アイドル・コストー原価計算論士の問題の発端
小
倉
栄
一
郎
工場のもつ生産能力が充分に利用されない場合に、遊休となる固定設備券働力について生じる損失がアイドル・コスト である。 機械化の進行とxもに費用の固定化が進むのであるが、充分の資本回転が得られない経営環境の中にあってはアイドル の問題が重要な研究問題として提示されることになる。このような意味合に於て示現するアイドルが計算的には如何に取 扱はれるかが中心課題である。 生産的価値費消をもつて原価とする観点からは、明らかに原価ならざる価値費消、給付に対する価値移転関係が認めら ヘ ヘ ヘ ヘ へ れないところの室薄く櫛。斜暑8曾である。不働費、遊休費、アイドル・コストという呼称は費・コストといってはいる が嚴密には損失である。即ち、給付の価格に対応すべき原価を構成する要素ではなくして、原価を上廻る価格−1利釜を もつて補墳さるべき性質のものであることは明白であるが、これが計算上具体的に原価と区別された取扱を受けることに なったのは古いことではない。 アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 六三アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 六四 丈献上では一九〇一年発表のハミルトン・チャーチ﹁問接費適正配賦論﹂まで遡れば発端がつかみ得ると思はれる。右 ゆ は我が国でも早くから注目せられて、既に種汝の角度から研究されて居り、チャーチ自身も後続の論説では相当に態度の 変化が現はれている。小論はチャーチを再槍起しようというのではないが、彼の新機械率法による配賦がきっかけとなっ て、一度は補充率ω尊覧Φ∋ΦP雷蔓冨8による再配賦を考えながらも、補充率が経営能率の管理の手がかりになること を見逃さなかった点に着目し、新機械率のもつ標準計算的思想が標準原価計算の成果につながるものであるという着眼点 に立って、アイドル・コストの計算上の取扱を瞥見せんとするものである。
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③ ︾国四ヨ留8昼Oぴ醇。ず脚目け①℃巳OΦ門U貯怠凶び9凶。昌oh国ω叶p。⊆凶自。ご昌昌紳Oけ舘鴨。駿・日護国昌σq同器量冒㈹日日腕三四g”冒ぼ∼σ①ρお9 林 健二教授﹁皆紅計算論﹂八昭南− 久保田・昔二郎教授﹁原贋計算論﹂四頁 ﹁間接費計算論﹂ご一二頁 宮上一男数授﹁工業会計制度の研究﹂五二頁 =・国●囚①卿誘①団脚ω㌶ロ価賃血Oo。融叶ω.ゐ。一〇ロ鉱読。ヨ9げ。α冒什び。匹①︿Φ一〇℃8①簿鋤昌餌島①ohoo馨ω費餌コ創唐臼ω●PgPHO 二 原価計算上のアイドル。コストの認識は間接費の配賦計算に関連して出発する。間接費計算に問題が集中する事情の申 にアイドル。コストの問題点が潜んでいるわけである。産業革命の結果として工場制機械生産が出現した英国の十九世紀 末葉及び南北鶏旦による人力不足を補う新大陸米国の機械化が進む事情、この後を受けた二回に亘る恐慌と、それ程に進 んだ今世紀初頭の米国にそれぞれ原価計算の新展開が見られるという経過はアイドル。コストの問題を解明するにあたっ て有力な示唆をあたえてくれるであらう。 リットルトン教授はこの間の事情を簡単・に起筆・している。 ﹁生産物原価の含成内容を解明する必要は初期には存在しなかった。生産は家内的手エ業制に依存していて、賃銀のために働く労働者は殆どなく、また、誰も利益を計算することに興味を感じなかったQ⋮⋮︵省略︶かくて、原価計算は産業革命の数多くの結果の一つ である。工場制工業はこの変化の一要素であるが、機械と動力の使用に附随する諸問題に並んで新しい簿記上の問題を提起した。:・⋮ ︵省略︶工場制工業では労働者の報酬は賃銀から得られ、工場主の補償は利益に含まれている。このようにして原価計算問題は実際に は利益計算と競争に於ける価格決定に関嘉する価格問題にあった。工場主が知りたいものは彼の生産物の取得価格碧ρ息。・闇鉱。旨嘆冨① であった。そのわけは、第一、価格決定にあたって要求すべき価絡の判定、第二、必要とあれば完成品の棚卸価格の決走、第三、販売 後に販売製品がいかなる原価を費させたかを知るため、かくて自己の利益を計算し、自らの価絡政策をテストするのである。仕入費用 額だけで完成商品を購入する商人にとっては、価格決定に用いられ得る金額は棚卸金額にしろ、利益計算に用いられる販売商品の原価 にしろ、直接に容易に知ることが出来るが、.製造業者の場合にはこれらの要素は先づ記録をとり合成的計算ω旨ぎ①二〇〇〇B℃醇p。鉱。昌 によってのみ計算され得るのである。 ・かくのごとくに工場制工業は新しい簿記閲題を提起した。工場制工業の生産性が動力機械の使用によって一下と引上げられた結果、 簿記には新しい重荷が墨髭はされた。固定資産会計が一殺と拡張せられたのである。相当多額の資本が工場と設備に投下せられたから である。実に、愛盛資産会計︵減価償却を意味する適当な語として︶はそのほとんどの部面が最近の発達である。商人の簿記では十五 世紀から十九世紀まであまり多くの注意を払っていなかったことである。 固走設捕に投下した資本が贈加したことは工場経費分析を適切ならしめるのにさらに注意を払う必要が生じる。維持費、照明暖房動 力費、各種管理費、等々が生産が部門別になり綜合されるにつれて限りなく詳細になる。一言にしていえば﹁間接費﹂ o<Φ昏窪畠が生 じ、動力の使用が増すにつれて、労務費に対する間接費の割合は増加した。L 生産の機械化につれて原価を構成する労務費と機械費の比は逆転するのである。これは固定設備特有の費用の一方的増 加という事情と、手工的過程では直接労働であったものが機械生産が支配的となれば質的変化をとげて監視を主体とした 間接労働に転化するので、労務費の相当額が聞接費の性質をもつてくるという事情が相侯って、間接費は縄対的相対的に アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 六五
アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 六六 増加する。かくて、間接費を計算から外すことは勿論のこと、その取扱の不合理は計算の正確性確保の上から許されない までになるのである。 十九世紀末にはじまり二十世紀初頭に恐慌までに立到った生産競争生産過剰の傾向は機械的生産の自然の結果である。 こxに新しい原価計算の使命が生れる。即ち、前述の申心問題は価格政策の問題であるということが出来よう。この問題 は研究上の成果としては各国の原価計算の論点としてなべて研究せられた中で特にドイツの原価計算に於て著しい成果を ㊥ 挙げ、ドイツ原価計算論の特徴とさえ目し得るものであるに対して、アメリカでは上述の事情を反映して、管理計算とし ⑤ ての原価計算が三頭するのである。重ねてリットルトンの簡明な論述を借りよう。 ﹁大量生産えの鍵を握った結果として生じる激烈な競争からさらに別の会計の任務が生じる。競争が激化すると、原価及び費用の分析 に於ける管理上の興昧が増大した。浪費と不利な生産物を指示すること、単位生産性増加の手毅の発見等々の研究が際隈なく続けられ つつある。これは原価計算の分野であって∂ここでは費用の分類に洗練を加えること及び単位生産物に対する原価の割当9。=oo鉾凶。昌 に研究上の最大の重点が量かれている。牧益の単位と牧益を得るためになされた単位原価出費の正しい関連づけに注意が集中されてい るのは実にこれなのである。 しかしこれらの洗練の殆どのものは二十世紀に行はれた。というのは、動力磯械はそれ自体は十九世紀の持微となる条件でになく、 これに投ぜられた大量の資本の使用による大量生産と相関連しているものであることによるQ十九世紀末期の発明の利用はいくらか目 立つ程度に緩慢に拡つた〇 一八三三年にはヨークシャーには手動織機二十万台が隠然として存在し、羊毛工場では一八五〇年までは動岬 力紡毛磯を用いるに幾多の技術的難点があって、これを望まなかったごときである。アメリカの互換性部晶︵△・[口の大量生産の基礎で ある︶は一九二五年までに出現しているけれども、この原理が広く適屠されるまでには長年月を要した。それは、今Bの魔法のような 生産が完成されるまでは機械設計に極めて大なる技巧が発達せしめられねばならなかったからである。﹂
このようにしてリットルトン教授の﹁一九〇〇年までの会計発達史﹂−は原価計算の新問題発生の瞬間の事情を述べてい の る。そこには勿論閤接費の取扱についての諸家の論説が引用されているのであるけれども.本論は間接費計算論の史的研 究に終始するわけにはゆかない。 一九〇一年というチャーチの論文が連載せられた年を概観し、原価計算論史上での位置づけをした上で、闇接費の計.算 問題から管理問題が生じ、その中にアイドル。コストの問題の萌芽がある事情に論及しようとしているのである。 チャーチの研究の前半は原価計算の基本問題たる正確なる原価の計算、そのための発生主義計算または﹁惹起の原則﹂ <①把重臣げ二p伊qω嘆冒N君とよばれる計算の指導原理の実現に捧げられる。惹起の原則とはコストの発生した儘を的確に算 出し、費用負担者え正しく負担せしめるという点に努力をしている。 この点から間接費の取扱が中心問題として取扱は れるのである。この観点からすれば、それ以前に行はれていた実践は間携費を無視して計算から除外するものをはじめと してたとえ無視しないまでも、直接費総額または直接費中の特定の原価宴素額に対して比例的に計算された額を加算する という方法であって、加工の状況に無関係であるから原価の発生関係と離れた無差別な聞接費の割掛法となるのである。 この様な方法は多分に便宜の性質をもつものであって惹起の原則からは賛成し難い計算である。チャーチにあっては論文 の の冒頭からすでに経営管理の手段として原価計算の役割が大きい点を指摘しているのである。結果に於ては損釜計算との 関係、回牧計算との連携をも老慮に入れて単純な性質のものとなってしまった。即ち、管理計算が唯一支配的に一貫した とは考えられない節があることは次.に具体的に指摘するけれども、従来の配賦法に代るべきものとして彼の提唱する新機 械率Z①≦ヨ騨。ぽ営Φ鑓審または科学的機械率 夢①の9⑦p四望。ヨ斜。ぼpΦ腎簿①が案出される基本になった諸条件は費用 発生の真実の事態に計算を接近せしめる努力とそのための諸施策が後年多くの学者によって試みられ、今臼では常識とな っている配賦法の骨子に一致している点で高く評価されてよいものである。経営管理のための役立ちという狙いは、この アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 六七
アイドル・フストー原価計算論上の問題の発端 六八 ようにして決して室虚な装飾ではなく、具体性をもつている。この集中的に表現されたものが、間接費の配賦差額として 求められるアイドル・コストで計られる不能率であるということが出来よう。 チャーチが彼以前の誰の説に影響されていたかは確認する便がない。イギリスの成果は続々輸入されつつあり、同時に アメリカでは産業界の新しい展開によって独自の優れた成果を出して押し返しつつあったさ中に彼が出たのである。した がって彼は従来の慣脅的方法を批判してその欠点から論文を書き始めているけれども、同時に原型をこれらの中に求めて ⑧ いることは疑えない。先づこの事情から考察してみよう。 従来の聞接費配賦法を分って、三種とする。 ω 工賃率法男巽8島山ぴq①占早乏9。騎$ヨ①窪。堅ーイギリスでは最も一般的な方法、最も手軽加、粗雑ではあるが容易な方法、先づ間 接費総額を求め、オーダーに対する直接賃銀を求めて、前者の後者に対する率を算出する。工場隣接費総額が㎝o﹄ぐ[.で直接賃銀総 額が一〇〇.ぞ冗であれば配賦率は㎝Φ§である。 個々の製品の直接賃銀額にこの率を掛けて割掛額を算出し、これを第一原価に加算 する。この方法は種々の機械が毎度異る程度の作業を個々の製品に加え℃いる事情を無視してしまうことになる。即ち、割掛額に差 が出るときは、それは費用発生事実に応じる差でなく、加えられた労働一賃銀の差にすぎない。しかも、労働の差は賃銀差だけで現 はれるが、実は熟練労働と末熟練労働との闘ではそれ以上に、賃銀とは呼ばれない他の費用、例えば監督の費用等といったものがつ いて廻るQ労働の種類の差は当然異った費用を伴うことになるので、労賃一弗が均等に同一額の費用を掛けて利用されているとはい えぬのである。このようにして全く専断的にして事実から離れた気休めの計算になってしま5。惹起の原則から見て不正確なこの計 算は、また、管理の点からいっても不都合な事態を起すQ即ちA製品に関係する工員の賃銀を引下げる方策を講じさえずれば、実際 には不合理な経費を掛けても、計算上は間接費が少く加算され、A製品の原価が低く算出される。即ち、A製品のコストがB製品に 転稼される。しかして管理方針を謬ってしまう。 ② 時聖心・鮭缶。ξな−価口a①口℃冨ローこれには種々異ったものがあるが、全体としての特性は、個々の製品に行った生産的作業時間
鴇冨&9広く①鉱已①を基準にしていることである。前項類似の計算で作業時間あたりの聞接費額を算出する。割掛の対象たる製品が 要した作業時聞をこれに掛けて間接費割当額を算出する。この方法は前者よりもよほど事実に接近しているといえる。素価に比例的 に飛竜費が生じるというのはたしかに事実に反しているのである。しかし配賦基準として時問を導入したことが嵩置であるという利 点がある程にさほど充分な方法ではない。単一な尺度に依存する計算の単純性は決して長所とはいえない。求めているのは生起の事 実えの忠実度を高めることである。作業の側からも、製晶の側からも完全に均一な生産状況にある場合にはωも鯛も共に有効な方法 であるが事実はさ5でない。極めて複雑な工場内の作業条件下で、多数の製品が異った作業を受ける実情に対処する方法如何が問題 となっているのであって、この点で次の方法が解決の鍵を握っている。 圖 機械率法寓節魯冨①猫朝露①90似・i古く且つ弘通した方法であるが、当時の進んだ斎言化工場生産の実状には適合しないもので あらう。それは、聞接費として利子と減価償却費をもつてし、これを機械のフル運転の耐用命数予定時聞に基いて時聞費を算出した。 場合によっては恣意的に増額して工場間接費の他の要素に充てることもあったが、これは決してこの方法の欠陥を救ってはいないの である。聞接費要素の狭い点ほ覆い得な,い欠点であってこの点は前法に劣り、フル運転をベースとしたことほ現実に得られる不完全 運転の場合には壁掛漏れの分が生じ、これが原価とならずにいっこともなく消えてゆくことは承知出来ないというのがチャーチの指 摘する欠点であるが、それに亀かかわらず見逃し得ない利点をもつていたので彼の興味を引いたのである。それは、仕事と機械の閤 の不変の関係を示している点である。これは原価比較に役立つであらうところの固定標準の思想であり、好況期不況期もなしに、外 経済的事情にとらわれずに能率の判定が可能となる。この長所は看逼し得ない意義をもつている。 以上の三法はいつれも平均的割、当簿く①鑓鵬①伽N①ω三サになる点が欠点であるが、チャーチは生産中心点隅。仙9鉱。置8守 嘗。ωに分けることによって救った。③機械率法に於ける機械時間のタイムファクターがこの着想の上に生かされている。 ⑨ ︵尤も、部門とか工程に費用を分つと.いう構想はノートンO・℃・客。塁8にはじまっている。︶機械率法の欠点は聞接費 .の内容が著しく狭いことであるが、工場経営を覆い署す高接費構成要素を楡卑し、さらに割掛漏れの金額についての処理 アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 六九
アイドル。コストー原価計算論上の闘題の発端 七〇 法を加味したものが、チャーチの﹁補充率を用いて再配賦する新機械率法﹂である。この点は Gり賃銀率法、②時間率法 に於ける全部回牧的態度が承継された.ものにちがいない。即ちチャーチの構想は部分的には一部つつ既に.現はれていたも のであるが、費用発生の態様の中に個別化の実状あるを認め、これを計算に反映せしめようとした点こそは第一に注目さ る、、へき功績であらう。 エ揚のぽoOは配賦計算の単位としては適当でない。それは組織された全体O薦騨誠。≦ご9Φであるからである。この複 雑な事態を解辞するにはこれを生産中心鷲鼠qo臨80Φ昌三巴に分けるとよい。生産中心はそれ自体は均一な生産条件が 支配する単純な単位であって、これは一般に機械または仕事台といつ、た形になっている。費用を吟味しながら生産中心に 課昏勲円。甫幽。芝βする。 これ費用の点からいって生産中心を独立させることであり、費用と製品隔事実と計算を結ぶ基 本条件である。生産中心に分けて観察すると夫々の生産活動は他の生産中心に対して極めて特徴的であり、費用の発生す る状態も異るのである。この事情を計算に表はすために費用は次のように取扱はれる。 費用は出来るだけ生産中心に結びつけて集計するのであるが、生産中心とは具体的には機械であるから、機械の直接費は最も基本的 な工場経費である。機械に投下された資本の額に対して算出された利子、保険料、減価償却費は年額で算走され、正常な状態で運転す る場合に予測せられる時句数に基いてぴ四器織8さ①胃。び昌昌①置四竃σ①同Ohゴ。ξω§①言ロ。ぼ鑓①ノ嶋管げ①慰安O芸置巳奪目。バヨ紐08, 臼焦。房生産中心に年掛けられる。また、機械に共通の費用としては、薙物の資本利子、土地の地代、租税、保険料、建物減価償却費 暖房換気照明設備の同上の費用、 ︵自家発電の設備についても含め︶は床面積当りに、エンヂン、汽罐、.モーター、発電機、伝導士オ軸 等々の同上の費用、その燃料費等は罵力時問当りに割当てればよい。監督の費用は監督の活動の性質に従って異る問題であるが、特定 機械に配属された監督者の費用がその機械に対して割当てられるのは当然の所である。一般的監督者については一般経費O窪興巴跨8 。冨預① となるであらう。修繕費は修繕が行はれた期に不幸にも偶然に生産されることになった製晶に限って賦課されるとい5不合理
な結果にならないよ5に見積額が算出され、前述の処理を受けるのがよい。 このようにして工揚経費が出来る限り生産中心に集計されることになれば、一般経費ぴ含①無謬鉱。歴昌。燈ふ昌油鼠α仁巴ωげ。も 6げ鴛鋤qΦω”は極めて少いことになる。これこそ真の自。舞冒ぴqo星bΦ口。①ωである。.これは一般経費勘定葺。葺げ貯移ε占壁学 びq①。。孚9\、oに集計されるのである。 以上のごとくであるから、生産中心を通じて製品に関係づけられるべき工場経費は、生産中心毎に構成項目も金額も異 っているのであり、こ・れがチャーチの個異化の方針の基礎となるのである。一九C一年の連載身丈にはじまつ℃、一九〇 九∼︺0年の連載論文、一九一〇年の.℃Ha蝶。識。ロ国瓢90鵠”回pOoω叶︾ooo二p試口心誤p島≦Q爵ω竃鋤罫晦Φ鑓⑫馨・ 一九一 七年の寓聾偉琉騨。讐凱βぬOoω駐︾p島︾ooo目算胆 一九三〇年のO﹃の﹃ゴ。餌島国×唱Φ昌ω①國p幻①冨け凶。昼目OOoω富︾斗出肥村。緯け碑 と進むにつれて、自説が若干の変説を見ながら、展開されていったのであるが、上述の点はやx分析的になり土地建物要 素、燈火要素、動力要素、貯藏運搬要素、監督要素、組織要素、個、別機械要素などに分げられた。しかし、大勢には影響 のないことである。 次の機械率を求めるために機械運転時間を求めるのであるが、これはフル運転糟糠である。全機械がフル運転をする工 揚の揚合を依然として論じているということを想起するとき、この結論に達するのを遜けようとする方法を知ることは容 易でないと彼はい掴・ル運転を基準にす登︺とはたしか簡題になる・これは後に改めて老察しなくてはならない・ とにかくこの時間で上述の機械の経費を割って求められたものが、機械率へ正常率鋤。村藩巴嘱舞①︶である。即・ち、機械毎 に︵生産中心毎に︶閥接費配賦基準が、機械運転時間一時問当り費用額という形で算出されるのである。従って、製品が 当該機械によって作業せられた時間を求めてこれを乗じると個々の製晶に負卒せしむべき闇接費が算出される。この額が 製品に吸牧されてゆくのであるから、もし全工場全機械がフル運転すれば全額が吸牧されつくして一般経費団δ舞5凶。﹃ アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 七一
アイドル・コストi原価計算論上の問題の発端 ヒ 七二 .mqΦPΦ﹃亀卜Φヨののみが未配賦となるであらう。しかるに、フル運転は実現し難く、遊休の冨。犀臨B①が生じる。この時聞に 応つる額だけは、配賦漏れとなって残るであらう。アイドル・タイムの費用はかくて算出されることになる。チャーチは この額を一般経費に課し、 一般経費は工揚全体に平均に賦課するために、時聞率げ〇二凪鴇ぴ弩急Φ箒叉は原価率b角。Φ9餌⑰q oh普Φρヨ○葺簿僧罵①呂︽象ω口説げ暮①山の形の補充率。・露b覧①B①暮憂くN舞①を用いて製品に再配賦するのである。かくする こ之によってこつの利盆が与えられる。その一は、正常率︵機械峯︶はコンスタントであるから、製品原価の期闇比較に .役立つ。そのこは、補充率はその期の生産状況の正確なバロメーターとして役立つのである。機械率によって割掛け終っ た金額に対する補充率の比こそは工揚能峯の上下を開瞭に示す尺度であると彼はいっている。しかして、結局全工場聞接 費は割掛け終ることになる。この点が旧機械率法と異る点である。 後の論説に果て以上の取扱は若干の変化を見る。これは各方面の批判に応えたものであらうが、当時のアメザカの工業 事情に応じていよいよ洗練せられる結果となった。この闘の事情は小論の当面の問題ではない。問題はチャーチのアイド ル。コスト観にある。
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木村和三郎教授﹁原償計算論研究﹂一〇頁一一四頁、二七頁、三六一頁 久保田音二郎教授﹁間接費計算論﹂一二八頁 ︾O・い凶茸一卑。箒旧︾80=昌げ宮∞q団く。言江。コ8 日㊤OO 噂。ωb∂H 宮上↓男教授﹁工業会計制凌の研究﹂四二頁 ︾閣ρU隷二①8轟脚nσ疑● ℃’ω鱒b⊇ 鳶 憎.ω㎝bσ℃GQ㎝心、ωα8ωOり 国甲Oけξoげ一凶σ茂・幽・↓け①Z①①匙勾。同一簿①ユoo箆ロ騎律亀①昼①鍵田〇ぴ帥同槻①ω芝答けや冨。⑦oo雲ω・ 林 健二敏授﹁原価計算論﹂八二頁 久保田教授前掲書 一三二頁 ♪.ρ曽茸竃8箒二σ置● ℃・ωホ@@@
国幽昌goゴ⋮登置・囲目冨。冨自。ω蔭。舞一〇巨﹀唐山U凶自・ω①o餓。ロ。隔昏。℃o冨お①自降. 久保田教授 前掲書 一四五頁 林 教授 前揚書 右原書は小論には引用せなかった。 臨.Oぴ置言び 凶び鑓・高日け①ω巳①昌叶席凶oH≦餌。甑置①男臼笛﹀ロ鳥目げ①ω口℃皿Φ]B①昼げ白目鴇国p什ρ 三 工場間接費を主機械毎に求めて、これをフル・タイム一時間当りに割ったものが新機械率であるから、もし機械が遊休 にならなければ聞接費の製晶えの呼掛は順調に進み、間接費勘定Oげ餌吋ひq①斜\o はゼロになる。従って、補充率は一般経 費コ。舞営ぴqωぽ。℃o冨藤①の のみの率となるであらう。機械がアイドルになる程度に応じて補充率が高まる。このように して、新機械率法の特色 −特に旧機械率法に対して一は補充率を用いる点であって、補充率は生産中心の遊休に基く 工揚経費の未配賦残高であるという定義がなされる。 しからばこの種の生産中心の遊休、室時というのは何故に生じるのか。チャーチの見解では、先づ、その機械が用いら れることが稀であるがその機械が必須であること。次に、その機械が余分であること。前者によるときはこの経費が、た またま使用する必要を生じた特定の仕事の負担となり、その金額が極めて大となるのも当然のことである。後者の揚合は 機械保有についての調節の問題といった方がよいクースであ﹁つて、過剰で平常休止している機械によって偶々作業される 運命となったその製品のみに負租させるべき室費でなく工場全体としての一期聞の仕事に課せられるべきものである。と 言っている。他の箇所では﹁一般間接費Iiまたは便宜上の用語を用いるとi岡ざ鋤けばぴqωゴ80ぽ錠ケq①と、不働機械に よって生じた未配賦間接費の合計は、明らかにどのような形で聖も製品に結びつくものではない﹂といって、製品えの転 化関係を認めぬようなこともいって居りながら、すぐにこの金額を製品に割掛ける基準を探求することになるのである。 チヤーヤの初期の見解はそのまxでは承認され難い多くの問題を含んでいたけれども、垣壁率を一定することによって アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 . 七三アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端. 七四 原価の期間比較を可能ならしめる狙いをもっている点と、補充率による再配賦という結果になってしまうにしても、 ﹁こ の率の変動が当座の工場能率の指標となる﹂として一旦は別個の取扱を受ける点は注目に値する。この率が経営管理基準 となるものであることを指摘している。且つ、それが機械別に計算されたものである点アメリカ原価計算上の一転機を劃 したものといえる。その後に於て補充率説は改変される。 一九〇九−i一〇年の﹁生産要素と原価計算論﹂に於ては、末配賦額は無駄なる工場生産能力︵ノ嶺四田けO 鴇①ロ励O置O①oロ︶であるから、これ が生産物.の原価を形成するか否は疑問であるとし、正常作業条件を前提にして間接費の固定的配賦によって効果が上げられる事を指摘 するまでに展開せられたが、計算処理の問題は何ら変化を見ない結果となっている 批判が集中するのはこの再配賦の問題である。思うに、チャーチが再配賦という処理、即ち、操業度に関係なく全費用 を製品に負担せしめるという考え方は、費用は浪費−損失をも含めて製晶によって回牧すべきものであるとの観点に立 っているものである。原価の本質規定に於ける毛槍概念とでも呼んで置﹁こう。浪費 未配賦間接費は計算手続上一旦別 計算されたならば、あとは再醍賦しようが、しまいが同じ致果になると考えるのはあまりにも表面的である。第]価格政 策が異って来る。これは原価計算上の重大な問題である。第二に、棚卸額が不当に大になる。即ち、損盆計算上の影響が あることも過慮しなくてはならない。回牧概念が通用するのは、需給が大体に而て均衡して居り生産過剰、販売競雫ゐ影 響が探算に響いてこない状況に於てのみ言い得ることであった。米国の産業界の実状は一九一〇年までには、短期の恐慌 ︵一九〇三年︶はあったにしても販路の根本的行詰りはなかったので、完全操.業最高能率と現実の能率が比較されもし、 ② 浪費の原価としての回牧も疑はれなかったのであることは諸家の意見の一致する所である。チャーチ自身もその後の変説 に際して断っている。 ﹁その当時に於ては仕事の真正なる費用から機械室時の損失を分離することは、全く新しい一般に 親しみのない観念であったから、総ての費用を仕事に課する慣習から余りに離れることを欲しなかったので、室費比率、
即ち、補充率の手段によってこの点を緩和したのであるがv併し現在ではかかる室費が仕事の真正なる費用の一部をなさ ず、損釜勘定にて消去さるべきことは一般に認められ、嘗て懐いた危惧は多分存しない﹂即ち、一九三〇年代になると世 界的不況期の経験がある。これは間接費の標準化を浸透せしめる基礎条件となるのである。 ⋮九三〇年の著書に於て機械の室時に依る損失の性質を徹底的に究明し、それが製造準備の費用の浪費であって、直接 に損釜勘定に課せらるべきものであることを明らかにした。再配賦のための補充率説はかくして消失してしまう。 費用は操業の費用︵直接費︶と経営準備の費用︵間接費︶とに分け得る。後者は仕事がなされたときにはその仕事の費 用であるが、仕事がなされない時には室費となる。別の機会になされた仕事に負担させるのは当を得ていない。価値の移 転関係が認められないからである。故に、これは営業の利盆に依って償はるべきである。個別の牧釜に対応する原価では なくして、他の販路によつて得られた利釜によって補墳さるべき損失である。前説に於ける工場経費は工程費℃栂oo①ωω Ooωけと呼ばれるがこれは内容は同一物であるとしても費用の性質は盗品討された。また機械率は工程率℃憎。。○ω。。日舞① と呼ばれることになるが、大局に穿て変化はない。充分に働けるときに於ける生産中心がなす正常活動を基準にしている けれども、これは事実上のフルタイムに依っているからである。しかし一時的減産でやがて正常状態に復することを前提 として考えて、その間は固定せしめるが、偶然的一時的でない。永久的減産に会しては改訂されるのである。営業自体の 改修整理を必要とするからである。また、季飾的作業、兵器生産のごとき特殊な場合には、補充率の適用は餐当するとし ている。逆の場合ーー。︿①騰甑臼①にあっては利益が出るは言をまたない。これらの発展もさることながら、最大の変化は 未醍賦差額を直接損益勘定に処理するという点であると断言出来る。 ①久保田音二郎教授前揚書一四六頁 ② 久保田昔二郎教授 前掲書 一五哨頁、 宮上一男教授 前掲書 四九頁
③林健二教授前掲書九四頁 久保田音二郎敏目前揚書一五〇頁
アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 七五アイドル。コストi原価計算論上の問題の発端 七六 四 チャーチの薪機械漆その後ホイトモア∴。プ裂げぎ。屋によって承継され洗練されも機械の導入の型を二分し・ 機械が支配的な場合に機械率が適当となる事実の認識から出発し、キャパシティ・アイドルなる概念に逢着したことから ︼歩理論的となったのであるが、チャーチの説、アイドル。コストの認識と処理の問題はその程度で止まるものではなか った。それ自体は嚴密な理論構成と徹底的目的観とをもたず、価格決定計算と管理計算の間を迷っていた。けれども、今 日の原価計算、特に標準原価計算に発展すべき幾多の繭芽形態を含んでいるのである。時あたかも、この種の問題が提出 さるべき基礎が醸成されていたとはいNながら、その着眼の鋭さに敬服せざるを得ない。 長短相含めてチャーチの配賦論を性格づけてみよう。 ω 計算の真実性確保のための部門費計算の導入 チャーチが提唱した生産中心点を設定して、機械率または工程率を算定し、これに従って配賦を行うという着想は部門 費計算による原価の正確なる算定が、中心課題となっているものである。上等全体としての平均的配賦を行う旧来の方法 を計算の便宜に従うものとして正面から排撃し、計算基準一原則として真実性を強調するのである。論丈の随所に、 餌8g鎚。く偉コ島①騰8①葺。馨oo白℃一Φ図斜β亀島賦識。ロ犀ooコ象鉱。ロω とか﹂8貯鼠鮎①コ。①≦面目poo露巴ooβ島澤一8 といってい るのはこれである。先づ事実の嚴密な把握、配賦計算の正確性確保が期待されているのである。 ㊤ ② 価格算定計算の精密理論化の端緒、操業度理論の導入 正常割当率は工揚の機械化が進展する−一費用の固定化傾向が増大するど玉もに、売価算定の基礎として重要な役割を 果すことが知られてくる。これは直接費にも闇接費にも等しく言い得るところであるが、特に間接費の揚合には製造量に
対する関係、操業度が間接費の変動に及ぼす影響の研究が重要な意味をもつ、チャーチにあっては、固定費を年費、変動 費を時間費と呼んで、不充分ながらこの関係を考慮に入れている。かXる費用の分析的研究は好ましい状態には到達して いないために、ひいては、アイドル。コストも理論的槍討に対しては弱点が二女あるのも止むを得ない。しかしこれは別 の問題として後に譲らう。費用範疇の差に気付いたということは彼の正常率適用の構想.の端緒になって居り、アイドルの 認識がこxから生れるのであるから、この点を軽視するわけにはゆかない。 ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ へ 正常率8村B巴鑓け①とは呼んでいるが、その実質は、充分な機械稼働の前提に立つ.た理想的操業度に於ける費用総額 の完全配賦のための割当常闇率を意味しているのである。この率を用いて算出された単位原価が売価算定に対して重要な 意味をもつことは、実際原価計算に基く御合の致果と比べて、その比ではない。操業度に応じる限界費用の計算や費用と 操業度の関係の研究がこxから進発する。 ③ 実際原価計算からの離腕 機械率が機械の完全運転塩蔵の上に立って居ること、及び、修繕費のごとくに事後的に判明する性質の費用を算入する ために、予測され得る癸諾諾をもつて機械率を構成しているのであるが、これは実際原価計算の構想からは到達し得ない ものである。これを予定的というもよかろう。しかし、もっと適切には、原価性の必然性の側から、基準点標準的に算定 されるものであるということが出来よう。標準に依る管理計算という思想が支配的ではないけれども、標準計算に成長す べき要素は具備せられている。 ω アイドル・コストの分析不充分、標準原価計算との距離 チャーチのいうアイドル・コストは機械率による配賦を行った場合に、種汝の理由によって生じる未配賦︵、配賦漏︶間 接費の意である。この額がアイドルによって製晶に吸牧されなかった損失であることには疑問はないのであるが、チヤー アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 七七
アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 七八 チの言うごとくに毎期の未配賦間接費額︵従って補充率の大いさ︶を比較し、または、この額と配賦済額との比率の傾向 値を求めて、これが機械能率の指標であると断定してしまうのはあまりにも結論が粗雑である。価絡変動等の外経営的事 情に起因する部分を排除することなしに、かxる部分は無視⋮⋮なきものとの仮定の上に、生産能力の遊休であると断じ へ も てしまうのはあやまっている。機械率を実際運転時間で乗じて配賦額を算定するから、純然たる標準原価とならず、シュ ⑤ ラツターのいわゆる半標準聞接費にすぎない。その結果、彼のアイドル・コストには操業度低下に起因するものx外に、 作業態様の不良に基く不能率が入っている。 これはさらに広く考えれば、遊休の原因についての樵討が不充分である。アイドルの原因としては仕事の計画の不足不 良、産業または企業の過大、季節的条件、ビズネスサイクルの不規則等が考えられるが、季節的変動の分を除外し、サイ クルの不規則、修理計画の不当による分を補充率によるといった若干の原因別楡討に止り、損益計算との関連に偏しすぎ た。部門別計算を管理目的に応用する着想が乏しく、操業度と費用の関係の槍討が不充分であった二点に主因があらう。 ⑤標準性というよりは、固定性が着眼点 全運転に基いて算寒された機械率によっているから、アイドル。コストの中には、一般に避け難いアイドルをも含んで いる。彼の原価が理想的標準原価であるといわれるのはその故である。 全運転はそれが継続出来るならば、この状態の経営が傾向づけられることは望ましいのであるが、産業経済の状況がこ れを許さぬ所に問題が存するのであるから、全運転はもともと望み得ぬところであり、全運転を基準にする方針について は強い反対があるのは当然である。この問題に対しては彼自らも最高能率霞紗骸暮日①陥厭鉱①⇔o︽ぎ昏①ωぎセと断って 居るので、気付いていないわけではないが、彼の意図が算出した原価を標準として管理を行うというものではなく、不完 全ながら操業度の変化に影響されない製造田面費を算出して、これによって不働費を混入することから生じる原価比較の
・障碍を除くとともに、除かれた未配藻潮によって操業度変化の影響を示す間接費の動向を知らうという期間比較の性質が 強いと見るべきである。他の箇所では経営能率の管理が目的であるといってはいるけれども、それはむしろ副次的な狙い であると見るのが穏当ではなからうか。固定的原価計算の性質が表面に現われた性格であるといえよう。
㈲管理 の 性格
従来の原価計算と明記されるべき最大の特質は管理という目[標が加はつている点である。彼の言う管理は補充率をより どころとして、原価から分離算出された不働費を観察して行うのであって、経営態様の綜合的管理であると解することが 出来るのであるが、この点が間接費の配賦計算を根本的に変化せしめたのである。 プロツカーUoゴ50.ゆざ。閃①民も認めているように、間接費の割当には科学的理論的標識といったものはなく、 ﹁ある 結果に到達すべき手段﹂があるのみである。ある方法を選択し適用するときには、互に目標が抵触し合う結果になること は当然であって、そこには安協か止揚かの途を選ぶ必要が生ずるのである。チャーチの場合、管理目的を導入したことか ら、その原価計算、特に聞接費配賦計算が一変せしめられるのであるから、管理目的が加えられたということが、チャー チの原価計算の最も基本的特色であらう。 しかし、この管理の性質は今口の標準原価計算に見られるものまでには相当の距離がある。 その一は前述の標準一正常と呼ばれるi操.業度の性質に起因している。 その一一は管理方式の点である。管理は補充率、即ち、製晶一箇当りに算定された単費について配賦額と配賦漏額の比率 をもつてするのである。しかして、単価の形で示されるから、現実と基準との差異が包括的に示現されることになるので ある。部門費計算の思想はすでに見えているけれども、これは前にも指摘したごとく正確な原価の算出のためめ計算技術 上の利用が行はれているにすぎず、管理の単位とまではなっていないのであるか牡、卑見される差異は全体としての不能 アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 . 七九アイドル・コストー原価計算論上の問題の発端 八○ 率の存在を集中的に示すのみである。実る場合には二つ以上の不合理が重っていることもあらうし、また、相殺されて表 はれないこと.も出来るであらう。さらに、原因の窮明、不合理の所在と責任の大いさの判定という点では無力である。こ れはどう見てもアメリカ的でぽない。不能率の集中的表示でなく、分散的確認が目指されなくてはならない。チャーチと 今日の問には単独では連絡せしめ得ない重大な亀裂が存しているように思はれる。 部門計算はコスト。センターの母体をなしているのであらうけれども、これが管理会計の基本としての数果を発揮する ためには、責任と権限の組織が部門を主体として形成されたところの管理組織によって裏付けられる必要があらう。不能 率の分散的確認は計算形式の改良によって可能となるにちがいないが、これのみでは管理の役割は果されない。即ち、原 価計算の技術的改良が直に行着くことの出来る問題ではなく、原価計算を超えて経営管理方式の改良が参劃しなくては達 し得ないものである。 標準化は能率の刺戟計画の具体化したものであって、賃銀刺戟計画等のもつ諸欠点、特にその欠点の集中的表現ともい うべき非科学性を救う途である。しかし、それは原価計算に用いる金額を標準値に改めるという形式上の改良によっての みでは達し得ないものであって、作業の標準化が実現せられてこそ、はじめて実質的二面が期待出来るのである。科学的 管理法の侵透がこれを裏付けるまでは、かxる刺戟計画は困難であらう。 このような改良を試みるのはテーラーの後継者であり、計算的確立者であるところのエマースン=・国ヨΦ屋8の三蹟で ある。 ①久保田普二郊教授前掲書一五二頁 山邊六郎教授 ホイツトモァーの間接費計算論、幽門と経済 第二冊 松本雅男教授 原価会計の成立 一橋論叢 一一の五 ②松本雅男教授標準原価計算四一頁
剛 ③久保田↓晋二郎教授前掲書一五九頁 ④林健二教授前.娼書九五頁. ⑤ 松本艦勇教授 前掲書 四三頁