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7.ニューガラスへの挑戦

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Academic year: 2021

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大学に身を置くガラス研究者にとって,新しいガラス科学/工学の研究による社会貢献 と,次世代を担う人材の育成は最も重要な使命である。グリーンイノベーションやグリー ン社会の構築に対するガラスへの期待は大きく,さらなる活躍の場やニューガラスへの挑 戦を積極的に進めなければならない。我々は,光機能結晶の位置選択的なレーザーパター ニングや次世代リチウムイオン電池のガラスセラミックス法による開発などに果敢に挑戦 すると共に,ガラスやナノ結晶化ガラスの表面変形挙動,新規低融点ガラスの評価,ガラ スの光学的塩基度などの様々な課題に対しても研究を継続的に行っている。ガラスを一方 向のみから見るのではなく,多方面から見ることによって,ガラスのおもしろさと可能性 の新たな姿が浮かび上がり,ニューガラスへの新たな挑戦へと繋がっていく。人材育成で は,新しい課題に果敢に挑戦するチャレンジ精神はもちろんのこと,科学と工学のセンス (知識も含む)をもって課題の提案や解決に近づける能力を有し,かつグローバルな視点 を有することが強く望まれる。このような人材育成は,実践を通してのみ達成することが 可能であり,効率とスピードを求める現代社会にあっても,依然として,時間と忍耐を必 要とする。現在,我々の研究室にいる博士課程の3人の日本人は,4∼5ヶ月間ドイツや 米国の大学等に滞在し,ニューガラスに関する研究を行うと同時に,グローバルなものの 考え方の習得を実践経験している。大学も,特に博士課程において新たな人材育成プログ ラムを積極的に導入している。日本の大学には,多くのガラスおよびガラス関連材料研究 室があり,そこから多くの人材が輩出されている。就職難の時代ではあるが,彼ら/彼女 らがニューガラスの分野で活躍できる場の提供に,企業側のさらなるご理解をお願いした い。 機関誌「NEW GLASS」は,ニューガラス産業や技術開発における最新の動向や課題 を紹介しており,ガラスの現状を様々な角度から認識,理解するのに大いに役立ってい る。ガラスは,光通信やディスプレイ分野だけでなく,実に様々な分野で材料やデバイス として使用されているが,個々の用途の中で必ずと言っていいほど未解決な問題を抱えて おり,それらの解決は,ガラスの基本的理解なしにはなし得ない。大学側にとっても,気

ニューガラスへの挑戦

長岡技術科学大学 物質・材料系

小 松 高 行

(Serial. No.55∼63編集長)

特 集 Ⅱ − 1)

歴代編集委員長より第100号発行に向けて

NEW GLASS Vol.26 No.1 2011

(2)

がつかず,見落としていた魅力的な内容が含まれている場合が多く,企業と大学との連携 や共同研究は,いままで以上に重要になるだろう。古代から人類を魅了してきたガラスは 依然として輝きを放っており,ニューガラスへの挑戦は決して平たんではないが,つきる ことがない。若い人達の精力的な研究によって多くの革新的なニューガラスが開発される ことを期待する。

NEW GLASS Vol.26 No.1 2011

参照

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