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広報誌「ファイナンス」

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Academic year: 2021

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(1)

関税局参事官室(国際交渉担当)課長補佐 

田邊

裕美子

1 はじめに

10月26日、中国・北京において、安倍晋三内閣総 理大臣と李克強中国国務院総理の立会いのもと、中 元哉関税局長と倪岳峰中国海関総署長により、日本と 中国との間のAEO(Authorized Economic Operator) 相互承認取決めの署名が行われた。 中国は、我が国にとって最大の貿易相手国である一 方、我が国企業には、中国側の通関手続において様々 な困難を指摘する声もあり、中国における通関手続円 滑化の効果が見込まれる中国とのAEO相互承認の実 現は、以前より我が国企業から強い要望が出されてい た。多くの期待のなか、両国税関当局による約6年9 か月間の長期にわたる協議を経て、今般、相互承認取 決めに合意し、署名に至ったものである。

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AEO

制度とは

1

)米国同時多発テロ事件が背景

AEOとは、「Authorized Economic Operator」の 略である。すなわち、AEO制度とは、国際貿易におけ るセキュリティ確保と円滑化の両立を図るため、貨物 のセキュリティ管理と法令遵守の体制が整備された貿 易関連事業者(Economic Operator)に対して、税関 が認定(Authorize)を行い、その事業者が迅速かつ 簡素な税関手続を利用することを認めるものである。 AEO制度の導入の契機は、2001年に米国で発生し た同時多発テロに遡る。事件後、米国は、海上コンテ ナがテロ関連物資の輸送に利用され、外国から危険物 が米国に持ち込まれることを懸念し、直ちに国境警備 を強化した。その結果、米国の各港において、税関検

∼安全かつ円滑な通関の実現に向けて∼

署名式の模様(2018年10月26日 中国・北京 人民大会堂)

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査を待つコンテナが長期間滞留し、物流に多大な影響 を及ぼすこととなった。国際物流におけるセキュリ ティの確保は、一方で円滑な貿易を阻害する要因とも なりかねない。国家の安全を守るため、外国から持ち 込まれる貨物のセキュリティを確保しつつ、合法的な 輸出入取引については円滑な通関手続を認める、とい う双方の要請を両立させることが求められた。 そこで、米国は、輸入者をはじめとしたサプライチェー ンに関わる事業者の協力を得ることにより、サプライ チェーンの安全確保と物流の円滑化の双方を実現させる ため、C-TPAT(Customs-Trade Partnership Against Terrorism)プログラムを立ち上げた。具体的には、自 主的にサプライチェーンの安全確保に取り組む事業者に 対し、税関は、その事業者の貨物に係る検査率の軽減 及び迅速な通関処理を認めることとしたのである。

2

WCO

が推進

米国における同時多発テロ以降も世界各地で続くテロ を背景に、ベルギーに本部を置く税関の国際機関である 世界税関機構(WCO:World Customs Organization) は、米国におけるC-TPATに係る取組み等を参考に、 国際貿易におけるサプライチェーンの安全確保と円滑 化の両立を実現するためのガイドライン作成を開始 し、2005年、AEO制度の導入・構築に係る国際標準 となる「SAFE基準の枠組み」を作成し、これを採択 した。各国の税関当局は、このガイドラインに沿って AEO制度の導入を進めており、2018年7月現在、77 の国・地域においてAEO制度が実施されている。

3

2006

年に我が国も導入

我が国においてもこうした国際的な流れを踏まえ、 個々の輸出入「貨物」のリスクに着目して水際で取締を 行う手法だけでなく、自らサプライチェーンにおける貨 物のセキュリティ管理と法令遵守体制を整備した事業 者を税関が「AEO事業者」として承認・認定し、「事業 者の資質」を最も重要な要素としてリスク管理を行う手 法を採用するとともに、これらの者に対して税関手続の 迅速化・簡素化を提供する制度を構築することとした。 2006年、まず輸出者を対象にAEO制度を導入した 後、輸入者、倉庫業者、通関業者、運送者、製造者と 順次拡大し、現在は、貨物の製造から船積みまでのサ プライチェーンを構成する全ての事業種についてAEO 制度を実施している。2018年11月1日現在、我が国 のAEO事業者は684者となっている。 (注)我が国のAEO制度の詳細は、末尾の「参考1」を参照。

4

AEO

制度の意義

これまで財務省関税局は、AEO事業者に対する利 便性向上の観点から、随時AEO制度の改善や新たな ベネフィットを導入してきた。直近では、昨年10月、 AEO輸出入者、AEO通関業者及びAEO製造者を対象 とした輸出入申告官署の自由化を導入した。AEO事 業者からは、AEO制度の効果として、迅速かつ簡易 な税関手続の利用によるリードタイムの短縮やコスト 削減といった直接的な効果に加え、AEOのステータス そのものがビジネスにおいて社会的信用度を示す効果 がある、との声も聞かれる。国際的にもAEO制度が WCO(世界税関機構)のAEOガイドライン A 税関が定める要件の遵守 B 商業上の記録を管理する適正な体制 C 財務の健全性 D 税関等との協議、協力及び連絡体制 E 職員への教育、研修及び啓蒙 F 情報交換、情報へのアクセス、情報の保秘 G 貨物のセキュリティ H 輸送のセキュリティ I 施設のセキュリティ J 人的セキュリティ K 貿易相手のセキュリティ L 危機管理及び事故からの復旧 M 実施体制等の評価、分析及び改善 要 件 ○ 迅速な貨物の引取り ○ 貨物検査の軽減 ○ 特定の手数料や料金の軽減 等 ベネフィット 日中AEO相互承認取決めの署名

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なっている。 AEO制度は、税関にとってもベネフィットのある 制度である。日々相当数の貨物が我が国の国境を出入 りしている状況において、税関に輸出入申告される貨 物のうち、AEO事業者の貨物をリスクの低い貨物と して認識することにより、税関の限られた人的・物的 資源をAEO事業者が関与する貨物以外のハイリスク 貨物に集中させることで、水際での効果的・効率的な 取締を可能としている。 AEO事業者は、貨物のセキュリティ管理と法令遵守 体制を維持することでAEO制度における役割を果た し、税関は、そのようなAEO事業者に対し迅速かつ簡 素な税関手続を提供する。これにより、双方がベネ フィットを享受しつつ、国際貿易におけるサプライ チェーンの安全確保と円滑化の両立の実現というAEO 制度の目的を達成しているものであり、その意味で、 税関とAEO事業者は重要なパートナーの関係にある。 (注)輸出入申告官署の自由化の詳細は、末尾の「参考2」を参照。 AEO相互承認は、国際標準に沿ったAEO制度を導 入している国・地域との間で、お互いのAEO制度を相 互に承認し、AEO事業者が関与する税関手続につい て、双方の税関当局が迅速な通関を認めるものである。 安全かつ円滑な国際貿易拡大のため、WCOもAEO 相互承認を推奨しており、現在、世界で約60の相互 承認が実施されている。

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)我が国の取組み

我が国は、2008年にニュージーランドとの間で初 めてAEO相互承認取決めに署名し、これまで、米国、 EU、カナダ、韓国、シンガポール、マレーシア、香 港との間で署名・実施している。今回の中国との取決 め署名により、AEO相互承認が、我が国では9か国・ 地域との間で実施されることとなった。 現在、台湾、オーストラリア、スイス及びタイとの 間で協議を進めているところであり、今後も、相手 国・地域と我が国との経済的な結び付き等を考慮しつ つ、相互承認の実施に向けた取組みを積極的に推進す ることとしている。 (注)その後、11月30日に台湾との間でAEO相互承認取決めの署 名が行われ、我が国とのAEO相互承認相手先は、10か国・ 地域となった。 我が国における輸入通関所要時間(2018年) 2.1時間 0.1時間 0.3時間 0.0時間 一般海上貨物 AEO海上貨物 一般航空貨物 AEO航空貨物 (財務省発表第12回輸入通関手続の所要時間調査結果を基に作成) AEO事業者数の推移 1 7 100 206 233 239 242 238 236 237 240 240 241 238 46 55 73 73 79 80 87 88 91 91 91 96 98 20 55 74 87 97 103 113 118 125 127 132 136 8 21 31 47 68 79 95 119 144 187 205 1 3 3 5 7 8 8 7 7 7 0 100 200 300 400 500 600 700 2006/4/1 2007/4/1 2008/4/1 2009/4/1 2010/4/1 2011/4/1 2012/4/1 2013/4/1 2014/4/1 2015/4/1 2016/4/1 2017/4/1 2018/4/1 2018/11/1 1 53 175 342 402 439 469 501 523 549 583 609 663 684 運送業者 (2018年11月1日現在) 通関業者 倉庫業者 輸入者 輸出者

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4 中国との

AEO

相互承認

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2012

年から協議開始

相互承認の協議プロセスについては、WCOがガイ ドラインを示しており、2012年から始まった中国との 協議についても、同ガイドラインに沿って進められた。 具体的には、ア.両国の法令等を調査するなど、 AEO事業者の認定基準など相互のAEO制度について の比較研究、イ.AEO制度の運用状況を確認するた め、相互に相手国を訪問し、両国合同でAEO事業者 に対する実地調査を実施、ウ.相互承認取決め文書を 作成、エ.署名、のプロセスである。また、並行し て、相互承認を通じて双方のAEO事業者に対し、ど のようなベネフィットを供与するかについても協議を 行った。

2

「同等性」の確認

我が国は中国と署名するまで、8か国・地域との間 で相互承認協議の経験があったが、中国との協議で は、特に中国のAEO制度と我が国のAEO制度の同等 性をどう担保するか、ということが課題となった。 一例としては、我が国のAEO事業者は約680者で あるのに対し、中国のAEO事業者は3,000者を超え ているほか、我が国は9の地方税関の税関長がAEO 事業者を認定しているのに対し、中国では42の直属 税関に認定権がある。こうした両国のAEO制度の執 行規模等の違いを十分に踏まえつつ、双方のAEO事 業者が同レベルの認定基準により適切に認定され、 AEO事業者として求められる優れたセキュリティや 法令遵守体制が確保できているのかについて、よく確 認しつつ進める必要があった。 相互承認の協議プロセスにおいては、こうした点に十 分留意し、我が国AEO制度の信頼性維持・向上の観点 からも慎重に協議が重ねられた。その結果、双方の AEO制度が国際標準に沿ったものであることを相互に確 認するに至り、今般の合意・署名が実現したものである。 【日中

AEO

相互承認取決めの概要】 ○ 日中税関当局は、輸出入貨物の審査・検査の 際、その貨物が相手国のAEO事業者による輸 出入貨物である場合、その資格を考慮する。 〈具体例〉 - 日本のAEO輸出入者の貨物が中国で輸出入さ れる場合、その貨物に対する審査・検査が軽減 される。 - 中国のAEO輸出入者の貨物が日本で輸出入さ れる場合、その貨物に対する審査・検査が軽減 される。

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)通関所要時間が短縮化

我が国における輸入通関所要時間(2018年、海上 貨物)は2.1時間であるのに対し、中国では約8倍の 15.9時間(2017年、中国海関総署発表)を要してい る。冒頭で言及したとおり、我が国企業が中国におい て直面している通関上の問題の1つが、通関所要時間 の長さである。 AEO相互承認取決めにおいては、我が国のAEO輸 我が国のAEO相互承認の現状 締結年月 国 締結年月 国 締結年月 国 締結年月 国 2007年6月 ニュージーランド-米国 2011年6月 日本-シンガポール 2014年10月 メキシコ-米国 2017年1月 中国-スイス 2008年5月 日本-ニュージーランド 2012年5月 EU-米国 2014年12月 シンガポール-米国 2017年7月 韓国-豪州 2008年6月 カナダ-米国 2012年5月 台湾-米国 2015年3月 イスラエル-韓国 2017年7月 韓国-UAE 2008年6月 ヨルダン-米国 2012年6月 中国-シンガポール 2015年4月 ドミニカ共和国-韓国 2017年7月 カナダ-豪州 2009年6月 日本-米国 2013年7月 中国-韓国 2015年6月 香港-タイ 2017年7月 香港-豪州 2009年7月 EU-ノルウェー 2013年7月 シンガポール-台湾 2015年10月 韓国-インド 2017年10月 韓国-マレーシア 2009年7月 EU-スイス 2013年10月 中国-香港 2015年11月 スイス-ノルウェー 2017年11月 イスラエル-中国 2010年6月 日本-カナダ 2013年11月 香港-インド 2015年12月 ドミニカ共和国-米国 2017年11月 豪州-中国 2010年6月 カナダ-韓国 2013年12月 イスラエル-台湾 2015年12月 韓国-台湾 2017年11月 ニュージーランド-中国 2010年6月 カナダ-シンガポール 2014年2月 香港-韓国 2016年3月 香港-マレーシア 2017年12月 ウルグアイ-韓国 2010年6月 日本-EU 2014年3月 韓国-メキシコ 2016年5月 カナダ-メキシコ 2017年12月 ペルー-韓国 2010年6月 韓国-シンガポール 2014年5月 中国-EU 2016年7月 ニュージーランド-豪州 2018年3月 ウルグアイ-ペルー 2010年6月 韓国-米国 2014年6月 韓国-トルコ 2016年8月 日本-香港 2018年10月 日本-中国 2011年1月 アンドラ-EU 2014年6月 日本-マレーシア 2016年10月 中国-台湾 ※AEOコンペンディアム  (WCO策定:2018年版)等を基に 作成  (2018年11月1日現在) 2011年5月 日本-韓国 2014年6月 香港-シンガポール 2016年12月 韓国-タイ 2011年6月 韓国-ニュージーランド 2014年6月 イスラエル-米国 2016年12月 ブラジル-ウルグアイ 日中AEO相互承認取決めの署名

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めに要している時間が短縮されることが期待される。

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)我が国企業の期待

今般の中国とのAEO相互承認署名を受け、早速現 地の日系企業からは、今回の署名について歓迎の意が 示されるなど、中国における通関の迅速化を期待する 声が多く聞かれている。また、我が国輸出企業から も、本取決めの実施時期等について問い合わせが多く 寄せられているところである。 あった。中国宛輸出の中で我が国AEO輸出者による 輸出額の割合は約53%を占めることを踏まえれば、 多くの我が国企業が中国との AEO 相互承認のベネ フィットを享受できるものと考えている。

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)今後の予定

AEO相互承認取決めの具体的な実施時期について は、今後、中国との間で必要な調整を経た上で決定す ることとしており、その際には、取決めの円滑な実施 中国とのAEO相互承認のイメージ AEO輸入者 AEO輸出者 AEO輸出者 AEO輸出者 (輸出) (輸入) 一般輸出者 一般輸入者 一般輸入者 (輸出) (輸入) 日 本 中 国 一般輸出者 一般輸入者 一般輸入者 相互承認前 相互承認後 (輸入) (輸出) (審査・検査を軽減) (審査・検査を軽減) 日本のAEO輸出者からの輸出 であれば、審査・検査を軽減 〈相互承認効果〉 上記と同様、中国のAEO輸出者からの 輸出であれば、審査・検査を軽減 〈相互承認効果〉 我が国の主な輸出相手国 米国 (19.3%) 中国 (19.0%) 韓国(7.6%) 台湾(5.8%) 香港(5.1%) 輸出総額 (2017年) 78兆2,865億円 (財務省貿易統計を基に作成) 対主要国別輸出額の推移 0 30,000 60,000 90,000 120,000 150,000 180,000 2000 2005 2010 2015 (億円) 米国 中国 韓国 台湾 香港 2017(年) (財務省貿易統計を基に作成)

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のため、開始時期や相互承認の利用方法についての対 外的な周知を積極的に行う予定である。 我が国企業が中国において通関迅速化のベネフィッ トをより早く享受できるよう、取決めの早期実施に向 けた作業を両国税関当局間で鋭意進めているところで ある。

5 おわりに

国際物流の高度化に伴い、企業間競争が激化する中 で、我が国企業にとっては生産の効率化、流通在庫及 び物流コストの圧縮が国際競争力を強化する観点から 重要となっており、迅速かつ円滑な通関に対して引き 続き強い要請がある。 他方、来年2019年には、G20大阪サミット、TICAD (アフリカ開発会議)、ラグビーワールドカップ、2020 年には東京オリンピック・パラリンピック競技大会と いった多くの大規模な国際行事を我が国においてホス トすることとしている。また、皇太子殿下ご即位に際し て即位礼正殿の儀も控えており、税関では、水際での テロ対策がますます重要な課題となっている。 このような状況において、AEO制度の適正な運用 に努め、相互承認取決めを通じて諸外国と連携しつ つ、一層安全かつ円滑な通関の実現をより確かなもの とすることが、税関当局にとって重要と考えられる。 今後とも、財務省関税局・税関が推進するAEO制度 について、ご理解・ご協力をお願いしたい。 (文中、意見にわたる部分は、筆者の個人的見解です。) 【中 関税局長と倪中国海関総署長との意見交換】 北京でのAEO相互承認取決め署名式後、中 関税局長は中国海関総署を訪問し、倪中国海関総 署長と意見交換を行った。 財務省関税局と中国海関総署は、局長級会合を 定期的に行うとともに、2006年に署名した日中税関 相互支援協定に基づく恒常的な情報交換をはじめ、 人材育成を通じた協力、地方税関レベルでの交流等 も含め、様々なレベルで協力関係が維持されている。 総理秘書官としても訪中経験のある中 関税局 長と、初の海外渡航先となった日本で青年友好プ ログラムに参加した経験のある倪総署長。和やか な雰囲気のなか、両国の税関当局トップが、直面 する課題について認識を共有し、率直な意見交換 が行われるとともに、問題の解決に向け相互に協 力することを確認した。 また、AEO相互承認取決めの早期実施に向け、 双方で実務的な作業を迅速に進めることについて も確認。日中税関当局間の更なる関係強化のため の機会となった。 中国海関総署にて (左)中 関税局長 (右)倪中国海関総署長 日中AEO相互承認取決めの署名

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(参考1)我が国のAEO制度の概要 特定輸出者制度 税関長の承認を受けた輸出者(AEO輸出者)について、保税地域に貨物を入れることなく輸出申告を行い、許可を受けることを可 能とする制度(2006年3月導入)。 AEO輸出者が行う輸出申告においては、審査・検査率が軽減されるとともに、貨物の蔵置場所に関わらず、いずれの税関長に対し ても輸出申告が可能とされている(輸出申告官署の自由化)。 特例輸入者制度 税関長の承認を受けた輸入者(AEO輸入者)について、通常の輸入手続では、原則として貨物の輸入(引取)申告と納税申告を同 時に行い、納税後に輸入許可を受け、国内に貨物を引き取るところ、輸入(引取)申告と納税申告を分離して行うこと(特例申告) を可能とする制度(2007年4月導入)。 具体的には、輸入(引取)申告を行い、貨物を国内に引き取った後、翌月末日までに納税申告(特例申告)及び関税等の納付をま とめて行うことが可能である。また、AEO輸入者が行う輸入申告においては、審査・検査率が軽減されるとともに、貨物の蔵置場所 に関わらず、いずれの税関長に対しても輸入申告が可能とされている(輸入申告官署の自由化)。 特定保税承認者制度 税関長の承認を受けた保税蔵置場等の被許可者(AEO倉庫業者)について、税関長の許可に代え、届出により保税蔵置場等の設置 を可能とする制度(2007年10月導入)。 届出によって設置された保税蔵置場等については、保税地域許可手数料が免除されるとともに、保税蔵置場等に係る税関の立入検 査率が軽減されることとなっている。 認定通関業者制度 税関長の認定を受けた通関業者(AEO通関業者)について、通関手続の特例措置を講じる制度(2008年4月導入)。 AEO通関業者に輸入手続が委託された場合、AEO輸入者以外の輸入者についても、AEO輸入者が行う特例申告と同様、輸入申告と納 税申告を分離して行い、貨物を国内に引き取った後、翌月末日までに納税申告及び関税等を納付することが可能(特例委託輸入申告)。ま た、AEO通関業者に輸出手続が委託された場合、AEO輸出者以外の輸出者についても、申告に係る貨物が置かれている場所から開港等 までの運送を後述するAEO運送者が行うことを条件に、保税地域へ搬入することなく輸出許可を受けることが可能(特定委託輸出申告)。 さらに、AEO通関業者に委託された輸出入手続について、貨物の蔵置場所に関わらず、いずれの税関長に対しても輸出入申告が可 能とされている(輸出入申告官署の自由化)。 特定保税運送者制度 税関長の承認を受けた運送者(AEO運送者)について、税関長の承認を受けることなく外国貨物の運送を行うこと、また、AEO 通関業者が特定委託輸出申告を行う場合に要件となっている「申告に係る貨物が置かれている場所から開港等までの運送」を受託す ることを認める制度(2008年4月導入)。 認定製造者制度 税関長の認定を受けた製造者(AEO製造者)が製造した貨物を取得した輸出者(特定製造貨物輸出者)がその貨物を輸出しようと する場合、保税地域等に搬入することなく輸出申告を行い、許可を得ることを可能とする制度(2009年7月導入)。 また、AEO製造者の輸出申告において、貨物の蔵置場所に関わらず、いずれの税関長に対しても輸出申告が可能とされている(輸 出申告官署の自由化)。 (参考2)輸出入申告官署の自由化 貨物の輸出入申告は、通関の適正性を確保するとともに、効果的・効率的な審査・検査を確保するため、原則として、蔵置官署 (貨物が置かれている保税地域等を管轄する税関官署)に対して行うこととされている。他方、貨物の場所に関わらず、いずれの税関 官署に対しても輸出入申告を行うことを可能とすれば、関連事業者の事務の効率化やコスト削減を図ることが可能となり、貿易円滑 化に資することとなる。 このため、2017年10月、輸出入に関する業務を適正かつ確実に遂行する能力を有する者として税関長の承認・認定を受けた者であ るAEO輸出入者、AEO通関業者及びAEO製造者について、いずれの税関官署に対しても輸出入申告を行うことができることとした。 また、申告官署の自由化に伴い、通関業者の営業区域を各税関の管轄区域内に制限する規定を廃止するなど、通関業制度について 必要な見直しを行った。 輸出入申告官署の自由化について 自由化 【自由化後】 申告 貨 物 (AEO) 輸出入者 (※) X税関 A官署 Y税関B官署 蔵置官署 (X税関) (※)「輸出入者」「通関業者」「製造者」のいずれかがAEOである場合。 申告(選択可能) (AEO) 通関業者 (※) (AEO) 通関業者 (※) 非蔵置官署 (Y税関) 【従来】 貨 物 輸出入者 X税関 A官署 Y税関B官署 蔵置官署 (X税関) 通関業者 非蔵置官署 (Y税関)

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