精神薄弱児(者)の記憶方略訓練の効果
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(2) 104. 鈴村健治・権藤祐子. 憶能力にかかわる領域を取り上現. その障害の実態と訓練効果について,これまでの研究. をもとにまとめてみる。. 精薄者の記憶障害について 精薄老ほ,記憶過程の中で,ある療定額域において特徴的な障害を有することが知られ ているoこれまでの研究によると,精薄者の短期記憶の研究でそのポイントとなる点ほ, 材料が提示された時の記銘量と,その記銘したものを忘却する速度,及び保持しているも のを想起する正確度である(浜重, 1977)。そこで,まず記銘,保持,想起という3つの 過程について,正常者との比較を混じえて,その障害の特性について検討してみる。 記銘 Butterfield. et. all. (1973)は,正常な大人の記銘過程と精薄者の場合を比較した研究を. FIG・1のような結果を得ているo. 、まとめているが,. 再生課題として示され,. これは,. 2人の大学生が10の1)ストを. 1人ほ8つのリストを学習し,もう1人は9つのリストを学習し. た時のポーズ時間を図表化したものである。どちらの学生もリストの3番めと6番め,す なわち系列位置のかなり初期と中間地点で,長いポーズが測定されたoこのポーズの間に, 刺激材料のリ--サルほ自発的,能動的に行なっているものと思われる。正常な大人の場 合は,記憶過程の必要性に応じて,能動的リ--サルと受身的1)--サルという2つの方 法を混合して使っていることを明らかにしている.これに対して精薄老ほ,能動的,受身 的1)--サルの両者をうまく使い分けて記憶過程に取入れることができないo彼らの場合 を図表に示すとFIG・1の(¢)ようになり,能動的リ--サルの位置がなく,受身的リ-サルしか観察できない(浜重1977)。幼児と精薄者ほ,記憶にとって効果的でないにもか かわらず,受身的体制に固執する僚向があり,正常な大人の場合ほど能動的学習をしない。 すなわち,リ--サルの形跡がほとんど見られないということが示攻されている。 保持. ダウン症供群の精薄者の場合,短期記憶の保持と検索に欠扱があるとし,特に視覚的に 示された刺激の保持能力に劣るという報告もあるが(Mcdate. &. Adler,. 1980),精薄者の 保持能力は,正常者のそれに比べ差がないとする見解が,これまでのところ主流のように 思われる(Ellis. &. Anders,. 1968・,浜重,. 1977・,松村, 1983)。精薄者の保持に及ばす系 列効果と連想価の効果を斉藤と二瓶(1968)は検討しているが,その報告によると,熟知 価80%以上の絵カードを用いて,再構成法と,保持項数法と,反復再生法,対連合法で精 薄老(CA8-17歳,. MA3-4歳,. IQ20-30)と正常児(CA・MA3-4歳,. IQ94. -114)に自由再生,または順序再生を求め比較した結果は,再構成法では初頭項系列位 置効果が,保持項数法でほ新近性効果が認められた。また反復再生法で保持能力をみると, 正常児に比べ精薄者の再生率が劣り,時間経過とともに再生率の低下がみられた。ここで 紘,特に初頭効果.の減退率が高く,新近性効果が強く保持能力は高く,最終項の想起はむ しろ容易であった。また対連合法では,連想価の高い刺激に対して,再生率が高いという.
(3) 精神薄弱`児(者)の記憶方略訓練の効果. 2.5. (a). 2.0. 1.5. 1.0. 0.5. 5.0. (ら). 4.5. 4.0. 3.5 (. d. 宏. 3.0. ). b]=. 2・5. ト・q. ト 2・0. B] ∽. 弓1.5 白+. 1,0. 0.5. 5 2.0. 1.5. 1.0. 0.5. SERIAL FIG.. Ⅰ. Representative. norlretarded. subject given. interim. given. 8-item. 9-item(e). lists.. abults. POSITION pausing. (a) and. strategies 9. -item(b). obtained fro'rn two lists, and a retarded. 105.
(4) 鈴村健治・権藤祐手. 106. 続果を得た。これらのことから,精薄老の場合,正常児に比べ,遂行水準は低いが,その 検潮は同様であり,系列位置効果や語の連想価が重要な要因として働らいていることが示 唆される。 保持能力について調べる時,問題となるのほ,その前段階の記銘に関する内容であろう。 同一条件のもとで行なわれたものでなければならないし,被験者も均一の記銘能力である ことが要求される。上記の研究では,被験者はMAを対照としているだけで,記銘能力の 差ほ明確にされていない.また,記銘量についても触れられておらず,最終的な再生結果 に基づいてのみ保持について結論しているという点に問題があると思われるが,この報告 からもわかるように,保持ほ,記銘や想起という過程をぬきにして別個のものとして論ず ることは非常にむずかしい。例えば,初頭性と新近性の関係ほ,記銘過程からの説明がつ く,前述のButterfield. et. all. (1973)の理論から,最終項目の再生成績が良いのほ,時. 間的に新しいため一次記憶から失われずに保持されていたためで,初頭項目の成績が悪い のは,. 1)--サル方略を適切に使用できないために2次記憶に送りこむことができず,保 持が困難となり再生できないためである。このように,記銘段階での方略が保持にも大き く影響を与えることを考慮せねばならない。 想起 再生における検索情報は,提示された学習項目によりも,むしろ他の手掛り(系列位置, カテゴリー,. 1)スト外項日など)に関するものに含まれている(多鹿, 想起に関しても独立的に検討することはむずかしい。 森ら(1976)ほ,. 1980).すなわち,. 4-6歳児を被験者として,分類作業の有無,検索手がかりの有無と. いう条件下で,自由再生テストを行い,再生語数の分析をしFIG■.2のような結果を得た。 ⊂〕 Ez] J J. 15. ○--o. SORTING. - ̄NO. i. ・SORTING. i. U Fi]. 10. i. 也 Cr). l⊃ 也 ○. i. a a i. 4 years. 5years. 6years. 巨】. = FIG・. 2・. Meannumberofitem. recalledby. 4,. 5 and. 6 yearsold.. どの年齢においても,検索辛がか ̄りのある条件の方が,検索条件のない場合よりも再生 語数が多くなっている。これは,検索の時点において,その概念の利用を促した場合に顕 著に再生促進効果が現れること,たとえ概念が充分に発達していても,それを記憶促進の.
(5) 精神薄弱児(者)の記憶方略訓練の効果. 107. ための方略として有効に使えないことを示しているoまた,分類作業を課した場合の方が, 分類作業を課さない場合よりも朗らかに,L検索手掛りの効果が出たo これほ,手掛りを与 えることが効果を持つため旺ほ,記銘時に検索方略という概念が利用されている必要があ るということを示す.このように,記銘と想起の両方略酷かかわる交互作用が観察できる. 上述の研究例では,正常児を用いているが,精薄者の場合も,再生を高めるために検索方 略を使うことほできるが,その使い方を教示されないと自発的に取入れることができず,. 正しい再生へと結びつかないという見解が強い(Btltterfield. et. al.,. 1973)o. 精薄者の記憶過程での障害と訓練効果 精薄者の短期記憶における障害について論ずるにほ,記銘,保持,想起という過程を別 個のものとして促え,独立させて論ずることはむずかしいo各過程にかかわる種々の方略 の細分析によりその障害の特性も明らかにされる.そこで,次に各過程に共通すると思わ れるものに的をしぼり,正常者との比較検討を加えながらその訓練効果についてもまとめ てみる。. 群化(clustering) 群化に関する研究は,. Bousfield. により見い出された連想的群化に始まるといわれる。. 単語をランダム順序で提示しても,自由再生の時には同一カテゴ7)-ごとにまとめられて. いるという現象がみられることがあるが,これが群化である。 森,宮崎(1975)は, 3-5歳児を被験者にラソダム提示条件,ブロック提示条件,ラ ンダム提示の予備訓練条件の3条件のもとに自由再生課題を行い,記憶の体制化過程を分 析した。その結果,ランダム提示条件では年齢にともない群化の程度も高まった.これは, 3歳児が群化という体制化能力そのものが劣っていたのでほなく,その利用方法がわから なかったということを示唆している。. 藤嶋(1979)紘,提示法(同時,鮭時),捜示条件(ブロック,ランダム),カテゴリー 名の有無という3要因のもとに,被験者(4歳11ケ月-6歳)の再生教を群化について報 告しているが,ブロック提示条件が再生数,群化とも増加傾向にあることを見い出してい る.しかし,ここでもやほり,被験者は有効な方略としてカテゴ1)一名を使用できなかっ たとされている。 幼椎園児,. 3年生,. 5年生に対し,記銘項目のカテゴ1)一名の教示・命名またそれによ. る分類作業を課した菊野(1975)の研究においても,自由再生による群化の変化ほみい出 されたが,カテゴリー名の教示・命名による群化量促進効果はどの年齢段階においても認 5年生に有意な群化促進効果がみられ,次元内転移 められなかった.分類作業条件では, 効果も測定されたo 3年生では有意な促進効果はみられたが,怒移軒こほ至らず,幼椎園児 にほ傾向としての群化の効果がみられたにすぎない。これらのことより,幼稚園や3年生 のレベルでほ適切な教示で,カテゴリーによる群化ほ促されるが,教示のない場面での応 用としての転移効果は波及しないことを示している.年少児に群化が生じにくい理由とし.
(6) 鈴村健治・権藤祐子. 108. て,カテゴリーよりもその利用が困難であるといわれる(蘇,他,. 1980)0. I Q48-76の教育可 (1977)紘, 12-19歳, 一方,精薄者の群化についてはGlidden 能な精薄者を被験者として,ブロック提示条件,分類作業条件,ランダム捷示条件という. 3つの条件のもとで,群化可能語と群化不可能語の2つの刺激材料を用いて実験を行い, FIG.3のような結果を得た。 CLUSTERABLE. くノ). 53 :≡ 0 D・m. UNRELATED. 16 BLOCKED ∫ ●一●. rp.. 【d. cE: ト. BLOCKED. ■ ●. 12. RANDOM. U 【d. 岩 C〉. SORTING. 14. ..一SORTING. ′. 10. RANDOM. U. z<. 8. Lz]. ≡ 1. 2. THREE-TRIAL FIG・3. 3. 1. 4. BLOCI(S. Mean. THREE-TRIAL for. correct}eSponses. clusterable. and. unrelated. differ?nt. stimulus. presentation. 2. 3. 4. BLOCKS methods. of. words.. どの条件も群化可能な刺激材料の方が,良い成績を示し,ランダム提示条件がどちらの刺 激の場合も極端に低い成績を示している。このことから,精薄老はカテゴリーごとに,関 連性のある語を分類して記憶過程に利用すれば,より容易になるということに気づいてお らず,その方略に適切なヒントを与えてやれば成績向上が可能なことを示している。 またNarwicz. &. Cunningbam. (1977)は,. I. Q5¢-80の教育可能な精薄者とI 以上の正常児とをCAIO-12歳で対応させ被験者として用い,その短期記憶における符号. Q89. 化方略について報告している。精薄者も正常児も,符号化方略を使用することによってカ テゴ1). -ごとにまとめることは向上するが,同CAの正常児に比べて精薄者ほ,提示刺激 を符号化し,カテゴリーごとにまとめ,それを効果的に用いるということは劣っている。 すなわち,精薄老は群化を使用する能力に欠損があるのではなく,それを自発的に見い出 すことができず,また効果的に利用する能力が劣っていると考えられ,年少の正常児の場 合と非常によく似た性質を示している. 次に,その訓練効果についてまとめてみる。天野と佐野(1982)紘,. IQ36-71,. 15-18歳の精薄者を被験者に,各4語ずつ4カテゴリーのリストを用い,訓練試行におけ る刺激の提示法,訓練試行における検索手がかりの与え方,訓練試行とテスト試行でのリ ストの異同の3要因8条件のもと実験を行い,検索手がかりのある再生の方が,自由再生 よりも再生率が高く,ブロック提示の方が,ランダム提示より群化が高いという一般性の. CA.
(7) 精神薄弱児(者)の記憶方略訓練の効果 TABLE. 1. Mean score. of adjusted ratio. for. treatment. of. 109. clustering. stlbgroups Trial. GrotlP. Same. words Free. recall Rando皿preSentation Blocked. Constrained. New. presentation. .49 1.00. .53. .43. .34. .90. .41. .66. reeau. Random. presentation. .83. .79. Blocked. presentation. .85. .88. words Free. recall Random Blocked. Constrained. presentation presentation. .39. .44. .40. .22. .54. .75. .35. .36. recall. Random. presentation. .64. .21. Bloeked. presentation. .50. .58. ARC得点を用いている。これは, ある結果を得た(TABLE 1)。群化の程度は, R-E(氏) ARCで求められる。 Rほ,観測された各カテゴリー内反復項目数, MaxR-E(R) MaxRは,カテゴ1)一反復項目数からプロトコールを表わすカテゴ1)-数を引いた数,. E(氏)紘,チャソスレベルで,期待されるカテゴ.)-内反復項目数セある。 ブロック提示が,群化に効果的であることほ既に記したが,ブロック提示により,刺激. 材料のカテゴ1)一についての特徴が晴示的な場合には検索時に体潮化の方略として活用す ることほ促進できても,再生量の増加にほつながらないということほ興味深い。 次に,群化の訓練により,その後の自由再生に影響を与えるかという転移についての問 題ほ,自由再生事態における刺激材料が,訓練時と同じ場合紅のみ認められ,たとえ同一 カテゴリーでも,訓練時と異なる材料でほ自由再理事態にまでは転移しないことが明らか にされた。 Reichhart & 精薄老を対象とした群化の研究結果も上述の内容に近いものが多いo Borkowski Q68.8という精薄者グ (1978)紘,平均CAIO.8歳,平均MA7.4歳,平均I. ループとMAで対応させた平均CA7.4歳という正常児のグループを被験者とし,カテゴ リー化可能な刺激材料に対し,群化の訓練を行ったものと,行わないものとを精薄著と正 常児との場合とで検討した.また,カテゴリー化不可能な刺激材料に対し,訓練されてい ない精薄者と正常児とで比較したが,精薄者と正常児の問のカテでゴリー効果の有意差は 認められなかった。しかし,訓練した群としない群との間には有意差が認められた。また, カテゴ1). -化できない刺激材料を与えられたグループは,カテゴt) 再生率であった(TABLE 2)。. -可能群に比べ,低い.
(8) 鈴村健治・権藤祐子. 110. TABLE. Mean. 2. recall. and. cltlStering. 2 categories. ( 6 items). Condition. Stlb3ects. fnlg. InstrtlCtions Retarded. 1. l. 9.6. Recall. i I Noinstructionsl 6・8. Instructions. 1 10.3. Nonretarded No. ・38. instructions. i. 8.6. ・27. 訓練による促進効果が見い出されたわけだが,. MA. Recall. ing. 7.4. .53. .79. I. .33. items. Recall i?nlguster-. 一言TTて㌻. 8.4. I 10.8. .66. i 8・5I. iFnl=. 8・8. groups. (2items). Cluster-. ll.1. .67. the. 6 Categories. (4 items). Cluster-. Recall. for. scores. 3 Categories. I. t. 9.8. l. E. 9.1. f. .43. 1. 6.9. 1. 6.5. .83. .51. 6歳以上にならないと訓練効果は認. められず,群化の訓練ほ,精神発達レベルと関係する。また,その転移効果も確認されて いる(Reichhart et all リ--サル(rehearsal). 1975,. Burger. et. 精薄老のリ-ーサルの特性については,. 1978).. al.. Butter. field. et. al.. (1973)の研究報告から明ら. かなように,正常者の場合とほ異なる性質を示している。成人正常者ほ,能動的リ--サ ルと受身的リ--サルを両方うまく取入れることにより記憶するが,精薄老や年少の正常 Ellis (1970)は, 児ほ,能動的リ-ーサルを行わず,受身的リ-ーサルのみが観察される。 受身的・能動的1)--サルという言葉に対し,第1次・第2次記憶という見解をたててい る。そして精薄著ほ, 1次記憶-の入力は可能であるが, 2次記憶-送りこむための能動 的1) --サルに欠損があるために,新近性の再生率ほ良いが,初頭項においてほ,低い成 績となるとの知見を得ている。 これらの研究を受けて,. Kellas. et. all. (1973)紘,精薄著のリ--サル方略の訓練効果. について報告している。 I Q68・2-72・1, CA16・6-17.2歳, MAIO.6-ll.3歳の家族性 精薄者40人を被験者として,リ--サルの晃横的訓練をさせた場合と,訓練をさせない場 合について,それぞれ. overtとcovert. 効果を比較検討している。結果は,. FIG・4,. の条件のもと, 9つの提示刺激に対して,その 5のようにまとめられ,明らかに訓練効果. がみられる。記銘時に,リ--サル方略を効果的,自発的に使えるように訓練すれば, 次記憶へ入力でき,また,そこから情報を検索することが精薄老にとっても可能となり, 能動的リ--サルの訓練は,遂行水準を高めるということが示唆されている。 松村と倉本(1980)ほ,リ--サル方略に及ぼすラベリソグ効果と,記銘材料の違いに よる影響を系列再生課題における精薄者の特性について分析した. I. Q41-45の精薄老40名とCA. MA CA12歳, 5歳, 5歳の正常児40名を用いて系列位置(初頭項,中間,新近. 項),被験著(精薄者,正常児),記銘材料(数字,具体物),命名条件(言語命名群,非 命名群)という手続きで行っている。 被験児の主効果,刺激材料の主効果,系列位置の主効果,系列位置と記銘材料の交互関 係は有意であったが,言語禽名の効果ほ有意ではなかった.. (FIG.6)ラベ1)ソグの効果. がみられなかったのは,被験児の記憶の体制化の発達レベルが大きく閑与しているように. 2.
(9) 精神薄弱児(者)の記憶方略訓練の効果. 111. 25. 23. COVER-T. -. OVERT. -・--・. CUMULATIVE. ' ( ●. 20. U k】. INSTRUCTION. NOINSTRUCTION. o. ∽ ヽー. .I. Z ⊂). ∫. ∼. ′. 汁 i 也 :⊃. ′. ′. 15. ⊂l. k】 也 ⊃ ∽. ′. ⊂). ノ. D<. 〉く k】. 10. Z <. ′. =. ⊂〕. ′ ′. 【d. =. ′ ′. ∫. メ ′ ∫. ′ ′. ′ ′. ′. メ ○-. ーサー● ̄ ̄. 1. 2. 3. ------v・・-・.ふ、、・、、----・ヰ. 4. 5. 4. I. Median. exposure. Cumulat壬ve lnstruct王ons. and. durations. 7. 8. 9. POSITION. PRESENTATION FIG・. 6. across. No lnstruct王ons. presentation. positions. for. groups.. 思えるし,テべI)ソダの教示法など細かい点に問題があるように思えるoまた,記銘材料 の違いでほ,全体として具体物の方が好成績を示している.これほ,具体物問の類似性が 数字に比べて低いためと思われるo このように,提示材料のような細かい要素によっても, 微妙に精薄者の1) --サル方略に影響が出ることが確認され,改めて,その訓練法や提示 刺激等に細心の注意が必要なことがわかる. 精敵化(elaもolation) 対連合学習では,刺激項と反応項を関係させた文章や,イメージを作ることにより学習 が促進される。記銘すべき材料に意味や筋を加えることにより記銘しやすくなることほ,.
(10) 鈴村健治・権藤祐子. 112. FIRST. MIDDLE. LAST. CI-. Lil. NI. N. o---〟. =. ∽. ト k】 ∽ J. < ∽ [E:. < LL] :工 k] a:. 13 ll ∽ Z. (⊃ -. ト =. トー 【+ ロ→ 【+ 〔E:. 1. 3. 5. 9. 7. 1. 3. 5. .7. PRESENTATAT工ON. FIG.. 5.. Mean. ⅠnstrロCtions last input. set size and rehearsal No lnstructions and. (cI). 9. 1. 3. 5. 7. 9. POSITITION. repetitions. (NI). for Cumulative for first,middle,. groups. and. trials.I. 日常的にも体験している。例えば,. 「いろほ+を覚えるのに,. 「色は匂-ど散りぬるを--+. というように文章化すると記憶しやすい。これが精教化である。北尾(1975)紘,幼稚園 児60名と小学校4年生78名を被験者として,文章化,絵酎ヒ,統制という条件と,文脈的 有意味慶の自然対と不自然対,年長者と年少者という3 習の実験を行った。結果ほ,. × 2 ×. 2の要因のもとに対連合学. 4年生でほ,文章化と絵画化のいずれもが対連合学習を促進. するが,幼椎園においては,文章化だけが促進効果を及ばし,絵画化の効果は認められな かった。しかし,自然対と不自然対とを比較すれば,幼椎園児においては,同様の効果が 認められた。幼児は,絵の中の事物を列挙して読みあげるだけで,絵全体から文脈を読み とろうとしない傍向があることから説明し得る.また,幼椎園児,. 4年生ともに,不自然. 対の学習には文章化や絵画化の促進効果がみられ,自然対の学習に対してはどちらも効果 がみられなかったo. これは,著しく自然な媒介文が作れるような場合にほ,文章化や絵画.
(11) 精神薄弱児(者)の記憶方略訓練の効果 RETARDED. 113. NONRETARDED. ㈲. ∽. 55. LABEL. ・・---. 100. NO-LABEL. ・・・・・・. :≡ Cl A. I. o. ∽. Ⅰ-SER工ES Ⅱ-SERIES. 【d O: ト U h]. P : PRIMACY ” : MIDDLE. CL A. 岩. ヽ. .0. 50. 氏 :RECENCY. ヽ. C〉 U. ヽ ′ ∫. ト a 【+ U CE: 【d 8一. ′. I. ,/,. ′ ∼. r--I----I. P. M. SERIAL. FIG.. 6.. P. 氏. Correct. responses. M. 氏. POSITIONS. by. Retarded. and. 灯on. Retarded. Subjects.. 化紅よらなくても自発的に媒介的学習を行うことになり,学習促進効果には至らない.自 発的に媒介学習を行うことがむずかしい時に,その効果がほっきりと現れる。 Whitely. Taylor. (1973)紘,対連合学習において最っとも効果的な方略は精激化で. I Q68.1,. CA14.8歳の精薄者40名で,精激化方略の訓練効果について実験. &. あるとして,. 20人全員に言語化による精教化を求め,次の している。まず初めの対連合学習課題では, 課窺においてほ,先程の被験老の半数10人に,先行課題と同様な言語による精激化を続け させ,残りの10人に対してほ,精教化をさせないようにした。その結果,精敵化を続けた 被験者の方が,. 34-41%も再生語数が多かった。精薄者に精練化を生じさせる訓練として. 言語化ほ効果的であり,明らかに学習の促進効果を示した。この効果を実際の教育場面に 移行するにほ,効果を維持する訓練として,断続的に横会を設け個別指導を必要とすると 示唆されている。. これまで,精薄者の記憶障害の特徴について述べてきたが,要約すると以下のようにな る。 1. 精薄者の記憶過程における保持能力には大きい問題は,認められないとする見解 が主淀で,記銘,想起にかかわる能力に障害があると考えられる。. 2. その原因は,群化,”--サル,精教化といった記憶方略の障害であるo. 3. 群化方略でほ,壷常な大人の場合,連想的クラスタリングが観察されるが,年少 の正常児や精薄者でほ,群化方略が自発的には生ぜず,その利用度も劣ってしまう.. 4. 1)--サル能力ほ,. 1)系列位置曲線で,正常者なら初頭効果と新近効果が認め. られるが,精薄者には新近性しかみられない.. 2)正常者には,能動的,受動的1).
(12) 鈴村健治・権藤祐子. 114. ハーサルをうまく取入れたものが観察苧れ,グルーピング方略,累積的方略がみら れるのに対し精薄者ほ,自発的には有効なリ--サルを行わない。 5. 文章化や,イメージ化を行う精教化のようなテクニックに気づかないため,. I.a憶. 方略の利用度が劣っている。 6. しかし,上記の記憶方略の劣弱性ほ,その操作法を示したり,刺激材料の提示法 を変えてやるようなヒントを与えて訓練すると促進効果がみられ,成績改良がなさ れる。. 7. しかし,現時点ではその訓練効果が次元内転移が若干みられるだけで,次元外転 移は,ほとんどの場合観察されていない。. 本論では,年少の正常児との比較研究例をいくつか取上げたが,記憶の体制化におし,、て, 精薄者と類似の債向が多くみられた。すなわち,記憶能力と知能は大きく関与しあってい るといえ,概念的体制化の発達レベルからの検討も当然必要となってくる(神国,. 1980)0. しかし,今回ほその点について,くわしく言及できなかった。 精薄老教育という立場に立った場合,単にその障害の実態を明らかにしただけでは何ら その教育に携わることにはならない。障害の実態を把握し,実際の教育現場での有効なア プローチについて言及せねばならないoその意味でも,学習と記憶と記憶は密接な関係に あり,記憶能力の訓練成果は,実際場面-の貢献度も大きいといえよう。またその訓練効 果の持続性,転移については,あまり大きな成果のみられたものは少なかったが,訓練リ スト外転移を促す訓練方法も報告されている(Brown. Bilsky. al., 1974,. et. Evans,. &. 1970)しかし,教育現場での実践としてほ,まだ問題を含んでいるようである。精薄老の 記憶の特性や訓練効果は,かなり明らかにされているが,実際の教育場面をふまえると, 今後の研究に期待すべき点が多いように思われる。 引. 天野乃理子,佐野竹彦(1982) 20,. 用. 文. 献. :精神薄弱青年の自由再生記憶に及ぼす訓練効果。特殊教育学研究,. 34-39. L. 皮 Evans,. Bilsky, of. R.. A. disability. reading. (1970). : Use. : Effects. of. of associative list organization.. in. techniques. clustering Amer.. tlle Study. Defic.,. ∫.阻ent.. 74,. 771-. 776. Brow.n,. A.. J・.C・, 皮 MtlrPhy,. L., Campione,. Long・ter皿 variables Amer. ∫.ment. cents. :. Btlrger,・. A・. and. I.・, Blackman,. retrieval. L.. S., Holmes, as. strategies. and nonretarded children. Butterfield, E. C., Wambold, of. improving. N・ く,Eui苧,. J.. Ellis,. N.. shorトterm. R・,&Anders・. ment.. Defic.,. R., McCarver,. retarded. : Ability. M・. retention of a trained Defic., 78, 446-453.. T・. a. Amer. C., &. J.. (1968). ment.. Belmont, Amer.. memory.. R・. of. : Keeping. (1974). A.. track by. strategy. rehearsal. 良 Zetlin,. M.. facilitator. D・. (1978). : Use. recall, clustering, Defic., 83, 253-261.. ∫.M. (1973) : On Defic., ∫.血ent.. : Short-term. memory. and the. 77,. i苧the. of. changing. retarded of. active. sQrting. theory. adolesI. by. and. sorting EMR. practice. 654-669, mental. retardate・. Amer・. 72, 931-936. R. level. B, 皮 Ashurst, and. stim11111S. Jr. H,. M.,. meaningfulness.. (1970). : Short-term. Amer.. ∫.meat.. memory. Defie.,. in. the. 75. 72-.
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