首都圏模試センター
入試予測と
併願校選びのポイント
6年生の統一合判もこれで3回目。大勢の仲間が集まって力を競うこうした
テストの雰囲気や形式に、ようやく慣れてきた受験生も多いと思う。来年2月
の入試本番まで残り5か月足らず。いよいよこれからが入試に即した実戦的な
力を身につける段階だ。一方で保護者の皆さんは、わが子の受験校を固めて
いく時期になった。そこで今回は、最新の志望動向から探る入試予測と合わ
せて、併願校選びのポイントをお伝えしていこう。
特 集
「統一合判」
中学入試レポート
vol.
3
最新の志望動向から探る
首都圏模試センター
入試予測と
併願校選びのポイント
6年生の統一合判もこれで3回目。大勢の仲間が集まって力を競うこうした
テストの雰囲気や形式に、ようやく慣れてきた受験生も多いと思う。来年2月
の入試本番まで残り5か月足らず。いよいよこれからが入試に即した実戦的な
力を身につける段階だ。一方で保護者の皆さんは、わが子の受験校を固めて
いく時期になった。そこで今回は、最新の志望動向から探る入試予測と合わ
せて、併願校選びのポイントをお伝えしていこう。
中学入試レポート
vol.
3
最新の志望動向から探る
2014年の入試状況をできる範囲で予想しながら、
併願校選びのポイントを合わせてお伝えしていこう。
ただし、この7月「統一合判」の受験者数は、前
年 比95.4 % の10,883名( 男 子4,927名・ 女 子
5,956名)だったので、全体にやや昨年より志望
者数が少なくなっている。そうしたなかで、前年比
96%以上の志望者を集めている学校は、変わらぬ
人気を維持していると見ることができるし、志望者
が前年比100%を超えて増加している学校は、人
気増加傾向にあると考えてよいだろう。
-2014年/男子の目立った人気動向-
■男子1月中(千葉・埼玉・茨城ほか)入試
まず男子の人気動向から見ていこう。カッコ内の
数字は、7月7日に行われた小6第2回「統一合判」
の志望者数の前年同月比を示したものだ。
この数年で目覚しい大学合格実績をあげてきた栄
東〈東大選抜Ⅰ〉の男子の志望者は71名(前年比
108%。△5名)、開智〈先端A〉は48名(130%。
△11名)と、ともに増加。栄東Aも、ほぼ昨年並
みの志望者を集めている。ほかにも、城北埼玉、開
智未来、埼玉栄など、複数回入試を実施する既存
の私学のうち、人気の高い先の難関校と併願しやす
い位置(入試日)にある入試回には、人気増加傾向
が見てとれる。
続いて1月20日から入試がスタートする千葉エ
リアの状況はどうだろうか。ここでは、例年、人気・
難度とも高いレベルを維持してきた渋谷教育学園
幕張や東邦大付属東邦、市川など総武線沿線の難
関校が、いずれもやや志望者を減少させている。
立っている。
■男子2月1日入試校
次に2月1日入試の人気動向を見ていこう。
まず、男子の最難関である開成の志望者は123
名(前年比71%。▲51名)と目立って減少。さす
がに難度の高さが敬遠されてのことか。麻布は
123名(72%。▲48名)、駒場東邦は92名(78%。
▲26名)で、こちらも減少。武蔵も82名(91%。
▲8名)と、わずかながら志望者を減少させている。
早稲田実業の男子は116名(71%。▲48名)と、
今 年 も 志 望 者 減。 早 稲 田 ① の 志 望 者 は178名
(61%。▲112名)と減少が目立つ。2010年の新
設から5年目を迎える早 稲田高 等 学 院は96名
(88%。▲13名)と、こちらも志望者減。慶應普
通部も112名(79%。▲30名)と、志望者を減少
させている。
海城①は181名(74%。▲62名)と志望者減。
桐朋は126名(103%。△4名)と、難関グルー
プのなかでは唯一、志望者増。新校舎建築で教育
環境・設備が一新されることへの期待と、昨年から
打ち出している “新たな学びプロジェクト” への期
待も増加の理由だろう。サレジオ学院Aは147名
(88%。▲21名)と、やや志望者を減少させている。
芝①は357名(102%。△8名)と、わずかに
志望者増。全体数が減っているなかで、今年もこれ
だけ多くの人気を集めていることに注目したい。現
在、校舎の新築にともない一時校地を移転中の巣鴨
①は178名(77%。▲54名)と、2年続きの志望
者減。攻玉社①は214名(94%。▲14名)と、わ
ずかに志望者減。城北①は251名(100%。△0名)
新
校
舎
の
移
転
か
ら
11年
目
を
迎
え
、
績
を
あ
げ
た
市
川
。
「統一合判」
中学入試レポート
vol.
3
最新の志望動向から探る
入試予測と併願校選びのポイント
特 集
と、前年とまったく同数の志望者を維持。人気は増
加傾向にあるとみてよいだろう。世田谷学園①は
163名(96%。▲6名)と、わずかに志望者を減
少させているが、こちらも人気は下がっていないと
見るべきだ。
来春から新たに2月1日入試に参入する本郷①は、
228名(昨年2/2①との比較で108%。△16名)と、
高い人気を集めそうだ。高輪Aは345名(123%。
△64名)と志望者の増加が目立つ。国学院久我山〈S
T①〉も72名(109%。△6名)と、わずかなが
ら 志 望 者 増。 同じ く 国 学 院 久 我 山 ① も144名
(119%。△23名)と、志望者を増やしている。穎
明館①は61名(130%。△14名)と志望者増。
神奈川では、桐光学園①が144名(117%。△
21名)と今年は志望者増。湘南学園Aは80名
(110%。△7名)と、前年に続いて志望者が増加
傾向。藤嶺学園藤沢①は52名(104%。△2名)と、
ほぼ前年並みの人気を維持している。
大学付属校のなかでは、成城学園①が144名
(138%。△40名)と、志望者の増加が目立ってい
る。日本大学第三①も151名(116%。△21名)
と志望者を増やしている。
経営母体の五島育英会(東急)系列の学校が一
体となってダイナミックな改革を進め、この数年、
人気上昇が目立ってきた東京都市大学付属①は
282名(113%。△32名)と、今年は再び志望者
を増加させている。
このほか2月1日入試校では、佼成学園、安田学
園、かえつ有明、工学院大学附属、多摩大聖ヶ丘、
多摩大目黒、八王子、文教大付属、立正大付属立
正などが志望者を増やしている。
■男子2月2日入試校
次に2日入試の動向を見ていこう。
最難関グループでは、栄光学園が77名(50%。
▲77名)と、今年は志望者の減少が目立つ。聖光
学院①は90名(79%。▲24名)と、3年続きで
志望者減。慶應湘南藤沢は83名(88%。▲11名)
と微減。一昨年並みの志望者に戻している。
学習院①は100名(96%。▲4名)と、わずか
に志望者減。ただ、人気は前年並みを維持している
と見るべきだろう。2008年の共学化から7年目を
迎える明大明治①の男子は153名(78%。▲42名)
と、やや志望者減。立教池袋①は150名(95%。
▲8名)と、ほぼ前年並みの人気を維持している。
法政大第二①は378名(109%。△32名)と、
こちらは志望者増。2016年からの共学化を前に、
新校舎建築をはじめとした学校改革に期待が寄せら
れていることが理由か。
一方、2日入試の進学校グループでは、来春から
2月1日入試への新規参入により、この2日が2回
目入試となる本郷②の志望者が88名(147%。△
28名)と、志望者増。巣鴨②は89名(74%。▲
32名)と、この2日でも2年続きでやや志望者が
減少。城北②は126名(111%。△12名)と、わ
ずかながら志望者を増加させている。人気増加と見
て間違いないだろう。攻玉社②は103名(99%。
▲1名)と、ほとんど前年と同様の変わらぬ人気を
維持している。世田谷学園②は95名(119%。△
15名)と、志望者が増加。
高輪Bは150名(104%。△6名)と、やはり
わずかながら志望者増。獨協②は195名(127%。
△41名)と志望者の増加が目立つ。この2日の午
後に新設の日本大学豊山②は120名の志望者を集
めている。
神奈川では、鎌倉学園①が176名(94%。▲
12名)と、ほぼ昨年並みの人気を維持。桐光学園
②は108名(161%。△41名)と、目立って志望
者を増加させている。藤嶺学園藤沢②も人気増加
傾向にある。
来
春
2
0
1
4
年
入
試
で
は
初
め
て
2
月
1
日
入
試
に
参
入
し
、
注
目
を
集
め
て
い
る
本
郷
。
ほかにも2日入試では、湘南学園、日本大学第一、
文教大付属、明法、安田学園など、将来が期待さ
れる私学が人気を高めている。
■男子2月3日以降
続いて3日入試の動向を見てみよう。
まず、首都圏最難関の筑波大駒場は64名(108%。
△5名)と、今年はわずかながら前年の志望者を上
回っている。慶應中等部は116名(86%。▲19名)
と2年 続 き で や や 志 望 者 減。 早 稲 田 ② は76名
(83%。▲16名)と、こちらもやや志望者減。明
大明治②は61名(97%。▲2名)と、ほぼ昨年並
みの人気を維持。学習院②も57名(100%。△0名)
と、昨年とまったく同数の志望者を集めている。と
もに人気は高いと見るべきだろう。一方で、来春は
“プレ・サンデーショック” により、2月2日から3
日に入試日を移動する青山学院の男子は152名
(83%。▲32名)と、やや志望者が減少。
この3日の上位の進学校では、浅野が307名
(77%。▲94名)と、志望者の大幅な減少が目立つ。
海城②は100名(95%。▲5名)と、わずかに志
望者減。暁星は118名(93%。▲9名)と、やは
りやや志望者減。
成城②は247名(126%。△51名)と2年続き
での志望者増が目立つ。新校舎竣工への期待も、人
気増加の理由のひとつか。ほかにも3日入試校では、
国学院久我山〈ST②〉が39名(150%。△13名)
と志望者を増やしているほか、関東学院、成城学園、
湘南学園、多摩大学目黒、八王子、明大中野八王
子などに人気増加が見られる。
2月4日入試校では、芝②は162名(93%。▲
13名)と、わずかに減少ながら、ほぼ昨年並みの
高い人気を保っている。城北③は96名(114%。
△12名)と、この後半戦でも志望者が増加。ほか
に2月4日では、芝浦工大③、かえつ有明④、東京
都市大学付属③、桐光学園③、明治学院③などが
志望者増。2月5日では、本郷③、森村学園③、立
教池袋②、2月6日は、法政大学第二②などが志望
者を増やしている。
首
都
圏
入
試
の
最
難
関
に
も
関
わ
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ず
志
望
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を
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波
大
駒
場
。
「統一合判」
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最新の志望動向から探る
入試予測と併願校選びのポイント
特 集
-2014年/女子の目立った人気動向-
■女子1月中(千葉・埼玉・茨城ほか)入試
女子の1月中入試でも、男子と同様に、年々受験
できるチャンスが広がっている。
栄東は、すべての回で志望者を増やしているほか、
開智〈先端A〉、開智未来(特別選抜)、大妻嵐山(スー
パーアドバンス)などが人気上昇傾向にあり、新た
な注目を集める入試機会が生まれている。淑徳与野
①は210名(113%。△24名)と、やや志望者増。
獨協埼玉は①②とも志望者が増加。星野学園にも
人気増加傾向が見てとれる。
1月20日からスタートする千葉エリアの入試で
は、例年、高い人気を集める渋谷学園幕張①、市
川①、東邦大付属東邦、昭和学院秀英②をはじめ、
国府台女子学院などは、やや減少は見られるものの、
ほぼ昨年並みの人気を保っている。専修大学松戸
は①②とも志望者が増加している。
■女子2月1日入試校
続いて2月1日入試校の志望動向を見ていこう。
まず、女子の “最難関” 桜蔭の志望者数は71名
(72%。▲28名)と、やや志望者減。それでも厳
しい 入 試に 変 わりは な い だ ろう。雙 葉 は50名
(75%。▲17名)と志望者減。女子学院は116名
(73%。▲45名)と、2年続きで志望者減が目立っ
ている。神奈川ではフェリス女学院が89名(63%。
▲52名)と、ここでも大幅な志望者減。横浜雙葉
は79名(64%。▲45名)と、やはり志望者を減
少させている。横浜共立学園Aは130名(67%。
▲65名)と、こちらも大幅に志望者が減少。
早稲田実業の女子の志望者は61名(76%。▲
19名)と、今年はやや志望者減。鷗友学園女子①
は110名(73%。▲40名)と、今年は志望者減が
目立つ。逆に学習院女子Aは133名(125%。△
27名)と、志望者が増加。新校舎の完成やキャン
パスの整備が人気に結びついたか。東洋英和女学
院Aは135名(130%。△31名)と、今年は志望
者を増加させている。
洗足学園①は169名(91%。▲17名)と、わず
かに志望者を減らしているが、変わらぬ高い人気を
集めている。吉祥女子①は172名(89%。▲22名)
と、こちらも志望者減。頌栄女子学院①は181名
(103%。△5名)、大妻①は308名(103%。△
9名)と、ともにわずかながら志望者増。人気増加
と見てよいだろう。共立女子Aは378名(86%。
▲64名)と、今年は志望者の減少が目立つ。
法政大学①の女子は109名(118%。△17名)と、
今年は志望者を増加させている。成城学園①の女
子は152名(124%。△29名)と、3年続きの減
少から一転して、今年は志望者が増加へ。香蘭女学
校は376名(112%。△40名)と、こちらも2年
続きの志望者減から、今年は志望者増へと転じてい
る。東京女学館①は146名(126%。△30名)と
志望者増。新校舎・キャンパスが完成した大妻中野
②アドバンスト入試は、161名(99%。▲2名)と、
ほぼ昨年並みの志望者を集めている。
八雲学園①は186名(118%。△28名)と、今
年は他の入試回も含めて、志望者は増加の傾向へ。
淑徳〈スーパー特進①〉は95名(102%。△2名)
と、昨年まで増加してきた人気を今年も維持してい
る。恵泉女学園A①は206名(110%。△18名)と、
今年はさらに人気増加を見せている。このほか、山
脇学園Aは407名(128%。△88名)と、大幅な
志望者の増加が目立つ。
ほかにも、2月1日入試校では、実践女子学園、
十文字、昭和女子大学附属、女子聖学院、東京家
政大学、カリタス女子、鎌倉女子大学、聖セシリア
女子、国学院久我山、青稜などが志望者を増やし
ている。
女
子
の
2
月
1
日
入
試
校
の
な
か
で
は
志
望
者
の
増
加
が
目
立
つ
東
洋
英
和
女
学
院
。
■女子2月2日入試校
続いて2日入試の状況を見ていこう。
ま ず 慶 應 湘 南 藤 沢 の 女 子 の 志 望 者 は59名
(73%。▲22名)と、2年続きで志望者減。明大
明治①の女子は139名(134%。△35名)と、志
望者増。豊島岡女子学園①は133名(68%。▲
64名)と、今年は志望者減が目立つ。
白百合学園は60名(107%。△4名)と、わず
かながら志望者増。同じカトリック校の光塩女子学
院①も57名(121%。△10名)と志望者が増加。
神 奈 川エリア で は、湘 南 白 百 合 学 園 が85名
(61%。▲54名)と、志望者の減少が目立つ。鎌
倉女学院①は145名(77%。▲43名)と、こち
らも志望者減。洗足学園②は110名(79%。▲
29名)と、この2日でもやや志望者を減らしている。
山手学院Bの女子は82名(139%。△23名)と、
昨年に続き志望者を増加させている。
大妻②は116名(98%。▲2名)と、ほぼ前年並
みの志望者。人気は高いと見てよいだろう。共立女
子Bは、195名(97%。▲6名)と、一昨年と同じ
志望者に。跡見学園②は209名(107%。△13名)と、
こちらは2年続きでやや志望者を増加させている。
ほかにも、この2日入試では、大妻中野、神奈川
学園、昭和女子大学附属、女子聖学院、東京家政
大学、山脇学園、横浜女学院、穎明館、かえつ有明、
淑徳、玉川学園、立正大付属立正などが志望者を
増やしている。
■女子2月3日以降
続いて2月3日の状況を見ていこう。
慶應中等部の志望者は70名(82%。▲15名)と、
やや志望者が減少。豊 島 岡女 子 学園②も38名
(76%。▲12名)とやや志望者減。学習院女子B
は50名(104%。△2名)と、1日のA試験と同
じく人気増加傾向。来春は2月2日から3日入試に
移行する青山学院の女子は157名(61%。▲97名)
と、やはり大幅な志望者減が目立つ。山手学院Cの
女子は44名(147%。△14名)と、こちらは志望
者を増加させている。
この3日の私学ではほかに、十文字、淑徳、昭和
女子大学附属、成城学園、東京家政大学、武蔵野
女子学院、八雲学園、山手学院、横浜女学院、な
どにも人気増加傾向が見られる。この3日に新設さ
れる玉川聖学院③や、午後に新設される捜真女学
校Cの人気動向にも注目しておきたい。
2月4日入試では、山脇学園Cが253名(141%。
△74名)と大幅な志望者増。ほかにも成蹊③、神
奈川学園C、恵泉女学園A②、実践女子学園③、
かえつ有明③、日本大学藤沢②などが志望者を増
加させている。
2
月
2
日
の
B
入
試
、
3
日
の
C
入
試
、
7
日
の
後
期
入
試
で
女
子
志
望
者
を
増
や
し
た
山
手
学
院
。
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入試予測と併願校選びのポイント
特 集
わが子にとってベストの受験校選択をするポイントは?
〜9月以降、盛んに行われる「説明会」や「学校行事」の機会に確かめよう〜
この数年、首都圏入試の全体状況として、目立っ
て人気を伸ばす私学と、そうでない私学との人気
の二極分化が目立っている。
来春2014年入試でも、こうした傾向が引き継が
れることは間違いないだろう。多くの入試改革と入
試機会の増加によって毎年激しく変化する入試状
況のもとで、なお厳しさとチャンスが見え隠れする、
錯綜した入試状況になるということだ。
それだけに、入試の変化をしっかりと見つめるこ
とは大事だが、その一方で、わが子の受験校を選
ぶにあたっては、そうした目先の変化に惑わされる
ことなく、何より家庭の考え方、保護者の期待、
本人の将来への希望、本人の性格・タイプなどを最
重視して、最も適した私学を選んでほしいと思う。
そのために、学校説明会や見学の機会に、ぜひ
保護者の希望と考え合わせて確かめてほしいのが
次のような点である。ここでは12のポイントを挙
げてみた。
① 教育理念や目標、そこで身につけられる力が、
お子さまが社会に巣立つ21世紀の新しい社会に
求められるものか?
② 校風(カラー)が本人の性格に合っているか?
③ 男子校、共学校、女子校のタイプは、家庭の希
望と合っているか?
④ 宗教色のある私学の場合、その背景(理念)に
理解と賛同姿勢をもてるかどうか?
⑤ 進学校か付属校か、あるいは半進学校(半付属
校)か?
⑥ 自由な学校か、規律の厳しい学校か?
⑦ 学習指導のスタンスや体制は、家庭の希望に合っ
ているか?
⑧ 大学進学状況は納得いくものかどうか? また、
将来性についてはどうか?
⑨ クラブや学校生活はのびのびできるか?
⑩ わが子が学校に楽しく通えて、友人関係や雰囲
気に溶け込めるかどうか?
⑪ 通学には無理がないか?
⑫ その学校が、危機管理の面も含めて「安心して
通わせられる」場所かどうか。
さらに、ここ数年の入試では、公立学校で進め
られている “教育の自由化” 政策に対して、各私学
がどのような(オリジナルの)姿勢を打ち出してい
るかが、父母のニーズと照らし合わせたときの大き
な焦点となってくる。
中高6年間の学習指導のノウハウや成果で、私
学が公立中高をリードしていることは、すでに多く
の保護者に認められている。そのうえで、私学なら
ではの教育のもとで、21世紀を担う子どもたちが
「より良く生きる」力を身につけるために、どのよ
うな “プラスアルファ” を与えてくれるのかに期待
がかかっている。
こうした点をトータルに見たときに、わが子の受
験校として納得できるかどうかが、親子の意思決
定の大きなポイントになってくるのだ。
カ
ト
リ
ッ
ク
系
の女
子
校
の
な
か
で
も
、
緑
豊
か
な
広
い
キ
ャ
ン
パ
ス
に
、
美しく
居
心
地
の
良
い
校
舎
・
施
設
を
整
え
た
晃
華
学
園
。
学
校
を
訪
ね
て
み
る
と
、
そ
の
魅
力
が
わ
か
る
。
激変する 2014 年入試を勝ち抜く “突破口” とヒント
〜必要な基本姿勢… “合格” を引き寄せる5つのポイント〜
今回のレポートでお伝えしたかったポイントとし
て、これまで明らかになった入試動向から、来春
2014年入試で合格をつかむための “突破口” と “ヒ
ント” を紹介しておこう。
この9月までの段階で、来春2014年の入試日程
はほぼ固まったといえるだろう。
以下は、毎年の中学入試の激しい変化のなかで、
合格への突破口を見出すために必要な「基本姿勢」
であり、第1志望だけではなく、すべての併願校を
選んでいくためにも重要なことにほかならない。
だからこそ、これから受験校選びをしていくうえ
で、あらためて意識すべきポイントとして参考にし
てほしい。
(1)少なくとも6校(6回)以上に出願し、合格
を得るまで「受け抜く」覚悟を固める。
→何より受験できる機会を最大限に生かすこと。
めざす志望校が3回入試であれば、その3回を併願
の軸にしてもよい。また、最近では「前半戦が厳
しく、後半戦が易しく」なる傾向もあることに注目
して、最後まで粘り強く受けていくことが大切。1
月中の入試を「試し受験」も含めて上手く利用す
るためには、8〜10校の受験を想定しても、決し
て多すぎるということはない。
(2)上記(1)のことを実行するために、少なくとも
10校以上の学校を見学する。
→これだけの学校の内容を実際に見て調べた結果
ならば、そのうち2校にそれぞれ3回挑戦すると
いった形でもかまわない。まず親が自らの足で学
校に出かけ、その雰囲気を肌で感じて、私学の違
いを見る眼を養うこと。また、それらの学校の最新
情報をつかんでおくことも大切。
(3)親子で「これだけは譲れない」という学校選
択の条件を絞り、それ以外は柔軟に受験校を選ぶ。
第2志望校以下は「親の責任で」選び、併願校に
加える。
→入試状況の変化に振り回されない方針を固め、
そのうえでなるべく多くの学校を併願校候補として
調べる。あくまで第1志望校は子どもの気持ちを尊
重すべき。その一方で、併願校選びは親の責任で
幅広く考える。
(4)併願校の難易度を上下幅広く選び、慎重かつ
強気の組み合わせを考える。
→強気だけでも慎重だけでもいけない。チャレンジ
校と押さえ校の両方を併願のなかに組み込み、前
半の入試結果しだいで思い切って"強気に"出てもよ
い。とくに千葉・埼玉に隣接するエリアでは1月入
試をうまく活用したい。
(5)どんな状態、コンディションでも、親子で「最
後まで明るく」受験に挑む気持ちで。
→やはり入試では「気持ち」に勝るものはない。
事前の合格判定の結果や偏差値にとらわれず、志
望校への強い気持ちを持つことが大切。
〝
文
武
両
道
〟
の
男
女
別
学
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