られた各種pH土壌に於けるオクラ,トロロアフヒ及び之噂の周狩出琴た複二僧体 である糊麻の3作物に二つき生育の状態を此撃研究した・ (貞)酸性及びアルカリ性土壌の作製虹ほ夫々硫黄準及び石灰を用いた. ¢)pH2・8以下では3作物共に発芽しない・発芽開始ほpモ‡4・8∼5・6で中富3作物共に、殆んど くならないが,播種後39日冒に・おける発芽生存数ほ棟準区より減少す畠∴而して発芽生存数峰岡膵が 最も多く,トロロアフヒは0或はそれに・近い・従ってこの程変の酸性土頓に・お 糊麻が最も強く,次にオクラ,一口ロアフヒの順といえ.よう. 昧〉 pI‡7.6∼8.0では発芽開始ほ3作物共に模準区服比し若干おそく,発芽生存数ほ.3作物問に著 しい差異ほなく,共に棟準区・のそれと略々同じである・p王壬11・0∼11・8では3作物共に発芽ほ遅延㌧, 発芽生存数も減少するり そ・の抵抗性ほ糊麻がオークラ,†ロロアフヒより顕著に強い. 囲 発芽後本葉を聴す個体数はpH4」、8∼5・6及びpIまii・8以下のアルカリ性土壌では糊麻が敢も多 く,オクラと†ロロアフヒは殆んど同じである 匝)発芽後の犬死数ほpH4・8∼5ハ2では3作物共に著しく増加するが,そ?中で糊麻が最も少く, トロ の 幼植物の草丈ほpH4・8∼5・2の酸性土填でほ3作物共に著しく影響を受けて低い㊥p王i7・0∼7・6 のアヤカ.り性土壌でほ3作物共に単文に・たいした影響ほ認められないが,pH7・6−8・0では梢々著し く影響を受けて草丈ほ低くなる. ㈲ 劫植物の本葉ほノpH5・7以下でほ・3作物共に1枚もなかったn本葉数ほpH7。6′}β・・0を境に・㌧ で,草丈の場合と同様の影響を受けて,3作物共に少くなるが,3作物間の差異については本英験の 範囲内でほ不明である. ゆ)根民ほ・pH4・8∼5・2では3作物共に躯著に⊥短いいp王i8l0或ほそれ以上ではオクテ,糊聯間に は大差ないが,トロロアフヒほ最も短い.且つ3作物共に根は正常な発育む遂げず,縮れた細粒のみ を生じた. 鯛 草丈の伸長の割合はpHll‖0∼11.8でほ糊麻が顕著に良好で,オクラとトロロアフヒとの間で ほ差異は認められない‖pI‡8.0以下のアルカリ性土壌でほ3作物共をこ殆んど影響を受けない. (11)本葉数及び着蕾数ほpH7.2∼8..0でほ3作物共に殆んど影響を受けず,トロロアフヒが最 も多い1、着沸数ほこの範開のpHでほ3作物間をこ差異ほ認められない山

Ⅴ. 引 用 文 献

(か 香川冬克1944ご新作物相席庭っいて,日本作物学会講演会発黍及び個人出版 (2J桑田晃,、1947ご育成複二倍休作物とその両親作物との生理生態学的性質の差異について,(予報),京都大学贋 学部講演会発襲.

(9)

欝6巻顛1号(1954)

ほ9

(3)−一仙−−,1950ご同上悌Ⅵ掛 特殊土壌に於ける生育について,酎n廃発車内学校研究報告,第2巻・卿号

R e s u m′e

¢)Inartificial1y made soilshowi喝、differentpHvalues,Studiesweremadeonthe growthof

Nori−Asa(glutinous−hemp),a甲amP*坤Ploid,Cr・OPraisedbetweenAbelmoschusesculentus

and Abel.Mal:i.hot,in compaIisonwith those oまits parents (?)PHvaluesofthesoj1werecdntrム1edふiths&bli㌫eil畠ulphtirorslakedlime

籾Inthesoilbelow2。8pH,nOSeeds:havetgermihateaineachcrop・hthesc)ilat4・8−5u6p王壬

thebeginnlng Ofgermination:Ofthe他Ⅰ・eelCrOPS′was畠CarCelydelayedlBut the number of

plantSSurVIVeddftergerminatioriJtOthe39thdayaftersowingSeeds waslessineachcrop

thanin the control巾 The diedplants were the most numerousin Ma;lihot・Accordingly

the resistance to acid soilwas the h壬ghestin NorトAsa,medfumin escule;ltuS and the

lov寧$t・、i町卿鱒弗嫉

㈲Inthesoil>at7.6p8小OpH,thebeginning.ofgerminatiop.?f?he thT’ee・Pr9p琴甲S′、甲mel碑如

delayed,Whilethe:numberofplants s11rVivedafte軍germinatio・nWa亭almosも、the寧am卑■、i?

ea¢lCrOpandalsoincontrol.Ⅰ甲the sつil声t往・Q∵1一夏l・ノ8pH,′thegermina和平こW竿S delayed

andthenumber of plan七S SurVived after g寧r・miqatio鱒dec筆−eaS早din寧aChcrop!bu七the草し9: sista毎eto.alkaline soilwasthehighestin Nori・Asau

(5)Thenumberofplantsproducingtheleavesafter germinationinthesoil祉4・寧÷5L6pP:叩d

below11.8p‡‡wasthemostnumero11SinNori・LAs包a$,Well由in c9ntrOl

匝)ThenumbetofpldntsdiedinyoungaftergerminationinthesDilat4・8「512p甘increased

ineachcf・Op,itsdegreebeing thelowestin/Nori−,AsaThisdegreein匝e【SQilbelow8・O

pH雨S、not1essthanthecontrolineachc三・Op・

の Theheightofyoungplantsofthethreetropsinthesoilat4l8」51・2and7,6「声・Pp町WqS

dhedked,,bhtthatinthesoil虎7・0−7・6pHwasnotinfluenced

樹 h.thesoilpbelow5.7pH,nOleavescameo址ineach・CrOp・Thenumberofleaves9f、y叩咽

plaritsinthe$Oilrat7・6−81・O pHormor・e decr・eaSed・

(9)The.r60tlengthwasveryshortineach cropinthelsoil如4・8−5u2pH・Inthesoilat寧・O

pHormore,th6roothas主10tdevelopedhorm畠11yandhasfr壬ZZled・ineach、CrOp・

郎巨Thegrowthdftheplantheightofthethreecropswasnotinfluehcedinthesoilbelo両’8”O

pRLAndthatinthesoilat11・0−11u8pHandbelow5u6pHwaschecked…Butthegrowth

由s the bestin、Nori・・Asa.

W:hthesoilat7J2「8・OpH,thenumberofleavesandflower−budsdidnotdecreasedinea?h

croゎ,andtheywerethemostnumerousinMariPhot,andthenumberofpodswasalmost

equalin eadlCrOp・

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