分相現象を利用した高分子含有ゲル薄膜の表面形状制御
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(2) べた。また,一部の薄膜については高温焼成に. ジルコニアゲル薄膜では,チタニアゲル薄膜と. よるHPCの分解除去,紫外光照射によるアルコ. 類似した凹凸構造の形成が起きることがわかっ. キシドの反応を行い,薄膜の分相について検討. た。つまり,H20のみの添加や,少量のHC1の. した。さらに,SEMのエネルギー分散型測定. 添加では,平滑な表面を持つ膜が得られたが,HC1. (SEM−EDS)により,薄膜表面の元素分析を行. を多量に添加すると,チタニアゲルと同様の円柱. った。. 構造が観察された。この構造のサイズは,魔幹時 間により変化することもわかった。. 結果及び考察. このように,特徴的な表面構造が得られたため,. A1(0・舵σBu)3,Ti(O・ナPr)4,およびZr(0・∬Bu)4. SEM・EDSを用いて,A1,Ti,Zrなどの構造内の. を用いて有機高分子を多量に添加した高分子含. 元素分析を行った。その結果,アルミナゲル薄膜. 有ゲル薄膜を作製した結果,薄膜表面に特徴的な. に見られる構造は主にHPCにより形成されてい. 凸凹形状が見られることを見出した。これは,分. ること,また,円形および円柱構造は金属元素の. 相が関係している可能性が高かったため,条件を. 濃度が高いことがわかった。. 変えて薄膜を作製し,SEMおよびレーザー共焦. 以上の結果から,本研究ではHPCを添加する. 点顕微鏡で観察した。また,薄膜作製条件や撹枠. ことにより,アルミナ,チタニア,ジルコニアな. 時間などと分相との関係についても考察した。. どのゲル薄膜において,はじめて分相現象を利用. アルミナゲル薄膜では,H20の添加により細. して,微細構造を持つ表面を形成することができ. 孔が形成され,添加量を増加させると,細孔径が. た。また,これらの高分子含有ゲル薄膜では,分. 増加することがわかった。撹幹時間を増加させて. 相により表面に凹凸の構造が形成され,またその. も同様に,細孔径の増加が確認された。一方,少. 構造には,細孔の形成と円形あるいは円柱構造の. 量のHC1を添加した場合は細孔に亀裂が入った. 形成の2つのパターンのあることがわかった。こ. 構造や平滑な表面が見られたが,多量にHC1を添. れは,金属アルコキシドがあまり重合していない. 加すると,細孔とは異なる円形の凹んだ構造が形. 条件では高分子による溶液中の分相が起こるた. 成されることがわかった。このとき,魔幹時間の. め,溶媒とHPCの濃度に依存して細孔が形成さ. 増加に伴い,円形構造は大きくなったが,さらに. れるのに対し,アルコキシドの重合によりアルコ. 多量にHC1を加えると小さくなる場合もあった。. キシド高分子が生成すると,HPCとの相互作用. チタニアゲル薄膜では,表面に凹凸構造が形成. により,アルコキシド高分子一HPC間で分相が. されたが,水のみを添加した場合,粒子が凝集し. 生じるためであると考えられる。. たような構造が形成された。一方で,少量のHC1 を添加した場合は平滑な表面が見られたが,多量 にHαを添加すると,円柱状の構造が観察された。. 主任指導教員 尾関 徹. この構造のサイズは,携枠時間に依存して変化す. 指導教員 小和田善之. ることがわかった。また,これらの表面形状はコ ーティング雰囲気の湿度の影響を受け,湿度が低 い場合には凹凸構造はあまり見られず,高くなる と,構造が成長することがわかった。. _365一.
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