学校アセスメントを考慮した校内支援体制づくり
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(2) 目. 次. 7響 7 7 7`. 第2項. 2.障. 害 特 性 ・指 導 方 法 に対 す る知 識. 3.校. 内支 援 体 制 に関す る知 識 と実 行 に対 す る意 識. 4.個. に応 じた支 援 に対 す る意 識. 5.職. 員 の特 別 支 援 教 育 に対 す る意 識 特 別 支 援 教 育 コー デ ィネ ー ター の 状 況 と意 識. 取 り組み の結果 と考察 校 内支 援 シ ステ ム の構 築. 第1項. 校 内支 援 シス テ ム づ く り に向 け て の流 れ. 第2項. 偏 りのな い児 童 の実 態 把 握 1.「 児 童 の実 態 把 握 表」 の 導 入 過 程 1. 8 0 0 1⊥ 9一 9θ. 第1節. 8 噌 1. 第4章. 特 別 支援 教 育 に対 す る職 員 の意 識 ・知 識 1.特 別支 援 教 育 の動 向 に関 す る知 識 の変 容. 1 1 1 1 3 4 5 6 1 1 1 1 1 1 1 1. 職 員 の 意 識 ・知 識 につ いて. 9 9 9 10. 第3章 学校 アセス メン トの結果 と考察 第1節 学校 の体制 と地域の現状 第1項 学校の規模 第2項 学校のおかれている地域性 第3項 これ までの校 内支援体制 の状況. 第1項. 3. 5. 第2章 方法 第1節 手続 き 第1項 対象校 第2項 期間 第3項 介入方法. 第2節. 9自. 本研究 の 目的. -←. 第2節. ■⊥. 第1章 序論 第1節 小学校 にお ける校 内体制 の現状 と課題 第1項 校 内体制 の整備状況 第2項 職員 の意識や知識の現状 第3項 特別支援 コーディネー ター の役割 と現状.
(3) 3.結. 果 と考 察. 第3項. 児 童の共通理解 と支 援におけ る協力体 制 1.指 導方法 の共通理解 に注 目 した児童交 流会 2.協 力体制 を創 りだす校 内特別 支援 教育委員会 3.結 果 と考察 (1)児. 童交 流 会 の成果. (2)配. 慮 の必 要 な児 童 に対 す る全 職 員 によ る支援 体 制. (3)校. 内委 員 会 で 話 し合 わ れ た 内容. 1 2 4 4 6 8 2 2 2 2 2 2. 2.「 児 童 の実 態 把 握 表 」 の 活 用. 第2節 職員 の知識 の高ま りをめ ざす取 り組み32 第1項 知 識の提供 と支援方法 の共有化32 1.職 員向 けの通信発行への過程32 2.結 果 と考察37 (2)個. の ニ ー ズ ・特 性 に配 慮 した 一 斉 指 導. 個 に応 じた 支援 へ の視 点 を高 め る コ ンサ ル テ ー シ ョ ン40 1.授 業 参観 記 録 を活 か した 担 任 支 援 2.結. 果 と考 察. 3.担. 任 の状 況 に配 慮 して 行 う担 任 支 援. (1)担. 任 支援 ①. ∼作 成 した 教 具 の提 供 ∼. (2)担. 任 支援 ②. ∼教 具 の作 成 の 仕方 を提 供 ∼. 取 り組 み後 の職員 の意識. 第1節. ア ンケー ト調 査 結果 の変 容. 第1項. 知識の変容 1.特 別 支 援 教 育 の動 向 に 関す る知 識 の変 容 2.障. 害 特 性 ・指 導方 法 に対 す る知 識 の変 容. 第2項. 実行へ の意識の変容 1.校 内支援体制 に関す る知識 と実行 に対す る意識 の変容 2.個 に応 じた支援 に対す る意識 の変容. 第3項 第4項 第2節. 支援体制へ の意識 の変容 職員 の意識 の変容 特 別 支 援 教 育 コー デ ィネ ー タ ー の意 識 の変 容. 11. 0 0 0 1 2 2 3 5 6 5 5 5 5 5 5 5 5 5. 第5章. ニ バ ーサ ル デ ザ イ ン を意 識 した 教 室 環 境 ・授 業 づ く り. 0 3 4 4 4 4. 第2項. (1)ユ. 57.
(4) 総合考察 と今後 の課題. 第1節. 学 校 アセ ス メ ン トを考 慮 した 支援 体 制 づ く りにつ い て. 第1項. 学 校 ア セ ス メ ン トを考 慮 した効 果 にっ いて 1.校 内支 援 シス テ ム の導 入 につ いて 2.職. 第2項. 学 校 アセ ス メ ン トの 内容 ・仕方 に つ いて. 今後 の校 内支援体 制づ く りにつ いて. 第1項 第2項. 特 別 支 援 教 育 コー デ ィネー タ ー につ い て よ りよ い校 内支援 体 制 づ く り 1.互 い に高 め あ う授 業 づ く り 2.支. 援 員 等 の効 果 的活 用. 引用文献 ・参考 文献 資料 謝辞. iii. 2 2 3 3 P O 6 6 6 6 6. 第2節. 員 の 知 識 の 高 ま り をめ ざ した 取 り組 み に つ い て. 0 0 0 1 1 6 6 6 6 6. 第6章.
(5) 第1章 序. 論.
(6) 第1節 第1項. 小学校 にお ける校 内体制 の現状 と課題 校 内体制の整備状況. 特 別 支 援 教 育 へ の取 り組 み は 、 平 成19年 に 文 部 科 学 省 か ら出 され た 「 特 別 支 援 教 育 の推 進 につ い て(通 知)」(文 部 科 学 省,2007)に よっ て 法 的 に位 置 づ け られ 、本 格 的 に実 施 され る こ と とな った 。 しか し、す で に、平 成15年. 度 に 出 され た 「児童 生徒 へ の教 育 整 備 の た め の ガ イ ドライ. ン」(文 部 科 学 省,2003)を. も とに 、 全 国 的 に徐 々 にで は あ る が 特別. 支 援 教 育 の た め の体 制 整 備 が行 わ れ て き て い た 。 文 部 科 学 省 が 平 成15年. よ り毎 年 実 施 して い る 「 特 別 支 援 教 育体 制 整備. 状 況 調 査 」 に よれ ば、法 的 に位 置づ け られ た 平 成19年 1-1の. 度 の調 査 で は 、表. よ うな 結 果 が 得 られ て い る。. 表1-1平. 成19年. 度 小学 校 にお け るLD・ADHD・. 高 機 能 自閉症 等. の 児 童へ の特 別 支 援 教 育 体 制整 備 状 況 調 査 結果. 実. 施. 内. 実施割合. 容. 校 内委員会 の設置状況. 99.5%. LD・ADHD・. 91.3%. 高 機能 自閉症 等 につ いて の実 態 把 握 の. 実 施状況 特別 支 援 教 育 コーデ ィ ネー ター の 指 名 状 況. 99.5%. 個別 の指導 計画の作 成状況. 63.8%. 個別 の教育支援 計画 の策定状況. 35.8%. 巡 回相談員 の活用状況. 67.7%. 専 門家チー ムの活用状況 特別 支援教育 に関す る教員研 修の受講 状況. 38.2% 56.1%. この調 査 結 果 に も表 れ て いる よ うに 、校 内委 員 会 の設 置 や 特 別 支 援 教 育 コー デ ィ ネ ー ター の指 名 にお いて は、ほ ぼ100%に. 近 い状 況 で 、ほ ぼす. べ て の学 校 で 体 制 整 備 が 整 え られ て きて い る と言 え る。 しか し、個 別 の指 導 計画 や個 別 の 教 育 支 援 計 画 の 作 成 に あた っ て は 、ま だ まだ 整 備 され て い な い と ころが 多 い。 これ は 、個 のニ ー ズ に応 じた指 導 や 支 援 が 、ま だ まだ 具体 的 に行 われ て いな い状 態 、 も し くは 、行 っ て い た. 1.
(7) と して も、 と りあ えず 指 導 ・支 援 を行 った だ け で 、そ れ につ い て の 振 り返 りや 次 へ の支 援 を考 え る こ とな く過 ぎ て い る状 態 で あ る と考 え られ る。 笹 森(2008)が. 述 べ て い る よ う に、特 別 支 援 教 育 へ の体 制 整 備 が 整. っ て き た とい っ て も、そ れ は形 を整 え た だ けで 、具体 的 に どの よ う に特別 支 援 教 育 を進 め て い け ば よ いの か 、学 校現 場 で は試 行 錯 誤 が続 い て い る状 態 で あ る と言 え る。. 第2項. 職員 の意識や知識 の現状. 体 制 整 備 に お いて 試 行 錯 誤 が続 い て い る学校 現 場 で は、特別 支 援 教育 の 推 進 に お いて 重 要 な 役割 を担 う通 常 学 級 担任 の 、特 別 支 援 教 育 に対 す る 意 識 や 対 応 が ま だ ま だ遅 れ て い る と考 え られ る(下 無 敷 ・池 本,2006)。 体 制 整 備 に取 り組 み 始 めた ころは 、校 内や 校 外 の研 修 にお いて 、特 別 支 援 教 育 に関 す る概 論 的知 識 や 、発達 障害 に関 す る特 性 等 の知 識 に つ い て の 研 修 が 数 多 く開か れ 、通 常 学級 担任 も学 ん で き て い る。 また 、発 達 障 害 を 理 解 し支 援 す るた め の書 籍 も多数 出 版 され 、障 害 特 性 につ い て個 人 的 に も 学 習 す る こ とが で き る状 態 で ある。 そ の た め 、概 論 的 な 知 識 にお い て は 、 基 本 的 に習 得 して い る職 員 もい る状 態 で あ る と いえ る。 しか し、 これ らの知 識 を得 て も、実 際 の現 場 で す ぐに子 ど もた ち の指 導 に応 用 させ る こ とは 難 しい(畑. ・小 貫,2006)。. 研 修 や 書 籍 な どか ら. 得 た 知 識 で 、子 ど もが 何 に困 っ て い る のか を把 握 す る こ とは容 易 にで きて も、 そ の 先 の 困 って い る背 景や そ の対 応 策 につ い て 、 具 体 的 に考 え た り、 教 材 を工 夫 した りす る こ と に難 しさ を感 じて い る教 師 も多 い(井 上 ・杉 本 、 2008)。. 児 童 一 人一 人 の実 態や ニ ー ズ は 、 そ れ ぞ れ 異 な って お り、結. 局は、 「 特 別 な 教 育 的ニ ー ズの ある 児 童 生徒 を何 とか した い と い う思 い を 持 ち な が らもか な わ ず 、一 人 で 悩 んで い る」状 態 の学 級 担 任 も多 い と、下 無 敷 らは述 べ て い る 。 この よ うな状 態 の 中で 、今 、現場 の 通 常 学 級 担 任 が強 く求 め て い る もの は 、学 級 の気 にな る児 童 生徒 一 人 一 人 の 特 性 と、そ の対 応 方 法 へ の 具 体 的 な助 言 、 つ ま り、個 に応 じた具 体 的 な 支 援 方 法 に つ い て で あ る。 これ は 、 畑 ・小 貫(2006)の. 調 査 で も、通 常 学 級 担 任 が専 門 家 な どか ら最 も助. 言 して も らいた い 内容 で あ る こ とが わ か って い る。 さ らに現 在 、個 の ニ ー ズ に応 じた 具体 的支 援 に対 す る 困難 さの み な らず 、 学 級 担 任 は 学 級 経 営 に も困難 さを感 じて い る こ とが 多 い。個 に応 じた支 援 は、通 常 学 級 の他 の 児童 と 同 じ場 で 行 う支 援 で あ る こ とか ら、学級 担 任 一 2.
(8) 人 で 行 わ な けれ ばな らな い こと も多 い 。時 間 的 に も人 的 に も足 りな い状 況 で あ る 。 また 、個 へ の支援 に対 して 、他 の 児 童 や 保 護 者 か ら"特 別 扱 い で あ る""な. ぜ あ の子 だ け"と い った 言 葉 が 聞 か れ る こ と も あ る。 した が っ. て 、う ま く集 団 に 適応 で きな い子 ど も に手 立 て を考 え るだ けで な く、個 と 集 団 を意 識 した 、一 人 ひ と りが 満 足 す る 、周 りの 子 どもた ちへ の配 慮 や 指 導 を考 え た 学 級 経 営 を行 う ことが必 要 にな って く る と小 松(2007)は 述 べ て い る。 「 集 団 ・一 斉 指 導 」の 中で 、一 人 ひ と りの 教 育 的ニ ー ズ に応 じた支 援 を どの よ う に行 って い くのか につ い て 、学級 経 営 と い う面 か らみて も、職 員 は大 き な 悩 み と困難 を抱 えて いる状 態 で あ る とい え る。 第3項. 特 別 支 援教 育 コー デ ィネ ー タ ー の役割 と現 状. 「小 ・中 学 校 にお け るLD(学. 習 障 害)、ADHD(注. 意 欠 陥/多. 動性 障. 害)、 高機 能 自閉 症 の 児 童 生 徒 へ の 教 育 支 援 体 制 の 整 備 の た め の ガ イ ドラ イ ン(試 案)」(文 部 科 学省,2004)で. は 、コー デ ィネ ー タ ー の 役割 を、. ① 校 内 にお け る 役割 、② 外 部 の 関係 機 関 と の調 整 な どの役 割 、③ 保護 者 に 対 す る 相 談 窓 口、と して お り、そ の 役割 は 、広 範 囲 ・多 岐 にわ た って い る。 「ガ イ ドライ ン」 ① に示 され た よ う に 、 「 校 内 にお け る役 割 」 の 一 つ と して 、配 慮 の必 要 な 児 童 に対 す る支 援 方 法 で 悩 ん で い る学 級 担 任 に対 して 、 支 援 を行 う 中心 的 存 在 が 、 校 内 の特 別 支 援 教 育 コー デ ィ ネ ー タ ー(以 コ ー デ ィネ ー タ ー)な. 下、. ので あ る。. しか しな が ら、体 制 整備 が 整 って き た とは い え、現 在 指 名 され て い る コ ー デ ィ ネ ー タ ー の 中 には 、特 別 支援 教 育 に関 す る知 識 や 経 験 が 少 な い方 も お り、 「 ガ イ ドライ ン」 で 示 された よ うな 役割 を果 た して い く こ とは 、 か な り難 しい状 況 で あ る。 畑 ・小 貫 の 調 査(2006)に. よ る と 、 コ ー デ ィ ネ ー タ ー は 表1-2の. よ う な 困 難 さ を持 っ て お り、表1-3の. よ う な 知 識 を 得 た い と思 っ て い る. こ とが わ か った 。. 3.
(9) 表1-2コ. 困難度. ー デ ィネ ー ター と して 困 って い る こ と. 困. っ. て. い. る. 内. 1. 専 門的な知識の不足. 2. 他 の仕事 との兼任 の 困難. 3. 専 門性 の役割の不 明確 さ. 4. 保護者へ の対応方法 や働 きかけの 困難. そ の他. 容. ・校 内委 員 会 の進 め 方お よ び体 制 づ く り ・巡 回相 談 員 の 時 間 数や 人数 な どの 不 足 ・他 機 関 との連携 や 相談 が必 要 か どうか の判 断. 表1-3コ. ー デ ィネ ー タ ー研 修 会 で 知 りた い こ と. 必要度. 知. り. た. い. 内. 容. 1. 個 々の事例 に対す る具体 的な指導 お よび対応方法. 2. 簡 易テス トな どによ る児童生徒 の状態把握 の方法. そ の他. など. ・担 任 へ の支 援 の 仕 方 ・学級 経 営 上の 留意 点 ・保護 者 へ の対応 ・情 報交 換 を含 め 、 現場 で の 問題 点 を話 し合 う ・関 係諸 機 関 との 連 携. など. 二 つ の 表 か ら もわ か る よ う に、コー デ ィ ネ ー ター が 困難 に感 じて い る こ とは 、お も に専 門 的 な知 識 の 少 な さ と、仕事 の 兼 任 に よ る時 間 の な さで あ った。 瀧 島(全. 国特 別 支i援学 級 設 置 学校 長 協 会)が 行 った 調 査(2007)に. よ る と、コー デ ィ ネ ー ター 担 当者 は 、特 別 支援 学 級 の教 員 が5割. を 占 めて. い る が 、そ の ほか に教 頭 、教 務主 任 、生徒 指 導 主 任 、養 護 教 諭 な ど も多 く 指 名 され て い る。必 ず しも担 当 者が 専 門 的 な 知 識 を持 って い る とは言 い難 い状 況 で あ る。 現 在 、コー デ ィネ ー ター と して指 名 され た 教 員 は 、都道 府県 教 育 委 員 会 や 教 育 セ ン ター の 開催 す る 「コー デ ィ ネ ー タ ー養 成 研 修 」 を受 け て 、コー デ ィ ネー タ ー の業 務 を遂行 す る こ とにな って い る 。専 門 的 な 知 識 を学 ぶ 場 4.
(10) は 、 用 意 さ れ て い る状況 で あ る。 しか し、研 修 を受 けた か ら とい って 、実 際 に学 校 内 で十 分 な活 動 が で き る と は 限 らな い。研 修 で 学 んだ 知 識 は 、個 の ニー ズが そ れぞ れ 異 な って い るた め 、目の 前 の子 ど も にそ の まま 生 か す こ とは難 しいか らで あ る。また 、 特 別 支 援 教 育 の体 制 が 整 備 され て い く過 渡 期 の プ ロセ ス を誰 も体 験 して お らず 、コー デ ィネ ー ター も他 の教 員 も ど こか ら何 を手 が け て よ いの か戸 惑 っ て い る(花. 田 ら、2008)。. 結 局 、 指 名 され た もの の実 際 に何 を し. た らよ い のか 迷 って い る コー デ ィ ネ ー タ ー も多 い のが 現 状 で あ る(中 尾 、 2008)。 この よ う に 、特 別 支 援 教 育へ の体 制 整備 が 整 って き た とい う もの の 、実 際 は 、校 内 の特 別 支 援 教 育 を推 進 して い く役割 を担 って い る コー デ ィネ ー ター 自身 で さ え 、ま だ ま だ大 き な不 安 と 困難 さ を抱 え て い る状 態 で あ る と い え る。. 第2節. 本研 究 の 目的. 現 在 、特 別 支 援 教 育 に対 す る新 た な 取 り組 み や 成 果 につ いて 、文部 科 学 省 に委 嘱 され た 特別 支 援 教 育 推 進体 制 モ デ ル 事 業 や 先 進 校 の 事 例 が 、数 多 く報 告 され 、 目 にす る こ とが で き る。 今 、試 行 錯 誤 の状 態 に あ る学 校 ・コーデ ィ ネ ー タ ー は 、先 の事 例 を学び 、 自分 た ち の学 校 で も行 お う と取 り組 ん で い る。 しか し、モ デ ル 校 等 の事 例 は 、取 り組 む べ き 「 校 内支援 体 制 」 のイ メー ジ を描 く参 照 情 報 と して貴 重 で は あ る も の の(小 長 井 ・加 瀬,2007)、. どの学 校 に も あて は ま る も. の で はな い 。な ぜ な ら、モ デル 校 等 とは 、特 別 支 援 教 育 の対 象 とな る子 ど もの 実 態 は もち ろん の こ と、学 校 や 教 員 構 成 等 の状 況 、地 域 で活 用 で き る 資 源 等 も違 うか らで あ る(笹 森,2008)。. した が って 、一般 の 学 校 が 、. モ デ ル 校 等 と 同 じよ う に校 内体 制 の構 築 を進 め、機 能 させ る こ とは 容易 で は な い の で あ る(花. 田 ら,2008)。. そ こで 、モ デ ル校 等 の事 例 や 状況 を参 考 に しな が ら も、 まず は、 自分 の 学 校 が 備 え て い る機 能 や運 営 の 仕方 、職 員 の意 識 な どの現 状 と課 題 を しっ か り把 握 し、学 校 の実 情 に合 っ た校 内支 援 体 制 づ く り を して い く こ とが大 切 で あ る(蓮. 沼,2005)。. また 、 教 員 の意 識 に合 わ せ た 取 り組 み を行. って い く こ とで 、さ らに教員 の意 識 を高 め 、よ り効 果 的 に特 別 支 援 教育 を 推 進 して い く ことが で き る と蓮 沼 は述 べ て い る。 そ こで 本 研 究 で は 、校 内支 援 体 制 を構 築 して い く過 程 にお い て 、学校 の 5.
(11) 規 模 や 支 援 体 制 ・職 員 の 意 識 や知 識 とい っ た 、学校 の現 状(学 校 ア セ ス メ ン ト)を 考 慮 して 、どの よ うな取 り組 み を行 っ て い く こ とが 、特 別 支 援 教 育 に対 す る意 識 を高 め、校 内支 援体 制 づ く りにお いて よ り効 果 的 な取 り組 み とな り うる の か を本 研 究 で 明 らか にす る こと を 目的 とす る。 最 初 に 、試 行 錯誤 の状 態 に あ る と思 わ れ る小 学 校 にお いて 、学 校 のお か れ て い る規 模 や 地域 性 、これ まで の 校 内支 援 体 制 の状 況 とい っ た 「学校 の 体 制 と地 域 の現 状」 につ いて 、そ して 「 職 員 の意 識 や 知 識 」 に つ い て学 校 ア セ ス メ ン トを行 う。そ の後 、学 校 アセ ス メ ン トで 得 た こ と を考 慮 に入 れ な が ら校 内支 援 体 制 づ く りに 向 けて 、取 り組 み を行 って い く。 まず は 、学 校 アセ ス メ ン トを的確 に と らえ る こ とが 、学 校 に合 っ た校 内支 援 体 制 を考 え て い く上 で 、 必 要 な こ とで はな いか と考 え る。 また 、取 り組 み を行 う際 に は、職 員 のニ ー ズ に沿 っ た 取 り組 み と、職 員 の 関 心 を高 め る取 り組 み の両 方 を意 図 的 に行 う こ とで 、特 別 支 援 教 育 に対 す る職 員 の 意 識 を、 よ り高 め る こ とが で き る ので は な い だ ろ うか 。 職 員 が 知 りた い と思 っ て い る こ と、つ ま り、ニ ー ズ に沿 った 情 報 の提 供 や 取 り組 み を進 めて い く こ とは、今 持 って い る 関心 を さ らに高 め 、特別 支 援 教 育 に対 す る意 識 をよ り早 く高 め て い く こ とが で き るの で は な いか と 考 え る。一 方 、一 般 的 に、 日頃 あ ま り関心 が な い こ と に対 して は 、情報 を 提 供 して もな か な か 関心 が 高 ま らな い こ と も多 い。そ こで 、ニ ー ズ に沿 っ た 取 り組 み と、あ ま り関 心 が な い こ とにつ いて の取 り組 み を同 時 に行 う こ とで 、相 乗効 果 が 起 こ り、あ ま りなか っ た 関心 も高 め て い く こ とが で き る の で は な い だ ろ うか 。 学 校 アセ ス メ ン トを考 慮 しなが ら、意 図 的 に取 り組 み を行 う こ とは 、校 内支 援 体 制 づ く り をよ り効 果 的 に進 めて い く こ とが で き る の で は な いか と考 え 、本 研 究 を行 う。. 6.
(12) 第2章 方. 法.
(13) 第1節. 手続 き. 第1項. 対 象学校. X県Y町 第2項. 立Z小 学校 期間. 200X年1月. 第3項. ∼10月(週2日). 介入方法. Z小 学 校 へ の介 入 を始 め る前 に、 まず 、学 校 アセ ス メ ン トを行 った 。学 校 アセ ス メ ン トの 内容 は 、校 内支援 体 制 につ い て の現 状 把 握 と、職 員 の意 識 ・知 識 調 査 で あ る。 この二 つ の学校 アセ ス メ ン トを踏 ま え て 、特 別 支 援 教 育 コ ー デ ィネ ー ター と相 談 しな が ら、校 内の 支 援 体 制 づ く りを進 めて い っ た 。同 時 に、筆 者 が 学級 担 任 との コ ンサ ル テ ー シ ョ ン を行 い 、体 制 作 り とい う形 を整 え る だ けで な く、職員 の 意 識 ・知 識 の 向上 を め ざ した介 入 を 行 った。 (1)校. 内支 援 体 制 につ いて の現状 把 握. Z小 学 校 にお け る現在 の校 内支援 体 制 につ いて 把 握 す る た め に 、次 の よ うな3つ. の視 点 を持 って 、特 別 支援 教 育 コー デ ィ ネ ー ター に 聞 き取 りをお. こな った 。 1つ 目は 、支 援 シス テム の面 につ いて で あ る。校 内委 員 会 や ケ ー ス会 議 な どの 支 援 シ ス テ ム は作 られ て い るの か 、また 、個 別 の指 導 計 画 な どは作 成 され て い る の か な どにつ いて 聞 い た 。2つ. 目は 、児 童 の実 態 把握 の 仕方. につ い て で あ る。支援 の必 要 な児 童 を どの よ うに把 握 し、職 員 の 間 で どの よ う に共 通 理 解 して い る のか につ い て 聞 いた 。3つ. 目は 、実 際 に毎 日どの. よ う に児 童 へ の支 援 を行 って い るの か につ いて で あ る。 この3つ. の視 点 か ら現 状 把 握 を行 い 、校 内支 援 体 制 づ く りに向 け て 、ど. の よ うな 取 り組 み を行 った らよ いか を考 えて い った 。 (2)職. 員 の意 識 ・知 識 調 査. 介 入 前 と介 入 後 に 、全 職 員 に対 して 、 「 特 別 支 援 教 育 に対 す る意 識 や 知 識 」 につ いて の ア ンケー ト調 査(資. 料1)を 7. 行 っ た。.
(14) 主 な 質 問 の 内容 は 、今 後 、Z小 学 校 で 特別 支 援 教 育 を進 めて い くに あた って 必 要 とさ れ る発 達 障害(LD・AD/HD・PDD)に. 対 す る知 識 や 支 援. シ ス テ ム な ど にっ い て の知 識 が あ る か ど うか と い う内 容 で あ る。ま た 、特 別 支 援 教 育 や 個 のニ ー ズ に応 じた支 援 につ いて 、職 員 が どの よ うに思 っ て い る の か につ い て も質 問 を した 。 体 制 づ く りに向 けた 取 り組 み を考 え る際 に、この ア ン ケー ト調 査 か ら と らえ る こ とが で きた 職 員 の意 識 や知 識 の 実 態 を考 慮 に入 れ な が ら、取 り組 み 内容 を考 え て い っ た。 (3)特. 別 支 援 教育 コー デ ィネ ー タ ー と体 制 作 りの 相 談. 校 内支 援 体 制 につ いて の現 状 把握 や 職 員 の 意 識 ・知 識 調 査 か ら得 た 結 果 を も と に、特 別 支 援 教 育 コー デ ィネ ー タ ー(以 下 、コー デ ィ ネ ー タ ー)と 、 体 制 づ く りへ 向 けて の取 り組 み 内容 につ いて 一 緒 に考 え た 。 取 り組 み 内容 は 、主 に、年 間 指導 計画 の 作 成 ・校 内委 員 会 の設 置 ・交 流 会 の充 実 ・実 態 把 握 表 の 導入 ・職 員 向 け の通 信 の発 行 な どで あ る 。体 制 づ く りへ の コー デ ィ ネ ー ター との相談 の経 過 につ いて は 、 第4章 (4)学. で述べ る。. 級 担 任 との コ ンサ ル テ ー シ ョ ン. 筆 者 が 、実 際 に支 援 の必 要 な児 童 の い る 学 級 の 授 業 を参 観 した り、複 数 指 導 者 の立 場 と して 直 接 介入 した り して 、児 童 に対 して 日々 どの よ う な 支 援 が 行 わ れて い る のか につ い て把 握 した 。 そ の 際 に は 、筆 者 が作 成 した授 業 参観 記 録 に授 業 の 様 子 や 児 童 の実 態 等 を記 録 し、放 課 後 に、学 級 担任 と コ ンサ ル テ ー シ ョン を行 っ た 。授 業 参 観 記 録 を も とに 、学 級 担任 に配 慮 の 必要 な 児 童 の実 態 を伝 え る と同時 に 、今 後 の支 援 方 法 につ いて の相 談 をお こな った 。. 8.
(15) 第3章 学 校 ア セ ス メ ン トの 結 果 と考 察.
(16) 第1節. 学校 の体 制 と地域 の現状. 第1項. 学 校の規 模. X県Y町. 立Z小. 学校 は 、Y町. の北 部 に位 置 し、 あた りは 山 と田畑 に 囲. まれ た 静 か な 場 所 に あ る。住 宅 も少 な く、以 前 か ら住 ん で い る家 が 多 い地 域で ある。 児 童 数 は 、100人 後)と. 程 度 の 小規 模 校 で 、各 学 年1ク. 、特 別 支 援 学 級1ク. X年 の職 員 数 は17人 介 助 員 が1人. ラス(児 童 数20人. ラス(情 緒 学 級 、在 籍3人)が. 前. あ った 。200. 、そ の 内 、ス クー ル サ ポ ー タ ー な どの支 援 員 が3人. 、. 含 まれ て い る。. 学 級 数 が 少 な い割 には 、支 援 員等 が多 い の で 、一 日の 授 業 に支 援 員 が 入 る時 間 も多 く、か な りの時 間 、複数 の指 導 者 に よ る授 業 を行 う こ とが で き て い た。 ま た 、各 ク ラス の在 籍 児 童 数 も少 な いた め、一 人 ひ と りに 目が 届 きや す く、 指 導 しや す い状 態 で あ った 。 しか し、実 際 に学 校 を運 営 して い く こ とが で き る正 規職 員 が 少 な いた め 、 一 人 に任 せ られ る校 務 分 掌 は 、 た い へ ん 多 い状 態 で あ った 。 一 例 と して 、 昨 年 度 の コー デ ィネ ー ター の 受 け持 っ て い た校 務 分 掌 は 、特 別 支 援 学 級 担 任 で あ り、適 正 就 学 指導 委 員 会 の会 長 で あ り、生徒 指 導 主 任 で あ り、体 育 主 任 で あ った 。そ の た め、放課 後 は 出張 な どで 校 外 に出か け る こ と も多 く、 全 職 員 そ ろ って の会 議 や研 修 会 は もち ろん 、支援 員 との 日々 の授 業 の 打 ち 合 わ せ 等 も ほ とん どで きな い状態 で あ っ た 。. 第2項. 学校 のおかれてい る地域性. Z小 学 校 の 学 校 経 営 方 針 「 特別 支 援 教 育 の推 進 につ い て 」 の一 文 には、 「 本 校 やY町. 立 小 ・中学 校 で考 え られ て き た"障 害"児 教 育 の基 本 的 な考. え 方 とな る"共 生共 学"を 大 切 に し∼」 とい う文言 が あ る 。 また 、 コー デ ィネ ー タ ー か らの話 に よ る と、昔 か ら この 地域 で は 、障害 児 教 育 に対 して 、 「 共 に学 び 、共 に 生 き る」 とい う基 本 的 な考 え方 が 広 が っ て い る とい う こ とで あ る 。 これ らは 、障害 児 を差別 しな い と い う、人権 を尊 重 した考 え が 基 にな っ て い る と思 わ れ る。 Z小 学 校 にお いて も、 この 「 共 生 共 学 」 の考 え方 が 、根 底 に広 が っ てお り、 これ は職 員 の み な らず 、保 護者 に も同 じ考 え方 が 多 い とい う こ とで あ った 。特 別 支 援 学 級 へ の在 籍 を、周 囲 に知 られ た くな い と思 っ て い る保 護 9.
(17) 者 もい る とい う話 で あっ た 。 この よ うな考 え方 の も と、Z小 学 校 で は 、特 別 支 援 学 級 に在 籍 す る児 童 も、1日 の ほ とん どの時 間 をみ ん な と同 じ場 で 同 じよ うに学 習 す る とい っ た状 態 が 多 くみ られ た 。在 籍 児 童 に対 す る特 別 支 援 学 級 担 任 や 支援 員 に よ る指 導 は 、生 活 指 導 は もち ろ んだ が 、通 常 学 級 で 他 の児 童 と同 じよ うに学 習 す る た め の援 助 を行 う こ とが 、 指 導 の 多 くを 占 め て い る状 態 で あ っ た 。 よ っ て 、通 常 学級 に在 籍 す る配 慮 の 必 要 な 児 童 に対 して も、や は りみん な と同 じよ う に学習 を進 め て い くた め に、学 級 担 任 や 支 援 員 等 が 児 童 の傍 で個 別 に援 助 を行 う とい う方 法 が 多 く と られ て い た 。. 第3項. これ までの校 内支援体制の状況. Z小 学 校 の 、 これ まで の校 内支 援 体 制 の 状 況 につ いて 、コ ー デ ィ ネー タ ー か ら聞 き 取 りを行 った 。 Z小 学 校 で は 、200X-1年. 度 か ら、コー デ ィ ネー ター が 指 名 され は. じめ 、 毎 年 特別 支援 学級 担 任 が 担 当 して いた 。 200X年. の 時 点 で 、校 内特別 支援 教 育 委 員 会(以 下 、校 内委 員 会)は. な く、適 正 就 学指 導 委員 会 のみ が行 わ れ て いた 。適 正 就 学 指 導 委 員 会 の会 長 は 、特別 支 援 学 級 担 任 が 兼 ね て い た。適 正 就 学 指 導 委 員 会 の メ ンバ ー は 、 校 長 ・教 頭 ・コー デ ィネ ー ター ・養 護 教 諭 ・1年 生 担 任 で あ っ た 。内容 は 、 主 に特別 支 援 学級 へ の在 籍 にか か わ る こ と、新1年. 生 の 就 学 に か かわ る こ. とで あ った 。適正 就 学指 導 委 員 会 の 年 間 計 画 な どは な く、会 議 は必 要 な 時 に行 わ れ て い る状 態 で あ った 。 配 慮 の 必 要 な児 童 の実 態 把 握 につ いて は 、毎 月 の 職 員 会 議 に 、 「 児 童交 流 会 」 とい う場 が 設 け られ 、特 別 支 援 学 級 に在 籍 す る児 童 の様 子 や 、各 学 級 の 中 で 担 任 が配 慮 の必 要 な 児 童 の様 子 につ い て 、各 担任 か ら 口頭 で 説 明 す る機 会 が あ っ た。 全 職 員 が 、全 校 児 童 の 様子 を把 握 で き る場 で あ った 。 配 慮 の 必 要 な 児童 へ の指 導 方法 につ い て は 、授 業 中 にお いて は、支援 員 等 に よ る 支 援 が 多 く行 わ れ て い る状 態 で あ った。 しか し、そ の支 援 方法 に つ い て は 、支 援 員 等 との相 談 の場 や 時 間 が な か な か確 保 で きな いた め 、授 業 中 に 、支 援 員 等 が学 習 内 容 や 児 童 の実 態 をそ の場 で判 断 して 支援 ・指 導 す る こ とが 多 い状 態 で あ った 。 個 別 の指 導 計 画 につ いて は 、特 別 支 援 学 級 在 籍 児 童 につ い て の み 、作 成 され て い た 。そ の 支援 内容 につ いて は 、特 別 支援 学 級 担任 が 、学 期 ご とに 職 員 会 議 で 全 職 員 に対 して 説 明 して いた 。また 、研 修 会 と して 、特別 支 援 学 級 在 籍 児 童 の障 害 特 性 とそ の支 援 方 法 につ いて 、詳 しい説 明 を行 った こ 10.
(18) と もあ った 。個 別 の 教 育支 援 計画 につ い て は 、策 定 され て いな か った 。. 第2節 第1項. 職 員 の意 識 ・知 識 に つ いて 特別支援教育 に対す る職員 の意識 ・知識. 介入 前 に 、全 職 員 に対 して 「 特 別 支 援 教 育 に対 す る意 識 や知 識」 につ い て の ア ンケー ト調 査(資 1.特. 料1)を. 行 った 。. 別 支 援 教 育 の 動 向 に関 す る知 識 の変 容. 従 来 の障 害 児 教 育 との 違 いや 、特別 支 援 教 育 のね らい な どにつ いて 知 っ て い るか ど うか の質 問 を した 。. 図3-1特. 別支援教育 の動 向に関す る知識(介 入 前). 特別 支 援 教 育 へ の取 り組 み が始 ま った こ とや 、そ のね らいな どにつ いて の 知識 は 、 比較 的高 か った 。 2.障. 害 特 性 ・指 導 方 法 に対 す る知 識. 発 達 障 害(LD・ADHD・PDD)児. に対 して 、主 な 障害 特 性 につ い. て 知 って い るか 、また 、効 果 的 と いわ れ る主 な指 導方 法 につ い て知 って い るか ど うか の 質 問 を した 。. 11.
(19) 図3-2か. 図3-2障. 害 特 性 につ いて の知 識(介. 入 前). 図3-3指. 導方 法 につ い て の知 識(介. 入 前). らわか る よ う に、障害 特 性 につ い て の知 識 は、か な りの職 員. が 知 って い る が 、指 導 方 法 にな る と、あ ま り知 らな い職 員 が 多 か った 。そ の 理 由 と して 、障 害 特 性 にっ いて は、 これ まで にY町 教 育委 員 会 が行 った 研 修 会 等 に参 加 して 学 ぶ 機 会 が あ った か らで は な いか と思 わ れ る 。指導 方 法(図3-3)に. つ い て も研 修 会 で学 ん で い る はず な の だ が 、Z小 学校 に. お いて 、現在 特 に 目立 った発 達 障 害 の 児 童 が い な い こ とか ら、実 際 に指 導 に あた っ た経 験 が少 な い た め 、具 体 的 な指 導 方 法 につ いて は あ ま り知 らな い と答 えた 職 員 が多 か っ た の で は な いか と考 え られ る。PDD児 12. につ いて.
(20) の 障害 特 性 や 指 導 方 法 の知 識 が 、他 の障 害 と比 べ て 少 し高 い の は、前 年度 の 校 内研 修 会 にお い て 、特 別 支 援 学級 在 籍 のPDD児. の指 導 につ いて 担任. (兼 コ ー デ ィ ネ ー タ ー)か ら詳 しい事 例 紹 介 が され た か らで は な いか と思 われる。. 3.校. 内支援体 制に関す る知識 と実行 に対す る意識. Z小 学 校 の校 内支 援 体 制 を考 え て い く にあ た って 、 「 個 別 の 指導 計 画」 や 「 個 別 の教 育 支 援 計画 」、 「 支 援 会 議 ・ケー ス会 議 」が どうい う も ので あ るか 知 って い るか 、また 、支 援 員 等 との打 ち合 わ せ や 支 援 会 議 を定 期 的 に 開催 す る こ とは 可能 か ど うか に つ いて 質 問 を した 。. 図3-4校 図3-4か. 内支 援 体 制 に つ い て の知 識(介. 入 前). らわ か る よ う に、 「 個 別 の指 導 計画 」 や 「 個別 の教育支援計. 画 」 につ い て は 、半 数 以 上 の職 員 が知 って い る と答 えて い る。 これ は 、特 別 支 援 学級 担任 よ り、学 期 ご と に在 籍 児 童 の指 導 につ いて個 別 の指 導 計画 を見 せ な が ら、全 職 員 に対 して説 明 が され て い た こ とか ら、知 って い る と 答 え た職 員 が 多 か っ た と考 え られ る。 「 支援 会 議 」 にお いて は 、Z小 学校 で今 まで 開か れ て いな か った こ と も あ って 、知 っ て い る と答 えた 職 員 が 少 な か った 。 また 、支 援 会 議 や 支 援 員 等 との打 ち合 わ せ が で き るか ど うか につ いて(図3-5)は. 、や は り放課. 後 等 出張 な どで忙 しい こ とか ら、時 間 を とる こ とが で きず 難 しい と考 え て い る職 員 が多 くい る状 態 で あ った 。. 13.
(21) 図3-5校 4.個. 内支援体制 の実行 に対す る意識(介 入前). に応 じた 支 援 に対 す る意 識. 配 慮 の必 要 な 児 童 に対 して 、一 斉 指 導 の 中で個 別 に声 掛 けや 説 明 を した り、教 具 や 指 導 方 法 を工 夫 して 指 導 した りす る こ とは 、多 くの職 員 が 必 要 だ と感 じて い る状態 で あ った(図3-6)。. (人) 12 10 8. 子. 666. 6. 躍讐. ブ. 4 2 0. 鍵. 毒 竃 0. 二. 一斉指導 中の声掛 け. 図3-6個. 1. 魂 翻1. 一斉指導 中の教具 の工 夫. 別支援 の必要性 に対 する意識(介 入前). 14.
(22) 人 2 10. 10. 翻. 7. 8 6-一. 6. 嚢1難i閣. ロで きる. …. 囲あ ま りで きな い. 難饗 繍 鋼 灘 鯛3. ■で きな い. 4. 翻1 繍. 2. 囲. 緬翔 翻 ㎜ 鯨蹴 騨 畿 圃1. 0. 一斉指導 中の声掛け. 図3-7個. 一斉指導 中の教具 の工夫. 別 支援 の 実行 に対 す る意識(介. 入 前). しか し、実 際 に個 に応 じた指 導 が で き る か ど うか を考 えて み る と、図3 -7か らわ か るよ う に 、声掛 け 等 の そ の場 で で き る支 援 は実 行 で き る と答 えた 職 員 が 半 数 い た が 、教 具や 指 導方 法 を工夫 して指 導 す る ことは で きな い と、ほ とん どの職 員 が 思 って い る状 態 で あ った 。これ は 、職 員 が 忙 し く、 個 に応 じた 教 具等 を考 え作 成 す る時 間が な い と い う こと、また 、個 に応 じ た 具体 的 な指 導 方 法 が 分 か らな い こ とが 、そ の 原 因 と考 え られ る 。 一方 、配 慮 の必 要 な児 童 のニ ー ズ を踏 まえ て 、ク ラス 全体 の 児 童 に対 し てわ か りや す い授 業 を行 って い く こと、つ ま りユ ニ バ ーサ ル デ ザ イ ン的な 授 業 に取 り組 ん で み た いか ど うか を訪ね た と こ ろ、多 くの職 員 が 関心 を持 って お り、取 り組 ん で み た い と考 えて い た 。 この ことか ら、多 くの職 員 が 個 に応 じた 支援 を した い と考 え て は い る の だが 、「 共 生共 学 」の考 えか ら、 学 級 の 中で 他 の 児 童 と同 じよ う に指 導 して い き た い と い う思 いが 強 い の で は な い か と考 え られ る。 5.職. 員 の特 別 支 援教 育 に対 す る意 識. 介 入 前 に、職 員 自身 が考 え る"特 別 支 援 教 育"と は 、 ど うい う もので あ るか につ い て 、 質 問 を した 。. 15.
(23) 表3-1職. 員 が考 え る 「 特 別 支 援 教 育 」 とは?. 「 特別支援教育」 と考 えて いる内容 個 に. 応 じ 支 た. 援 全 員 へ. の. 支 援. ・子 ど も一 人 ひ と りを大 切 にす る教 育 。 ・一 人 ひ と り の 実 態 に あ っ た 指 導 、 支 援 。 ・個 々 の ニ ー ズ に 応 じた 教 育 。. ・一 人 ひ と りの個 性 を認 め 、共 に生 き る力 や社 会 性 を伸 ば して い く 自立 へ の支 援 を行 う。 ・誰 もが勉 強 を楽 し く 、そ して 身 につ け られ る よ う にす るた め の もの。 ・み ん な に 広 が っ て い く も の 。 ・一 人 ひ と り に 特 別 支 援 を す る こ と は 、 当 た り前 の 支 援 。. ・い ろ ん な 人が いて 当た り前 、 あ た た か く見 守 れ る人 の 育 成 。 ・み ん なが しあわ せ にな る た め の もの 。 ・支 援 を必 要 とす る ものが 、 日常 生 活 で 不 安 にな らな い た め の. そ の. 他. 支援。. ・配 慮 の必 要 な子 ど もに対 して手 を さ しのべ て 、 少 しで も理解 した り学 校 生 活 が お くれ る よ うに した りす る こ と。. 表3-1か. ら 、 ど の 職 員 も 、特 別 支 援 教 育 の ね らい 「一 人 ひ と りの ニ ー. ズ に 応 じ た 指 導 」 に つ い て 、 理 解 し 、 と らえ て い る こ と が わ か る 。. 第2項. 特 別 支 援 教 育 コー デ ィネー タ ー の状 況 と意 識. 200X-1年. 度 の コー デ ィ ネー ター は 、特 別 支 援 学 級 の担 任 で 、40. 代 前 半 の男 性 。受 け持 つ校 務分 掌 は 、第3章. 第1節. に も述 べ た よ う にた い. へ ん 多 く、放 課 後 は 毎 日忙 しい状 態 で あ った 。 しか し、特 別 支 援 学 級 の担 任 を3年 経 た と こ ろで あ った の で 、在 籍 児 童 に対 す る実 態 は し っか り把握 で きて いた 。そ の た め 、指 導 方 法 も安 定 した状 態 で あ っ た の で 、忙 しい 中 に も気 持 ち の ゆ と りが あ った よ うに思 う。 また 、特 別 支 援 学 級 の 担任 を経 験 して きた こ とか ら、現 在 の特 別 支 援 学 級 に在 籍 す る 児 童 に対 す る指 導 の在 り方(み ん な と同 じ場 で 同 じよ う に学 習 す る こ と)に. つ い て 、 ち ょ う ど疑 問 を持 ち始 め た と ころ で あ った こと、. 16.
(24) 特 別 支 援 教 育 へ の 流 れ に対 す る知 識 や コ ー デ ィ ネ ー タ ー の 仕事 に対 す る 知 識 も、あ る 程 度 持 って い る状態 で あ った こ とか ら、コ ー デ ィネ ー タ ー と して 仕事 を進 め て い こ う とす る意 欲 を持 って いた と考 え られ る。そ の た め 、 Z小 学 校 に お け る特 別 支 援 教 育 の 支 援 体 制 作 り にお い て 筆 者 と相 談 す る 際、「 ○ ○ に つ いて は 、 どうな って いま す か 」 「ど こか の よ い実 践 は あ りま せ ん か 」な どの 質 問 も多 く、良 い も の は取 り入 れ て い こ う とす る前 向 き な 姿 勢 が 感 じ られ た。 ただ、 「 や らな くて は と思 って い るが 、 忙 し くて な か な か で き な い 。何 か らや った らい い のか わ か らくて …. 」 と言 った 言 葉 も聞 か れ 、 コーデ. ィ ネ ー タ ー と して の 仕事 が 初 めて で あ った た め、何 か ら どの よ う に始 め て い く と よ い の か が分 か らな く、不 安 な 状 態 で あ っ た の で は な い か と考 え ら れ る。 200X年. 度 の コ ーデ ィ ネー タ ー は 、特 別 支 援 学 級 の担 任 で 、30代. 後. 半 の 男 性 。 受 け持 つ校 務 分 掌は 、 適 正 就 学指 導 委 員 会 の会 長 、 体 育 主任 、 同和 担 当 と、や は り多 くの校 務 分 掌 を担 当 して いた 。 前 年 度 の コー デ ィ ネー ター と大 き く違 う と ころ は 、特 別 支 援 学 級担 任 が 初 め て で あ った た め 、まず 、在 籍 児 童 の実 態 把 握 と指 導 を確 立 しな けれ ば な らな か った こ と、また 、特 別 支 援 学 級 担 当 の新 任 研 修 、コ ーデ ィ ネー タ ー の新 任 研 修 もあ っ て 、前 年 度 の コー デ ィ ネー ター 以 上 に 、忙 しい状 態 で あ っ た 。年 度 当初 は、気持 ち の ゆ と りも な く、コー デ ィ ネー ター の 仕事 に 対 す る知 識 も少 なか った た め 、支援 体 制 を進 めて い く見 通 しが持 て な い状 況 で あ った と考 え られ る。. 17.
(25) 第4章 取 り組 み の結 果 と考 察.
(26) 第1節 第1項. 校 内支援 システ ムの構 築 校 内支援 システムづ くりに向けての流れ. 校 内支 援 シス テ ム を作 って い く際 に は 、コー デ ィネ ー タ ー か らZ小 学校 の 現 状 を 聞 き 、筆 者 が 先進 校 な どの支 援 体 制 例 を紹介 、そ の 中か らZ小 学 校 に必 要 な取 り組 み を2人 で相 談 しなが ら選 び 、さ らにZ小 学 校 に合 うよ う に改 良 して 、職員 会 議 で 全 職 員 に提 案 とい う形 を と って 、進 め て い った。 以 下 の表 に、校 内支 援 シス テ ム づ く りに 向 けて の コー デ ィネ ー ター との 相 談 経 過 を記 した 。. 表4-1コ. 日. 付 200X-1年. 10月. ーデ ィ ネ ー タ ー と の相 談 経 過. 校 内支援体制への動 き. 筆者 の動 き. コー デ ィネ ー タ ー. 学校全体. ・児 童 交 流 会 に 参 加 。 問 、. 題 点 を把握 し、実態交流. \ 実態交流表の形式 使. 表 の使用 を提案。. 用 方 法 につ いて 筆 者 と 〆相 談 。 筆 者 に 作 成 依 頼 。 11月. ・実態交流 表の作成 。/. \ L・ 職 員 会 議 で 、 実 態 交 流 表 の 使 用 に つ い て 提 案 。一栖 ・職 員 会 議 に て 、 実 態 交. 流 表 の使 用 につ い て検 ・Z小 学 校 の 支 援 シ ス テ 一. 討 、承 認 。. 、. ム に つ いて コー ア イ不 一 タ ー に 聞 き 、 把 握 。\ 篭. ・支 援 シ ス テ ム の 問 題 点. に つ いて 筆 者 と相談 。. (年間計画作成 の必要 、. 4瞳 の実態把握の腰. /. ・先進校 等 の児童実態把. 握表を翫. 校 内委員会設置 の必要 について相談). \ L 18.
(27) \ ▲・実 態 把 握 表. の 形 式 、使. 用 方 法 につ いて 筆 者 と 12月. ・児 童 交 流 会 に て 、 実 態. ,相 談 。 筆 者 に 作 成 依 頼 。. .実態把勲 を械/. 交流表 の使用 開始。. 儲灘 霧三 トを と る 。. ・先 進 校 等 の シ ス テ ム. 年 間 計 画 等 につ い て紹 介 。. /. 200X年. 1月. \・特別支援教育 について の ね らい や 年 間 計 画 の 。、 案作成。. ・年 間計画等 の内容 につ いて 、 相 談 。. ・職 員 会 議 で 、 児 童 の 実. 態把 握 表 の 使 用 につ し献. \ 獺 会議にで 懸 の. て提案。 2月. 実 態 把 握 表 の使 用 につ. \・職 員 会 議 で 、 年 間 計 画. いて検 討、承認。. や校 内委 員 会 の 設 置等\. \ 職購. の提案 をす る。. にて 年間計. 画や校 内委員会 の設置 ・A児 の 学 級 担 任 、 コ ー. 等 につ いて検 討 、 承 認 。. 藁 緬 ㌘罐 靱\ 習 に っ い て 話 し 合 う。. ・A児 に つ い て の 、 個 別. (ケ ー ス 会 議 の 前 身). の指導 計画 を作 成。筆者 に、A児 の本読み指導 に. 3月. 使 用 す る教 具 の作 成 を 〆依 頼 。. ・職 員 会 議 で 、A児. の個. 別 の指 導 計 画 に つ いて\ 説 明。全職員 に対 して、 ・A児 の本読み指導 に使 用す る教具 の作成。. 本 読 み 指 導 へ の協 力 を. \. ・職 員 会 議 に て 、 本 読 み. 指 導 へ の協 力 につ いて. 依 頼。. 承認。 19.
(28) ・学級担任 に、児童 の実\ 態 把握 表 の配 布 と使 用. \. ・学級担任 による児童 の. につ いて の説 明 を行 う。. 実態把握表 の記入 開始。 4月. 綴 欝 讐 塞 \ デ ィ ネ ー ター と確 認 。. ・職 員 会 議 で 、 年 間 計 画. の説明 と、引き継 ぎに実. \. 態把握表の使用 を依 頼、. ・新 旧 担 任 に よ る 引 き 継. A児. ぎの際 に、児童 の実態把. の本 読 み指 導 につ. いて 協 力 依 頼 。. 握 表 を使 用 。. 建・A児 校内委員会の剛 の本 読 み指 導 開 始 。. 第2項. 偏 りのない児童の実態把握. 1.「 児 童 の 実 態 把 握 表 」 の 導入 過 程 Z小 学 校 で は 、ひ とク ラス の児 童 数 が20人. 前 後 と少 な いた め、 日頃 か. ら学 級 担 任 が 一 人 ひ と りの状 況 や 実 態 を よ く と らえ 、日々 の指 導 を され て い た 。 しか し、各 学 年1ク. ラス の単 学 級 で あ るた め 、児 童 の実 態 把 握 や 指. 導 にあ た って は 、学 級担 任 一 人 にす べ て任 され て い る状 態 で あ った 。そ の た め 、児 童 の と らえが 、担任 一 人 の見 方 や と らえ方 にな りが ち で 、学 習 が 定 着 しな い の は努 力 が足 りな いか ら、み ん な と一 緒 にで きな い の はわ が ま ま だ か ら、 とい った 見 方 を して い る こ と も あ った 。 ま た 、年 度 替 わ りの 児童 の 引 き継 ぎ にお いて は 、授 業 中そ の場 そ の場 で 直 接 的支 援 が で きて しま う状 態 で あ っ た こ とか ら、配 慮 の 必 要 な 児 童 の 状 態 に つ い て 口頭 で 引 き継 ぐだ け に終 わ って しま って いた 。 そ こで 、児 童 一 人 一 人 の実 態 を学 習 面や 生 活 面 な ど、い ろ い ろな 観 点 か ら と らえ て い く こ とで よ りよ い実態 把 握 が で き るの で は な い か 、また 、担 任 一 人で は な く、多 くの職 員 で 実態 把 握 が で き る よ うな 形 を と る こ と によ って 偏 りの な い実 態 把 握 が で きる ので は な い か 、実 態 把握 をす るだ けで な 20.
(29) く、引 き 継 ぎ資 料 と して も使 用 す る こ とで 、新 年 度 の 児童 に対 す る指 導 が ス ム ー ズ に で き る ので はな いか と考 え 、 「児 童 の 実 態 把 握 表 」 を使 用 す る こと を コ ー デ ィネ ー ター と相 談 して決 め 、年 度 末 の職 員 会 議 で 前職 員 に対 して 提 案 を行 った 。 提 案 に対 して 職 員 か らは、児 童 の で き な い部 分 だ け をチ ェ ック す る もの に な る の で は な いか 、記 録 と して残 す こ と に問題 は な い の か 、記 録 した も の を ど こ に保 管 して お くのか 、チ ェ ックす る 際 の基 準 は あ る の か な どの意 見 が 出 され 、話 し合 いが 行 わ れ た 。児 童 をチ ェ ック す る こ と 自体 に抵 抗 を 感 じて い た 職 員 もい たが 、い ろ い ろな観 点 か らチ ェ ック を して 児 童 の実 態 を詳 し く把 握 す る こ とは 、今 後 のき め細 か い指 導 や 支 援 に い か され て い く とい う説 明 に納 得 し、実 態 把 握表 が 導 入 され る こ とに な った 。 2.「 児 童 の 実 態 把 握 表 」 の活 用 使 用 した 実 態 把 握 表(図4-1)は. 、千 葉 県 教 育 セ ンタ ー の実 態把 握 調. 査 表 を参 考 に作 成 し、筆 者 が コーデ ィ ネー タ ー と相 談 しなが らZ小 学 校 に 合 った もの に改 良 した 。参考 にす る際 、職 員 の 忙 しさ を考 慮 して 、で き る だ け簡 単 につ け られ る もの、わ か りや す い もの で ある こ と を意 識 して選 ん だ 。 チ ェ ックす る項 目は 、学 習 面 、 生活 面 、友達 との 関係 、運 動 機 能 、情 緒 ・感 情 の コ ン トロー ル な ど計38項. 目で あ る 。千葉 県 教 育 セ ンター の調. 査 表 で は 、チ ェ ックす る欄 が1回 分 で あ っ た所 を、3月 と5月 の2回 チ ェ ックで き る よ うに改 良 した 。学級 担 任 一 人 によ る実 態 把 握 を、前 年度 の学 級 担 任 と新 年 度 の学 級 担 任 の2人 で 行 う こ とに よ って 、よ り客 観 的で 偏 り の な い実 態 把 握 が で き る こと をめ ざ した 。ま た 、チ ェ ックす る こ とだ け行 う と、児 童 の 出来 な い 点 ばか りに注 目す る こ とに な る の で 、学 習 面や 生活 面 な どで の 児 童 の 良 さ を文 で 記述 で き る よ うに した 。 この よ うに 、児 童 の 全 体 的 な実 態 把 握 が で き る表 に し、年 度 替 わ りの 引 き継 ぎ資 料 と して も効 果 的な もの に な る よ うに した 。. 21.
(30) 1.学 ■面 でのよさ (3月). 2.生 活 ・ 社 会 薗でのよさ (3月). 3.学. 骨 面での 様子. 項 目. 年生3月. 細 霞. ①学習 態度 、参加 につい て. 年生5月. (D授 業中、席に塵っていられず に立ち歩くことが多い。 ω 教室か らとびだしてしまうことがある・ (3)授業とは関係 のない発 言を繰 り返すことがある。 ω}得黎中.閲 係 のない游びや手嘉 戯多Lて いて博 婁1二6加しないことが. 図4-1児 3.結. 童 の 実 態 把握 表. の 一 部 分抜 粋. 果 と考 察. 3月 に、学 級 担任 に よ って 「児 童 の実 態 把 握 表 」 の記 入 を行 った 。4月 当初 に は 、新 旧学 級 担 任 によ る児 童 の 引 き継 ぎ の 際 に、 「 児 童 の 実 態 把握 表 」 を見 な が ら、 引 き 継 ぎ を行 った 。 そ の 結 果 、 「 始 業 式 よ り前 に、 配 慮 の必 要 な 児 童 につ いて の実 態 を知 っ て い た の で 、 よか った 」 「 配 慮 の必 要 な 児 童 に、確 認 の声 掛 け を した 」 な どの話 を職 員 か ら聞 く こ とが で き た 。 4月 か ら始 ま った 校 内委 員 会 で は、全校 児 童 全 員 分 の 「児 童 の実 態 把 握 表 」 を校 内 委 員 会 の メ ンバ ー で見 合 い 、児 童 の実 態 につ い て把 握 した 。全 校 体 制 で 配 慮 を行 って い く必 要 の あ る児 童 につ い て把 握 ・理 解 す る 上 で 、 全 員 を同 じ観 点 か らと らえ 、簡 潔 に ま とめ られ て い る 「 児 童 の実 態 把 握 表」 を利用 す る こ とは 、有 効 で あ った 。 3月 ・5月 の2回 、実 際 に児 童 の実 態 把 握 表 を使 用 した 後 、職 員 に感想 を尋 ね た と こ ろ、 「チ ェ ッ クす る こ とで 、漠 然 と して い た実 態 が は っ き り した 」 「 い ろい ろな観 点 か ら児 童 を と らえ る こ とが で きた 」「A4用. 紙2枚. 程 度 の 記 入 な の で 、それ ほ ど負 担 に な らな か った」 とい う感 想 が 出た 。引 22.
(31) き継 ぎ に使 用 した こ と につ いて も、 「 事 前 に児 童 の こ とが わ か り、た くさ ん 声 掛 け をす るよ う に心 が けた」 「 マ ス 目の 大 き い ノー トを使 用 す る よ う に した」 な どの 感 想 を聞 くこ とが で き た 。 一 方 、 「 児 童 の 成 長 が ぱ っ と見 て わ か る よ う に、6年. 間 使 用 で き る 形 に して もよ い ので は な い か」 「 具体. 的 な事 柄 や そ れ に対 す る指導 方 法 な ど を書 く こ とが で き る と よ い」とい う 意 見 も出 た 。 そ こ で 、200X+1年3月. の 使 用 に 向 け て 、 コ ー デ ィ ネ ー タ ー と相 談. し な が ら、 さ ら に 次 の よ う に改 良 を 加 え た 。様 式Aの 2・ 資 料3)で. は 、以 前 と 同 じ38項. 実 態 把 握 表(図4-. 目 に つ い て の チ ェ ッ ク に つ い て 、6. 年 間 分 が 一 目で わ か る よ う に し た 。. 〈学習面での様子〉 、. 2年. 1年 5月. 3月. 5月. 3年. 3月. 5月. 3月. 4年 5月i3月. 5年 5月. 3月. 6年 5月. 3月. {. ① (1)授業中,席に座っていられずに 立ち歩くことが多い。 学 習 〈2)教 室から飛び出してしまうことが 態. ある。. 度 ③ 授業とは関係のない発言を繰返 ・. 参. すことがある。 (4)授業申,関係のない遊びや手悪. 加. 戯をしていて授業に参加しないこと. に. が多い。. つ い て. ⑤ 友達と一緒の活動ができず,一 人でふらふらしていることが多い。 (6)板書事項を正しくノートに書き写 すことができない。. 図4-2児 様 式Bの. 童の実態把握 表. 実 態 把 握 表(図4-3・. 童 の よ さの 記 入 に加 え、様 式Aで. 資料4)で. 様式Aの 一部抜粋 は 、今 まで 記 入 して いた 児. チ ェ ック のつ いた 項1ヨに対 して 、担 任 が. どの よ う に指 導 して きた か 、またそ の 時 の 児 童 の様 子 につ いて 記 入 で き る よ うに した 。 この新 しい児 童 の実 態 把 握 表 は 、10月. の 校 内特 別 支 援 教 育 委 員 会 、11. 月 の職 員 会 議 で コー デ ィネ ー ター か ら提 案 され 、200X+1年3月 こ の様 式 で 使 用 して い く こと にな った 。 23. から.
(32) 〈 学 習 ・生活 ・社 会 面 で の よ さ〉 1年. ・担 任 名. 2年. ・担 任 名. 3年. ・担 任 名. 学習面 生 活 ・社 会 面 〈児童 の様子 と支援方法〉 実 態 把 握 表(A)に. お いて 、. 具 体 的指 導 ・支 援 方 法 と、 そ の 際 の 児 童 の様 子. チ ェ ッ クの入 った項 目 1 年. 図4-3児. 第3項 1.指. 童 の実 態 把握 表. 様 式Bの. 一部抜粋. 児童の共通理解 と支援 にお ける協 力体制 導 方 法 の共 通 理解 に注 目 した 児 童 交 流 会. Z小 学 校 で は 、以 前 か ら毎 月職 員 会 議 の とき に 、各 学級 担 任 が 気 にな る 児 童 の様 子 を話 す と い う 「 児 童 交 流 会 」が設 け られ て いた 。 この 交 流 によ って 、児 童 数 が 少 な い学校 で あ っ た こ と も手伝 っ て 、全職 員 が 気 にな る児 童 の顔 や 様 子 を知 って いた 。 しか し、職 員 会 議 で の 交 流方 法 を振 り返 って み る と、 口頭 の み で 報告 が されて お り、内 容 的 に は、児 童 の 現在 の 様子 が 詳 し く学 級 担 任 か ら伝 え られ 、交 流 会 の 時 間 もか な り要 して いた 。様 子 を 伝 え る こ と にね らいが お か れ 、そ の 時 に担 任 は どの よ う に指 導 した か 、そ の指 導 に よ って 児 童 の様子 は ど うで あ っ た か とい う こ とは 、あ ま り言 わ れ な い こ とが 多 か った 。 そ こで 、 この よ うな現 状 を コーデ ィ ネ ー タ ー に伝 え 、支 援 カ ー ドを使 用 す る こ と を提 案 した 。支援 カ ー ドの使 用 によ っ て 、学 級 担任 は実 態 だ けで な く指 導 方 法 を伝 え 、共 通 理解 をす る こ と にね らい を も って 話 す こ とが で き る こ と、交 流 会 の 時 間 も短 縮 で き る こ と、また 、各 学 級 担 任 は資 料 を見 な が ら説 明 を 聞 く こ とで 、児 童 との か か わ り方 をわ か りや す く学 ぶ ことが で き る と い う こ と を伝 え た 。 相談 の 結 果 、職 員 が 受 け入 れ や す い よ うに 、 年2回. の 巡 回相 談 の 際 に使用 して いた 「 実 態 交 流 表 」 を改 良 して(表4-. 2)使. 用 す る こ とにな った 。. 実 態 交 流 表 に は、児 童 の様 子 や 状 況 だ けで な く、担 任 の指 導 ・支 援 方 法 24.
(33) や 支 援 を受 けた 児 童 の様 子 な どが記 入 で き るよ う に した 。実 態 交 流 表 を職 員 会 議 の1週. 間 く らい前 に配 布 、各 学 級 担 任 に記 入 して も らい 、職 員 会 議. で 全 職 員 に配 布 す る とい う形 を とっ た。そ の結 果 、職 員 会 議 で は 、要 点 を ま とめ て話 す ことが で き、交 流 す る 時 間 も幾 分 短 縮 す る こ とが で きた 。 記 入 され た 実 態 交 流 表 は 、一 冊 の フ ァイ ル にま とめ て 、児 童 の実 態 把 握 表 と 同 じ棚 に保 管 す る こと にな り、日常 的 に フ ァイ ル を手 に と って 、支援 方 法 を学 ぶ こ とが で き る よ う にな った 。 ま た、来 年3月. か らは 、形 式 が 変. わ る児 童 の 実 態 把 握 表 ・様 式Bを 記 入 す る 際 に 、この 実 態 交 流 表 を参考 に しな が ら、 記 入 して い くこ とが で き る。 表4-2児. 〈○ 月. 童 の実 態 交 流 表. の 一例. 児童 の実態交流表〉. 子 どもの 様子 ・状況. 指導 ・支援. 評価. (具体 的なかかわ り). ○△ ×. 今 後 の 指 導 ・支 援 (ど う だ っ た か ・ ど う した ら よ い か). ○ 年A児 ・自 分 の 興 味. ・児 童 の 傍 に 行 き 、「 ∼. のあ る もの に. を読む よ」 「 ○ をつ け. て 、 興 味 をひ き つ け るよ うな. 気 が い って し. る よ 」 と、声 を か け る 。. 工夫 をす る。. ○. ・具 体 物 や カ ー ドな ど を 使 っ. まい 、話 を聞 いて いな い こ と が 多 い。 ○ 年B児 ・10ま で の 数. ・具 体 物 を 使 っ て 、 数. 概念 が で きて. の 大 小 や10の. いな い。. える。. △. ・具 体 物 だ け で な く 、 数 字 カ ー ド を 並 べ た り比 べ た り す る. 塊 を教. 学 習 を 行 う。. ○ 年C児 ・学 習 に っ ま. ・「わ か らへ ん 」 と 言. ず い た 時 な. うだ けで は教 えな い. 解 の も と、 「 教 えて く だ さ い」. ど、 大 き な 声. よ う に、 どの先 生 に も. と 言 え る よ う に促 し て い く 。. で. 「わ か らへ. 共 通 理 解 を 図 って お. ん 」 と訴 え る. い た 。 「教 え て く だ さ. こ とが あ る 。. い 」 と 言 う よ う に、 教. ○. え る。. 25. ・引 き 続 き 、 全 職 員 の 共 通 理.
(34) 2.協. 力体 制 を創 りだす校 内特別支援教育委員会. Z小 学 校 で は、200X年 委 員 会)が. 度 は 、校 内特 別 支 援 教 育 委 員 会(以 下 、校 内. 無 か った 。そ の た め 、配 慮 の必 要 な児 童 に対 す る指 導 は 、学 級. 担 任 に任 され て い た 。児 童 にっ い て相 談 した い とき は 、学 級 担 任 が個 人 的 に周 囲 の職 員 な どに相 談 を して いた 。 そ こで 、指 導 ・支援 方 法 の検 討 や 実 際 の 支援 を、学 級 担 任 一・ 人 で は な く、 職 員 全 員 で 共 通 理解 して行 っ て い く ことが で き る よ うに 、校 内委 員 会 の設 置 と毎 月 の 開 催 を、コー デ ィ ネ ー ター に提 案 した 。コー デ ィ ネ ー タ ー 自身 も、特 別 支 援 学 級 に在 籍 す るPDD傾. 向 の児 童 につ いて 、通 常 学級 で の過. ご し方 や 学 習 方 法 につ いて 、日頃 か らなか な か通 常 学 級 担 任 と相 談 す る機 会 や 場 が な くて 困っ て い た経 験 か ら、校 内委 員 会 の設 置 を希 望 し、職 員 会 議 に提 案 す る こ と とな った 。 毎 月 の校 内 委 員会 が 必 ず行 われ る よ う に、特 別 支 援 教 育 に 関す る年 間計 画(表4-3)を. 作 成 して 全 職 員 に提 示 した 。 さ らに、管 理 職 に も、毎 月. の行 事 予 定 表 に必ず 位 置 づ けて も ら う こ とをお 願 い し、開催 に至 っ た。図 4-4に. お い て 、 各 分 掌 の校 内支 援 体 制 につ いて の 関 係 を表 した 。. 解 理. ・ケー ス会 議. の実態把握. 告 報. 報 こ\ 職員会議 ・児童交流会 図4-4校. 内支援体 制 の関係 図 26. ・援 支. 校 内委 員 会 ・全 校 児 童 の実 態 把 握. ー. 導委 員会 ・新入学児 童. 連ム. 校 内就学指. 撒11一.
(35) 表4-3特. 別 支援教育 の年間計画. 月. 活動. 4. 特別支援 教育についての提案. 5. 一部抜 粋. 具体的な内容. 職員会議. 実態把握 表を使用 した 引き継ぎ. 児童の引き継 ぎ. 各担任. 校 内特別支援教育委員会. 年間計画の確認. 校内委員会. 第1回 校 内就学支援委員会. 年間計画 の確認. 校内就指委. 保護者への説明と啓発資料の配布. 本校 にお ける特別支援教育. PTA総. 児童の実態調査. 実態把握表の記入. 各担任. 校 内特別支援教育委員会. 実態把握表を もとに確認. 校内委員会. 児童 の実態交流. 実態交流表を もとに説明. 職員会議. 第2回 校内就学支援委員会. 実態把握. 校内就指委. 7. 会. 研修会. 巡 回相談 ・校内研修①. 6. 活動の場. 校 内特別支援教育委員会. 児童支援 についての話 し合い. 校内委員会. 児童 の実態交流. 実態交流表を もとに説明. 職員会議. 第3回 校内就学支援委員会. 今後の措置 に関する話 し合い. 校内就指委. 校 内特別支援教育委員会. 児童支援 についての話 し合い. 校内委員会. 児童の実態交流. 実態交流表を もとに説明. 職員会議. 第4回 校内就学支援委員会. 今後の措置 に関する話 し合い. 校内就指委. 8. 校内研修②. 9. 校内特別支援教育委員会. 1学 期の反省 と2学 期の方向. 校内委員会. 児童の実態. 実態交流表 をもとに説明. 職員会議. 校内特別支援教育委員会. 3学 期の反省 と来年度の方向. 校内委員会. 児童の実態交流. 実態交流表を もとに説明. 職員会議. 第9回 校内就学支援委員会. 来年度の体制についての話. 校内就指委. 児童の実態調査. 実態把握表の記入. 各担任. ㈱ 3. 研修会. 本年度 の評価 と来年度の方向検討. 校内委員会. ★ 校 内 特 別 支 援 教 育 委 員 会 は 、 必 要 に応 じ て 入 れ て い く。. 27.
(36) 3.結 (1)児. 果 と考 察 童 交 流 会 の成果. 実態交 流表 を使用 した児童交流会が毎 月行 われ るようにな り、配 慮の必 要 な児 童 に対す る担任以外 の職員 の声掛 けが増えた。 運 動 会 の 応 援 団長 と して 、団 の応 援 練 習 をや って いたA児. に対 して 、「A. さ ん が 、大 き い声 を 出 して い るか ら、み ん な も大 き な声 が 出せ た よ 。あ り が と う。」 と声 掛 け を した職 員 の姿 が あ っ た 。 ま た 、昼 休 みが 終 わ った 時 に、A児 か ら靴 が 泥 だ らけ に な っ た の で洗 っ て もよ い か と話 しか け られ た 職 員 は 、洗 い方 を伝 えた 後 、A児 が 靴 を濡 ら して し ま う こ と を心 配 して 、洗 う こ と を手 伝 って しま った とい う話 を、放 課 後 に職 員 室 で話 し、周 囲 の職 員 に、 自分 が 手 伝 っ た支 援 は よ か った の か ど うか につ い て尋 ね る姿 が あ った 。 この よ うな 声掛 けや 支 援 は 、指 導 方 法 の共 通 理 解 に的 を絞 っ て行 った 児 童交 流 会 で 、児 童 の 実態 を詳 し く知 り、 どの よ うな声 掛 けや 支 援 をす る と よ い の か が わ か って いた か らで きた こ とで あ った と考 え られ る。. (2)配. 慮 の必要な児童 に対す る全職員 による支援体制. 200X年2月. 、校 内委 員 会 は まだ 設 置 され て いな か った ころ 、コー デ. ィネ ー ター ・A児 の 学級 担 任 ・筆者 の3人. で 、来 年 度 のA児. の漢 字 学 習 に. つ いて 話 し合 う機 会 が あ っ た 。 いわ ゆ る ケ ー ス会 議 で あ る 。 まず 、漢 字 の 読 み にお い て は3年 の漢 字 も不 確 か で あ る とい うA児. 生程 度 、漢 字 の書 き にお いて は低 学 年 の 詳 しい様 子 を学級 担 任 か ら聞 いた 。. また 、学 級 担 任 と して 、授 業 中に教 科 書 を読 む 時 にはA児. の横 に行 き、. 読 ん で い る 部 分 を指 さ し した り、振 り仮 名 を書 くよ う声掛 け を した り して い るが 、これ 以 上 の個 別 的 な 支援 は 、して あ げ た い の だ が 自分 一 人で は 難 し く、時 間 的 に も 出来 な い 、 とい う思 い も聞 い た 。 そ こで3人. で 話 し合 って 、まず は 「 読 む こ と」が で き るよ う にな る こと. を 目指 そ う と い う こと にな った。当 面 の 目標 と して 、国語 の 教 科 書 の 本 読 み 練 習 を毎 日行 う こと、漢 字 ドリル は 、読 み の 練 習 を 中心 に行 って い く こ と を決 め た 。 具 体 的 な 方 法 を考 え る際 、筆者 とコ ー デ ィ ネ ー タ ー は 、学 級 担 任 に今 ま で 以 上 の個 別 的な 支援 を要 求 す る こ とは 、な か な か 難 しい状 態 で あ る と考 え 、担 任 以 外 の職 員 も活 用 して 、A児 の 読 み の 学 習 を進 め て い く方 法 を提 案 す る こ と に した 。. 本読 み練 習 に関 しては、毎 日給食後 にA児 28. が職 員室 に行 き本読み練習.
(37) を行 う こ と、そ の 時 の 練習 の 聞 き役 は職 員 室 にい る職 員 が 行 うの で 、学 級 担 任 はA児. に対 して 、練習 に行 くよ う に声 掛 け をす る とい う提 案 を した 。. 声 掛 け 程 度 で あれ ば 、学級 担 任 も時 間 を と られ る こ とな く負 担 も少 な い の で 、新 学 期 に入 っ た ら取 り組 んで み よ う と い う こ とに な っ た 。全職 員 にか か わ る こ とな ので 、A児 の漢 字 学 習 に関 す る個 別 の指 導 計 画 を コー デ ィ ネ ー ター が 作 成 し 、3月 の職 員 会 議 で提 案 す る こ と に した 。 提 案 が 了承 され 、4月 か ら担 任 以外 の 職 員 の協 力 を得 て 、A児 の 本読 み 練 習 が 行 わ れ る こ と にな った 。図4-5に. 、A児 の本 読 み練 習 にか かわ る. 職 員 の協 力体 制 を示 した。. 筆者 ・教 科 書 に振 り仮 名 を 打 っ 。 ・が ん ば りカ ー ドの 作 成 。. \. /. ③ 率⇒ ○ / \ 1. 職員 ① ・本読み練習 を聞く。上手. にで き た ことを誉 め る。. 職員③ ・上手に読む声が聞 こえた. 職員②. こ と を 伝 え 、 励 ます 。. ・毎 日、練 習 に来 て い る こ とを誉 める。. 図4-5本. 読 み練習 にかかわ る職員 の協 力体 制. 本 読 み 練 習 を始 め た4・5月. は 、A児 が 本 来 持 っ て い る継 続 して努 力す. る こ との 苦 手 さ とい う特 性 と、自分 だ けが 練 習 す る こ とへ の抵 抗 感 が あ っ た こ と、 また 、家 庭 の 中の 問題 が大 き く影 響 して いた た め 、毎 日本 読 み 練 習 をす る こ とが なか なか で きな か っ た。 29.
(38) そ こで 、 本 読 み 練 習 を頑 張 って い る こ とが 実 感 で き るよ う に 、 「 がん ば りカ ー ド」 を使 用 して は ど うか と担 任 に提 案 し、使 用 す る こ と にな った 。 カ ー ドの 作 成 に あた って は 、担 任 の 負 担 に な らな い よ う に筆 者 が行 った 。 A児. の好 き な マ ンガ キ ャ ラ クタ ー の絵 パ ズル を、毎 日1枚 ず つ 貼 っ て い く. とい うカ ー ドを作 成 し使 用 した と ころ 、A児 はが ん ば りカ ー ドに興 味 を示 し、本 読 み練 習 に来 るたび に、パ ズ ル の 出来 上 が りを楽 しみ に して い る様 子 が見 られ た 。 また 、コ ー デ ィネ ー タ ー は 、A児 が 本 読 み 練 習 に行 く時 間 に な る と誘 い に行 った り、 廊 下 で 励 ま しの言 葉 を掛 け た り した 。 職 員 室 に い る職 員 も、 A児. に対 して 意 図 的 に、今 まで よ り多 く励 ま しや 誉 め の声 掛 け をお こな っ. た。 この よ う に、担任 以 外 の職 員 が 協 力 して 、A児 の支 援 に あた った こ とで 、 6・7月. のA児. は 、 ほ とん ど休 む こ とな く毎 日本 読 み練 習 を続 け る こ と. が で きた 。 毎 月校 内委 員 会 が 開 か れ る よ う にな った こ とで 、A児 の支 援 につ い て学 習 面 だ け で な く生 活 面 につ い て も共 通 理 解 を し、協 力 して 支 援 に 当た る こ とが で き た 。例 え ば、休 み 時 間 の後 なか なか 教 室 に 戻 る こ とが で きな くな ったA児. に対 して 、 どの よ う に対 応 して い っ た らよ い のか 、 職 員 の対 応. の 仕 方 を意 思 統 一 した り、教 室 の授 業 に参 加 で き る よ う に、職 員 室 にい る 職 員 が で き るだ け同 室 の支 援 に入 る よ う体 制 が整 え られ た り した 。校 内 委 員 会 が 機 能 し始 めて きた とい え る。. (3)校. 内委員会で話 し合われた 内容. 200X年4月 か ら、毎 月 校 内 委 員 会 が 行 わ れ た 。校 内 委 員 会 の メ ン バ ー は 、校 長 ・教 頭 ・コ ー デ ィ ネ ー タ ー ・1年 生 担 任 ・養護 教 諭 ・筆 者 で あ った 。. 4・5月. の校 内委 員 会 で は 、各担 任 が記 入 した 児 童 の実 態 把 握 表 を校 内. 委 員 会 の メ ンバ ー で 見 て 、学校 全体 で配 慮 して い か な け れ ば な らな い児 童 につ い て確 認 を行 った 。そ の後 の校 内委 員 会 で は 、配 慮 の必 要 な 児 童 の 学 級 担 任 も交 えて 、児 童 の支援 方 法 な ど につ い て の話 し合 い を行 って い った 。 表4--4は. 、 実 際 に行 わ れ て き た校 内委 員 会 の 内容 で あ る。. 30.
(39) 表4-4200X年. 度 の校 内 委員 会 の 内容. 小規 模 校 で あ るた め 、校 内委 員 会 を進 め る 中で 、児 童 の ケー ス会 議 も行 って い き 、効 率 よ く進 め る こ とが で きた 。 また 、校 内委 員 会 で 話 し合 わ れ た 内容 につ い て は 、職 員 会 議 の とき に全 職 員 に対 して 報 告 が され 、共 通 理 解 を図 っ て い った。 これ ま で 、配 慮 の必 要 な 児 童 につ い て 、主 に担 任 一 人 で 指 導 方 法 を考 え て い た が 、校 内委 員 会 が 毎 月位 置 づ け られ た こと によ って 、複 数 の職 員 に よ る い ろい ろ な場 面 で の実 態 把握 が で き 、多 様 な 指 導 方 法 を考 え て い く こ とが で き る よ うにな った 。 前 述 したA児. につ いて の指 導 にお い て も、校. 内委 員 会 で 話 し合 い を行 って い っ た こ とで 、さ らに支 援 の 内容 を広 げて い く こ とが で き た 。. 31.
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