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地域包括支援センターにおけるアウトリーチ-沖縄県内の地域包括支援センター設置状況についての分析-: 沖縄地域学リポジトリ

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Title

地域包括支援センターにおけるアウトリーチ−沖縄県内

の地域包括支援センター設置状況についての分析−

Author(s)

玉木, 千賀子

Citation

沖縄大学人文学部紀要 = Journal of the Faculty of

Humanities and Social Sciences(8): 73-80

Issue Date

2006-10

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/6165

(2)

<研究ノート>

地域包括支援センターにおけるアウトリーチ

ー沖縄県内の地域包括支援センター設置状況についての分析一 玉木千賀子 キーワード:地域包括支援センター,総合相談,アウトリーチ はじめに 介護保険制度は,2005年に大幅に改正され本年4月から新たな枠組みに基づいて施行されて いる。この改正では,「制度の持続可能性の確保」を根幹に据えて,介護状態に対する効果的・ 効率的なサービス提供による在宅生活の維持から,介護予防を中心とした予防重視型に転換が図 られた゜介護予防の具体的推進のために新たに「地域支援事業」が実施され,その事業の実施機 関として「地域包括支援センター」が創設された。 地域包括支援センターの基本的な機能として掲げられているのが,地域における高齢者の支援 基盤の構築,介護予防マネジメント、総合相談支援・権利擁護,包括的・継続的ケアマネジメン ト支援,である。これらを保健師,社会福祉士,主任介護支援専門員の各職種が分担し,それぞ れが専門的支援を行うとともに,3職種が協働してさまざまなニーズに対応できるように支援の 仕組みを築くという2つの要素を併せもつ点が地域包括支援センターの特徴である。 地域包括支援センターの基本的機能のひとつであり,社会福祉士が主な担い手として位置づけ られている総合相談支援・権利擁護(以下,総合相談とする)とは,初期相談対応,相談支援, 権利擁護など,介護保険外の支援を含む高齢者・家族等に対する総合的な相談および支援等を指 す。これらは従来,在宅介護支援センターが担ってきた機能である。しかし,2005年3月末で 在宅介護支援センターに対する国の補助が打ち切られ,それに替わって新しく創設された地域包 括支援センターがその機能を引き継いで実施することになった。しかし,在宅介護支援センター がこれまで担ってきた総合相談の機能を地域包括支援センターが果たすことができるのか,とい う懸念の声が上がっている')。そのなかには,初期相談の形態のひとつであるアウトリーチに関 するものがある。アウトリーチとは,援助者がクライエントからの相談を待つのではなく,援助 者の側がクライエントのもとに出向いて援助を行うことを指す。援助関係を結びにくいクライエ ントに対して有効な方法であるばかりではなく,在宅高齢者や障害者など相談機関を訪れること が難しいクライエントに対する支援および問題発見においても有効な方法と考えられている。 (白澤他,2003) 在宅の高齢者・家族等に対するアウトリーチは,自らの心身状態等の変化から生じる生活ニー ズに対する認識が乏しい場合や,生活上の困難を感じてはいるものの,その対処方法がわからず 問題への対処を先延ばしにしている場合などに用いる介入方法として,高齢者やその家族等の支 援に用いられる場合が多い。社会福祉基礎構造改革以降,契約に基づいたサービスの提供が主流 となりつつある。しかし,上記に述べたようなニーズに対する認識や問題への対処についての動 機づけが乏しいなど,問題解決に消極的なため契約に馴染みにくい在宅の高齢者・家族等の問題 を早期に発見・支援する場合に用いるアウトリーチは,しばしば報じられる高齢者の孤独死や介 -73-

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沖縄大学人文学部紀要第8号2006 護負担の過重から生じる虐待等の防止のためにも極めて重要な機能であるといえる。在宅介護支 援センターのアウトリーチに関する先行研究(根本他,1998)によると,アウトリーチを可能 にする要因として,①職員の意識の高さおよび職員数,②個別的ニーズに答えることのできるサ ービスの存在,③サービス提供の決定に関する権限,④保健・医療・福祉サービスとの連携,の 4点を指摘している。 従来,在宅介護支援センターが担ってきたアウトリーチが,地域包括支援センターの創設後ど のように継承されているのか,ということについての研究はまだ見られないことから,本研究の 目的は,地域包括支援センターにおけるアウトリーチに関する実態の把握と問題点を整理するこ とである。 1.研究の視点および方法 本研究では,在宅高齢者・家族等の支援には,アウトリーチの機能が必要であるという認識に たち,在宅高齢者・家族等の支援機関として位置づけられている地域包括支援センターにおいて アウトリーチの要素を含む総合相談の調査・分析を行う。その場合には,先行研究が指摘してい る在宅介護支援センターのアウトリーチを可能にする要因を分析の枠組みを設定する際の参考と して用いることにする。今回はそのための予備調査としての電話による聞き取り調査を実施した。 調査内容は,地域包括支援センターの設置状況,運営主体,職員配置,支所(ブランチ,以下ブ ランチとする)の有無,在宅介護支援センター事業の実施の有無,昨年度までの在宅介護支援セ ンター設置数と地域包括支援センター設置数の比較,の6点である。 調査は,沖縄県保健福祉部高齢者福祉介護課から提供を受けた2006年5月時点の地域包括支 援センター設置状況についてのデータを基礎資料2)として用いて,2006年7月に沖縄県内41市町 村の地域包括支援センター担当課に電話で上記内容について聞き取り調査を行った。 本稿では,はじめに地域包括支援センター事業マニュアル(厚生労働省,2005)の内容に基づ いて地域包括支援センターの目的および事業概要等について整理したうえで,県内41カ所の市町 村担当課に対して実施した地域包括支援センターについての調査結果をまとめる。そしてその結 果に基づいて,地域包括支援センターの総合相談をアウトリーチの機能に関連づけて考察を行う。 2.地域包括支援センターの設置目的とその概要 (1)設置目的 介護保険法では,地域包括支援センターの設置目的を「地域住民の心身の健康の保持及び生活 の安定のために必要な援助を行うことにより,その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支 援すること」と説明している。心身の健康と生活の安定は,切り離して考えることのできない問 題であると同時に,そこに含まれる高齢者のニーズはさまざまである。それに対応するために 高齢者のニーズを総合的に受け止めて必要な支援につなぐ,支援の主体となる地域の多様な社会 資源を有機的に結びつける,高齢者の心身状態の変化に応じたサービスを継続的に提供する,の 3点に主眼を置いて,包括的な支援体制をつくるための中核的な機関として機能することが地域 包括支援センターに求められている。 (2)基本的機能 地域包括支援センターの基本的機能として,共通的支援基盤構築,介護予防マネジメント,総 -74-

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合相談,包括的・継続的ケアマネジメント支援,の4点が挙げられる。 共通的支援基盤の構築とは,他の3つの機能を下支えする中核的な機能として位置づけられて いる。支援基盤を構成する資源には,行政関係機関,医療機関,介護保険サービス事業者,地域 のサービス利用者・家族・住民,職能団体,民生委員,社会福祉協議会などがある。これら地域 の人的資源が効果的に機能するために,ケア会議を実施して`情報交換や支援方法についての報 告・検討を行う。その場合には,扱うテーマを明確にしたうえでの`情報交換や課題検討など,問 題に対するより具体的な検討を推し進めるためにテーマごとに組織体を構成するなどの工夫を 図り,連携の形骸化を防ぐことが要点となる。 介護予防マネジメントとは保健師が主に担う機能である。高齢者とともに日常生活の維持に必 要とされる生活行為と自らの心身の状況を照らし合わせて,維持・改善が必要な点に対する目標 設定を行い,それを達成するための支援計画の作成,計画の実施,評価などの一連の支援を指す。 介護予防マネジメントは,要支援・要介護状態には至らないがそのリスクのある虚弱高齢者や一 般の高齢者等を含む,連続的なケアマネジメントとして位置づけられている。 総合相談とは社会福祉士が主に担う機能である。地域における支援ネットワークの構築,初期 相談対応,相談支援,権利擁護などを指す。支援を必要とする高齢者の発見と継続的な見守りを 行うためのネットワークの構築,それと並行して実施する実態把握,相談初期の段階におけるサ ービスへの送致,継続的な相談,判断能力の低下によってセルフマネジメントが困難な場合や高 齢者が虐待を受けている場合または支援が必要であるにもかかわらずそれを拒否している場合な ど,高齢者が尊厳をもって生活するための支援全般を含むものである。つまり,インフォーマル な資源の活用と地域包括支援センター独自で行う個別援助という二重構造をとり,互いに補完し 合うことによって,問題発見と支援の強化を目的とする機能として位置づけられている。 包括的・継続的ケアマネジメントとは主任介護支援専門員が主に担う機能である。高齢者が住 み慣れた地域で暮らし続けることを目的とした地域連携を構築する機能として位置づけられてい る。それは,介護保険サービスに限定しない健康づくりや交流促進など,予防的サービスを含む 地域のさまざまな機関の連携の促進,地域包括支援センターの専門職種が協働で行う介護支援専 門員に対するケアマネジメントに関する指導・助言,対応困難事例についての支援などの要素を 含むものである。 (3)運営主体 地域包括支援センターの運営主体は,市町村または市町村から地域支援事業の委託を受けた事 業者とされている。事業者の範囲としては,社会福祉法人,医療法人,NP○法人,公益法人等が 挙げられる。 (4)職員配置 地域包括支援センター1カ所あたりの職員数や勤務形態は市町村の人口規模によって異なる が,原則として保健師,社会福祉士,主任介護支援専門員を各1名配置することが定められてい る。また,これら3職種の人材確保が困難な場合のために資格や経験年数,勤務形態等に関する 経過措置が設けられている。 (5)設置数 人口規模2~3万人に1カ所の設置を目安としながら,地域包括支援センターの機能を最も効 率的・効果的に発揮できるように,人口規模の程度によって共同設置や市町村内に複数の地域包 -75-

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沖縄大学人文学部紀要第8号2006 括支援センターを設置するなど弾力的な取り扱いが認められている。先述した地域包括支援セン ターの基本的機能は,各専門職の協働という観点から分割して委託することは認められていない。 しかし,地域包括支援センターが4つの基本的機能に対して一体的に取り組むことを前提とした うえで,在宅高齢者・家族等の身近な所で相談を受け付けて,地域包括支援センターにつなぐた めの窓口,つまり総合相談支援に限定したブランチを設けることが認められている。 3.沖縄県内の地域包括支援センターの状況 (1)設置状況 地域包括支援センターは県内41市町村のうち38市町村に設置されている。未設置の3村のう ち1村は今年度内に設置予定で,他の2村については人員配置の予定はないということであった。 (2)運営主体 運営主体については,市町村による運営が25市町村,社会福祉法人による運営が11市町村で あった。社会福祉法人による運営のうち社会福祉協議会による運営が4市町村であった。医療法 人による運営は2町村であった。 (3)職員配置

職員配置については,3職種すべて配置されているのは18市町村であった。2職種が配置され

ている10町村のうち,保健師と主任介護支援専門員の配置が6町村,保健師と社会福祉士の配置 が3町村,主任介護支援専門員と社会福祉士の配置が1村であった。1職種のみを配置している のは,9町村であった。なお,今回電話調査を行ったのは配置されている職種に限定したもので あり,各専門職の人員,常勤・非常勤の内訳,他業務との兼務の状況等については確認を行って いない。 (4)ブランチの有無

地域包括支援センターのブランチを設置しているのは6市であった。従来の在宅介護支援セン

ターや公募で選定した事業所等を,地域相談センターなどの新たな名称を用いてブランチとして

位置づけているのが3市,在宅介護支援センターをブランチに移行し,従来のまま在宅介護支援

センターの名称を用いているのが2市であった。他の1市は既存の保健福祉センターにブランチ を併設していた。 (5)在宅介護支援センター事業継続の有無

従来に引き続き在宅介護支援センター事業を実施しているのは5市町村であった。いずれの市

町村も,前年度と同一の社会福祉法人,医療法人に事業を委託していた。 (6)在宅介護支援センター設置数との比較

地域包括支援センター(ブランチを含む)と昨年度までの基幹型・地域型をあわせた在宅介護

支援センター設置数を比較してみると,設置数に変化がないのは地域包括支援センター未設置の

3町村を含めて20市町村,設置数が増加しているのは7市町村、逆に減少しているのは9市町村

であった。今年度も引き続き在宅介護支援センター事業を実施しているのは5市町村で,そのな

かの2市については昨年度と設置数は同数であったが,3市町村については設置数の増加が認め

-76-

(6)

られた゜これらは,あくまでもブランチを含む地域包括支援センターの設置数と従来の基幹型・ 地域型在宅介護支援センターの設置数の比較であり,それらを構成する職員数は調査項目には含 んでいない。

沖縄県内の地域包括支援センターの状況に関する調査結果

-77- 市町村 運営主体市町村 福祉法人 医療法人 職員配置保健師 主任介護支援専門員 社会福祉士 ブランチ設置の有無 設置数 在支基幹(地域) 左記の内容に関する補足説明 那覇市 ○ ○ ○ ○ ○ 12 1(10) 従来の基幹型在宅介護支援センターは地域包括支援セン ターに移行。10カ所の地域型在宅介護支援センターのう ち8カ所に4カ所の他事業所が加わり「地域相談セン ター」の名称で,12カ所のブランチを設置。 宜野湾市 ○ ○ ○ ○ ○ 2 1(2) 基幹型在宅介護支援センターは地域包括支援センターに 移行し,従来の地域型在宅介護支援センターは名称を変 えずにブランチとして位置づけている。 石垣市 ○ ○ ○ ○ l(3) 従来の基幹型在宅介護支援センターは地域包括支援セン夕一に移行。3カ所の地域型在宅介護支援センターは廃止。 浦添市 ○ ○ ○ ○ ○ 5 1(5) 従来の基幹型在宅介護支援センターは地域包括支援セン ターに移行。5カ所あった地域型在宅介護支援センター は廃止。中学校区5カ所に設置されている「保健福祉セ ンター」にブランチを併設。 名護市 ○ ○ ○ ○ 1(4) 従来の基幹型在宅介護支援センターは地域包括支援セン ターに移行。ブランチは設置していなが’従来の地域型 在宅介護支援センターを継続し,初期相談・実態把握に 関しては双方が連携して実施。 糸満市 ○ ○ ○ ○ 0(4) 従来の地域型在宅介護支援センターを継続して設置。ただし名称は「地域相談センター」に変更。 沖縄市 ○ ○ ○ ○ ○ 5 1(5) 従来の基幹型在宅介護支援センターは地域包括支援セン ターに移行。地域型在宅介護支援センターはそのままの 名称を用いてブランチとして位置づけている。 うるま市 ○ ○ ○ ○ ○ 5 1(5) 従来の基幹型在宅介護支援センターは地域包括支援セン 夕一に移行。地域型在宅介護支援センターについては 「うるま市地域包括支援センター○○」に名称変更し, ブランチとして位置づけている。 宮古島市 ○ ○ ○ ○ ○ 1 2(7) 従来の基幹型在宅介護支援センターのうちの1カ所を地域包 括支援センターに移行。地域型在宅介護支援センターは「地 域相談センター」に名称変更し,ブランチとして位置づけている。 西原町 ○ ○ ○ ○ O(1) 地域包括支援センターは従来の地域型支援センターとは異なる法人に委託。地域型在宅介護支援センターは廃止。 多良間村 0(0) 人員配置の予定なし 竹富町 0(1) 今年度中に設置予定 与那国町 O(O) 人員配置の予定なし 国頭村 ○ ○ ○ O(1) 従来の地域型在宅介護支援センターが地域包括支援セン夕一に移行。 大宜味村 ○ ○ ○ 1(1) 従来の基幹型在宅介護支援センターが地域包括支援センターに移行。地域型在宅介護支援センターは廃止。 東村 ○ ○ ○ O(1) 従来の地域型在宅介護支援センターが地域包括支援セン夕一に移行。

(7)

沖縄大学人文学部紀要第8号2006

*国頭村以下の市町村については介護保険広域連合が保険者である。

-78- 今帰仁村 ○ ○ ○ O(1) 地域包括支援センターは従来の地域型在宅介護支援セン ターとは異なる法人に委託。地域型在宅介護支援センタ -は廃止。 本部町 ○ ○ ○ ○ 1(2) 支援センターに移行。地域型在宅介護支援センターは廃止。従来の基幹型支援センター(社会福祉協議会)が地域包括 伊江村 ○ ○ O(1) 地域型在宅介護支援センターは廃止。 恩納村 ○ ○ ○ ○ 1(1) 従来の基幹型在宅介護支援センターは地域包括支援セン夕一に移行。地域型在宅介護支援センターは廃止。 宜野座村 ○ ○ ○ O(1) 従来の地域型在宅介護支援センターは廃止。 金武町 ○ ○ ○ O(1) 支援センターに移行。町運営の従来の地域型在宅介護支援センターが地域包括 読谷村 ○ ○ ○ ○ 0(1) 従来の地域型在宅介護支援センターが地域包括支援センターに移行。 嘉手納町 ○ ○ ○ O(1) 従来の地域型在宅介護支援センターが地域包括支援セン夕一に移行。 北谷町 ○ ○ ○ ○ O(2) 従来の地域型在宅介護支援センターを継続して設置。 北中城村 ○ ○ ○ O(1) 従来の地域型在宅介護支援センターを継続して設置。地 域型在宅介護支援センターを委託している医療法人に地 域包括支援センターも併せて委託している。 中城村 ○ ○ ○ ○ 0(1) 従来の地域型在宅介護支援センターが地域包括支援セン夕一に移行。 豊見城市 ○ ○ ○ ○ 1(2) 従来の基幹型在宅介護支援センター(社会福祉協議会) は地域包括支援センターに移行。地域型在宅介護支援セ ンターは継続して設置。 与那原町 ○ ○ ○ O(1) 地域型在宅介護支援センターは廃止。 南風原町 ○ ○ ○ ○ 1(1) 従来の基幹型在宅介護支援センター(社会福祉協議会) は地域包括支援センターに移行。地域型在宅介護支援セ ンターは廃止。 渡嘉敷村 ○ ○ 0(0) 座間味村 ○ ○ O(1) 地域型在宅介護支援センターは廃止。 粟国村 ○ ○ 0(1) 地域型在宅介護支援センターは廃止。 渡名喜村 ○ ○ O(O) 南城市 ○ ○ ○ O(4) 地域型在宅介護支援センターは廃止。 南大東村 ○ ○ 0(0) 北大東村 ○ ○ O(O) 伊平屋村 ○ ○ 0(0) 伊是名村 ○ ○ 0(0) 久米島田 ○ ○ O(1) 地域型在宅介護支援センターは廃止。 八重瀬町 ○ ○ ○ ○ O(2) 地域包括支援センターは社会福祉協議会に委託。従来の地域型在宅介護支援センターは廃止。 合計 25 11 2 36 25 23 6 30 14(76)

(8)

4.考察 地域包括支援センターについての調査結果を,在宅高齢者・家族等に対する総合相談機能,と りわけアウトリーチの実施という観点から考察する。 設置状況については,2村を除いた39市町村において設置または今年度内の設置予定というこ とであった。設置,または設置予定という回答を得た市町村のうち6村は在宅介護支援センター 事業については未実施であった。それら市町村の担当者のなかには,「地域包括支援センターと

しての事業をどのように展開していけばよいのか構想をたてることができない」「地域包括支援

センター連絡会の結成を待ち望んでいる」など,事業実施のノウハウがないことに対する戸惑い

や他の地域包括支援センターとの情報交換を期待する声が聞かれた。これまで在宅介護支援セン

ターの事業を実施してきた市町村であれば,地域包括支援センターの基本的機能をどのように展

開するか,ということに関してこれまでの経験をふまえた検討が可能であろうが,それがない場

合には,実施のノウハウを外部に求める声が生じるのは必然的なことであると考えられる。地域

包括支援センター未設置の自治体に関しては,その具体的理由については把握していないが,地

域包括支援センターの基本的機能を必要とする対象者の有無,その機能を代替する他の資源が地

域にあるのか,という点についての分析が必要であるといえる。

運営主体に関しては,従来,市町村が直接運営してきた基幹型在宅介護支援センターを地域包

括支援センターに移行するというケースが大部分を占めていた。その一方で,これまで基幹型・

地域型在宅介護支援センターを社会福祉法人等に委託していた市町村が,自ら地域包括支援セン

ターの運営主体となるケース,または地域型在宅介護支援センターを委託してきた社会福祉法人

とは異なる機関が地域包括支援センターの運営主体になるというケースもあった。基幹型在宅介

護支援センターはこれまで地域型在宅介護支援センターによる在宅高齢者・家族等に対する直接

的援助を支援するという,スーパービジョンが主要な機能であった。しかし,地域包括支援セン

ターの総合相談機能には,地域における支援ネットワークの構築という従来の基幹型支援センタ ーに共通する機能を含みながら,在宅高齢者・家族等のもとに出向いて行う直接的援助の機能を

併せもつ。それら異なる機能の並行的実施や対応が困難なケースに対する支援など新たな課題が

生じることが考えられる。社会福祉協議会が運営主体となる市町村が4カ所あったが,この場合

には,社会福祉協議会の一義的な機能である地域コミュニティー形成の経験・実績が総合相談に

おける支援ネットワークの構築に発揮されることが期待できるだろう。

これまで基幹型・地域型在宅介護支援センターとしての経験を持たない運営主体の場合には,

「どこから手をつければよいのかわからない」といった状況が起こることも考えられる。そのよ

うな場合には,これまで在宅介護支援センター事業を実施してきた機関の協力を得ることが必要

となるであろう。しかし,みかたを変えると,既存のものとは異なる新たな発想を用いて総合相

談の機能が発揮されるという可能性もある。

職員配置については,3職種を配置している地域包括支援センターは全体の約半数であった。

2職種または1職種の配置にとどまっている市町村担当者からは,「予算上の理由」「人材の確保

が困難」「人口規模に基づく基準を満たしているため」などの声が聞かれた。3職種のなかで,

最も配置率の低いのは社会福祉士であった。保健師の介護予防ケアマネジメントや主任介護支援

専門員が行う現場の介護支援専門員に対する支援は必ず実施しなければならない業務として存在

し,その基本的な内容に大きく変わることはないが,社会福祉士の業務は,責任主体の市町村が

町づくりをどう考え,総合相談支援の構想をどう描き業務をどう具体化するかにより著しく変

わってくる,との指摘がある3)。社会福祉士の配置に関する調査結果と総合相談に対する市町村

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(9)

沖縄大学人文学部紀要第8号2006 の構想との関係についてはさらに分析をしていく必要がある。

ブランチを設置している6市に共通しているのは,従来の在宅介護支援センターを引き続きブ

ランチとして委託しているか,あるいは全てではなくてもその大部分を従来の地域型在宅介護支

援センターに委託しているという点である。従来の名称をそのまま用いる場合や「地域相談セン

ター」など名称を変更している場合もある。ブランチを従来の地域型在宅介護支援センターに設

置している,という点については,利用者である在宅高齢者・家族等,あるいは問題発見に重要

な役割を果たすインフォーマルな社会資源との関係の継続という観点からは極めて重要な点であ

ると考えられる。

在宅介護支援センター事業を市町村の一般会計から計上し,事業の実施を継続している5市町

村のなかの複数の担当者から「地域型在宅介護支援センターの総合相談の重要性を認識しており,

事業実施を決定した」という声が聞かれた。このような判断は,ブランチに従来の地域型在宅介

護支援センターを用いるという判断と同様,在宅高齢者・家族等に対する支援の継続という点に

おいては適切な判断であると考えられる。この場合に,地域包括支援センターの総合相談機能を

ブランチまたは地域型在宅支援センターに位置づける,という2つのタイプが存在することにな

る。その場合の相違点については今後さらに分析をしていく必要がある。

地域包括支援センター(ブランチを含む)と昨年度までの基幹型・地域型をあわせた在宅介護

支援センターの設置数の比較では,増加または変化なしの市町村が27か所と大部分を占めていた

が,9市町村については設置数の減少が認められた。このことに関しては,地域包括支援センタ

ーまたはブランチの職員数については把握していないため,一概に機能の縮小と判断することは

できない。今回の制度改正とほぼ同時期に町村合併を行った自治体では設置数の減少が認められ

た。それまで合併前の町村を単位として実施されてきた在宅高齢者・家族等に対する支援のあり

方や地域特`性,そして支援を要する人々や社会資源に関する情報等を整理したうえで,新たな自

治体としての総合相談のあり方の検討が必要になってくるだろう。

本稿では,沖縄県内の地域包括支援センターに対する調査から得られた結果を整理するととも

にその結果に基づいて考察を行った。さらに分析を必要とする項目や調査から導かれた仮説に

ついての検証は,今度の研究課題としたい。 注

1)沖縄県在宅介護支援センター協議会が2005年10月に沖縄県内の基幹型・地域型在宅介護支

援センターを対象として実施したアンケートの自由記述,県内の地域型在宅介護支援センタ

ーの相談員に対する聞き取り調査(2005年11月)などから確認された。

2)沖縄県内の地域包括支援センター設置一覧,設置主体,職員の状況等の内容を含む資料である。

3)沖縄県内の某自治体の高齢者保健福祉の企画に携わる担当職員,『月刊ケアマネジヤー』中

央法規(2006年2月)に掲載された地域包括支援センターに関する特集記事等で指摘され

ている。 引用文献

白澤政和・渡邊裕美・福富昌城(2004)『ケアマネジメント』中央法規

根本博司・成田すみれ・堺園子ほか(1998)「社会的孤立状態にある要介護独居高齢者へのソー

シャルワーク実践に関する研究一在宅介護支援センターにおけるアウトリーチ実践の訪問聞

き取り調査から-」『研究助成論文集』34,152~161,明治安田こころの健康財団

厚生労働省老健局(2005.12.19)「全国介護保険・老人保健事業担当課長会議資料」

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参照

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2)摂津市障害者地域自立支援協議会代表者会議 年 3回 3)各支援学校主催会議や進路支援等 年 6回

地域支援事業 夢かな事業 エンディング事業 団塊世代支援事業 地域教育事業 講師派遣事業.

⑤ 

認知症診断前後の、空白の期間における心理面・生活面への早期からの

北区の高齢化率は、介護保険制度がはじまった平成 12 年には 19.2%でしたが、平成 30 年には

100USD 30USD 10USD 第8類 第17類 5USD 第20類

○RCEP協定附属書I Annex I Schedules of Tariff Commitments

石川県相談支援従事者初任者研修 令和2年9月24日 社会福祉法人南陽園 能勢 三寛