沖縄地理 第20 号 27-37 頁
(2020)
Okinawa Journal of Geographical Studies No.20, p. 27-37 (2020) 【授業実践報告】
フィールド教育による教養の育成と地域理解の試み
――沖縄の文化資源を巡るフィールドワークを事例に――
遊 佐 順 和
(札幌国際大学短期大学部)
Ⅰ は じ め に 1.短期大学課程に求められる教養教育 文部科学省中央教育審議会の答申(2005)によ れば,短期大学の課程は地域と連携協力して多様 な学習機会を提供する知識基盤社会での土台づく りの場1)として,新時代にふさわしい位置づけが 期待されており,より豊かな社会生活の実現を視 野に入れた「教養教育」の提供が求められている. 同時に短期大学における教養教育は,4 年制の学 士課程における教養教育と同様に,自己の人間と しての在り方・生き方にかかわる教育だとしてい る.全国の短期大学では,他の高等教育機関と異 なる個性や特色を打ち出すべく,地域と連携協力 しながら多様な学習機会を企図した教養教育が実 施されている. 2.大学におけるフィールド教育の実施意義 今日,大学教育で求められている「教養教育」 とは,かつて大学の一般教育で見られた人文・社 会・自然など縦割りの学問分野における知識の習 得を目的とした教育や,単なる各分野の入門的教 育ではなく,専門分野の枠組みを超えて共通に求 められる知識や思考法にもとづく知的な技法の獲 得にある.さらに,多くの人や地域と関わりを持 ちながら人間としての在り方や生き方に関し深い 洞察力を養うことや,組織や地域において現状を 正しく理解した上で問題点を発見し,その改善や 解決方法を検討できる課題解決力を涵養すること が期待されている.これらの力を育成するため, 大学教育における有効な一手法としてフィールド 教育があげられる. フィールド教育は,予め計画されたプログラム に参加することにより,地域のヒト・モノ・コ トなどに直接触れてさらに視野を広げられるもの や,自己の興味や関心に基づき定めたテーマのも と実際に現地へ赴くものがある.これらは何れも 教室で受けた講義や演習をとおして身につけた知 識や経験を活かし,現状認識のもと問題点の発見 から改善や解決に至る方法を検討する取組みに参 加する中で,地域内の多様な主体と関わり,臨機 応変な対応力や判断力を養い,実践的な課題解決 力を身につける訓練の機会ともなる. 3.フィールドワークのカリキュラム上の目的 札幌国際大学では,建学の礎に「地域社会を拓 く創造性豊かな人間の育成」,教育の基本的考え方 において「日本の歴史や文化の理解」と「社会に 貢献する態度の養成」などを掲げている.これら の基本理念のもと,同短期大学部総合生活キャリ ア学科ではディプロマポリシーに「広い視野と社 会人としての教養を持ち,自らの職業生活・社会 生活の設計をできる学生」の育成を掲げている. また,同カリキュラムポリシーではその具体的な 一手法として,フィールドワークやインターンシ ップなどの体験をとおして学習させるアクティブ・ ラーニング(以下,AL)による授業を積極的に展 開している.筆者は2015(平成 27)年度より AL の一科目である「国内フィールドワーク」2)を担 当している.この科目は同学科1 年を対象に,毎 年度年明けに奈良および京都,沖縄を交互に実践 フィールドとして訪れて実施する演習科目であり, 毎回5 ~ 11 名程度の学生が参加している.2019(令 和元)年度実施した国内フィールドワークでは,沖縄地理 第20 号(2020) を明示することにより,学生に参加の動機づけを 与えるとともに,現地訪問前に実施する事前学習 において参加意欲を高め,緻密な調査につながる ことになる.さらに,学生の自主参加を促すため の的確な指示や支援体制が重要となる.フィール ドワーク終了後は,実施内容の振り返りや意見交 換などを実施させた上で,プレゼンテーションな どの報告プログラムを計画すると,発表の準備作 業をとおして事前学習で獲得した知識と現地での 体験が結合され,実施内容を振り返ることにより 知見が整理される.これらの環境整備には,担当 教員の企画内容に対する熱意が欠かせず,同時に 実践フィールドに対する思い入れも重要な要素と なる.一方で,行程中の不測の事態に備えた対応 策の検討も欠かせてはならない. この他,学生が参加しやすい時期や期間の設定 表1 に示す実施概要のとおり,沖縄を実践フィー ルドに2 度目の演習を実施した. 4.フィールドワークを成功に導く構成因 授業でフィールドワークを実施して成功に結び つけるためには,幾つか検討すべき構成因がある. 清水(2014)によれば,大学の「基礎演習」とし てスタディツアーを成功裏に実施するためには, 「目的因」「内容因」「事前調査因」「経費因」「宿泊因」 「動機づけ因」「事故対応因」「担当者の関与因」「学 生の関与因」「事後学習因」などがあり,これらを 事前に検討することが企画や実施の基礎資料にな るとしている. まずはフィールドワークの実施目的を明確に示 し,その目的に沿ったテーマ設定により内容の理 解を促す必要がある.演習の目的や具体的な内容
表
第1表 国内フィールドワークの実施概要 訪問地 沖縄県那覇市(牧志,首里) 今帰仁村(今帰仁城跡,今泊集落),伊江村 参加者 引率教員1 名,参加学生 11 名 学習内容 歴史文化,生活文化,伝統工芸,郷土食,地域資源,戦争理解 日 程 2020 年 1 月 5 日~9 日(4 泊 5 日), (事後研修)1 月 10 日 1 月 5 日 新千歳空港 ⇒ 伊丹空港 ⇒ 那覇空港 → 牧志 → 首里(金城町石畳道,首里城公園,会食)→ ホテル 1 月 6 日 ホテル→首里(紅型染物体験,沖縄そば食事)→ バス移動 → 今帰仁村今泊(今帰仁城跡見学)→ ホテル 1 月 7 日 ホテル → 今泊フクギ屋敷林,集落景観を見学 → 今泊 → 本部港 → 伊江港→ わびあいの里 → 島内見学 → 民宿 1 月 8 日 民宿 → 伊江港 → 本部港 → 美ら海水族館 → バス移動 → 那覇 → 地元の方々との会食(三線演奏)→ ホテル 1 月 9 日 ホテル → 那覇市第一牧志公設市場 → ホテル → 牧志 → 那覇空港 ⇒ 羽田空港 ⇒ 新千歳空港(解散) 1 月 10 日 <事後研修>北海道庁訪問(副知事表敬訪問,幹部への報告会) 副知事,農政部および水産林務部幹部などに研修内容の報告 資料:2019 年度 国内フィールドワーク実施要領をもとに作成. 表1 国内フィールドワークの実施概要 (2019 年度 国内フィールドワーク実施要領をもとに作成)フィールド教育による教養の育成と地域理解の試み(遊佐順和) および参加費用などの諸条件を熟慮する必要があ る.特に,フィールドワークを遠隔地で実施する 場合,航空運賃や宿泊利用料などシーズナリティ を鑑みて実施時期や期間を設定することで学生の 経済的な負担を抑えることができる.さらに,関 係先との信頼関係を構築できると演習の実施効果 を最大化でき,関係先と相互理解のもと持続可能 な企画内容にすることができる. Ⅱ.参加学生による事前学習の重要性 1.フィールドワーク訪問先の選定理由 国内フィールドワークの訪問先として沖縄を選 定した主な理由は,以下のとおりである. ① 首里城正殿や今帰仁城跡などの世界遺産や, 独自性の高い文化資源を多く有すること. ② 琉球王国時代より伝承される漆器,紅型など 数多くの伝統的工芸品3)を有すること. ③ 北海道の昆布が,宮廷料理や伝統行事などで 古くから重要な役割を担っていること. ④ 第二次世界大戦で地上戦を経験した伊江島の 歴史認識を通じて戦争を理解すること. これらのことを踏まえ,現地で本物に触れる出 会いや体験から,沖縄で伝承される独自の伝統的 工芸品や食文化を歴史的背景や文化的側面から理 解し,現地で多くの人と関わりその背景にある担 い手の想いや苦労,地域性やその歴史などを学ぶ ことにより,今後の人生で糧となる経験や知識の 獲得することを目的に沖縄を実践フィールドに選 定した.国内フィールドワークは単なる物見遊山 的な旅行ではなく,表2 に示す内容を研修テーマ として実施している. 2.フィールドワーク実施内容の組み立て 国内フィールドワークの実施内容の組み立てに あたり,①実社会への接続,②臨機応変な対応力 の育成,③本物(一流)を知ることで審美眼を養い, 知性や教養を高めること,④北海道が育む恵みが 重用されていることの理解により故郷への矜持を 形成すること,⑤人との「つながり力」を身につ けることなどを念頭に,表3 の授業シラバスに示 す実施内容,目的にもとづき,事前学習→ 現地学 習→ 事後学習の手順でフィールドワークを段階的 に実施した.泰松(2017)によれば,教育目標と 段階に応じて,体験的学習のプログラムも継続的 に検討する必要があり,プログラムへの参加意欲 が重要な要素だと指摘している. 2019 年度に実施した国内フィールドワークでは, 参加者が11 名いたため学生を A・B の 2 グループ に分け,それぞれゼミナール形式で事前学習を実 施した.第1 回の授業では,学生の参加意識を高 めるため,2017 年度に沖縄でほぼ同内容で実施し た際の国内フィールドワークの研修栞4)や報告書 などをもとに,フィールドワークの実施目的およ び具体的な実施内容を説明し,その後に学生との 質疑応答や各自の参加動機となった沖縄に対して 思い描く魅力の確認や意見交換などを実施した. 3.予備知識の習得と協調性の醸成 表4 に示すとおり,6 回にわたる事前学習での 授業で沖縄に関連する調査内容を参加者が分担し, リサーチ→ レジュメ作成 → プレゼンテーション (質疑応答含む)のワークを毎回全員で繰り返し行 表2 研修テーマ 2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真) 第2表 研修テーマ Ⅰ. 歴史文化 世界遺産(今帰仁城跡)や守礼の門等を訪れ,琉球王朝の歴史を理解する. Ⅱ. 生活文化 今帰仁村今泊フクギ屋敷林や集落景観に触れ,沖縄の生活文化を理解する. Ⅲ. 伝統工芸 紅型の制作体験をはじめ,伝承される伝統工芸制作の技法や精神を理解する. Ⅳ. 健康(食) 沖縄で現在見直される健康長寿県復活に向けた健康・食のあり方を理解する. Ⅴ. 資源体感 離島 伊江島滞在にて自然資源を体験,美ら海水族館にて展示施設の見学. Ⅵ. 戦争理解 第二次世界大戦時,戦場となった伊江島にて体験談や史跡から戦争を学ぶ. 資料:2019 年度 国内フィールドワーク実施要領をもとに作成. (2019 年度 国内フィールドワーク実施要領をもとに作成)
沖縄地理 第20 号(2020) 第3表 授業シラバスと具体的実施内容 授業シラバス 実施内容 実施目的 事前学習 第1回 ガイダンス フィールドワークの実施内容説明 参加の動機づけ 第2 回~第 7 回 研修訪問先等の調査 (表4 ①~⑥参照) 沖縄での訪問先や関連内容を調査し, 毎回各自でレジュメを作成・発表する ことにより,情報と意識を共有する. 参加者全員による視聴覚学習も実施. ・知識の獲得 ・思考法の訓練 ・問題意識の共有 事前研修 注1 北海道庁訪問(食関連部門) 北海道食材に関するレクチャー ・知識の体系化 ・所作,振る舞い 現地学習 第8 回~第 12 回 現地フィールドワーク 史跡訪問,伝統的工芸品の制作体験, 自然資源および展示施設などの体感, 反戦資料館の見学と体験談拝聴など. ・異文化体験 ・精神,歴史認識 ・郷土愛の形成 事後研修 注2 北海道庁訪問(副知事,食関連部門) 事前学習担当者への研修実施報告 報告や意見交換を とおした気づき 事後学習 第13,14 回 振り返りと取りまとめ 沖縄で訪問した史跡,伝統的工芸品の 制作体験や滞在中の異文化体験などを 振り返り,報告会に備えた情報整理. ・知見の整理 ・対応力の育成 ・知性教養の定着 第15 回 成果報告 学科報告会でのプレゼンテーション (各自で参加レポートを作成)注3 情報発信力の育成 注1 授業回とは別日に,冬季休暇中の平日に北海道水産林務部,農政部および経済部などを訪問し, 北海道産の食材の生産,流通,販売に関するレクチャーや意見交換を実施した. 注2 沖縄での国内フィールドワーク実施翌日に訪問し,北海道副知事(第一次産業所轄)の表敬訪問, 事前研修でレクチャー,意見交換を実施した関係部署の職員との現地研修実施内容を報告した. 注3 学科報告会での成果報告修了後,国内フィールドワーク参加の課題としてレポートを作成. 資料:札幌国際大学短期大学部2019 年度授業シラバス,国内フィールドワーク実施要領をもとに作成. 表3 授業シラバスと具体的実施内容 注1 授業回とは別日に,冬季休暇中の平日に北海道水産林務部,農政部および経済部などを訪問し,北海道産の 食材の生産,流通,販売に関するレクチャーや意見交換を実施した. 注2 沖縄での国内フィールドワーク実施翌日に訪問し,北海道副知事(第一次産業所轄)の表敬訪問,事前研修 でレクチャー,意見交換を実施した関係部署の職員との現地研修実施内容を報告した. 注3 学科報告会での成果報告修了後,国内フィールドワーク参加の課題としてレポートを作成. (札幌国際大学短期大学部2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真) 2019 年度授業シラバス,国内フィールドワーク実施要領をもとに作成) 第4表 事前学習における調査内容
A,F B,G C,H D,I E,J K
①研修訪問先 金城町石畳道 今帰仁城跡 美ら海水族館 第一牧志 公設市場 伊江島 首里城公園 ②琉球王朝の 歴史など 宮廷料理 健康長寿 交易国家 国際通り 沖縄戦 清明祭 ③伝統工芸 紅型 三線 琉球螺鈿 やちむん ミンサー織 東道盆 琉球漆器 ④視聴覚学習 紅型,三線,琉球漆器,伊江島小麦に関する映像鑑賞 ⑤琉球四大 食材など 芋 島豆腐 豚 昆布 海藻 泡盛 ⑥沖縄の食 ちんすこう 沖縄そば 鶏卵糕 ジューシー 島野菜 琉球王朝菓子 注 Aグループ:A~E 計 5 名,Bグループ:F~K 計 6 名 資料:2019 年度 国内フィールドワーク実施要領をもとに作成. 表4 事前学習における調査内容 注 Aグループ:A ~ E 計 5 名,Bグループ :F ~ K 計 6 名 (2019 年度 国内フィールドワーク実施要領をもとに作成)
フィールド教育による教養の育成と地域理解の試み(遊佐順和) い,参加者同士による情報共有を図り,沖縄に対 する興味や関心を高め,理解を深め視野を広げた. さらに,調査内容のリサーチ手法やレジュメの作成 方法なども回を重ねるごとに工夫が凝らされ,各 自が情報収集やデータ整理方法のノウハウを習得 し,グループで現地に向かうことの意識づけにも つながり,協調性も醸成された.事前学習第5 回目 の授業では,それまで各自が調査した内容のうち, 現地で直接触れる機会のある紅型,三線,琉球漆 器および伊江島小麦などに関する収録映像を全員 で鑑賞し,さらに知識を深め立体的に理解すると ともに,参加者同士による意識の共有を図った. また,計画した事前学習の終了後,身につけた 知識の体系的な整理や,昆布をはじめ北海道の食 材が生産から流通,販売に至るまでどのように供 給されるかを理解させるため北海道庁を訪問し, 第一次産業担当部門よりレクチャーを受けるとと もに,意見交換を実施した(写真1).これはフィー ルドワークをとおして沖縄で実際に見る食材の魅 せ方,活かし方を確認した後に,故郷北海道にお いてその手法を援用できる力を身につけることを 企図したものである. Ⅲ.フィールドワークの実施 1.異文化体験による視野の広がり 現地研修1 日日(1 月 5 日),出発地の北海道新 千歳空港から那覇空港に到着し飛行機を降り立つ と気温差が20℃近くあり,湿度も南国特有の湿気 を帯びたものであった.同日夜は気温が10℃程度 まで下がるが,同じ温度でも沖縄と北海道では冬 場の体感温度が異なり,まずは気候から自然環境 における大きな違いを体験した. 那覇空港より宿泊先に向かうゆいレール車中か らは,赤瓦の家並みや街路樹など沖縄独特の景観 を眺め,生活空間に観られる文化の違いを感じた. 1 日目はホテル到着後に首里へ移動し,首里駅か ら金城町石畳道に向かう道のりで家屋の建築様式 や玄関先に飾られたしめ縄に昆布や橙を巻きつけ た注連飾りなど,沖縄独自の生活文化を見学した. 金城町石畳道では,琉球王国時代より原形を留め る官道を実際に歩くことにより,沿道の景観観察 とともに事前学習で学んだ官道の歴史的背景を振 り返り,官道敷設時の情景を思い浮かべた. 次いで,守礼門での琉装体験で紅型衣装を身に 纏い,衣装の色使いや染色技術,生地の肌触りお よび着衣感覚を実際に体験した(写真2).計画当 初は首里城本殿の内覧を予定していたが,2019 年 10 月末の火災による焼失で入場できず,本殿周辺 にある散策路の歩行や公園内に点在する門を見学 した.火災後の散策により公園内の関係者や市民 が,首里城に対して抱く深い敬意や愛着を強く感 じ,一日も早い復興を祈念した.同日夜は,公園 付近にある琉球茶房で琉球四大食材をはじめとす る地元食材によるコース料理を喫食した.沖縄料 理は全体的に薄味だが,醤油は甘みを強く感じる もので,地元食材,料理および調味料に至るまで 地域による食文化の違いを体験した. 2.伝統的工芸品の制作体験から学ぶ精神性 現地研修2 日目(1 月 6 日),首里を再訪し紅型
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写 真
写真1 事前研修 北海道庁での道産食材に関するレクチャーおよび意見交換
資料:筆者撮影(
2019 年 12 月 26 日)
写真1 事前研修 北海道庁での道産食材に関するレクチャーおよび意見交換 (2019 年 12 月 26 日筆者撮影)沖縄地理 第20 号(2020) 工房で簡易な紅型制作体験を実施した.首里には, 琉球王国時代から王府の「モノ作り」を担う職人 が多く在住しており,染色や細工職人が永年にわ たり先祖代々そのモノ作りの技法や精神性を受け 継ぎ,それらを非常に大切に守り継承している. 職人等は王府のまち「首里」という土地で暮らし, モノ作りに携わることに対して矜持の念を抱いて いる. 今回のフィールドワークで制作体験を実施した 紅型工房は,新進気鋭の職人が姉妹で営む工房だ が,紅型の伝統的な技法や精神性を大切に守り, 首里に暮らし伝統的工芸品の制作に携わることに 誇りを持っている.また,近年は自分と同じ若い 世代が伝統的な紅型の素晴らしさをもう少し身近 に感じられるように,紅型に対する関心と利用の 裾野を広げるべく,新たな視点による染め物や小 物制作などに取り組むととともに制作体験教室な ども実施している(写真3). 紅型の制作体験時は,塗り筆,こすり筆といっ た道具や隈取りや虹隈などの伝統技法の説明に加 え,沖縄の気候に適した顔料や糊を用いることの 解説もあり,地域に根ざす伝統的工芸品の制作を とおして風土の理解にもつながった.制作体験の 終了後は,近隣の金細工職人を案内してもらい, 金細工にまつわる講話を拝聴し,さらに首里のモ ノ作りの精神性に触れることができた.参加学生 は,想いのある若手職人の心意気ときめ細かな制 作説明や教示方法に感動するとともに,情熱ある 作り手を介して沖縄で永年にわたり伝わる伝統的 工芸品の制作技法とその精神性を学んだ. 3.地域資源をとおして学ぶ地域性の理解 現地研修2 日目,首里での紅型制作体験の終了後, 高速バスや路線バスを乗り継ぎ沖縄本島北部の今 帰仁村今泊へ移動し,世界遺産「琉球王国のグス クおよび関連遺産群」の一つである今帰仁城跡を 見学した.今帰仁城跡では,地元で組織されるボ ランティア団体「今帰仁グスクを学ぶ会」ガイド より,城門や城壁の石積み,聖域,建物群の礎石 や城郭に至るまで,詳細な解説を受け理解を深め ながら見学した(写真4).琉球王国の歴史的変遷 を踏まえ,築城に至る経緯や当時の建築技術とと もに,周辺集落の生活文化の情景なども含めた解 説のもと,今帰仁グスクに関する質疑応答を交わ した.事前学習を重ねる中で獲得した知識が現地 の見学やガイドの解説による体験と結合し,実感 を含めた立体的な理解につながった.藤原・栗山 (2014)によれば,事前学習をとおして獲得された 知識と現地での体験による「文脈に応じた学び」 とを結合させていく学習方法や学習支援が重要だ としている.今帰仁城跡を見学した際には,一足 早い寒緋桜の開花を観ることができ,南国の気候 の違いも同時に体感できる見学となった. 現 地 研 修3 日目(1 月 7 日),前日に引き続き 「今帰仁グスクを学ぶ会」ガイドによる案内のもと 2019 年 10 月に国より重要文化的景観「今帰仁村今
2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真)
写真2 守礼門での琉装体験
資料:筆者撮影(
2020 年 1 月 5 日)
写真2 守礼門での琉装体験 (2020 年 1 月 5 日筆者撮影) 写真3 紅型工房での制作体験 (2020 年 1 月 6 日筆者撮影)2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真)
写真3 紅型工房での制作体験
資料:筆者撮影(
2020 年 1 月 6 日)
フィールド教育による教養の育成と地域理解の試み(遊佐順和) 泊フクギ屋敷林と集落景観」として選定された今 泊集落を見学した.集落では,フクギが台風上陸 時の暴風や冬の北風から家屋を守る屋敷林として 各家の敷地に植えられており,碁盤目のように整 然とした路地には見事なフクギ並木が連なってい る.ガイドからは防風林や水分を多く含むフクギ の葉の特性を生かし防火林としての効果も有する など,生活の知恵によるフクギの利用と,琉球王 国時代に確立された「抱護」と呼ばれる村落計画 にもとづく植え込みであることなど歴史的な背景 の解説も加えられた.この他,路地の交差地点に 置かれる石敢當や各家屋の屋根などに据えられる シーサーなどについても,それぞれの意味に関す る解説を受け,沖縄の生活空間に対する理解を深 め,集落景観や屋敷林からかつての沖縄の原風景 をみつめる体験となった(写真5). 4.戦地での体験談から学ぶ戦争の歴史認識 現地研修3 日目,今帰仁村今泊集落の見学後は, バスで隣町の本部港まで移動し,そこからフェリー で30 分ほどの位置にある伊江島に渡った.伊江島 では,第二次世界大戦末期の1945 年,沖縄戦の最 中にかつてない激しい地上戦が繰り広げられ,島 全体が焼け野原となり多くの住民を含む4,700 人余 もの人が犠牲になった歴史がある.伊江島東部の 一般財団法人わびあいの里では,戦中,戦後に起 きた悲惨な過去を決して繰り返さぬよう「反戦平 和資料館ヌチドゥタカラの家」を建設し(写真6), 戦中および戦後に収集された資料品の展示公開や, 当時の体験談にもとづく勉強会の開催などにより 反戦平和活動に取り組んでいる. 伊江島ではわびあいの里を訪問し,資料館で戦 写真4 今帰仁グスクでの見学解説 (2020 年 1 月 6 日筆者撮影) 写真5 今帰仁村今泊集落での見学解説 (2020 年 1 月 7 日筆者撮影) 写真7 伊江島わびあいの里での戦争体験談 (2020 年 1 月 7 日筆者撮影) 写真6 伊江島反戦平和資料館 (2020 年 1 月 7 日筆者撮影)
2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真)
写真4 今帰仁グスクでの見学解説
資料:筆者撮影(
2020 年 1 月 6 日)
2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真)
写真5 今帰仁村今泊集落での見学解説
資料:筆者撮影(
2020 年 1 月 7 日)
2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真)
写真6 伊江島反戦平和資料館
資料:筆者撮影(
2020 年 1 月 7 日)
2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真)
写真7 伊江島わびあいの里での戦争体験談
資料:筆者撮影(
2020 年 1 月 7 日)
時中の物々しさを物語る展示品の見学や,代表者 の謝花悦子氏より戦争体験や永年にわたり取り組 まれる反戦平和活動に関する講話を拝聴した(写 真7).さらに,同日宿泊先の主により戦時中に島 民が逃げ込んだガマと呼ばれる洞窟や伊江空港な ど,島内にある戦争に関係する場所や史跡を案内 してもらい,その地で起きたことに関する解説を 受け,かつての戦地で沖縄戦に関する歴史認識を 持ち,平和に過ごせることのありがたさを改めて 考える時間を過ごした. 5.人の心を紡ぐ三線の調べ 現地研修4 日目(1 月 8 日),伊江島から本部港 へわたり,美ら海水族館で壮大な施設の行動展示 を見学後,宿泊先の那覇市牧志に戻った.沖縄滞 在の最終夜は宿泊先付近で伊江島出身の店主が営 む郷土料理店を訪れ,那覇や与那国島在住の三線 奏者3 名,紅型体験教室でお世話になった染め物 職人,宿泊先関係者など地元の方に協力してもら い会食を催した.沖縄の伝統楽器である三線は, 琉球王国時代より約600 年の永きにわたり沖縄人 の心に寄り添いながら歴史と文化を育み,心の音 を奏で続けている.三線は沖縄,宮古,八重山3 地区の民謡に大別されるが,今回は宮古民謡と八 重山民謡の三線奏者の協力を受け,会食時に三線 演奏を披露してもらった.伊江島はじめ地元食材 を調理した沖縄料理の食事とともに,奏者より各 民謡の特徴や時季や年中行事に因んだ曲目を演奏 してもらい,唄に込められた意味や想いなどの解 説も受けた.3 名の奏者は,三線に魅せられ県外, 海外から那覇に移住した夫婦と与那国島で生まれ 育ち幼い頃から三線が生活と関わりある奏者であ り,沖縄と三線をこよなく愛するそれぞれの想い を唄に重ねた演奏や語りが披露された(写真8). 学生は協力参加者等と沖縄滞在中に感じた想いを 語り,日常生活の様子を尋ねるなど,沖縄人の心 と食や文化などに直に触れることができる貴重な 異文化体験の時間となった.最後の演奏曲目では, 参加者全員によるカチャーシーを踊り,三線の調 べにより心が紡がれる沖縄の生活文化の一端を体 験することができた. 6.公設市場に視る沖縄の食文化 現地研修5 日目(1 月 9 日),国際通り近くにあ る那覇市第一牧志公設市場を訪問し,豚肉,魚介類, 島野菜,果物や加工品など,沖縄ならではの食材 に触れるとともに,滞在中に食卓に上ったものを 改めて店頭で視る機会を得て沖縄の食文化を再認 識した.公設市場内では親子4 代にわたり営む昆 布店を訪ね,昆布を皮切りに沖縄の食文化の特長 や時代的な移り変わり,場内での相対売りによる 店主と客人のやり取りなどに関する解説を受けた (写真9). 昆布店の店頭には,湯がいた昆布が他の具材と ともに並び量り売りされている.北海道は昆布の 主産地であるが,出汁利用が中心で昆布そのもの を食する文化があまり見られず,むしろ沖縄は出 汁利用ではなく昆布そのものを食べる食文化が古 写真9 公設市場の昆布店主による解説 (2020 年 1 月 9 日筆者撮影) 写真8 沖縄料理の会食と三線演奏の鑑賞 (2020 年 1 月 8 日筆者撮影) 2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真) 写真8 沖縄料理の会食と三線演奏の鑑賞
2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真)
フィールド教育による教養の育成と地域理解の試み(遊佐順和) くから伝承され,かつては昆布の消費量が日本一 であった.沖縄では,滞在中に食べたクーブイリ チーをはじめ,テビチに添えられる結び昆布,年 中行事の際に重箱料理の一品として欠かせない昆 布巻きなど,沖縄の食文化で重要な役割を果たし ていることを昆布店の主人から解説を受けた.事 前学習では,北海道の昆布が沖縄の食文化で重要 な役割を果たしていることや,琉球王国時代には 交易国家における主要な交易品であったことを学 んだが,市場で実際に触れることでその在り様を さらに理解し,故郷に想いを馳せた.現地研修の 最終訪問先において,店主より昆布にまつわる解 説を受けることで自分達が暮らす北海道と沖縄と の結びつきを理解し,故郷で育まれる地域資源の価 値を再認識し,誇りと愛着を感じる学びとなった. Ⅳ.フィールドワーク実施後の振り返り 1.フィールド教育による学生の意識変容 5 日間にわたる沖縄でのフィールドワークで,事 前学習をとおして獲得した知識をもとに現地での 各種実体験のプログラムを実施したが,予め関連 事項を学んだことが予備知識となり各所で解説を 受ける際に内容の理解を促し,さらに時代背景や 周辺事情に対する興味関心を湧きたたせ,知的好 奇心を高めることにもつながった. 現地体験の中で,歴史文化のガイド,伝統工芸 を学ぶ紅型職人による教示からは,専門知識や技 法の提供のみならず,従事することに対する誇り や沖縄で暮らすことに対する深い愛情を持ち熱く 語られる姿が,学生の心に大きく響いた.同時に, 自分が生まれ育ち,日々暮らす北海道のことをよ く理解し,その良さや特長を第三者に発信できる ようなるべきだとの郷土愛の精神を強く抱かせた. 戦争理解では,伊江島で訪問したわびあいの里 での展示資料の見学や,永年にわたり反戦平和活 動に取り組む代表者の体験談を拝聴した.かつて の戦地で当時の体験やその後の反戦平和活動の内 容に関し直接聴き,意見交換を行えたことは,教 科書などで僅か数頁での説明を理解することとは 全く次元が異なり,沖縄で起きた戦争の悲惨さや 犠牲者の状況を理解させ,決して2 度と起こして はならない人災であることを学ぶ機会となり,戦 争による被害の歴史を認識し,今後の在り方を考 える実体験となった. 2.振り返りによる知見の体系的な整理 沖縄のフィールドワークから戻った翌日,事後 研修として北海道庁を再訪し,第一次産業を所轄 する副知事の表敬訪問や事前研修時に北海道の食 材に関するレクチャーを受けた関係部署職員など に対し,沖縄訪問により学んだ内容の報告や意見 交換などを実施した(写真10). 予めこの報告会を設定することにより,フィー ルドワーク実施後に報告会が控えていることを意 識づけ,事前学習では調査に取り組む真剣さが増 した.同時に参加者同士で発表を重ねるうちに興 味・関心も湧き,自ら積極的に学ぶ動機づけとも なっている.さらに,この報告会で質問や意見交 換を行うことにより,最終的には学科報告会での 成果報告に向けた情報の整理や,学生各自がレポー トを纏める際にもポイントを得ることにもつな がっており,情報発信力を身につけさせる上でも 有効に機能している. 3.成果報告をとおした情報発信力の育成 事前学習から現地学習に至る過程で学んだ内容 を最終的に各自の教養として定着させるため,図1 に示すとおりフィールドワークで学んだ知識や実 体験などを体系的に整理させる.その総まとめと して,学科の学生全員を対象とする年度活動報告 会においてプレゼンテーションを実施することに より,学科が推奨するAL の具体的な実施内容を他 写真10 北海道庁での事後報告会 (2020 年 1 月 10 日筆者撮影)
2020.4.10 遊佐順和 『沖縄地理』第 20 号 原稿(図表写真)
写真10 北海道庁での事後報告会
資料:筆者撮影(
2020 年 1 月 10 日)
沖縄地理 第20 号(2020) の学生にも情報共有を図っている.フィールドワー クに参加した学生は,この経験をさらに他の活動 にも援用させることにより,学科がディプロマポ リシーに掲げる「広い視野と社会人としての教養」 と「自ら職業生活・社会生活の設計をできる力」 を身につけ,地域を理解し,社会に貢献できる社 会人となる. Ⅴ.おわりに フィールドワークでは,現地を訪問前に予備知 識をつけるために事前学習を重ねる際,グループ でのプレゼンテーションを繰り返すことにより情 報共有と現地訪問に向けた参加メンバーの意識づ けを図ることができる.そうした取り組みのもと 現地を訪問すると,予備知識と現地での体験が結 合され,知識が実感を伴う理解へと変換される. 今回沖縄で実施したフィールドワークでは,教育 上の主な成果として以下4 つのことがあげられる. ① 異文化理解による視野の広がり 伝統的工芸品や永年にわたり継承される独 自の文化の理解により,その土地にしかない もの,大切なことを理解することで視野が広 がり,日常生活におけるモノの見方,考え方 にも奥行きができるとともに,予め知識をつ けた上で現地を訪れることの重要さの気づき につながったこと. ② 郷土愛を持つことの重要性への気づき 沖縄では,訪問各所で伝統工芸の文化継承 や先祖や地域の生活文化等を非常に大切にし ていることを肌で感じ,沖縄の人をとおして 自分が暮らす土地に想い馳せ,故郷を理解す べきことの重要性に気づく動機づけとなった こと. ③人のつながりの大切さ,温かみの体感 訪問各所で協力的な対応を受けられたこと により,沖縄方言「いちゃりばちょーでー」 に現される沖縄の人々の明るく親切で温かい もてなしを体感できた.今回お世話になった 方の中には,そうした土地柄や文化に魅かれ 県外,海外から移住した方も多く,人とのつ ながりの重要性も学ぶ良い機会となったこと. ④ 平和の尊さやありがたさへの理解 戦場となった経験を有する地での体験談の 拝聴や資料をとおして歴史を認識するととも に,辛く悲惨な過去を乗り越えて今日に至る 力強さを学び,さらに戦争に対する理解を深 め,反戦平和を担うための一人であることの 重要性を意識したこと. フィールドワークに参加した学生は,観光地で はない場所も歩くことにより沖縄の日常生活の様 子を垣間見ることができた.人々の温かさやその 背景に秘められる沖縄戦を乗り越え復興を遂げた 力強さ,伝統を重んじ大切にする人々の姿勢に触 れることで,その奥深さに魅せられまたの機会に 今回訪問した場所や人々を再訪したいという気持 ちを抱いている.こうした地域理解をとおした経 験は視野を広げ,今後の様々な取り組みにおいて, モノの見方,考え方や,知的好奇心などを広げ, 人とのつながりで幅を広げる際にも非常に有効に 働くものと考える。 注 1)文部科学省の「我が国の高等教育の将来像(答申)」内 の第3 章新時代における高等教育機関の在り方において, 短期大学の課程及び短期大学を含む大学における教養教 育の在り方や教養教育に携わる教員の力量について示さ れている. 2) 札幌国際大学短期大学部で筆者が担当する 「国内フィー ルドワーク」 では, 奈良および京都や沖縄を実践フィールド
図
第1図 フィールド教育による教養の育成 資料:2015 年度 国内フィールドワーク実施要領をもとに作成. 体験 (直観,認識) 概念化 (知性,思考) 実践行動 (応用,活用) 振り返り (知見整理,報告) 図1 フィールド教育による教養の育成 (資料:2015 年度 国内フィールドワーク実施要領をもとに作成)フィールド教育による教養の育成と地域理解の試み(遊佐順和) として訪問先の文化を学ぶととともに, 現地で重用される北海 道の地域資源の優位性を理解し, 故郷に対する矜持を形成 し, 教養を身につけることを目的に実施している. 3)「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」により,5 つ の要件全てを満たすことで国から指定を受ける工芸品で, 現在235 品目が登録されている.沖縄は 16 品目が伝統的 工芸品に登録されており,東京,京都に次ぎ全国第3 位 である(2019 年 11 月 20 日現在). 4)筆者が 2017 年度に沖縄で実施した「国内フィールドワーク」 の研修行程,訪問先などの解説内容を纏めた旅栞 (51 頁). 文 献 経済産業省(2019):「伝統的工芸品」https://www.meti.go.jp/ policy/mono_info_service/mono/nichiyo-densan/index.html (2020 年 3 月 29 日閲覧). 清水幹夫(2014):フィールドワーク実践報告東日本大震災 で被災した陸前高田市並びに広田地区のスタディツアー の試みと震災地スタディツアーの効果を高めるための構 成因.現代福祉研究,14,95-125. 総務省(2009):「沖縄県における戦災の状況」https://www. soumu.go.jp/main_sosiki/daijinkanbou/sensai/situation/state/ okinawa_04.html(2020 年 3 月 29 日閲覧). 文部科学省中央教育審議会(2005):「我が国の高等教育 の 将 来 像( 答 申 )」https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/ chukyo/chukyo0/toushin/05013101.htm9(2020 年 3 月 22 日 閲覧). 藤原孝章・栗山丈弘(2014):スタディツアーにおけるプロ グラムづくり――「歩く旅」から「学ぶ旅」への転換――. 国際理解教育,20,42-49. 泰松範行(2017):大学教育における教育旅行の役割と可能 性:スタディ・ツアーにおける参加意欲についての検討. 東洋学園大学紀要,25,135-143. (受付 2020 年 4 月 10 日) (受理 2020 年 7 月 20 日)