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税金の時効 税務では 時効のことを更正 決定処分の期間制限 = 除斥期間 といいます その概要は 以下の通りです 1. 国税側の除斥期間 ( 通則法 70) 1 期限内申告書を提出している場合の所得税 相続税 消費税 税額の増額更正 決定処分の可能期間 : 法定申告期限から 3 年 2 無申告の場合

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 税金の時効

 遺産未分割の場合の相続税の申告

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バックナンバーは、当事務所のホームページで参照できます。 http://www.up-firm.com 2

税金の時効

税務では、時効のことを更正・決定処分の期間制限=「除斥期間」といいます。その概要は、以下の通りです。 1.国税側の除斥期間(通則法 70) ①期限内申告書を提出している場合の所得税、相続税、消費税 税額の増額更正・決定処分の可能期間:法定申告期限から 3 年 ②無申告の場合の所得税(年末調整のみの給与所得者を含む)、相続税、消費税 期限内確定申告の場合の法人税 税額の増額更正・決定処分の可能期間:法定申告期限から 5 年 ※1 なお、贈与税は特則により申告書の提出期限から 6 年間まで更正・決定処分されます(相法 36①)。平成 15 年度税制改正で、5 年 から 6 年に延長されました。上記の 3 年や 5 年と違う理由は、贈与スキームが極端な租税回避に最もよく利用されるからです。例えば 海外贈与事件が典型事例です。平成 11 年 12 月に贈与したケースでしたが、無申告なので平成 12 年 3 月 15 日が平成 11 年分贈与 税の法定申告期限でした。このため、課税庁は平成 17 年 3 月 15 日までに決定処分する必要がありました(当時は 5 年の除斥期間)。 そして実際、税務署は平成 17 年 3 月 2 日付で決定処分しました。有名な A 社 B 社方式の租税回避行為でも、5 年の時効に阻まれて 課税できなかった判例があります。(横浜地裁 平成 13 年 3 月 17 日判決) ※2 移転価格税制により更正処分できるのは、6 年前までという特例もあります(措置法 66 条の 4⑯)。 ③脱税と判断される場合(偽りその他不正の行為があった場合の更正・決定) 法定申告期限から 7 年 相続税の申告書を提出した場合の調査では、税務署は被相続人や親族・相続人の過去 5~7 年分の預金記録や 資金移動を調べます。これは、過去に贈与税を無申告で家族名義の預金や金融資産を作成していないかを確認す るためです。 2.納税者側の除斥期間(通則法 23) 原則として、納税者側から税額を減少させる「更正の請求」が出来る期間は法定申告期限から 1 年間です。 過年度の所得が過大であることが法定申告期限から 1 年を経過した後に判明した場合には、更正の請求期間は経 過しています。しかし、法定申告期限から 5 年が経過していない場合には、税務署長は職権により減額更正すること が出来ます。この場合は、税務署長に減額更正を求める嘆願書を提出することになります。嘆願書は書式が用意さ れている訳ではなく、各納税者が事情を説明した書類や資料を提出することになります。 また、税額を納税者側から減少させるのが「更正の請求」ですが、増加させるのを「修正申告」といいます。納税者が 修正申告を行うことができる期限はありませんから、いつまでも出来ます。

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3.登記しない土地の贈与 資産の譲渡時期は、原則として契約日です(相基通 1 の 3・1 の 4 共-8)。過去には身内の親族に不動産を贈与し て、贈与税の除斥期間(=時効)の7年(国通法 70)が経過してから不動産の登記名義を変更する租税回避行為が 横行しました。まず、贈与契約書を作成して公証人役場で確定日付をもらいます。しかし不動産登記簿の名義変更 はすぐにしなくてはならないという規定が民法上にはありません。不動産の名義を変更すれば、登記簿を管理する法 務局から税務署へデータが自動的に転送されています。税務署に所有権移転の事実関係を把握されないように、意 図的に登記のタイミングを遅らせる時効制度の悪用です。 しかし、現状では通達で禁じられています。合理的な理由も無く不動産の所有権移転の登記名義変更が遅延した 場合は、契約時ではなく登記変更時に贈与があったと推定されます(相基通 1 の 3・1 の 4 共-11)。この通達が昭和 57 年に制定されてもまだ実行する人が多かったので、国税不服審判所の裁決に多数の事例が登場しています。 平成 9 年 1 月 29 日裁決が、典型的な公正証書贈与事件です。税務署は平成 7 年 7 月 5 日付で、贈与税1億 935 万円と無申告加算税 1,640 万円を決定処分しました。これは訴訟となりましたが、名古屋地裁平成 10 年 9 月 11 日判 決、名古屋高裁平成 10 年 12 月 25 日判決、最高裁平成 11 年 6 月 24 日決定でも納税者敗訴の結論です。東京地 裁の平成 18 年 7 月 19 日判決も同様の事件で、納税者が課税されています。

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遺産未分割の場合の相続税の申告

1.概要 相続税の申告期限までに相続人間の調整や遺産分割協議がまとまらない場合は、各相続人の個人別の相続財 産金額が不明です。納税額も不明ですがこの場合は、民法の法定相続分(民法 900)で相続したものと仮定して計算 した申告書を提出して各個人が納付します(相法 55)。相続税の申告書は 10 ヶ月以内に、財産も債務も未分割のま ま法定相続分で相続したと仮定して申告・納税します。原則としては法定相続人が共同で 1 通の申告書を提出します が、個人別でも提出できます。 相続税の申告後でも遺産分割協議が成立してから 4 ヶ月以内ならば、還付請求できます。普通は、税金の還付を 求める更正の請求は法定申告期限から 1 年以内に制限されています(通則法 23)。しかし相続税法上は、以下のケ ースに限定して「更正の請求の特則」という制度があります(相法 32①一~八)。 ①遺産分割協議の成立 ②認知裁判の確定、相続人廃除の確定、胎児の出生、失踪宣告等による相続人の異動 ③遺留分減殺請求額や価額弁償額の確定 ④遺言書の発見、遺贈の放棄 ⑤財産の権利帰属に関する裁判の判決、遺産分割後の被認知者の価額支払請求額の確定、条件付遺贈の条件の成就等 上記のように、後日協議が決着したり調停・審判や判決が出てから実際の取得分が法律上確定します。そして、法 定相続分より実際取得分が多い人は修正申告(相法 31①)を、少ない人は更正の請求を、新たに納税義務のある人 は期限後申告(相法 30①)をすることになります。既に期限内申告を済ませていて、相続人トータルでは財産総額や 相続税の総額には変更がありません。つまり税務署としては、損しないので、上記のような手続きをしてもしなくても自 由・任意です。 しかし、更正の請求をして税務署が減額更正すると、他の相続人に対して特則の「更正・決定」をすることになります (相法 35③)。この場合は、特則の修正申告なので延滞税(相法 51②一ハ)や過少申告加算税は課税されません(事 務運営指針 平成 12 年 7 月 3 日)。

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2.争続による不利な取り扱い 相続税の申告期限である 10 ヶ月以内に遺産分割協議が成立しない場合は、以下のように一定の特例が利用でき ません。税法は、訴訟にならない円滑な遺産分割を推奨しています。 ①小規模宅地等の評価減(措置法 69 条の 4④) ②配偶者の税額軽減(相法 19 条の 2、一部でも分割していれば適用できます) ③農地等の相続税の納税猶予(措置法 70 条の 6、農地のみの一部分割なら納税猶予できます) ④延納や物納の際の適格性の問題(相続登記ができないため、物納できません) ①②の場合は、遺産未分割の場合でも一定の書類を税務署に提出しておけば、分割できる日から4ヶ月以内に限 り特例を適用する「更正の請求」ができます(措置令 40 条の2⑫)。しかし③の場合は、未分割を救済する手続きがあ りません。

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本レターに掲載している情報は、一般的なガイダンスに限定されています。この文書は、個別具体的ケースに対する会計・税務のア ドバイスをするものではありません。会計上の判断や税法の適用結果は、事実認定や個別事情によって大幅に異なることがありえます。 また、解説の前提となる会計規則や税制が変更されている可能性もあります。実際に企画・実行される場合は、当事務所の担当者にご 確認ください。

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