白居易の植物を詠じた詩 : 杭州・蘇州時代を中心として(二〇〇四年度卒業論文要旨集)
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(2) 白居易の植物を詠じた詩 ∼杭州・蘇州時代を中心として∼ 漢文学研究室・〇〇七四. 杉下和歌子. 本研究は、中唐の代表的な詩人である自居易が、自ら望んで の外任勤務であったとされる杭州・蘇州時代を、詩中に植物が 登場する詩を手がかりに︰白居易にとってこの両地への左遷は どのようなものであったかを考察していくことを目的としてい る。 杭州・蘇州時代の自居易の思いを一層明らかにするために、 同じく外任勤務であった、江州・忠州時代と、穿州から洛陽に 戻り彼が亡くなるまでに作られた詩の中に植物が登場する回数 や植物の種類を調査し、各時代の特徴、同一植物の時代間の比 較を行った。 その結果、江州・思川時代で植物は不遇の自分を重ね合わせ たり、孤独を紛らわせることのできる存在であったのに対して、 杭州・蘇州時代では、植物本来の美しさを堪能し、植物の下で 友人と酒を酌み交わしたりと、白居易の生き生きとした姿が読 み取れた。退居期では、しばしば植物と共に、杭州・蘇州に勤 務していた頃の自分を思い返している。白居易にとって杭州・ 蘇州時代とは、エリートコースから外された悔しさや、外任勤 務に対して不満がなかったとは言い切れないが、彼の人生の中 で、ある程度の満足感を得ながら過ごすことのできた貴重な期 間であったと言うことができるだろう。. −101−.
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