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生徒主体の活動を目指す心の教育プラン:―希望理論を取り入れた陸上競技部での取り組み―

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Academic year: 2021

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(1)生徒主体の活動を目指す心の教育プラン   一希望理論を取り入れた陸上競技部での取り組み一. 教育実践高度化専攻 心の教育実践コース 学籍番号:P09042A 氏  名:岸 良  悟. 1.問題意識. づけ」rA高校の陸上競技部の課題」から、r生. 1−1.部活動の意義. 徒主体の活動」を展開するためには、生徒に部.  部活動は、生徒指導上で教師と生徒が関わる. 活動に対する明確な目標を持たせることが重要. 時間が、他の教育活動に比べて長いので、充実. と考えた。「何のために活動するのか」一「活動を. した教育的効果を得ることが可能であると考え. 通してどうなりたいのか」r何を目指すのか」. られる。また、異学年交流や部員相互間のコミ. といったことを明らかにすることである。次に. ュニケーションにより、人間関係構築の場とし. その目標を達成することに向けての方法を考え. て有効である。部活動は、生徒が主体となり、. 出すことである。達成するためには、明確にな. 全ての生徒にとって有意義な活動であることが. った目標に向けて行動を起こさなければならな. 望ましい。. い。そのためには、「どうやって達成するか」. 1−2.生徒指導上の位置づけ. 「どうすれば達成できるのか」「達成するため.  生徒指導提要に、部活動を通して、生徒の自. には何が必要か」が重要になってくる。そこで、. 己指導能力の育成が図られるように留意するこ. これらを取り入れるために実践プランにおいて、. とと記述されている。部活動において自己指導. スナイダーの希望理論を参考にすることにした。. 能力の育成を図れば生徒指導としても有効とい. 生徒主体の活動を目指すにあたり、明磁な目標. える。よって、。部活動は、生徒が主体となり自. 設定が必要なことから、スナイダーの希望理論. 己指導能力の育成が図られる活動であることが. をプログラム作成の基盤とすることが有効と考. 望ましい。. えたからである。. 1−3.A高校の陸上競技部の課題. 2−1.スナイダーの希望理論について.  A高校の陸上競技部の男女主将へのインタビ.  スナイダーの希望理論(Snyder,et a1.2003)に. ューから、r部員のまとまりのなさ」r目標が不. よると、希望は、目標、経路、発動性の3つか. 明確」「トレーニング知識が希薄」などの問題. ら構成されており、希望を高めるためには「目. が明確になった。この課題解決のために「生徒. 標設定の援助」「経路的思考の発達の援助」『発. が主体の活動」を目指すことにした。. 動性の促進の援助」をすることが重要とされて いる。. 2 実践プランにおける理論・枠組み 前述の「部活動の意義」「生徒指導上の位置.  「目標設定を援助する」とは、目標リストづ くり、目標の重要性による順位づけ、ゴールヘ. 一80一.

(2) の明瞭な指標の設定方法を教えることである。. さらに、各部員がチームとしての意識を深める.  「経路的思考の発達を援助する」とは、大き. 活動を取り入れた。具体的には、リレーの講義. な目標を下位目標に分割するスキルを学習させ. やチーム目標の設定、また、個人の目標に関し. ることと、目標到達へのいくつかの経路を持た. ても他者に貢献するように目を向けさせた。. せること。さらに、うまくいかないことを自分 の才能のなさに帰属させない思考様式を持たせ. 4.実践の振り返りと考察. ることである。.  実践における生徒の変化については、スナイ.  r発動性の促進を援助する」とは、自分で目. ダーの希望尺度による希望アンケ]トと陸上競. 標を選択させることと、ひとつ上の目標を設定. 技部の活動に関するアンケートにて、事前事後. させること。また、ネガティブなセルフトーク. の変化を見比べた。さらに、プ1コグラム中およ. に論駁することを教えることや、生徒にポジテ. びプログラム後の生徒の行動の変化を観察した。. ィブな言葉かけをすることである。.  活動アンケートにおいて、目標や計画に対す る意識が向上したことが窺えた。また、行動の. 3、実践の内容. 観察から練習に対する取り組みが変化したこと. ○対象:A高校の陸上競技部. も確認できた。.    (男子7名・女子7名・合計14名).  チーム全体としては、希望尺度で、プログラ. ○期間:2010.11.15(月)∼12.1(水). ムによる明らかな効果は得られなかった。プロ.  ※移行期を利用し11回のミーティングを行. グラムの見直しが必要である。活動のアンケー.  った。その中で希望理論を取り入れたプログ. トから、チームとしての意識を持たせる取り組 みが少なかったことが窺えた。.  ラムを実施した。 ○内容:.  ・目標の設定および分析. 5.実践に基づく、現場への提案・発信.  ・専門種目・能ヵ要素・トレーニングの分析.  実践では部活動での取り組みを行ったが、部.  ・欠点列挙・受けとめ方. 活動以外の教育活動でも希望理論を取り入れる.  ・メニュー作成. ことを現場への提案としたい。進路指導や学習.  ・陸上競技についての講義. 面、特別活動などあらゆる教育活動で用いるこ.  各プログラムには、実践者の働きかけや生徒. とを勧めたい。一例として、専門高等学校(商. の作業内容に、希望理論(目標設定の援助・経. 業系)における資格検定に向ける取り組みを提. 路的思考の発達の援助・発動性促進の援助)を. 案する。商業高校における検定資格の取得に対. 盛り込んだ取り組み内容とした。また、同時に. して、生徒の希望を高めることにより、主体的. 陸上競技のトレーニングに関する講義を行い知. に学習に取り組むことができる生徒の育成を推. 識を深めた。それらを踏まえた上で、各自で専. 奨する。. 門種目に合わせたメニューを作成させた。メニ ュー ?ャをとおして、経路的思考の発達および. 発動性の促進に影響を与えさせるためである。. 一81一. 修学指導教員 古 川 雅 文.

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