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時系列的に変化する幾何学的対象物の高速な不変量計算方法の確立

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Academic year: 2021

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平成 30 年度学長裁量研究成果報告(様式2号)その2 1

時系列的に変化する幾何学的対象物の

高速な不変量計算方法の確立

研究年度 平成30年度 研究期間 平成30年度~平成31年度 研究代表者名 松田 健 1. はじめに ホモロジー群やコホモロジー群は位相幾何学における重要な不変量である.位相幾何 学は,図形を大雑把に分類するため,人間の見た目にも異なる図形を同じ仲間として分類 する.このように大雑把な図形の特徴量の分類は,データサイエンスの分野においても重 要である一面もあるため,トポロジカルデータサイエンスという応用分野も存在する.我々 が物として判断するものは一種の幾何学的対象物であるとも言えるため,幾何学がデータ サイエンスの分野においても重要であることは想像に難しくない.そのように考えれば, 位相幾何学における従来の不変量のみでは,図形の持つ特徴量としては簡素過ぎるため, 図形が持つ特徴を表現するための数学的技法の開発は,単に数学だけの問題でなく,情報 科学分野の発展にも重要である.本研究の成果は,対応する図形のトーリックイデアルを 考えることで,図形の持つより多くの特徴量を表現することができることを示したこと, および,従来のトポロジカルデータサイエンスではホモロジー群のみしか考慮されていな かったのに対して,コホモロジー群を考慮することでさらに図形の特徴量を抽出するため の基盤を作り上げたところにある. 2. 研究内容と成果 詳細は文献[1]を参照されたい.位相幾何学におけるホモロジー群では,図1に示す図 形を区別することはできない.しかしながら,図1 の図形を平面グラフとして考えたトー リックイデアルを考慮することにより,図1 の左右の図形を完全に区別することができる. さらに,これらのグラフのコホモロジー群の計算方法も文献[1]に示したため,今後はコホ モロジー群を用いた図形の特徴量の新たな定義を開発する準備をすることができたことも 本研究の成果である. 図1 ホモロジー群で分類できない図形の例 [参考文献] [1] 松田 健,安在 恭弥, "マウスカーソル軌跡データの幾何学的特徴抽出" 統計数理研究 所共同利用研究報告書, 不確実状況下での動的状態推定と知能情報科学の融合

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