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国民生活と福祉~少子高齢社会と社会保障~

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Academic year: 2021

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第3 学年 2 組 社会科学習指導案 指導者 ○○ ○○ 1 単元名 「国民生活と福祉~少子高齢社会と社会保障~」 2 単元の目標 3 単元の指導観 4 単元の仮説 ○ 社会保障制度の問題に興味を持ち、資料分析や討論に意欲的に取り組んでいる。 【関心・意欲・態度】 ○ 討論を通して、少子高齢社会における社会保障制度の充実について様々な観点や立場から多面的・多角 的に考察し、制度の問題点や課題について公正に判断し、解決策を見出すことができる。 【思考・判断】 ○ 社会保障制度に関する様々な資料を収集・分析し、必要な情報を的確に読みとって活用するとともに、 考察した過程や結果をまとめたり、説明したりすることができる。 【資料活用・表現】 ○ 憲法 25 条の精神に基づく社会保障制度の基本的な考え方や内容を少子高齢社会とのかかわりで理解す ることができる。 【知識・理解】 本学級の生徒は、社会科の学習に意欲的に取り組む。時事問題に興味を持ち、新聞やニュースの内容につ いて積極的に質問する姿も見られる。1学期の観点別評価においても、社会的事象への興味関心に関しては、 90%の生徒が B 評定以上にある。また、資料やキーワードを基に社会的事象に関する考えをまとめる社会的 思考力に関しても、76%の生徒が B 評定以上にある。他方、統計資料や文献資料からの情報の読み取りや解 釈に関しては、45%に上る生徒が C 評定の状況にある。このことは、資料から必要な情報を的確に読み取る 力が十分でないことを示しており、社会的事象の因果関係を資料から得た情報を根拠にして説明することを 苦手としていると言える。 <生徒の実態> 本単元のテーマである少子高齢社会と社会保障は、「国民生活と福祉」単元の発展学習として設定する。 少子高齢社会を迎えた現代社会において、社会保障制度改革は先延ばしにできない課題である。なかでも 近年、年金制度に対する不信感から年金未納者の増大が問題視されている。未納問題の背景には、年金制度 に対する国民の理解不足、若年層の就労問題、女性の社会進出に際しての少子化対策の遅れなど複雑な問題 が横たわっている。年金制度をはじめ、世代間の相互扶助によって成り立つ現在の社会保障制度が、少子化、 超高齢化の時代において維持可能かどうかという問題は、今後社会の一員として国民の責任と義務を担って いく生徒たちにとっては生活に直結しており、関心も高いテーマであると言える。また、社会保障制度維持 のための税方式導入など社会的な論争について自分の考えを持たせることは、社会の形成者として必要な公 民的資質の基礎を養う上でも意義深い。 <教材の価値> 本単元では、少子高齢社会における社会保障制度の充実に関して、人口構造の変化が社会保障制度維持 にもたらす影響や因果関係を理解させ、今後の制度のあり方や福祉社会のめざすべき方向を考察させるこ とをねらいとする。そのための題材として、社会保障制度の柱の1つである公的年金制度の問題を重点的 に取り上げる。 指導にあたっては、まず、社会保障制度に関する問題意識を高め、学習課題を把握させるために、少子 化、超高齢化がすすんだ50 年後の日本の姿を連想させた上で、視聴覚教材を用いて社会保障の現状をつか ませる。次に、社会保障制度の理念とその内容について基本事項を確認させた上で、少子高齢社会におけ る社会保障制度の課題を統計資料や新聞記事から読み取らせる。さらに、社会保障制度改革の中で提唱さ れている公的年金制度維持のための消費税方式導入の問題を取り上げ、年金制度の問題点や課題、および その解決策について考えさせるために 2 つの立場に分かれた討論(協働的対話)の場(交流活動)を設定 する。その際、消費税方式導入賛成、反対のいずれかの立場を選択させ、資料から読み取った根拠を基に 制度の問題点やその背景、改善の方策を論じ合わせる。最後に、「豊かな老後」をテーマに50 年後の自分 の生活設計をさせ、社会保障制度の充実のために必要な解決策と福祉社会のめざす方向を提言としてまと めさせる。 <指導観> 社会保障制度のあり方について考える学習において、公的年金制度における消費税方式導入の問題点と改善 策を論じる討論(協働的対話)の場(交流活動)を設定し、2 つの異なる立場から意見を論じ合わせれば、生 徒は少子高齢社会と社会保障制度の因果関係を説明するための根拠となる資料を分析して論を組み立て、根拠 の妥当性を吟味し合い、納得できる意見を創り出そうとするので、社会保障制度の課題について公正に判断し、 制度の充実に向けた解決策を見出すことができるであろう。

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5 単元計画・評価計画(9時間) 次 時 主な学習活動・内容 指導のねらい・手だて(○) 配慮を要する生徒への手だて(□) 評価規準【観点】(方法) 一 つ か む 1 ② 1 単元の学習課題をつかむ。 (1)50 年後の日本の姿を予想する。 ・少子化による労働力不足 ・高齢者への思いやり社会 ・高齢化による福祉費増大と増税 (2)VTR 資料を視聴し、疑問点を まとめる。 ・財源を確保する方法は? ・保険料未納者増加の原因は? (3)学習課題を確認する。 少子高齢社会における社会保障 制度の充実に向けた解決策を考え よう。 社会保障制度に関する問題意識を 高め、単元の学習課題をつかませる。 ○少子高齢社会のメリット、デメリッ トを連想させることで、50 年後の社 会をイメージさせる。 ○VTR 資料を用いて社会保障の現状 に気づかせ、少子高齢社会における 社会保障制度は大きな課題を抱えて いることをつかませる。 □キーワードを提示することでVTR 資料に出てくる社会保障制度の課題 に気づかせる。 ・少子高齢社会のデメ リットとメリット を考えようとし、社 会保障制度への関 心を高めている。 【関・意・態】 (ワークシート) ・VTR 資料を見て、 社会保障制度に関 する疑問点をまと めることができる。 【資料活用・表現】 (ワークシート) 二 わ か る / つ な ぐ 1 ② 2 ④ 本 時 8 / 9 2 社会保障制度の内容を調べる。 (1)社会保障制度の理念と内容に ついて調べる。 ・日本国憲法25 条 ・公的扶助 ・社会保険 ・社会福祉 ・公衆衛生と医療 (2)公的年金制度のしくみと課題 について調べる。 ・保険料による賦課方式 ・国民年金、厚生年金、共済年金 ・年金未納と未払い ・労働力減少と現役世代の負担増 3 社会保障制度の今後のあり方 について考える。 (1)自分の立場を決定する。 A:増税をしてでも、保障水準を 維持すべき。 B:増税は行わず、保障水準を下 げるのもやむを得ない。 (2)資料を収集・分析する。 (交流活動) ・労働力不足と財源確保 ・社会保障制度改革 ・消費税方式と保険料方式 ・他国の制度との比較 (3)討論を行う。(交流活動) (4)討論を行って考えたことをま とめる。 ・現役世代の負担軽減と税方式 ・少子化対策による財源確保 ・就労問題の解決による財源確保 ・高齢者の労働力と資産の活用 社会保障制度の理念と内容につい て理解させるとともに少子高齢社会 の社会保障制度のあり方について考 えさせる。 ○公的年金制度に関する基本事項を確 認させるために、補助資料集を準備 する。 □補助資料から読み取った情報をまと めさせるために、平易な対話文形式 のワークシートを準備する。 ○保険料負担額と年金給付額の比率を 世代間で比較する資料から現役世代 の負担の大きさを読み取らせ、現行 の高齢者重視の保障制度が限界にき ていることに気づかせる。 ○社会保障制度のあり方について考え させるために、公的年金への消費税 方式導入の問題を取り上げ、その是 非を論じる討論の場を設定する。 □根拠を明確にして自分の意見を主張 させるために、補助資料集や資料分 析のポイントを示したワークシート を準備するとともに、小集団による 情報交換の場を設定する。 ○必要な資料やデータを分かりやすく 提示し、2 つ以上の根拠を関連づけ て述べるように指示する。 ○制度の詳細に深入りせずに、制度を 担う当事者としての立場と、誰もが 高齢者になるという現実を踏まえた 意見を発表させる。 ・憲法25 条の精神に 基 づ く 社 会 保 障 制 度 の 基 本 的 な 考 え 方 や 制 度 の 内 容 を 理 解 す る こ と が で きる。 【知・理】 (ワークシート) ・現行の社会保障制度 の 課 題 に つ い て 人 口 構 造 の 変 化 と 財 源 確 保 と い う 観 点 を 関 連 づ け て 考 察 し、根拠を明確にし て 消 費 税 方 式 導 入 の 是 非 を 判 断 す る ことができる。 【思・判】 (ワークシート、発言) ・根拠となる資料や情 報 を 適 切 に 活 用 し て、自分の考えを説 明 す る こ と が で き る。 【資料活用、表現】 (ワークシート、発言) 三 ま と め る 1 ① 4 学習のまとめをする。 (1)「豊かな老後」をテーマに 50 年後の自分の生活を描く。 (2)社会保障制度の充実のための 解決策と福祉社会のめざす方 向を提言する。 ・相互扶助とセーフティネット 社会保障制度の充実のために必要 な解決策や福祉社会のめざす方向を 提言としてまとめさせる。 ○解決策をまとめさせるために、豊か な老後とは何かを考えさせるととも に、相互扶助の理念を想起させる。 ・少子高齢社会におけ る社会保障制度の 課題の解決策や福 祉社会のめざす方 向を提言すること ができる。【思・判】 (ワークシート)

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6 本時 平成20 年 11 月 13 日(水)第 5 校時 第二次の 2 時(8/9) 3 年 2 組教室 (1)指導観 前時までに、生徒は年金制度維持に関して税方式賛成、税方式反対の2 つの立場に分かれ、資料分析を行い、 自分の意見をまとめている。そこで本時は、これからの社会保障制度のあり方について考えさせるために討論 を行う。 そのためにまず、討論のテーマを確認した上で論点をキーワードで示す。次に、代表者に税方式の利点、問 題点、代案を提案させ対立点を明確にする。さらに、代表者の意見を弁護、批判させることで、公的年金制度 の課題を明らかにし、将来の制度のあり方を模索させる。その際、制度の詳細に深入りせずに、制度を担う当 事者としての立場と、誰もが高齢者になるという現実を踏まえた意見を発表させる。また、予め類似した論拠 をもった者同士で小集団をつくり、意見の共通点を確認させたり、反論を予想させたりしておくことで根拠の 妥当性を吟味できるようにする。さらに、資料作りや提示に関しても協力させることで、批判や弁護の意見を 出しやすい状況をつくり討論を活発化させる。最後に、討論で明らかになった年金制度の課題を整理し、課題 の解決策について自分の考えをまとめさせる。その際、根拠・推論・判断を構造化して記述できるワークシー トを用意し、討論から得られた情報を基に考えをまとめることができるようにする。 (2)主眼 ・税方式導入の是非について根拠の妥当性を吟味し、少子高齢社会における年金制度のあり方について公正に 判断することができる。 【思考・判断】 ・根拠となる資料や情報を適切に活用して税方式の利点や改善策を説明することができる。【資料活用、表現】 (3)仮説 社会保障に関する学習において、公的年金の税方式導入について異なる 2 つの立場から根拠を明確にして 考えを主張させる討論の場(交流活動)を設定すれば、生徒は相手を納得させようと説明や資料提示を工夫 しながら根拠の妥当性を吟味し合うので、年金制度のあり方について公正に判断することができるであろう。 (4)準備 ①論点を示すキーワードカード ②討論に必要な資料(パネルやプリントなど) ③ワークシート (5)展開 過程 学習活動・内容 指導のねらい・手だて 準 評価規準【観点】(方法) 形態 配 つ か む 1 討論の論点と本時のめあ てを確認する。 A:税方式(増税)賛成 B:税方式(増税)反対 ・未納問題と財源不足の解決 ・現役世代の負担軽減 ・高齢者の生活保障 本時の学習内容を確認させる。 ○年金制度への税方式導入の是非を 問う討論を行うことを確認し、論点 をキーワードで示すことにより、本 時の学習内容を把握させる。 ① 一 斉 ・ 個 5 わ か る / つ な ぐ 2 討論を行う。(交流活動) (1)代表者の意見発表を聞く。 <税方式の利点> ・公平性 ・未納防止 <税方式の問題点と代案> ・低所得者層の負担増 ・所得の再分配 (2)相互に批判・弁護を行う。 <A:批判・弁護> 批:就労、少子化問題の解決が先 弁:他国に比べ日本の税率は低い <B:批判・弁護> 批:保障水準低下と生活不安 弁:高齢者の所得格差への着目 討論を通して、公的年金制度の課 題を明らかにし、年金制度のあり方 について公正に判断させる。 ○税方式の利点と問題点、税方式以外 の代案を代表者に提案させること で、対立点を明確にする。 ○論拠が類似する者同士で小集団を つくり、資料提示や意見発表の際に 協力させることで、批判や弁護の意 見を出しやすくする。 □説明に使用する資料をパネルやプ リントにして予め準備させておく。 ② ・根拠となる資料や 情 報 を 適 切 に 活 用して、自分の考 え を 説 明 す る こ とができる。 【資料活用、表現】 (発言、ワークシート) ・人口構造の変化と 財 源 確 保 と い う 観 点 を 関 連 づ け て考察し、税方式 導 入 の 是 非 を 判 断し、年金制度の 解 決 策 を 複 数 の 根 拠 を 組 み 合 わ せ て ま と め る こ と が で き る 。 【思・判】 (発言、ワークシート) 個 ・ 小 集 団 35 ま と め る 3 年金制度の課題の解決策 を考え、まとめる。 ・少子化対策による財源確保 ・高齢者の労働力と資産の活用 ・現役世代の負担軽減と税方式 ・就労問題解決による財源確保 少子高齢社会における年金制度 の課題と解決策についてまとめさ せる。 ○討論を基に複数の根拠を関連づけ て考えをまとめさせるために、根 拠・推論・判断を構造化して記述で きるワークシートを用意する。 ③ 個 10 めあて:討論を通して少子高齢社会の年金制度の解決策を探ろう。

参照

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