生徒主体の活動を目指す心の教育プラン:―希望理論を取り入れた陸上競技部での取り組み―
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(2) の明瞭な指標の設定方法を教えることである。. さらに、各部員がチームとしての意識を深める. 「経路的思考の発達を援助する」とは、大き. 活動を取り入れた。具体的には、リレーの講義. な目標を下位目標に分割するスキルを学習させ. やチーム目標の設定、また、個人の目標に関し. ることと、目標到達へのいくつかの経路を持た. ても他者に貢献するように目を向けさせた。. せること。さらに、うまくいかないことを自分 の才能のなさに帰属させない思考様式を持たせ. 4.実践の振り返りと考察. ることである。. 実践における生徒の変化については、スナイ. r発動性の促進を援助する」とは、自分で目. ダーの希望尺度による希望アンケ]トと陸上競. 標を選択させることと、ひとつ上の目標を設定. 技部の活動に関するアンケートにて、事前事後. させること。また、ネガティブなセルフトーク. の変化を見比べた。さらに、プ1コグラム中およ. に論駁することを教えることや、生徒にポジテ. びプログラム後の生徒の行動の変化を観察した。. ィブな言葉かけをすることである。. 活動アンケートにおいて、目標や計画に対す る意識が向上したことが窺えた。また、行動の. 3、実践の内容. 観察から練習に対する取り組みが変化したこと. ○対象:A高校の陸上競技部. も確認できた。. (男子7名・女子7名・合計14名). チーム全体としては、希望尺度で、プログラ. ○期間:2010.11.15(月)∼12.1(水). ムによる明らかな効果は得られなかった。プロ. ※移行期を利用し11回のミーティングを行. グラムの見直しが必要である。活動のアンケー. った。その中で希望理論を取り入れたプログ. トから、チームとしての意識を持たせる取り組 みが少なかったことが窺えた。. ラムを実施した。 ○内容:. ・目標の設定および分析. 5.実践に基づく、現場への提案・発信. ・専門種目・能ヵ要素・トレーニングの分析. 実践では部活動での取り組みを行ったが、部. ・欠点列挙・受けとめ方. 活動以外の教育活動でも希望理論を取り入れる. ・メニュー作成. ことを現場への提案としたい。進路指導や学習. ・陸上競技についての講義. 面、特別活動などあらゆる教育活動で用いるこ. 各プログラムには、実践者の働きかけや生徒. とを勧めたい。一例として、専門高等学校(商. の作業内容に、希望理論(目標設定の援助・経. 業系)における資格検定に向ける取り組みを提. 路的思考の発達の援助・発動性促進の援助)を. 案する。商業高校における検定資格の取得に対. 盛り込んだ取り組み内容とした。また、同時に. して、生徒の希望を高めることにより、主体的. 陸上競技のトレーニングに関する講義を行い知. に学習に取り組むことができる生徒の育成を推. 識を深めた。それらを踏まえた上で、各自で専. 奨する。. 門種目に合わせたメニューを作成させた。メニ ュー ?ャをとおして、経路的思考の発達および. 発動性の促進に影響を与えさせるためである。. 一81一. 修学指導教員 古 川 雅 文.
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