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シニア層の健康志向に支えられるフィットネスクラブ

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Academic year: 2021

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シニア層の健康志向に支えられるフィットネスクラブ

第3次産業活動指数(17年=100、季節調整済)で、15~24年の「スポーツ施設提 供業」の推移をみると、「スポーツ施設提供業」(全体)が横ばい傾向で推移する中、内 訳の一つである「フィットネスクラブ」は上昇傾向で推移している(第1図)。 以下では、「フィットネスクラブ」に焦点を当て、特定サービス産業動態統計で利用者 数及び売上高の動向を見るとともに、その動向の背景について考察してみたい。 第1図 「スポーツ施設提供業」の推移(17年=100、季節調整済) 60 70 80 90 100 110 120 130 140 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 (平成17年=100、季節調整済) (年期) フィットネスクラブ ボウリング場 スポーツ施設提供業(全体) ゴルフ場 ゴルフ練習場 (注)第3次産業活動指数の「スポーツ施設提供業」は、特定サービス産業動態統計の「ゴルフ場利用者 数」、「ゴルフ練習場利用者数」、「ボウリング場利用者数」、「フィットネスクラブ利用者数」に基づき作成 されている。 資料:「第3次産業活動指数」 (1) フィットネスクラブ利用者数及び売上高の動向 第3次産業活動指数の「フィットネスクラブ」は、特定サービス産業動態統計のフィット ネスクラブ利用者数 1に基づき作成されている。そこで、特定サービス産業動態統計で フィットネスクラブ利用者数及び売上高の動向について見てみることとする。 15~24年のフィットネスクラブ利用者数(前年比)の動向をみると、15~22年までは 増加基調で推移していた(第2図)。しかしながら、プラス幅は、15年の前年比 8.5%か ら22年は同 2.5%と縮小傾向にあった。23年は同▲1.5%のマイナスに転じたが、24年 は同 8.7%の増加となった。 1 フィットネスクラブ延べ利用者数。

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四半期ベースで22年1~3月期以降の動向をみると、23年3月に発生した震災の影 響等を受けて、23年1~3月期に前年同期比▲1.8%のマイナスに転じたが、4~6月期 以降はマイナス幅を縮小させ、24年1~3月期に同 3.5%のプラスに転じた。4~6月期 以降は同 10%程度の伸びを続けており、10~12月期は同 10.0%の増加となった。 次に、15~24年のフィットネスクラブの売上高(前年比)の動向をみると、15年の前 年比 5.2%から18年は同 7.4%と、15~18年までは、プラス幅を拡大させながら推移し ていた(第2図)。しかしながら、19年、20年は同 1~2%程度の伸びとなり、21年は同 ▲1.5%のマイナスに転じた。22年以降は一進一退で推移しており、24年は同 2.0%の 増加となった。 四半期ベースで22年1~3月期以降の動向をみると、23年1~3月期に前年同期比 ▲0.8%のマイナスに転じ、4~6月期は同▲2.5%とマイナス幅を拡大させた。しかしな がら、7~9月期以降はマイナス幅を縮小させ、24年1~3月期に同 1.6%のプラスに転 じた。4~6月期以降は同 2%程度の伸びを続けており、10~12月期は同 1.9%の増 加となった。 第2図 「フィットネスクラブ」利用者数合計及び売上高合計の伸び率の推移 (前年比、前年同期比) 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ 22 23 24 ▲ 4 ▲ 2 0 2 4 6 8 10 12 売上高合計 利用者数合計 (前年比、前年同期比、%) (年) (年期) (注)フィットネスクラブ利用者数は、延べ利用者数であることに留意する必要がある。 資料:「特定サービス産業動態統計」 フィットネスクラブ利用者1人当たりの売上高の動向を見てみると、19年以降、減少傾 向で推移している(第3図)。こうした背景には、1人当たりの利用回数が増加しているこ と、小規模で低価格のコンビニタイプのサーキット型ジムが増加していること、既存事業 者が様々な料金メニュー(平日限定で低価格等)を提供して利用者数を増やしているこ と等があると推察される。

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第3図 「フィットネスクラブ」利用者1人当たり売上高の推移 1,200 1,250 1,300 1,350 1,400 1,450 1,500 1,550 1,600 1,650 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 (円) (年) (注)フィットネスクラブ利用者数は、延べ利用者数であることに留意する必要がある。 資料:「特定サービス産業動態統計」から作成。 (2) フィットネスクラブへの支出金額 次に、どのような年齢層でフィットネスクラブへの支出金額が多いのかを見てみたい。 ① 二人以上世帯の「スポーツクラブ使用料」に対する支出金額 まず、総務省の家計調査で、二人以上世帯 2の1世帯当たり1か月間の「スポーツ クラブ使用料」に対する実質消費支出額(前年同月比)の動向を見てみると、24年1 ~7月にかけてプラスの伸びを示していた。8月以降は一進一退で推移している(第4 図)。 第4図 1世帯当たり1か月間の「スポーツクラブ使用料」実質消費支出額の伸び率の推移 (二人以上世帯、前年同月比) 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 23 24 ▲ 50 ▲ 40 ▲ 30 ▲ 20 ▲ 10 0 10 20 30 40 50 60 (前年同月比、%) (年月) (注)1.消費者物価指数(22年=100、フィットネスクラブ使用料)で実質化。 2.「スポーツクラブ使用料」の月次ベースでの公表は22年1月からのため、 前年同月比のデータは23年以降しか存在しない。 資料:「家計調査」(総務省)、「消費者物価指数」(総務省)から作成。 2 総世帯数に占める二人以上世帯数の割合は約7割、単身世帯数は約3割(24年)。

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次に、どの年齢層で「スポーツクラブ使用料」に対する支出が多いのかを確認する ため、世帯主の年齢階級別に、24年の「スポーツクラブ使用料」の特化係数 3を算出 してみると、世帯主が60歳代の世帯が 1.47、70歳以上の世帯が 1.04 と他の年代と 比べて高くなっている(第5図)。 第5図 「スポーツクラブ使用料」の世帯主の年齢階級別特化係数(二人以上世帯、24年) 0.00 1.00 2.00 ~20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳~ (注) (各年齢階級世帯の「スポーツクラブ使用料」支出金額)/ (各年齢階級世帯の全消費支出額) 特化係数= (全世帯の「スポーツクラブ使用料」支出金額)/ (全世帯の全消費支出額) 資料:「家計調査」(総務省)から作成。 では、「スポーツクラブ使用料」に対する年間支出金額はどのくらいなのか、世帯主 の年齢階級別に「スポーツクラブ使用料」に対する1世帯当たりの年間支出金額を見 てみると、世帯主が60歳代の世帯の支出金額が 5,177 円と最も多くなっている(第6 図)。また、1世帯1人当たりの年間支出金額をみても、世帯主が60歳代の世帯の支 出金額が 1,903 円と最も多くなっている。 世帯主が60歳代の世帯は、「スポーツクラブ使用料」に対する支出金額が他の世 代と比べて多く、世帯数も多い。各年齢階級世帯の年間支出金額に世帯数分布(抽 出率調整)を乗じたうえで、「スポーツクラブ使用料」に対する支出金額全体に占める シェアを算出してみると、世帯主が60歳代の世帯の支出金額シェアが 36.5%と最も 大きくなっている。 3 各年齢階級世帯の全消費支出額に占める「スポーツクラブ使用料」支出金額の比率を全世帯の全消費 支出額に占める「スポーツクラブ使用料」支出金額の比率で除した値。

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第6図 世帯主の年齢階級別「スポーツクラブ使用料」(二人以上世帯、24年) ①1世帯当たり支出金額 ②1世帯1人当たり支出金額 1,848 1,539 3,123 3,977 5,177 3,102 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 ~20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳~ (3.27人) (3.59人) (3.73人) (3.34人) (2.72人) (2.44人) (年間支出金額、円) 全体の平均 3,566円 ※( )は世帯人員数 565 429 837 1,191 1,903 1,271 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 1,600 1,800 2,000 ~20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳~ (年間支出金額、円) 全体の平均 1,162円 ③「スポーツクラブ使用料」支出金額全体に占める世帯主の年齢階級別シェア ~20歳代 0.9% 30歳代 5.4% 40歳代 15.8% 50歳代 20.3% 60歳代 36.5% 70歳~ 21.0% (参考) 世帯数分布(抽出率調整、1万分比) ~20歳代 183 30歳代 1,255 40歳代 1,810 50歳代 1,823 60歳代 2,517 70歳~ 2,412 (注)1.必ずしも世帯主がスポーツクラブを使用しているとは限らないことに留意する必要がある。 2.②のグラフは各年齢階級世帯の1世帯当たりの年間支出金額を世帯人員数で除して算出。 3.③のグラフは各年齢階級世帯の年間支出金額に世帯数分布(抽出率調整)を乗じたうえで算出。 4.世帯数分布(抽出率調整)は、各年齢階級区分に該当する世帯数の割合を調整集計世帯数を使って 1万分比で表したもの。 資料:「家計調査」(総務省)から作成。

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② 単身世帯の「スポーツクラブ使用料」に対する支出金額 次に、単身世帯で、世帯主の男女別、年齢階級別に24年の「スポーツクラブ使用 料」の特化係数を算出してみると、世帯主が女性の60歳以上の世帯が 1.55 と他の 年代と比べて高くなっている 4(第7図)。 第7図 「スポーツクラブ使用料」の世帯主の男女別、年齢階級別特化係数 (単身世帯、24年) 0.00 1.00 2.00 男性60歳~ 男性35~59歳 男性~34歳 女性~34歳 女性35~59歳 女性60歳~ 男性 女性 (注) (各年齢階級世帯の「スポーツクラブ使用料」支出金額)/ (各年齢階級世帯の全消費支出額) 特化係数= (全世帯の「スポーツクラブ使用料」支出金額)/ (全世帯の全消費支出額) 資料:「家計調査」(総務省)から作成。 世帯主の男女別、年齢階級別に「スポーツクラブ使用料」に対する1世帯当たりの 年間支出金額を見てみると、世帯主が女性の60歳以上の世帯の支出金額が 4,091 円と最も多くなっている(第8図)。世帯主が女性の60歳以上の世帯は、「スポーツク ラブ使用料」に対する支出金額が他の世代と比べて多く、世帯数も多い。男女各年 齢階級世帯の年間支出金額に世帯数分布(抽出率調整)を乗じたうえで、「スポーツ クラブ使用料」に対する支出金額全体に占めるシェアを算出してみると、世帯主が女 性の60歳以上の世帯の支出金額シェアが 53.9%と最も大きくなっている。 4 家計調査の単身世帯と二人以上世帯では、世帯主の年齢階級区分が異なっている。

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第8図 世帯主の男女別、年齢階級別「スポーツクラブ使用料」(単身世帯、24年) ①1世帯当たり支出金額 1,506 1,203 2,524 1,832 3,012 4,091 0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000 3,500 4,000 4,500 ~34歳 35~59歳 60歳~ ~34歳 35~59歳 60歳~ 男性 女性 平均 2,736円 (年間支出金額、円) ②「スポーツクラブ使用料」支出金額全体に占める世帯主の男女別、年齢階級別シェア 男~34歳 6.5% 男35~59歳 7.9% 男60歳~ 15.9% 女~34歳 4.8% 女35~59歳 11.1% 女60歳~ 53.9% (参考) 世帯数分布(抽出率調整、1万分比) ~34歳 1,179 35~59歳 1,787 60歳~ 1,720 ~34歳 709 35~59歳 1,008 60歳~ 3,596 男性 女性 (注)1.②のグラフは各年齢階級世帯の年間支出金額に世帯数分布(抽出率調整)を乗じたうえで算出。 2.世帯数分布(抽出率調整)は、各年齢階級区分に該当する世帯数の割合を調整集計世帯数を使って 1万分比で表したもの。 資料:「家計調査」(総務省)から作成。

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(3) フィットネスクラブ会員数の年齢別構成比 次に、フィットネスクラブの会員には、どのような年齢層が多いのかを見てみたい。 大手フィットネスクラブのIR資料から、15~24年のフィットネスクラブ会員数の年齢別 構成比の推移を見てみると、20歳代以下、30歳代の会員比率が低下する一方、60歳 以上が上昇しており、24年は、60歳以上の会員比率が約 30%と最も高くなっている (第9図)。 第9図 フィットネスクラブ会員数の年齢別構成比の推移 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 ~20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳~ (年) 60歳以上の会員比率が上昇 ~20歳代、30歳代の会員比率が低下 (注)1.大手フィットネスクラブのうち、IR資料で会員の年齢別構成比を公表している3社(セント ラルスポーツ株式会社、株式会社ルネサンス、株式会社メガロス(21年~))について単 純平均したもの。会員数を公表している企業が少ないため、構成比の単純平均であるこ とに留意する必要がある。 2.各年3月末の数字。 資料:各社IR資料から作成。 総務省の国勢調査で、17年から22年の5年間の全人口の年齢構成比の変化幅をみ ると、20歳代以下は▲2.5%ポイント低下(31.1%→28.6%)、30歳代は▲0.3%ポイント 低下(14.5%→14.2%)、60歳以上は 3.9%ポイント上昇(26.8%→30.7%)している。一 方、この間のフィットネスクラブ会員数の年齢別構成比の変化幅をみると、20歳代以下 は▲4.7%ポイント低下(21.9%→17.2%)、30歳代は▲3.4%低下(24.1%→20.7%)、 60歳以上は 5.9%ポイント上昇(19.1%→24.9%)しており、全人口の年齢別構成比の 変化幅以上に、20歳代以下及び30歳代の比率が低下、60歳以上が上昇している。

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(4) シニア層のスポーツ志向、健康志向の高まり このようにフィットネスクラブへの支出金額や会員数に占めるシニア層のシェアが高 まっているのは、60歳以上の年齢層の人口構成比の上昇に加え、当該年齢層におけ るスポーツ志向、健康志向の高まりが関連している可能性がある。 そこで、総務省の社会生活基本調査で、23年の「スポーツ」の年齢階級別行動者率 (その行動を取った人の割合)を見てみると、18年と比べて、50歳代以下の行動者率が 低下している一方、60歳以上は 3.6%ポイント上昇しており、特に女性は 4.6%ポイント と上昇幅が大きくなっている(第10図)。 第10図 年齢階級別「スポーツ」の行動者率の変化(18年→23年) ①全体 ②男性 ③女性 ▲ 4.0 ▲ 4.9 ▲ 5.0 ▲ 2.1 3.6 ▲ 6.0 ▲ 4.0 ▲ 2.0 0.0 2.0 4.0 6.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 ~20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳~ 23年-18年(右軸) 23年 18年 (%) (%ポイント) ▲ 2.4 ▲ 4.8 ▲ 5.5 ▲ 2.5 2.2 ▲ 6.0 ▲ 4.0 ▲ 2.0 0.0 2.0 4.0 6.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 ~20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳~ 23年-18年(右軸) 23年 18年 (%) (%ポイント) ▲ 5.8 ▲ 5.0 ▲ 4.6 ▲ 1.6 4.6 ▲ 6.0 ▲ 4.0 ▲ 2.0 0.0 2.0 4.0 6.0 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 ~20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳~ 23年-18年(右軸) 23年 18年 (%) (%ポイント) (注)行動者率(%)=(行動者数(調査日に当該行動をした人の数)/属性別の人口)×100 資料:「社会生活基本調査」(総務省)から作成。 また、公益財団法人日本生産性本部の「レジャー白書 2012」で、男女別、年齢別の 余暇活動の「健康志向」比率を見てみると、男性は60歳代以上が 50.9%、女性は60歳 代以上が 51.7%と、男女ともに60歳代以上の「健康志向」比率が最も高くなっている (第11図)。白書では、「「健康や体力の向上」を余暇の目的とする回答者は多く、その 割合は年々高まっている。年代別では中高年層に多く、人口の高齢化で今後も高まる ことが予想される。」と分析している。

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第11図 男女別、年齢別 余暇活動の「健康志向」比率 0 10 20 30 40 50 60 平均 10歳代 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代~ 男性 女性 (%) (注)「余暇活動にかかわるサービスや商品についての意識」の「健康によい、健康に配慮してくれる サービスを選ぶ」で「非常にそう思う」、「かなりそう思う」と回答し、かつ、「余暇活動の目的の推移」 の「2012年現在の目的」で「健康や体力の向上を目指すこと」と回答した人の比率。 資料:「レジャー白書 2012」(公益財団法人日本生産性本部) このように、シニア層のスポーツ志向、健康志向は、特に女性を中心に高まりを見せ ている。 (5) まとめ 第3次産業活動指数(17年=100、季節調整済)で、15~24年の「スポーツ施設提 供業」の推移をみると、「スポーツ施設提供業」(全体)が横ばい傾向で推移する中、内 訳の一つである「フィットネスクラブ」は上昇傾向で推移している。 ① フィットネスクラブ利用者数は増加傾向 第3次産業活動指数の「フィットネスクラブ」は、特定サービス産業動態統計のフィット ネスクラブ利用者数(※延べ利用者数)に基づき作成されていることから、同統計で、15 ~24年のフィットネスクラブ利用者数の伸び率の推移を見てみると、おおむね増加傾向 で推移している。しかしながら、フィットネスクラブ利用者1人当たりの売上高の動向を見 てみると、19年以降、減少傾向で推移しており、こうした背景には、1人当たりの利用回 数が増加していること、小規模で低価格のコンビニタイプのサーキット型ジムが増加して いること、既存事業者が様々な料金メニュー(平日限定で低価格等)を提供して利用者 数を増やしていること等があると推察される。 ② 「スポーツクラブ使用料」支出金額全体に占めるシニア世帯のシェアが大きい どのような年齢層でフィットネスクラブへの支出が多いのかを、総務省の家計調査で、

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世帯主の年齢階級別に、24年の「スポーツクラブ使用料」の特化係数を算出してみると、 二人以上世帯では、世帯主が60歳代の世帯が 1.47、70歳以上の世帯が 1.04 と他の 年代と比べて高くなっている。24年の「スポーツクラブ使用料」に対する1世帯当たりの 年間支出金額は、世帯主が60歳代の世帯が 5,177 円と最も多く、「スポーツクラブ使用 料」に対する支出金額全体に占めるシェアも 36.5%と最も大きくなっている。 一方、単身世帯について、世帯主の男女別、年齢階級別に、24年の「スポーツクラ ブ使用料」の特化係数を算出してみると、世帯主が女性の60歳以上の世帯が 1.55 と 他の年代と比べて高くなっている。24年の「スポーツクラブ使用料」に対する1世帯当た りの年間支出金額は、世帯主が女性の60歳以上の世帯が 4,091 円と最も多く、「ス ポーツクラブ使用料」に対する支出金額全体に占めるシェアも 53.9%と最も大きくなっ ている。 ③ フィットネスクラブでは、シニア層の会員比率が上昇 フィットネスクラブの会員にはどのような年齢層が多いのか、大手フィットネスクラブのI R資料から、15~24年のフィットネスクラブ会員数の年齢別構成比の推移を見てみると、 20歳代以下、30歳代の会員比率が低下する一方、60歳以上が上昇しており、24年は、 60歳以上の会員比率が約 30%と最も高くなっている。フィットネスクラブ会員数の年齢 別構成比の変化幅は、全人口の年齢別構成比の変化幅以上に、20歳代以下及び30 歳代の比率が低下、60歳以上が上昇している。 ④ シニア層のスポーツ志向、健康志向は上昇 フィットネスクラブへの支出金額や会員数に占めるシニア層のシェアが高まっている のは、60歳以上の年齢層の人口構成比の上昇に加え、当該年齢層におけるスポーツ 志向、健康志向の高まりがあるものと推察される。総務省の社会生活基本調査で、23 年の「スポーツ」の年齢階級別行動者率を見てみると、18年と比べて、50歳代以下の 行動者率が低下している一方、60歳以上は 3.6%ポイント上昇しており、特に女性は 4.6%ポイントと上昇幅が大きくなっている。また、公益財団法人日本生産性本部の「レ ジャー白書 2012」で、男女別、年齢別の余暇活動の「健康志向」比率を見てみると、男 性は60歳代以上が 50.9%、女性は60歳代以上が 51.7%と、男女ともに60歳代以上 の「健康志向」比率が最も高くなっている。シニア層のスポーツ志向、健康志向は、特に 女性を中心に高まりを見せている。

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シニア層のフィットネスクラブに対する需要が高まる中で、事業者の中には、シニア層 の定着率強化に向けて、シニア向けのプログラムを開設したり、運動以外のコミュニ ティーの場を提供したりするところも出てきている。また、フィットネスクラブ内にデイサー ビス施設を設け、要介護度の低いシニア向けのプログラムを提供するところも出てきてい る。経済産業省でも、25年度に地域ヘルスケア構築推進事業の一環として、新たなヘ ルスケアサービスの創出支援(医療・介護機関とフィットネスクラブ等の連携等)を行う予 定である。 シニア層の需要を喚起し、利用者数とともに売上高についても、本格的な増加、成長 へと結びつけていくことができるか、今後のフィットネスクラブの動向が注目される。

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