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混相流 Vol.34 No.1

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Academic year: 2021

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(1)

Steam Injector, Appl. Therm. Eng., Vol. 109, 261– 271 (2016).

[10] Abe, Y. and Shibayama, S., Study on the Characteristics of the Supersonic Steam Injector, Nucl. Eng. Des., Vol. 268, 191–202 (2014). [11] Futsuta, A., Fujishiro, M., Kaneko, A., Abe, Y.

and Suzuki, Y., Investigation of Operating Conditions for Development of an Ultra-Micro Steam Injector, Japanese Journal of Multiphase Flow, Vol. 32(2), 239–246 (2018).

[12] Koshiji, T., Abe, Y., Kaneko, A. and Suzuki, Y., Study of the Heat Transfer and Flow Characteristics of an Ultra Micro Steam Injector, Proc. the 15th Int. Heat Transfer Conf. (IHTC-15), Paper No. IHTC15-9895 (2014).

[13] Cattadori, G., Galbiati, L., Mazzocchi, L. and Vanini, P., A Single-Stage High Pressure Steam Injector for Next Generation Reactors: Test Results and Analysis, Int. J. Multiph. Flow, Vol.

21(4), 591–606 (1995).

[14] The Japan Society of Mechanical Engineers ed., JSME Steam Tables Based on IAPWS-IF97, 6–32 The Japan Society of Mechanical Engineers, Tokyo (1999).

[15] The Japan Society of Mechanical Engineers ed., JSME Data Book: Thermophysical Properties of Fluids, 208–210, The Japan Society of Mechanical Engineers, Tokyo (1983).

[16] Kamata, Y., Kaneko, A. and Abe, Y., Internal Flow Behavior and Pressure Increasing Mechanism of a Supersonic Steam Injector, Proc. the 27th Int. Conf. Nuclear Eng. (ICONE27), Paper No. ICONE27-1782 (2019).

[17] Fujishiro, M., Abe, Y. and Kaneko, A., The Impacts of Scale Effect on Flow Patterns in a Supersonic Steam Injector, Proc. the 25th Int. Conf. Nuclear Eng. (ICONE25), Paper No. ICONE25-67009 (2017).

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⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯⎯ * 2019.11.6 受付

** 筑波大学大学院システム情報工学研究科構造エネルギー工学専攻 〒305-8573 茨城県つくば市天王台 1-1-1 TEL: (029)853-5059 FAX: (029)853-5498 E-mail: [email protected]

*** 合同会社アプテックス

ベンチュリ管式オゾンマイクロバブルによる低環境負荷洗浄技術

*

Low Environmental Impact Cleaning Technology with Ozone Micro-Bubbles Generated by a

Venturi Tube

于 若 漪

**

金 子 暁 子

**

阿 部 豊

**

池 昌 俊

***

YU Ruoyi KANEKO Akiko ABE Yutaka IKE Masatoshi

Abstract Cleaning technology is widely used to remove oil or resist from metal and semiconductor and soon. However, it causes high cost and severe environmental impacts because of the sewage disposal. Owing to strong oxidizing ability and self-decomposing power, ozone micro-bubbles generated by a Venturi tube was proposed. The purpose of this study is to research the capability of ozone micro-bubbles and improve the cleaning mechanism. In this study, we focus on the microbubble generator with a Venturi tube. We visualized the Venturi Tube by a high-speed camera to measure the bubble diameter. We also measure the shear stress near the test piece surface by using PIV. And by titration with Potassium iodide, ozonated water and ozone gas concentration are measured. Ozone gas is well dissolved after passing through the Venturi tube. Also, brass test pieces applied with cutting oil and latex resin are washed by using bubbly flow with ozone micro-bubbles. It has been confirmed that ozone micro-bubbles are able to clean the test pieces efficiently. Keywords: Venturi tube, Micro-bubble, Ozone, Cleaning technology, Low environmental impact

1. 緒 言 めっき加工の前処理や半導体加工の後処理と して、加工品に付着した油分やレジストを除去す るために洗浄が行われている。既存の洗浄方法で は、有機溶剤やアルカリ水溶液などの化学薬品を 用いるため、大量の廃液処理が必要とされ、それ に伴う環境負荷とコストの増大が問題となって いる[1]。洗浄費用は製品価格にも大きく影響して おり、洗浄剤を用いない低環境負荷かつ高い洗浄 能力を有する洗浄技術が必要とされている。そこ で、著者らはベンチュリ管式オゾンマイクロバブ ルによる洗浄手法を考案した[2]。従来のマイクロ バブルの生成方法として、加圧溶解式や旋回流式 が主流になっているが、生成する際に電力消費や 装置のメンテナンスに問題がある[3]。ベンチュリ 管はオゾンガスと水を同時に流すだけで簡便に マイクロバブルを発生できる。そして、装置構造 が簡便で目詰まりしにくいため、メンテナンスフ リーという利点がある。また、マイクロバブルに おいて、単位体積当たりの表面積が大きく液中の 上昇速度が遅いなどの特性があり、液体に対して 気体が溶解しやすいと同時に汚れとの接触面積 が大きくなる。また、マイクロバブル表面が負に 帯電しているので、汚れを吸着できることが示唆 されている[4]。また、オゾンについては、その強 い酸化力により炭素の二重結合を切断すること ができ、洗浄後には酸素に自己分解し、洗浄面に 残らないなどの長所を有する[5]。しかし、本手法 の洗浄能力は未だ発展途上であり、洗浄手法の高 効率化が渇望されている。

Japanese J. Multiphase Flow Vol. 34 No. 1(2020) 46

(2)

本研究では、オゾン濃度などの洗浄に効く要素 を確認するため、ベンチュリ管式発生装置により 生成したオゾンマイクロバブルの溶解特性と洗 浄メカニズムの解明を目的とする。ハイスピード カメラを用いてベンチュリ管の管内流動状態と 洗浄過程を可視化し、画像処理により管入口と出 口の気泡径を計測することで、気泡が微細化する 様子を確認する。また、ベンチュリ管からの流動 が洗浄面に及ぼす影響を明らかにするために、洗 浄面近傍において粒子画像流速測定法(PIV)に よる速度場計測を実施した。さらに、オゾンガス と生成されたオゾン水濃度を滴定により計測し、 洗浄面における流動状況の違いおよび水温の影 響を確かめた。最後に、二通りの洗浄装置を用い て、切削油とラテックス樹脂を汚れとして、真鍮 ハルセル板に塗布し、模擬洗浄試験を行うことで 本手法の洗浄性能を調べた。 2. 実験装置及び実験方法 2.1 実験装置及び実験条件 Fig. 1 に実験装置の概略図を示す。装置は気相 流路、液相流路、気液混合部、ベンチュリ管およ び洗浄部から成る。気相流路では、酸素をガスボ ンベからオゾンガス発生装置に流し、無声放電す ることによりオゾンガスを発生させる。酸素とオ ゾンの混合したガスが気液混合部に供給される。 印加電流を7 A と設定し、オゾンへの転換効率は 流量によって約4 %~8 %となる。液相流路では、 水道水をポリタンクに貯め、ポンプによって供給 した。タンク内にヒーターを設置することで水温 を45 ℃まで調整できる。管は Fig. 2 に示したよ うに入口径16 mm、喉部径 2 mm、拡大角 6 °、出 口径9 mm のベンチュリ管において実験を行った。 洗浄部は生成したオゾン水を試験片にかけ流す タイプとオゾン水を水槽に貯めて、試験片をオゾ ン水に浸けるタイプについて試験した。 次に実験条件を示す。上澤らにより、気泡流中 の音速が均質流モデルにおける音速の式と一致 する傾向があることが示されている[6]。式(1)は 等温均質流と仮定した時、ベンチュリ管喉部にお いて流速が気液二相流の音速に達する条件を示 す式である。Fig. 3 に式(1)の計算結果を実線で示 す。さらに、実験条件をプロットし、亜音速とな る条件を低流速条件、超音速となる条件を高流速 条件とする。低流速条件としてQL = 2.0 L/min、 QG =0.084 L/min、高流速条件として QL = 2.5、3.0、 3.5 L/min、QG = 0.104、0.125、0.146 L/min とし、 気相体積流量比𝛽を 0.04 で一定とした。 1 2𝜌𝐿𝑢𝑖𝑛 2 [1 − ((1 − 𝛼 𝑖𝑛) 𝐴𝑖𝑛 𝐴𝑡ℎ+ 𝛼𝑖𝑛 𝑐𝑖𝑛 𝑢𝑖𝑛) 2 ] + 𝑃𝑖𝑛(1 − 𝑢𝑖𝑛𝐴𝑖𝑛 𝑐𝑖𝑛𝐴𝑡ℎ) + 𝛼𝑖𝑛𝑃𝑖𝑛 1 − 𝛼𝑖𝑛 𝑙𝑛 ( 𝑐𝑖𝑛𝐴𝑡ℎ 𝑢𝑖𝑛𝐴𝑖𝑛) = 0 (1)

Fig. 1 Experimental facility.

Fig. 2 Venturi Tube.

Fig. 3 Experimental Condition.

2.2 可視化及び気泡径計測 管内流動の可視化計測手法として、メタルハラ イドランプとハイスピードカメラによるバック ライト法を実施した。撮影速度は20000 fps で、 露光時間は1/25000 s とした。ハイスピードカメ ラで撮影した画像から、画像処理によって気泡径 を計測する。ベンチュリ管入口部は楕円近似、出 口部は真円近似で算出を行った。Fig. 4 に示すよ うに、楕円近似は画像の気泡円上に目視で5 点を 取り、5 点の座標で囲まれる楕円の面積から気泡 の面積等価直径を算出する。真円近似は画像の背 景差分を取り、二値化して、プログラムにより真 円に近い気泡の占めるpixel 数から面積等価直径 を算出する。 Ellipse approximation Circle approximation

Fig. 4 Bubble diameter measurement process. 2.3 粒子画像流速測定法(PIV)による流速計測 粒 子 画 像 流 速 測 定 法 PIV ( Particle Image Velocimetry)とは、流れ場における多点の瞬時速 度を非接触で得ることができる流体計測法であ る[7]。Fig. 5 は PIV による計測システムを示して いる。水槽内の水にトレーサ粒子(FLUOSTAR、 日本カノマックス)を適量混入し、可視化用シー ト状レーザー(DPGL-5W、株式会社日本レーザー、 波長532 nm)を底面近傍に水平に照射する。カメ ラには波長540 nm 以下の光をカットするカラー フィルターを取り付けることにより、気泡界面に おけるレーザー光の乱反射をカットすることで、 気液二相流において液相の流動のみを捉えるこ とを可能としている。液相水槽側面に赤外線LED ライトを光源として、水槽下に斜めに鏡を置くこ とで流れによるせん断応力が働いている壁面を 高速カメラで撮影する。流速は撮影された連続す る 2 枚の粒子群画像から求めた粒子の移動量∆𝒙 とレーザー出射の間隔∆𝒕の比率∆𝒙/∆𝒕によって求 められる。

Fig. 5 PIV system. 2.4 オゾン濃度滴定 ヨウ化カリウムKI を用いてオゾンを捕集し、 チオ硫酸ナトリウムで滴定することで、流入した オゾンガス濃度と生成したオゾン水溶液の濃度 測定を行った。オゾンガス濃度はKI 溶液に 15 秒 混合気体をバブリングした後0.05 mol/L のチオ硫 酸ナトリウムで滴定する。オゾン水濃度は100 ml のオゾン水サンプルを0.01 mol/L のチオ硫酸ナト リウムで滴定する。式(2)と式(3)に化学反応 式を示す。ヨウ化カリウム水溶液KI にオゾンガ スを加えるとヨウ素I2が遊離する。遊離したヨウ 素の生成により、水溶液が透明から赤褐色に変化 する。トラップしたオゾンについて、チオ硫酸ナ トリウムNa2S4O6で滴定する。ヨウ素がイオン化 されると溶液が透明になる。溶液が透明になるま での滴定量を計測することによりオゾン水とガ ス濃度を計算した。 O3 + 2 KI + H2O → I2 + 2 KOH + O2 (2) I2 + 2 Na2S2O3 → Na2S4O6 + 2 NaI (3) 2.5 洗浄試験及び評価方法 高粘度および低粘度の切削油とラテックス樹 脂を汚れとして、模擬洗浄試験を行った。洗浄部 は流すタイプと浸かるタイプに分かれている。流 すタイプは生成したオゾン水を試験片にかけ流 し、洗浄しながら排水する。浸かるタイプは水槽 にオゾン水を連続的に流し、試験片をオゾン水に 浸ける。洗浄試験に用いる試験片は真鍮ハルセル 板に汚れを薄く均一に塗布したものである。被洗

(3)

本研究では、オゾン濃度などの洗浄に効く要素 を確認するため、ベンチュリ管式発生装置により 生成したオゾンマイクロバブルの溶解特性と洗 浄メカニズムの解明を目的とする。ハイスピード カメラを用いてベンチュリ管の管内流動状態と 洗浄過程を可視化し、画像処理により管入口と出 口の気泡径を計測することで、気泡が微細化する 様子を確認する。また、ベンチュリ管からの流動 が洗浄面に及ぼす影響を明らかにするために、洗 浄面近傍において粒子画像流速測定法(PIV)に よる速度場計測を実施した。さらに、オゾンガス と生成されたオゾン水濃度を滴定により計測し、 洗浄面における流動状況の違いおよび水温の影 響を確かめた。最後に、二通りの洗浄装置を用い て、切削油とラテックス樹脂を汚れとして、真鍮 ハルセル板に塗布し、模擬洗浄試験を行うことで 本手法の洗浄性能を調べた。 2. 実験装置及び実験方法 2.1 実験装置及び実験条件 Fig. 1 に実験装置の概略図を示す。装置は気相 流路、液相流路、気液混合部、ベンチュリ管およ び洗浄部から成る。気相流路では、酸素をガスボ ンベからオゾンガス発生装置に流し、無声放電す ることによりオゾンガスを発生させる。酸素とオ ゾンの混合したガスが気液混合部に供給される。 印加電流を7 A と設定し、オゾンへの転換効率は 流量によって約4 %~8 %となる。液相流路では、 水道水をポリタンクに貯め、ポンプによって供給 した。タンク内にヒーターを設置することで水温 を45 ℃まで調整できる。管は Fig. 2 に示したよ うに入口径16 mm、喉部径 2 mm、拡大角 6 °、出 口径9 mm のベンチュリ管において実験を行った。 洗浄部は生成したオゾン水を試験片にかけ流す タイプとオゾン水を水槽に貯めて、試験片をオゾ ン水に浸けるタイプについて試験した。 次に実験条件を示す。上澤らにより、気泡流中 の音速が均質流モデルにおける音速の式と一致 する傾向があることが示されている[6]。式(1)は 等温均質流と仮定した時、ベンチュリ管喉部にお いて流速が気液二相流の音速に達する条件を示 す式である。Fig. 3 に式(1)の計算結果を実線で示 す。さらに、実験条件をプロットし、亜音速とな る条件を低流速条件、超音速となる条件を高流速 条件とする。低流速条件としてQL = 2.0 L/min、 QG =0.084 L/min、高流速条件として QL = 2.5、3.0、 3.5 L/min、QG = 0.104、0.125、0.146 L/min とし、 気相体積流量比𝛽を 0.04 で一定とした。 1 2𝜌𝐿𝑢𝑖𝑛 2 [1 − ((1 − 𝛼 𝑖𝑛) 𝐴𝑖𝑛 𝐴𝑡ℎ+ 𝛼𝑖𝑛 𝑐𝑖𝑛 𝑢𝑖𝑛) 2 ] + 𝑃𝑖𝑛(1 − 𝑢𝑖𝑛𝐴𝑖𝑛 𝑐𝑖𝑛𝐴𝑡ℎ) + 𝛼𝑖𝑛𝑃𝑖𝑛 1 − 𝛼𝑖𝑛 𝑙𝑛 ( 𝑐𝑖𝑛𝐴𝑡ℎ 𝑢𝑖𝑛𝐴𝑖𝑛) = 0 (1)

Fig. 1 Experimental facility.

Fig. 2 Venturi Tube.

Fig. 3 Experimental Condition.

2.2 可視化及び気泡径計測 管内流動の可視化計測手法として、メタルハラ イドランプとハイスピードカメラによるバック ライト法を実施した。撮影速度は20000 fps で、 露光時間は1/25000 s とした。ハイスピードカメ ラで撮影した画像から、画像処理によって気泡径 を計測する。ベンチュリ管入口部は楕円近似、出 口部は真円近似で算出を行った。Fig. 4 に示すよ うに、楕円近似は画像の気泡円上に目視で5 点を 取り、5 点の座標で囲まれる楕円の面積から気泡 の面積等価直径を算出する。真円近似は画像の背 景差分を取り、二値化して、プログラムにより真 円に近い気泡の占めるpixel 数から面積等価直径 を算出する。 Ellipse approximation Circle approximation

Fig. 4 Bubble diameter measurement process. 2.3 粒子画像流速測定法(PIV)による流速計測 粒 子 画 像 流 速 測 定 法 PIV ( Particle Image Velocimetry)とは、流れ場における多点の瞬時速 度を非接触で得ることができる流体計測法であ る[7]。Fig. 5 は PIV による計測システムを示して いる。水槽内の水にトレーサ粒子(FLUOSTAR、 日本カノマックス)を適量混入し、可視化用シー ト状レーザー(DPGL-5W、株式会社日本レーザー、 波長532 nm)を底面近傍に水平に照射する。カメ ラには波長540 nm 以下の光をカットするカラー フィルターを取り付けることにより、気泡界面に おけるレーザー光の乱反射をカットすることで、 気液二相流において液相の流動のみを捉えるこ とを可能としている。液相水槽側面に赤外線LED ライトを光源として、水槽下に斜めに鏡を置くこ とで流れによるせん断応力が働いている壁面を 高速カメラで撮影する。流速は撮影された連続す る 2 枚の粒子群画像から求めた粒子の移動量∆𝒙 とレーザー出射の間隔∆𝒕の比率∆𝒙/∆𝒕によって求 められる。

Fig. 5 PIV system. 2.4 オゾン濃度滴定 ヨウ化カリウムKI を用いてオゾンを捕集し、 チオ硫酸ナトリウムで滴定することで、流入した オゾンガス濃度と生成したオゾン水溶液の濃度 測定を行った。オゾンガス濃度はKI 溶液に 15 秒 混合気体をバブリングした後0.05 mol/L のチオ硫 酸ナトリウムで滴定する。オゾン水濃度は100 ml のオゾン水サンプルを0.01 mol/L のチオ硫酸ナト リウムで滴定する。式(2)と式(3)に化学反応 式を示す。ヨウ化カリウム水溶液KI にオゾンガ スを加えるとヨウ素I2が遊離する。遊離したヨウ 素の生成により、水溶液が透明から赤褐色に変化 する。トラップしたオゾンについて、チオ硫酸ナ トリウムNa2S4O6で滴定する。ヨウ素がイオン化 されると溶液が透明になる。溶液が透明になるま での滴定量を計測することによりオゾン水とガ ス濃度を計算した。 O3 + 2 KI + H2O → I2 + 2 KOH + O2 (2) I2 + 2 Na2S2O3 → Na2S4O6 + 2 NaI (3) 2.5 洗浄試験及び評価方法 高粘度および低粘度の切削油とラテックス樹 脂を汚れとして、模擬洗浄試験を行った。洗浄部 は流すタイプと浸かるタイプに分かれている。流 すタイプは生成したオゾン水を試験片にかけ流 し、洗浄しながら排水する。浸かるタイプは水槽 にオゾン水を連続的に流し、試験片をオゾン水に 浸ける。洗浄試験に用いる試験片は真鍮ハルセル 板に汚れを薄く均一に塗布したものである。被洗

(4)

浄物の重量を計測することにより、各実験条件に おける洗浄能力を評価した。最初に、フィルムの ついた真鍮板の重量Waを計測する。次に5 mm の枠を残し、90×57 mm の汚れを塗布する領域の フィルムを切り取り、汚れを均一に塗布する。ラ テックスは水で希釈した懸濁液を試験片に塗布 し、乾燥してから使用する。その後、全てのフィ ルムを取り除き、重量Wbを計測し、洗浄試験を 行う。試験片はベンチュリ管出口下5 mm の位置 に設置する。15 分洗浄した後、試験片を乾燥させ、 完全乾燥した試験片の重量をWcとする。フィル ムの重量をWfとして洗浄率D を式(4)によって 算出することで洗浄能力について評価を行った。 𝐷 = 𝑊𝑏−𝑊𝑐 𝑊𝑏−(𝑊𝑎−𝑊𝑓) (4) 3. 実験結果 3.1 可視化及び気泡径計測 ベンチュリ管入口部は連続200 枚、出口部は連 続2000 枚の画像について気泡径を算出した。Fig. 6 に算出した入口と出口気泡径およびザウター平 均径を示す。気泡がベンチュリ管を通過後微細化 されることを確認した。低流速条件下では気泡径 の最頻値は0.12 mm、高流速条件下では 0.1 mm である。気泡径変化の傾向を示すため、式(5)によ ってザウター平均径SMD を計算した。流量の増 加とともに、ザウター平均径が 1.404 mm から 0.223 mm に小さくなり、気泡がより微細化され ることが確認できた。 SMD=∑ 𝑛𝑖𝑑𝑖3 ∑ 𝑛𝑖𝑑𝑖2 (5) Fig. 7 は浸かるタイプを用いた洗浄面付近の画 像である。ベンチュリ管下に油が塗布した試験片 を置いている。生成した気泡が試験片に付着して いる様子が見られ、マイクロバブルと油の親和性 を確認した。洗浄は、マイクロバブルが洗浄面の 油を気泡界面に付着し、油とともに洗浄面から離 脱することによって洗浄が達成される。Fig. 7 よ り、浸かるタイプでは、一部の気泡が浮力が原因 で洗浄面に接触せず水面に上昇することが撮影 された。このことより、浸かるタイプでは、洗浄 に寄与しない気泡がある。一方で、流すタイプで は、水深が浅いので、気泡が洗浄面に接触した後、 汚れを気泡界面に付着させて水平方向に移流す ることにより洗浄が達成されると考えられる。し たがって、浸かるタイプの洗浄部は流すタイプよ り気泡の付着による除去効果は弱いと考えられ る。

Fig. 6 Bubble diameter.

Fig. 7 Bubbles adhered to oil applied to the test piece. 3.2 粒子画像流速測定法(PIV)による流速計測 浸かるタイプの洗浄部を用いて水槽の底面か ら流れ場を可視化し、PIV による流速計測を行っ た。洗浄面とノズル出口の距離は5 mm とした。 可視化領域は1280×1024 pixel、ベンチュリ管出 口は画像中心部に設置した。Fig. 8 に QL = 2.0 L/min、QG = 0.084 L/min の低流速条件と QL = 3.5 L/min、QG = 0.146 L/min の高流速条件下の瞬時流 速を示している。図の真ん中の白い円形はベンチ ュリ管出口の位置を示している。大きい気泡が喉 部を通過後分裂して気泡群としてベンチュリ管 出口から流出する。気泡が不規則的に喉部に入る ので、気泡群は間欠的に流下する。Fig. 8 に示し た通り、気泡群が出る時、瞬時流速の方向はベン チュリ管出口の中心から周りに向かう。気泡群が 出ない間、周りに押し寄せた流体が戻るために瞬 時流速の方向は周りからベンチュリ管出口の中 心に向かっている。気泡群が出る時と比べると、 気泡が出ない間の瞬時流速は速いことが示唆さ れた。また、流量の増加に伴い瞬時流速が速くな ることを確認した。

Fig. 8 Instantaneous velocity of washing plane.

Fig. 9 Average velocity of washing plane. Fig. 9 は各流量条件下の平均流速を示している。 瞬時速度がベンチュリ管中心から周りに向かう 方向と周りから中心に向かう方向の二方向があ るが、気泡群が出ない間の流速は出る時より速い ので、平均流速の方向はベンチュリ管周りから出 口中心に向かっている。流量の増加に伴い平均流 速が速くなる。 3.3 オゾン濃度 3.3.1 オゾンガス濃度 2.1 に述べたように、本装置は酸素ガスをオゾ ン発生装置に供給し、無声放電することによりオ ゾンガスを発生させる。生成した混合ガスに含ま れるオゾンガス発生量の測定結果を Fig.10 に示 す。気相流量比は𝛽= 0.04 に固定している。水温 はガスの溶解度に影響するため、滴定溶液の温度 を同時に測定した。気相流量の増加とともに、オ ゾンガスの生成量は上昇することが分かる。また、 得られたオゾンガス濃度と気相流量から無声放 電によるオゾンの発生率を求めた。各流量条件下 のオゾン発生率は約4 %~8 %に達した。

Fig.10 Ozone gas concentration. 3.3.2 オゾン水濃度 ヨウ化カリウムによる滴定でオゾン水濃度を 測定した。オゾン水濃度の測定位置はベンチュリ 管入口、出口と水槽内である。Fig.11 に各流量条 件下のベンチュリ管通過前後のオゾン水濃度を 示す。ベンチュリ管通過後オゾン水濃度が上昇す ることを確認した。マイクロバブルにすることで オゾンガスがより水に溶け込むことが示唆され た。そして、流量の増加に伴い、ベンチュリ管入 口のオゾン水濃度が下がったが、出口のオゾン水 濃度はわずかに上昇する傾向が見られた。Fig.12 は浸かるタイプの洗浄部を使う場合、オゾン水を 水槽に流しながら、水槽内に貯まったオゾン水濃 度を5 分ずつ計測した結果である。測定時間は洗 浄時間と同じ15 分とした。オゾンの自己分解性 により、時間がたつにつれて水槽内貯まったオゾ ン水濃度が下がる傾向がみられた。しかし、高流 速条件では水槽の容量が足りないため、10 分経過 後小流量を排水した。そのため10 分頃のオゾン

(5)

浄物の重量を計測することにより、各実験条件に おける洗浄能力を評価した。最初に、フィルムの ついた真鍮板の重量Waを計測する。次に5 mm の枠を残し、90×57 mm の汚れを塗布する領域の フィルムを切り取り、汚れを均一に塗布する。ラ テックスは水で希釈した懸濁液を試験片に塗布 し、乾燥してから使用する。その後、全てのフィ ルムを取り除き、重量Wbを計測し、洗浄試験を 行う。試験片はベンチュリ管出口下5 mm の位置 に設置する。15 分洗浄した後、試験片を乾燥させ、 完全乾燥した試験片の重量をWcとする。フィル ムの重量をWfとして洗浄率D を式(4)によって 算出することで洗浄能力について評価を行った。 𝐷 = 𝑊𝑏−𝑊𝑐 𝑊𝑏−(𝑊𝑎−𝑊𝑓) (4) 3. 実験結果 3.1 可視化及び気泡径計測 ベンチュリ管入口部は連続200 枚、出口部は連 続2000 枚の画像について気泡径を算出した。Fig. 6 に算出した入口と出口気泡径およびザウター平 均径を示す。気泡がベンチュリ管を通過後微細化 されることを確認した。低流速条件下では気泡径 の最頻値は0.12 mm、高流速条件下では 0.1 mm である。気泡径変化の傾向を示すため、式(5)によ ってザウター平均径SMD を計算した。流量の増 加とともに、ザウター平均径が 1.404 mm から 0.223 mm に小さくなり、気泡がより微細化され ることが確認できた。 SMD=∑ 𝑛𝑖𝑑𝑖3 ∑ 𝑛𝑖𝑑𝑖2 (5) Fig. 7 は浸かるタイプを用いた洗浄面付近の画 像である。ベンチュリ管下に油が塗布した試験片 を置いている。生成した気泡が試験片に付着して いる様子が見られ、マイクロバブルと油の親和性 を確認した。洗浄は、マイクロバブルが洗浄面の 油を気泡界面に付着し、油とともに洗浄面から離 脱することによって洗浄が達成される。Fig. 7 よ り、浸かるタイプでは、一部の気泡が浮力が原因 で洗浄面に接触せず水面に上昇することが撮影 された。このことより、浸かるタイプでは、洗浄 に寄与しない気泡がある。一方で、流すタイプで は、水深が浅いので、気泡が洗浄面に接触した後、 汚れを気泡界面に付着させて水平方向に移流す ることにより洗浄が達成されると考えられる。し たがって、浸かるタイプの洗浄部は流すタイプよ り気泡の付着による除去効果は弱いと考えられ る。

Fig. 6 Bubble diameter.

Fig. 7 Bubbles adhered to oil applied to the test piece. 3.2 粒子画像流速測定法(PIV)による流速計測 浸かるタイプの洗浄部を用いて水槽の底面か ら流れ場を可視化し、PIV による流速計測を行っ た。洗浄面とノズル出口の距離は5 mm とした。 可視化領域は1280×1024 pixel、ベンチュリ管出 口は画像中心部に設置した。Fig. 8 に QL = 2.0 L/min、QG = 0.084 L/min の低流速条件と QL = 3.5 L/min、QG = 0.146 L/min の高流速条件下の瞬時流 速を示している。図の真ん中の白い円形はベンチ ュリ管出口の位置を示している。大きい気泡が喉 部を通過後分裂して気泡群としてベンチュリ管 出口から流出する。気泡が不規則的に喉部に入る ので、気泡群は間欠的に流下する。Fig. 8 に示し た通り、気泡群が出る時、瞬時流速の方向はベン チュリ管出口の中心から周りに向かう。気泡群が 出ない間、周りに押し寄せた流体が戻るために瞬 時流速の方向は周りからベンチュリ管出口の中 心に向かっている。気泡群が出る時と比べると、 気泡が出ない間の瞬時流速は速いことが示唆さ れた。また、流量の増加に伴い瞬時流速が速くな ることを確認した。

Fig. 8 Instantaneous velocity of washing plane.

Fig. 9 Average velocity of washing plane. Fig. 9 は各流量条件下の平均流速を示している。 瞬時速度がベンチュリ管中心から周りに向かう 方向と周りから中心に向かう方向の二方向があ るが、気泡群が出ない間の流速は出る時より速い ので、平均流速の方向はベンチュリ管周りから出 口中心に向かっている。流量の増加に伴い平均流 速が速くなる。 3.3 オゾン濃度 3.3.1 オゾンガス濃度 2.1 に述べたように、本装置は酸素ガスをオゾ ン発生装置に供給し、無声放電することによりオ ゾンガスを発生させる。生成した混合ガスに含ま れるオゾンガス発生量の測定結果を Fig.10 に示 す。気相流量比は𝛽= 0.04 に固定している。水温 はガスの溶解度に影響するため、滴定溶液の温度 を同時に測定した。気相流量の増加とともに、オ ゾンガスの生成量は上昇することが分かる。また、 得られたオゾンガス濃度と気相流量から無声放 電によるオゾンの発生率を求めた。各流量条件下 のオゾン発生率は約4 %~8 %に達した。

Fig.10 Ozone gas concentration. 3.3.2 オゾン水濃度 ヨウ化カリウムによる滴定でオゾン水濃度を 測定した。オゾン水濃度の測定位置はベンチュリ 管入口、出口と水槽内である。Fig.11 に各流量条 件下のベンチュリ管通過前後のオゾン水濃度を 示す。ベンチュリ管通過後オゾン水濃度が上昇す ることを確認した。マイクロバブルにすることで オゾンガスがより水に溶け込むことが示唆され た。そして、流量の増加に伴い、ベンチュリ管入 口のオゾン水濃度が下がったが、出口のオゾン水 濃度はわずかに上昇する傾向が見られた。Fig.12 は浸かるタイプの洗浄部を使う場合、オゾン水を 水槽に流しながら、水槽内に貯まったオゾン水濃 度を5 分ずつ計測した結果である。測定時間は洗 浄時間と同じ15 分とした。オゾンの自己分解性 により、時間がたつにつれて水槽内貯まったオゾ ン水濃度が下がる傾向がみられた。しかし、高流 速条件では水槽の容量が足りないため、10 分経過 後小流量を排水した。そのため10 分頃のオゾン

(6)

Fig.11 Ozonated water concentration at Venturi Tube’s inlet and outlet.

Fig.12 Ozonated water concentration at water tank. 水濃度は若干上昇した。また、流量の増加ととも にオゾン水濃度が上昇し、流すタイプと同じ減少 する傾向が見られた。 流動状態が最も安定な QL = 3.0 L/min、QG = 0.125 L/min の高流速条件について、水温を変える ことでオゾン水濃度と温度の関係を調べた。投げ 込みヒーターを使って水槽内の水を加熱し、ベン チュリ管出口の液相を室温と 30 ℃ と 40 ℃ に 調節した。室温は約15 ℃~25 ℃ である。Fig.13 および Fig.14 はそれぞれ流すタイプと浸かるタ イプの洗浄部を使う場合のオゾン水濃度と温度 の関係を示している。装置タイプと関係なく、温 度の上昇に伴いオゾン水濃度が下がることがわ かる。温度の上昇に伴いオゾンの溶解度が下がり、 オゾンが溶けにくくなることが原因の一つだと 考えられる。そして、浸かるタイプにおいて、水 温を上げた場合、時間とともにオゾン水濃度はよ り低下することを確認した。その原因は、オゾン の分解は発熱反応であるので、活性エネルギー以

Fig.13 Relation between ozonated water concentration and temperature when using flowing type.

Fig.14 Relation between ozonated water concentration and temperature when using immerse type.

上のエネルギーを与えられると、オゾンは熱分解 を起こすことが考えられた。オゾンの分解には、 温度と酸素濃度が影響し、温度の上昇とともに分 解速度が速くなる。 3.4 洗浄試験 3.4.1 油洗浄 ペースト状の高粘度切削油(C-100、日本工作 油株式会社)と液体状の低粘度切削油(ステンコ ロリン赤、BASARA)を真鍮ハルセル板に薄く均 一に塗布し、実際のめっき加工で使われている金 属材を模擬した洗浄試験を行った。Photo 1 に高 粘度および低粘度の切削油を塗布した試験片を 示す。各流量条件下で高粘度切削油を塗布した試 験片を洗浄した後の様子をPhoto 2 に示す。試験 片を固定するため、固定冶具を用いた。固定冶具 の原因で、洗浄中心に円形に油が洗浄されている 様子が目視で確認できた。また、洗浄後被洗浄物 において油が剥離している円が見られ、それを洗 浄円と定義する。洗浄円の中心はベンチュリ管出 口の位置と一致した。

Photo 1 Test pieces applied with cutting oil.

Photo 2 Test pieces after washed (high viscosity oil). 高流速条件下の洗浄円は低流速条件より大き く、油を回りに押し広げる様子が見られた。浸か るタイプの洗浄部を使う場合、洗浄円は流すタイ プより浅くて小さいことが分かる。これは水深に よる浮力の影響で、浸かるタイプの流れによるせ ん断応力は流すタイプより弱くなると考えられ る。低粘度切削油を使用する場合、洗浄円は少し ぼやけているが、高粘度切削油を用いた場合と、 おおむね一致することを確認した。高粘度切削油 を用いる場合と比べると、洗浄後試験片の油が除 去されたように見える。 重量法によって洗浄評価を行った。Fig.15 は流 すタイプの洗浄部を用いた時、各流量条件下の洗 浄率を示している。水色の線は水単相条件、青と 赤の線はオゾンマイクロバブルを用いた条件で ある。高流速条件では、オゾンマイクロバブルが ある条件は水単相より高い洗浄率が得られるこ とを確認した。高粘度切削油と比べると、低粘度 切削油の洗浄率は高い。そして、流量の増加に伴 い、洗浄率が上昇する。液相流量QL = 2.5 L/min を超える条件では、洗浄率は大幅上昇することが 分かる。一方、Fig.16 に示した通り、低流速条件 では浸かるタイプの洗浄率は流すタイプとおお むね同じだが、高流速条件の浸かるタイプでは洗 浄率が低くなった。水単相条件では、洗浄率はゼ ロに近く、汚れはほとんど取れなかった。その原 因は浸かるタイプの洗浄部を使う場合、流れによ るせん断応力が低いと考えられた。また、時間の 経過とともにオゾン水濃度が下がり、汚れに対す る分解効果が不足していると考えられる。

Fig.15 Removed rate of flowing type.

Fig.16 Removed rate of immerse type. Fig.17 は洗浄率、温度とオゾン水濃度の関係を 示している。温度の上昇により流すタイプの洗浄 率が大幅に上がった。温度の上昇はガス溶解度の 低下による溶存オゾン濃度の低下と油の粘性係 数の低下に働く。同一の洗浄方法で壁面に及ぼす

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Fig.11 Ozonated water concentration at Venturi Tube’s inlet and outlet.

Fig.12 Ozonated water concentration at water tank. 水濃度は若干上昇した。また、流量の増加ととも にオゾン水濃度が上昇し、流すタイプと同じ減少 する傾向が見られた。 流動状態が最も安定な QL = 3.0 L/min、QG = 0.125 L/min の高流速条件について、水温を変える ことでオゾン水濃度と温度の関係を調べた。投げ 込みヒーターを使って水槽内の水を加熱し、ベン チュリ管出口の液相を室温と 30 ℃ と 40 ℃ に 調節した。室温は約15 ℃~25 ℃ である。Fig.13 および Fig.14 はそれぞれ流すタイプと浸かるタ イプの洗浄部を使う場合のオゾン水濃度と温度 の関係を示している。装置タイプと関係なく、温 度の上昇に伴いオゾン水濃度が下がることがわ かる。温度の上昇に伴いオゾンの溶解度が下がり、 オゾンが溶けにくくなることが原因の一つだと 考えられる。そして、浸かるタイプにおいて、水 温を上げた場合、時間とともにオゾン水濃度はよ り低下することを確認した。その原因は、オゾン の分解は発熱反応であるので、活性エネルギー以

Fig.13 Relation between ozonated water concentration and temperature when using flowing type.

Fig.14 Relation between ozonated water concentration and temperature when using immerse type.

上のエネルギーを与えられると、オゾンは熱分解 を起こすことが考えられた。オゾンの分解には、 温度と酸素濃度が影響し、温度の上昇とともに分 解速度が速くなる。 3.4 洗浄試験 3.4.1 油洗浄 ペースト状の高粘度切削油(C-100、日本工作 油株式会社)と液体状の低粘度切削油(ステンコ ロリン赤、BASARA)を真鍮ハルセル板に薄く均 一に塗布し、実際のめっき加工で使われている金 属材を模擬した洗浄試験を行った。Photo 1 に高 粘度および低粘度の切削油を塗布した試験片を 示す。各流量条件下で高粘度切削油を塗布した試 験片を洗浄した後の様子をPhoto 2 に示す。試験 片を固定するため、固定冶具を用いた。固定冶具 の原因で、洗浄中心に円形に油が洗浄されている 様子が目視で確認できた。また、洗浄後被洗浄物 において油が剥離している円が見られ、それを洗 浄円と定義する。洗浄円の中心はベンチュリ管出 口の位置と一致した。

Photo 1 Test pieces applied with cutting oil.

Photo 2 Test pieces after washed (high viscosity oil). 高流速条件下の洗浄円は低流速条件より大き く、油を回りに押し広げる様子が見られた。浸か るタイプの洗浄部を使う場合、洗浄円は流すタイ プより浅くて小さいことが分かる。これは水深に よる浮力の影響で、浸かるタイプの流れによるせ ん断応力は流すタイプより弱くなると考えられ る。低粘度切削油を使用する場合、洗浄円は少し ぼやけているが、高粘度切削油を用いた場合と、 おおむね一致することを確認した。高粘度切削油 を用いる場合と比べると、洗浄後試験片の油が除 去されたように見える。 重量法によって洗浄評価を行った。Fig.15 は流 すタイプの洗浄部を用いた時、各流量条件下の洗 浄率を示している。水色の線は水単相条件、青と 赤の線はオゾンマイクロバブルを用いた条件で ある。高流速条件では、オゾンマイクロバブルが ある条件は水単相より高い洗浄率が得られるこ とを確認した。高粘度切削油と比べると、低粘度 切削油の洗浄率は高い。そして、流量の増加に伴 い、洗浄率が上昇する。液相流量QL = 2.5 L/min を超える条件では、洗浄率は大幅上昇することが 分かる。一方、Fig.16 に示した通り、低流速条件 では浸かるタイプの洗浄率は流すタイプとおお むね同じだが、高流速条件の浸かるタイプでは洗 浄率が低くなった。水単相条件では、洗浄率はゼ ロに近く、汚れはほとんど取れなかった。その原 因は浸かるタイプの洗浄部を使う場合、流れによ るせん断応力が低いと考えられた。また、時間の 経過とともにオゾン水濃度が下がり、汚れに対す る分解効果が不足していると考えられる。

Fig.15 Removed rate of flowing type.

Fig.16 Removed rate of immerse type. Fig.17 は洗浄率、温度とオゾン水濃度の関係を 示している。温度の上昇により流すタイプの洗浄 率が大幅に上がった。温度の上昇はガス溶解度の 低下による溶存オゾン濃度の低下と油の粘性係 数の低下に働く。同一の洗浄方法で壁面に及ぼす

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せん断応力の効果が等しいと仮定すると、油洗浄 では溶存オゾン濃度よりも油の粘性応力低下の 影響を受けて洗浄率が上がると考えられる。流す タイプの洗浄部を使う場合、洗浄率は最高90 % 以上に達したため、既存の洗浄方法を代替できる ことが示唆された。一方、温度を上げることで浸 かるタイプの洗浄率は約15 %上がった。流すタ イプと浸かるタイプにおいて、油の粘性応力の低 下が等しいと考えられる場合、洗浄率に対して流 れによるせん断応力は支配的だと考えられる。し たがって、油に対して、洗浄率は温度による油の 粘性係数の低下と流れによるせん断応力に支配 されている可能性が示唆される。

Fig.17 Relation between removed rate, temperature and ozonated water concentration (Oil). 3.4.2 ラテックス洗浄 ラテックスという炭素二重結合がある樹脂を 洗浄対象として、洗浄試験を行った。ラテックス は水で希釈して試験片に塗布し、完全に乾燥して から洗浄した。塗布後のラテックスは膜状になり、 厚さによって模様ができた。手で触っても表面状 態や模様などは変わらないので、せん断応力によ る洗浄効果は低いと考えられる。Photo 3 は試験 片を洗浄する前と後の写真である。流すタイプの 場合、洗浄後模様が変わった。一方、浸かるタイ プは洗浄後に目視で顕著な変化が見られなかっ た。

Fig.18 は QL = 3.0 L/min、QG = 0.125 L/min の条 件において、ラテックスの洗浄率と温度とオゾン 水濃度の関係である。ラテックスの洗浄率は油洗 浄より低くなり、温度を上げても洗浄率が上昇し なかったことが確認された。本実験条件範囲内で はラテックスの温度依存性が小さく、温度の上昇 に伴い、溶存ガス量の低下による溶存オゾン濃度 の低下が顕著に働き、結果として洗浄率が低下し たと考えられる。したがって、ラテックスに対し て、洗浄率はオゾン水濃度に支配されている可能 性が示唆された。これはラテックスの炭素二重結 合が液中のオゾンにより酸化されたことによる 効果であることが推測される。

Photo 3 Test piece after washed.

Fig.18 Relation between removed rate, temperature and ozonated water concentration (Latex). 4. 結 言 ベンチュリ管式オゾンマイクロバブルを用い て試験を行い、以下の知見が得られた。 1) 管内可視化から、流量の増加とともに、気泡 がより微細化する様子を確認した。 2)洗浄面近傍において粒子画像流速測定法(PIV) による速度場計測を実施し、流量の増加に伴い洗 浄面の平均流速が速くなることを確認した。 3) ベンチュリ管はオゾンガスを水に溶解させる 能力を有することを示した。温度の上昇に伴い、 また、時間の経過に伴い、オゾン水濃度が下がる 傾向が見られた。 4) 流すタイプの洗浄率は浸かるタイプより高く なり、流量と洗浄水温の増加とともに洗浄率が上 昇する結果が得られた。油洗浄において、温度に よる油の粘性係数の低下と流れによるせん断応 力が支配的、ラテックス洗浄において、溶存オゾ ン水濃度が支配的と考えられる。 謝 辞 本研究は科学研究費補助金(19K04210)の助成 を受けたものである。 Nomenclature

Q : flow rate [L/min]

D : removed rate [%] W : weight [kg] c : speed of sound [m s⁄ ] P : pressure [Pa] A : cross section [m2] u : velocity [m/s]

u' : fluctuating component of the velocity [−]

v' : fluctuating component of the velocity [−]

n : number of particles [−]

d : diameter [m]

SMD : Sauter Mean Diameter [mm] Greek letters

𝜇 : viscosity [Pa ⋅ s] 𝜌 : density [kg m 3] 𝛽 : gas flow rate ratio [−] 𝛼 : void fraction [−] 𝜏 : shear stress [Pa]

Subscripts

G : gas phase

L : liquid phase

in : Venturi tube’s inlet

th : Venturi tube’s throat 参考文献

[1] Matsuura, K., Nishiyama, T., Sato, E., Yamamoto, M., Kamimura, T., Takahashi, M., Koike, K. and Horibe, H., Effect of Temperature on Degradation of Polymers for Photoresist Using Ozone Microbubbles, Journal of Photopolymer and Technology, Vol. 29(4), 623-627 (2016). [2] Tamura, N., Kaneko, A., Uesawa, S., Abe, Y. and

Ike, M., Development of Non-Chemical Micro-Bubble Washing Technology Using a Venturi Tube, Multiphase Flow, Vol. 27(5), 577-584 (2014).

[3] Tsuge, H., The Latest Technology on Microbubbles and Nanobubbles, 15-29, CMC Publishing (2007).

[4] Tsuge, H., Fundamentals of Microbubbles and Nanobubbles, Bulletin of the Society of Sea Water Science, Japan, Vol. 64, 4-10 (2010). [5] Miwa, S., Kondo, H., Ontsuka, H. and Ohtake, Y.,

Characteristics of Vulcanized EPDM Degradation in Ozone Water or Ozone/Chlorine Water, The Society of Rubber Science and Technology, Japan, Vol. 81(1), 14-18 (2008). [6] Arai, K., High Performance Cleaning Technology

with Ozone Microbubbles, Master Thesis, Tsukuba University (2016).

[7] Fujiwara, A., Maekawa, M., Iizuka, K., Hishida, K. and Maeda, M., The Structure of Turbulent Fluid Flow Involving Gas Bubble Measurement of the Fluid Flow in the Vicinity of Bubble by PIV, Transaction of The Japan Society of Mechanical Engineers, Vol. 64(622), 1697-1704 (1998).

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せん断応力の効果が等しいと仮定すると、油洗浄 では溶存オゾン濃度よりも油の粘性応力低下の 影響を受けて洗浄率が上がると考えられる。流す タイプの洗浄部を使う場合、洗浄率は最高90 % 以上に達したため、既存の洗浄方法を代替できる ことが示唆された。一方、温度を上げることで浸 かるタイプの洗浄率は約15 %上がった。流すタ イプと浸かるタイプにおいて、油の粘性応力の低 下が等しいと考えられる場合、洗浄率に対して流 れによるせん断応力は支配的だと考えられる。し たがって、油に対して、洗浄率は温度による油の 粘性係数の低下と流れによるせん断応力に支配 されている可能性が示唆される。

Fig.17 Relation between removed rate, temperature and ozonated water concentration (Oil). 3.4.2 ラテックス洗浄 ラテックスという炭素二重結合がある樹脂を 洗浄対象として、洗浄試験を行った。ラテックス は水で希釈して試験片に塗布し、完全に乾燥して から洗浄した。塗布後のラテックスは膜状になり、 厚さによって模様ができた。手で触っても表面状 態や模様などは変わらないので、せん断応力によ る洗浄効果は低いと考えられる。Photo 3 は試験 片を洗浄する前と後の写真である。流すタイプの 場合、洗浄後模様が変わった。一方、浸かるタイ プは洗浄後に目視で顕著な変化が見られなかっ た。

Fig.18 は QL = 3.0 L/min、QG = 0.125 L/min の条 件において、ラテックスの洗浄率と温度とオゾン 水濃度の関係である。ラテックスの洗浄率は油洗 浄より低くなり、温度を上げても洗浄率が上昇し なかったことが確認された。本実験条件範囲内で はラテックスの温度依存性が小さく、温度の上昇 に伴い、溶存ガス量の低下による溶存オゾン濃度 の低下が顕著に働き、結果として洗浄率が低下し たと考えられる。したがって、ラテックスに対し て、洗浄率はオゾン水濃度に支配されている可能 性が示唆された。これはラテックスの炭素二重結 合が液中のオゾンにより酸化されたことによる 効果であることが推測される。

Photo 3 Test piece after washed.

Fig.18 Relation between removed rate, temperature and ozonated water concentration (Latex). 4. 結 言 ベンチュリ管式オゾンマイクロバブルを用い て試験を行い、以下の知見が得られた。 1) 管内可視化から、流量の増加とともに、気泡 がより微細化する様子を確認した。 2)洗浄面近傍において粒子画像流速測定法(PIV) による速度場計測を実施し、流量の増加に伴い洗 浄面の平均流速が速くなることを確認した。 3) ベンチュリ管はオゾンガスを水に溶解させる 能力を有することを示した。温度の上昇に伴い、 また、時間の経過に伴い、オゾン水濃度が下がる 傾向が見られた。 4) 流すタイプの洗浄率は浸かるタイプより高く なり、流量と洗浄水温の増加とともに洗浄率が上 昇する結果が得られた。油洗浄において、温度に よる油の粘性係数の低下と流れによるせん断応 力が支配的、ラテックス洗浄において、溶存オゾ ン水濃度が支配的と考えられる。 謝 辞 本研究は科学研究費補助金(19K04210)の助成 を受けたものである。 Nomenclature

Q : flow rate [L/min]

D : removed rate [%] W : weight [kg] c : speed of sound [m s⁄ ] P : pressure [Pa] A : cross section [m2] u : velocity [m/s]

u' : fluctuating component of the velocity [−]

v' : fluctuating component of the velocity [−]

n : number of particles [−]

d : diameter [m]

SMD : Sauter Mean Diameter [mm] Greek letters

𝜇 : viscosity [Pa ⋅ s] 𝜌 : density [kg m 3] 𝛽 : gas flow rate ratio [−] 𝛼 : void fraction [−] 𝜏 : shear stress [Pa]

Subscripts

G : gas phase

L : liquid phase

in : Venturi tube’s inlet

th : Venturi tube’s throat 参考文献

[1] Matsuura, K., Nishiyama, T., Sato, E., Yamamoto, M., Kamimura, T., Takahashi, M., Koike, K. and Horibe, H., Effect of Temperature on Degradation of Polymers for Photoresist Using Ozone Microbubbles, Journal of Photopolymer and Technology, Vol. 29(4), 623-627 (2016). [2] Tamura, N., Kaneko, A., Uesawa, S., Abe, Y. and

Ike, M., Development of Non-Chemical Micro-Bubble Washing Technology Using a Venturi Tube, Multiphase Flow, Vol. 27(5), 577-584 (2014).

[3] Tsuge, H., The Latest Technology on Microbubbles and Nanobubbles, 15-29, CMC Publishing (2007).

[4] Tsuge, H., Fundamentals of Microbubbles and Nanobubbles, Bulletin of the Society of Sea Water Science, Japan, Vol. 64, 4-10 (2010). [5] Miwa, S., Kondo, H., Ontsuka, H. and Ohtake, Y.,

Characteristics of Vulcanized EPDM Degradation in Ozone Water or Ozone/Chlorine Water, The Society of Rubber Science and Technology, Japan, Vol. 81(1), 14-18 (2008). [6] Arai, K., High Performance Cleaning Technology

with Ozone Microbubbles, Master Thesis, Tsukuba University (2016).

[7] Fujiwara, A., Maekawa, M., Iizuka, K., Hishida, K. and Maeda, M., The Structure of Turbulent Fluid Flow Involving Gas Bubble Measurement of the Fluid Flow in the Vicinity of Bubble by PIV, Transaction of The Japan Society of Mechanical Engineers, Vol. 64(622), 1697-1704 (1998).

Fig. 2    Venturi Tube.
Fig. 2    Venturi Tube.
Fig. 6    Bubble diameter.
Fig. 6    Bubble diameter.

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