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クリティカル・シンキングの因果関係決定方略を用いた社会科授業設計

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Academic year: 2021

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(1)クリティカル・シンキングの因果関係決定方略を用いた社会科授業設計 教科・領域教育学専攻. 社会系コース M 1 0 1 5 4 C 西  沖  尚  士. I 研究の目的と方法. 定方略を用いた検証. 1研究の目的. 策皿章.  本研究は,平成20年版中学校学習指導要領〔社 会〕の趣旨を踏まえ,社会科において因果関係を. 定方略を用いた授業分析 第1V章. 科学的に明らかにし,説明的知識を獲得すること を目的とする。そこで,仮説の検証過程に着目し,. クリティカル・シンキングの因果関係決. クリティカル・シンキングの因果関係決 定方略を用いた社会科授業設計. 結 論. クリティカル・シンキングの手法を用いた因果関. 係の検証過程の詳細な手順と内容的枠組みを明. 皿 研究の概要. らかにし,探究過程の詳細な授業設計理論および. 1前期中等教育における社会科の意義と課題. それに基づいた授業モデルを提案する。.  社会事象間の因果関係を明らかにし,学習者の 社会認識形成を図るためには,これまで展開され. 2 研究の方法. てきた探究学習の各段階をきめ細かく構成し,よ. (1)平成20年版学習指導要領から,社会科で求め. り詳細な探究学習を行なうことが社会科に求め.   られる言語力の育成を明らかにする。. られている。. (2)社会事象を科学的に探究する際,特に因果関.  今次改訂の学習指導要領で求められている社.  係の有無を検証する際に用いられるクリティ. 会科における言語カの育成は,「説明」することが.  カル・シンキングの要素を明らかにする。. できることであるといえる。さらに言えば,社会. (3)(2)で明らかにしたクリティカル・シンキング. 事象を「説明」することは,授業構成において社会.  の要素を用いて,社会事象における因果関係. 事象を授業者が問いの形(WHY)で明示し,学習者.  の検証を行っている授業を分析する分析フレ. が事象の関係性を吟味し記述していくことによ.  ームワークを設定する。それにより,先行授. り法則性・規則性や概念を形成することである。.  業実践や授業モデルにおける因果関係の把握. そうした授業を構成し組織すれば,社会科は言語.  の仕方を分析,検討し,その問題点を明らか. 力育成に有効に働くことになる。.  にする。 (4)(3)で明らかになった点を克服する授業モテ  ルを提案する。.  学習指導要領における動態的地誌学習はrここ にこのような特徴がみられるのはなぜか」といっ た問いを設定し,探究活動を行う形式である。.  これは,地理的事象の因果関係を明らかにする. 皿 論文構成. とき,必然的に「説明」が求められる学習方法であ. 序 論. 策I章 前期中等教育における社会科の意義と     課題 第】I章 クリティカル・シンキングの因果関係決. るといえる。地理的事象の特色を比較したり,事 象間の関連をとらえる際の記述により「説明」さ せることによって,科学的な社会認識形成につな がると考えることができる。. 一290一.

(2) ①単元名 「日本の地域間の結び付き」. 2 クリティカル・シンキングの因果関係決定方   略を用いた検証.  ②授業内容.  共変関係,時間的順序関係,もっともらしい他.  交通網の発達を日本の交通網の中心である東. の原因の排除の三点が,クリティカル・シンキン. 京を事例として明らかにする。また,同じく地域. グにおける因果関係を証明するための規準とし. の中心地となっている大阪府と別の原因・結果が. て設けられており,この三点を満たさない限りは. 生じている鳥取市とを比較し,交通網の発達につ. 因果関係があると認めることはできない。. いての説明的知識を獲得する。.  真の因果関係を決定するためのより客観的で 科学的な方法は「一致法」と「一致と差異の併用. lV研究の成果と課題. 法」が具体的な方略である。.  本研究の成果は,次の3点である。  第一にクリティカル・シンキングにおける因果. 3 クリティカル・シンキングの因果関係設定方. 関係を決定する手順と内容的枠組みを検討し,因.  略を用いた授業分析. 果関係を科学的に明らかにする方略を理論とし.  クリティカル・シンキングの因果関係決定方略. て示したことである。. を用いた社会科授業設計の在り方を明らかにす.  第二に,クリティカル・シンキングの要素から. るために,分析フレームワークを作成し,先行授. 抽出したフレームワークを用いて先行授業実践. 業実践および授業モデルの分析を行った。その結. および授業モデルの分析を行った結果,クリティ. 果,4つの視点を抽出した。. カル・シンキングの因果関係決定方略を用いた社. ①探究のサイクルの中で主となる問いを設定し,. 会科授業設計における具体的な視点を明らかに.  下位の問いによって習得した記述レベルの知. したことである。.  識を説明するレベルに高め,再び主となる間い.  第三に,明らかにした授業設計の視点をもとに,.  を提示すること。. 中学校社会科地理的分野における授業モデルを. ②仮説の設定段階では,主となる問いに対して学. 開発,提案したことである。.  習者に複数の仮説を設定させること。. 今後の課題は次の3点である。. ③因果関係を明らかにするとき,原因と結果の相.  第一に,クリティカル・シンキングの因果決定.  関関係,時間的順序関係の双方を把握すること. 方略を用いた授業を他の単元で開発,提案するこ.  が可能である資料の提示が必要であること。. とである。. ④真の因果関係を決定するためには一致法と差.  第二に,一致法,差異法を用いることにより,.  異法を用いる事例を扱い,演繹的・帰納的な検. 少なくとも3つの事例が必要であるため,どのよ.  証を行うこと。. うな事例を対象とし,比較すればよいのか検討す る必要があることである。. 4 クリティカル・シンキングの因果関係決定方.  第三に,開発,提案した授業モデルにおいて,.  略を用いた社会科授業設計. 子どもたちがクリティカル・シンキングの因果関.  これまでの研究成果をもとに,クリティカル・. 係決定方略に基づいて,説明的知識を獲得できる. シンキングの因果関係決定方略を用いた中学校. のかについて授業実践による検証が必要である。. 社会科地理的分野における「地域間の結び付き」 を事例に授業モデルを提案した。. 主任指導教員 原口ヨ智仁.  以下に単元の概要を示す。. 指導教員吉水裕他 一291一.

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参照

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