はじめに
本研究の目的は、地方自治体が大震災後に復興政策を どのように展開するかを明らかにすることである。その ために、ここでは地方自治体の復興計画に注目する。そ れは復興計画をみれば、地方自治体が復興政策の実施の ために、何をどのようにするかがわかると考えるからで ある。地方自治体は復興計画において、復旧に加えて復 興の概念が既に組み込まれているか否かの復興概念の 有無と、基礎自治体か広域自治体かの自治階層の違いに よって、復興政策の展開において何をどのようにするか が異なってくるのではなかろうか。そこで、本研究は阪 神・淡路大震災と東日本大震災を事例として取り上げ る。阪神・淡路大震災と東日本大震災では地方自治体の 復興概念の有無が見られる。さらに、復興政策での展開 への自治階層による違いを知るために、阪神・淡路大震 災では神戸市と兵庫県を、東日本大震災では仙台市と宮 城県を比較する。 具体的に、Ⅰでは、二つの大震災での神戸市、兵庫県、 仙台市、宮城県に関する被災状況を概観するとともに、 復興概念の有無と自治階層の違いの二つの次元から地 方自治体の復興政策の展開を知るためのアプローチを 示す。次にⅡでは、地方自治体が復興政策をどのように 展開するかを、復興計画を用いて自治階層の違いの次元 から分析する。それによって自治階層が基礎自治体であ る神戸市と仙台市が「何を推進する管理なのか」に重点 をおく推進管理で、自治階層が広域自治体である兵庫県 と宮城県は「どのように設計する管理なのか」に重点を おく設計管理であることが示せる。さらにⅢでは、地方 自治体が復興政策をどのように展開するかを、復興計画 における復興概念の有無の次元に注目して分析する。そ れによって復興概念がない神戸市と兵庫県が「何を執行 する管理なのか」に重点をおく執行管理で、復興概念が ある仙台市と宮城県は「どのように運営する管理なの か」に重点をおく運営管理であることが示せる。最後に Ⅳでは、ⅡとⅢの分析を踏まえ、神戸市、仙台市、兵庫 県、宮城県での復興政策の展開における地方行政の施策 実施の特徴がどのようなものであるかをまとめる。Ⅰ.二つの大震災での 4 つの地方自治体の
分析アプローチと被災状況及び対応
ここでは、まず、二つの大震災の発生地と二つの大震 災について地方自治体の復興政策の展開の視点を加え たアプローチを示す。次に、事例として取り上げる 4 つ の地方自治体の被害状況と対応を示す。 1.二つの大震災の復興計画の分析アプローチ 近年、日本で発生した阪神・淡路大震災と東日本大震 災は甚大な災害である。戦後の災害史において大震災と して刻まれる二つの震災は、日本社会に大きな衝撃を与 えた。1995 年 1 月 17 日に発生した阪神・淡路大震災は、 はじめに Ⅰ. 二つの大震災での 4 つの地方自治体の分析アプロー チと被災状況及び対応 Ⅱ.自治階層の違いによる復興施策の展開の特徴 Ⅲ.復興概念の有無による復興施策の展開の特徴 Ⅳ. 神戸市、仙台市、兵庫県、宮城県での復興への施策 展開の特徴 おわりに日本における大震災での地方行政の復興計画による施策展開
孫 京 美
近代的大都市圏を襲った直下型大地震であり、2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災は、大津波を伴う広範 囲に被害をもたらした大地震であった。図 1 は、その二 つ大震災の地理的位置と震源地や規模を表している。加 えて、起こる可能性が高く甚大な被害が懸念され、その 対応が急がれている東海・東南海・南海地震帯も示して ある。 この二つの大震災では発生した時期、場所、規模、全 体的な被害は異なるが、被災地の地方自治体は共通して 復興政策を開始した1)。そこで、二つの大震災と地方自 治体の復興政策との関係を捉えるアプローチを示したの が、表 1 である。大震災の後に復興計画を策定して政策 を実施する地方自治体を二次元から考えれば、復興概念 の有無と自治階層の組み合わせでその違いを示せる。こ こでは 4 つの地方自治体の事例からその違いを検討す る。神戸市は自治階層が基礎自治体で復興概念が無く、 神戸市復興計画を用いて復興政策を展開している。仙台 市は自治階層が基礎自治体で復興概念が有り、仙台市復 興計画を用いて復興政策を展開している。兵庫県は自治 階層が広域自治体で復興概念が無く、阪神・淡路大震災 復興計画を用いて復興政策を展開している。宮城県は自 治階層が広域自治体で復興概念が有り、宮城県震災復興 計画を用いて復興政策を展開している。 災害からの復旧と復興は区別される。したがって、元 の状態に回復する「復旧」のための計画と新しく創造し ながら回復する「復興」のための計画では、同じ被災か らの回復のための計画でも、その内容が異なってくる。 日本における災害後の国や地方政府の支援については、 従来、原型に戻すことを基本として法整備がなされてき ており、災害後の復旧にあたっては、土木災害、農林水 産災害、住宅災害など様々な分野における復旧事業計画 が、それぞれの法規定に基づき策定され、それに従って、 具体的な復旧事業が展開される。そのような復旧事業計 画は、災害発生以前から準備されている必要があり、災 害対策基本法を根拠法令とし、国、都道府県、市町村が 策定を義務づけられている地域防災計画の中で、災害復 ᐑᇛ┴࣭ྎᕷ Ⓨ⏕᪥㸸2011 ᖺ 3 ᭶ 11 ᪥༗๓ 14 46 ศ㻌 㟈※ᆅ㸸 ୕㝣Ἀ㻌 つᶍ㸸࣐ࢢࢽࢳ࣮ࣗࢻ9.0㻌 ᮾி රᗜ┴࣭⚄ᡞᕷ Ⓨ⏕᪥㸸1995 ᖺ 1 ᭶ 17 ᪥༗๓ 5 46 ศ 㟈※ᆅ㸸ῐ㊰ᓥ㒊 つᶍ㸸࣐ࣈࢽࢳ࣮ࣗࢻ7.3㸦㒔ᕷ┤ୗᆺᆅ㟈㸧 ༡ᾏᆅ㟈 ᮾ༡ᾏᆅ㟈 ᮾᾏᆅ㟈 図 1 二つの大震災の発生地と規模 ᭷ ↓ 䚷 ⯆ᴫᛕ䛾᭷↓ ⚄ᡞᕷ ྎᕷ 䞉 ఱ䜢ᇳ⾜䛩䜛 䞉 䛹䛾䜘䛖䛻⟶⌮䛩䜛 䞉 ఱ䜢ᇳ⾜䛩䜛 䞉 䛹䛾䜘䛖䛻⟶⌮䛩䜛 䞉 ఱ䜢᥎㐍䛩䜛 䞉 ఱ䜢᥎㐍䛩䜛 රᗜ┴ 䞉 䛹䛾䜘䛖䛻タィ䛩䜛 䞉 䛹䛾䜘䛖䛻タィ䛩䜛 ᐑᇛ┴ ⮬ 㝵 ᒙ 厑厑 咁 ᕷ 咂 ᇶ ♏ ⮬ య 厑厑 咁 ┴ 咂 ᗈ ᇦ ⮬ య 表 1 地方自治体の復興計画の特徴へのアプローチ
旧の基本方針や復旧計画の策定が記載されている場合が 多い。しかし、災害が甚大な時、復旧では不十分であり、 復興をも含む計画策定が求められる。そこで、激甚法(激 甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法 律)等を念頭に、最近では、地方自治体は防災計画にお いて、激甚被害の指定を受けて施策展開するための復興 計画の策定とその推進を明記するようになってきてい る。 このような「復興」計画が、防災および被災からの回 復での施策展開において、基本的な指針として認識され るようになるのは、阪神・淡路大震災を契機としてであ り、それ以後、激甚災害での復興計画は日本の行政過程 で定着しいく2)。そのような経過を経て、各地方自治体 での防災計画において、震災などの大災害が予想される 地域では、新しく創造しながら回復する復興のための計 画が被災前から認識され、被災後はそれに基づき復興計 画の策定に着手される。その意味では、阪神・淡路大震 災による甚大な被害からの回復では、いまだ復興の概念 がないなかでの復興計画の策定であり、一方、東日本大 震災による甚大な被害からの回復では、既に復興の概念 が定着したなかでの復興計画の策定である。そこでの復 興計画の策定とそれに基づく施策展開においては、いわ ば五里霧中の政策形成および政策実施と予期していた政 策形成および政策実施の違いがあり、復興が念頭にな かった時と、復興が念頭にあったときとでは違った施策 展開の特徴を見いだせるだろう。ここで注目する違いは、 震災に対応して施策を展開する行政機関の行動の仕方の 違いであり、展開される施策内容の違いではない。しか しながら、そのような行動の仕方、つまり、官僚機構の 行動様式の違いは、施策展開の仕方を左右し、回復の実 現内容への影響もあると考えられる。 地方自治体は復興政策を展開するために復興計画を基 盤にしているが、行政運営の全般においてその位置づけ をどのように考えればいいか。それをまとめたのが表 2 である。地方自治体は全般的な行政運営のために、あら ゆる計画体系の要として総合計画を策定している。復興 計画は災害発生により突然必要となった復興政策の実現 のために地方自治体が策定する。しかし、地方自治体は 全般的な施策実施体系と関係づけた行政運営の中で、復 興政策の展開を図られなければならない。したがって、 表 2 で示すように、復興計画を総合計画に関連づけてい る。それによって、地方自治体は、復興政策実施におけ る他の政策との総合性と合理性を得ていると言える。 2. 二つの大震災での事例に関する被災状況と地方自治 体の対応 まず、表 3 で兵庫県、神戸市、仙台市、宮城県の被災 状況をまとめた。表 3 からは二つの大震災が大きな被害 を与えたことがわかる。さらに、神戸市と仙台市を比べ ると家屋の被害においては仙台市が多いが、死亡者や被 害額は神戸市が非常に多い。それを県のレベルでみると 死亡者や家屋の被害は兵庫県より宮城県が多いが、被害 額はほぼ同じである。 次に、二つの大震災における地方自治体の対応をみた のが、表 4 である。地方自治体は震災が起きた直後に、 すぐ災害対策本部を設置し、救命と災害の把握に着手す る。その後、地方自治体は震災復興本部を立ち上げる。 阪神・淡路大震災の神戸市と兵庫県に比べ、東日本大震 災の仙台市と宮城県は、災害対策本部から震災復興本部 への時間がかかった。それは東日本大震災が大津波を伴 う災害であり、人命の救助や行方不明者の捜索などの対 応に時間がかかったからだろう。しかし、地方自治体は ⚄ᡞᕷ ⚄ᡞᕷ⯆ィ⏬ 䕿 䚷⥲ྜᇶᮏィ⏬䛻ᇶ䛵䛝ᐇ රᗜ┴ 㜰⚄䞉ῐ㊰㟈⅏⯆ィ⏬ 䕿 䚷⥲ྜィ⏬䛾ෆᐜ䜢᳨ウ䛧䛶⟇ᐃ ྎᕷ ྎᕷ㟈⅏⯆ィ⏬ 䕿 䚷ᇶᮏィ⏬䜢⿵䛧䛯ィ⏬ ᐑᇛ┴ ᐑᇛ┴㟈⅏⯆ィ⏬ 䡔 ⥲ྜィ⏬䛸⯆ィ⏬䛾୧ィ⏬䜢ᐇ䛩 䜛䛯䜑䛻䚸䛂ᐑᇛ䛾ᑗ᮶䝡䝆䝵䞁䞉㟈⅏ ⯆ᐇィ⏬䛃䜢⟇ᐃ ᒾᡭ┴ ᒾᡭ┴ᮾ᪥ᮏ㟈⅏ὠἼ⯆ィ⏬ 䕿 䚷⥲ྜィ⏬䜢ぢᤣ䛘䛯ୖ䛷⟇ᐃ ⚟ᓥ┴ ⚟ᓥ┴⯆ィ⏬ 䕿 䚷⥲ྜィ⏬䛸ᑗ᮶ീ䜢ඹ᭷ 出所)神戸市『神戸市復興計画』1995、兵庫県『阪神・淡路震災復興計画』1995、仙台市『仙台市震災復興計画』2011、宮城県『宮城県震災復興計画』 2011、岩手県『岩手東日本大震災津波復興計画』2011、福島県『福島県復興計画』年より作成。 ᆅ᪉ᨻᗓྡ ィ⏬ྡ ⥲ྜィ⏬䛷䛾㛵㐃ᛶ䛾᫂♧ ⥲ྜィ⏬䛸䛾㛵㐃ෆᐜ ⯆ィ⏬䜢⥲ྜィ⏬䛻㛵㐃䛴䛡䜛ື䛝 表 2 復興計画と総合計画との関連性
災害対策から震災復興に切り替えて、いずれも復興政策 のための復興計画の策定に取り掛かると 6 ヶ月ぐらいで 復興計画を策定している。 それは復旧の状況に関係があると考えられる。表 5 は、 震災後に兵庫県と宮城県がどのぐらいで主なインフラを 復旧したかをまとめたものである。阪神・淡路大震災と 東日本大震災は震災の規模や状況は異なるが、生活のた めの主なインフラは、6 ヶ月程度で復旧していることが わかる。それから考えると復興計画の策定が 6 ヶ月で可 能になるのは、基本的なインフラとしてのライフライン は半年ぐらいで、復旧の目途がつくからかもしれない。 රᗜ┴ ⚄ᡞᕷ ⿕ᐖ≧ἣ ྎᕷ ᐑᇛ┴ 㻌 㻢㻘㻠㻜㻞ே㻌 㻠㻘㻡㻣㻝ே㻌 Ṛஸ⪅㻌 㻣㻜㻠ே㻌 㻝㻜㻘㻞㻢㻞ே 㻌 㻠㻜㻘㻜㻥㻞ே㻌 㻝㻠㻘㻢㻣㻤ே㻌 ㈇യ⪅㻌 㻞㻘㻞㻢㻣ே㻌 㻠㻘㻝㻜㻣ே 㻌 㻝㻜㻠㻘㻜㻜㻠Ჷ㻌 㻢㻘㻥㻢㻡Ჷ㻌 ቯ㻌 㻞㻣㻘㻠㻜㻥Ჷ㻌 㻤㻡㻘㻠㻝㻜Ჷ 㻌 㻝㻟㻢㻘㻥㻡㻞Ჷ㻌 㻡㻡㻘㻝㻠㻡Ჷ㻌 ༙ቯ㻌 㻤㻣㻘㻝㻞㻠Ჷ㻌 㻝㻡㻝㻘㻟㻢㻞Ჷ 㻌 ⣙㻥㻥㻘㻞㻢㻤൨㻌 ⣙㻢㻥༓൨㻌 ᦆᐖ㢠㻌 ⣙㻝㻟㻘㻝㻞㻢൨㻌 ⣙㻥㻝㻘㻢㻞㻜൨ 出所)兵庫県『阪神・淡路大震災の復旧・復興の状況について』2011、神戸市『阪神・淡路大震災 被災状況及び 復興への取組状況』、仙台市ホームページ(http://www.city.sendai.jp;アクセス2012年7月15日)、宮城県ホーム ページ(http://www.pref.miyagi.jp;アクセス2012年7月15日)より作成。 㻌 㻟ே㻌 㻞ே㻌 ⾜᪉᫂㻌 㻞㻢ே㻌 㻝㻘㻡㻝㻠ே 出所)兵庫県『復興10年総括検証・提言報告』2005、兵庫県『阪神・淡路大震災の復旧・復興の状況について』2011より作成。 㟈⅏ᑐᛂ䜢䜑䛠䜛ྎᕷ䛾ື䛝 ᖺ᭶᪥ 㟈⅏ᑐᛂ䜢䜑䛠䜛ᐑᇛ┴䛾ື䛝 ྎᕷ⅏ᐖᑐ⟇ᮏ㒊タ⨨ 㻞㻜㻝㻝ᖺ㻟᭶㻝㻝᪥ 䚷䚷ᐑᇛ┴⅏ᐖᑐ⟇ᮏ㒊タ⨨ 㻠᭶㻝㻝᪥ 䚷䚷ᐑᇛ┴㟈⅏⯆ᇶᮏ᪉㔪䠄⣲䠅⟇ᐃ 㻠᭶㻞㻞᪥ 䚷䚷ᐑᇛ┴㟈⅏⯆ᮏ㒊タ⨨ ྎ㟈⅏⯆᥎㐍ᮏ㒊㆟㛤ጞ 㻡᭶ 㻞᪥ ྎᕷ㟈⅏⯆䝡䝆䝵䞁䠄䠅㦵Ꮚ⟇ᐃ 㻡᭶㻟㻜᪥ 㻤᭶㻞㻢᪥ 䚷䚷⯆ィ⏬䠄䠅Ỵᐃ 㻥᭶㻝㻡᪥ 䚷䚷┴㆟䠄ᖹᡂ䠎䠏ᖺ䠕᭶ᐃ䠅䛻㆟䛸䛧䛶ᥦฟ 㻝㻜᭶㻝㻤᪥ 䚷䚷┴㆟䛷ྍỴ ᪥ 㻜 㻟 ᭶ 㻝 㻝 ⏬ ィ ⯆ ⅏ 㟈 ᕷ ྎ 出所)宮城県『宮城県震災復興計画』2011、仙台市ホームページ(http://www.city.sendai.jp;アクセス2012年7月15日)より作成。 㟈⅏ᑐᛂ䜢䜑䛠䜛⚄ᡞᕷ䛾ື䛝 ᖺ᭶᪥ 㟈⅏ᑐᛂ䜢䜑䛠䜛රᗜ┴䛾ື䛝 ⚄ᡞᕷ⅏ᐖᑐ⟇ᮏ㒊タ⨨ ⚄ᡞᕷ㟈⅏⯆ᮏ㒊䠄ᗇⓗ䛺䝥䝻䝆䜵䜽䝖యไ䠅 ⚄ᡞ⯆ィ⏬᳨ウጤဨタ⨨ ⚄ᡞᕷ⯆ィ⏬䜺䜲䝗䝷䜲䞁䜢Ⓨ⾲ 䛄⚄ᡞᕷ⯆ィ⏬䛅⟇ᐃ 㻝㻥㻥㻡ᖺ㻝᭶㻝㻣᪥ 㻝㻤᪥ 㻞㻢᪥ 㻟㻜᪥ 㻞᭶㻌㻌㻣᪥ 㻟᭶㻝㻡᪥ 㻟᭶㻞㻣᪥ 㻢᭶ 㻣᭶ 㻤᭶ රᗜ┴༡㒊ᆅ㟈⅏ᐖᑐ⟇ᮏ㒊 රᗜ┴༡㒊ᆅ㟈⅏ᐖᑐ⟇ᮏ㒊䠄ᨵ⤌䠅 ⥲ྜᮏ㒊䛻⥭ᛴᑐ⟇ᮏ㒊ཬ䜃රᗜ┴༡㒊㟈⅏⯆ᮏ㒊䜢タ⨨䠄ᨵ⤌䠅 㜰⚄䞉ῐ㊰㟈⅏රᗜ┴⅏ᐖᑐ⟇ᮏ㒊䠄㻞㻜㻜㻡ᖺ㻟᭶㻟㻝᪥ᗫṆ䠅䠗ᨵ⤌ 㜰⚄䞉ῐ㊰㟈⅏⯆ᮏ㒊䠄㻟᭶㻟㻝᪥ᗫṆ䠅䠗ᨵ⤌ 䛂㜰⚄䞉ῐ㊰㟈⅏⯆ィ⏬䛃䛾⟇ᐃ ⥭ᛴ⯆㻟䛛ᖺィ⏬䛾⟇ᐃ䠄ఫᏯ䞉⏘ᴗ䛿㻤᭶䚸䜲䞁䝣䝷䛿㻝㻝᭶䠅 表 3 被害状況 表 4 二つの大震災における地方自治体の対応 㟁Ẽ 㻝᭶㻞㻟᪥䚷ಽቯᐙᒇ➼䜢㝖䛝ᪧ 㟁Ẽ 㻢᭶㻝㻤᪥䚷ᐙᒇ➼ὶฟᆅᇦ䜢㝖䛟 䜺䝇 㻠᭶㻝㻝᪥䚷ಽቯᐙᒇ➼䜢㝖䛝ᪧ 䜺䝇 㻡᭶㻌㻌㻟᪥㻌㻌ᐙᒇ➼ὶฟᆅᇦ䜢㝖䛟 Ỉ㐨 㻠᭶㻝㻣᪥䚷ᡞ㏻Ỉ Ỉ㐨 㻥᭶㻞㻞᪥䚷ᐙᒇ➼ὶฟᆅᇦ䜢㝖䛟 㐨㊰タ 㻥᭶㻟㻜᪥䚷ᪧ 㐨㊰タ 㻡᭶㻝㻜᪥䚷㻥㻣䠂ᪧ 㕲㐨 㻤᭶㻞㻟᪥䚷ᪧ 㕲㐨 㻢᭶㻝㻜᪥䚷㻣㻥䠂ᪧ ┴ ᇛ ᐑ ┴ ᗜ ර ᆅ㟈Ⓨ⏕㸸 ᖺ ᭶ ᪥ ᆅ㟈Ⓨ⏕㸸 ᖺ ᭶ ᪥ 㡯┠ 㡯┠ 出所)兵庫県『阪神・淡路大震災の復旧・復興の状況について』2011、宮城県ホームページ(http://www.pref.miyagi.jp; アクセス2012年7月15日)より作成。 表 5 主なインフラの復旧状況
Ⅱ.自治階層の違いによる復興施策の
展開の特徴
ここでは、自治階層が異なる基礎自治体である市と広 域自治体である県が、どのように復興政策での施策を展 開したかの特徴を示す。 1.基礎自治体である市の復興施策の展開 住民の関わりが身近な基礎自治体は、住民の生活基盤 を取り戻すために、どのような復興施策の展開をしよう とするのか。それを考えるために、神戸市と仙台市の復 興計画の構造がどのような内容で進められようとしてい るかをまとめたものが、表 6 である。 神戸市の復興計画は 6 つに分かれて構成され、仙台市 の復興計画は 5 つに分かれて構成されている。神戸市は、 具体的に復興に関する基本的な考えを示し、目標別復興 計画、安全都市づくり、市街地復興計画、シンボルプロ ジェクトに分けて施策を位置づけながら、復興政策を推 進しようとしている。仙台市は、復興に関する基本理念 を示し、それを具体化するために 100 万人の復興プロ ジェクト、暮らしと地域の再生、復興まちづくりに取り 組んで、復興政策を推進しようとしている。 この分析から、基礎自治体である神戸市と仙台市は、 復興政策の展開のために復興計画を通して何を推進しよ うとしているのかがわかる。それは施策の推進を管理す る行政管理と捉えられる。同時に、神戸市は施策づくり を中心に何をするのかの推進を図るのに対して、仙台市 はどのような取り組みを体系的に推進しようとするかの 違いが見られる。 2.広域自治体である県の復興施策の展開 地方自治法 2 条 6 項によれば、都道府県は「市町村を 包括する広域の地方公共団体」と規定され、広域事務、 連絡調整事務、大規模事務、補完事務を担うことになっ ている3)。このように基礎自治体と比べて包括的な政策 展開を試みる県は、復興政策をどのように展開しようと しているのか。それを知るためにまとめたのが、表 7 で ある。 兵庫県は人と自然、人と人、人と社会が調和する「共 同社会」づくりを理念に掲げて、既存の総合計画に基づ きながら先進的な復興事業を推進していくことを明示 し、社会づくり、まちづくり、都市づくりを進めようと ᐜ ෆ ᡂ ᵓ 䛾 ⏬ ィ ᕷ ⯆䛾ᇶᮏⓗ⪃䛘᪉ ᇶᮏⓗ䛺ㄢ㢟䜔⯆䜎䛱䛵䛟䜚䛾┠ᶆ䜢♧䛩 ┠ᶆู⯆ィ⏬ ┠ᶆู䛾⟇ᒎ㛤䜢䜎䛸䜑䜛 Ᏻ㒔ᕷ䛵䛟䜚 Ᏻᚰ䛧䛶ᬽ䜙䛩䛫䜛㒔ᕷ䛵䛟䜚䜢㐍䜑䜛䛯䜑䛾⟇䜢⨨䛵䛡 ᕷ⾤ᆅ⯆ィ⏬ ⿕⅏䛜⃭䛧䛟⥲ྜⓗ䛻⯆䜎䛱䛵䛟䜚䜢ᒎ㛤䛩䜛ᚲせ䛜䛒䜛ᆅᇦ䛻䛴䛔䛶≉ᛶ䛻ᛂ䛨 䛯䜎䛱䛵䛟䜚䛾᪉ྥ䜢䜎䛸䜑䜛 䝅䞁䝪䝹䝥䝻䝆䜵䜽䝖 ⯆䛾䜎䛱䛵䛟䜚䜢㐍䜑䛶䛔䛟ୖ䛷䝅䞁䝪䝹䛸䛺䜛䜒䛾䜢⨨䛵䛡 ᐇ⌧䛻䜐䛡䛶 ⯆ィ⏬䜢ᐇ⌧䛧䛶䛔䛟ୖ䛷䛾ㄢ㢟䜢䜎䛸䜑䜛 ⥲ㄽ ⟇ᐃ䛾┠ⓗ䞉⨨䛵䛡䞉ィ⏬ᮇ㛫䜢᫂♧䛩䜛䛸䛸䜒䛻䚸ᮾ᪥ᮏ㟈⅏䜢⥲ᣓ䛧䚸⯆ 䛾ᇶᮏ⌮ᛕ➼䜢♧䛩 㻝㻜㻜ே䛾⯆䝥䝻䝆䜵䜽䝖 䛂ᬽ䜙䛧䛸ᆅᇦ䛾⏕䛃䛸䛂⯆䜎䛱䛵䛟䜚䛃䛻ᥖ䛢䜛ᴗ䛾䛖䛱䚸⯆ィ⏬䛾ᇶᮏ⌮ ᛕ䜢ල⌧䛧䚸ᪧ䜢ඛᑟ䛧䚸⯆䜢≌ᘬ䛩䜛㻝㻜䛾䝥䝻䝆䜵䜽䝖䜢ᥖ䛢䚸ᮏᕷ䛾㟈⅏ ⯆䛾䝅䞁䝪䝹ⓗ䛺ྲྀ䜚⤌䜏䛸䛧䛶㔜Ⅼⓗ䛻᥎㐍 ᬽ䜙䛧䛸ᆅᇦ䛾⏕ ⿕⅏䛥䜜䛯᪉䚻䛾⏕ά⌧䛸⿕⅏ᆅᇦ䛾ᪧ䛻ྥ䛡䛯⟇䜢ᥖ䛢䚸୍᪥䜒᪩䛟Ᏻ䞉 Ᏻᚰ䛺ᬽ䜙䛧䛾ᪧ䜢┠ᣦ䛧䚸㎿㏿䛻ྲྀ䜚⤌䜐 ⯆䜎䛱䛵䛟䜚 ⯆䛾ᇶᮏ⌮ᛕ➼䜢㋃䜎䛘䚸㻠䛴䛾⯆䜎䛱䛵䛟䜚䛾᪉ྥᛶ䜢♧䛩 ⯆ィ⏬䛾᥎㐍 ⯆ィ⏬䜢᥎㐍䛩䜛䛯䜑䚸㈈ᨻ䛸䛾ᩚྜ䜔⤎䛸༠ാ䛻䜘䜛ᰂ㌾䛷㐀ⓗ䛺᥎㐍䚸ᕷ Ẹ䜔ᆅᇦ䛺䛹䛾ᯝ䛯䛩䜉䛝ᙺ䚸ィ⏬ⓗ䛺᥎㐍䛾᪉ྥᛶ䛺䛹䜢♧䛩 出所)神戸市『神戸市復興計画』1995、6頁と仙台市『仙台市震災復興計画』2011、4頁から作成。 ྎᕷ ⚄ᡞᕷ 表 6 神戸市と仙台市の復興計画の構造とその内容している。宮城県は 5 つの理念を掲げて、既存のものと は異なる新たな基盤づくりや制度づくりをすることで復 興施策を展開しようとしている。そこから、広域自治体 である兵庫県と宮城県は、復興計画を通してどのように 復興施策を設計しようとしているのかがわかる。そこに は、先導的な復興事業と思い切った復興モデルとの違い はあるが、いずれも施策展開を設計しようとする行政管 理と言える。
Ⅲ.復興概念の有無による復興施策の
展開の特徴
ここでは、復興概念の有無で地方自治体がどのように 復興施策を展開したかの特徴を示す。そのために、各領 域において地方自治体が「何をどのようにするか」につ いて、どこに重点を置いたかを分析する。分析は 7 つの 項目による復興概念の有無をみる。その 7 項目は、施策 において具体的な行動の明示、施策体系の明示、施策関 連の事業の明示、事業に取り掛かる時期の明示、具体的 な取り組みの明示、取り組みに関連する事業の明示、検 討する課題提示である。その 7 項目は二つ視点を提供す る。一つが、施策において具体的な行動の明示、施策体 系の明示、施策関連の事業の明示の項目が示す「何を執 行するか」を重視する視点である。もう一つは、具体的 な取り組みの明示、取り組みに関連する事業の明示、検 討する課題提示の項目が示す「どのように運営するか」 を重視する視点である。 1.復興概念が無い地方自治体の復興施策展開の特徴 表 8 は、復興概念がなかった神戸市と兵庫県が、何を 執行するかとどのように運営するかのどこを重視しなが ら、復興施策を展開したかを示すものである。神戸市と 兵庫県は殆どの領域において具体的な行動の明示、施策 体系の明示、施策関連の事業の明示がみられるが、具体 的な取り組みを明示、取り組みに関連する事業の明示、 検討する課題提示は全く見られない。それは、神戸市と ே䛸⮬↛䚸 ே䛸ே䚸 ே䛸♫䛜ㄪ䛩䜛䛂 ඹ⏕♫䛃 䛵䛟 䜚 㻔㻝㻕䚷䛂රᗜ㻞㻜㻜㻝ᖺィ⏬䛃䛾⌮ᛕ䛻ᇶ䛵䛟ඛᑟⓗ䛺⯆ᴗ䜢䚸䛣䛾ᆅᇦ䛻䛚䛔䛶᥎㐍䛩䜛䚹 㻔㻞㻕䚷㧗㱋䞉ᡂ⇍䛻㐍䜐㻞㻝ୡ⣖䜈ྥ䛡䛶䚸୍ே䜂䛸䜚䛜యⓗ䛻⮬䜙䛾⏕ά䜢㐀䛧䛺 䛜䜙䚸ඹ⏕䛩䜛♫䛵䛟䜚䜢㐍䜑䜛䚹 㻔㻟㻕䚷䛣䛾ᆅᇦ䛾䜒䛴ᩥⓗ㢼ᅵ䛾䛖䛘䛻䛯䛳䛶䚸እᅜ䛻㛤䛛䜜䛯䜎䛱䛵䛟䜚䜢㐍䜑䜛䚹 㻔㻠㻕䚷⮬↛䜈䛾⏽ᩗ䛾ᛕ䜢䜒䛱䚸⮬↛䛸ඹ⏕䛧䛺䛜䜙䚸䜢Ᏺ䜚⫱䜐䚸䜰䝯䝙䝔䜱㇏䛛䛺㒔ᕷ䛵 䛟䜚䜢㐍䜑䜛䚹 䠍䠊 ⅏ᐖ䛻ᙉ䛟 Ᏻᚰ䛧䛶ᬽ䜙䛫䜛䜎 䛱䛵䛟 䜚 ᅇ䛾⅏ᐖ䛾ཎᅉ䜔⿕ᐖ䜢᳨ド䛧䠈✵㛫ⓗ䛺ᬽ䜙䛧᪉䜔ṔྐⓗほⅬ䜢㋃䜎䛘䛯䝝䞊䝗䞉䝋䝣 䝖୧㠃䛾ᑐ⟇䜢ㅮ䛨䜛䛣䛸䛻䜘䜚䠈ྠ➼䛾⅏ᐖ䛜㉳䛣䛳䛶䜒ே䛜ኻ䜟䜜䜛䛣䛸䛾䛺䛔䠈⅏ᐖ 䛻ᙉ䛟Ᏻᚰ䛧䛶ᬽ䜙䛫䜛䜎䛱䛵䛟䜚䜢┠ᣦ䛧䜎䛩䚹 䠎䠊 ┴Ẹ୍ே䜂䛸䜚䛜⯆䛾య䞉 ⥲ຊ䜢⤖㞟䛧䛯⯆ ᮍ᭯᭷䛾⅏ᐖ䛷≛≅䛻䛺䛳䛯᪉䚻䜈䛾㏣䛾ᛮ䛔䛸䠈ᐑᇛ䞉ᮾ䞉᪥ᮏ䛾⤎䜢⬚䛻䠈┴ Ẹ୍ே䜂䛸䜚䛜⯆䜈䛾ᙺ䜢⮬ぬ䛧య䛸䛺䜛䛸䛸䜒䛻䠈ᅜ䞉┴䞉ᕷ⏫ᮧ䞉ᅋయ➼䛜⥲ຊ䜢 ⤖㞟䛧䛶䠈┴ໃ䛾⯆䛸䛥䜙䛺䜛Ⓨᒎ䜢ᅗ䜚䜎䛩䚹 䠏䠊 䛂 ᪧ䛃 䛻䛸䛹䜎 䜙䛺䛔ᢤᮏⓗ䛺䛂 ᵓ⠏䛃 ⿕⅏ᆅ䛾䛂ᪧ䛃䛻䛸䛹䜎䜙䛪䠈䛣䜜䛛䜙䛾┴Ẹ⏕ά䛾䛒䜚᪉䜢ぢᤣ䛘䛶䠈┴䛾㎰ᯘỈ⏘ᴗ䞉 ၟᕤᴗ䛾䛒䜚᪉䜔䠈බඹタ䞉㜵⅏タ䛾ᩚഛ䞉㓄⨨䛺䛹䜢ᢤᮏⓗ䛻䛂ᵓ⠏䛃䛩䜛䛣䛸䛻 䜘䜚䠈᭱㐺䛺ᇶ┙䛵䛟䜚䜢ᅗ䜚䜎䛩䚹 䠐䠊 ⌧௦♫䛾ㄢ㢟䜢ゎỴ䛩䜛ඛ㐍ⓗ䛺ᆅᇦ䛵䛟 䜚 ⅏ᐖ䛛䜙䛾⯆䜢ᅗ䛳䛶䛔䛟୰䛷䠈ேཱྀ䛾ῶᑡ䠈ᑡᏊ㧗㱋䠈⎔ቃಖ䠈⮬↛䛸䛾ඹ⏕䠈Ᏻ 䞉Ᏻᚰ䛺ᆅᇦ♫䛵䛟䜚䛺䛹䠈⌧௦♫䜔ᆅᇦ䜢ྲྀ䜚ᕳ䛟ㅖㄢ㢟䜢ゎỴ䛩䜛ඛ㐍ⓗ䛺ᆅᇦ 䛵䛟䜚䜢┠ᣦ䛧䜎䛩䚹 䠑䠊 ቯ⁛ⓗ䛺⿕ᐖ䛛䜙䛾⯆䝰 䝕䝹䛾ᵓ⠏ 㟈⅏䛛䜙䠍䠌ᖺᚋ䠄ᖹᡂ䠏䠎ᖺᗘ䠅䛻䛿䠈᪂䛯䛺ไᗘタィ䜔ᛮ䛔ษ䛳䛯ᡭἲ䜢ྲྀ䜚ධ䜜䛯 ⯆䜢ᡂ䛧㐙䛢䜛䛣䛸䛻䜘䜚䠈ቯ⁛ⓗ䛺⿕ᐖ䛛䜙䛾⯆䝰䝕䝹䜢ᵓ⠏䛧䜎䛩䚹 出所)兵庫県『阪神・淡路震災復興計画』1995 、5頁と宮城県『宮城県震災復興計画』2011、2頁より作成。 ර ᗜ ┴ ᐑ ᇛ ┴ 表 7 復興計画における基本理念の比較兵庫県が、復興概念が無いゆえに、復興政策の展開のた めに何を執行するかに重点を置きつつも抽象的な表現に なったと考えられる。 2.復興概念が有る地方自治体の復興施策展開の特徴 表 9 は、阪神・淡路大震災を踏まえて既に復興概念が 有る仙台市と宮城県が、何を執行するかとどのように運 営するかのどこを重視しながら、復興施策を展開したか を示すものである。仙台市と宮城県はすべての領域にお いて具体的な行動の明示、施策体系の明示、施策関連の 事業の明示が全く見られない。仙台市は 100 万人の復興 プロジェクトの領域において、具体的な取り組みを明示 しており、宮城県は、それぞれの領域において具体的な 取り組みを明示、取り組みに関連する事業を明示、検討 する課題提示を明示している。 仙台市と宮城県では復興概念が既に有ることで、復興 政策の展開のための復興計画の策定において、行政管理 での施策体系の構築が、復興概念が無かった神戸市や兵 庫県では「何を執行するか」を中心に抽象的になされた のに対して、復興政策のために「どのようにするか」の 具体的な取り組みとして示せた。それは復興概念の有無 が二種類の行政管理を分かつ分水嶺となっていることを 示唆し、仙台市と宮城県では復興施策の展開のために、 「どのように運営するか」に重点が置かれた計画を推進 する行政管理となっている。
Ⅳ.神戸市、仙台市、兵庫県、宮城県での
復興への施策展開の特徴
大震災後の復興施策の展開について、「誰が何をどのよ うに」行うかを知るために、復興計画に注目して分析を 行ってきた。この研究では「誰が」については、地方自 治体を施策展開の主体とし、国の施策展開は対象とはし なかった。主体としての地方自治体も、立法と行政では 行政のみを念頭に置き、官僚機構の施策展開を中心に捉 えてきた4)。それは計画行政の設計および推進の主体が行 政管理を担う官僚機構であるとの認識に基づくからであ る5)。そのような地方自治体の行政管理の特徴を、ここで は、基礎自治体と広域自治体の二層の自治階層に分けて 比較考察した6)。より現場に近い基礎自治体の行政管理 は、何を具体的に推進するのかを問われるいわば推進管 理であるのに対して、基礎自治体を統括する役割を担う 表 8 復興概念が無い神戸市と兵庫県の特徴 表 9 復興概念が有る仙台市と宮城県の特徴 ⮬య 㡿ᇦ ⟇䛻䛚 䛔䛶ලయ ⓗ䛺⾜ື 䜢♧䛩 ⟇య⣔ 䛾᫂♧ ⟇㛵㐃䛾 ᴗ䛾᫂♧ ᴗ䛻ྲྀ䜚 䛛䜛ᮇ 䜢᫂♧ ලయⓗ䛺 ྲྀ䜚⤌䜏 䜢᫂♧ ྲྀ䜚⤌䜏䛻 㛵㐃䛩䜛 ᴗ䛾᫂♧ ᳨ウ䛩䜛 ㄢ㢟ᥦ♧ ┠ᶆู⯆ィ⏬ 䕿 䕿 䕿 䕿 Ᏻ㒔ᕷ䛵䛟䜚 䕿 䕿 䕿 䕿 ᕷ⾤ᆅ⯆ィ⏬ 䕿 䕿 䕿 රᗜ┴ ⯆ᴗィ⏬ 䕿 䕿 䕿 出所)神戸市『神戸市復興計画』1995、兵庫県『阪神・淡路震災復興計画』1995より作成。 ⚄ᡞᕷ ⮬య 㡿ᇦ ⟇䛻䛚 䛔䛶ලయ ⓗ䛺⾜ື 䜢♧䛩 ⟇య⣔ 䛾᫂♧ ⟇㛵㐃䛾 ᴗ䛾᫂♧ ᴗ䛻ྲྀ䜚 䛛䜛ᮇ 䜢᫂♧ ලయⓗ䛺 ྲྀ䜚⤌䜏 䜢᫂♧ ྲྀ䜚⤌䜏䛻 㛵㐃䛩䜛 ᴗ䛾᫂♧ ᳨ウ䛩䜛 ㄢ㢟ᥦ♧ 䕿 䝖 䜽 䜵 䝆 䝻 䝥 ⯆ 䛾 ே 㻜 㻜 㻝 ᬽ䜙䛧䛸ᆅᇦ䛾⏕ ⯆䜎䛱䛵䛟䜚 ⯆ィ⏬䛾᥎㐍 ⥭ᛴ㔜Ⅼ㡯 䕿 䕿 䕿 䝖 䞁 䜲 䝫 䛾 ⯆ 䕿 䕿 䕿 ᛶ ྥ ᪉ 䛾 ⯆ 䛾 ู 㔝 ศ 出所)仙台市『仙台市震災復興計画』2011、宮城県『宮城県震災復興計画』2011より作成。 ྎᕷ ᐑᇛ┴広域自治体の行政管理は、どのように設計すればうまく いくかを問われるいわば設計管理としての特徴を有して いる7)。つまり、復興計画においてもこの自治階層による 特徴が表れており、神戸市および仙台市はともに基礎自 治体として、どちらかと言えば推進管理が先行する復興 計画での施策展開の特徴を示す。これに対して、兵庫県 と宮城県はともに広域自治体として、どちらかと言えば 設計管理が先行する復興計画での施策展開の特徴を示す。 それらの特徴の違いを先の II の分析で明らかにした。 次に、III の分析で明らかにしたのは、「何をどのように」 施策展開するかの官僚機構の行動の仕方、つまり行動様 式に注目し、「何を」をより重視する執行管理先行型と「ど のように」を比較的重視する運営管理先行型の 2 種類の 行動様式の違いであった8)。そこでは、「何を執行する」 行政管理もしくは「どのように運営する」行政管理であ るのかによって、復興計画の異なる特徴を伴った施策展 開となる。ここで分析した大震災での復興計画において は、その違いの分かれ目が、震災からの回復の政策過程 において復興概念が未だなかった中での復興計画であっ たのか、復興概念が政策過程に定着してすでに存在する 中での復興計画だったのかによることを明らかにした。 つまり、防災計画が甚大な被害からの復旧を基本として いる状況で、復興概念なしでの回復を図らなければなら なかった阪神・淡路大震災後の施策展開では、神戸市と 兵庫県のいずれにおいても、何を執行するかを重視する 行政計画での施策展開の行政管理であった。それに対し て、既に防災計画に復興の概念が盛り込まれた行政計画 は、仙台市と宮城県のいずれの施策展開でも、どのよう に運営するかを重視する行政管理の特徴を示す。 以上の II と III での分析結果を総合して、先の表 1 の分 析アプローチの枠組みに沿って、表 10 は、施策の展開に 向けての復興計画での 4 つの自治体の行政管理の特徴を タイポロジーで示している。神戸市は何を推進して何を すべきかを重視する行政管理、いわば推進・執行管理型 の施策展開を特徴とし、兵庫県はどのように設計して何 をすべきかを重視する設計・執行管理型の行政管理での 施策展開の特徴を示す。また、仙台市は何を推進してど のように運営するかの推進・運営管理型の施策展開を示 し、宮城県はどのように設計してどのように運営するか の設計・運営管理型の施策展開を特徴とする。これらの 4 タイプの施策展開の特徴が、それぞれの自治体の復興 計画のあり方への反映として、この研究の分析で示され た。次の表 11 はそのような 4 自治体の復興計画のあり方 の特徴を、それぞれの復興計画の趣旨および目的の記述 で確認したものである。その記述を踏まえて、表 10 では、 表 10 大震災の復興計画による施策展開における地方 自治体の特徴 ఱ䜢ᇳ⾜䛩䜛⟶⌮䛺䛾䛛㻌 䛹䛾䜘䛖䛻㐠Ⴀ䛩䜛⟶⌮䛺䛾䛛 య⣔ⓗ᪩ᮇ᥎㐍 䠄ྎᕷ䠅 ᪂䛯䛺どⅬ䛷ไᗘタィ 䠄ᐑᇛ┴䠅 ᥎ 㐍 ⟶ ⌮ タ ィ ⟶ ⌮ ఱ可᥎㐍去召 ⟶⌮友叏 厭 及叏 叩厨 双 タ ィ 去召⟶⌮友叏 厭 ᇳ ⾜ ⟶ ⌮ 㐠 Ⴀ ⟶ ⌮ ຠ⋡ⓗ㔜Ⅼ᥎㐍 䠄⚄ᡞᕷ䠅 ᪤Ꮡ䛾䜒䛾䛛䜙ᆅᇦタィ 䠄රᗜ┴䠅 表 11 復興を目指すための復興計画の趣旨及び目的の違い ⓗ ┠ 䛿 䛯 䜎 ᪨ ㊃ 䛾 ⏬ ィ ┴ 䞉 ᕷ ᐑᇛ┴ ᐑᇛ┴䛾⯆ィ⏬䛿䚸䛂ᥦᆺ䛃䛾⯆ィ⏬䛷䛒䜛䚹䛺䛬䛺䜙䜀䚸⅏ᐖ䛛䜙⯆䜢ᡂ䛧㐙䛢䜛䛯䜑䛻䛿䚸ᚑ ᮶䛸㐪䛳䛯᪂䛯䛺ไᗘタィ䜔ᛮ䛔ษ䛳䛯ᡭἲ䜢ྲྀ䜚ධ䜜䛶䛔䛟䛣䛸䛜ᚲせ䛷䛒䜛䛛䜙䛷䛒䜛䚹 ྎᕷ ྎᕷ㟈⅏⯆ィ⏬䛿䚸ᪧ䞉⯆䛻䜐䛡䛶ྲྀ䜚⤌䜐䜉䛝⟇䜢య⣔ⓗ䛻ᐃ䜑䚸ィ⏬ⓗ䛻᥎㐍䛧䛶䛔䛟䛣䛸䛻 䜘䜚䚸୍᪥䜒᪩䛔⯆䜢㐩ᡂ䛩䜛䛣䛸䜢┠ⓗ䛸䛩䜛䚹 රᗜ┴ ⿕⅏ᆅ䛾㜰⚄䞉ῐ㊰ᆅᇦ䛾⯆䛻䛿䚸ᩥⓗ䞉⤒῭ⓗ䛺㒔ᕷ㞟✚䛾ᪧ䛻ຍ䛘䚸㟈⅏๓䛻䜒ቑ䛧䛶䚸ி㜰⚄ 㒔ᕷ㛫䛾䝛䝑䝖䝽䞊䜽䜢ᗈ䛢䚸ᮾす㏻䛾せ⾪䚸᪥ᮏᩥ䛸እᅜᩥ䛾᥋Ⅼ䛸䛧䛶䛾ᙺ䜢ᯝ䛯䛧䛶䚸ୡ⏺㒔 ᕷ㛵す䛾୰ᯡ䜢ᢸ䛔䚸ᩥ㤳㒔ᅪ䛾㒔ᕷ䛯䜛ᶵ⬟䛸㢼᱁䜢ᣢ䛳䛯ᆅᇦ䛵䛟 䜚䛜┠ᶆ䛸䛺䜛䚹 ⚄ᡞᕷ ᪂䛧䛔⚄ᡞ䛾⯆䜢䜑䛦䛩䚹≉䛻⥭ᛴᛶ䛾㧗䛔ᴗ䛻䛴䛔䛶䛿䚸᪩ᮇ䛻㔜Ⅼⓗ䛻ᐇ䛧䚸ຠ⋡ⓗ䛺⚄ᡞ䛾 ⯆䜢䛩䜛䚹⯆ィ⏬䛿䚸㟈⅏䛛䜙䛾⯆䜢⥲ྜⓗ䞉ຠ⋡ⓗ䛻᥎㐍䛩䜛䛣䛸䜢┠ⓗ䛸䛧䚸ᕷᇦᇦ䜢ィ⏬ᑐ㇟ᆅ ᇦ䛸䛩䜛䚹 出所)宮城県『宮城県震災復興計画』2011、仙台市『仙台市震災復興計画』2011、神戸市『神戸市復興計画』1995、兵庫県 http://web.pref.hyogo.jp/wd33/wd33_000000043.html(アクセス日:2012年7月26日)より作成。
大災害における復興政策の施策展開を導く復興計画のそ れぞれのタイプの特徴を、神戸市は効率的な重点推進で あると捉え、仙台市は体系的早期推進と見て、兵庫県を 既存のものからの地域設計とし、宮城県を新たな視点で の制度設計であると捉えた。 これらの復興計画の特徴が、その計画の下で進められ る施策展開や実施事業に影響し、それぞれに異なった政 策形成、政策実施、政策評価の政策サイクルでの施策展 開を左右することになる。それは被災からの具体的な回 復の方向にも影響する。施策展開が、このように行政計 画の影響を受けるのは、今日では、施策実施の合理性と 予算配分が行政計画を基盤に調達される傾向にあること による9)。大震災での復興計画においても、通常の場合 と同様にこの傾向は、官僚機構の行動様式そのものの前 提となっている。4 自治体のいずれにおいても、被災へ の行政の初動対応と並行して、早くから復旧・復興施策 の体系的な実施を希求して官僚機構は計画の策定を開始 する。これら 4 自治体ではいずれも震災後おおむね 6 カ 月で復興計画は完成し、まさに官僚制の行政管理の下で の施策の実施と事業展開が進められる。しかし、その進 め方に、ここで示した二次元の組む合わせによる 4 タイ プの施策展開が見られることを、この研究での分析で明 らかにした。
おわりに
本研究は、地方自治体が大震災後に復興をどのように 展開するかを、その政策過程の実証的な分析から明らか にすることが目的であった。そのために、阪神・淡路大 震災と東日本大震災を事例とし、復興計画に注目して、 そこでの施策展開における神戸市、仙台市、兵庫県、宮 城県の特徴を明らかにした。分かったことは、神戸市は 何を推進して何をすべきかを重視する推進・執行管理型、 兵庫県はどのように設計して何をすべきかを重視する設 計・執行管理型、仙台市は何を推進してどのように運営 するかの推進・運営管理型、宮城県はどのように設計し てどのように運営するかの設計・運営管理型の行政管理 での施策展開の特徴を区別できることである。 そのような 4 タイプの行政管理の特徴の抽出は、今後 の大震災への行政の対応をあらかじめ考えるうえで重要 な示唆を与えてくれる。この論文の最初の図 1 に示して あるように、震災の多い日本でも、とりわけ注意してそ れへの対応の準備がなされているのが、巨大な災害をも たらす可能性のある東海・東南海・南海連動型地震であ る。この巨大地震の被害は、とてつもなく多くの基礎自 治体と広域自治体に及び、それらの自治体の対応も錯綜 することが予想される。この研究でも明らかになったよ うに、現在日本では既に復興の概念が被災からの回復の 主要な方向として定着している。そこでの復興計画の策 定と施策展開の政策過程が、ともすれば執行管理よりも 運営管理に重点を置いた防災計画での準備に流れがちに なる危険について、この研究結果は一つの警鐘を鳴らし ている。来るべき巨大地震は東日本大震災をはるかに超 える想定外の災害をもたらす可能性もある。その時には、 予想できなかった阪神・淡路大震災の時のように、新た に執行管理に重点を置く対応が求められるかもしれな い。その意味で、しっかりした防災計画による復興計画 の策定準備がかえって手足を縛られないような施策展開 を視野に入れておく必要がある。そこでは、さらに加え て、この研究結果が示す 2 層の基礎自治体と広域自治体 での異なる施策展開の特徴をも踏まえて、県と市では異 なる復興計画の策定と、そこでの施策展開を防災計画で 考慮しておくことが必要だろう。この点でも、この研究 の成果が生かせると考えている。 付記 本研究は、立命館大学の 2012 年度「東日本大震災に 関する研究推進プログラム」(研究課題:東日本大震災 の復旧・復興の行政施策の執行と今後に向けての計画行 政)の助成を得た。 注 1)復興政策に関する概念は、宮本憲一(1998)「復興政策の 課題と展望」立命館大学震災復興研究プロジェクト編(1998) 『震災復興の政策科学』有斐閣、46−58 頁を参照してもらい たい。 2)復旧と復興を概念的に区別して、災害からの復興を計画の 基本方針としようとするとき、復興の概念を行政計画に載せ る法的根拠がなかったことを明記するものとして、神戸市復 興計画の第 1 章がある。根拠なく復興の言葉を用いる計画が それ以前になかったわけではないが、本格的に議論されたの は神戸市の復興計画が最初である。今日では、例えば、福岡 県の地域防災計画や朝霞市の地域防災計画など、多くの自治 体の防災計画に復興計画の策定が記載されている。中村一樹 「危機管理の基本論点」、松下圭一・西尾勝・新藤宗幸編(2002) 『岩波講座 自治体の構想 3 政策』岩波書店、252 頁も、被災からの回復は、復旧と復興に区分できると指摘しており、 復旧は、被災した地域の状況を被災前の機能・環境的水準に 回復することで、復興は大規模かつ集中的に被害が生じた地 域に対して、望ましい水準を創造的に達成することであると している。また、www.pref.miyagi.jp(アクセス日 2012 年 8 月 1 日)より、ここの事例である宮城県には 13 市 21 町 1 村 があるが、その中で沿岸部市町の 8 市 7 町と内陸部市町の 5 市 1 町が復興計画を策定している。被災が大きかった殆どの 市町が復興計画を策定していることで、復興計画が日本の行 政過程で定着していくことが考えられる。 3)詳細は、大森彌(1995)『現代日本の地方自治』大蔵省印 刷局、71−73 頁と田村明(2001)『自治体学入門』岩波書店、 22 頁を参照してもらいたい。 4)復興計画は、地域防災計画の一環としてみれば、その対象 が部局をまたがる総合的なものではあるが政策分野別基本計 画と言えるだろう。そのような計画は政治的判断を含みうる 計画に位置づけられ立法の関与が求められる。しかし、日本 の地方自治体ではそのような行政計画に関して、立法府の関 与が乏しく行政府の主導で策定される現実がある。そのよう になる理由については、打越綾子(2004)『自治体における 企画と調整―事業部局と政策分野別基本計画―』日本評論社、 37-39 頁を参照してもらいたい。 5)計画行政を必要とさせる行政機能の複雑化と多様化および その結果として、現代の行政のほとんどにおいて計画行政が 中枢になっていることの指摘については、本田弘(1994)『現 代行政の構造』勁草書房、251-254 頁を参照してもらいたい。 また、行政管理機能での計画の重要性や官僚機構での計画に よる合理的調整などについては、西尾勝(1996)『行政学の 基礎概念』東京大学出版会、192-196 頁を参照してもらいたい。 6)日本の地方行政の 2 層の自治階層については、田村明(2001) 『自治体学入門』岩波書店、17−20 頁を参照してもらいたい。 7) こ こ で の 行 政 管 理 は、 組 織 経 営 で は な く Public administrationの一般的な訳語として使っている。そのよう な組織管理と社会管理の関係については、西尾勝(2007)『新 版行政学』有斐閣、364-365 頁を参照してもらいたい。 8)執行管理先行型と運営管理先行型の 2 種類の官僚機構の行 動様式の違いについての詳細は、孫京美(2012)「地方政府 の政治変動と政策継続−日本の官僚機構の施策実施における 行動様式についての一考察−」日本公共政策学会第 16 回研 究大会発表論文を参照してもらいたい。 9)行政の合理性の調達が従来の法適合による合理性だけでは 十分な説明責任を果たせない今日、そのような行政の合理性 のゆらぎについては、村山皓(2009)『政策システムの公共 性と政策文化―公民関係における民主性のパラダイムから公 共性のパラダイムへの転換―』有斐閣、251-253 頁を参照し てもらいたい。新たな方向の模索として、行政計画による合 理性の調達の意義については、行政における官僚制とヒエラ ルヒーの意義を再検討しうることを含めてさらなる議論が必 要だろう。