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ディープ・アクティブラーニングへと誘う「学びログ」による形成的学修評価システムの構築とポートフォリオの開発

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 78 回全国大会. 1E-05. ディープ・アクティブラーニングへと誘う「学びログ」による 形成的学修評価システムの構築とポートフォリオの開発(第 1 報) 木村. 美奈子†. 九州女子大学†. 二摩. 修司†. 久留米大学††. 安永. 悟††. 平. 治彦†††. 日本データパシフィック株式会社†††. 1.はじめに 社会の変革を担う人材育成、知的基盤の形成や イノベーションの創出など、我が国の発展に、 大学が「知の拠点」として果たすべき役割は極 めて大きくかつ多様であり、それに対応すべく 「教育の質的転換」に速やかに取り組むことが 求められている。これを受けて、大学教育にお ける教授法は、従来の一斉授業の形態から、TBD や PBL、グループ学修など、学習者自身が能動的 にアクティブに学習活動を行う講義形態へとパ ラダイム転換されつつある。いわゆるアクティ ブラーニングだが、その定義は「学修者の能動 的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の 総称」と文部科学省は定義している。ここで、 学修者の能動的な学修への参加については、学 修動機・期待、学修スタイル、学修プロセス、 学修アプローチ、学修への理解、関与が深く関 わってくると考えられている。また、最近では、 大学での学修は単にアクティブであるだけでな く、「知」にこだわった、より深いディープア クティブラーニングであるべきだと提唱されて いる(溝上・松下)。そこで、我々は、アクテ ィブに、そしてより深い学修活動の特徴を捉え、 多様化する学修スタイルと学修プロセスに忠心 した、ディープアクティブラーニングを意識し た学修行動と学修成果の相関を測ることができ る学修評価システムの構築を試み、教育現場に おいて「評価」を重視することで、教育の PDCA サイクルを循環させることが可能な、学修評価 と学修成果を考慮した、より深い学びへと誘う 学修評価システムの構築を試みることにした。 本発表では、構築中のシステム全体の構想も含 めて第 1 報としたい。. 2.システム概要 2-1 学修活動履歴のデータベース「学びログ」 の構築と形成的学修評価によるディープラーニ ングへの誘い ディープ・アクティブラーニング(図1)にお ける能動的な学修成果について、溝上らは学修 アプローチの深さと浅さを学び活動の「動詞」 から測ることができると提唱している。そこで、 本研究では、学修プロセス時に発生する学生の 学修行動を「学びログ」というデータベースに 自動的に収集蓄積するシステムを構築し、「学 びログ」と併せて学修評価基準になる学修評価 のデータベースを別途構築して、それらが相互 に照会解析できる「学修評価システム」を構築 する。本システムを使えば、学修行動(学修ア プローチ)と学修成果の相関を見える化し、明 らかにすることができると考える。ディープア クティブラーニングを目指した学修スタイル・ プロセス・学修行動を分析することで、学修成 果にどのように関与しているか、期待する学修 アプローチがなされているか、また現在進行の 学修プロダクト、学修スタイル、学修プロセス が学修目標・目的を遂行するにあたり適してい るのか、学修者・教師側両方のリフレクション の機会にもなり、本システムの機能により「形 成的ルーブリック」を学修の事前・事後に示す ことで、「評価」を重視した教育の PDCA サイク ルが循環し、短いスパンで教育改善の機会を得 ることになる。. Construction of formative assessment sysytem and development of e-portfolio with "MANABI-LOG" leading into deep active-learning. Minako Kimura・Kyushu Women’s University Shuji Nima ・Kyushu Women’s University Satoru Yasunaga・Kurume University Haruhiko Taira・DATA PACIFIC (JAPAN) LTD.. 図1. 4-395. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 78 回全国大会. 2-2 LMS で収集蓄積可能な学修プロセスに基づ くエビデンスのある e ポートフォリオの構築 本システムは、LMS と連動させることで、LMS の 利点でもある学修コースの全体の見通し、例え ば、ディプロマポリシーやカリキュラムポリシ ーに沿った、学修の目的・目標、学修アセスメ ントを理解させることができ、自律的に体系的 な学びを促進することができる。本学既存 LMS を用いて、システム的に学修者一人一人の学修 活動やエッセーから、キーになるワードや学修 行動を自動的に集積することはシステム的には 可能であるので、いかに意味のある学修活動ロ グにしていくか、という認知科学的アプローチ による集積が必要になる。工学的アプローチで 収集蓄積した学びログと、認知科学的アプロー チの両面からデータ解析することで、エビデン スのある学修評価システムと e ポートフォリオ として位置付けることが可能である。 3.方法 学修者の学修スタイルと学修アプローチに忠心 した学修行動と学修成果の相関を測るために、 学修行動用と学修評価基準用のデータベースを それぞれ構築し、これらふたつを関連付け、協 調フィルタリング、データマイニング等の技術 を使い、データ解析を試み、学修アプローチと 学修成果の相関を測るシステムを構築中である。 (図 2). 図2 大学教育において、体系的に学びを促進し、デ ジタルデータで学修行動履歴が容易に収集蓄積 可能な LMS は利便性の高いツールである。この LMS に特化した学修活動の中で、学修行動の履歴 を「学びログ」としてデータ収集蓄積を行って い る 。 デ ー タ の 収 集 に は 、 本 学 既 存 の LMS (WebClass;日本データパシフィック株式会社) の機能を使い、学修者一人一人の活動やエッセ ーから、学修のスタイル・プロセス・アプロー. チのキーになるワードや学修行動を収集し、蓄 積した学修活動のデータを「学びログ」として データベース化する。さらに、レコメンダ機能 を実装することで、有意なデータ群として抽出 するシステムを構築する。 「学びログ」とは別に、学修評価基準用のデー タベースを構築する。学修評価基準用データベ ースは、先行研究による学修基準をデータベー ス化し適用する。「学びログ」を使って、学修 評価と学修成果の相関を測ることで、データに 基づいた学修アセスメントの検証ができるシス テムとする。また、学修活動や学修成果から学 修の到達度、成果を見える化するために、本シ ステムには e ポートフォリオを実装し、形成的 ルーブリックによる、個人の学びのリフレクシ ョンとメタ認知力の向上の機会を与える。教師 側には教師側が設計した学修プロダクト、学修 プロセスによって、期待する学修アプローチが なされたか、期待する学修成果があったか、学 修計画・教授法についてのリフレクションが可 能なシステムとする。 4.考察と今後の課題 現在構築中のシステムは、LMS 上で集積できる学 修プロセス等のデータに限って収集蓄積してい る。リフレクションシートなどの開発により、 コンピュータを用いない学修活動においても学 修履歴を蓄積できるシステムとしたい。また、 キーになる学修評価基準については、認知心理 学の分野、教育工学の分野など様々なフィール ドで開発されると考えるが、我々は、溝上が述 べた「アクティブラーニングとは、単に学修者 が活動性の高い講義を行うことで定義されるも のではなく、アクティブラーニング型の基本的 理解は、協同学習の論に求めることができる」 について、分析解明を行い、「協同学習」の原 理や基本要素にあてはめた、学修プロセス、学 修アプローチなどの「学修行動」を分析し、協 同学習の論とディープアクティブラーニングと の関係を明らかにし、その学修評価基準も併せ て開発する予定である。 参考文献 溝上慎一 2013(東信堂)「アクティブラーニン グと教授学習パラダイムの転換」 松下佳代編 2015(頸草書房)「ディープ・アク ティブラーニング」 文部科学省 2012「新たな未来を築くための大学 教育の質的転換に向けて~答申~」. 4-396. Copyright 2016 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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